文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
静止衛星の技術革新や低軌道衛星による新たなビジネスの台頭、動画配信サービス各社の躍進など、当社グループを取り巻く競争環境が大きく変わりつつある中、この変化をチャンスととらえ、加速するデジタル社会の進展とあらゆる空間におけるビジネスフィールドの拡張を見据え、当社グループの果たすべき役割を定めたグループミッションを掲げています。
Space for your Smile
不安が「安心」にかわる社会へ
不便が「快適」にかわる生活へ
好きが「大好き」にかわる人生へ
Space for your Smileには、私たちの目指す世界が描かれています。宇宙も、空も、海も、陸も、家族が集うリビングも、ひとりの自由な場所も、これらすべてのSpaceが笑顔で満たされるように。日常のちょっとした幸せから、まだ見ぬ未来の幸せまで、ひとりひとりの明日がよりよい日になっていく、そんな世界を創りつづけます。
このグループミッションを、持続可能な社会に向けた活動を進めるための「サステナビリティ方針」としても掲げ、社会的課題を解決すると共に企業価値の向上に努めてまいります。

宇宙事業では、既存の衛星通信分野においては、船舶・航空機向けの移動体衛星通信の需要が増大しております。一方で、低軌道衛星などの非静止衛星を用いた新規参入事業者がサービスを開始しており、また、海外の衛星オペレーターを中心に業界再編の動きが活発化するなど、価格競争に拍車がかかってきております。宇宙新領域分野においては、地球観測市場が急成長しており、安全保障など多岐にわたる領域での衛星データ利活用の需要が拡大しております。一方、様々なAI技術を活用した衛星データの付加価値向上競争が一層激しくなってきております。
メディア事業においては、動画配信サービス市場が拡大する中、今後は広告付きSVOD(定額動画配信サービス)やAVOD(無料動画配信サービス)の更なる成長が見込まれております。一方で、メディア事業の分野全体としては有料放送市場でマイナス成長が続いており、動画配信サービス市場で事業者の合従連衡の動きもみられる等、激しく市場環境が変化しております。
(3) 経営方針・経営戦略
当社グループは、グループミッションであり、サステナビリティ方針でもある「Space for your Smile」の下、社会と会社の持続的な成長を目指すため、2030年度に向けた長期ビジョンを定めました。変化する環境を捉えながら、既存ビジネスの延長線上にとどまることなく、宇宙事業・メディア事業双方の技術・サービスの開発を進め、「社会の安心・安全を守り、ワクワクする未来の創造に貢献する」という社会的価値と会社の利益ある成長の両方を創出してまいります。2023年度からは経営戦略として「変革による価値の創出」を掲げ、「新領域事業の展開」、「既存事業の収益性強化」、「人的資本強化」、「経営基盤拡充」の4つの大きな取組みを積極的に推進してまいります。
「新領域事業の展開」、「既存事業の収益性強化」は、各事業の以下戦略により取り組みます。
<宇宙事業>
30年以上にわたり培ってきた宇宙・衛星サービス分野での経験を活かし、全ての空間を対象とした革新的な通信ネットワーク及び地球規模のデータ収集ネットワークを構築し、超スマート社会の実現に貢献してまいります。既存の国内衛星ビジネス及びグローバル・モバイルビジネスを強化するとともに、非静止衛星、HAPSなどを加えた非地上系ネットワーク、光データ中継、ビジネスインテリジェンス分野におけるサービスの開発や販売活動などの分野での事業拡大を目指します。
<メディア事業>
衛星放送・動画配信ネットワークを持つプレイヤーとしての確固たるポジションを維持しながら、人と人、企業、社会をつなぐプラットフォームとして多様で創造性豊かな社会の実現に貢献してまいります。既存事業の収支改善を継続しつつ、コネクテッドTV、動画配信技術、データマネジメント技術、コンテンツデータベース技術などの分野に経営資源を投下し、新たな価値創造を図ってまいります。
「人的資本強化」では各事業のコア領域への積極的な人的資本投下や人と組織の活性化を図ります。「経営基盤の拡充」では、サイバーセキュリティ対策やDX推進、サステナビリティへの取組みの推進等を進めてまいります。
2023年度の連結業績目標は以下のとおりです。
営業収益 1,210億円
営業利益 225億円
経常利益 220億円
親会社株主に帰属する当期純利益 150億円
EBITDA 436億円
(注)EBITDAは、親会社株主に帰属する当期純利益、法人税等合計、支払利息、減価償却費、のれん償却額の合計として算定しております。
宇宙事業及びメディア事業において、近年のデジタル技術の急激な進化に伴い事業環境が変化していく中で、既存サービスの顧客維持や成長市場の需要の取り込みのための各種施策のほか、M&Aや事業提携にも積極的に取り組み、収支構造の改善及び事業領域の拡大を図ってまいります。
<宇宙事業>
持続的な成長のためには、衛星通信事業における既存顧客に対する安定したサービス提供の継続、成長市場に向けたサービス提供の拡大に加え、従来の通信分野に限らない新たな宇宙事業の開拓が必要不可欠であると考えております。以下に示す各分野での取り組みを推進することにより、事業領域の拡大を図ってまいります。
① 既存事業の強化
ⅰ)国内衛星ビジネス
既存顧客に対する通信回線サービスの長期契約更新の提案に加え、衛星機器や当社グループの地上局設備を活用したサービスなどを合わせて提供していくことで、国内衛星通信事業の基盤を強化してまいります。後継衛星についても、ビームや帯域に可変性を持たせたデジタルペイロードを採用するなど、新しい技術を積極的に活用し、お客様の多様なニーズに柔軟に対応してまいります。
また、「宇宙基本計画」などに基づき、安全保障分野を含む政府主導のプロジェクトへの参画、政府系衛星の運用、観測・監視サービスなど、30年以上にわたる衛星通信事業を通じて培ってきた知見を活かした新たなサービスの提供を検討し、積極的に活動領域を拡げてまいります。
ⅱ)グローバル・モバイルビジネス
運用中のハイスループット衛星2機(Horizons 3e、JCSAT-1C)、及び今後投入予定のフルデジタル衛星Superbird-9を活用し、船舶・航空機でのインターネット利用などの成長市場に向けた高速かつ大容量の通信サービスの提供を拡大し、競争力の強化と収益の拡大を目指してまいります。
また、衛星カバレッジの拡大や、通信容量の増強に向けた海外事業者との連携やM&Aについても検討を進め、アジア・オセアニア地域を中心に海外における営業展開を強化してまいります
② 新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
未来社会のニーズに応えるため、日本電信電話㈱との合弁会社㈱Space Compassほか関係各社と連携しながら、静止・非静止衛星及びHAPS(高高度通信プラットフォーム)などを用いた多層的な通信ネットワーク(宇宙RAN(Radio Access Network))と、光通信技術や宇宙コンピューティング技術も取り入れた宇宙空間でのICTインフラ基盤(宇宙データセンタ)の実現を目指してまいります。
ビジネスインテリジェンス分野におけるサービスとしては、「Spatio-i」などを中心に販売活動を強化するとともに、パートナー企業とも連携しながら、衛星から得られる画像や位置情報などの様々なデータを活用したサービスの開発を推進し、安全保障や「LIANA」による斜面・インフラモニタリングに加え、金融、保険、農林水産、物流など、新たな市場の開拓に取り組んでまいります。
事業領域の更なる拡大に向けては、衛星量子鍵配送、宇宙ごみ対策など新たな技術を用いたサービスの事業化検討も進めてまいります。
<メディア事業>
メディア事業においては、次々と台頭する資金力の豊富な国内外の動画配信サービスとのコンテンツ獲得及び顧客獲得の競争激化や国内配信事業者による合従連衡の動き等、市場環境が激しく変化しており、従来の延長線上にある各種施策だけでは加入者数の減少を免れない状況にあります。このような競争環境下において、以下の展開を着実に推進することにより、収益性の改善及び新たな収益の獲得を図ってまいります。
③ 収益性の改善
以下に示す各事業での取り組みを強化することで、加入基盤を維持・拡大し、収益性の改善を図ってまいります。
ⅰ)放送事業
加入基盤の維持には、魅力的かつ差別化されたコンテンツが揃っていることに加え、様々なコンテンツジャンル毎にファンの嗜好に合わせた「ファン・マーケティング」を実践し、「スカパー!」ならではの顧客体験を継続して提供することが重要となってまいります。放送契約者向けの無料配信サービス「スカパー!番組配信」や、グッズやイベントなどのリアルサービスを充実し、お客様にスカパー!に触れていただく機会を増やし、長期間にわたりサービスを楽しんでいただけるよう取り組んでまいります。
テレビ1台分の料金で3台まで追加料金なしで50チャンネルが見放題となる「スカパー!基本プラン」の契約件数は順調に増加し、2023年3月末時点で727,806件に達しました。家庭内の複数の部屋で視聴人数・視聴時間が増加することで、解約率の抑制や他商品の追加契約の促進につながっております。「ファン・マーケティング」によって興味を持たれたお客様にも「スカパー!基本プラン」をお勧めしてスカパー!ライフを長く楽しんでいただけるよう各種施策を検討・実行してまいります。
プロ野球においては、2023年シーズンも全12球団公式戦を中継します。「プロ野球セットアプリ」の機能を充実させ、スマートフォンでもより快適にお楽しみいただけるように努めてまいります。その他のスポーツジャンルにおいても、引き続きファンの皆様の期待に応えられるよう、サービスの拡充に取り組んでまいります。
また、採算性や将来性の観点からこれまで実施していた施策を見直していくことで、コスト削減及び生産性の向上を図ってまいります。
ⅱ)FTTH事業
ご家庭内のインターネットブロードバンドサービスの中心となっている光回線において提供している地上波デジタル・BSデジタル等の再送信サービスは、様々なケーブルテレビ事業者との協業も含め、引き続き提供エリアを拡大しながら拡販を図ってまいります。加えて、FTTH事業販路における顧客接点も強化し、新規の多チャンネル加入獲得やアップセル等、放送事業の基盤維持に向けても取り組んでまいります。
④ 新たな収益の獲得
新たな収益源の確立のため、2021年10月にスタートした有料配信サービス「SPOOX」(スプークス)を安定したサービスとして確立し、更に、将来的なコネクテッドTV領域での事業参入に向けた準備を推進し、中長期的に放送・配信を複合したプラットフォーム事業展開を推進してまいります。このプラットフォーム事業の展開においては、グッズ販売やイベント開催などのリアルサービスを更に充実させるとともに、web3関連事業への参入準備も進めてまいります。
また、メディアソリューション事業での収益拡大に向け、国内外の配信サービスを展開する事業者を支援する「メディアHUBクラウド」の受注拡大に取り組んでおります。加えて、コンテンツデータベースの構築等、映像コンテンツ業界のDX推進に貢献すべく、総合ソリューションサービスの提供に向けて検討を開始しております。これらにより、従来のBtoCの取り組みだけでなくBtoBの面においても新たな事業の確立を目指してまいります。
(1) サステナビリティ共通
① サステナビリティへの考え方
当社グループは「Space for your Smile」というグループミッションをサステナビリティ方針としても掲げ、人々を笑顔にする活動を続けています。人々が笑顔でいるためには、社会・地球・宇宙が健全であることが大切だと考えています。
社会や地球・宇宙環境の持続可能性への貢献と、健全な事業活動による社会課題の解決を通じ、企業価値の向上を追求していきます。また、その事業活動が株主・顧客・従業員・調達先・ビジネスパートナー・地域社会・その他機関等、様々なステークホルダーや環境に与える影響に十分配慮して行動するとともに、ステークホルダーとの対話を通じて信頼を築くよう努めていきます。
これらの考え方のもとで、長期的な視点で社会的価値と経済的価値を持続的に創出できるよう、人々に笑顔を届け続けるとともに、社会課題に関する取り組みを継続していきます。
<価値創造ストーリー>
上記の考えを実現するプロセスについては、価値創造ストーリーに示しています。
当社の価値創造ストーリーは、国際統合報告評議会(IIRC)が提供する『国際統合報告<IRフレームワーク>』において提示された、報告フレームワークの1つである『価値が創造、保全又は毀損されるプロセス』、いわゆる「価値創造プロセス」に従って以下のとおり作成しています。
・ 使命とビジョン:グループミッション及びサステナビリティ方針「Space for your Smile」
・ 外部環境:「環境意識の高まり」、「技術革新の進展」、「消費志向の変容」、「サイバーセキュリティリスクの増大」、及び「地政学リスクの高まり」等
・ インプット:「宇宙をフィールドとする30年の実績と信頼」、「技術やノウハウを持った多様な人財」、「安定した財務基盤」、「主要な設備」という競争優位性の高い良質な経営資源
・ 事業活動:経営戦略「変革による価値の創出」に基づいて展開する宇宙事業及びメディア事業
・ アウトプット:「すべての空間を対象とした革新的な通信ネットワーク及び地球規模のデータ収集ネットワークを構築し超スマート社会の実現に貢献」(宇宙事業)と「人と人、企業、社会をつなぐプラットフォームとして多様で創造性豊かな社会の実現に貢献」(メディア事業)
・ アウトカム:経済的価値「2030年目標・当期純利益250億円超」と、社会的価値「社会に安心・安全を提供し、ワクワクする未来の創造に貢献する」の創出

② サステナビリティへの取り組み
当社グループでは、2020年9月にサステナビリティ委員会を設置し、本格的にサステナビリティへの取り組みを開始しました。当社グループが事業を通じて取り組むべき社会課題について、宇宙事業とメディア事業のそれぞれの特性、機会及び脅威・リスクを踏まえて、SDGsを起点に抽出しました。その結果、2021年4月に9つの重要課題テーマとテーマに紐づくマテリアリティを定め、「2030年にありたい姿」としての長期目標、年度毎の短期目標・KPIを設定しました。2022年3月には前述の「価値創造ストーリー」を策定し、これを経営計画に組み入れることで、サステナビリティ経営の深化を図っています。
2022年度には目標達成に向けた実行力を高めるため、10月にサステナビリティ推進部を発足し、サステナビリティ委員会とともに、グループ全体のサステナビリティ推進活動を担う組織体制を整えました。気候変動を含む「環境」及び「人的資本」を重点領域として位置づけ、人事制度の改訂や「環境基本方針」、「グリーン調達方針」の新たな策定を行いました(2023年4月施行)。また有志社員によるSDGs浸透活動も活発化し、2020年度に立ち上がったワーキンググループはプロジェクト(名称:サステナつくるPJ)として再スタートし、社内制度への提言や改善アクション、講演会やイベントの開催、社内報を用いたコミュニケーション等ボトムアップ施策を実施しています。
サステナビリティ経営の進捗や具体的な取り組みについては、毎年発行する統合報告書や当社WEBサイトのサステナビリティページにおいて開示しています。
・ 統合報告書:https://www.skyperfectjsat.space/ir/library/jsat_report/(2023年9月末「統合報告書2023」(日本語版)発行予定)
・ WEBサイトのサステナビリティページ:https://www.skyperfectjsat.space/sustainability/
③ ガバナンス及びリスク管理
<ガバナンス>
当社グループは、サステナビリティ委員会(2022年度8回開催、委員長は経営管理担当取締役、委員は各部門から執行役員含む複数名)を中心として、サステナビリティに関するガバナンス体制を構築しています。サステナビリティ委員会では、サステナビリティに関する全体方針及び目標を策定し、各施策の把握及び評価と、活動状況を経営会議及び取締役会へ報告しています。重要事項については、サステナビリティ委員会から取締役会へ諮り、取締役による議論を経て承認を行います。なお、サステナビリティのリスク及び機会については、マテリアリティ実現に向けた戦略・実行計画の策定を担うサステナビリティ推進部を中心に、各関係部署が連携してそれぞれの洗い出し、評価、施策を検討して実行しています。特に気候変動を含む環境に関するマテリアリティの実現については、環境保全推進委員会が実行を担っています。これらの組織は、各部門組織、グループ会社、社員有志によるサステナつくるPJとも連携しながら、サステナビリティに関するガバナンスに取り組んでいます。サステナビリティ委員会において議論した内容は、委員長である経営管理担当取締役から、定期的に取締役会にて報告がなされ、取締役会による監督が適切に図られる体制をとっています。
<サステナビリティに関するガバナンス体制>

<リスク管理>
当社グループでは、リスクマネジメント委員会(年2回以上開催)で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止・リスクの低減に取り組んでいます。なお、気候変動に関するリスク管理体制については、(2)「気候変動への取り組みとTCFD提言に基づく情報開示」をご参照ください。
④ 戦略並びに指標及び目標
<戦略>
当社グループのサステナビリティ戦略は、サステナビリティ方針である「Space for your Smile」に基づいて、経営や事業戦略と連動して策定しています。
地球環境や市場環境が大きく変動する中、当社グループを取り巻く経営環境もこの数年で大きく変化しています。このような不確実な中にあっても、当社グループが取り組むべき社会課題を明確にし、2030年にありたい姿と、そこから逆算して何を達成するべきかを設定しています。
今後取り組むべき課題については、事業活動の現状把握と分析、SDGsの169ターゲットやISO26000といったグローバルな指針やガイドラインへの照会、取引先企業・団体へのヒアリングや、外部有識者とのダイアログ等を通じ、社内の全部門によるディスカッションを行っています。マテリアリティ分析では、当社グループの持続的な成長への寄与の観点と、ステークホルダーや社会からの要請を反映した視点の両評価軸で行いました。
結果、取り組むべき9つの重要課題テーマを2021年4月に特定しました(下図)。
この9つの重要課題テーマは、持続可能な社会と環境に寄与するとともに、事業推進における基軸となるものです。2030年に向けた経済的価値と社会的価値の創出を目指して取り組みを進めていきます。

■重要課題テーマ① レジリエントな放送・通信インフラの構築、情報格差の解消
日本国内のみならず海外においても、海上・空路・島しょ部等地上回線が未整備の地域の情報格差をなくし、レジリエントな社会を構築しています。当社グループの放送・通信インフラは、インフラ系企業におけるBCP利用や、災害発生時には救援、医療、復旧支援にも活用されます。衛星放送に加え光回線経由の再送信サービスでも、安定した生活インフラ(放送・通信)を提供しています。今後、フルデジタル衛星・光中継衛星等の新技術を用いたサービスにより、提供価値をさらに高めてまいります。
■重要課題テーマ② 多様なコンテンツによる生活の豊かさの向上
スポーツや音楽等多様なコンテンツを、放送や配信、様々な顧客接点で提供し、生活を豊かにしています。一方で、安心してお楽しみいただくための取り組みとして、番組考査や視聴年齢制限を行っています。コンテンツ送出機能や番組制作ノウハウを生かし、多様なコンテンツ流通のためのハブ機能の構築にも取り組んでいます。
■重要課題テーマ③ 脱炭素社会と循環型経済実現に向けた環境への寄与
太陽光エネルギーで稼働する衛星通信・衛星放送の利用拡大による、地上のエネルギー効率の向上を目指すほか、自社利用及びパートナーへのソリューション提供を通じた再生可能エネルギーの利用拡大や環境に配慮した調達、3R(リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle))の推進により、脱炭素社会と循環型経済の実現に寄与します。
■重要課題テーマ④ 宇宙環境の改善
宇宙をビジネスフィールドとする企業として、宇宙環境も当社の取り組むべき環境問題の一つであると考え、その責任を果たすべく、パートナーとの協働により、レーザーを使用した宇宙ごみ除去衛星の設計・開発に取り組んでいます。
■重要課題テーマ⑤ 環境や社会に寄与するイノベーションの推進
衛星画像データとその他のデータソースを組み合わせて、災害状況や土木・建設構造物や水位、緑地等の環境変位状況等をモニタリングし、自然災害の多い我が国での防災・減災、環境保全等に活用しています。宇宙事業において、衛星通信に次ぐ新領域の伸長をも担っています。
NTN(非地上系ネットワーク)領域では、すべての空間を対象とした革新的な通信ネットワークを構築し、超スマート社会の実現を目指します。
また、日本で初めての衛星デジタル多チャンネルサービスの実現や放送の高度化に取り組んできた実績をもとに、放送のさらなる高度化やアクセシビリティの向上等、放送・配信の価値向上に取り組みます。
■重要課題テーマ⑥ パートナーシップの促進
他企業・組織との協業、人財交流(出向差出、受入等)や合同研修、プロジェクト・イニシアチブへの参画等を積極的に行い、新領域への進出を加速します。
パートナーシップの促進は全てのマテリアリティに関わるため、個別の目標・KPIは設定していません。
■重要課題テーマ⑦ 強靭な経営基盤の整備
官公庁や地方自治体への衛星通信回線提供や企業のBCPを担う等、公共性の高い事業を営む企業としてコーポレート・ガバナンスの向上による経営の透明性を確保します。同時に、コンプライアンス・リスクマネジメント・個人情報保護・情報セキュリティマネジメント等、事業を支える経営基盤のさらなる強化を図ります。
サステナビリティに関する定期的な報告、情報開示によりステークホルダーとの対話を促進し、信頼を確保します。グループ全体で人権尊重に向けた取り組みを推進します。
■重要課題テーマ⑧ 多様な人財の活躍
人財戦略である“変革の原動力となる人と組織の活性化”の実現に向けて、役職員ひとり一人が最大限に力を発揮して、全員が活躍している会社を目指しています。事業環境の変化に対応し、変革を推進しうる人財の確保・育成、多様な人財の活躍を促す DE&Iの促進や、組織を活性化するべく互いを尊重する安心安全な組織づくりを目指し、社内の環境や制度の整備を行っています。
詳細は、(3)「人的資本・多様性」の項目をご参照ください。
■重要課題テーマ⑨地域・コミュニティの発展
自社リソースの活用やNGOへの協賛を通じた東南アジアでの教育支援、児童・学生の社会科見学受入等次世代教育を支援しています。また、自社施設の地域防災拠点としての活用検討等、地域コミュニティの発展への寄与も目指します。番組・CM・放送枠等の当社の特徴を活かした社会貢献も検討を進めます。
<指標及び目標>
9つの重要課題テーマのもとにマテリアリティを特定し、長期目標及び、年度ごとの短期目標・KPIを設定しています。1年間のPDCAサイクルを通じて、社内外の環境変化に対応しながら見直しています。2023年6月には以下の改訂を行いました。
・「2030年に向けて」ありたい姿、事業ビジョンの反映
・人的資本強化(人的資本投資とエンゲージメント向上)の反映
・「人権の尊重」への対応に関する明文化
2022年度のマテリアリティと実績、2023年度のマテリアリティと短期達成目標は、 WEBサイトのサステナビリティページ
(2) 気候変動への取り組みとTCFD提言に基づく情報開示
① 気候変動への取り組み
当社グループは、気候変動問題を社会が直面する喫緊の課題の一つと捉えています。「脱炭素社会と循環型経済の実現に向けた環境への寄与」を重点課題テーマの1つに掲げ、温室効果ガスの排出量削減に取り組んでいます。
当社グループは、30年以上にわたり、宇宙における太陽光発電を利用した衛星通信事業を展開してきました。宇宙で作られるクリーンなエネルギーと地上機器も含めた効率的な電力利用により、衛星通信システムは、地上回線に比べて約3分の1の消費電力で通信が可能です(注1)。長年の運用ノウハウにより衛星の寿命を延長することで、更なる省エネルギー化にもつながっています。
気候変動への対応は、衛星通信・衛星画像・ビジネスインテリジェンス分野のサービスを展開するにあたって大きなビジネス機会であると捉えており、既存事業の拡大と新規事業の開拓を両面で進めています。
事業の主要拠点では、使用電力を実質再生可能エネルギー由来の電気へ切り換えています。2022年度末に、当社グループの使用電力に占める実質再生可能エネルギー比率は93%に到達しました(注2)。環境に配慮したサービスを提供することにより、当社グループのみならずお客様のCO2排出削減にも寄与してまいります。
また、廃棄物の適正な処理、リユース、リサイクルを促進するための「環境基本方針」、「グリーン調達方針」を2023年4月に施行し、調達システムと連動した運用を開始しました(注3)。今後は取引先やサプライヤーからのご理解も得るべく取り組んでまいります。
当社事業における気候変動関連のリスクや影響度の少なさ、重点課題への取り組みを進めたことにより、環境問題に取り組む国際的な非営利団体CDPからは、「気候変動対応に関する調査」において、2022年11月に「Bスコア」に認定されています。
(注1)当社調べ
(注2)2022年度の使用実績をベースに算出
(注3)「環境基本方針」、「グリーン調達方針」はWEBサイトに開示しています。
https://www.skyperfectjsat.space/files/pdf/basic_environmental_policy_01.pdf
② TCFD提言に基づく情報開示
当社は、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同し、TCFD提言に基づく当社グループの体制・取り組み等について積極的に開示することで、ステークホルダーの皆様との対話を進めています。TCFDの提言に従って気候変動が及ぼす事業への影響について、シナリオ分析に基づいたリスクと機会を評価し、その結果を経営施策に反映することにより戦略策定を進めています。
<ガバナンス>
当社グループは、気候関連のリスク及び機会について、サステナビリティ委員会の事務局であるサステナビリティ推進部を中心に、社内関連部署が連携してリスク及び機会の洗い出し、ならびに評価等の詳細な検討を行っており、その検討結果につきましては、経営管理担当取締役が委員長を務めるサステナビリティ委員会に報告され、同委員会において議論しています。重要事項については、サステナビリティ委員会から取締役会へ諮り、取締役による議論を経て承認を行います。
同委員会で議論された内容は、委員長である経営管理担当取締役により定期的に取締役会にて問題提起・報告がなされ、取締役会による監督が適切に図られる体制を取っています。
また、特定したリスクについては、取締役会で取締役の中から任命されたリスクマネジメント統括責任者(経営管理担当取締役)を委員長とするリスクマネジメント委員会へも報告され、議論しています。リスクマネジメント委員会は、気候関連リスクを含む、グループ全体のリスクを管理しています。
なお、当社グループは気候変動のリスク及び機会の一部を重要課題(マテリアリティ)テーマとして定めており、その推進に当たっては、サステナビリティ委員会と、当社グループの環境に関する全社的取り組みを推進する環境保全推進委員会が連携を取っています。

<戦略>
当社グループは、気候変動による世界的な平均気温の4℃上昇が社会に及ぼす影響は甚大であると認識し、気温上昇を1.5/2℃未満に抑制することを目指す動きに対して貢献していくことが重要であると考えています。1.5/2℃未満目標への対応力を強化すべく、気候関連のリスク・機会がもたらす事業への影響を把握し、戦略の策定を進めるため、2021年度より当社グループを対象にTCFDが提言する気候変動のシナリオ分析と気候関連リスク・機会の選定、財務インパクトの評価を実施しています。
<シナリオ分析>
シナリオ分析では、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の社会経済シナリオ「共通社会経済経路(SSP、Shared Socioeconomic Pathways)」やIEA(国際エネルギー機関)の「World Energy Outlook(WEO)2022」等、専門機関が描く1.5/2℃未満と4℃のシナリオを使用しています。シナリオは以下をご参照下さい。
・ IEA Stated Policies Scenario (STEPS)
・ IEA Net Zero Emissions by 2050 Scenario (NZE)
・ IPCC:AR6 SSP1-1.9, AR5 RCP2.6, SSP2 RCP4.5, SSP3 RCP8.5
■時間軸
当社グループでは、気候変動に関する戦略の策定にあたり時間軸を定めて検討しています。2030年以降を長期、1年未満を短期、その間を中期と設定し、時間軸を分けて分析を実施しています。
■対象事業・地域
分析対象事業は、全ての事業(宇宙事業・メディア事業)とし、対象地域はグローバルとしています。また、当社が保有する各拠点は、気候変動に伴い異常気象が増加した場合には、物理的リスクの顕在化による影響を受ける可能性があります。そのため、国内に保有する各拠点及び海外を含む事務所等、全13拠点の洪水リスクを算定しました。その結果、山口ネットワーク管制センターの周辺にて2030年時点で河川由来の洪水リスクが確認されました。一方で、山口ネットワーク管制センターは高台にあり、停電には非常用電源等の備えがあるため、重大な影響が発生する可能性は想定し難いと考えています。対応として事業継続計画(BCP)の強化を行います。
■気候関連リスクに関する重要性評価
TCFDが提唱するシナリオ分析に基づき、気候関連リスクの特定をしたうえで、そのなかで重要度の高いリスク・機会によってもたらされる事業インパクトをシナリオごとに定量・定性評価を行いました。各リスク・機会の発現時期及びインパクトの多寡を勘案したうえで財務計画・事業戦略への影響を踏まえて優先的に取り組む項目について、当社の対応状況の把握、対応策の検討、具体的アクションを経営層とも議論し検討を行いました。
■移行計画
当社グループは、グローバルで共通目標としている2050年カーボンニュートラルの達成に向け、脱炭素化に向けた移行計画の策定に着手しました。2030年度までにScope1,2のカーボンニュートラル達成を目標として掲げ、グループの使用電力を実質再生可能エネルギーに切り替え、省エネ施策の拡大を通じて確実に温室効果ガス(GHG)排出削減に取り組んでいきます。またScope3については、調達先に対してグリーン調達の浸透を中心にサプライヤーと協働してGHG削減を図ることで、2050年のScope1-3全体のカーボンニュートラル達成に向けて取組んでいきます。なお、Scope3の取り組みについては、今後多様化させていく必要があると認識しています。
さらに、当社グループの強みである衛星関連サービスを積極的に展開していくことで、社会全体の脱炭素化への寄与と事業の成長の双方の実現を目指します。

■1.5 /2℃未満/4℃シナリオにおける気候関連リスク・機会
当社グループではシナリオ分析を2023年3月~5月に見直して、リスク・機会項目、世界観、時間軸の定義、移行計画及び開示の高度化を図りました。リスクについては事業や財務への影響は限定的であります。抽出した各機会はチャンスとみなし、事業戦略(対外発信含む)に気候変動観点を取り入れていくことを検討しています。
1.5 /2℃未満/4℃シナリオにおける気候関連リスク・機会評価結果について、重要度中以上の移行リスクと機会は以下のとおりです。
気候関連リスク・機会分析結果の一覧はWEBサイトのサステナビリティページ
<リスク管理>
当社では、当社グループにおける気候関連リスク及び機会を洗い出し評価するために、サステナビリティ委員会の事務局であるサステナビリティ推進部を中心に、社内関連部署が連携してシナリオ分析等を行い、気候関連リスク及び機会を識別・評価しています。さらに、リスク及び機会におけるそれぞれの項目に対して対応策を検討しています。検討されたリスク及び機会の重要度評価につきましては、サステナビリティ委員会に報告され、議論しています。重要事項については、サステナビリティ委員会から取締役会へ諮り、取締役による議論を経て承認を行います。
また、特定したリスクについては、取締役会で取締役の中から任命されたリスクマネジメント統括責任者(経営管理担当取締役)を委員長とするリスクマネジメント委員会へも報告され、議論しています。リスクマネジメント委員会は気候関連リスクを含む、グループ全体のリスクを管理しています。
■リスク評価項目及び気候変動リスクの管理プロセス
当社グループは、気候変動をはじめ、業務における潜在的なリスク評価を実施しています。リスク評価の基準を定めるに当たっては、関連法令、国際基準、類似ビジネスにおける過去の事故事例等も参照し、ビジネスの業種・業態や事業を行っている国・地域に応じて、それぞれの評価項目における潜在リスクの重要度と影響度を判断しています。
気候変動リスクについては、事業におけるリスクとの時間軸や性質の違いを踏まえて、サステナビリティ委員会にて対応・改善策・管理・評価等を行っております。リスクマネジメント委員会では、サステナビリティ委員会で行っている気候変動対応プロセスを確認し、全社的なリスク管理の網羅性を担保しています。
<指標と目標>
気候変動に関する指標と目標指標について、以下に示します。
(a) 気候変動に関する指標と目標指標
(b)GHG排出量実績推移(単位:t-CO2)
[参考]GHG排出量は、地球温暖化対策推進法(温対法)及び、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)に基づく報告書を提出するため、環境省が公表している係数を利用して算出したScope1、及びScope2を開示しています。
(c)実質再生可能エネルギー使用比率(推移の表)
(注) 各年度における3月31日時点での数値
各拠点における実質再生可能エネルギーの使用は、本社(2022年4月)、宇宙事業の運用拠点である横浜衛星管制センター、茨城ネットワーク管制センター(2022年1月)、群馬テレポートセンター(2023年1月)、メディア事業の運用拠点であるスカパー東京メディアセンター(2022年11月)、JSAT MOBILE Communications㈱(2023年1月)で開始しており、2022年度末に、当社グループの使用電力に占める実質再生可能エネルギー比率は93%に到達しました。残る拠点も順次切り替えを進め100%を目指します。
(3) 人的資本・多様性
① 人的資本への考え方
当社グループは、社会と会社の持続的な成長を実現するために、人的資本が非常に重要であると考えます。そのため、当社では人材を人財と称しています。経営戦略「変革による価値の創出」においても、「新領域事業の展開」、「既存事業の収益性強化」、「人的資本強化」、「経営基盤拡充」を4つの大きな取組みとして掲げております。「人的資本強化」にあたっては、“変革の原動力となる人と組織の活性化”を人財戦略と定め、役職員ひとり一人が持つ力を最大限に発揮して、全員がイキイキと活躍している会社を目指しています。
② 戦略
人財戦略である“変革の原動力となる人と組織の活性化”の実現に向けては、人的資本投資とエンゲージメント強化の2つの側面から取り組んでいます。人的資本投資では、「事業環境の変化に対応し変革を推進しうる人財の確保・育成」と「多様な人財の活躍を促すDE&Iの実現」、エンゲージメント強化では、「互いを尊重する安心安全な組織づくり」をそれぞれ重要課題として定め、長期・短期計画及び施策を策定し、実行しています。下図に、当社グループにおける人財戦略と、中核事業会社であるスカパーJSAT㈱における人財戦略に紐づいた取り組み方針「人的資本投資」と「エンゲージメント強化」を示します。なお、以降、特段の説明がない限りはスカパーJSAT㈱について記載いたします。

<人的資本投資>
人的資本投資では、「事業環境の変化に対応し変革を推進しうる人財の確保・育成」と「多様な人財の活躍を促すDE&Iの実現」を通じて人の活性化を目指します。
当社グループの社員が持つタスク・スキルに応じた成長機会を設け、タレントマネジメントや最適な人財配置に繋げていくことを目標にしています。その一環として、2023年4月に人事制度を大幅に改定しました。当社グループが目指す会社と社員の姿は、会社は人財を最大限活かし、社員は各分野のエキスパートとして自律的にキャリアを描くことにより、人的側面からも企業価値を高めている状態であり、目指す姿に向けて取り組みを促進していきます。新人事制度のポイントと、改訂の考え方は以下のとおりです。
■事業環境の変化に対応し変革を推進しうる人財の確保・育成
「採用・育成」と「配置・抜擢」を重点領域として、社員一人ひとりの能力を引き出し、変革の起動となる人財を採用・育成すること、コア領域への積極的な配置及び、ハイパフォーマーの早期抜擢等により、個々のパフォーマンス最大化、生産性向上を図ります。
■多様な人財の活躍を促すDE&Iの実現
当社グループは、多様性のある環境を実現することがイノベーションの創出に繋がると考えています。性別や年齢、国籍等の外面的な違いや価値観等の内面的な違いに関わらず、個々の社員の能力を公正に評価、処遇しています。
女性活躍を推進していくために、2003年7月施行の次世代育成支援対策推進法、及び2016年4月施行の女性活躍推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定しています。「仕事と家庭」を両立させるための多様な働き方の実現に向け、在宅勤務やテレワークの環境整備、現在100%となっている産前産後休業・育児・介護休業法に基づく休業からの復職率の維持、女性のキャリア形成を支援する教育訓練を実施しています。
その他シニア世代の活躍を促す等級体系・報酬体系の見直し、コア領域の強化に向けて即戦力を確保するための中途採用の拡充、社員のLGBTQ+理解促進にも取り組んでいます。
一般事業主行動計画(対象期間:2020年4月1日~2025年3月31日)
<エンゲージメント強化>
エンゲージメント強化では、「互いを尊重する安心安全な組織づくり」を通じて、組織の活性化を目指しています。
■互いを尊重する安心安全な組織づくり
当社グループは、安心安全な組織には、互いを尊重し、心理的安全性のある環境が必要であると考えます。従業員一人ひとりのライフスタイルに合った多様な働き方の実現に向け、引き続き、出社・在宅勤務のハイブリッドな働き方を可能としています。加えて、互いを尊重するための情報発信やコミュニケーション活性化に向けた取り組みや、メンタルヘルス・フィジカルヘルスの維持と向上にも努めています。
ⅰ)働きやすい環境整備
・ 完全フレックス制度や居住地制限の緩和
・ テレワーク用リモートアクセス環境の構築
・ 感染予防や安全衛生を講じたオフィス環境の整備
・ 本社フリーアドレス化と座席の事前予約システムの導入
ⅱ)多様な働き方に関する情報発信や理解浸透のためのコミュニケーション活性化
・ 上司と部下による1on1コミュニケーションを通じた信頼関係の構築
・ マネジメント層における組織運営力の向上
・ 360°フィードバックの実施
・ 組織診断(スマイルサーベイ)結果を元にした組織単位の改善活動の継続
ⅲ)健康経営
・ 労働安全衛生管理体制の確立
・ 人事部・産業保健(産業医・保健師)による健康維持活動の推進
・ 労働状況の実態把握と改善
・ 全社員のストレスチェック実施(毎年)
・ 従業員一人ひとりの健康リテラシー向上施策の実施
③ 指標及び目標
人的資本に関する指標及び目標は、当社グループのマテリアリティに対する目標・KPIとして設定しています。人的資本は、9つの重要課題テーマのうち「⑧多様な人財の活躍」に該当し、その中で、人財戦略において示した重要課題「事業環境の変化に対応し変革を推進しうる人財の確保・育成」、「多様な人財の活躍を促すDE&Iの実現」、及び「互いを尊重する安心安全な組織づくり」の3つをマテリアリティとして特定しています。
各マテリアリティには長期目標として、2030年にありたい姿を定めています。また、2030年達成を目指す長期のKPIとして「労働生産性(一人当たり利益)」の向上、「女性管理職比率」を社員男女構成比相当にすること、「エンゲージメント指標」の継続的な向上を実現することを設定しています。
毎年度設定する短期の達成目標とKPIは、長期目標達成に向けた視点とともに、女性活躍推進法、育児・介護休業法、労働施策総合推進法、労働安全衛生法、障害者雇用促進法等の法律やコーレポート・ガバナンスコードも踏まえて設定し、公表しています。
(注1) 該当年度内に育休開始した男性社員/該当年度内に配偶者出産した男性社員
(注2) 復職者数/年度中における育児休業終了者数
(注3) 健診の対象者(役員、正社員、契約社員)
(注4) 各年度1回実施
管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異については、第1企業の概況 5従業員の状況 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異をご参照ください。
KPIは設定していないものの、実績を開示している指標もあり、詳細はWEBサイトのサステナビリティページ
(1) リスクマネジメント体制について
当社は純粋持株会社であり、当社グループ全体のリスクマネジメントの推進と必要な情報の共有化を図るため、中核の事業会社であるスカパーJSAT㈱(SJC)と共同で当社グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を定めています。その基本方針及び管理体制に基づき、リスクマネジメント担当取締役を委員長とするリスクマネジメント委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止・リスクの低減に取り組んでいます。
具体的には、年度ごとに部署単位でリスクを洗い出し、洗い出された全てのリスクを「影響度」「発生頻度」「対策緊急度」といった同一基準で評価し、各リスクへの対策を策定しています。その中で当社グループの経営に大きな影響を与えうるリスクを重大リスクとして定め、重大リスクに対しては当該リスクの所管部署において重点施策を策定し、SJC経営会議及び当社取締役会等に報告され、定期的に進捗がモニタリングされるシステムを構築しています。
リスクマネジメント委員会の構成は、委員長以下、各部門の統括部署、管理系部署で構成され、事務局は内部統制推進部が担っております。
SJCでは内部統制に係る様々な委員会を設けて、日々活動を行っておりますので、その内容についてもリスクマネジメント委員会で把握し、管理を行っております。
また、実際にリスクが顕在化した場合は、リスクマネジメント委員会を適宜招集する等、迅速に対応を行います。この取り組みを実施することにより適切にグループ全体のリスクをコントロールしております。

以下に記載のリスクは、当社グループが当連結会計年度において、重大リスクと認識しているリスク項目につき、その対策と併せて記載するものです。ここで取り上げたリスクは当社グループのすべてのリスクを網羅しているわけではありません。また、当社グループが認識していない未知のリスク、あるいは今後重要性が増して当社グループの事業、財政状態、経営成績等に重大な影響を及ぼすリスクが生じる可能性があります。なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(2) 当社グループが認識する重大リスクについて
<宇宙事業>
① 衛星通信市場における競争力低下のリスク
昨今の地上回線の発達・低廉化、5G(第5世代移動通信システム)時代の新しい通信ネットワークにより、通信衛星の優位性が低下傾向にある一方、世界的にはトランスポンダ供給量は年々増加傾向にあります。また、他衛星オペレータにおいても複数のハイスループット衛星や搭載通信機器がフルデジタル化された新型衛星の投入が引き続き計画されていることから、帯域単価やサービス単価の下落傾向が続いた場合には、いかに収益を維持するかが課題となっております。
更に超小型衛星や低軌道衛星等を利用した次世代衛星通信が発展を見せており、当社グループも従来のビジネスモデルのままでは宇宙事業における営業収益が減少するリスクが高まっております。
上記リスクへの対策として、HTS衛星やフルデジタル衛星等、先進技術を取り入れた衛星の調達・打ち上げを継続して行い、競争激化する市場でも需要の取り込みに注力しております。近年は、Intelsatとの共同所有衛星Horizons 3eとKacific社との区分所有衛星であるJCSAT-1Cの2機のHTS衛星でサービスを提供し、着実に収益を拡大しております。
2021年3月にはSuprbird-C2の後継機として、フルデジタル化された通信機器を搭載する新型衛星Superbird-9の調達契約を締結し、2027年上期には、日本をはじめとする東アジアにおいて大容量かつ自由度の高い通信サービスを開始することを予定しております。
従来のビジネスモデルに加え、5G時代の新しい通信ネットワーク等につきましても、高高度通信プラットフォーム(HAPS)や低軌道衛星導入の検討等、静止軌道衛星以外の事業展開の検討を続けております。
しかしながら、現在想定している対策を講じても、低軌道衛星等を利用した次世代衛星通信サービスを提供する新たな衛星事業者の台頭による市場環境の急速な変化や、新たな感染症による経済状況の変動により通信需要が低下する可能性があります。
② 通信衛星調達に関するリスク
通信衛星調達の際には、製造の遅延や打ち上げの遅延または失敗等のリスクがありますが、これらの事由により予定されていた通信衛星の運用開始が遅延し、継続的なサービス提供が不可能な期間が生じた場合、当該期間における収益の低下や利用者流出の可能性があります。
また、通信衛星の製造期間中に設計上その他の要因によって予定外の支出を負担することがあります。
上記リスクへの対策として、調達スケジュールを設定する際には、打ち上げ失敗の場合を想定し、予備衛星や既存衛星によるフリートバックアップ対策、もしくは代替衛星の早期納入をより確実にするための代替衛星用の長納期品の先行発注等の対応策を講じております。
支払いに関しては、進捗度に応じたマイルストーン支払いとし、納期遅延時には一定額の賠償金請求ができる権利を確保することでリスク低減を図っています。保険契約については、打ち上げ時及び軌道上における運行時それぞれの保険契約を締結しております。
打ち上げ危険担保保険は、初期段階において通信衛星の全部又は一部が損傷を受けた際に、通信衛星の再調達、その他修復に必要な費用を填補するもので、打ち上げ時点から、通常1年間有効となっております。
しかしながら、現在想定している対策を講じていても、後継衛星の製造・打ち上げがサプライチェーンの問題や予期せぬ事故により遅延するリスク、衛星の損傷の度合いや原因その他の要因により、打ち上げ危険担保保険では打ち上げに要する費用の全額を補償できないリスク、宇宙保険市場環境の変動による保険料高騰のリスク及び戦争危険等の絶対免責に該当する場合に損害保険の対象にならないリスクが想定されます。
③ 通信衛星の運用に関するリスク
当社グループが保有する通信衛星は15年から20年程度と比較的長期にわたって使用されますが、運用期間中に製造上の瑕疵、欠陥部品、太陽活動に伴う磁気嵐、デブリや隕石等との衝突、過度の燃料消費、衛星管制上又は運用上の不具合その他の要因による衛星の機能不全又は運用能力低下の可能性があります。このような事態が生じた場合、サービスの提供ができないことによる収益の低下や顧客の流出、あるいは当社グループ所有の別衛星への顧客移行にかかわるコスト負担などで、収益の低下等の悪影響を及ぼす可能性があります。
上記リスクへの対策として、打ち上げ保険が期間満了となった後に効力を生じる軌道上危険担保保険契約を、打ち上げた通信衛星ごとに締結しています。ただし、この保険は通信衛星の技術上の機能不全に起因して当社グループが負う第三者賠償責任や収益の喪失などの営業上の損害を補填するものではありません。
当社グループは現在、軌道上に予備の通信衛星を保有しており、運用中の衛星に不具合が生じた場合に可能な限り短期間でバックアップができる体制をとっています。
しかしながら、現在想定している対策を講じていても、不測の事態により、予備衛星による代替機能が提供できないことによる収益低下リスク、通信衛星の機能不全の要因によっては免責条項が適用され軌道上危険担保保険の対象にならないリスク、宇宙保険市場環境の変動による保険料高騰のリスク及び戦争危険等の絶対免責に該当する場合に損害保険の対象にならないリスクが想定されます。
<メディア事業>
④ 有料多チャンネル事業の事業性低下に関するリスク
加入者の獲得及びその維持は、当社グループの収益拡大にとって重要な要素です。2023年3月末において加入件数は2,875千件を有していますが、将来にわたって当社グループの計画どおりに加入件数が推移する保証はありません。今後、コンテンツの差別化やプロモーションの強化、キャンペーンなどの各種マーケティング施策の実施にも関わらず、同様のコンテンツを提供するインターネット経由での動画配信サービスの浸透等、競合サービスとの競争激化やユーザーの視聴習慣の変化により加入件数の減少が継続または急激に発生した場合、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼします。
また、競争の激化によって有力コンテンツを獲得できなかったこと等により当社グループのサービスの魅力が低下し、既存加入者の解約が想定以上に多く発生する場合には、累計の加入件数の減少につながり、また、放送権料が高騰することにより有料多チャンネル事業の収益性が低下し、これにより当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
上記リスクへの対策として、有料多チャンネル事業において加入者数が減少する状況においても一定の利益を確保するべく、事業収支をベースとした中期的な事業構造改革の方針を作成し、実行しております。また、放映権料の高騰を受け、加入者の獲得・維持に資するコンテンツの優先順位を明確にしたコンテンツの取得方針を定め、かつ、その費用対効果の事後レビューを実施しています。更に、有料コンテンツを提供している同業他社との適切な協業や提携を通じて、マーケティング力の強化や事業全体の効率化を進めていきます。一方で、FTTH事業の収益拡大のため、提供エリアの拡大やサービスの充実、営業体制の強化を行うほか、東京メディアセンターの設備の有効活用などを実施し、有料多チャンネル事業以外の収益の増加に向けた施策を実行しています。
しかしながら、インターネット経由の動画配信サービスの台頭が一層進んでいることなどから、従前よりリスクレベルが上がっていると認識しており、有料多チャンネル事業のサービス加入者向けに「スカパー!番組配信」を、また独自の動画配信サービス「SPOOX」を展開するなどの対策を行ってもなお、競争激化による加入者の減少や放映権料、配信権料の高騰が想定以上となる場合、更なる収益性悪化のリスクが想定されます。
⑤ 不正視聴に関するリスク
当社グループが提供する提供する有料多チャンネル放送「スカパー!」ではB-CASカード/ACASチップというICカード/チップを利用しています。B-CASカードについては、有料放送を不正に視聴できるようにした改ざんB-CASカードの販売者が逮捕されております。また、大手ECサイトでのネット配信専用違法デバイスの販売についても、公衆送信権・送信可能化権侵害を幇助する行為に当たるとして、販売差し止め事案が発生しております。このような改ざんB-CASカードやネット配信専用違法デバイスによる不正視聴は、有料多チャンネル放送全体の健全な普及拡大に多大な悪影響を及ぼすとともに、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが提供する有料多チャンネル放送「プレミアムサービス」「プレミアムサービス光」はB-CASカードとは異なるICカードを利用しておりますが、同様の不正視聴により、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
上記リスクへの対策として、これまで弊社では4K8K放送開始に伴うACASチップの開発に積極的に参画してまいりました。ACASチップはセキュリティ機能が強化されていることに加え2K放送にも対応しており、ACASチップを搭載した4Kテレビ等でも「スカパー!」の視聴がこれまでと同様に可能となっております。今後4Kテレビ等の普及により、B‐CASカードがACASチップに置き換わっていくことで、一定のリスク低減が見込まれます。また、当社グループはB-CASカードによる不正視聴が発覚した場合、有料放送事業者各社及びB-CASカードの所有者である株式会社ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ等と連携し、損害賠償請求等の法的措置を含むあらゆる手段を講じて厳正に対処する方針であり、引き続き、刑事・民事での訴訟の提起や広報における違法性の周知などを行ってまいります。今後はより効果のある技術的な対応策を継続して検討していくとともに、不正視聴機器の利用による不正視聴者の法的対処が実現出来るよう関係省庁との連携を強化してまいります。
しかしながら、ACASチップが想定通りに普及しない場合や上記の取組みによっても有効な抑止効果が生じなかった場合には、改ざんB-CASカードによる不正視聴が長期間にわたり継続的に発生するリスクが想定されます。また、近年インターネット経由での不正視聴を幇助する、ネット配信専用違法デバイスが海外より流入しており、これらによる不正視聴が広がるリスクがあります。この対策を検討するため、これまで大手ECサイトへの不正視聴機器に対する販売差し止めの実績を上げている一般社団法人衛星放送協会が中心となり、放送事業者、関連団体等が参画して不正ストリーミングデバイス対策協議会が設立されています。当社グループとしても本協議会の活動に積極的に協力し、ネット配信専用違法デバイスの流通阻止に向けて取り組んでおります。なお、かかるネット配信専用違法デバイスや不正視聴を可能とする新たな技術や機器が登場し、当社グループがこれらに対する有効な対応策を講じることができなかった場合、またはかかる対応策のために多額の費用を投じざるを得ないような場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 顧客管理システムに関するリスク
当社グループでは、有料多チャンネルサービスに関する新規加入申し込み、契約チャンネルの変更、解約処理、課金、請求など、各種お客様情報・契約情報の管理に大規模な顧客管理システムを使用しており、メディア事業の運営や収益管理において重要な役割を担っています。
このシステムにおいて重大なシステム障害が生じた場合、またはシステム設定や仕様変更に伴うプログラム変更等に不備があった場合、加入手続き等のサービスの停止、放送事業者との各種取引や手続きへの不具合による事業運営への支障、社会的信用の低下、不具合の解消や顧客対応に要する不測のコスト負担等により、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、不適切なデータ入力や改ざんが行われると経営成績の基礎となる営業収益の信頼性が損なわれ、事業運営や経営成績に悪影響が生じます。
上記リスクへの対策として、重大なシステム障害を予防するため、顧客管理システムを免震構造の施設に設置し、各機器・装置は冗長構成を取っております。
また、アプリケーションやデータ等の情報は遠隔地のサーバへ定期的にバックアップしております。更にシステム設定等の不備に対しては、設定手順書の整備等により運用管理を徹底する他、プログラム変更時の社内手続きの整備やシステムへのアクセス権限の定期的な棚卸し等の対策を取っております。
しかしながら、上記のような対策を講じても、人為ミスによる障害が発生するリスク及びシステム更改時の要件定義等の不備により予期せぬ障害が発生するリスクが想定されます。
<全般>
⑦ 事業投資等に関するリスク
当社グループは、事業拡大のために、他企業のM&Aや出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの事業戦略や経営成績に貢献すると判断した場合には、これらを実行することがあります。
しかしながら、買収等の対象事業を当社グループの経営戦略に沿って統合することができない場合や当社グループの期待する相乗効果が得られなかった場合、買収等の対象事業に当社グループの内部統制体制を適用することができなかった場合、当社グループに必ずしも経験や知見の無い技術分野における問題点を含む、想定しなかった重大な問題点が買収等の後に発見された場合には、当社グループの財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、買収等により多額ののれん及び無形資産を計上する可能性があり、対象事業の収益性が低下した場合にはのれん及び無形資産の減損が発生するほか、事業再編等に伴う事業売却損、事業清算損その他これに伴う損失の発生等により、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
上記リスクへの対策として、投資に係る規程を整備し、出資・投資に際しては、事業計画、内部収益率、撤退基準、その他リスク等を検討して審議・判断しております。加えて、大型出資案件については、各部門の会議を経て、代表取締役社長の諮問機関である経営会議にも付議し、取締役会でも決議を行う等、複数のチェック体制を取っており、慎重に多角的な検討を行っております。
また、適切な内部統制構築・運用のため、出資先への人員派遣や当社グループで定めている規程等の遵守を求め、適正に管理を行っております。投資判断時には、マイルストーンを設定し、適切なタイミングでレビューを行っており、出資後においても、各出資先の財務状況、取組方針、収益性、資本コスト、保有意義、出資の適正性等についてレビューを行い、その結果を取締役会に報告しております。
しかしながら、現在想定している対策を講じても、市場・競争環境の変化や出資・買収後の事業管理の不徹底等により、買収等をした事業における損失の発生、投資有価証券やのれんの減損等を完全に防止することは不可能であり、投資に見合う利益を確保できる保証はありません。
また、出資先でコンプライアンスに関する問題等が発生した場合には、当社グループの社会的信用を損なう可能性があります。
⑧ 事業上の法的規制に関するリスク
当社グループの事業の遂行にあたって、国内においては、放送法、電気通信事業法、電波法、独占禁止法、個人情報保護法、環境諸法令、補助金適正化法等の法的規制の適用を受けています。また、事業を展開する各国においては、当該国の法的規制の適用を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁・事業停止命令等を受けたり、お客様をはじめとする関係者からの信頼を失う可能性があり、これにより当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、国内における衛星放送、並びに国内外における通信衛星の打ち上げ、運行及び商業利用に対して適用される現行の制度を変更するような法令等が新たに制定されたり、当社グループの事業に不利益な改正が行われた場合には、事業運営上の制約が生じる可能性があり、これにより当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
上記リスクへの対策として、「スカパーJSATグループミッション」及び「スカパーJSATグループ行動指針」を基に、スカパーJSATグループコンプライアンス基本規程及びグループ役職員行動規範を定め、取締役及び使用人に対し、法令等を遵守するよう求めております。
また、当社グループは、コンプライアンス統括責任者を任命し、コンプライアンス統括責任者を委員長とするコンプライアンス委員会を設置して定期的に開催しております。
更に、コンプライアンスを社内に定着させていくため、取締役及び使用人への教育・研修等を行うと共に、新たな法令等の制定や改正に関する情報が随時配信されるサービスを利用する等、当該法令への対応を行っております。
当社グループの事業活動又は取締役及び使用人に法令違反の疑義のある行為等を発見した場合、速やかに社内及び社外に設置する窓口に通報・相談するシステムとして、「コンプライアンスヘルプライン」を整備し、適切に運用しております。上記対応状況も含め、当社の内部監査部門は、当社グループのコンプライアンスの状況を定期的に監査しております。
そのほかにも、国内外において現行制度を変更するような法令の制定や改訂については、関係省庁等の動向を常に注視し、必要な意見表明や制度変更等への事前の準備をすることで、リスクを軽減する対応をしております。
しかしながらこのような法令遵守の体制やモニタリングを強化しても、法令違反の可能性を完全に排除できないリスクや、国内外における新たな法令等の制定や改正に関する情報の入手が遅れる等、適切な対応が行えず、事業運営に悪影響を被るリスクが想定されます。
⑨ 個人情報及び重要情報の流出や取扱い及びサイバーセキュリティに関するリスク
当社グループは、メディア事業においては提供するサービスへの加入者情報をはじめとした顧客情報を、宇宙事業においては技術情報を含む重要な情報をそれぞれ保有しております。当該情報がハードウェア、ソフトウェアの不具合及び人為的ミスによるシステム障害や第三者による不正アクセス等により流出した場合や、個人情報の不適切な取扱いが発生した場合は、社会的信用の低下や損害賠償その他の対応に係るコスト負担等により、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、大規模なサイバー攻撃を受けた場合、当該情報が流出するのみならず、放送・配信サービス及び衛星通信サービスの運用に障害が生じる可能性があります。
上記リスクへの対策として、当社グループは、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証及びプライバシーマークを取得し、情報セキュリティ・個人情報保護マネジメントシステムを構築し、厳格な情報管理を行っております。当該活動の一環で、当社グループを対象とした個人情報管理委員会・情報セキュリティ管理委員会を設置し、情報セキュリティ管理の状況をモニタリングしております。
また、セキュリティインシデント発生時の対応を行う組織としてCSIRT(シーサート、Computer Security Incident Response Team)を設置し、訓練も実施しております。一方、システム対応として、個人情報及び事業上の重要情報保管時の暗号化サーバの利用、不正侵入防止システムやウィルス対策ソフトによる感染防止、各システムによるログの取得、セキュリティ診断による脆弱性の発見等を実施しております。
更に、サイバー攻撃の多様化、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進等によるサイバーセキュリティリスクの増加等を受け、最高情報セキュリティ責任者(Chief Information Security Officer)を任命し、サイバーセキュリティへの対策を実施・強化しております。
そのほか、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策としてテレワークによる勤務体制を整備しており、リモートアクセスシステム・ツール等のセキュリティアセスメントを実施しています。
しかしながら、現在想定している対策を講じても新技術を用いた高度なサイバー攻撃など、現在想定している対策を超える事態の発生により、情報流出やサービスに障害が発生する可能性があります。
⑩ 大規模災害、新型感染症等による事業継続に関するリスク
当社グループは、放送と通信という公共性の高いサービスを提供する企業グループとして、放送設備や衛星管制・通信設備を国内に所有しております。大規模災害や事故、新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症の大流行等が発生した場合、施設の設備損傷や施設の閉鎖または活動自粛等により事業継続が困難となるリスクがあります。
その他にも従業員の被災状況や公共交通機関等の不通等により、継続業務従事者の確保ができなくなるといったリスクがあります。
上記リスクへの対策として、事業ごとに継続業務を定め、人員計画含め非常時の体制をBCP(事業継続計画)として構築・運用しています。また、新型コロナウイルス感染症に代表されるような感染症の拡大に対する事業継続体制も同様に事業継続計画としてあらかじめ定めています。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対する事業継続体制に関しては、テレワークの確立とともに、国や都の要請に基づき、感染拡大状況に応じた勤務体制を設定し、従業員の安全を確保した業務遂行が可能となるよう、制度を整備しております。
継続業務を担う拠点は制震または免震構造を採用しており、非常用発電機能や、食料品の備蓄を有しております。特に災害発生時に通常以上の利用が見込まれる衛星通信の管制施設に関しては、無停電電源設備を有し、一拠点が休止しても他の拠点からサービスを提供できるようにして業務に重大な支障を生じない設計にする等、サービス不断を目指した設備構築を行っております。また、気候変動などにより昨今頻発する可能性のある台風等の強風・豪雨被害等の脅威に関しては継続的に対策を検討・策定し、対応を進めております。
しかしながら、全てのサービスはフルバックアップ設備を有していないため、現在想定している対策では対処しきれない大規模災害等が発生した場合には、放送・配信・通信を長期間停止するリスク及び交通機関等の断絶の長期化による拠点の燃料・人員確保のリスクが想定され、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、本文中の記載金額は、億円単位の表示は億円未満四捨五入とし、百万円単位の表示は百万円未満切捨てとし
ております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、ウィズコロナの下で、個人消費をはじめ緩やかに持ち直しております。
当社グループを取り巻く環境としては、宇宙事業の分野では船舶・航空機向けの移動体衛星通信や多岐にわたる分野での衛星データ利活用の需要が拡大しております。また、世界レベルで新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、大規模な低軌道衛星通信システムプロジェクトを推進するなど、ビジネスの環境が大きく変化しております。
メディア事業の分野では、動画配信サービス市場が拡大する一方で、有料放送市場でのマイナス成長や動画配信サービス市場での事業者の合従連衡の動きもみられる等、激しく市場環境が変化しております。
このような経済状況の下、当連結会計年度の当社グループの連結経営成績は次のとおりとなりました。
なお、EBITDAは前期比14億円増加し、456億円となっております。
当社グループのセグメント区分は次のとおりであります。なお、当連結会計年度よりセグメントの記載順序を変更しております。
当社グループのセグメント別の概況は次のとおりであります。(経営成績については、セグメント間の内部営業収益等を含めて記載しております。)
<宇宙事業>
・既存事業の強化
国内衛星ビジネスにおいては、総務省が運用するC帯静止衛星監視設備の整備事業を2022年6月に受注いたしました。茨城ネットワーク管制センター内にC帯静止衛星監視設備を設置し、2024年4月より運用を開始いたします。また、2023年3月には、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の近地球追跡ネットワークの民間事業化に伴う業務を受託いたしました。通信衛星及び回線の運用を通じて得たノウハウ、並びに衛星機器や当社グループの地上局設備を活かし、新たなサービスを展開し、宇宙利用の拡大や宇宙産業の発展に貢献してまいります。
グローバル・モバイルビジネスにおいては、ハイスループット衛星JCSAT-1Cを利用し、インドネシアのデジタルデバイド地域における高速通信サービスの提供を、PT. INDO PRATAMA TELEGLOBALとのパートナーシップにより2022年4月から開始いたしました。超高速海洋ブロードバンドサービス「JSATMarine」においてもJCSAT-1Cの利用を開始しており、同じくハイスループット衛星であるHorizons 3eとともに、今後の収益拡大を見込んでおります。
また、2022年7月には、フルデジタル衛星Superbird-9の打ち上げサービス調達契約をSpace Exploration Technologies Corporation(SpaceX)との間で締結いたしました。本衛星を投入することにより、市場や顧客の多様なニーズへの対応を通して、日本をはじめとする東アジア地域における一層の事業拡大と競争力強化に努めてまいります。
・新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
日本電信電話㈱とのビジネス協業については、「宇宙統合コンピューティング・ネットワーク」構想の実現に向け、2022年7月に合弁会社㈱Space Compassを設立いたしました。2023年1月には、地球観測市場に向けた光データリレーサービスの提供を目指し、㈱Space CompassとSkyloom Global Corporationとの間で共同事業契約を締結いたしました。新たな宇宙インフラの構築に挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
また、2022年11月には、㈱ゼンリン、日本工営㈱と共同で、衛星データを用いて斜面やインフラの変動リスクをモニタリングするサービス「LIANA」の提供を開始いたしました。災害に対する不安の低減、安全な街づくりに貢献するとともに、ビジネスインテリジェンス分野におけるサービスの開発や販売活動を一層強化してまいります。
以上の結果、当連結会計年度の宇宙事業の経営成績は次のとおりとなりました。
放送トラポン収入が減少した一方で、グローバル・モバイル分野におけるHorizons 3e等の利用拡大や円安による影響等により、営業収益は増加いたしました。これに加え、減価償却費の減少6億円及びのれん償却額の減少8億円等により、営業利益は前期比33億円増加いたしましたが、前期における連結子会社の清算に伴う税金費用の減少9億円等の影響があったため、セグメント利益は前期比12億円の増加となりました。
<メディア事業>
・放送事業・配信事業
2022年シーズンプロ野球では、「プロ野球セット」でセ・パ12球団の公式戦全試合を生放送・配信し、海外サッカー「ドイツ ブンデスリーガ」では、全試合を放送・配信しております。また、「スカパー!番組配信 おいでよ!スカパー!視聴料1,000円割引キャンペーン」、「スカパー!基本プラン視聴料加入翌月390円キャンペーン」及び有料配信「SPOOXバリュープラン割」等のキャンペーンを通じて加入基盤の拡大及び維持を図っております。
また、放送・配信にとどまらずリアルサービスとしては、長谷部誠選手所属のアイントラハト・フランクフルトとJリーグの浦和レッズ、ガンバ大阪が対戦する「ブンデスリーガジャパンツアー2022 powered by スカパーJSAT」を2022年11月に開催し、オリジナルグッズの販売や当日の試合会場内外でのアクティベーション等、スポーツライブイベントの醍醐味をファンの皆様にお届けいたしました。なお、一部クラブのオフィシャルグッズを日本において販売しております。
・FTTH事業
光ファイバーによる地上デジタル・BSデジタル等の再送信サービスでは着実に提供エリア拡大を進めており、2023年2月の福井県に続き3月には沖縄県にも提供を開始しました。この結果、2023年3月末時点における提供エリアは37都道府県にわたり、提供可能世帯数は約4,280万世帯(注)、契約世帯数は264万世帯に達しております。また、ケーブルテレビ業界の課題解決に向けた新たな方式での多チャンネルサービスとして、業界初の取り組みとなるBS/CS放送のパススルー伝送及び視聴制御を組み合わせたサービスを2022年11月から開始しており、2023年3月時点で5局での導入が決定しております。
(注)世帯数算出方法のデータを固定電話加入契約者数から昨今の市場環境変化を鑑み、国勢調査世帯数に変更いたしました。(従来基準提供可能世帯数:約3,420万世帯)
・新規事業
ブロックチェーン関連技術を活用したメディア・エンターテイメント業界でのweb3関連事業創出のため、2022年7月にFrame00㈱へ資本参加するとともに業務提携に関する契約を締結し、協業を開始いたしました。
また当社グループが取次代理店として媒介する「スカパー!でんき」をリニューアルし、2022年8月からは太陽光発電を活用した脱炭素社会の実現に貢献する新プラン「スマ電CO2ゼロ with スカパー!」、10月からは電気代を低価格でご提供する「TERASELでんき with スカパー!」の販売を開始いたしました。
当連結会計年度における加入件数は次のとおりとなりました。
以上の結果、当連結会計年度のメディア事業の経営成績は次のとおりとなりました。
契約世帯数の増加等によりFTTH事業収入が2億円増加した一方で、累計加入件数減少等の影響で視聴料・業務手数料・基本料収入が27億円減少したことにより、営業収益は減少いたしましたが、広告宣伝・販促費の減少9億円、コンテンツ費の減少5億円、減価償却費の減少4億円等により、営業利益及びセグメント利益は増加いたしました。
生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。
当社及び連結子会社は、サービスの提供にあたり、製品の生産を行っていないため、生産実績について記載すべき事項はありません。
当社及び連結子会社は、受注生産を行っておりませんので記載すべき事項はありません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注1) セグメント間取引については相殺消去しております。
(注2) 主な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
当連結会計年度末における資産合計は3,991億円となり、前連結会計年度末比(以下「前期比」)209億円増加いたしました。
流動資産は、Xバンド事業に関する債権回収等により売掛金が24億円減少いたしましたが、現金及び現金同等物の増加220億円等により前期比225億円増加いたしました。
有形固定資産及び無形固定資産は、設備投資により168億円増加いたしましたが、減価償却費212億円等により前期比46億円減少いたしました。
投資その他の資産は、前期比29億円増加いたしました。主な要因は、新たに設立した持分法適用関連会社㈱Space Compassへの出資等による投資有価証券の増加37億円であります。
当連結会計年度末における負債合計は1,422億円となり、前期比72億円増加いたしました。
主な増加は前受収益83億円、未払法人税等46億円であり、主な減少は社債の償還、Xバンド事業及びHorizons 3e事業に関する借入金の返済等による有利子負債の減少118億円であります
当連結会計年度末における非支配株主持分を含めた純資産は2,568億円となり、前期比137億円増加いたしました。
主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加106億円及び為替換算調整勘定の増加27億円であります。また、自己資本比率は前連結会計年度末と同率の64.0%となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、のれん償却額の合計444億円に加え、売上債権の減少26億円及び前受収益の増加83億円により、576億円の収入(前期は365億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出174億円、Horizons 3e事業に関する貸付金の回収による収入32億円、関係会社株式の取得による支出30億円等により、169億円の支出(前期は77億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出91億円、社債の償還による支出50億円、配当金支払による支出52億円等により、194億円の支出(前期は164億円の支出)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前期比220億円増加し、1,079億円となりました。
(財務戦略の基本的な考え方)
当社グループは、グループミッション「Space for your Smile」を、持続可能な社会に向けた活動を進めるための「サステナビリティ方針」としても掲げ、社会的課題を解決すると共に、企業価値を向上させることを目指しております。このミッションの実現のため、健全な財務体質と資本効率の向上を両立させながら、基礎収益力の向上に向けた成長分野への投資を推進することを財務戦略の基本方針としています。
(資金需要の主な内容及び資金調達)
当社グループにおける主な資金需要は、事業活動上の必要な運転資金、宇宙事業における通信衛星設備等の調達やメディア事業における放送・配信設備の拡充等における設備投資資金、戦略的なM&A資金等です。これらの資金需要は、主に営業キャッシュ・フローにより賄っておりますが、必要に応じて社債発行や借入による資金調達を行っております。また、機動的な資金調達を可能とすべく400億円の社債発行登録枠を確保しております。
なお当社グループでは、一定の手元流動性を維持する資金計画を作成・実行するとともに、取引金融機関とコミットメントライン契約及び当座貸越契約(合計132億円)を締結して資金の流動性リスクに備えております。また、キャッシュ・マネジメント・システムによるグループ内資金の活用により、資金効率の向上に努めております。
(借入金の状況と返済方針)
当連結会計年度末における借入金残高は635億円となっておりますが、このうちXバンド事業に関する金融機関からの借入金421億円については当該事業に係る防衛省に対する債権の回収により、Horizons 3e事業に関する金融機関からの借入金200億円については当該事業に係る営業キャッシュ・フローにより返済する予定としております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって当社グループが用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 貸倒引当金
売上債権や貸付金等の貸倒損失に備えるため、過去の債権回収実績や債務者の財政状態より算出した回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。このため、将来債務者の財政状態悪化により支払能力が低下した場合、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
② 固定資産の減損
管理会計上の区分に基づいた各事業用資産グループの営業活動から生じる損益が継続してマイナス又はマイナスの見込みの場合、当該資産グループの回収可能価額を見積り、回収可能価額が帳簿価額を下回った場合、その差額を減損損失として計上しております。このため、将来事業用資産グループの収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなる場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
③ 投資の減損
所有する有価証券、投資有価証券及び出資金の投資価値が著しく下落した場合、回復する見込があると認められる場合を除き、減損処理を行っております。このため、将来の市況悪化や投資先の業績悪化により、現在の投資簿価に反映されていない損失が発生した場合や投資簿価の回収が困難となった場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
④ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、将来回収が見込まれる一時差異等に係る税金の額を計上しておりますが、その回収可能性は将来の合理的な課税所得の見積りにより判断しております。このため、業績悪化による課税所得の見積りの変更等により回収可能性の見直しが必要となる場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループでは、宇宙事業及びメディア事業の両事業でそれぞれ研究開発活動を行っております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は