当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
当第2四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりです。
なお、同期間において、変更又は終了した経営上の重要な契約はありません。
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会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
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日本通信㈱ |
ソフトバンク株式会社 |
日本 |
L2接続に係る卸電気通信役務の基本契約 |
卸音声サービス及び卸SMSに関する契約 |
契約期間の定めなし (締結日:平成29年8月16日) |
(1)業績の状況
(日本事業)
MVNO市場は、当第2四半期累計期間においても成長を続けており、2017年6月末時点の総務省統計では、MVNO事業者は713社、その回線数は966万回線で、市場シェアは6.4%に達しています。
しかしながら、圧倒的多数のMVNO事業者が注力している格安SIM市場には、大手携帯事業者も実質的に参入していることから、MVNO事業者による格安SIM市場の成長率は以前より鈍化しています。
このような市場環境の中、当社は、ソフトバンク網との相互接続により、本年3月からソフトバンクのiPhone及びiPad向けのデータ通信サービスを提供していますが、本年8月にソフトバンクと音声サービスの卸契約を締結し、8月16日にソフトバンク網によるデータ通信サービスと音声通話サービスを組み合わせた格安SIMを発売しました。
現在のMVNO事業者の大半はドコモ網を使う格安SIMサービスを提供し、過当競争に陥っていますが、ソフトバンク網を使う格安SIMサービスは当社が他者に先駆けて実現したものです。ソフトバンクはドコモ及びKDDIがiPhoneを取扱う前からiPhoneを販売しており、iPhone利用者の比率がドコモまたはKDDIよりかなり高いものと推定されます。また、その利用者の多くはSIMロックを解除していない、または解除することができないiPhoneを使用しているため、SIMロックを解除するか、または、SIMフリーのiPhoneに買い替えない限り、ドコモ網を使った格安SIMサービスを利用することができません。当社のサービスは、このような利用者が保有している端末のままで利用できる唯一の格安SIMサービスです。
当社は、このような当社サービスの強みをお客様に理解していただくため、対面で接客ができる販売拠点の拡充を進めています。既に格安SIMサービスは携帯電話市場シェアで6.4%に達しており、主要なターゲットとなる顧客セグメントはいわゆるアーリーアダプター層からアーリーマジョリティ層に移行しています。後者の顧客層には、対面での説明やサポートが不可欠であり、従来の格安SIMより手厚い販売態勢が求められます。このような顧客層に当社のサービスを購入していただくには、販売店側からサービスのご案内を行い、手続きや設定、特にMNP(携帯電話番号をそのまま引き継いで事業者を乗り換える手続き)を提供できる対面販売拠点が鍵となります。これを受け、本年10月から、パソコン・スマホの修理・販売・サポートを提供するPCデポ71店舗で、当社サービスの対面販売を開始しましたが、引き続き、対面販売拠点の展開を進めていきます。
なお、販売拠点の拡充と並行して、11月には、訴求力を向上させるため、ライトユーザーからヘビーユーザーまで広く対応できる新サービスを発売しました。いずれも、利用データ量が1GBを超えた場合は使った分だけ料金をお支払いいただく「おかわり課金方式」ですが、当初のサービスが、5GBまでの利用を想定し、月額2,450円で1GBまでのデータ量が利用できるものであるのに対し、新サービスは、10GBまでの利用を想定し、月額990円で1GBまでのデータ量が利用できるものとなっています。なお、当初のサービスでは、1GB超過後の利用データ量の単価は1GBあたり350円ですが、新サービスでは1GBあたり500円であり、収益性は確保しています。
以上の通り、当社は、当面は格安SIM、特にソフトバンク網を使った格安SIMの拡販を進めていますが、同時に、モバイル・ソリューション事業にも引き続き注力しています。
当社は、金融機関、警察、地方公共団体など、セキュリティを重視する顧客セグメントから高い評価を受け、セキュアかつ信頼できる通信サービスを提供しています。クレジットカード業界においても、割賦販売法の改正に伴い、クレジットカード決済のセキュリティ強化が進められていますが、当社はクレジットカード決済分野のリーディング企業であるGMOペイメントゲートウェイ株式会社と協業して、通販事業者のカード情報非保持化を実現するソリューションを提供していきます(2017年10月23日に両者がそれぞれ公表している資料をご参照ください)。
また、ドコモ網とソフトバンク網の両方を利用し冗長化することで最大のエリアカバレッジと信頼性を提供するデュアル・ネットワーク戦略については、様々な顧客セグメントに固定網の置き換え需要が認められ、パートナー企業と共に引き続き開拓を進めています(なお、ISDNの置き換え需要としても多くの潜在ニーズを頂戴していますが、ISDN回線の終了時期は当初の予定時期(2020年終了)から2024年初頭まで延期されることが2017年10月に決定・公表されました)。
当社は、昨年度に実現したモバイル事業分野における規制緩和を最大限に活かした事業戦略として、2つの柱を打ち立てています。一つは、SIMを発行することで実現可能となったSIMによるセキュリティ・プラットフォームです。ICチップでもあるSIMを使い、セキュアなプラットフォームを提供するもので、具体的にはFintech向けプラットフォームの構築を進めています。スマートフォンは様々な用途で使われていますが、Fintechのようにセキュリティの確保が絶対条件である領域においても安心して使っていただけるプラットフォームを提供していきます。
もう一つは、周波数免許不要のLTEを使ったシステム・ソリューションの販売・提供です。オフィスや家庭において無線の利用が増えていますが、その多くはWi-Fiを使っているため、セキュリティ面及び実用面で様々な課題に対処しなければなりません。また、工場や農地等において、無線を利用するIoTニーズも高まっています。これらのニーズに対応するための無線技術は、世界中の携帯網で実績のあるLTEが最善ですが、携帯事業者と契約して通信料金を支払って利用することは、コスト及び全体のセキュリティ構成から、現実的な選択肢ではありませんでした。しかしながら、今般の電波法令の改正により、周波数免許不要でLTEを使うことが可能となったことから、当社は提供開始の準備を急ぎ進めています。
まずは、本年10月に、日本で使用可能になる周波数帯に対応したLTE基地局の製造で実績のあるBaicells Technologies社と戦略的提携で基本合意しました。今後、同社と共同でネットワーク網を構築し、新たな提携企業を含めて新たな事業モデルを開発していきます(2017年10月20日公表の「日本通信、IoTの鍵となる周波数免許不要のLTEに関し、基地局メーカーBaicells社と戦略的提携で基本合意」をご参照ください)。
さらに、当該周波数帯を使った実験環境を整えるため、新たな無線技術等の研究・開発拠点になっているアイルランドにおいて実験局免許を取得しています(2017年10月11日公表の「日本通信、次世代MVNO事業モデル構築に向けアイルランド周波数免許を取得」をご参照ください)。
規制緩和を最大限に活かしたこれらの新たな取組みは、格安SIM市場とは異なり、明確な技術的差別化に基づくもので、極めて大きな市場規模を想定することができるものです。これらの領域にフォーカスすることで、来期以降の収益に極めて大きな貢献が確実に見込まれることから、当社は全社一丸となって取組みを強化してまいります。
(海外事業)
日本においてMVNO事業モデルを完成させるために生み出した格安SIMの事業は、現時点における当社の売上の中心を占めています。しかしながら、前述のクレジットカード決済システムのセキュリティ強化に関するソリューションは、当社グループが米国で2008年から取り組んできたATM及びPOS向けの無線専用線サービスが基礎になっています。
当社は、Fintech等の規制緩和を受け、日本における事業展開の中心を格安SIM事業からモバイル・ソリューション事業に移行する計画ですが、このことは、当社グループがこれまで米国で行ってきた事業とより直接的なシナジー効果が得られることを意味します。
当社は、SIMを使ったFintech向けプラットフォームについて、日本国内のみならず、海外でも利用できるプラットフォームとして、パートナー企業と共に検討を進めています。また、周波数免許不要のLTEについても、近々米国においても利用可能になるため、日本で先行する取組みを米国でも展開していく予定です。
以上の通り、これまで当社グループでは、海外事業でモバイル・ソリューション事業が先行した一方、日本事業では格安SIM事業が先行したことから、直接的なシナジー効果を生み出すことが困難でしたが、規制緩和が実現した現在、当社グループとして本来進めるべき方針、すなわち技術的に差別化したモバイル・ソリューション・プラットフォームをグローバルに提供するという方針を実現することが可能となりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は前四半期比94百万円増の1,477百万円(前四半期は1,382百万円)となりました。営業損失は、696百万円(前四半期は612百万円)、経常損失は700百万円(前四半期は581百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は657百万円(前四半期は625百万円)となりました。
(2)資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は3,156百万円となり、前連結会計年度末に比べ160百万円減少しました。これは主に売掛金が276百万円増加した一方、現金及び預金が431百万円減少したことによるものです。固定資産は1,405百万円となり、前連結会計年度末に比べ59百万円減少しました。
この結果、総資産は4,571百万円となり、前連結会計年度末に比べ220百万円減少しました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は2,357百万円となり、前連結会計年度末に比べ536百万円減少しました。これは主に一年内返済予定の長期借入金が257百万円、未払金が385百万円減少したことによるものです。固定負債は71百万円となり、前連結会計年度末に比べ69百万円減少しました。これは主に長期借入金が70百万円減少したことによるものです。
この結果、負債は2,429百万円となり、前連結会計年度末に比べ606百万円減少しました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は2,142百万円となり、前連結会計年度末に比べ386百万円増加しました。
この結果、自己資本比率は46.5%(前連結会計年度末は35.0%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の四半期末残高は744百万円となり、前連結会計年度末に比べ313百万円減少しました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,052百万円の支出(前年同四半期は134百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前四半期純損失の計上655百万円、訴訟和解金の支払342百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは9百万円の収入(前年同四半期は135百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは725百万円の収入(前年同四半期は813百万円の収入)となりました。これは主に株式の発行による収入によるものです。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(6)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は27百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。