第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

なお、本文中の記載金額は、億円単位の表示は億円未満四捨五入とし、百万円単位の表示は百万円未満切捨てとしております。

 

(1) 経営成績

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、雇用・所得環境の改善等により緩やかに回復しております。

当社グループを取り巻く環境としては、宇宙事業の分野では船舶・航空機向けの移動体衛星通信や多岐にわたる分野での衛星データ利活用の需要が拡大しております。また、大規模な低軌道衛星コンステレーションによる通信サービスが本格的に開始され、価格及びサービスの競争が激化する等ビジネスの環境が大きく変化しております。

メディア関連市場においては、動画配信サービスとのコンテンツ及び顧客の獲得競争が激しくなる等厳しい市場環境が続いております。一方、新たな視聴デバイスの普及や、リアルイベントに加えオンラインイベント等のメディア消費の多様化により、市場機会が広がっております。

 

このような経済状況の下、当中間連結会計期間における当社グループの経営成績は次のとおりとなりました。

区分

前中間連結
会計期間
(百万円)

当中間連結
会計期間
(百万円)

前年同期比
(百万円)

増減率
(%)

営業収益

61,016

60,871

△144

△0.2

営業利益

13,876

17,210

3,333

24.0

経常利益

14,025

18,116

4,090

29.2

税金等調整前中間純利益

14,378

17,366

2,987

20.8

親会社株主に帰属する中間純利益

9,715

11,769

2,053

21.1

 

なお、EBITDAは前年同期比6億円増加し、253億円となっております。

(注)EBITDAは、親会社株主に帰属する中間純利益、法人税等合計、支払利息、減価償却費の合計として算定しております。

 

当社グループのセグメント別の概況は次のとおりです。(経営成績については、セグメント間の内部営業収益等を含めて記載しております。)

 

<宇宙事業>

(通信関連事業)

2025年8月には、航空機内通信サービスを提供するSES S.A.との間で、新たに通信衛星Superbird-C2のKuバンドの全容量を提供する契約を締結いたしました。本契約を通じて、現在運用中の通信衛星によるサービス提供を拡充しつつ、今後投入予定のフルデジタル衛星を活用することで、航空機向け通信需要の増加に対応し、収益拡大を目指してまいります。

2023年3月に国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」)と締結した協定に基づき、2025年9月より近地球追跡ネットワークサービスの提供を開始いたしました。本サービスは、Kongsberg Satellite Services ASと連携して調達した国内外の地上局を活用し、JAXA衛星の監視・制御やデータ受信機能を提供するものです。通信衛星・回線運用の知見や地上局設備を活かした新たなサービスの展開により、宇宙利用の促進と宇宙産業の発展に貢献してまいります。

 

 

(スペースインテリジェンス事業)

2025年9月に、防衛省との間で衛星画像の提供に関わる契約を締結いたしました。安全保障分野をはじめとする成長市場への展開を一層強化し、収益の拡大を目指してまいります。

 

(開拓領域)

JAXAの宇宙戦略基金事業「衛星量子暗号通信技術の開発・実証」において、研究代表機関である国立研究開発法人情報通信研究機構との間で、衛星管制システムの設計検討や打ち上げ候補機の検討を担う契約を締結いたしました。過去の研究開発案件における経験や実績を活かし本研究開発に貢献するとともに、衛星量子鍵配送サービスの事業化に向けた検討を進めてまいります。

宇宙分野における新たな価値創出を目指し、JAXAをアンカーLP(主要出資者)とするFrontier Innovations1号ファンドと出資に関わる契約を締結いたしました。本出資を通じて、Frontier Innovations㈱並びに国内のスタートアップや宇宙関連ファンドとの連携・協力を深め、革新的な技術や事業の社会実装を支えるエコシステムの形成を推進してまいります。

 

 以上の結果、当中間連結会計期間の宇宙事業の経営成績は次のとおりとなりました。


 

前中間連結
会計期間
(百万円)

当中間連結
会計期間
(百万円)

前年同期比
(百万円)

増減率
(%)

営業収益

 

 

 

 

 

外部顧客への営業収益

29,264

30,169

904

3.1

セグメント間の内部営業収益等

2,100

1,998

△101

△4.8

31,365

32,167

802

2.6

営業利益

10,574

11,696

1,122

10.6

セグメント利益(親会社株主に帰属する中間純利益)

7,465

8,379

914

12.2

 

為替影響等によるグローバル・モバイル分野の減収2億円や、放送トラポン収入の減収1億円等があった一方で、国内の需要に基づく機器販売及び回線提供の拡大による増収13億円等により、営業収益は増加いたしました。これに加え、一部衛星の償却終了に伴う減価償却費の減少等により、営業利益、セグメント利益も増益となりました。

 

<メディア事業>

(放送・配信事業)

スポーツコンテンツの取り組みとして、「スカパープロ野球セット」ではプロ野球セ・パ12球団公式戦全試合を生中継(放送・配信)いたしました。また、国内サッカー三大タイトルの1つであり、Jリーグの全60クラブが出場する「2025 JリーグYBCルヴァンカップ」の全試合も放送・配信いたしました。

2025年9~11月には主力商品「スカパー基本プラン」において、視聴料最大2ヶ月半額キャンペーンを実施しております。新規加入に加え、再加入・契約追加も対象とし、加入数の最大化及び契約継続の長期化による収益基盤強化を図ってまいります。

なお、独自デバイスを基軸としたコネクテッドTV事業化検証につきましては、経営リスクに鑑み、2025年11月30日をもって終了することを決定いたしました。

 

(光アライアンス事業)

光ファイバーによる地上デジタル・BSデジタル等の再送信サービスでは、2025年9月末時点における提供エリアは37都道府県にわたり、提供可能世帯数は約4,364万世帯、契約世帯数は291万世帯に達しており、今後も引き続き着実に契約世帯数を延ばしてまいります。

ケーブルテレビ事業者向けパススルー方式による視聴鍵管理機能の提供サービスは、2025年9月末時点で52局の導入が決定しております。

 

 

(開拓領域)

 アニメコンテンツIP領域では、連結子会社㈱スカパー・ピクチャーズにおいて、「フェルマーの料理」をアニメ化し、2025年7月より放送・配信しております。また、2025年10~11月には「チ。 ―地球の運動について―」の特別展を、東京に続き大阪でも開催するなど、コンテンツIPの周辺事業にも取り組んでまいります。

  Web3領域では、㈱オーバースと業務提携し、アイドルグループのデジタルアイテム(NFT)販売や定期公演・イベント、ショートドラマ配信等、多角的なマネタイズを図っております。

 

当中間連結会計期間における「スカパー」サービスの加入件数は次のとおりとなりました。

 

新規

解約

純増減

累計

当期

226千件

303千件

△78千件

2,524千件

前年同期比

△13千件

1千件

△14千件

△152千件

 

 

以上の結果、当中間連結会計期間のメディア事業の経営成績は次のとおりとなりました。


 

前中間連結
会計期間
(百万円)

当中間連結
会計期間
(百万円)

前年同期比
(百万円)

増減率
(%)

営業収益

 

 

 

 

 

外部顧客への営業収益

31,751

30,702

△1,049

△3.3

セグメント間の内部営業収益等

1,205

1,396

191

15.9

32,956

32,098

△857

△2.6

営業利益

3,688

5,910

2,222

60.2

セグメント利益(親会社株主に帰属する中間純利益)

2,568

3,643

1,075

41.9

 

光アライアンス事業におけるFTTH関連収入の増加4億円がありましたが、放送・配信事業における視聴料・業務手数料・基本料収入が12億円減少したこと等により、営業収益は減少いたしました。一方で、スカパー東京メディアセンターの運用最適化に伴う減価償却費の減少9億円、費用対効果の高いデジタルマーケティングへのシフト等による広告宣伝・販促費の減少9億円、並びに「ドイツ ブンデスリーガ」の放送・配信終了、連結子会社であった㈱スカパー・カスタマーリレーションズの持分法適用会社化、前期に実施したチューナー交換施策による反動減等もあり、合計で営業費用が31億円減少したため、営業利益、セグメント利益は増益となりました。

なお、コネクテッドTV事業化検証の終了決定に伴い、特別損失に減損損失8億円を計上しております。

 

(2) 財政状態

当中間連結会計期間末における資産合計は3,998億円となり、前連結会計年度末比(以下「前期比」)36億円減少いたしました
 流動資産は、衛星画像の仕入等により前渡金が24億円増加いたしましたが、現金及び預金と有価証券(償還期間3ヶ月以内)の合計額の減少136億円、Xバンド事業に関する債権回収等による売掛金の減少38億円等により、前期比139億円減少いたしました。

有形固定資産及び無形固定資産は、減価償却費及び減損損失により83億円減少いたしましたが、設備投資230億円により前期比146億円増加いたしました。

 

当中間連結会計期間末における負債合計は1,071億円となり、前期比121億円減少いたしました
 主な増加は未払法人税等の増加20億円及び前受収益の増加35億円であり、主な減少は社債の償還並びにXバンド事業及びHorizons 3e事業に関する借入金の返済等による有利子負債の減少160億円及び未払金の減少32億円であります。

 

 

当中間連結会計期間末における純資産は2,927億円となり、前期比85億円増加いたしました

主な増加は親会社株主に帰属する中間純利益の計上等による利益剰余金の増加72億円であります。
 

(3) キャッシュ・フロー

当中間連結会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益と減価償却費の合計250億円に加え、売上債権の減少36億円、前受収益の増加35億円があった一方で、未払金の減少32億円及び法人税等の支払34億円等により、281億円の収入(前年同期は249億円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出219億円、定期預金(預金期間3ヶ月超)の預入による支出204億円等により、401億円の支出(前年同期は165億円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出57億円、社債の償還による支出100億円、配当金支払による支出45億円等により、204億円の支出(前年同期は80億円の支出)となりました。

以上の結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前期比334億円減少し、811億円となりました。なお、現金及び現金同等物811億円は、連結貸借対照表の現金及び預金勘定810億円から、預入期間3ヶ月超の定期預金199億円を除き、償還期間3ヶ月以内の有価証券200億円を加えたものであります。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当中間連結会計期間における当社グループの研究開発活動の金額は79百万円であります。

 

(7) 主要な設備

当中間連結会計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画は、次のとおりであります。

会社名

区分

(所在地)

セグメントの

名称

設備の内容

投資予定額

資金調達

方法

着手年月

完了予定

年月

総額

(百万円)

既支払額

(百万円)

JSAT Beyond Innovation LLC

光学観測衛星 Pelican

(高度350-500kmの低軌道上)

宇宙事業

光学観測

衛星

34,000

9,992

自己資金

2025年

4月

2027年

上期以降

 

(注) 投資予定額は、当該在外子会社の決算日における為替換算レート(1ドル144.82円)で算出しております。

 

3 【重要な契約等】

当中間連結会計期間において、重要な契約等の決定または締結等はありません。