第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の状況

 当社は、安全・安心にデータを運ぶ(通信する)ことを自らの使命(ミッション)として事業を展開しています。当社は、当連結会計年度においても、引き続き、SIM事業の収益改善を図りながら、中長期的な成長ドライバーであるFinTechプラットフォーム「FPoS」の商用化に向けた取り組みを進めています。

 当第1四半期連結会計期間においても、新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、「コロナ問題」といいます)は収束の見通しが立たず、社会・経済の状況は世界的に非常に厳しい状況にあり、当社グループにおいても、訪日旅行者向け商品の売上減少等、影響を免れてはいません。

 一方、2020年6月30日に総務大臣裁定が下されたことで、MVNOが携帯電話事業者から調達する音声通話のコストが原価ベースとなり、大幅に低減される見通しとなりました。携帯電話事業者各社が公表している音声通話の原価情報に基づいて、削減が見込まれる音声通話コストを試算したところ、当社の当第1四半期連結営業損失の7割を占める結果となりました。当社は、今回の大臣裁定を活かした新たな通信サービスとして、2020年7月15日から、データ通信(3GB)と音声通話のかけ放題のプランを、大手携帯電話事業者の半額以下の月額2,480円(税別)で当社ウェブサイトで販売していますが、引き続き、同商品の販売強化、および、各方面から強い需要が見込まれるテレワーク向け商品の拡充による増収を図り、当第1四半期連結営業損失の残り3割を埋めることで、月次ベースの安定した黒字化へと進めてまいります。

 

① SIM事業

(ⅰ)一般消費者向けのスマートフォン用SIM商品

 改正電気通信事業法(2019年10月施行)により、携帯電話事業者による過度なキャッシュバックに制約がかけられたことで、キャッシュバックを目的とする超短期の契約者が減少し、前年度第3四半期以降の売上は減収となりました。当四半期においても、前年度第2四半期までの水準には回復していませんが、売上は下げ止まっており、反転の兆しを見せています。これは、経済の減速が長期化する中、当社のステップ課金(おかわり課金)プランが、無駄のない通信料金としてお客様に支持され、堅調に推移していることによります。

 

(ⅱ)訪日旅行者向け商品

 当社の訪日旅行者向け商品は、コロナ問題により、前年度第4四半期以降、大幅に減少しました。当四半期においても同様であり、同商品の売上が従前のレベルに回復するには相当の時間を要するものと想定しています。

 

(ⅱ)テレワーク向け商品

 当社は、2020年3月から、在宅勤務および在宅学習向けの通信サービスの提供を開始しました。現在、官公庁および企業等に対し、SIMとWiFiルーターのセット商品や、データ通信料の上限を定めた通信サービスを提供しており、お問い合わせも多くいただいています。当社は、テレワーク向け商品の需要を補足することで月額課金及びプリペイドビジネスを積み上げ、訪日旅行者向け商品に代わる商品へと成長させる方針です。

 

(ⅲ)ソリューション・サービス(SIM間通信等)

 当社が従前から提供している、改正割賦販売法(2018年6月施行)に準拠したクレジットカード決済のためのソリューション・サービスは、当四半期においてまとまった受注があり、引き続き成長しています。また、当社がソリューション・サービスとして提供しているSIM間通信は、特にセキュアな通信を要望する事業分野からのニーズが高まっています。

 

② FPoSの商用化に向けた取り組み

 当社は、スマートフォンで安全な金融取引を実現することを掲げ、FinTechプラットフォームである「FPoS」(Fintech Platform over SIM、エフポス)を開発し、商用化に向けた取り組みを進めています。

FPoSの商用化に向けた他社との連携は、コロナ問題で保留されているため、当社は、この期間をFPoSの商用化に向けた当社グループ内の体制構築に充てる方針です。

 なお、2020年7月22日には、FPoSが採用するサブSIM(貼るタイプのSIM)の特許保有者であり開発製造元であるTaisys Technologies Co., Ltd.(以下、「Taisys社」という)と当社との合弁会社である「セキュアID株式会社」が成立しました。

 セキュアID株式会社は、両者の特許技術・ノウハウを結集し、日本及び海外市場に向けたサブSIMソリューションの開発・拡販を進めてまいります。

 

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は755百万円(前年同四半期は932百万円)、売上原価は前年同四半期と比較し121百万円減少の556百万円となりました。これは主に携帯電話事業者に支払う接続料金が、実績原価方式から将来原価方式への変更したことによるものです。営業利益は195百万円の損失(前年同四半期は180百万円の損失)、経常利益は197百万円の損失(前年同四半期は184百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は、経常損失に加え、特別損失に米国子会社における和解金28百万円を計上したことにより227百万円の損失(前年同四半期は216百万円の損失)となりました。

 

(2)資産、負債及び純資産の状況

(資産)

当第1四半期連結会計期間末における流動資産は1,386百万円となり、前連結会計年度末に比べ105百万円増加しました。これは主に売掛金が48百万円、未収入金が127百万円減少した一方、現金及び預金が256百万円増加したことによるものです。固定資産は218百万円となり、前連結会計年度末に比べ22百万円増加しました。これは主に有形固定資産が11百万円、無形固定資産が10百万円増加したことによるものです。

この結果、総資産は1,612百万円となり、前連結会計年度末に比べ131百万円増加しました。

 

(負債)

当第1四半期連結会計期間末における流動負債は1,225百万円となり、前連結会計年度末に比べ321百万円増加しました。これは主に買掛金が344百万円増加したことによるものです。固定負債は22百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円減少しました。これは主に長期借入金が5百万円減少したことによるものです。

この結果、負債は1,248百万円となり、前連結会計年度末に比べ315百万円増加しました。

 

(純資産)

当第1四半期連結会計期間末における純資産は364百万円となり、前連結会計年度末に比べ184百万円減少しました。

この結果、自己資本比率は19.1%(前連結会計年度末は36.0%)となりました。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の期末残高は907百万円となり、前連結会計年度末に比べ256百万円増加しました。

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは216百万円の収入(前年同四半期は9百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前四半期純損失226百万円を計上した一方、仕入債務が345百万円増加したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは14百万円の支出(前年同四半期は24百万円の支出)となりました。これは主に固定資産の取得によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは54百万円の収入(前年同四半期は253百万円の収入)となりました。これは主に短期借入金の増加、非支配株主からの払込みによる収入によるものです。

 

 

(4)経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。

 

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

 

(7)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は30百万円です。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。