第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の状況

 当社は、安全・安心にデータを運ぶ(通信する)ことを自らのミッションとして事業を展開しています。当社は、当連結会計年度においても、引き続き、SIM事業の収益改善を図りながら、中長期的な成長ドライバーであるFinTechプラットフォーム、「FPoS」(Fintech Platform over SIM、エフポス)の商用化に向けた取組みを進めています。

 

 当第2四半期連結累計期間においては、2019年5月の改正電気通信事業法の成立(2019年10月1日施行)という、大きな変化がありました。同改正法は、通信料金と端末代金を完全分離し、高額な解約金による期間拘束を是正するなど、モバイル市場の競争を促進するための基本的なルールを定めるもので、このようなルール整備により、健全な競争環境が確保されることは、長期的には事業基盤の安定につながり、MVNO事業者にとって歓迎すべきことです。

 

 しかし、2019年6月以降、10月からの大手携帯電話事業者の新料金プランを見定めようという利用者による買い控えが顕著となり、当四半期における売上高は、前四半期と比べ微増にとどまりました。

 

 MVNO事業モデルは、デジタル化社会、そしてIoT時代の実現に欠くことのできない事業モデルですが、現時点において事業モデルの完成には至っていません。それは、データ通信接続料の適正化、通話サービス(定額サービスを含む)卸条件の適正化といった大きな課題が存在するためです。当社は長年に渡りこれらの課題に取り組んできましたが、ようやく解決の道筋が見え、本来のMVNO事業モデル実現の時が近づいています。当社は、当社が設計してきたMVNO事業モデルを前提に、収益を最大化できる取り組みを進めています。今日、これらの課題が解決していれば、当社は既に収益の安定的な黒字基盤を築けており、これらの課題解決は当社の最優先課題の1つに位置付けています。

 

 このような環境下において、当社は、第2四半期連結累計期間において、前年同期比12.4%の売上増を果たしました。これは、主に、クレジットカード決済事業者、金融機関、警察、政府及び地方公共団体等向けに提供しているセキュアなソリューション・サービス(モバイル専用線)の貢献によるものです。

 

 また、FPoSの商用化に向けた取組みとしては、FPoSのサービスを日本国内で展開する事業会社として、my FinTech株式会社(日本ATM株式会社との合弁会社)を設立していますが、これに加えて、FPoSが採用するサブSIMの特許を有し、開発製造元であるTaisys Technologies Co. Ltd. (以下、「Taisys社」という)との間で、2019年11月1日、Taisys社との合弁会社として、セキュアID株式会社を設立することで合意しました。セキュアID株式会社は、FPoSの強みであるサブSIMというハードウェアの側面からFPoSの成長をサポートし、併せて、FPoSのサービスの海外展開を目指しています。

 

 なお、当社は、前四半期において、今後、当社が安全・安心にデータを運ぶ(通信する)というミッションを果たしていく3つの柱として、①モバイル専用線、②FPoS及びその派生技術、③my LTE及びローカル5Gの3つを掲げていますが、このうち3番目のmy LTE及びローカル5Gは、ローカル基地局を使ったモバイル通信サービスです。

 

 従来は携帯事業者が周波数免許を取得し、基地局を設置して、利用者及びMVNO事業者にモバイル通信を提供してきましたが、携帯技術の発展および周波数の有効利用の観点等から、携帯事業者以外の事業者がローカル基地局を建て、モバイル通信を自社で利用し、または顧客に提供することが可能になりました。

 

 日本におけるuLTE(周波数免許不要のLTE)はその一つですが、現時点ではまだ5MHzという狭い帯域しか開放されていないため、実証実験の域に留まっています。一方、米国のCBRS(市民ブロードバンド無線サービス、Citizens Broadband Radio Service)では、150MHzという広大な周波数帯域を使用することができるため、当社は米国のCBRSにおいて先進的な技術及びノウハウの習得を進めています。米国コロラド州の大規模商業施設(ショッピングモール)には、既に極めて高出力(45W)のローカル基地局の設置を完了して商用準備を進めており、本年7月には、CBRS用のSIMを発売し、多方面から新たなご要望をいただいています。

 

 ローカル基地局を使ったモバイル通信サービスは、今後急速に広がっていくことが見込まれます。また、このような携帯事業の根底からの変化は、当社にとって大きな事業機会であり、引き続き、当該分野に積極的に取り組んでいきます。

 

 以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は前年同四半期と比較し206百万円増の1,872百万円(前年同四半期は1,666百万円)、営業損失は304百万円(前年同四半期は327百万円)、経常損失は310百万円(前年同四半期は319百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は338百万円(前年同四半期は321百万円)となりました。

 

(2)資産、負債及び純資産の状況

(資産)

当第2四半期連結会計期間末における流動資産は1,156百万円となり、前連結会計年度末に比べ203百万円減少しました。これは主に売掛金が78百万円、未収入金が96百万円減少したことによるものです。固定資産は339百万円となり、前連結会計年度末に比べ19百万円増加しました。これは主に無形固定資産が14百万円増加したことによるものです。

この結果、総資産は1,501百万円となり、前連結会計年度末に比べ186百万円減少しました。

 

(負債)

当第2四半期連結会計期間末における流動負債は743百万円となり、前連結会計年度末に比べ246百万円減少しました。これは主に買掛金が162百万円、預り金が48百万円減少したことによるものです。固定負債は30百万円となり、前連結会計年度末に比べ9百万円減少しました。これは主に長期借入金が10百万円減少したことによるものです。

この結果、負債は774百万円となり、前連結会計年度末に比べ255百万円減少しました。

 

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産は727百万円となり、前連結会計年度末に比べ69百万円増加しました。

この結果、自己資本比率は46.8%(前連結会計年度末は37.5%)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の期末残高は620百万円となり、前連結会計年度末に比べ22百万円減少しました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは374百万円の支出(前年同四半期は154百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前四半期純損失を336百万円計上したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは39百万円の支出(前年同四半期は46百万円の支出)となりました。これは主に固定資産の取得によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは396百万円の収入(前年同四半期は78百万円の支出)となりました。これは主に株式の発行による収入によるものです。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。

 

(6)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は57百万円です。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。