当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクは以下の通りです。当社は、2019年6月27日付で、ヤフー㈱を子会社化しました。ヤフー㈱およびその子会社で構成されるヤフーグループは、コマース関連サービス、決済金融関連サービス、広告関連サービス等を事業として営んでおり、これらの事業(以下「ヤフー事業」)に関連して、次のようなリスクがあります。なお、将来に関する事項につきましては、別段の記載のない限り、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものです。
ヤフー事業に関するリスク
(1) 経済・市場・ユーザー動向について
日本におけるインターネットの普及は1995年頃から本格化して以降、ブロードバンドの進展やスマートデバイスの進歩によりユーザー数および利用時間は継続的に増加しています。しかし、将来的にユーザー数や利用時間の伸びの鈍化の可能性、インターネット利用を制約する規制やユーザーへの新たな負担が増える可能性、ユーザー数の増加や利用水準の高度化に対応した新しいプロトコルや技術標準の開発・適用等が適切に行われない可能性等、インターネット関連市場の継続的な拡大には、不透明な面があります。
日本国内におけるインターネットの広告ビジネスは、ヤフー㈱の事業開始とともに本格化しました。㈱電通の発表によると、2018年における年間のインターネット広告費は広告市場全体の26.9%を占めています。
当社グループでは、媒体としての価値を高めるため、各サービスの内容を充実させるとともに、主に広告事業では、広告主や広告会社等各種関係者のインターネット広告に関する理解・評価を高められるよう、定期的にセミナーを開催する等の方法により啓発活動を実施し、広告主層の拡大・安定化に努めています。また、主にプロモーション広告(「スポンサードサーチ」、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」等)については、ユーザーの求めている情報と掲載される広告内容とのマッチング精度の向上に努め、ユーザーおよび広告主双方にとってメリットのある媒体となるよう努めています。しかしながら、今後市場が期待以上に成長しない可能性や、成長のスピードが遅くなる可能性があり、期待した広告収入を得ることができず、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。
広告事業は一般的に景気動向、ユーザーの動向の影響を非常に受けやすいこと、広告主との契約による広告掲載期間は通常比較的短期間であること、また、インターネットの利用は潜在的に短期変動することから、特に景気が悪化した場合、各企業は広告に関わる支出を優先的に削減する傾向があります。求人や不動産等のインターネットでの情報掲載ビジネスも、景気動向の影響を強く受けます。一方で、同事業にかかる費用は人件費、賃借料等の固定的なものが多く、売上収益変動に応じた費用の調整が困難であるため、当社グループの利益の変動が大きくなる可能性があります。
また、ユーザーは、ブロードバンドの進展により急速に増加し、それに伴い有料会員サービスの市場も拡大しました。しかしながら、将来的には、ユーザーの増加が頭打ちになることが予想されます。当社グループではそのような状況に備えるべく、日頃より各種サービスの顧客満足度を向上させ、利用度を高めるような様々な施策を実施していますが、様々な特典を享受できる「Yahoo!プレミアム」をはじめとする有料会員数の伸びが鈍化するおそれがあり、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。
(2) 競合環境について
当社グループのサービスはポータルサイトとしての位置づけを主軸に、検索をはじめ、ニュース等の各種情報提供、メール等のツールの提供、ショッピング等のEC(eコマース)、決済関連等、インターネットを通じ多数のサービスを提供しており、それぞれのサービスにおいての競合は多数存在しています。
このような環境のもと、当社グループが当業界において優位性を発揮し、一定の地位を確保・維持できるか否かについては不確実な面があります。また、価格競争や、顧客獲得に関わる費用の増大に伴う利益の減少の可能性があるほか、広告会社や情報提供者に対して支出する販売手数料や情報提供料等の増加を余儀なくされる可能性があり、これらが当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。
また、インターネット業界では、設立間もない企業による新興サービスがユーザーの支持を集め急速に広まることがあります。当社グループでは、ユーザーの意見や動向を捉え、ユーザーの支持を集めることができるサービスを提供していきますが、新興企業のサービスが当社グループのサービスに対する競合となる可能性や、競争優位性を発揮するための新規サービスの開発に費用がかかり、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。
(3) 技術動向について
インターネット関連業界は参入者も多く競争の激しい市場であるとともに、新技術の登場や技術革新のスピードが速く、提供するサービスのライフサイクルが短いといった特徴を有しています。
インターネット関連業界での競争力を維持するために、当社グループはサービス内容の充実や新技術への対応を進めていますが、提供するサービスが陳腐化したり新技術への対応が遅れたりした場合、競合他社に対する競争力が低下する可能性があります。また、大規模な開発を伴う移行が今後計画されていますが、商品・業務・システムの各方面において移行に際しての課題が生じ、計画通りの対応ができない可能性があります。
また、新しい規格への参入ができなかった場合には、情報端末に対してのサービス提供ができなくなる可能性があります。各情報端末から当社グループサイトへの接続の容易さは競争力の重要な要素の一つであるため、様々な情報端末において接続性を確保できるよう各社と協力していきますが、接続性を確保できない場合、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、接続性の確保において予想以上の費用がかかることにより、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 当社グループが営む金融商品取引業および銀行業について
a. 法令・規制・制度について
ヤフー㈱が運営する「Yahoo!マネー」や当社グループの関連会社(注)であるPayPay㈱が運営する「PayPay」は「資金決済法」の適用を受けています。そのため、ヤフー㈱は、資金決済法に基づき関東財務局に「資金移動業者」および前払式支払手段における「第三者型発行者」として、PayPay㈱は、前払式支払手段における「第三者型発行者」として、それぞれ登録を行っています。
子会社であるワイジェイカード㈱は、割賦販売法に基づき九州経済産業局に割賦販売業登録を、貸金業法に基づき、福岡財務支局に貸金業登録を行っています。なお、貸金業法の上限金利を利息制限法の上限金利まで引き下げる法改正により、利息制限法に定められた利息の上限金利を超過する部分に対して、不当利得として返還を請求される場合があり、ワイジェイカード㈱では、保守的に見積もった引当金を積み立てているものの、返還請求が当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。
子会社であるワイジェイFX㈱は、金融商品取引法に基づき、金融商品取引業者としての登録を受けており、金融商品取引法、関連政令、府令等の法令等の規制に従って業務を遂行しています。また、子会社である㈱ジャパンネット銀行は、銀行業の免許を受け、銀行法その他関連法令・諸規則等に従って、インターネット専業銀行としての業務を行っています。また、同社は、付随業務等として、外国為替証拠金取引や投資信託商品の販売を行っていますが、これらについては、登録金融機関として、金融商品取引法、金融商品販売法その他の関連法令・諸規則等に従って、業務を遂行しています。しかし、これらの規制に抵触する事態が発生した場合は、業務停止や登録抹消等の行政処分を受ける可能性があります。また、今後これらの規制が強化された場合にはコンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等により費用が増加し、またはサービスの業績性が低下する等により、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。
b. 金融商品関連について
(a) 市場リスク・信用リスクについて
㈱ジャパンネット銀行が保有する金融資産は、主として有価証券(国債・地方債・財投債・社債・投資信託等)であり、そのほかにも短期のコールローンおよび買入金銭債権を保有しています。これらは、それぞれの発行体の信用リスク、金利の変動リスク、為替の変動リスクおよび市場価格の変動リスクに晒されています。貸出金のうち、事業性ローンについては、お客さまの契約不履行によってもたらされる信用リスクに晒されています。また、同社の金融負債は、主として預金であり、またコールマネーによる資金調達を行う場合もあります。いずれの負債も、金利の変動リスクに晒されています。景気の変動・国際関係の変化・大規模自然災害の発生等により、金融市況が大きく変動して、金利リスク・為替リスクが増大したり、株式や債券の価格が急騰落したり、業績の悪化による取引先の信用リスクが高まったりという事態に陥り、同社の事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。
(b) 流動性リスクについて
㈱ジャパンネット銀行は、短期もしくは期間の定めのない預金の受け入れにより資金を調達し、これを様々な期間の貸出金および有価証券の購入等により運用を行っているため、何らかの理由によりお客さまの預金の引き出しが集中するようなことがあれば、調達と運用の期間ギャップが発生する可能性があり、流動性リスクに晒されています。金融市場全体の混乱や、他金融機関の破綻等の影響により、想定の範囲を超える預金の流出が短期間に集中した場合には、緊急の資金調達を不利な条件で行うことにより同社の業績が悪化したり、資金繰りに支障をきたすことにより同社の事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。
(c) コンピューターシステム障害について
当社グループが扱う外国為替証拠金取引および銀行業について、当社グループは、システムの安定稼働および強化に努めていますが、何らかの要因によりシステム障害や不正アクセスが発生し、約款等に定める免責事項では補完できない損失がお客さまに発生した場合、顧客の機会損失、当社グループの信用低下や損害賠償義務の負担等により、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。
(5) 提供するサービスに関する契約について
a. オース・ホールディングス・インクとのライセンス契約について
ヤフー㈱は、オース・ホールディングス・インクとの間に次の内容の契約を締結しています。ヤフーグループが提供する情報検索サービス等に関連する商標、ソフトウエア、ツール等(以下「商標等」)のほとんどはオース・ホールディングス・インクが所有するものであり、ヤフーグループはオース・ホールディングス・インクより当該商標等の利用等の許諾を得て事業を展開しています。従って、オース・ホールディングス・インクが当該契約を履行せず商標等が提供されない場合や、契約が変更され、または終了した場合には、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。
b.「Yahoo!」ブランドについて
「Yahoo!」ブランドは世界展開をしているため、ブランド確立のための努力は海外のYahoo!グループ各社と協調し世界的に進めている部分がありますが、当社グループでは海外のYahoo!グループ各社の努力の成否について保証することはできません。海外のYahoo!グループ会社がブランドの確立・普及に失敗した場合、それに影響を受け当社グループのブランド力が弱まる可能性もあります。
また、当社グループは海外のYahoo!グループ会社との契約の中で、排他的条項を認めているものがあります。その有効期間中、当社グループが特定の広告等を掲載できないことがあります。また、ブランドに関する権利の中核となる商標については全世界的にオース・ホールディングス・インクが出願、登録、維持を行っており、当社グループが日本で独自に必要とする分野において商標登録がなされていない可能性があります。
また、ドメイン名についても当社グループが必要とするドメイン名が第三者に取得され、希望するドメイン名が使用できない可能性や、「Yahoo! JAPAN」もしくは当社グループの提供しているサービス名に類似するドメイン名を第三者に取得され不正競争や嫌がらせ目的で使用される可能性があり、その結果、当社グループのブランド戦略に影響を与えたり、ブランドイメージが損なわれたりする可能性もあります。
(注) PayPay㈱は、2019年5月14日以前は当社グループの子会社であり、2019年5月15日以降は当社の持分法適用会社です。詳細は、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。
当第1四半期連結累計期間における経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況に関する認識および分析・検討内容は次の通りです。文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
当社は、2019年6月27日を払込期日としてヤフー㈱が実施した第三者割当増資を引受け、ヤフー㈱は当社の子会社となりました。詳細については、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.企業結合 ヤフー㈱の取得」をご参照ください。当該取引は、共通支配下の取引として、2018年4月1日より、ヤフーグループの財務諸表を、当社グループの要約四半期連結財務諸表の一部として遡及して連結しています。また、PayPay㈱は、2019年5月15日に、ソフトバンクグループ株式会社(以下「ソフトバンクグループ㈱」)に対し460億円の第三者割当増資を実施し、これにより議決権比率は下図の通り変動しました。上記に伴い、PayPay㈱は、当社グループの要約四半期連結財務諸表において、2019年5月14日までは「その他」に属する連結子会社、2019年5月15日以降は持分法適用会社として会計処理しています。

IFRS第16号「リース」の適用について
当社グループは2019年6月30日に終了した3カ月間よりIFRS第16号「リース」を適用しています。当社グループは、修正遡及アプローチを適用しているため、比較情報(2018年6月30日に終了した3カ月間に係る要約四半期連結財務諸表)は遡及して修正していません。詳細は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 (1) 新たな基準書および解釈指針の適用」をご参照ください。当社グループにおける、当該基準適用による主な影響は下記の通りです。
要約四半期連結財政状態計算書
・従来オペレーティング・リースと判定されていたリース取引に係る使用権資産の認識による資産の増加
・従来オペレーティング・リースと判定されていたリース取引に係るリース負債認識による有利子負債の増加
要約四半期連結損益計算書
・認識した使用権資産の減価償却に伴う減価償却費の増加および従来のオペレーティング・リース料の減少
・認識したリース負債に対する支払利息を金融費用として計上することによる支払利息の増加
要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書
・従来営業活動によるキャッシュ・フローに含まれていたオペレーティング・リース料支払額のうち、リース負債に対する元本支払相当分は財務活動によるキャッシュ・フローに含まれるため、営業活動によるキャッシュ・フローが増加し、財務活動によるキャッシュ・フローが減少
(1) 連結経営成績の状況
a.事業全体およびセグメント情報に記載された区分ごとの状況
(a) 事業全体の状況
ⅰ.経営環境と当社グループの取り組み
2019年度は、多くの産業に影響を与えるといわれている次世代通信規格である5G(第5世代移動通信システム)のサービス開始の年であり、日本の通信業界は新たなステージに入ります。超高速・大容量・低遅延・多接続等の5Gの特徴により、モノ同士がつながり通信し合うIoT(注1)が幅広く普及し、これを活用した新たなビジネスがあらゆる産業において生まれ、企業そのもののデジタルトランスフォーメーション(注2)が進展すると予想されます。
当社グループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、世界の人々が最も必要とするサービスやテクノロジーを提供する企業グループを目指し、通信事業を中心に、情報・テクノロジー領域において様々な事業に取り組み、企業価値の最大化を図っています。5Gの時代においても当社グループは、「Beyond Carrier」戦略の下、通信事業で培った顧客基盤の拡大を図りながら、自ら、またはパートナーとの「共創」によって、IoT、AI(注3)、ビッグデータ、ロボット等の最先端技術を活用した新しいビジネスを創出し、日本が抱える様々な社会課題の解決を目指します。
また、こうした新しいビジネスの創出にあたりヤフー㈱との連携を強化すべく、2019年6月にヤフー㈱を子会社としました(注4)。当社グループは、子会社化以前からヤフー㈱との連携により、「Yahoo!ショッピング」等で商品を購入した際にポイント(注5)を最大10%付与するキャンペーンや、「Yahoo! JAPAN ID」との連携による「Yahoo!プレミアム」特典の無償提供等の、主に通信事業分野の施策に取り組んできましたが、子会社化に伴い、当社グループ全体として、FinTech等の非通信事業も一体的かつ積極的に推進し、両社が統合的な戦略に基づき経営資源を最適に配分し、シナジー効果を最大化することが可能となります。当社グループが培ってきた通信事業の基盤とヤフーグループが有する日本最大級のインターネットサービス利用者基盤およびビッグデータを活用し、スマートフォンを通じて、魅力的かつ便利なサービスを多くのお客さまへ提供することを目指します。
顧客基盤の拡大に向けた取り組みとしては、前連結会計年度に引き続き、最新のスマートフォン・携帯端末や大容量データプランを求めるお客さま向け高付加価値サービス等を提供する「SoftBank」ブランド、月々の通信料を抑えることを重視するお客さまにスマートフォン向けサービス等を提供する「Y!mobile」ブランド、10代から20代中心に主にオンラインでサービスを提供することで安価な価格帯を実現する「LINEモバイル」ブランドの3つのブランドによって、お客さまのニーズに合わせたサービスを提供しています。なお、「SoftBank」ブランドでは、すでに前連結会計年度より、通信料金と端末代金を分離した「ウルトラギガモンスター+(プラス)」の提供を行っています。これらの結果、当第1四半期連結会計期間末のスマートフォン契約数は、前連結会計年度末比で37万件増加しました。ブロードバンドサービスにおいても家庭向け高速インターネット接続サービスである「SoftBank 光」の契約数が順調に伸びており、「SoftBank 光」契約数は、前連結会計年度末比で13万件増加しました。また、5G導入に向けた取り組みでは、早期の実用開始を目指して、実証実験を始めとした研究開発を進めています。2019年6月には、当社が開発した、局地的に電波品質の高い5Gを提供できる可搬型設備「おでかけ5G」を建設現場で初めて活用し、大成建設㈱が開発中の遠隔操作と自動制御が可能な建設機械システムを5G環境下で稼働することに成功しました。従来の無線通信システム(Wi-Fi)(注6)では、通信速度・容量の不足やカバーエリアの制限といった課題がありましたが、高速・低遅延・大容量で安定した通信が可能な5Gを活用することで、施工時に遠隔地からでも建設現場の状況をリアルタイムに確認し、建設機械の制御や安全監視などが可能となり、将来的に建設現場での省人化につなげることができます。
新規ビジネスの拡大の取り組みとしては、ソフトバンクグループ㈱および子会社(以下「ソフトバンクグループ」)の投資先をはじめとする先端技術を保有する企業や、ソリューションの提供を行う企業との連携に取り組んでいます。具体的には、パートナーである各企業と合弁会社を設立し、新規ビジネスの拡大を推進しています。なお、これらの合弁会社の多くは持分法適用会社であるため、当社の業績には持分法による投資損益として寄与します。
ヤフー㈱と共同で設立したPayPay㈱は、バーコードやQRコードを用いたスマートフォン決済サービス「PayPay」の提供を行っています。お客さまに同サービスを日常的に使用いただくことを企図し、2019年2月より開始した「第2弾100億円キャンペーン」が功を奏し、決済回数を順調に伸ばしながら、登録者数はサービス提供開始後8カ月で844万件(注7)に到達しました。また、2019年5月には「PayPay」を使用した決済に係る利用特典を0.5%から3%に引き上げ、2019年6月には、ヤフー関連サービスにおけるキャンペーン等において付与される期間固定Tポイントを、2019年8月より「PayPayボーナス」「PayPayボーナスミニ」に変更する旨発表しました。さらに、同8月にはソフトバンクユーザーの長期継続特典も「PayPayボーナス」へ変更となります。このように、子会社化したヤフーグループとの一体的かつ積極的な事業推進を加速させ、当社グループの重要な決済プラットフォームとしてPayPay㈱の事業を推進していきます。
世界28カ国105都市(注8)でコワーキングスペース提供を行うWeWork Companies Inc.との合弁会社であるWeWork Japan合同会社は、東京都内の13拠点に加え、横浜、大阪、福岡、名古屋の全国各都市19拠点にコワーキングスペースを開設しています。
交通プラットフォームを手掛ける滴滴出行(Didi Chuxing Technology Co., Ltd.、以下「DiDi」)との合弁会社であるDiDiモビリティジャパン㈱では、国内主要都市でのタクシー配車プラットフォームの提供を行っています。中国の「DiDi」アプリをそのまま日本国内で利用できるため、訪日中国人観光客の需要を取り込みつつ、各種キャンペーンにより国内の利用客の乗車数が順調に増加しています。2019年4月より、新たに東京および京都でサービスを開始し、2019年度中に全国13都市に拡大予定です。
当社とトヨタ自動車㈱は、モビリティサービスの構築に向けて戦略的提携に合意し、新会社MONET Technologies㈱を設立して、2019年2月に共同で事業を開始しました。2019年6月、同社は、いすゞ自動車㈱、スズキ㈱、㈱SUBARU、ダイハツ工業㈱、マツダ㈱とそれぞれ資本・業務提携を行うことを発表しました。また、MONET Technologies㈱は、MaaS(注9)オープンプラットフォームの構築、およびMaaS普及促進、移動における社会課題の解決や新たな価値創造を目指すMONETコンソーシアムを立ち上げ、2019年6月末時点で276社の企業が加入しています。自動車メーカー各社との資本・業務提携およびMONETコンソーシアムの活動を通して、日本の社会課題の解決や新たな価値創造を可能にする革新的なモビリティサービスの実現と普及に取り組んでいきます。
日本を含む10カ国、500以上の都市(注10)でホテルや住宅などの事業を展開しているOYO Hotels & Homesは、2019年4月に当社およびソフトバンク・ビジョン・ファンドとともに、OYO Hotels Japan合同会社を設立し、日本でホテル事業を開始することを発表しました。OYO Hotels Japan合同会社を通して、全国のホテル経営者に対し、テクノロジーを全面的に活かしたホスピタリティモデルを提供し、国内外からの出張者および観光客には、サービスの質が統一された信頼できるホテルを手頃な価格でご利用いただけるようにしていきます。
(注1) IoT:Internet of Thingsの略称で、モノがインターネット経由で通信することです。
(注2) デジタルトランスフォーメーション:企業が、データとデジタル技術を活用して、組織、プロセ
ス、業務等を変革していくことです。
(注3) AI:Artificial Intelligenceの略称で、人工知能のことです。
(注4) 当社は、ヤフー㈱が、当社を割当先として2019年6月27日付で実施した第三者割当による新株式発
行を456,466百万円で引受けました(以下「本第三者割当増資」)。また、ヤフー㈱は、本第三者
割当増資と並行して、当社の親会社であるソフトバンクグループジャパン㈱が保有するヤフー㈱の
普通株式を対象とする自己株式の公開買付け(以下「本公開買付け」)を実施しました。本第三者
割当増資および本公開買付けの結果、2019年6月末時点のヤフー㈱に対する当社の議決権比率は、
44.6%となりました。
(注5) 「期間固定Tポイント」を含みます。
(注6) Wi-Fiは、Wi-Fi Allianceの登録商標です。
(注7) 2019年6月末時点の数字です。
(注8) 2019年3月時点の数字です。
(注9) MaaS: Mobility as a Serviceの略称で、車や人の移動に関するデータを活用することで需要と供
給を最適化し、移動に関する社会課題の解決を目指すサービスです。
(注10) 2019年4月時点の数字です。
ⅱ.連結経営成績の概況
(注1) 調整後EBITDAの算定方法は、「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。
(注2) 上記表内の2018年6月30日に終了した3カ月間の数値は、2019年6月30日に終了した3カ月間に行われた共通支配下の取引(ヤフー㈱の取得を含む)を遡及修正した後の数値です。遡及修正前の数値は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 (3)共通支配下の取引」をご参照ください。
当第1四半期連結累計期間の連結経営成績の概況は、以下の通りです。
(ⅰ) 売上高
当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比63,889百万円(5.8%)増の1,164,856百万円となりました。コンシューマ事業では22,765百万円、法人事業では6,682百万円、流通事業では24,169百万円、ヤフー事業では7,534百万円の増収となりました。
(ⅱ) 営業利益
当第1四半期連結累計期間の営業利益は、前年同期比9,650百万円(3.7%)増の268,858百万円となりました。コンシューマ事業では14,469百万円、法人事業では4,228百万円、流通事業では1,289百万円の増益、ヤフー事業では3,178百万円の減益となりました。また、主として、2019年5月までPayPay㈱を子会社として会計処理していることに伴い、当第1四半期連結累計期間の「その他」の営業利益が8,979百万円減少しています。
(ⅲ) 純利益
当第1四半期連結累計期間の純利益は、前年同期比2,077百万円(1.2%)減の172,616百万円となりました。主として、前年同期において繰越欠損金に係る税効果を計上したことによる法人所得税の減少があったことにより、当第1四半期連結累計期間における法人所得税が増加したことによるものです。なお、持分法による投資損失は、前年同期比5,404百万円増加の5,714百万円となりました。主として、PayPay㈱において事業拡大のための施策を行ったことによるものです。
(ⅳ) 親会社の所有者に帰属する純利益
当第1四半期連結累計期間の親会社の所有者に帰属する純利益は、非支配持分に帰属する純利益の減少により、前年同期比3,353百万円(2.1%)増の164,797百万円となりました。当第1四半期連結累計期間の非支配持分に帰属する純利益は、主として、ヤフー㈱における純利益の減少に伴い、前年同期比5,430百万円(41.0%)減の7,819百万円となりました。
(ⅴ) 調整後EBITDA
当第1四半期連結累計期間の調整後EBITDAは、前年同期比49,475百万円(12.9%)増の434,266百万円となりました。主として、当第1四半期連結累計期間よりIFRS第16号を適用し、従来オペレーティング・リースと判定されていた賃借料が減価償却費と支払利息に振り替わったことにより、減価償却費が35,238百万円増加したことによるものです。当社グループは、非現金取引の影響を除いた調整後EBITDAを、当社グループの業績をより効果的に評価するために有用かつ必要な指標であると考えています。
ⅲ.主要事業データ
移動通信サービス
コンシューマ事業と法人事業において営んでいる移動通信契約の合計です。移動通信サービスの各事業データには、「SoftBank」ブランド、「Y!mobile」ブランド、「LINEモバイル」ブランドが含まれます。
(単位:千件)
(単位:千件)
(注) 主要回線の契約数に、「おうちのでんわ」の契約数を含めて開示しています。
ARPUおよび解約率は、同サービスを除いて算出・開示しています。
ブロードバンドサービス
コンシューマ事業において提供している、家庭向けの高速インターネット接続サービスです。
(単位:千件)
<主要事業データの定義および算出方法>
移動通信サービス
主要回線:スマートフォン、従来型携帯電話、タブレット、モバイルデータ通信端末、「おうちのでん
わ」など
* 「スマホファミリー割」適用のスマートフォンおよび「データカードにねん得割」適用のモ
バイルデータ通信端末は「通信モジュール等」に含まれます。
通信モジュール等:通信モジュール、みまもりケータイ、プリペイド式携帯電話など
* PHS回線を利用した通信モジュールは、「PHS」に含まれます。
解約率:月間平均解約率(小数点第3位を四捨五入して開示)
(算出方法)
解約率=解約数÷稼働契約数
* 解約数:当該期間における解約総数。携帯電話番号ポータビリティー(MNP)制度を利用して
「SoftBank」、「Y!mobile」、「LINEモバイル」の間で乗り換えが行われる際の解約は
含まれません。
* 解約率(スマートフォン):主要回線のうち、スマートフォンの解約率です。
ARPU(Average Revenue Per User):1契約当たりの月間平均収入(10円未満を四捨五入して開示)
(算出方法)
総合ARPU=(データ関連収入 + 基本料・音声関連収入 + 端末保証サービス収入、コンテンツ関連
収入、広告収入など)÷ 稼働契約数
* データ関連収入:パケット通信料・定額料、インターネット接続基本料など
* 基本料・音声関連収入:基本使用料、通話料、着信料収入など
* 稼働契約数:当該期間の各月稼働契約数 ((月初累計契約数 + 月末累計契約数) ÷ 2)の合計値
割引ARPU=月月割ARPU+固定セット割ARPU(「おうち割 光セット」、「光おトク割」など)
* ポイント等や「半額サポート」に係る通信サービス売上控除額は、ARPUの算定には含まれません。
* 「半額サポート」とは、対象スマートフォンを48カ月の分割払い(48回割賦)で購入し、25カ月目
以降に利用端末と引き換えに指定の端末に機種変更すると、その時点で残っている分割支払金の
支払いが免除されるプログラムです。
ブロードバンドサービス
「SoftBank 光」:東日本電信電話㈱(以下「NTT東日本」)および西日本電信電話㈱(以下「NTT西日本」)の
光アクセス回線の卸売りを利用した光回線サービスとISP(Internet Service Provider)
サービスを統合したサービス
(累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において光回線の接続工事が完了してい
る回線数です。「SoftBank Air」契約数を含みます。
「Yahoo! BB 光 with フレッツ」:NTT東日本およびNTT西日本の光アクセス回線「フレッツ光シリーズ」
とセットで提供するISPサービス
(累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において光回線の接続工事が完了し、サ
ービスを提供しているユーザー数です。
「Yahoo! BB ADSL」:ADSL回線サービスとISPサービスを統合したサービス
(累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において、ADSL回線の接続工事が完了し
ている回線数です。
なお、「ⅲ.主要事業データ」の「増減」の算定に際し、四捨五入前の数値をもとに算定しているた
め、「ⅲ.主要事業データ」記載の四捨五入後の数値の増減とは一致しないことがあります。
(b) セグメント情報に記載された区分ごとの状況
ⅰ.コンシューマ事業
<事業概要>
コンシューマ事業では、主として国内の個人のお客さまに対し、付随する携帯端末の販売を含む移動通信サービスや、ブロードバンドサービス等の通信サービスを提供しています。携帯端末の販売については、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。
(2020年3月期 第1四半期連結累計期間の主な取り組み)
・2019年4月より、SBパワー㈱が提供する家庭向け電力サービスである「おうちでんき」のサービス提供エリアを拡大し沖縄電力㈱エリアでの提供を開始し、電力サービスと移動通信・固定通信サービスとのセット割引が全国で利用可能になりました。
・2019年6月より、現在スマートフォン以外の携帯電話をご利用中で、新たに「SoftBank」ブランドのスマートフォンをご契約されるお客さまを対象にした新料金サービス「スマホデビュープラン」を開始しました。これは、毎月1GBのデータ容量が利用できる「データ定額スマホデビュー」、「通話基本プラン」、「ウェブ使用料」の総称で、各種割引の適用により1年間月額980円(税抜)(注)から提供するものです。
(注) 通話基本プラン(2年契約)、ウェブ使用料、準定額オプション、データ定額スマホデビュー、1年お
トク割、スマホデビュー専用割引をすべて適用した場合の価格です。
<業績全般>
売上高の内訳
売上高は、前年同期比22,765百万円(3.6%)増の658,070百万円となりました。
通信サービス売上は、前年同期比30,104百万円(6.2%)増加し、518,375百万円となりました。このうちモバイルは前年同期比22,869百万円(5.7%)増加しました。主として、通信料金と端末代金の分離プランである「ウルトラギガモンスター+」導入による料金値下げの影響や、「Y!mobile」ブランドや「LINEモバイル」ブランドの契約数増加に伴い平均単価が減少した一方で、スマートフォン契約数の増加と、「ウルトラギガモンスター+」契約数の増加や端末の割賦契約期間の長期化に伴う「月月割」割引額の減少が増収に寄与したことによるものです。通信サービス売上のうち、ブロードバンドは、前年同期から7,235百万円(8.2%)増加しました。これは、光回線サービス「SoftBank 光」契約数の増加によるものです。
物販等売上は、前年同期比7,339百万円(5.0%)減少し、139,695百万円となりました。主として、提供エリア拡大に伴い「おうちでんき」サービスにかかる売上高が増加した一方で、端末の販売台数が減少したことによる端末売上の減少によるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は、452,333百万円となり、前年同期比で8,296百万円(1.9%)増加しました。これは、端末の販売台数減少に伴い商品原価が減少した一方で、「おうちでんき」サービスにかかる仕入原価が増加したこと、および積極的な販促活動を行ったことによる販売手数料・広告宣伝費等の販売関連費用が増加したことによるものです。なお、減価償却費及び償却費の増加は、主として、IFRS第16号の適用の影響によりオペレーティング・リース料が減少し、減価償却費が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前年同期比14,469百万円(7.6%)増の205,737百万円となりました。
ⅱ.法人事業
<事業概要>
法人事業では、法人のお客さまに対し、移動通信サービス、固定電話サービス「おとくライン」を提供するほか、携帯電話と固定電話を統合しシームレスな内線通話を可能にする「ConnecTalk(コネクトーク)」、VPNサービス「SmartVPN」やインターネットなどのネットワークサービス、データセンターサービス、クラウドサービスおよびAI、IoT、ロボット、セキュリティ、デジタルマーケティング等の多様な法人向けソリューションを提供しています。
(2020年3月期 第1四半期連結累計期間の主な取り組み)
・2019年4月に、法人のお客さまの音声通話ニーズに対する新たな選択肢として、光回線を利用した法人向けIP電話サービス「おとく光電話」の申し込み受付を開始しました。「おとく光電話」は、現在お使いの電話番号(0AB-J番号)(注1)は変更せずに、IP電話を利用できるサービスです。
・2019年4月に、法人向けモバイルネットワークサービス「Twin(ツイン)アクセス」の受付を開始しました。これは2回線のモバイル回線を使用し、両回線を常時アクティブの状態で接続するアクセス回線サービス(注2)で、安定した信頼性の高いネットワークを実現します。
・2019年6月に、RTK測位(注3)によって誤差数センチメートルで測位が可能なサービスの提供を、同年11月より開始することを発表し、サービス開始に先立ち、同年7月より各産業での実用化に向けた共同実証を順次行います。これにより、IoTの本格普及および産業の自動化に不可欠である高精度な測位が可能となり、農機や建機、車両、ドローン等の自動運転や自動制御による現場管理などを可能にします。
・2019年6月に、日本マイクロソフト㈱と次世代コミュニケーション環境の構築に向けた戦略的パートナーシップを締結し、働き方改革に向けたソリューションの一つとして日本で初めて(注4)「Microsoft Teams」(注5)向け音声通話サービス「UniTalk(ユニトーク)」を2019年8月から提供開始することを発表しました。これは、「Microsoft Teams」の利用者が各端末で固定電話番号での発着信ができる音声通話サービスです。
(注1) 0AB-J番号とは、03(東京)・06(大阪)などから始まる固定電話番号です。
(注2) 当社および日本電気㈱の2社共同で特許出願中です。
(注3) RTK(Real Time Kinematic)測位とは、固定局と移動局の2つの受信機を利用し、リアルタイムに
2点間で情報をやりとりすることで、高精度での測位を可能にする手法のことです。
(注4) 2019年6月17日時点の当社調べの情報です。
(注5) 「Microsoft Teams」:「Office 365」においてチームワークを実現するためのコラボレーション
ハブとして機能するアプリケーションです。
<業績全般>
売上高の内訳
売上高は、前年同期比6,682百万円(4.5%)増の154,450百万円となりました。そのうち、モバイルは、前年同期比2,634百万円(4.0%)増の67,827百万円、固定は、前年同期比3,143百万円(6.0%)減の49,095百万円、ソリューション等は、前年同期比7,191百万円(23.7%)増の37,528百万円となりました。
モバイル売上の増加は、主として、スマートフォン契約数が増加したことによるものです。
固定売上の減少は、主として電話サービスの単価の減少によるものです。
ソリューション等売上の増加は、主として、クラウドサービスの売上の増加と物販収入の増加によるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は126,309百万円となり、前年同期比で2,454百万円(2.0%)増加しました。主として、上記モバイルおよびソリューション等の売上の増加に伴い、商品原価が増加したことによるものです。なお、減価償却費及び償却費の増加は、主として、IFRS第16号の適用の影響によりオペレーティング・リース料が減少し、減価償却費が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前年同期比4,228百万円(17.7%)増の28,141百万円となりました。
ⅲ.流通事業
<事業概要>
流通事業は、変化する市場環境を的確にとらえた最先端のプロダクトとサービスを提供しています。法人のお客さま向けには、ICT、クラウドサービス、IoTソリューション等に対応した商材を扱っています。個人のお客さま向けには、メーカーあるいはディストリビューターとして、アクセサリーを含むモバイル・PC周辺機器、ソフトウエア、IoTプロダクト等、多岐にわたる商材の企画・供給を行っています。
(2020年3月期 第1四半期連結累計期間の主な取り組み)
・2019年6月に、SB C&S㈱は、「ものづくり」や「プログラミング」の学習を通して、理数系や情報科学の能力を育むことを目的に、幼児から小学生を対象としたSTEM教育スクール「STELABO(ステラボ)」事業を開始しました。今後、パートナー企業を募り、フランチャイズ展開を行うことで全国に拡大していきます。
・2019年6月に、SB C&S㈱は、長野県伊那市教育委員会と「伊那市ICT活用教育推進に関する協定書」を締結しました。これまでの各地の小中学校におけるタブレット導入の実績とノウハウを活かし、伊那市内の公立小中学校におけるICT活用教育の推進を支援します。
・2019年6月に、SB C&S㈱のオーディオブランド「GLIDiC(グライディック)」(注)の完全ワイヤレスイヤホン「Sound Air TW-7000」が、国内最大級のオーディオ・ビジュアル・アワード「VGP2019SUMMER」で金賞を受賞しました。
・2019年6月に、SB C&S㈱は、拡大するIoT/AR(拡張現実)市場において、製造業の製品開発・生産技術・サービスビジネスを一気通貫で支援するPTCジャパン㈱と販売代理店契約を締結し、オールインワンIoTプラットフォームやAR開発ツールなどの取り扱いを開始しました。
(注) 「GLIDiC」:SB C&S㈱が展開するモバイルのためのオーディオブランドの名称です。
<業績全般>
売上高は、前年同期比24,169百万円(26.2%)増の116,418百万円となりました。主として、法人のお客さま向けのPC・サーバーなど既存商材の販売が堅調に推移したことや、クラウドサービスのライセンス数拡大などの安定的な収益源が増加したことによるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は111,139百万円となり、前年同期比で22,880百万円(25.9%)増加しました。主として、上記売上の増加に伴い、商品原価が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前年同期比1,289百万円(32.3%)増の5,279百万円となりました。
ⅳ.ヤフー事業
<事業概要>
ヤフー事業は、eコマース、決済、メディアを中心とした100を超えるサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。コマース領域においては 「ヤフオク!」や「Yahoo!ショッピング」などのeコマースサービス、「Yahoo!プレミアム」などの会員向けサービス、クレジットカード等の決済金融サービスの提供、メディア領域においてはインターネット上の広告関連サービスの提供を行っています。
(2020年3月期 第1四半期連結累計期間の主な取り組み)
・2019年4月より、「Yahoo! Japan」アプリにて「クーポンタブ」を追加し、飲食店で利用できる割引クーポンの提供を開始しました。
・2019年5月に、ヤフー㈱は広告品質におけるスタンダード「広告品質のダイヤモンド」を定義しました。これにより、インターネット広告業界が抱える不正広告等の課題を解決し、広告主ならびにお客さまにとって満足度の高い広告体験の提供を目指します。
・2019年6月より、ヤフー㈱が提供する「Yahoo!ショッピング」などのヤフー関連サービスにおいて、「PayPay」がオンライン決済手段として導入されました。
<業績全般>
売上高の内訳
売上高は、前年同期比7,534百万円(3.3%)増の238,634百万円となりました。そのうち、コマースは前年同期比7,566百万円(4.8%)増の165,212百万円、メディアは前年同期比177百万円(0.2%)増の72,037百万円、その他は前年同期比209百万円(13.1%)減の1,385百万円となりました。
コマース売上の増加は、主として、コマースサービスでの取扱高の増加に伴い売上高が増加したことによるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は202,470百万円となり、前年同期比で10,712百万円(5.6%)増加しました。主として、売上増加に伴い原価が増加したことや、コマースサービス拡大のため販売促進費が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前年同期比3,178百万円(8.1%)減の36,164百万円となりました。
(2) 連結財政状態の状況
(注) 上記表内の2019年3月31日時点の数値は、2019年6月30日に終了した3カ月間に行われた共通支配下の取引(ヤフー㈱の取得を含む)を遡及修正した後の数値です。遡及修正前の数値は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 (3)共通支配下の取引」をご参照ください。
(資産)
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から412,065百万円(5.1%)増加し、8,448,393百万円となりました。主として、IFRS第16号の適用により、従来オペレーティング・リースと判定されていたリース取引に係る使用権資産を認識したことに伴う資産の増加によるものです。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末から962,442百万円(16.0%)増加し、6,976,203百万円となりました。主として、有利子負債の増加によるもので、その内訳は、IFRS第16号の適用により、従来オペレーティング・リースと判定されていたリース取引に係るリース負債を認識したことに伴う有利子負債の増加494,387百万円、ヤフー㈱株式取得を目的とした債権流動化による短期借入金の増加280,000百万円および短期の銀行借入金の増加150,000百万円です。
(資本)
当第1四半期連結会計期間末の資本は、前連結会計年度末から550,377百万円(27.2%)減少し、1,472,190百万円となりました。これは、ヤフー㈱の子会社化に伴い取得した資本とヤフー㈱株式の取得対価との差額を、ヤフー㈱の取得は共通支配下の取引であることから、のれんとして計上するのではなく資本剰余金から控除したことによる資本剰余金の減少と、配当金の支払いによる利益剰余金の減少によるものです。
(3) 連結キャッシュ・フローの概況
(注1) フリー・キャッシュ・フロー、親会社との一時的な取引、割賦債権の流動化による影響、調整後フリー・
キャッシュ・フローの算定方法は、「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照
ください。
(注2) 設備投資(検収ベース、ヤフーグループ除く)には、ヤフーグループの設備投資、レンタル端末への投資額、
およびIFRS第16号適用による影響は除きます。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、205,199百万円の収入となりました。主として、IFRS第16号の適用の影響により増加した一方で、前年同期において消費税等に係る還付金を受けた影響により、前年同期比12,128百万円収入が減少しました。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、107,718百万円の支出となりました。主として、投資の売却または償還による収入の増加、有形固定資産及び無形資産の取得による支出の減少、銀行事業の有価証券の売却または償還による収入の増加により、前年同期比57,179百万円支出が減少しました。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、163,908百万円の支出となりました。主として、ヤフー㈱株式取得資金に係る借入により短期有利子負債の収入額が増加した一方で、ヤフー㈱による自己株式の取得による支出の増加と配当金の支払額の増加により、前年同期比312,281百万円減少しました。
d.現金及び現金同等物の期末残高
a.~c.の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期比317,447百万円減の871,529百万円となりました。
e.調整後フリー・キャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の調整後フリー・キャッシュ・フローは、126,491百万円の収入となりました。主として、IFRS第16号の適用の影響によりフリー・キャッシュ・フローが増加したこと、ブランド料支払いに係る親会社との一時的な取引が当第1四半期連結会計期間ではなかったことおよび割賦債権流動化による影響により、前年同期比14,018百万円増加しました。
f. 設備投資
当第1四半期連結累計期間の設備投資(検収ベース、ヤフーグループ含む)は、LTEサービスへの設備投資が減少したものの、IFRS第16号の適用の影響により、前年同期比8,739百万円増の105,927百万円となりました。
(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標
当社グループは、IFRSで定義されていないか、IFRSに基づき認識されない財務指標を使用しています。経営者は、当社グループの業績に対する理解を高め、現在の業績を評価する上での重要な指標として用いることを目的として、当該指標を使用しています。当該指標はIFRSでは定義されていないため、他社において当社グループとは異なる計算方法または異なる目的で用いられる可能性があります。そのため、比較可能性を担保する観点から、その有用性を制限しています。
a.調整後EBITDA
調整後EBITDAは、営業利益に「減価償却費及び償却費」および通常の事業活動では発生しない費用・収益である「その他の調整項目」を加減算したものです。「その他の調整項目」には、要約四半期連結損益計算書に記載されている「その他の営業収益」および「その他の営業費用」が含まれています。なお、2018年6月30日に終了した3カ月間および2019年6月30日に終了した3カ月間においては「その他の営業収益」および「その他の営業費用」は発生していません。
当社グループは、非現金取引の影響を除いた業績評価のための指標として調整後EBITDAを使用しています。調整後EBITDAは、当社グループの業績をより適切に評価するために有用かつ必要な指標であると考えています。
営業利益と調整後EBITDAの調整は、以下の通りです。
(単位:百万円)
(注) 上表の「減価償却費及び償却費」には、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 (4) 要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書」に記載されている減価償却費及び償却費(2018年6月30日に終了した3カ月間123,979百万円 2019年6月30日に終了した3カ月間164,043百万円)に加えて、同計算書に記載されている固定資産除却損(2018年6月30日に終了した3カ月間1,604百万円 2019年6月30日に終了した3カ月間1,365百万円)が含まれています。
b.営業利益マージンおよび調整後EBITDAマージン
営業利益マージンは営業利益を売上高で除して計算しています。調整後EBITDAマージンは上記a.の調整後EBITDAを売上高で除して計算しています。
当社グループは、以下の業績指標を使用しています。
(a) 営業利益マージン
当社グループは、営業利益に対する影響を管理する指標として営業利益マージンを使用しています。
(b) 調整後EBITDAマージン
調整後EBITDAは上記の営業利益から減価償却費及び償却費および一時的な費用及び収益を加減算して算出されており、調整後EBITDAマージンは本業の経常的な収益性を理解するのに適した指標であると考えます。
当社グループは、上記指標が、当社グループの業績評価をより適切に行うために有用かつ必要な指標であると考えています。
営業利益マージンおよび調整後EBITDAマージンの算定は以下の通りです。
(単位:百万円)
c.フリー・キャッシュ・フローおよび調整後フリー・キャッシュ・フロー
フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加算して計算される指標です。
調整後フリー・キャッシュ・フローは、フリー・キャッシュ・フローから親会社であるソフトバンクグループ㈱等との間で行われた、当社普通株式の上場準備のための一時的な取引または上場後には発生しない取引に関連するキャッシュ・フローを除外し、端末の割賦債権流動化による資金調達額を加算し、当該返済額を減算して計算される指標です。当社グループは、調整後フリー・キャッシュ・フローが、当社グループの実質的な資金創出能力を示し、債務返済能力や事業への追加投資能力の評価を行うために有用な指標であると考えています。
当社を含むソフトバンクグループは、資金効率の最大化を目的として、余剰資金の貸借をはじめとしたグループ会社間での資金取引を実施しています。この資金取引には、親会社への貸付やその回収および付随する受取利息が含まれます。これらは当社の上場後には発生しない本来の事業活動とは関係のない取引であり、上場後の営業活動および投資活動によるフリー・キャッシュ・フローとの比較可能性を担保するため、「親会社への貸付に付随する利息の受取額」という項目でフリー・キャッシュ・フローから控除しています。さらに、2018年3月期に係るブランド料の支払い完了後は発生しない「ブランド使用料の支払い」についても、上場後は発生しない取引のため、上記の項目と同様に当該取引を親会社との一時的な取引としてフリー・キャッシュ・フローの調整項目として除外しています。
一方、財務活動によるキャッシュ・フローには、割賦債権の流動化による資金調達額および返済額が含まれています。当社グループでは、割賦債権は営業活動の中で発生するものであることから、当該債権の流動化によるキャッシュ・フローを、営業活動によるキャッシュ・フローに加減算したものが、当社グループの経常的な資金創出能力をより適切に表すと考えています。したがって、割賦債権流動化の資金調達額および返済額をフリー・キャッシュ・フローの調整項目として加減算することにより、調整後フリー・キャッシュ・フローを計算しています。
フリー・キャッシュ・フローと調整後フリー・キャッシュ・フローの調整項目および調整額は以下の通りです。
(単位:百万円)
(注1) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出)に関連するキャッシュ・フローは、要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」および「有形固定資産及び無形資産の売却による収入」の純額です。
(注2) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出以外)に関連するキャッシュ・フローは、要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「投資の取得による支出」、「投資の売却または償還による収入」、「銀行事業の有価証券の取得による支出」、「銀行事業の有価証券の売却または償還による収入」、「子会社の支配獲得による収支(△は支出)」、「貸付金貸付による支出」、「貸付金回収による収入」および「その他」の純額です。
(注3) 親会社への貸付に付随する利息の受取額に関連するキャッシュ・フローは、要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる営業活動によるキャッシュ・フローの「利息及び配当金の受取額」に含まれています。
(注4) 消費税等を含みます。
(注5) ブランド使用料の支払いに関連するキャッシュ・フローは、要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる営業活動によるキャッシュ・フローに含まれています。
(注6) 割賦債権流動化取引:調達額および割賦債権流動化取引:返済額に関連するキャッシュ・フローは、主として要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる財務活動によるキャッシュ・フローの「短期有利子負債の純増減」、「有利子負債の収入」および「有利子負債の支出」に含まれています。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、新たに生じた経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、有価証券報告書に記載した経営方針、経営環境及び対処すべき課題等についての重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2,461百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 設備の新設、除売却等の計画
当第1四半期連結累計期間において、当初予定していた430,000百万円の設備投資計画に重要な変更はありませんが、新たに加わったヤフーセグメントによる影響71,507百万円とIFRS第16号適用による影響44,000百万円を反映した結果、設備投資予定額は545,507百万円へ変更となりました。
(8) 従業員数
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数は前連結会計年度末(注)と比して14,407名増加し、37,466名となりました。主な理由は、2019年6月にヤフー㈱株式を取得し子会社化したことにより、ヤフー事業において13,738名増加したことによるものです。
なお、従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数です。
(注)前連結会計年度末の従業員数にはヤフー㈱およびその子会社の従業員数は含みません。
当社は、2019年6月27日に、ヤフー㈱が発行する新株式1,511,478千株を456,466百万円で取得しました。これにより、当社のヤフー㈱に対する議決権比率は44.6%となりました。あわせて、当社がヤフー㈱に役員派遣等を行うことにより、同社を実質的に支配していると判断し、子会社化しました。
詳細は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.企業結合 ヤフー㈱の取得」をご参照ください。