文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
・信頼性の高いネットワーク、付加価値の高い商品・サービスの提供を通じ、世界中の人々に感動、安心、幸せ、感謝の笑顔をお届けできるような企業を目指してまいります。
・全てのステークホルダーの皆さまの満足度を高めるTCS(トータル・カスタマー・サティスファクション)活動を推進してまいります。
・キャッシュ・フローを重視し、株主・投資家の皆さまにとって魅力ある企業となるべく努力してまいります。
・効率的な設備投資と各種経費削減の徹底等により、財務体質の健全化に努めてまいります。
・情報管理・コンプライアンス遵守を徹底し、リスク管理体制の整備強化を推進してまいります。
・地球環境との調和を重視し、人間性あふれる豊かな社会をつくるため、省エネルギー・省資源、リサイクル、グリーン購入等、積極的に環境保全活動に取り組んでまいります。
・安全で快適な情報通信サービスの提供を通じ、あらゆる社会経済活動を支えていくことをサステナビリティ活動の基本とし、豊かなコミュニケーション社会の発展に積極的に貢献してまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標
世の中を取り巻く環境は大きな変革期にあり、5G(第5世代移動通信システム)/IoT、AI・ビッグデータ
をはじめとした技術の進展により本格的なデジタル化が進み、データにさらなる価値を見出す「データ駆動型社会」へと変容しています。また、政府は、これら先端技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れ、経済発展と社会課題の解決を両立していく新たな社会であるSociety 5.0(※1)の実現を目指しています。さらに、通信業界においては、新規通信事業者の参入等、競争が激化するとともに、新たな技術の進展により、通信・インターネットの活用で全ての産業が変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)の時代を迎え、事業環境は大きく変化しています。
このような事業環境の変化に迅速に対応しながら持続的な成長を実現し、企業理念に掲げる「豊かなコミュニケーション社会の発展」に貢献するため、以下のとおり中期経営計画(2019-21年度)を策定しています。
※1 日本政府の中長期的な成長戦略の一つで、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより目指すべき人間中心の社会。
■ブランドメッセージ
Tomorrow, Together KDDI / おもしろいほうの未来へ。au
■目指す姿
①お客さまに一番身近に感じてもらえる会社
②ワクワクを提案し続ける会社
③社会の持続的な成長に貢献する会社
■事業戦略
通信を中心に周辺ビジネスを拡大する「通信とライフデザインの融合」を核として、持続的な成長を実現していきます。
■財務目標
営業利益については、持続的な成長を目指し、EPS(※1)については、2024年度1.5倍(2018年度比)の実現を目指します。
株主還元については、安定的な配当を継続し、連結配当性向は従来の35%超から40%超へ、成長投資とのバランスにより機動的な自己株式取得を実施し、全ての自己株式を消却(※2)します。
※1 「Earnings Per Share」の略で、1株当たり当期利益
※2 役員報酬BIP信託口及び株式付与ESOP信託口が保有する当社株式を除く。
(3)会社の対処すべき課題
当社グループは新たな事業戦略に沿って、持続的な成長に向けた取り組みを以下のとおり進めてまいります。
■5G時代に向けたイノベーションの創出
次世代の社会基盤インフラとなる5Gを積極的に展開し、様々なパートナー企業との共創によるビジネス
開発、スタートアップ企業の斬新なアイデアや先進的なテクノロジーを取り入れたオープンイノベーショ
ンによって、新たな体験価値を創造するとともに、5Gを地方創生事業でも積極的に活用していきます。
■通信とライフデザインの融合
個人のお客さま向け事業(コンシューマビジネス)では、グループ全体でお客さまとのエンゲージ
メントを高め、ライフタイムバリュー(お客さま数(ID)×総合ARPA×継続率)を最大化すると
ともに、当社の事業基盤である通信を中心に新たなライフデザイン領域に積極的に取り組むことで、
事業の持続的成長を図っていきます。法人のお客さま向け事業(法人ビジネス)では、お客さまの
DXをサポートし、国内外のお客さま企業の「通信とライフデザインの融合」を実現していくことで、
お客さまと共に持続的成長を目指していきます。
■グローバル事業のさらなる拡大
国内コンシューマビジネスで培った知見・ノウハウを海外のコンシューマビジネスに活用し、アジ
ア域での市場拡大を目指していきます。また、法人ビジネスにおいては、IoT世界基盤やデータセン
ター事業を軸に、グローバル・国内一体化でのグローバルICT事業のさらなる拡大を図っていきます。
■ビッグデータの活用
データの活用によって、お客さまを徹底的に理解し、お客さま視点に立った「心地よい提案」を通
じた体験価値の最大化を図っていきます。また、今後5G/IoTによって、モノのデジタル化・ネット
ワーク化が急速に拡大することから、様々な産業におけるビッグデータを用いることでお客さま企
業のDXを推進していきます。
■金融事業の拡大
生活の中心となったスマートフォンを通じ、お客さまの日常生活における決済・金融サービスをよ
り身近に、スマホ・セントリック(中心)な金融体験を提案することで、エンゲージメント強化と
利益成長を目指していきます。
■グループとしての成長
当社のアセットを最大限活用し、グループ会社の成長を支援することで、相互シナジーの最大化と
グループ全体での新たな成長基盤の拡大・強化を目指していきます。
■サステナビリティ
事業や企業活動全体を通じて取り組むSDGs(※1)目標を定め、全社でサステナビリティ活動を推進し
ていきます。通信、グローバル、地方創生、教育、金融などの事業戦略に連動する目標と人財育成、
女性活躍推進、人権・D&I(※2)、地球環境などの企業活動に連動する目標の達成を通じて、社会とと
もに持続的な成長とさらなる企業価値の向上を目指していきます。
※1 「Sustainable Development Goals (持続可能な開発目標)」の略で、2015年9月に国連サミットで採択された国際目標。
※2 ダイバーシティ&インクルージョン。
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
また、現時点では必ずしもリスクとして認識されない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。
なお、当社は、これらのリスクによる問題発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適時適切な対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、潜在的リスクや不確定要因はこれらに限られるものではありませんのでご留意ください。
(1)他の事業者や他の技術との競争、市場や事業環境の急激な変化
日本の情報通信市場は、通信事業者が提供するサービス等の同質化やMVNO各社による格安SIMサービス等の普及が進み、通信事業者は新たな収益の確保に向けて通信以外のサービスへ事業領域を拡大しており、各社の事業戦略は異業種との競争も見据えた大きな転換期にあります。さらに、IoTや人工知能(AI)等のテクノロジーの発展もあり、情報通信市場の事業環境は大きく変化しています。
このような状況の下、他の事業者や他の技術との競争、市場や事業環境の急激な変化により、主に以下の事項に不確実性が存在し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
・当社グループの期待通りの需要が存在するかどうか
・当社グループの期待通りに契約数を維持拡大できるかどうか
・新規事業への参入等により期待通りの収入をあげられるかどうか
・競争激化に伴う料金値下げによる通信料収入の低下、販売コミッションやお客様維持コストの増大
・契約者のサービス利用頻度が下がることによる通信料収入の低下
・不測の事態が発生した場合であってもネットワーク及びコンテンツの品質等がお客様の満足度を維持できるかどうか
・他の事業者と比較して、常により魅力のある端末やコンテンツ等の商品、サービスを提供できるかどうか
・物販事業拡大に伴う商品不具合への対応
・端末の高機能化等に伴う端末価格の上昇、販売コミッションの増加
・迷惑メール、主にスマートフォンのセキュリティ脆弱性がもたらす脅威によるお客様満足度の低下や防止対応コストの増加
・新周波数対応による基地局建設やデータトラフィック急増に伴うネットワークコストの増加
・当社の必要に応じた周波数を獲得できるかどうか
・新たな高速データ無線技術による競争激化
・通信方式、端末、ネットワーク、ソフトウェア等における特定技術への依存による影響
・無料通話アプリ等の拡大に伴う音声通話料収入の縮小
・他の電気通信事業者との接続料金値上げの可能性
・異業種との提携、通信と電力等のその他商品とのセット販売、MNO、MVNO事業者の新規参入、他事業者の事業領域の拡大等の事業環境の変化に伴う競争の激化
(2)通信の秘密及び顧客情報(個人情報・法人情報)の保護
当社は電気通信事業者として通信の秘密の保護を遵守するとともに、顧客情報保護に関して、情報セキュリティ委員会を設置して内部からの情報漏洩防止、及び外部ネットワークからの不正侵入の防止に関わる全社的対応策の策定及びGDPR等グローバル法制度の対応を実施しております。
また、「KDDI行動指針」の制定、「KDDIセキュリティポリシー」及び「KDDIプライバシーポリシー」の制定、企業倫理委員会の設置等、KDDIグループとしてコンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。
さらに、顧客情報を管理している顧客情報システムの利用権限の管理、利用監視の強化、アクセスログの保存、社内データの持ち出しや業務パソコンから外部メモリーへのコピーの禁止等、技術的、組織的、人的の観点から各種安全管理措置を強化しております。
これらの啓発活動として、当社全社員に対しては継続的に通信の秘密及び顧客情報の保護に関する教育を行い、また、業務委託先、特に販売店であるauショップに対しても、店舗業務の改善、監査、並びに教育を徹底し、管理強化を図っております。
ただし、将来において情報の漏洩が発生しないという保証はありません。情報の漏洩が発生した場合、当社グ ループのブランドイメージや信頼性の失墜、莫大な補償・課徴金を伴う可能性があり、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、将来的に通信の秘密及び顧客情報保護体制の整備のため、更なるコストが増加する可能性があります。
(3)自然災害・事故等
当社グループは音声通信、データ通信等のサービスを提供するために、国内外の通信ネットワークシステム及び通信機器等に依存しております。当社グループは自然災害・事故等によるサービスの停止、中断等のリスクを可能な限り低減するため、ネットワークの信頼性向上とサービス停止の防止対策に取り組んでおります。しかし、ネットワークシステムや通信機器の障害などによるサービスの停止や大規模な誤請求・誤課金、販売代理店の閉鎖や物流の停止に伴う商品・サービスの提供機会損失等が発生した場合、当社グループのブランドイメージや信頼性の失墜、顧客満足度の低下により財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループのサービスの提供が停止する主な事由として以下のものが考えられます。
・地震及び津波、台風、洪水等の自然災害やそれに伴う有害物質の飛散等の2次災害
・感染症の流行
・戦争、テロ、事故その他不測の事態
・電力不足、停電
・コンピューターウィルス、サイバーアタック、ハッキング
・オペレーションシステムのハード、ソフトの不具合
・通信機器等の製品やサービスに係る欠陥
(4)電気通信等に関する法規制、政策決定等
電気通信をはじめ、電気事業や金融事業等に関する法律、規制の改廃または政策決定等が、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループのブランドイメージや信頼性に悪影響を与える社会的問題を含め、こうした法規制や政策決定等に対して当社グループは適切に対応していると考えておりますが、将来において適切な対応ができなかった場合には、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、今後の競争政策の在り方について、総務省等における様々な審議会や研究会や意見募集等を通じて、他の電気通信事業者等との公正競争を有効に機能させるための措置の必要性を訴えておりますが、この取り組みに関わらず結果として当社の競争優位性が相対的に損なわれた場合にも、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
電気通信等に関する法律、規制の改廃または政策決定や当社グループの競争優位性等の観点で、以下の電気通信をはじめ、電気事業や金融事業等の政策決定等に限らず、不確実性が存在しています。
・事業者間接続料金の算定方式、会計制度の見直し
・指定電気通信設備制度、禁止行為規制の見直し
・ユニバーサルサービス制度の見直し
・MNO、MVNO等による移動通信事業への新規事業者参入
・周波数割当て制度の見直し
・電波利用料制度の見直し
・電波の健康への影響に関する規制
・NTT東・西の固定電話網のIP網への移行に関するルール
・NTT東・西、NTTグループの事業の在り方に関する規制
・消費者保護に関するルールの見直し
・有害サイト等の増加等によるインターネットに対する規制
・電気通信サービスの利用に対する規制
・電気通信サービスの料金その他の提供条件に関するルール
・インターネットのサービス品質計測及び広告表示に関するルール
・電気小売に関するルール
・金融事業に関するルール
・パーソナルデータの利活用に関するルール
(5)公的規制
当社グループは、事業展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障、さまざまな政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止法、特許、消費者、租税、為替、環境、労働、金融等の法規制の適用を受けております。これらの規制が強化された場合や当社グループ及び業務委託先等において規制を遵守できなかった場合、当社グループの活動が制限され、コストの増加につながる可能性があります。
(6)訴訟・特許
当社グループの商品、技術またはサービスに関して、知的財産権を含む各種権利等の侵害を理由とする訴訟が提訴され、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)人材の確保・育成・労務管理
当社グループは、技術革新に即応すべく全社をあげて人材育成に注力しておりますが、期待通りの効果が出るまで一定の期間を要することがあり、将来的に人材投資コストが増加する可能性があります。また、当社グループは法令に基づき適正な労務管理に努めておりますが、将来において適切な対応ができなかった場合には、当社グループのブランドイメージや信頼性の失墜により、財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)退職給付関係
当社グループは、確定給付企業年金制度(基金型)及び退職一時金制度(社内積立)を設けており、なお、連結子会社の一部においては確定拠出年金制度を設けております。定期的に退職給付債務の将来予測に基づく資産運用方針、運用機関の見直しを行っておりますが、今後、当社グループの年金資産の運用利回り低下により年金資産の時価が下落した場合、または、退職給付債務を計算する上での前提条件(割引率、人員構成、昇給率等)が大幅に変更になった場合に損失が発生する可能性があります。
(9)減損会計
当社グループは、当連結会計年度において、一部の資産については、収益性の低下に伴い将来の投資額の回収が見込めなくなったため、減損損失を計上しております。なお、将来において、保有する固定資産等の使用状況等によっては、さらに損失が発生する可能性があります。
(10)電気通信業界の再編及び当社グループの事業再編
国内外における電気通信業界の再編は、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、将来的に当社グループにおいて事業の再編を行う可能性もありますが、この再編が当社グループに好影響を与えるかどうかの保証はありません。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
■業界動向と当社の状況
日本の情報通信市場は、通信事業者が提供するサービス等の同質化やMVNO各社による格安SIMサービス等の普及、新規通信事業者の参入決定等、競争環境が激化しており、通信事業者は新たな収益の確保に向けて通信以外のサービスへ事業領域を拡大しています。さらに、IoTや人工知能(AI)等のテクノロジーの発展もあり、情報通信市場の事業環境は大きく変化しています。
このような状況の下、当社は、「お客さま体験価値を提供するビジネスへの変革」を掲げ、通信サービスを中心に、様々なライフデザインサービスを連携しながら拡充することで、「通信とライフデザインの融合」による、新しい価値提案を積極的に進めています。
国内では、通信領域においてスマートフォン・タブレットの普及やIoTに対する取り組みの強化、様々なデバイスの連携による新たな体験価値の創造等への取り組みに加え、お客さまによりご満足いただけるよう、データ通信のご利用方法に応じた料金プラン「auピタットプラン」「auフラットプラン」の提供やauケータイ・スマートフォン等と固定通信サービスのセット割サービス「auスマートバリュー」の拡販等により、「auお客さま数(ID)×ARPA」の最大化による国内通信事業の持続的成長を目指してきました。また、「au」に加え、グループ会社によるMVNO事業の推進により、当社グループの「モバイルID数」の拡大を図っています。
また、大企業から中小企業まで幅広い法人のお客さまを対象に、モバイル端末の提供や、ネットワーク・アプリケーション・クラウド型サービス等の多様なソリューションを提供しており、法人のお客さまのビジネスの発展・拡大に一層貢献し、お客さまから真の事業パートナーとしてお選びいただけることを目指しています。
さらに、今後本格化する5G(第5世代移動通信システム)・IoT、AI・ビッグデータ等をはじめとする様々なテクノロジーを積極的に活用し、新しい利用シーンの提案に注力しています。特に5Gについては、本年9月のトライアルサービス開始に向けて、幅広いパートナー企業と連携し、技術検証の加速と5Gを活用した新たなサービスの創造を推進しています。
非通信領域においては、コマース・金融・エネルギー・エンターテインメント・教育等のライフデザインサービスを拡充することで、お客さまへの新しい価値提案と「au経済圏」の流通総額の拡大に向けた取り組みを積極的に進めています。「Wowma!」等のコマース事業や「au WALLET カード」等の決済事業の拡大により、流通額の増加を図るとともに、「auでんき」等のエネルギー事業、金融事業や教育事業の拡大・強化を図っています。特に、金融事業では、本年2月に、お客さまにスマホ・セントリックな決済、金融体験を総合的に提供する「スマートマネー構想」の始動を発表し、金融・決済事業の強化を目的に設立した中間金融持株会社「auフィナンシャルホールディングス株式会社」は本年4月に業務を開始しました。
海外における通信事業として、連結子会社のKDDI Summit Global Myanmar Co., Ltd.がミャンマー国営郵便・電気通信事業体(MPT)と共同で行っているミャンマー通信事業及びモンゴル国内の総合通信事業者MobiCom Corporation LLCは、それぞれLTEサービスの本格展開を進め、さらなる成長を目指していきます。これらの事業に加え、欧州中心のデータセンターをはじめとした法人向けICTビジネスにおいても、継続して収益力の強化を行い、グローバル事業の拡大を図っています。
これらの取り組みにより、連結営業利益は発足以来初の1兆円を突破、au経済圏流通総額は2兆円超へ成長しました。
■連結業績
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(単位:百万円) |
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2018年3月期 自 2017年4月1日 至 2018年3月31日 |
2019年3月期 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日 |
比較増減
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増減率 (%) |
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売上高 |
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5,041,978 |
5,080,353 |
38,375 |
0.8 |
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売上原価 |
|
2,821,803 |
2,867,413 |
45,610 |
1.6 |
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売上総利益 |
|
2,220,175 |
2,212,940 |
△7,235 |
△0.3 |
|
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販売費及び一般管理費 |
|
1,271,215 |
1,210,470 |
△60,746 |
△4.8 |
|
|
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その他の損益(△損失) |
|
9,241 |
6,479 |
△2,762 |
△29.9 |
|
|
|
持分法による投資利益 |
|
4,592 |
4,780 |
188 |
4.1 |
|
|
営業利益 |
|
962,793 |
1,013,729 |
50,937 |
5.3 |
|
|
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金融損益(△損失) |
|
△7,950 |
△6,430 |
1,520 |
- |
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その他の営業外損益 |
|
305 |
2,975 |
2,670 |
876.8 |
|
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税引前当期利益 |
|
955,147 |
1,010,275 |
55,127 |
5.8 |
|
|
|
|
法人所得税費用 |
|
293,951 |
309,149 |
15,197 |
5.2 |
|
|
当期利益 |
|
661,196 |
701,126 |
39,930 |
6.0 |
|
|
|
|
親会社の所有者 |
|
572,528 |
617,669 |
45,141 |
7.9 |
|
|
|
非支配持分 |
|
88,668 |
83,457 |
△5,211 |
△5.9 |
当期の売上高は、モバイル通信料収入及び端末販売収入が減少したものの、「au経済圏」の最大化に向けエネルギー事業、株式会社イーオンホールディングス(以下「イーオンHD」)のグループ化、「Wowma!」及び「au WALLET Market」、決済事業などのライフデザイン事業の拡大による収入の増加、株式会社エナリス(以下「エナリス」)の新規連結子会社化、ミャンマー通信事業の収入の増加等により、5,080,353百万円(前年同期比 0.8%増)となりました。
営業利益は、エネルギー事業、「Wowma!」及び「au WALLET Market」、決済事業における費用の増加があったものの、売上高の増加等により、1,013,729百万円(同 5.3%増)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、営業利益の増加等により、617,669百万円(同 7.9%増)となりました。
b.セグメント別の状況
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パーソナルセグメント |
パーソナルセグメントでは、国内における個人のお客さまを対象に、主に「au」ブランドによるモバイル通信サービスの提供、様々な種類のスマートフォン・タブレット等マルチデバイスの販売に加え、インターネット、電話、TVサービスが快適にご利用いただける「auひかり」ブランドのFTTHサービスや、CATVサービス等の固定通信サービス、エネルギー、教育サービス等のライフデザインサービスを提供しています。また、当社グループが提供するマルチネットワークにWi-Fiを有機的に組み合わせることで、高品質な社会インフラを効率的に作り上げ、シームレスな通信環境を提供しています。
当期は、通信領域において、お客さまにご好評いただいている、データ通信のご利用方法に応じた料金プラン「auピタットプラン」「auフラットプラン」に加えて、新料金プランとして昨年8月よりコンテンツ利用料金とauスマートフォンの通信料金をセットにした「auフラットプラン25 Netflixパック」の提供を開始しました。また、お客さま基盤の拡大として、モバイルと固定のセット割サービス「auスマートバリュー」及びグループ会社によるMVNO事業の連携による「ID数」の拡大に努めています。
非通信領域では、「通信とライフデザインの融合」の取り組みとして、教育とICTを組み合わせた「EdTech※」を推進する「イーオンデジタルプロジェクトAEON DX」を始動させています。
今後もライフデザインサービスの拡充と「au経済圏」最大化の取り組みを継続し、新しい体験価値を創造していきます。
パーソナルセグメントにおける、当期の業績概要等は以下のとおりであります。
※ Education(教育)とTechnology(技術)を組み合わせた造語で、テクノロジーを使って教育にイノベーションを起こす取り組みのこと。
■業 績
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(単位:百万円) |
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2018年3月期 自 2017年4月1日 至 2018年3月31日 |
2019年3月期 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日 |
比較増減
|
増減率 (%) |
|
|
売上高 |
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3,899,605 |
3,911,229 |
11,624 |
0.3 |
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営業利益 |
|
732,931 |
756,298 |
23,366 |
3.2 |
当期の売上高は、モバイル通信料収入及び端末販売収入が減少したもののエネルギー事業収入の増加及びイーオンHDのグループ化により、3,911,229百万円(前年同期比 0.3%増)となりました。
営業利益は、モバイル通信料収入及び端末販売粗利が減少したもののエネルギー事業粗利の増加等により、756,298百万円(同 3.2%増)となりました。
|
ライフデザインセグメント |
ライフデザインセグメントでは、「通信とライフデザインの融合」を推進し、コマース・金融・決済・エンターテインメント等の様々なサービスを通してお客さまとの接点を拡大するとともに、生活のあらゆるシーン・ライフステージの段階に応じて、お客さまに最適なサービスを複合的に提供し、新しい体験価値を提案しています。
当期は、金融事業において、本年2月に、お客さまの生活の中心となったスマートフォンを預金、決済、投資、ローン、保険といったあらゆるサービスの入り口とし、お客さまにスマホ・セントリックな決済、金融体験を総合的に提供する「スマートマネー構想」の始動を発表しました。au WALLET チャージ残高とau WALLET ポイント残高の合計相当額が1,000億円以上で2,000万超のお客さまが保有する「au WALLET」を軸に、貯める、支払う、殖やす、借りる、備える、といったお客さまのお金にかかわる活動をワンストップで提供することで、新たな体験価値を提案していきます。また、本年4月には、スマホ決済サービス「au PAY」を開始し、キャッシュレス社会への変革を推進しています。
「auスマートパスプレミアム」では、シニア向けや学生向けの特典強化に重点的に取り組みました。その結果、当期末には、会員数が「auスマートパス」会員数全体の3分の1を超える700万会員を突破しました。これからもサービスの満足度を向上させ、お客さまとの接点を拡大していきます。
「エデュテインメント※1」や「地方創生」への取り組みについても推進してきました。本年3月には、5G、IoTなど先端技術を融合したエデュテインメントの進化と地方展開を通じた地域の発展を目的として、「Kids ジョブチャレンジ 2019 in 平戸~アウト オブ キッザニア~」を長崎県平戸市で開催しました。
5G時代を見据えた新しい体験価値の創造にあたっては、「ジャパネット杯 春の高校バレー 第71回全日本バレーボール高等学校選手権大会」や公益財団法人日本サッカー協会が主催する「キリンチャレンジカップ2019」において、XR技術※2を活用することでより楽しくより快適で臨場感のある新たな観戦体験を提供しました。また、KDDI Open Innovation Fund 3号を通じて、スタートアップ企業やパートナー企業との事業共創への取り組みを推進するとともに、「KDDI ∞ Labo」では、本年3月に、5G時代の新たな価値創造を行う「5Gプログラム」の開始を発表しました。
エネルギー事業では、本年2月に関東エリアにおいて、東京電力エナジーパートナー株式会社との業務提携によるご家庭向けの電気・ガス販売を開始しました。
ライフデザインセグメントにおける、当期の業績概要等は以下のとおりであります。
※1 エデュケーション(教育)と、エンターテインメント(娯楽)を組み合わせた造語で、楽しみながら学ぶこと。
※2 AR(拡張現実)/MR(複合現実)/VR(仮想現実)などの技術の総称
■業 績
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(単位:百万円) |
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2018年3月期 自 2017年4月1日 至 2018年3月31日 |
2019年3月期 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日 |
比較増減
|
増減率 (%) |
|
|
売上高 |
|
521,736 |
579,374 |
57,638 |
11.0 |
|
|
営業利益 |
|
104,045 |
112,832 |
8,786 |
8.4 |
当期の売上高は、「auスマートパスプレミアム」の収入の増加、「Wowma!」及び「au WALLET Market」の収入の増加、「au WALLET プリペイドカード」及び「au WALLET クレジットカード」などの決済事業の収入等の増加に加え、エナリスの新規連結子会社化により、579,374百万円(前年同期比 11.0%増)となりました。
営業利益は、「Wowma!」及び「au WALLET Market」や決済事業等の費用が増加したものの、売上高の増加により、112,832百万円(同 8.4%増)となりました。
*当連結会計年度より当セグメントの名称を「バリュー」から「ライフデザイン」へ変更しております。
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ビジネスセグメント |
ビジネスセグメントでは、大企業から中小企業まで幅広い法人のお客さまを対象に、スマートフォン・タブレット等のモバイル端末の提供や、ネットワーク・アプリケーション・クラウド型サービス等の多様なソリューションを提供しています。また、中小企業のお客さまについては、連結子会社のKDDIまとめてオフィスグループによる地域に密着したサポート体制を全国規模で構築しています。
当期は、さまざまなIoT機器の通信接続からデータ活用サービス、各国の法規制等に係る手続きまでワンストップにて提供するKDDI「IoT世界基盤」の商用トライアル受付を本年5月より開始することを発表しました。このKDDI「IoT世界基盤」の提供により、企業のIoTビジネスのグローバル展開における課題を解決し、お客さまのビジネス変革と事業拡大を強力にサポートしていきます。
また、スマートドローン※1を安心・安全に飛行制御する基盤システムとなるプラットフォームを活用した用途別ソリューションを本年6月より提供開始することを発表しました。このプラットフォームを活用し、広域監視、構造物点検等において、お客さまの業務効率化や課題解決に貢献します。
その他、アジャイル企画開発手法「スクラム※2」の導入支援により法人のお客さまのイノベーションを実現することを目的として、本年1月に、Scrum Inc.、株式会社永和システムマネジメントとの合弁で、Scrum Inc. Japan株式会社を設立しました。
今後も、法人のお客さまのビジネスの発展・拡大に一層貢献し、お客さまから真の事業パートナーとしてお選びいただけることを目指して、事業の変革に取り組んでいきます。
ビジネスセグメントにおける、当期の業績概要等は以下のとおりであります。
※1 KDDIの通信ネットワークを利用することで、より長距離で安全な運用を可能としたドローンのこと。
※2 Scrum Inc. の創業者 Jeff Sutherland博士らが考案した、お客さまからのフィードバックに基づき計画と開発を短い期間で繰り返 し、新しい機能を次々とリリースしていく、アジャイル企画開発手法として世界で最も普及しているイノベーション手法
■業 績
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(単位:百万円) |
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2018年3月期 自 2017年4月1日 至 2018年3月31日 |
2019年3月期 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日 |
比較増減
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増減率 (%) |
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売上高 |
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749,971 |
796,863 |
46,892 |
6.3 |
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営業利益 |
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84,467 |
103,992 |
19,524 |
23.1 |
当期の売上高は、ソリューション収入やエネルギー事業収入等の増加により、796,863百万円(前年同期比 6.3%増)となりました。
営業利益は、ソリューション機器原価や通信設備使用料等が増加したものの、売上高の増加により、103,992百万円(同 23.1%増)となりました。
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グローバルセグメント |
グローバルセグメントでは、ミャンマーやモンゴルをはじめとする海外のコンシューマビジネスに積極的に取り組むとともに、法人のお客さまに対しては、データセンター・ネットワーク・クラウド・IoT等のICTソリューションを提供し、お客さまのビジネスの発展・拡大への貢献を目指しています。
モンゴル通信事業においては、データ容量の追加されたお得なチャージ型プリペイドカードを本年2月に発売開始しました。また、SNS・ゲーム・ビデオ・音楽の使い放題、聞き放題パッケージを追加しました。今後もお客さまのデータ需要に合わせたサービスを展開していきます。
ICTソリューション事業においては、KDDIシンガポールが、東南アジア諸国に事業展開する法人のお客さま向けに、ネットワーク、セキュリティ、RPA (Robotic Process Automation)、IoTなどの各ソリューションを一元的に提供する「KDDI GX (Global Exchange) Platform」を、本年1月より開始しました。これにより、お客さまの東南アジア諸国における事業拡大を更に強力にサポートします。
また、KDDI上海は、RPA業界のリーディングカンパニーUiPath社より、日系企業として中国大陸初のゴールドパートナーに認定されました。ゴールドパートナーは、UiPath RPAプラットフォームの機能や技術について十分な知識を有した技術者を社内に抱え、導入支援ができるトップレベルのソリューション事業者に与えられる資格です。KDDI上海は、「UiPath RPAプラットフォーム」の提供により、多くの企業の業務効率化に貢献しております。
グローバルセグメントにおける、当期の業績概要等は以下のとおりであります。
■業 績
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(単位:百万円) |
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2018年3月期 自 2017年4月1日 至 2018年3月31日 |
2019年3月期 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日 |
比較増減
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増減率 (%) |
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売上高 |
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248,702 |
208,790 |
△39,912 |
△16.0 |
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営業利益 |
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31,907 |
34,368 |
2,461 |
7.7 |
当期の売上高は、ミャンマー通信事業の収入の増加や、「TELEHOUSE」のデータセンター事業収入の増加があったものの、採算性の低い事業の整理による収入減少等により、208,790百万円(前年同期比 16.0%減)となりました。
営業利益は、主にミャンマー通信事業及びデータセンター事業による利益創出や、上記事業整理に伴うコストの減少により、34,368百万円(同 7.7%増)となりました。
なお、KDDI SUMMIT GLOBAL SINGAPORE PTE. LTD.ならびに、同子会社であるKDDI Summit Global Myanmar Co., Ltd.は、決算体制が整ったことから、当連結会計年度より報告期間を統一しております。
*「(1)当期の経営成績の概況」に記載している社名及び商品名は、それぞれ各社の登録商標または商標です。
*2020年3月期より、「パーソナル」、「ライフデザイン」、「ビジネス」、「グローバル」で区分されていた4つの報告セグメントを、マネジメントアプローチに基づき、経営資源の配分・業績評価の単位をベースに集約し、「パーソナル」、「ビジネス」の2つの報告セグメントに再編いたします。
c. 財政状態の状況
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2018年3月期 |
2019年3月期 |
比較増減 |
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資産合計(百万円) |
6,574,555 |
7,330,416 |
755,861 |
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負債合計(百万円) |
2,443,298 |
2,717,484 |
274,186 |
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資本合計(百万円) |
4,131,257 |
4,612,932 |
481,675 |
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親会社の所有者に帰属する持分(百万円) |
3,773,703 |
4,183,492 |
409,789 |
|
親会社所有者帰属持分比率(%) |
57.4 |
57.1 |
△0.3 |
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一株当たり親会社所有者帰属持分(円) |
1,568.84 |
1,779.41 |
210.57 |
|
有利子負債残高(百万円) |
1,118,616 |
1,275,711 |
157,095 |
(資産)
資産は、繰延税金資産が減少したものの、契約コスト、営業債権及びその他の債権等が増加したことにより、前連結会計年度末と比較し、755,861百万円増加し、7,330,416百万円となりました。
(負債)
負債は、その他の非流動負債ならびにその他の流動負債が減少したものの、借入金及び社債、契約負債等が増加したことにより、前連結会計年度末と比較し、274,186百万円増加し、2,717,484百万円となりました。
(資本)
資本は、利益剰余金等の増加により、4,612,932百万円となりました。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末の57.4%から57.1%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
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(単位:百万円) |
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2018年3月期 |
2019年3月期 |
比較増減 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
1,061,405 |
1,029,607 |
△31,799 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△633,847 |
△714,578 |
△80,731 |
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フリー・キャッシュ・フロー ※ |
427,558 |
315,028 |
△112,530 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△453,168 |
△310,951 |
142,217 |
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現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△163 |
△314 |
△151 |
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現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
△25,773 |
3,763 |
29,536 |
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現金及び現金同等物の期首残高 |
226,607 |
200,834 |
△25,773 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
200,834 |
204,597 |
3,763 |
※ フリー・キャッシュ・フローは「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計であります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益1,010,275百万円、減価償却費及び償却費562,402百万円、法人所得税の支払290,689百万円、営業債権及びその他の債権の増加271,723百万円等により1,029,607百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出399,531百万円、無形資産の取得による支出202,607百万円、関連会社株式の取得による支出83,799百万円等により714,578百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債発行及び長期借入による収入456,000百万円、社債償還及び長期借入返済による支出302,151百万円、配当金の支払227,700百万円、自己株式の取得による支出150,000百万円等により、310,951百万円の支出となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較し、3,763百万円増加し、204,597百万円となりました。
③ 営業実績
当連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
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パーソナル |
3,911,229 |
0.3 |
|
ライフデザイン |
579,374 |
11.0 |
|
ビジネス |
796,863 |
6.3 |
|
グローバル |
208,790 |
△16.0 |
|
その他 |
99,180 |
△5.8 |
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セグメント間の内部売上高 |
△515,082 |
- |
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合計 |
5,080,353 |
0.8 |
(注)1.金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループにおける重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
モバイル通信料収入及び端末販売収入が減少したものの、「au経済圏」の最大化に向けたエネルギー事業、株式会社イーオンホールディングスのグループ化、「Wowma!」及び「au WALLET Market」、決済事業などのライフデザイン事業の拡大による収入の増加、株式会社エナリスの新規連結子会社化、ミャンマー通信事業の収入の増加等により5,080,353百万円(前年同期比 0.8%増)となりました。内訳につきましては「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記 25.売上高」をご参照ください。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
電力事業原価が増加したものの、販売手数料・ポイント費用や端末販売コストの減少により4,077,882百万円(同 0.4%減)となりました。内訳につきましては「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記 26.費用の性質別内訳」をご参照ください。
(その他の収益及びその他の費用)
雑収入の減少等により、6,479百万円の利益(同 29.9%減)となりました。内訳につきましては「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記 27.その他の収益及びその他の費用」をご参照ください。
(持分法による投資利益)
持分法適用関連会社の株式会社カカクコムにおける持分法による投資利益の増加等により、4,780百万円(同 4.1%増)となりました。
(営業利益)
以上の結果、営業利益は1,013,729百万円(同 5.3%増)となりました。なお、営業利益率は、20.0%(同 0.9ポイント増)となりました。
(金融収益及び金融費用)
支払利息8,694百万円、受取配当金2,279百万円の計上等により、6,430百万円の損失となりました。内訳につきましては「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記 28.金融収益及び金融費用」をご参照ください。
(その他の営業外損益)
段階取得に係る差益2,999百万円の計上等により、2,975百万円の利益となりました。内訳につきましては「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記 29.その他の営業外損益」をご参照ください。
(法人所得税費用)
課税所得の増加等の影響により309,149百万円(同 5.2%増)となりました。なお、2019年3月期の法人税等負担率は30.6%となりました。法人所得税費用に関する詳細については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記 16.繰延税金及び法人所得税」をご参照ください。
(非支配持分に帰属する当期利益)
主にUQコミュニケーションズ株式会社の利益減少等の影響により、83,457百万円(同 5.9%減)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
上記の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は617,669百万円(同 7.9%増)となりました。
なお、報告セグメントの売上と営業利益の概況については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社グループは、運転資金及び設備投資については、自己資金及び借入金等により資金調達することとしております。このうち、借入金等による資金調達に関しては、通常の運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金は固定金利の長期借入金及び社債で調達することを基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金等を含む有利子負債の残高は1,275,711百万円、現金及び現金同等物の残高は204,597百万円となっております。
流動性リスクとその管理方法につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記32.金融商品」に記載しております。
c.経営上の財務目標の達成状況について
当社グループは、事業環境の変化に迅速に対応しながら、持続的な成長を実現していくため、2016年度からの3年間における中期目標を策定しており、利益成長目標として、「連結営業利益 CAGR(年平均成長率) 7%」を掲げておりました。
当連結会計年度においては、「国内通信事業の持続的成長」に加えて、新たな成長軸の確立に向けて「au経済圏の最大化」と「グローバル事業の積極展開」を進めたことにより、利益成長は概ね目標通り遂行し連結営業利益は発足以来初の1兆円を突破しました。
今後は営業利益の持続的な成長を目指し、EPSについては2024年度1.5倍(2018年度比)の実現を目指します。
(3)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
① 連結の範囲
ワイヤレスブロードバンドサービスを行っているUQコミュニケーションズ(株)(以下「UQ」)については、議決権の32.3%を所有しているため、日本基準においては持分法を適用しておりました。一方、当社はUQの筆頭株主であること、UQの取締役会の構成員の過半数であり、代表権は当社からの取締役が有していること、また、UQの事業活動は当社に大きく依存していることから、当社は取締役会等を通じてUQにパワーを有しております。よって、IFRSの適用にあたり、UQ設立当初から実質的に支配していると判定し、子会社として連結しております。
上記の影響により、当連結会計年度において、IFRSでは日本基準に比べて資産合計が39,257百万円増加、負債合計が52,400百万円減少、資本合計が91,657百万円増加しております。また、売上高が34,479百万円増加、営業利益が48,389百万円増加しております。
② 収益認識
当社グループが携帯端末の代理店に対して支払う手数料のうち、携帯端末の販売に関する部分について、日本基準では発生時に費用として認識しておりましたが、IFRSでは携帯端末の販売時点で、手数料の将来発生見込額を収益から控除しております。なお、これに伴い、期末の棚卸資産の評価にあたって、IFRSでは手数料の将来発生見込額を正味実現可能価額の金額に反映させております。
当社グループがお客さまから受け取る対価について、日本基準では総額で表示している取引のうち、当社グループが契約の当事者として財またはサービスの提供に主たる責任を有しているか、在庫リスクを負っているか、価格決定権を有しているか等を総合的に勘案し、お客さまから受け取る対価の総額から第三者に対する手数料その他の支払額を差し引いた純額で表示することが適切な取引については、IFRSでは純額で表示しております。
この影響により、当連結会計年度において、IFRSでは日本基準に比べて売上高が137,275百万円減少し、売上原価、販売費及び一般管理費が141,267百万円減少しております。
③ のれん(関連会社に対する投資を含む)
当社グループは、日本基準では効果が発現すると合理的に見積られる期間にわたって規則的にのれんを償却しておりましたが、IFRSではのれんを償却せずに毎期減損テストを行っております。同様に、持分法で会計処理されている投資に関連するのれんは、日本基準では効果が発現すると合理的に見積られる期間にわたって規則的に償却しておりましたが、IFRSでは規則的な償却はせずにのれんを含む関連会社に対する投資全体について、減損している客観的証拠がある場合、減損テストを実施しています。
この影響により、当連結会計年度において、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が32,258百万円減少しております。
④ 有形固定資産の減価償却
有形固定資産(リース資産を除く)の減価償却方法について、日本基準では主として定率法を採用しておりましたが、IFRSでは減価償却方法の見直しを行い、定額法を採用しております。
この影響により、当連結会計年度において、IFRSでは日本基準に比べて売上原価、販売費及び一般管理費が5,064百万円減少しております。
当社は、2018年8月に株式会社カカクコムの株式を取得し、同年10月に対象会社を当社の持分法適用関連会社といたしました。
また、2018年12月に株式会社エナリスの株式を公開買付けにより追加取得し、株式会社エナリス及び同社の子会社6社を連結子会社といたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.企業結合」に記載しております。
2019年4月1日付で、株式会社じぶん銀行が実施する第三者割当増資による発行株式を取得いたしました。この結果、同日付で株式会社じぶん銀行を当社の連結子会社といたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記 40.後発事象」に記載しております。
当社グループは、ネットワーク、AI・IoT・コネクティッド、セキュリティ、端末・サービスの各技術分野において、実用的な研究開発と先端的・長期的な研究開発の両面に取り組んでまいりました。この結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は、
研究開発活動の主なトピックスをご紹介します。
1.ネットワーク
次世代移動通信システム「5G」(以下「5G」)や、5G時代に期待される多様なサービス実現に向けて、ニーズに合わせた迅速な通信サービスの提供が求められています。また、近年、自然災害が多数発生し被災者救助の支援ツールとして携帯電話に対する期待が高まっています。以上の二点を踏まえ、5Gに関する実証実験や、仮想化技術を用いた基地局スライシング技術の開発、5Gと第4世代移動通信システム(以下「4G LTE」)の共存技術の開発、ドローン基地局の応用技術の開発等に取り組んできました。
5Gに関する実証実験は、14件実施しました。例えば、2019年1月に北九州市で実施した産業用ロボット制御の実証実験では、工場内の制御用有線回線を5Gで代替しました。5Gを用いることにより、高精度なロボット制御用センサーを導入した場合においても、大量の情報伝送が可能になり、かつロボットの配置換えに伴う回線敷設作業の手間を軽減することができます。
2018年5月には、仮想化を用いた基地局でのスライシング技術の開発・実証を実施しました。スライシング技術とは、サービスの要求に応じて、一つのネットワーク上に互いに影響しない複数の論理的なネットワークを構築する技術です。本実証では、センサデバイスの通信と、ビデオストリーミングという性能要求の異なる2種類の通信が、互いに影響することなく動作可能であることを確認しました。スライシング技術はソフトウェアにより制御されるため、新規サービスの迅速な導入やお客様のニーズに合わせた柔軟な運用が実現され、高品質で安定したネットワークの提供が可能となります。
2018年9月には、5Gと4G LTEを同一周波数帯内で共存させる新たな技術の実証実験に成功しました。本技術を用いることで、5Gと4G LTEに別々の帯域を割り当てることなく、5Gと4G LTEを同一周波数帯内に共存させることが可能になり、周波数利用効率が大きく向上します。その結果、どちらかのシステムにユーザーが偏ることによる通信品質劣化を防ぐことができます。
2019年3月には、ドローン基地局の応用技術として、災害時など被災者の位置が特定できない場合に、被災者が所持する携帯電話の位置を推定する技術を開発しました。本技術は、携帯電話基地局が利用できなくなった被災エリア一帯にドローン基地局を飛行させ、携帯電話から信号を受けるたびにドローンの位置を記録し、その記録を元に携帯電話のおおよその位置を推定するものです。推定された位置を手掛かりとした捜索活動が可能となります。
2.AI・IoT・コネクティッド
本格的な人口減少と少子高齢化に備えるため、従来は人手に頼っていた生産活動にIoTを導入することによる効率化や、学習効果を高めるための「EdTech」の推進、通信技術による自動運転の高度化を実施しました。
2018年5月には、ICT等を活用して省力・高品質生産を実現する「豊岡市スマート農業プロジェクト」を開始し、「コウノトリ育む農法 (無農薬)」の水田管理省力化を目指す実証事業を実施しました。本実証事業は、豊岡市の農家が管理する水田に通信回線を利用した水位センサーを設置することで、農家の方はスマートフォン等で水位を確認できるようになり、見回り回数の削減や時間の短縮による効率化を図ることができます。また、水位データに異常値が見つかった時は自動でメール通知する仕組みを備えています。水位センサーは、セルラーLPWA(携帯電話網を活用した、省電力かつ広域なエリアカバレッジを実現するIoT向け通信技術)の規格「LTE-M」に対応しています。省電力特性を活かして電池交換の頻度を減らすことができるため、設置や運用のハードルを下げることが可能なほか、ゲートウェイ(親機)を設置することなく携帯電話回線を活用することで幅広いエリアの機器の設置が可能になります。
2018年9月には、会津若松の地場産業である「日本酒造り」の工程にIoTの技術を導入した実証事業を実施しました。日本酒造りの工程における米作りにおいては、圃場全体の生育状況把握が困難なため施肥量調整が難しく、また、酒造りにおいては、杜氏の引退に伴い醸造管理の知見が失われてしまうとともに、後継者不足による酒造りの負荷が増加してるという課題があります。こうした状況を受け、米作りでは、スマートドローン(KDDIの通信ネットワークを利用することで、より長距離で安全な運用を可能としたドローン)にて遠隔からの稲の生育状況を把握できることを確認しました。また、酒造工程では4K映像伝送によるもろみ熟成の管理、配送における温度管理タグの活用等を検証することで、日本酒造りの幅広い工程の効率化を目指すとともに、地場産業の活性化に貢献しました。
2018年11月には、「教育」と「ICT」を組み合わせた「EdTech」を推進していく一環として、AIを用いた本格的な日本人話者の英会話スキル評価システム「日本人英語話者向け発音自動評価システム」をイーオンと共同開発しました。本システムは、生徒専用の自宅学習サポートサイト「イーオン・ネット・キャンパス」内にて生徒が音読する音声を収録し、それに対してAIが自動診断をする「発音診断」コンテンツとなります。
2019年2月には、愛知県一宮市で、一般公道において5Gを活用した複数車両の遠隔監視型自動運転の実証を実施しました。自動運転の高度化により、買い物難民やバス・タクシー運転手不足に対する解決手段としての活用につながることが期待されます。本実証では、2台の自動運転車の運転席を無人の状態としたうえで自動走行しました。自動走行にあたって、遠隔から2台を同時に監視し、緊急時には制御を実施しました。
3.セキュリティ
安心・安全な情報通信社会の実現のため、Web媒介型攻撃対策技術やデータの改ざんを困難にする仕組みであるブロックチェーン技術に関する研究開発に取り組んでおります。
2018年6月には、Web媒介型攻撃の実態把握と対策技術の向上のため、「Web媒介型攻撃対策技術の実用化に向けた研究開発」(以下「WarpDrive」)の実証実験を開始しました。WarpDriveではアニメ「攻殻機動隊S.A.C.」シリーズに登場するキャラクター「タチコマ」をモチーフに、Web媒介型攻撃対策ソフトウェア「タチコマ・セキュリティ・エージェント(以下「タチコマSA」)」を開発しました。タチコマSAは、ユーザーのWebブラウザの中でWeb媒介型攻撃を観測・分析し、攻撃検知時には悪性Webサイトの閲覧をブロックし、ユーザーに警告やアドバイスを行います。
2018年7月には、ブロックチェーンを組み合わせたクーポン決済システムの実証を実施しました。本実証では、KDDI直営店と提携店舗にて、ユーザー登録・本人認証した上で、引き換えクーポンを利用する一連の流れを確認しました。ブロックチェーン上に記録されたクーポン利用情報は改ざんが極めて困難なため、複数企業(KDDI直営店と提携店舗)間での高信頼な情報共有が可能となります。本実証では、KDDI及び提携店舗間でクーポン利用履歴を共有し、クーポン利用者数に応じた支払いを行いました。
4.端末・サービス
4K衛星放送や4K動画配信サービス等の実用化に伴い、4K映像を用いた遠隔からの作業支援等の期待が高まっています。
2019年3月には、作業現場からの4K高解像度映像のリアルタイム伝送とARによる遠隔作業支援を可能にするシステム「VistaFinder Mx」を開発しました。4K映像に対応したウェアラブルカメラや、MEC(マルチアクセス・エッジ・コンピューティング)等に活用できる小型高性能PCの出現に伴い、より可搬性が高いスタイルでの4K映像の撮影・伝送が可能になってきました。「VistaFinder Mx」は、これらの機器や、KDDI総合研究所が開発したMPEG符号化・復号・処理ソフトウェア「MP-Factory」を搭載することで、数十Mbpsのビットレートで高品質な4K/60p映像(H.264/AVC形式)の伝送を可能にしました。遠隔作業支援者が4K映像を利用することで複雑な機器のメンテナンスや機器番号の読み取りが容易になり、作業者の現場での作業効率向上やヒューマンエラーの低減に効果的です。