文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)経営方針、経営環境
電力の小売全面自由化に続き、平成29年4月にはガスの小売が全面自由化され、エネルギー事業が本格競争時代に入る中、当社グループは、競争に打ち勝ち、さらなる成長を遂げるため、平成28年4月に策定した「関西電力グループ中期経営計画(2016-2018)」を実行してきた。
こうした中、中期経営計画最終年度の平成30年度を迎えるにあたり、中期経営計画の目標達成に向けて、市場や政策動向、デジタル技術の進展等の当社グループを取り巻く経営環境変化をチャンスと捉え、時代の先端を切り拓いていくために、平成30年3月に「関西電力グループ中期経営計画達成に向けた重点取組み(2018)」を策定した。平成30年度は、この「重点取組み」を中心に事業活動を推進していく。
(2)財務目標(連結)(平成28年4月公表)
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項目 |
2018年度 |
2025年度 |
|
経常利益 |
2,000億円 |
3,000億円 |
|
自己資本比率 |
20%程度 |
30%程度 |
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ROA(注) |
3.5%程度 |
4%程度 |
(注)事業利益〔経常利益+支払利息〕÷総資産〔期首・期末平均〕
(3)経営課題
「重点取組み」においては、お客さまや社会の皆さまから賜る信頼が当社グループの基盤であるとの認識のもと、「安全最優先」と「CSRの全う」を基本姿勢とし、中期経営計画の目標達成に向けて、「お客さまにお選びいただく ~総合エネルギー事業におけるあらゆるトップライン向上策の実践」、「トップレベルの生産性を目指す ~コスト構造改革のあくなき追求」、「国際・グループ事業に加え、新たな事業領域にも挑み、さらなる成長可能性を追求する」、「持続可能な経営を支える盤石な基盤を構築する」の4つの項目に重点的に取り組むこととしている。
<重点取組みの概要>
[重点取組み(2018)を貫く基本姿勢]:安全最優先とCSRの全う
電力の安全・安定供給をはじめとするお客さまと社会のお役に立つ使命の全うや、新たな価値の創造等の取組みを通じて、お客さまや社会の皆さまから賜る信頼が当社グループの基盤であるとの認識のもと、「安全最優先」と「CSRの全う」を基本姿勢とし、重点取組み(2018)を実行していく。
①お客さまにお選びいただく ~総合エネルギー事業におけるあらゆるトップライン向上策の実践
・ご家庭のお客さまへのオール電化や、電気と「関電ガス」をセットにした「なっトクパック」のご提案、法人のお客さまへの電気にガスとグループサービスを組み合わせたトータルエネルギー提案活動の推進に加え、首都圏をはじめ関西圏以外への電力販売や卸販売のさらなる拡大などに積極的に取り組む。
・高浜発電所3、4号機の安全・安定運転を継続するとともに、大飯発電所3、4号機の再稼動による電気料金の値下げを実施する。
・また、原子力プラントの40年以降の運転に関する安全対策工事を着実に実施するとともに、廃止措置プラントの工事を安全かつ効率的に進める。
②トップレベルの生産性を目指す ~コスト構造改革のあくなき追求
・「発電・ガス製造」、「流通」、「販売」、「運用・保守・保全」といった各プロセスや、調達をはじめ管理部門などあらゆる業務において、デジタル技術なども活用しながらトップレベルの生産性を目指す。
③国際・グループ事業に加え、新たな事業領域にも挑み、さらなる成長の可能性を追求する
・国際事業では、東南アジアや北米、欧州などへのさらなる展開や、再生可能エネルギー、送配電事業への参画など、投資する地域や対象を拡大する。
・情報通信事業では、FTTHサービス「eo光」における「eo電気」や「関電ガス」とのセット販売で、お客さま満足度を高めるとともに、携帯電話サービス「mineo」の契約数200万件突破を今後目指していく。
・不動産事業では、関西・首都圏での着実な事業展開に加え、米国などでのビル事業や東南アジアでの住宅事業など、海外事業をさらに拡大していく。
・さらに、イノベーションや新規事業の取組みとして、ベンチャー企業への出資による事業機会の創出や、バーチャルパワープラントシステム構築の加速、送配電設備を活用した見守りサービスの展開など、当社の強みを活かしつつ他社との連携などを通じ、新たな事業領域に挑み、さらなる成長の可能性を追求する。
④持続可能な経営を支える盤石な基盤を構築する
・送配電事業の分社化という変化に対応しつつ中期経営計画実現に向けた取組みを一層加速する体制を整備するとともに、「働き方」改革と健康経営を組織風土として定着させ、引き続き、「人を大切にする経営」を実践する。
当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、主に以下のようなものがある。
なお、本記載内容は、提出日(平成30年6月28日)現在において当社グループが判断したものであり、今後、経済状況や、東日本大震災および東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故を踏まえた、原子力発電を含むエネルギー政策、ならびに環境政策の変化などの影響を受ける可能性がある。
①電気事業を取り巻く環境の変化について
電気事業については、将来のエネルギーミックスのあり方や、小売全面自由化を踏まえた今後の状況変化、送配電部門の法的分離等の今後の電力システムに関する詳細制度検討の動向により、電源構成の大幅な変化や、他事業者との競争のさらなる拡大等の可能性がある。
使用済燃料の再処理等の原子力バックエンド事業については、超長期の事業であり、不確実性を伴うが、国による制度措置等により事業者のリスクが軽減されている。原子力バックエンドをはじめとした核燃料サイクルに関するコストについては、今後の制度の見直しや将来費用の見積額の変動等により、費用負担額が増加する可能性がある。
また、原子力損害賠償・廃炉等支援機構一般負担金については、今後の負担総額や負担金率の変動等により、当社の負担額が増加する可能性がある。
さらに、地球温暖化対策に関して、今後のわが国の環境政策および国際枠組みの動向などによっては、将来的に追加費用を負担する可能性がある。
以上のような電気事業を取り巻く環境の変化により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
②総販売電力量の変動について
総販売電力量は、冷暖房需要の主たる変動要因である気象(特に気温)や、景気の動向、省エネルギーの進展および小売全面自由化による他事業者との競争の激化等により変動し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
③燃料価格の変動等による燃料費への影響について
電気事業における主要な火力燃料はLNG、原油、石炭等であるため、原油価格、外国為替相場や価格交渉等の動向によって燃料費は変動し、当社グループの業績はその影響を受ける可能性がある。
ただし、原油価格や外国為替相場等の変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」により、燃料価格の変動が一定範囲の場合には、電気料金を調整することが可能であることから、当社グループの業績への影響は緩和される。
また、年間の降雨降雪量の変動により、水力発電所の発電量が増減し、火力燃料費が変動することにより、当社グループの業績はその影響を受ける可能性がある。
ただし、「渇水準備引当金制度」によって一定の調整が図られることから、当社グループの業績への影響は緩和される。
④電気事業以外の事業について
当社グループは、持続的な成長に向け、電気事業以外にガス事業や、情報通信事業、不動産事業、国際事業など、さまざまな事業を展開している。技術革新や他事業者との競合の進展など、これらの事業における環境の変化により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
⑤金利変動について
当社グループの有利子負債残高(連結)は、平成30年3月末時点で、3,708,240百万円(総資産の53.1%に相当)であり、今後の市場金利の動向によって、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
ただし、有利子負債残高の91.9%(3,408,013百万円)は長期借入金、社債の長期資金であり、その殆どは固定金利で調達していることから、金利の変動による当社グループの業績への影響は限定的と考えられる。
⑥操業リスクについて
電気事業を中心とする当社グループは、電力供給設備をはじめ多くの設備を保有しており、電気を中心とする商品・サービスの安全・安定供給を確保するため、原子力をはじめとした設備の形成・保全、安全最優先の事業運営、およびコンプライアンスの徹底等に取り組んでいる。しかしながら、台風や地震・津波などの自然災害や設備事故、コンプライアンス上の問題等により、当社の設備および当社が受電している他社の電源設備の操業に支障が生じた場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
加えて、原子力については、新規制基準への対応や訴訟等の結果により、発電所の停止が長期化する場合、当社は他の電力会社と比較して原子力発電の比率が高く、代替の火力燃料費の増加等により、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性がある。
⑦情報の管理について
当社グループが保有するお客さま情報をはじめ、業務上取扱う重要情報については、情報システムの強化や社内ルールの整備、従業員教育を実施し、情報の厳正な管理に努めているが、社外への流出が起こるなど問題が発生した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度の当社グループは、競争に打ち勝ち、さらなる成長を遂げるため、策定した「関西電力グループ中期経営計画(2016-2018)」に基づく諸施策に、グループの総力を結集して取り組んだ。
当社グループの主たる事業である電気事業では、当連結会計年度の販売電力量は、契約電力が減少したことなどから、1,152億4千万kWhと前連結会計年度に比べて5.1%の減少となった。その内訳を見ると、「電灯」については、
417億7千万kWhと前連結会計年度を4.4%下回った。また、「電力」についても、734億8千万kWhと前連結会計年度を5.6%下回った。
収入面では、電気事業において、販売電力量の減少や電気料金の値下げなどにより電灯電力料収入は減少したものの、託送収益や他社販売電力料などの増加があったことに加え、その他事業において、ガス・その他エネルギー事業や情報通信事業の売上高が増加したことなどから、売上高は3,133,632百万円と、前連結会計年度に比べて122,295百万円の増収(+4.1%)となった。
一方、支出面では、徹底した経営効率化に努めたことに加え、原子力プラントの運転再開による費用の低減効果があったものの、燃料価格が上昇したことなどから、営業費用は2,906,081百万円と、前連結会計年度に比べて112,492百万円の増加(+4.0%)となった。
この結果、当連結会計年度の営業利益は227,551百万円と前連結会計年度に比べて9,803百万円の増益
(+4.5%)、経常利益は217,104百万円と前連結会計年度に比べて20,978百万円の増益(+10.7%)、親会社株主
に帰属する当期純利益は151,880百万円と前連結会計年度に比べて11,091百万円の増益(+7.9%)となった。
セグメントの業績(相殺消去前)は、次のとおりである。
|
セグメント |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
比較増減 |
||
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
増減金額 (百万円) |
増減率 (%) |
||
|
電気事業 |
売上高 |
2,569,487 |
2,612,979 |
43,491 |
1.7 |
|
営業費用 |
2,404,208 |
2,442,644 |
38,435 |
1.6 |
|
|
営業利益 |
165,279 |
170,335 |
5,056 |
3.1 |
|
|
ガス・その他 エネルギー事業 |
売上高 |
117,438 |
174,158 |
56,719 |
48.3 |
|
営業費用 |
111,423 |
173,216 |
61,792 |
55.5 |
|
|
営業利益 |
6,014 |
941 |
△5,072 |
△84.3 |
|
|
情報通信事業 |
売上高 |
226,857 |
243,410 |
16,552 |
7.3 |
|
営業費用 |
207,373 |
217,141 |
9,768 |
4.7 |
|
|
営業利益 |
19,484 |
26,269 |
6,784 |
34.8 |
|
|
その他 |
売上高 |
405,910 |
423,232 |
17,322 |
4.3 |
|
営業費用 |
380,514 |
392,801 |
12,286 |
3.2 |
|
|
営業利益 |
25,395 |
30,431 |
5,035 |
19.8 |
|
(注) 本表の金額には、消費税等を含まない。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概要は、次のとおりである。
|
科目 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
比較増減 |
|
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
増減金額 (百万円) |
増減率 (%) |
|
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
485,669 |
623,266 |
137,596 |
28.3 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△345,749 |
△447,237 |
△101,487 |
29.4 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△130,359 |
△162,277 |
△31,918 |
24.5 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
130,820 |
144,176 |
13,355 |
10.2 |
生産、受注及び販売の状況
当社及び連結子会社における主たる事業は電気事業である。電気事業以外の事業には多種多様な事業が含まれており、生産、受注、販売といった画一的な区分による表示が困難であるため、生産規模及び受注規模等を金額あるいは数量で示すことはしていない。
主たる事業である電気事業の状況は以下のとおりである。
(1)需給実績
|
種別 |
平成28年度 (平成28年4月~ 平成29年3月) (百万kWh) |
平成29年度 (平成29年4月~ 平成30年3月) (百万kWh) |
前年度比 (%) |
||
|
発受電電力量 |
自社 |
水力発電電力量 |
13,362 |
13,761 |
103.0 |
|
火力発電電力量 |
81,523 |
67,787 |
83.1 |
||
|
原子力発電電力量 |
△442 |
12,865 |
- |
||
|
新エネルギー発電電力量 |
93 |
80 |
85.9 |
||
|
他社送受電電力量 |
34,899 |
27,526 |
78.9 |
||
|
揚水発電所の揚水用電力量 |
△1,653 |
△1,490 |
90.2 |
||
|
合計 |
127,783 |
120,529 |
94.3 |
||
|
販売電力量 |
121,500 |
115,244 |
94.9 |
||
|
出水率(%) |
99.1 |
107.2 |
- |
||
(注)1 自社の発電電力量については、送電端電力量を記載している。
2 火力は汽力と内燃力の合計である。
3 新エネルギー発電電力量は、汽力発電設備におけるバイオマスと新エネルギー等発電設備における太陽光に
よる発電電力量である。
4 揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量である。
5 販売電力量の中には自社事業用電力量(平成28年度 173百万kWh、平成29年度 205百万kWh)を含んでいる。
6 平成28年度出水率は、昭和60年度から平成26年度までの30カ年平均に対する比である。平成29年度出水率
は、昭和61年度から平成27年度までの30カ年平均に対する比である。
7 四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。
(2)販売実績
① 販売電力量
|
|
平成28年度 |
平成29年度 |
前年度比 (%) |
||
|
(平成28年4月~平成29年3月) (百万kWh) |
(平成29年4月~平成30年3月) (百万kWh) |
||||
|
電灯 |
43,689 |
41,767 |
95.6 |
||
|
電力 |
77,811 |
73,477 |
94.4 |
||
|
合計 |
121,500 |
115,244 |
94.9 |
||
(注)1 四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。
2 本表には、他社販売及び電力会社融通(送電分)を含まない。
② 料金収入
|
|
平成28年度 |
平成29年度 |
前年度比(%) |
|
(平成28年4月~平成29年3月) (百万円) |
(平成29年4月~平成30年3月) (百万円) |
||
|
電灯 |
999,811 |
995,959 |
99.6 |
|
電力 |
1,296,832 |
1,240,661 |
95.7 |
|
合計 |
2,296,643 |
2,236,621 |
97.4 |
(注)1 本表には、他社販売及び電力会社融通(送電分)を含まない。
2 本表には、消費税等を含まない。
(3)生産能力
自社発電認可最大出力
|
区分 |
水力 (kW) |
火力 (kW) |
原子力 (kW) |
新エネルギー (kW) |
合計 (kW) |
|
平成29年3月31日現在 |
8,225,545 |
19,413,900 |
8,928,000 |
11,000 |
36,578,445 |
|
平成30年3月31日現在 |
8,226,445 |
19,430,400 |
6,578,000 |
11,000 |
34,245,845 |
(4)資材の状況
主要燃料の受払状況
|
区分 |
重油(kl) |
原油(kl) |
LNG(t) |
石炭(t) |
|
|
平成28年3月末在庫量 |
70,831 |
480,138 |
254,063 |
413,378 |
|
|
平成28年度 |
受入量 |
342,715 |
1,096,065 |
9,357,522 |
4,649,844 |
|
払出量 |
298,280 |
1,359,020 |
9,337,224 |
4,433,789 |
|
|
平成29年3月末在庫量 |
115,266 |
217,183 |
274,361 |
629,433 |
|
|
平成29年度 |
受入量 |
179,597 |
296,122 |
8,059,647 |
4,069,609 |
|
払出量 |
175,434 |
375,468 |
7,945,765 |
4,511,578 |
|
|
平成30年3月末在庫量 |
119,428 |
137,838 |
388,243 |
187,464 |
|
(注)四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成し
ている。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の計上額に影響を与え
る見積りを行う必要がある。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断して
いるが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況」に記載してい
る。
(2)経営成績
① 営業利益(セグメントの業績)
[電気事業]
収入面では、販売電力量の減少や電気料金の値下げなどにより電灯電力料収入は減少したものの、託送収益や他社販売電力料などが増加したことから、外部顧客への売上高は2,596,114百万円と、前連結会計年度に比べて39,522百万円の増収(+1.5%)となった。
一方、支出面では、徹底した経営効率化に努めたことに加え、原子力プラントの運転再開による費用の低減効果があったものの、燃料価格が上昇したことなどから、営業費用は増加した。
この結果、営業利益は170,335百万円と、前連結会計年度に比べて5,056百万円の増益(+3.1%)となった。
[ガス・その他エネルギー事業]
ガスなどのエネルギー販売やユーティリティサービスなどを提案し、お客さまにとって最適なエネルギー・ソリューションを提供している。
収入面では、ガス販売量が増加したことや、ガス販売価格が上昇したことなどから、外部顧客への売上高は141,240百万円と、前連結会計年度に比べて48,020百万円の増収(+51.5%)となった。
一方、支出面では、ガス事業費用が増加したことなどから、営業費用が増加した。
この結果、営業利益は941百万円と、前連結会計年度に比べて5,072百万円の減益(△84.3%)となった。
[情報通信事業]
関西一円に整備された光ファイバー網を活用し、お客さまのニーズに応じた幅広いメニューを取り揃え、家庭向け、企業向けに総合的な情報通信サービスを提供している。
主力となるFTTHサービスについては、近畿2府4県の90%を超えるエリアカバー率の強みを活かしながら、「光インターネット+光電話+光テレビ」の3つのサービスを「eo光」ブランドで提供している。
収入面では、FTTHサービス「eo光」、携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」および電力小売サービス「eo電気」の加入者が拡大していることなどから、外部顧客への売上高は203,167百万円と、前連結会計年度に比べて17,506百万円の増収(+9.4%)となった。
一方、支出面では、「mineo」および「eo電気」の加入者獲得に向けた販売促進費等の営業費用が増加した。
この結果、営業利益は26,269百万円と、前連結会計年度に比べて6,784百万円の増益(+34.8%)となった。
[その他]
不動産・暮らし事業では、省エネルギーに配慮したマンションやビルの開発をはじめとする不動産関連サービスと、ホームセキュリティやヘルスケア・介護関連など、お客さまの安心・快適・便利な暮らしをサポートする暮らし関連サービスを提供している。
また、電気事業をはじめ各事業の円滑かつ効率的な遂行をサポートするとともに、培った技術・ノウハウを活かしグループ外のお客さまへの販売を展開する会社などがある。
収入面では、不動産・暮らし事業において、マンションの他事業者への卸売により販売戸数が増加したこと、また、グループ事業をサポートする会社において、大型工事を受注したことなどから、外部顧客への売上高は193,110百万円と、前連結会計年度に比べて17,245百万円の増収(+9.8%)となった。
一方、支出面では、不動産・暮らし事業において、新規ビルの取得・開業などにより営業費用が増加した。
この結果、営業利益は30,431百万円と、前連結会計年度に比べて5,035百万円の増益(+19.8%)となった。
② 経常利益
営業外収益は、前連結会計年度に比べて20,954百万円減少(△36.9%)の35,869百万円となった。これに売上高を合わせた経常収益合計は、前連結会計年度に比べて101,341百万円増収(+3.3%)の3,169,502百万円となった。
営業外費用は、前連結会計年度に比べて32,129百万円減少(△41.0%)の46,316百万円となった。これに営業費用を合わせた経常費用合計は前連結会計年度に比べて80,362百万円増加(+2.8%)の2,952,398百万円となった。
以上の結果、経常利益は217,104百万円と、前連結会計年度に比べて20,978百万円の増益(+10.7%)となった。
③ 親会社株主に帰属する当期純利益
当期は、渇水準備引当金を1,495百万円引当てたことから、税金等調整前当期純利益は215,608百万円となった。ここから法人税等合計と非支配株主に帰属する当期純利益を差し引きした親会社株主に帰属する当期純利益は151,880百万円となり、前連結会計年度に比べて11,091百万円の増益(+7.9%)となった。
(3)財政状態
① 資産・負債の状況
資産は、設備投資額が減価償却費を上回ったことなどから、前連結会計年度末に比べて131,906百万円増加(+1.9%)し、6,985,088百万円となった。
負債は、有利子負債は減少したものの、未払費用などの流動負債が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて3,804百万円増加(+0.1%)し、5,512,290百万円となった。
② 純資産の状況
純資産は、配当金の支払いなどによる減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益を151,880百万円計上したことなどから、前連結会計年度末に比べて128,101百万円増加(+9.5%)し、1,472,797百万円となった。
これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べて1.5%上昇し、20.8%となった。
また、1株当たりの純資産は、前連結会計年度末に比べて147円20銭増加し、1,627円66銭となった。
(4)資本の財源および資金の流動性
① 資金調達
当社グループは、電気事業等を行うための設備投資や債務償還などに必要な資金を可能な限り自己資金にて賄い、不足する資金については主に社債や借入金によって資金調達を行い、コマーシャル・ペーパー等により短期的な運転資金を調達することにより、流動性を確保している。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローについては、電灯電力料収入が減少したものの、消費税の支出が減少したことなどから、前連結会計年度に比べて収入が137,596百万円増加(+28.3%)し、623,266百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、固定資産の取得による支出が増加したことなどから、前連結会計年度に比べて支出が101,487百万円増加(+29.4%)し、447,237百万円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、配当金支払により支出が増加したことなどから、前連結会計年度に比べて支出が31,918百万円増加(+24.5%)し、162,277百万円の支出となった。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べて13,355百万円増加(+10.2%)し、144,176百万円となった。
該当事項なし
当社および連結子会社における研究開発活動は主として当社で総合的に行っており、中期経営計画に基づき、「必達すべき安全確保のための研究開発」、「コスト削減や競争力強化による収益拡大のための研究開発」および「グループ全体の新たな成長につながる研究開発」の3項目を研究重点課題として設定し、効率的に研究を実施している。
研究重点課題それぞれの取組みについては次のとおりである。
1.必達すべき安全確保のための研究開発
安全確保を主目的に原子力安全、地震・津波対策、作業・公衆安全などに取り組んでおり、原子力では主に設備
の安全性や耐震設計の高度化に関する研究開発に取り組んでいる。
2.コスト削減や競争力強化による収益拡大のための研究開発
電力設備の寿命延伸や新技術導入によるコスト削減、放射性廃棄物処理、廃炉など中長期的に必要となる原子力研究、配電線の電圧変動対策や出力予測、需給想定など再生可能エネルギーの大量導入に対応できる電力系統、ガスを含めた総合エネルギー事業に必要な商品・サービスに関する研究開発に取り組んでいる。
3.グループ全体の新たな成長につながる研究開発
保有技術の活用などによる事業領域の拡大に関する研究開発や将来の成長の源となる技術および持続的成長を支
える技術の探索・調査・開発に取り組んでいる。
なお、当連結会計年度における当社および連結子会社の研究開発費の金額は、電気事業について主として上記1~3の研究重点課題に関して10,214百万円、電気事業以外の事業について主として上記2~3の研究重点課題に関して1,103百万円、合計で11,318百万円である。