文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
衛星という社会性の高いインフラを保有し、かつ、メディア事業を展開している当社グループは、日本における有料多チャンネル放送の市場拡大及び国内外の衛星インフラの発展を図るとともに、放送・通信の融合を見据えた総合的な事業の拡大と経営の効率化を通じて企業価値を最大限に高めることを目指しております。また、当社グループの理念として、①放送と通信という公共性の高いサービスを提供する企業グループとして、社会的責任を強く認識し、法令・倫理を遵守すること、②常にパイオニア精神を持ってサービスの向上を図り、豊かな社会生活の創造に貢献することを掲げております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは、平成32年度を最終年度とする中期経営計画を定めております。この計画では、積極的な設備投資や事業投資による事業領域の拡大を含めた、新たな成長の基盤を構築することを目指しております。以下はその骨子となります。
<メディア事業>
・放送事業者と共にプラットフォーム全体でコンテンツの差別化を推進。
・DTH(衛星による家庭への直接番組配信)に加え、FTTH(光ファイバーケーブルによる家庭への直接番組配信)やOTT(インターネット配信)による加入者獲得を実施するとともに、DTHでは4K・8K放送に対応した事業基盤を構築。
・海外コンテンツ事業を拡大することで国内市場に留まらない事業の成長を図る。
<宇宙・衛星事業>
・グローバル・モバイル需要の拡大に対応するために、ハイスループット衛星(以下「HTS」:従来よりも伝送容量を大幅に拡張した衛星)等の新型衛星を投入することで、競争力を強化し成長の基盤を構築。
・宇宙基本計画に対応した宇宙事業の拡大や、非静止衛星をはじめとした新たな衛星利用の開拓を推進。
・衛星フリートを見直すことにより資産効率の改善を図る。
<事業領域拡大>
・両事業ともにアジアを中心とした海外展開を加速し、確固たる事業基盤の構築を目指す。
・M&Aや事業提携を積極的に行なうことで事業領域の拡大や新たな競争環境へ対応する。
(3) 目標とする経営指標
上記の中期経営計画を推進することで、平成32年度において以下の業績目標を達成することを定めております。
<平成32年度の連結業績目標>
営業収益 2,000億円以上
営業利益 300億円以上
EBITDA 600億円以上
有料多チャンネル加入件数 400万件以上(スカパー!オンデマンドサービスの有料商品契約者数を含む)
(4) 経営環境
国内では少子高齢化による人口減少を受け国内市場が徐々に縮小する一方で、有力な産業政策として訪日観光客の大幅な増加が想定されるなど、国内における市場環境が大きく変化するものとみております。
またこの期間においては2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、通信環境が大きく拡充するとともに、放送及び非放送エリアでも4K・8K利活用が期待されており、衛星放送関連では110度BS/CS左旋のインフラ拡大も実現するものと考えております。更に「宇宙基本計画」や「宇宙活動法」、「衛星リモートセンシング法」等の計画や制度の整備による宇宙産業拡大も期待されます。
当社を取り巻く環境変化のなかで、スマートフォンを核とした巨大ネット系企業による侵食と、IoTの進展、AIなどの技術の進化により、通信・放送・宇宙分野を含む様々な領域で新たなプレーヤー、新たなサービスが誕生し、既存事業領域での競争がより激化すると考えております。
(5) 対処すべき課題
メディア事業及び宇宙・衛星事業において、衛星を軸とした国内の既存市場が成熟期を迎えていることを認識し、当社グループの各事業について、収支構造の改善及び事業領域の拡大を図ってまいります。また、その実現のためにM&Aや事業提携に積極的に取り組んでまいります。
<メディア事業>
(1) 事業構造改革による収益性の改善
既存の有料放送市場が成熟し、資金力の豊富な国内外のインターネット動画配信サービスが次々と参入する中、コンテンツ獲得及び加入者獲得の両面で競争が激化しており、従来の延長線上にある各種施策だけでは加入者数の減少を免れない状況にあります。このような従来とは異なる競争環境の中において、一定の加入者減少による収益減があったとしても、引き続き日本における有料多チャンネル事業のメインプレーヤーでありつづけるために、有料多チャンネル放送の運営を中心としたプラットフォーム事業のコスト構造の見直しを進めるとともに、自主運営チャンネルを中心とするコンテンツ事業の収益性改善を図ってまいります。
(2) サービスの拡充と差別化
有料、無料を問わず数多くの放送サービス・動画配信サービスがある中で、当社グループのサービスを選択していただくためには、魅力的かつ差別化されたコンテンツがあることに加え、優れた顧客体験価値(カスタマーエクスペリエンス)を提供できるサービスであることが重要となってまいります。
平成29年12月1日より平成30年3月31日まで実施し好評を博した「スカパー!新基本パック複数台無料キャンペーン」を平成30年9月末日まで延長致します。ご家庭内の複数のお部屋で視聴出来る環境を増やし、接触人数・接触時間の増加及び満足度の向上を図り、解約抑止と加入者数の増加につなげるべく、引き続き快適で便利な視聴環境の提供促進を検討、実行してまいります。
平成29年12月1日には、最新のハイブリッドキャスト機能を搭載した4Kテレビ等でお楽しみいただける、テレビとインターネットをシームレスに融合させた「スカパー!ハイブリッド」の提供を開始致しました。また、スマートフォンやPCで手軽に視聴したいお客様や衛星放送の視聴環境を準備できないお客様にもサービスをお楽しみいただけるよう「スカパー!オンデマンド」でのチャンネル配信を平成30年3月末日には80チャンネルまで拡大し、インターネット上でも魅力的なスカパー!のサービスが受けられる環境を整えております。
平成30年12月1日にはBS・110度CSにおいて新4K8K衛星放送が開始されます。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて拡販が進んでいく4Kテレビの普及にあわせ、当社グループも110度CS上4Kチャンネルを提供し、放送サービスの高度化を推進してまいります。これら衛星放送の直接受信やインターネット回線での動画配信サービスの提供に加え、ご家庭内のインターネットブロードバンドサービスの中心となっている光ファイバー上においても、地上波やBS・110度CSの同時再放送サービスを提供しており、その世帯数は平成30年3月末日において218万世帯に達するまで成長してまいりました。今後もBS・110度CSでの4K放送の展開をにらみながら、光ファイバー経由での同時再放送サービスの拡充を検討、実行してまいります。
以上の展開を着実に推進することにより、サービスの拡充及び差別化による加入基盤の維持・拡大を図ってまいります。
(3) 新たな収益の獲得
既存事業による収益に加え、新たな収益源を育てることも課題と認識しております。
WAKUWAKU JAPAN㈱による海外でのチャンネル事業や、自主運営チャンネル内の広告営業、既存のお客様に対する電子雑誌や福利厚生サービスといった加入基盤を生かした付加価値サービスの提供、コールセンター機能の外販などを推進してまいります。
<宇宙・衛星事業>
(4) 衛星運用の安定性及び信頼性の確保と効率化
衛星運用の安定性及び信頼性を確保するために、予備衛星の配置や後継衛星の適切な調達に加え、衛星を制御する衛星管制センターやネットワーク設備に関しても、引き続き、設備調達、保守管理、運用環境等の最適化を図ってまいります。
効率化についても、寿命後期の衛星を燃料消費の少ない制御に切り替え、需要が増大している航空機や船舶などの移動体向け通信に提供するなどの施策を実施してまいります。
(5) 既存事業の強化
持続的な成長のためには、衛星サービスの優位な領域における新規顧客の開拓が必要不可欠と考えております。以下に示す各分野での取り組みを強化することで、既存事業の強化を図ってまいります。
ⅰ)国内衛星ビジネス
既存顧客に対する長期契約更新の提案に加え、災害医療チーム向けに可搬型小型地球局を用いた衛星通信サービスの提案や、携帯電話基地局向けのバックホール回線提供など、新たな需要の開拓を図ってまいります。
ⅱ)宇宙・防衛ビジネス
内閣府により平成29年12月に策定された「宇宙基本計画工程表(平成29年度改訂)」などに基づき、宇宙利用サービスへの参入や、防衛分野を含む、政府主導のプロジェクトへの参画によるビジネスの拡大を目指してまいります。
ⅲ)グローバル・モバイルビジネス
経済環境変化の影響はあるものの、アジア・オセアニア地域や、北米及びロシア地域での営業展開を引き続き進めてまいります。これらの地域における厳しい価格競争に勝ち抜くため、平成30年度中にIntelsat S.A.(以下「Intelsat社」)との共同調達HTSであるHorizons 3eを打ち上げます。また、平成31年度下期にはさらにもう1機のHTSを打ち上げ、競争力を強化してまいります。
インド洋や太平洋の船舶向けインターネット接続サービス「OceanBB」については、次世代サービス「OceanBB plus」を開始し収益拡大を目指すとともに、パートナーであるKVH Industries, Inc.(以下「KVH社」)との協業体制を強化してまいります。また、導入機数や機内での利用が引き続き拡大している航空機向けインターネット接続サービス事業者に対する衛星回線の提供拡大を図るとともに、機内エンターテインメント向けに衛星通信による人気チャンネルの配信を行う等によりビジネスの拡大を図ってまいります。
(6) 新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
宇宙ビジネスの分野においては、世界レベルで多数のベンチャー企業が立ち上がっている他、巨大資本を持つ新しいプレーヤーが、安価な打ち上げロケットの開発や全世界的な低軌道衛星通信システムの計画を推進しております。
当社グループは、これまでの高度3万6千キロの静止軌道を活用する静止衛星ビジネスに加え、高度千キロ周辺の低軌道衛星ビジネスや、成層圏での高高度無人機の活用、大気圏の航空機との通信、海洋における船舶との通信、空中や海中におけるドローンの活用といった、空間領域を新たな事業領域として取り組むこととし、巨大資本がこれからもたらすプロダクトやベンチャーの新規技術などを組み合わせながら、以下のような活動をさらに進め、事業領域を拡大してまいります。
ⅰ)自動追尾型平面アンテナの活用
今後の移動体衛星通信のキーデバイスとなる自動追尾型平面アンテナを開発するKymeta Corporation(以下「Kymeta社」)に出資し、その利用権を確保することで、より設置や調整が簡便になる移動体衛星通信システムの利用拡大を目指してまいります。
ⅱ)低軌道衛星通信システム
低軌道衛星通信システムについてはLeoSat Enterprises, Inc.(以下「LeoSat社」)への出資等を通じて参入の本格的な検討を開始しております。
ⅲ)地球観測関連ビジネス
地球を周回する低軌道衛星に搭載された各種センサーが取得する情報を地上局で受信しお客様に提供するサービスや、Planet社の小型衛星が日々撮影する地球画像情報の販売等を既に開始しております。
また、平成29年11月、当社グループは伊藤忠商事㈱と共同で、Orbital Insight, Inc.(以下「Orbital Insight社」)の衛星画像解析データの代理店契約を締結致しました。Orbital Insight社のサービスは、低軌道衛星等から取得された膨大な画像データから地上物体の識別・解析作業を行い、その解析データをユーザーに提供するもので、金融、農業、海運、建設等の様々な領域での活用が見込まれています。
これら低軌道衛星からの情報に加え、空中や水中のドローン等がもたらす情報も併せて分析することで大きな価値を創造できる可能性があるため、情報を解析しビジネス価値を創造するビジネスインテリジェンス分野にも取り組んでまいります。
当社グループが将来の事業運営や財政状態に影響を及ぼす可能性があると認識している事項は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 経営全般について
・事業に係わる法的規制について
当社グループの事業は、国内における衛星放送、並びに国内外における通信衛星の打ち上げ、運行及び商業利用に対して適用される現行の制度を変更するような法令等が新たに制定されることにより悪影響を被る可能性があります。当社グループは適用法令等に基づき事業を行っておりますが、現行の法令等が将来においても引き続き適用されるという保証はなく、またこれらに対して当社グループが悪影響を被るか、又は既存の事業の一定分野の停止を要求するような変更がなされないという保証もありません。
・顧客管理システム及び個人情報の保護に関するリスク
当社グループは、当社グループが提供するサービスへの加入者情報をはじめとした顧客情報を専用システムにて管理しており、個人情報の保護については細心の注意を払っております。しかしながら、ハードウェア、ソフトウェアの不具合及び人為的ミスによるシステム障害や第三者による不正アクセス等により当社グループや取引先から顧客情報が流出した場合には、社会的信用の低下や不測のコスト負担等、当社グループの経営成績等が悪影響を受ける可能性があります。
・大規模災害による重大設備障害に関するリスク
当社グループは、通信衛星による有料多チャンネル放送を行う放送設備として、スカパー東京メディアセンターにプレイアウト設備、プラットフォーム設備及びアップリンク設備を有しています。今後、予期せぬ大規模災害等により、社屋やアップリンク設備の倒壊、これらに準ずる状態が発生した場合、当社グループは当該放送設備に関するフルバックアップ設備を有していないことから、当社グループの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
さらに当社グループは、通信衛星の衛星管制業務を行う設備並びに衛星通信サービスのハブ設備を、横浜衛星管制センター、スーパーバード茨城ネットワーク管制センター、スーパーバード山口ネットワーク管制センターの三つの拠点に保有しています。衛星管制については、このうち一拠点が休止しても業務に重大な支障を生じない設計になっておりますが、衛星通信サービスの一部については必ずしも他の拠点で完全に代替できないものがあることから、被災の状況によっては、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
② 衛星インフラについて
・通信衛星の機能不全や運用能力低下に関するリスク
当社グループが保有する通信衛星は15年から20年程度と比較的長期にわたって使用されますが、軌道上で運行する通信衛星の修理を行うことが不可能であることから、製造上の瑕疵、欠陥部品、太陽活動に伴う磁気嵐、隕石等との衝突、過度の燃料消費、衛星管制上又は運行上の不具合その他の要因による機能不全又は運用能力低下の可能性があり、利用予定期間にわたる通信衛星の安全運用確保について施せる対応策は限られています。このような事態が生じた場合、当社グループの経営成績等に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは現在、緊急時専用に東経110度上に予備の通信衛星1機、その他の軌道上にも予備の通信衛星1機を保有しておりますが、本予備衛星は問題の発生した通信衛星の能力を完全に代替することはできない場合があります。不具合が生じた場合、対象衛星の軌道位置に予備衛星を再配置するためには1週間以上の期間を要する場合があります。また、再配置による燃料消費に伴い、当該予備衛星の耐用年数が短縮します。さらに、通常当該予備衛星1機が稼動している場合、他の通信衛星の機能を代替することはできないため、問題の生じた通信衛星の代替使用が開始されてから後継衛星が打ち上げられるまでの期間は、他通信衛星の更なる緊急事態への対応の為のバックアップ通信衛星を有しないことになります。
・通信衛星調達に関するリスク
当社グループは、継続的に衛星通信サービスを維持・拡大するため、効率的に通信衛星を調達し打ち上げる必要があります。
通信衛星は、その製造及び打ち上げに際して多大なリスクを負っております。かかるリスクとは、製造遅延、打ち上げの失敗、商業上適切な運営を妨害する破壊、損傷や干渉、不正確な軌道配置等であります。
製造業者への発注から通信衛星の打ち上げ、運用開始までに必要な期間は約2~3年ですが、当社グループは通信衛星の耐久年限であると予測する時期を考慮し、後継衛星の製造を発注しております。衛星通信事業者の中には、打ち上げの失敗その他の遅延に備えてさらに早い時期に通信衛星の発注を行う事業者もありますが、当社グループは予備衛星を保有しているため、通常このような予防策を講じておりません。従って、何らかの事由により通信衛星の運用開始に遅延が生じ、加えて係る通信衛星を予備衛星が全面的にバックアップできない場合、当社グループは利益の喪失及び毀損若しくは潜在的な利用者の流出による競争上又は戦略上の優位性の喪失という形で、その事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、通信衛星の製造及び打ち上げを他の事業者に委託しております。通信衛星の製造事業者及び打ち上げ受注会社の数は世界的にも限定されているため、将来の必要時点までに通信衛星を製造させるように発注できず、あるいは予定している時点において通信衛星を打ち上げることができない場合があります。また、予定されている通信衛星の製造又は打ち上げが、製造業者又は打ち上げ受注会社の技術上その他の問題によって遅延した場合、かかる通信衛星の製造又は打ち上げを他の製造業者又は打ち上げ受注会社に委託することは、技術的な制約や、日程的・経済的に大きなインパクトが生ずることから、困難であります。
通常、当社グループの通信衛星調達においては、金額の上限はあるものの、製造業者より、納期遅延に関する損害賠償を部分的に受けられる条件、また可能な範囲で設計、資材、技量等の瑕疵に係る保証を受けられるような条件で、契約を締結しております。一方、当社グループが打ち上げ業務を委託する打ち上げ受注会社との契約の大半は、打ち上げ受注会社が自らの責めに帰すべき原因による打ち上げ遅延の責任を負わない契約となっております。
当社グループは、通信衛星の製造期間中に設計上その他の要因によって生じた予定外の支出を負担することがあります。
・通信衛星への保険付保に関するリスク
当社グループは、通信衛星について打ち上げ時及び軌道上における運行時の2種類の保険契約を締結しております。
打ち上げ危険担保保険は、軌道上における初期段階の補償をも含んでおり、打ち上げ時点から、通常1年間有効となっております。この打ち上げ危険担保保険は、通信衛星の全部又は一部が損傷を受けた際に、通信衛星の再調達、その他修復に必要な費用を填補するものでありますが、損傷の度合いや原因その他の要因によっては、当社グループが代替衛星を再度発注し、打ち上げに要する費用の全額を補償できないことがあります。
打ち上げ受注会社の契約によっては、通信衛星が打ち上げロケットの不具合によって損壊したり、あるいは機能が低減した場合、打ち上げ受注会社が損失の程度に比例して費用の一部を返還するか、あるいは、通信衛星が全面的に損壊した場合には、無償で代替衛星の打ち上げを行う義務を負う場合があります。但し逸失利益その他の付随的な損失を打ち上げ危険担保保険の保険金及び打ち上げ受注会社の提供する当該保証で賄うことはできないため、当社グループは損失を全面的に填補されるわけではありません。なお、当社グループの保険調達先である宇宙保険市場環境の変動性が大きいことから、今後打ち上げられる通信衛星についても、当社グループの希望どおりの条件の打ち上げ保険を付保できるとは限りません。
また、当社グループは、打ち上げた通信衛星のそれぞれについて軌道上危険担保保険契約を締結しております。この保険は、打ち上げ保険が期間満了となった後に効力を生じます。かかる軌道上危険担保保険は、通信衛星の再調達費用ではなく帳簿価額を基準とした付保となります。さらにこの保険は、通信衛星の技術上の機能不全に起因して当社グループが負う第三者賠償責任や営業上の障害(特に、マーケット・シェアの低下、収益の喪失及び偶発的派生的損害を含む。)については填補しません。軌道上保険は通常1年毎に更新されますが、上述した宇宙保険市場の変動性に伴い、各更新時点で当社グループが希望するとおりの条件で更新・締結できるとは限りません。
当社グループの保険証券は、以下に起因する損失を填補致しません。
・戦争、暴動、テロ等の行為
・通信衛星を標的とする核兵器、レーザー兵器又は指向性エネルギー光線
・政府による押収等の行為
・宇宙環境で自然発生するもの以外の、核反応や放射線汚染等
・無線周波数の妨害(但し物理的な損害を除く。)
・被保険者又はその下請業者の故意又は計画的不履行
・収入の喪失
・第三者に対する賠償責任
③ 有料多チャンネル放送プラットフォームサービスについて
・加入者獲得・維持に関するリスク
加入者の獲得及びその維持は、当社グループの収益拡大にとって重要な要素です。平成30年3月末において加入件数は3,262千件に達していますが、将来にわたって当社グループの計画どおりに加入件数が伸びる保証はありません。今後、コンテンツやプロモーションの強化、キャンペーンや代理店インセンティブの投入などの各種マーケティング施策にも関わらず、同様のコンテンツを提供するインターネット経由での動画配信サービス等、競合サービスの普及等により加入件数が増加しない等の事態になった場合、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、有力コンテンツの放映権を継続獲得できなかったこと等により既存加入者の解約が想定以上に多く発生する場合、累計の加入件数の減少につながるため、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
・放送事業者に関するリスク
当社グループのサービスにおいて、多数の放送事業者が放送サービスを提供しています。その中には財政状況の厳しい放送事業者も存在し、財政難等の原因による放送サービスの停止若しくは番組内容の質の低下、又は放送事業者の統廃合によるチャンネル数の減少があった場合、当社グループの経営成績等は悪影響を受ける可能性があります。
また、視聴料金の決定権は放送事業者が持っており、値下げによる加入者増の効果がない場合や、値上げにより加入者が減少した場合、当社グループの手数料収入が低下し経営成績等が悪化する可能性があります。
なお、放送事業者との間に締結する運用業務委託契約の有効期間は1年、3年又は5年となっており、契約条件の交渉不成立又は契約条件の悪化等によって、当社グループの経営成績等が悪影響を受ける可能性があります。
・システムに関するリスク
当社グループでは、スカパー!サービスにおける新規加入申込、契約チャンネルの変更、解約処理、請求、課金、など各種お客様情報・契約情報について大規模なシステムを使用して運用管理しております。
これらのシステムの管理にあたっては、情報のバックアップや適切なサーバの管理等により安定稼動の確保に必要な措置を講じておりますが、重大なシステム障害が発生した場合は、加入手続き等サービスの停止、放送事業者への影響、社会的信用の低下や不測のコスト負担等により、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
・ICカードのセキュリティー等に関するリスク
当社グループが提供する有料多チャンネル放送「スカパー!」ではB-CASカードというICカードを利用しております。このB-CASカードを改ざんして有料放送を不正に視聴できるようにした改ざんB-CASカードの販売者が逮捕されております。
改ざんB-CASカードによる不正視聴は、有料多チャンネル放送全体の健全な普及拡大に多大な悪影響を及ぼすとともに当社グループの経営成績等にも悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが提供する有料多チャンネル放送「スカパー!プレミアム」「スカパー!プレミアム光」はB-CASカードとは異なるICカードを利用しておりますが、同様の不正視聴により、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループはこれらの不正視聴に対し、有料放送事業者各社及びB-CASカードの所有者である㈱ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ等と連携し、損害賠償請求等の法的措置を含むあらゆる手段を講じて厳正に対処致します。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表及び当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表及び財務諸表の作成にあたりまして、当社経営陣は当連結会計年度の財政状態、経営成績に影響を与える重要な会計方針の採用及び見積りを行っております。この見積りは過去の実績や当連結会計年度末の状況に基づいて行っておりますが、実際の結果と異なる場合があります。
(2)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の持ち直しの動きや、国内の企業収益、雇用環境の改善を背景として、緩やかに回復しております。
当社グループを取り巻く環境としては、メディア事業の分野では既存の有料放送市場が成熟している一方で、巨大資本を背景としたインターネット動画配信事業者が次々と参入し、コンテンツ獲得及び加入者獲得の両面で競争が激化しております。宇宙・衛星事業の分野では船舶・航空機向けの移動体衛星通信や携帯電話基地局向けバックホール回線需要が拡大する一方で、グローバルマーケットにおいて海外衛星オペレーターとの厳しい価格競争に直面しております。また、世界レベルで多くのベンチャー企業が立ち上がるとともに巨大資本を背景とする新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、安価なロケットの開発や大規模な低軌道衛星通信システムプロジェクトを推進するなど、ビジネスの環境が大きく変化しようとしております。
このような経済状況の下、当連結会計年度の当社グループの連結経営成績は次のとおりとなりました。
|
区分 |
前 期 (百万円) |
当 期 (百万円) |
前期比 (百万円) |
増 減 率 (%) |
|
営業収益 |
192,875 |
145,501 |
△47,373 |
△24.6% |
|
営業利益 |
24,433 |
15,652 |
△8,781 |
△35.9% |
|
経常利益 |
24,875 |
16,712 |
△8,162 |
△32.8% |
|
税金等調整前当期純利益 |
24,296 |
17,244 |
△7,052 |
△29.0% |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
17,415 |
11,353 |
△6,062 |
△34.8% |
前期に計上したXバンド衛星通信中継機能等の整備・運営事業(以下「Xバンド事業」)の衛星2号機引渡しによる売上369億円の剥落や、Jリーグ放映権喪失等に伴うサッカー関連コンテンツ収入の減少52億円及びサッカー以外の視聴料収入の減少36億円等により、営業収益は前期比474億円減少致しました。
また、減価償却費が20億円増加した一方で、前期のXバンド事業衛星2号機売上原価剥落等による衛星事業原価の減少316億円や、サッカー関連コンテンツ費用の減少47億円等により、営業費用は前期比386億円減少致しました。
当社グループのセグメント区分は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「有料多チャンネル事業」としていたセグメントの名称を「メディア事業」に変更しております。
|
区 分 |
主 要 な 事 業 内 容 |
|
メディア事業 |
プラットフォーム事業及びコンテンツ事業 |
|
宇宙・衛星事業 |
衛星通信事業、放送事業者向け衛星回線提供及び宇宙関連事業 |
当社グループのセグメント別の概況は次のとおりであります。(業績については、セグメント間の内部営業収益等を含めて記載しております。)
<メディア事業>
・コンテンツの差別化
オリジナル番組投入による競合サービスとの差別化として、音楽コンテンツでは、『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』、『BIGBANG JAPAN DOME TOUR 2017 -LAST DANCE-』、『YUZU 20th Anniversary DOME TOUR 2017 ゆずイロハ』、オリジナルドラマでは、『弱虫ペダル Season2』、時代劇専門チャンネル(日本映画放送株式会社)との共同制作による『橋ものがたり3部作』を放送致しました。
スポーツコンテンツでは、UEFAチャンピオンズリーグ17/18、B.LEAGUE 2017-18シーズンを放送致しました。なお、プロ野球2018年シーズンではセ・パ12球団公式戦を全試合放送致します。
・サービスの差別化
「スカパー!オンデマンド」では配信チャンネルを拡大し、衛星放送のチャンネルや番組をリアルタイムでスマートフォン・PC・タブレット等で視聴できる“IPリニア”を推進しております。平成30年3月末には80チャンネルを配信しております。
平成29年12月には、テレビとインターネットのシームレスな融合サービスであるハイブリッドキャスト機能をお楽しみいただける「スカパー!ハイブリッド」を開始致しました。
「スカパー!プレミアムサービス」における4K専門チャンネル視聴環境整備のため、平成29年7月より4K対応プレミアムサービスチューナーの販売を開始致しました。
この他、平成29年6月から7月及び9月に「加入料0円キャンペーン」を実施し、さらに10月からは加入料を無料と致しました。また、12月より2台目・3台目のスカパー!新基本パックを無料とする「スカパー!新基本パック複数台無料キャンペーン」を開始致しました。
以上の結果、当連結会計年度における加入件数は次のとおりとなりました。
|
新規加入件数 |
再加入件数 |
解約件数 |
純増減数 |
累計加入件数 |
|
370,203件 |
178,935件 |
606,616件 |
△57,478件 |
3,262,393件 |
新規加入件数は前期比20千件増、再加入件数は前期比13千件増、解約件数は前期比72千件減、純増減数は前期比105千件増となりました。
以上の結果、当連結会計年度のメディア事業の経営成績は次のとおりとなりました。
|
|
前 期 (百万円) |
当 期 (百万円) |
前期比 (百万円) |
増 減 率 (%) |
|
営業収益 |
|
|
|
|
|
外部顧客への営業収益 |
113,479 |
102,638 |
△10,841 |
△9.6% |
|
セグメント間の内部営業収益等 |
3,297 |
3,160 |
△136 |
△4.2% |
|
計 |
116,777 |
105,798 |
△10,978 |
△9.4% |
|
セグメント利益 |
4,571 |
3,233 |
△1,338 |
△29.3% |
Jリーグ放映権喪失等に伴うサッカー関連コンテンツ収入の減少52億円や、サッカー以外の視聴料収入の減少36億円等により、営業収益は前期比110億円減少致しました。また、サッカー関連のコンテンツ費用が47億円減少したこと等により、営業費用が前期比96億円減少致しました。
<宇宙・衛星事業>
・国内衛星ビジネス
携帯電話基地局向けバックホール回線の提供拡大や、既存顧客に対する長期契約の更新を着実に進めることにより、衛星通信市場の基盤を強化しております。
・宇宙・防衛ビジネス
防衛省より受注したXバンド事業に関し、平成29年1月に打ち上げた衛星2号機は、安定的な運用を継続しております。また、平成28年6月に射場のギアナ宇宙センターへの輸送中事故により損傷したXバンド事業衛星1号機につきましても修理が無事完了し、平成30年4月の打ち上げに成功しております。
この他、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めている光データ中継衛星について、衛星バスの準備期間を含めた運用・維持管理に係る業務を受注致しました。
・国際衛星ビジネス
Intelsat社と共同で調達しているHTSであるHorizons 3eの製造は順調に進捗しており、平成30年度下期の打ち上げを予定しております。なお、携帯電話事業者による一部利用が既に決定しております。
・移動体衛星通信ビジネス
船舶向けインターネット接続サービス「OceanBB」や、航空機内のインターネット接続用の衛星回線の利用が堅調に推移しております。なお、KVH社との間で、次世代海洋ブロードバンドサービス「OceanBBplus」(従来の「OceanBB」より高速で、広いエリアに通信を提供するサービス)に関する協業合意書を締結するとともに、協業体制強化のため、KVH社に出資致しました。
・成長への取り組み
静止軌道上の通信衛星による従来型のビジネスに加え、低軌道衛星ビジネスにも参入しております。米国のLeoSat社に対する出資に加えて、日本の㈱アクセルスペース、米国のPlanet Labs Inc.、ノルウェーのKongsberg Satellite Services ASといった低軌道衛星ビジネスにおける各分野のトップ企業と様々な業務提携をしております。この他、当社グループの地上局設備を用いた低軌道衛星向け地上局サービス事業も開始致しました。
ドローン事業では、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で、通信衛星と目視外ドローンをつなぐ中継基地として導入を想定している高高度無人航空機の飛行・通信実験を実施致しました。また、国土交通省の定める空中写真測量の作業要領に準拠し、標定点が不要な測量システムを搭載したドローンの販売を世界に先駆けて開始するなど、産業用としての利用拡大を図っております。
さらに、当社グループが出資しているKymeta社の開発した平面アンテナ端末を用いた大容量衛星通信にアジアで初めて成功致しました。この平面アンテナ端末は、車両・電車・航空機・船舶など様々な移動体への搭載が可能であり、当社グループの衛星回線と組み合わせることで、将来的に移動体からの双方向の通信が可能となります。
・衛星運用の安定性及び信頼性の確保と効率化
平成30年4月にSuperbird-B2(軌道位置:東経162度)の後継衛星であるSuperbird-8(軌道上名称:Superbird-B3)の打ち上げに成功致しました。この衛星はKuバンドとKaバンド高性能トランスポンダを搭載し、主に国内のお客様向けに衛星通信サービスを提供致します。
以上の結果、当連結会計年度の宇宙・衛星事業の経営成績は次のとおりとなりました。
|
|
前 期 (百万円) |
当 期 (百万円) |
前期比 (百万円) |
増 減 率 (%) |
|
営業収益 |
|
|
|
|
|
外部顧客への営業収益 |
79,396 |
42,863 |
△36,532 |
△46.0% |
|
セグメント間の内部営業収益等 |
8,352 |
7,536 |
△815 |
△9.8% |
|
計 |
87,748 |
50,400 |
△37,348 |
△42.6% |
|
セグメント利益 |
20,527 |
13,137 |
△7,389 |
△36.0% |
防衛省へのXバンド事業衛星2号機引渡しによる売上の剥落369億円等により、営業収益は前期比373億円減少致しました。また、減価償却費が16億円増加した一方で、Xバンド事業衛星2号機売上原価剥落等による衛星事業原価の減少316億円等により、営業費用は前期比300億円減少致しました。
なお、上記に記載した項目以外の主な損益の状況は、次のとおりであります。
・営業外損益
有利子負債の増加により支払利息は前期比6億増加の11億円となりましたが、Xバンド事業債権に係る受取利息増加等により受取利息は前期比10億円増加の13億円となりました。これらに加え、受取利息以外の営業外収益を10億円計上したこと等により営業外損益は純額で11億円の利益となりました。
・特別損益
特別損失に減損損失12億円を計上した一方で、特別利益にXバンド事業衛星1号機に係る受取損害賠償金18億円を計上したこと等により特別損益は純額で5億円の利益となりました。
・法人税等合計
税金等調整前当期純利益172億円に対し、法人税等合計63億円(税効果会計適用後の法人税等の負担率は36.3%)を計上致しました。
また、EBITDAは前期比47億円減少の430億円となっております。
(注)EBITDAは、親会社株主に帰属する当期純利益、法人税等合計、支払利息、減価償却費、のれん償却額の合計として算定しております。
生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。
a.生産実績
当社及び連結子会社は、サービスの提供にあたり、製品の生産を行っていないため、生産実績について記載すべき事項はありません。
b.受注実績
当社及び連結子会社は、受注生産を行っておりませんので記載すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前期比(%) |
|
メディア事業(百万円) |
102,638 |
△9.6 |
|
宇宙・衛星事業(百万円) |
42,863 |
△46.0 |
|
合計(百万円) |
145,501 |
△24.6 |
(注1)セグメント間取引については相殺消去しております。
(注2)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
||
|
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
防衛省 |
37,549 |
19.5 |
- |
- |
当連結会計年度における防衛省に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(注3)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)財政状態
当連結会計年度末における資産合計は3,593億円となり、前期比1億円減少致しました。
流動資産は、JCSAT-17の調達等により仕掛品が67億円増加した一方で、前期に計上したXバンド事業衛星2号機に係る債権回収等により売掛金及びリース債権が合計で106億円減少したこと等から、前期比15億円減少しました。なお、当連結会計年度末における仕掛品残高441億円は、主に平成30年4月に防衛省へ引き渡したXバンド事業衛星1号機の調達原価や、打ち上げ後に国内顧客への貸し手側ファイナンス・リース取引として会計処理を予定しているJCSAT-17の調達原価であります。また、現金及び預金と有価証券の合計額は、前期とほぼ同水準の463億円となっております。
有形固定資産及び無形固定資産は、通信衛星設備の調達等の設備投資159億円があった一方で、減価償却費235億円、のれん償却額9億円等により、前期比89億円減少致しました。
投資その他の資産は、持分法適用関連会社であるHorizons-3e Satellite LLC(以下「Horizons-3e社」)への投資及び貸付等により、投資有価証券が30億円、長期貸付金が62億円増加したため、前期比103億円増加致しました。なお、Horizons-3e社は当社グループとIntelsat社が共同事業(以下「Horizons 3e事業」)を行う目的で設立したものであります。
当連結会計年度末における負債合計は1,397億円となり、前期比59億円減少致しました。
主な減少は未払金の減少141億円であり、主な増加はXバンド事業やHorizons 3e事業に関する借入れ等による有利子負債の増加100億円であります。なお、Xバンド事業やHorizons 3e事業に必要となる資金調達は、取引銀行と締結したコミットメントライン契約によっております。
当連結会計年度末における非支配株主持分を含めた純資産は2,196億円となり、前期比57億円増加致しました。主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益等による利益剰余金の増加57億円であります。また、自己資本比率は60.3%となり、前期比1.7ポイント増加致しました。
(4)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、のれん償却額の合計416億円に加え、Xバンド事業衛星2号機に係る債権回収等による売上債権の減少97億円がありましたが、たな卸資産の増加67億円、未払金の減少141億円、法人税の支払額65億円等により225億円の収入(前期は70億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出166億円、長期貸付けによる支出62億円、関係会社株式の取得による支出31億円等により、272億円の支出(前期は229億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入223億円、長期借入金の返済による支出116億円、配当金支払による支出56億円等により、49億円の収入(前期は135億円の収入)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前期比2億円増加し、463億円となりました。
該当事項はありません。
当社グループでは、メディア事業及び宇宙・衛星事業の両事業でそれぞれ研究開発活動を行っております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は1,016百万円であり、主な内容は110度CS左旋による次世代DTH事業で使用する新たな限定受信方式の開発費や、4K放送対応受信機の開発費等であります。