第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績
 当連結会計年度の当社グループは、エネルギー新時代における成長を目指して「関西電力グループ中期経営計画

(2016-2018)」を策定し、「総合エネルギー事業の競争力強化」、「新たな成長の柱の確立」、「グループ基盤の強

化」を着実に推進した。

 

 当社グループの主たる事業である電気事業では、当連結会計年度の販売電力量は、夏場の気温が前年に比べて高く

推移し、冷房需要が増加したものの、契約電力が減少したことなどから、1,215億kWhと前連結会計年度に比べて

4.7%の減少となった。その内訳を見ると、「電灯」については、436億9千万kWhと前連結会計年度を0.8%下回っ

た。また、「電力」についても、778億1千万kWhと前連結会計年度を6.8%下回った。

 

 収入面では、販売電力量の減少や燃料費調整単価の低下などにより電灯電力料収入が減少したことなどから、売上

高は3,011,337百万円と、前連結会計年度に比べて234,569百万円の減収(△7.2%)となった。

 一方、支出面では、徹底した経営効率化に努めたことに加え、燃料価格の下落や円高などにより火力燃料費が減少

したことなどから、営業費用は2,793,589百万円と、前連結会計年度に比べて195,614百万円の減少(△6.5%)とな

った。

 

 この結果、当連結会計年度の営業利益は217,747百万円と前連結会計年度に比べて38,954百万円の減益

(△15.2%)、経常利益は196,125百万円と前連結会計年度に比べて45,526百万円の減益(△18.8%)、親会社株主

に帰属する当期純利益は140,789百万円と前連結会計年度に比べて11百万円の減益(△0.0%)となった。

 

 セグメントの業績(相殺消去前)は、次のとおりである。

 なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸

表等」の注記「セグメント情報等 セグメント情報 2.報告セグメントの変更等に関する事項」に記載の通りであ

る。また、以下の前連結会計年度との比較については、変更後の報告セグメントに基づいている。

セグメント

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

比較増減

金額(百万円)

金額(百万円)

増減金額

(百万円)

増減率

(%)

電気事業

売上高

2,806,454

2,569,487

△236,966

△8.4

営業費用

2,607,794

2,404,208

△203,585

△7.8

営業利益

198,660

165,279

△33,381

△16.8

ガス・その他

エネルギー事業

売上高

123,727

117,438

△6,289

△5.1

営業費用

108,414

111,423

3,008

2.8

営業利益

15,312

6,014

△9,298

△60.7

情報通信事業

売上高

218,294

226,857

8,562

3.9

営業費用

200,942

207,373

6,431

3.2

営業利益

17,352

19,484

2,131

12.3

その他

売上高

413,201

405,910

△7,290

△1.8

営業費用

389,377

380,514

△8,862

△2.3

営業利益

23,824

25,395

1,571

6.6

 (注) 本表の金額には、消費税等を含まない。

 

(2)キャッシュ・フロー

 

     当連結会計年度のキャッシュ・フローの概要は、次のとおりである。

科目

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

比較増減

金額(百万円)

金額(百万円)

増減金額

(百万円)

増減率

(%)

営業活動によるキャッシュ・フロー

595,154

485,669

△109,485

△18.4

投資活動によるキャッシュ・フロー

△390,899

△345,749

45,149

△11.6

財務活動によるキャッシュ・フロー

△382,402

△130,359

252,043

△65.9

現金及び現金同等物の期末残高

123,025

130,820

7,795

6.3

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社及び連結子会社における主たる事業は電気事業である。電気事業以外の事業には多種多様な事業が含まれており、生産、受注、販売といった画一的な区分による表示が困難であるため、生産規模及び受注規模等を金額あるいは数量で示すことはしていない。

 主たる事業である電気事業の状況は以下のとおりである。

  (1)需給実績

種別

平成27年度

(平成27年4月~

平成28年3月)

(百万kWh)

平成28年度

(平成28年4月~

平成29年3月)

(百万kWh)

前年度比

(%)

発受電電力量

自社

水力発電電力量

14,780

13,362

90.4

火力発電電力量

83,705

81,523

97.4

原子力発電電力量

310

△440

新エネルギー発電電力量

88

93

105.7

他社送受電電力量

36,821

34,898

94.8

揚水発電所の揚水用電力量

△1,063

△1,653

155.5

合計

134,641

127,783

94.9

販売電力量

127,516

121,500

95.3

出水率(%)

112.9

99.1

 (注)1 自社の発電電力量については、発電端電力量から送電端電力量へ変更している。

    2 火力は汽力と内燃力の合計である。

    3 新エネルギー発電電力量は、汽力発電設備におけるバイオマスと新エネルギー等発電設備における太陽光に

      よる発電電力量である。

    4 揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量である。

    5 販売電力量の中には自社事業用電力量(平成27年度 178百万kWh、平成28年度 173百万kWh)を含んでいる。

    6 平成27年度出水率は、昭和59年度から平成25年度までの30カ年平均に対する比である。平成28年度出水率

      は、昭和60年度から平成26年度までの30カ年平均に対する比である。

    7 四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。

 

  (2)販売実績

     ① 販売電力量

 

平成27年度

平成28年度

前年度比

(%)

(平成27年4月~平成28年3月) (百万kWh)

(平成28年4月~平成29年3月) (百万kWh)

電灯計

44,053

43,689

99.2

電力計

83,463

77,811

93.2

合計

127,516

121,500

95.3

 (注)1 四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。

    2 本表には、他社販売及び電力会社融通(送電分)を含まない。

 

     ② 料金収入

 

平成27年度

平成28年度

前年度比(%)

(平成27年4月~平成28年3月) (百万円)

(平成28年4月~平成29年3月) (百万円)

 電灯

1,063,806

999,811

94.0

 電力

1,530,231

1,296,832

84.7

         合計

2,594,038

2,296,643

88.5

 (注)1 本表には、他社販売及び電力会社融通(送電分)を含まない。

    2 本表には、消費税等を含まない。

 

  (3)生産能力

自社発電認可最大出力

区分

水力

(kW)

火力

(kW)

原子力

(kW)

新エネルギー

(kW)

合計

(kW)

平成28年3月31日現在

8,225,245

19,408,400

8,928,000

11,000

36,572,645

平成29年3月31日現在

8,225,545

19,413,900

8,928,000

11,000

36,578,445

 

  (4)資材の状況

 主要燃料の受払状況

区分

重油(kl)

原油(kl)

LNG(t)

石炭(t)

平成27年3月末在庫量

127,028

400,769

415,505

607,269

平成27年度

受入量

156,193

3,449,402

8,727,386

3,914,294

払出量

212,390

3,370,034

8,888,827

4,108,185

平成28年3月末在庫量

70,831

480,138

254,063

413,378

平成28年度

受入量

342,715

1,096,065

9,357,522

4,649,844

払出量

298,280

1,359,020

9,337,224

4,433,789

平成29年3月末在庫量

115,266

217,183

274,361

629,433

 (注)四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

(1)経営方針、経営環境

 電力の小売全面自由化に続き、平成29年4月にはガスの小売が全面自由化され、エネルギー事業が本格競争時代に入る中、当社グループは、競争に打ち勝ち、さらなる成長を遂げるため、平成28年4月に策定した「関西電力グループ中期経営計画(2016-2018)」を実行してきた。

 当社グループを取り巻く経営環境は、東日本大震災以降、販売電力量が減少するなど、依然として厳しい状況が続いているが、一方で、高浜発電所3、4号機が運転再開したことや、ガス小売全面自由化により、「関電ガス」の販売を開始するなど、経営環境が変化している。

 こうした中、中期経営計画の目標達成をより確実なものとするため、中期経営計画の進捗状況や経営環境の変化を踏まえ、中期経営計画の取組みのうち、今後、特に重点的に展開、強化する取組み等をとりまとめ、平成29年4月に「関西電力グループ中期経営計画達成に向けた重点取組み(2017)」を策定した。平成29年度は、この「重点取組み」を中心に事業活動を推進していく。

 

(2)財務目標(連結)(平成28年4月公表)

項目

2018年度

2025年度

経常利益

2,000億円

3,000億円

自己資本比率

20%程度

30%程度

   ROA(注)

3.5%程度

4%程度

(注)事業利益〔経常利益+支払利息〕÷総資産〔期首・期末平均〕

 

(3)経営課題

 「重点取組み」においては、お客さまや社会のみなさまからの信頼の源泉となる安全の確保を前提に、中期経営計画の目標達成に向けて、「お客さまにお選びいただくための取組み ~トップラインの向上」、「コスト構造改革の加速・深掘り」、「安全を最優先にした原子力再稼動と安全・安定運転」、「将来の成長に向けた経営基盤の整

備」、「「働き方」改革と健康経営の一体的推進」の5つの項目に重点的に取り組むこととしている。

 

  <重点取組みの概要>

  [計画達成の前提]:安全最優先の全う

 当社グループは、「経営理念」において安全最優先と社会的責任の全うを経営の基軸と位置づけ、取組みを推進しているところであるが、高浜発電所でクレーン倒壊事故が発生したこと等に鑑み、改めて、安全最優先が経営の根幹であり、中期経営計画の達成の前提であるとの認識のもと、安全を最優先とする組織風土・文化の向上の取組みを再徹底するとともに、従業員一人ひとりの安全行動・意識の向上に取り組んでいく。

 

①お客さまにお選びいただくための取組み ~トップラインの向上

・高浜発電所3、4号機や大飯発電所3、4号機の本格運転実現後に、速やかに電気料金の値下げを実施す

 る。総合エネルギー事業において、電気に「関電ガス」やグループサービスを組み合わせたトータルエネル

 ギー提案活動の強化・推進等により、確実な収益拡大を図る。

・国際事業および情報通信、不動産事業等のグループ事業において、着実に売上・利益を獲得していく。

・多様な再生可能エネルギーの導入拡大に取り組む。

・イノベーションの推進により、新たな成長の可能性を追求していく。

 

②コスト構造改革の加速・深掘り

・IoT、ビッグデータ、AI等の最新IT技術(デジタル化技術)を活用し、効率化の取組みを加速させてい

 く。

・安全・安定供給を確保しつつ、電源設備のあり方や、仕事のやり方、ルール等の見直しにより、大胆に踏み

 込んだコスト低減の加速・深掘りに取り組む。

・グループ大の調達ボリューム活用や、新たな取組み等を通じた調達改革を推進する。

・グループ各社独自の管理間接業務の運用方法の見直し等により、業務の集約化・外部化を進めていく。

③安全を最優先にした原子力再稼動と安全・安定運転

・原子力安全の一義的責任は事業者にあることを肝に銘じ、原子力プラントの安全性・信頼性向上の取組み

に、たゆまぬ努力を積み重ねて、安全・安定運転を継続していくことで、原子力の安全性への信頼回復や、ベースロード電源としての原子力および原子燃料サイクルの必要性への理解促進に、グループの総力を挙げて取り組む。

 

④将来の成長に向けた経営基盤の整備

・電力システム改革における健全な競争の仕組みと、「S+3E」を踏まえた電力の安全・安定供給の両立に

的確に対応する。

・法令上求められる2020年4月の送配電事業の法的分離に向けては、中立性の確保を前提に、送配電事業につ

いては分社化し、電気事業・ガス事業を含めた総合エネルギー事業については引き続き一体で推進することを志向し、具体的な体制検討を進めていく。

・競争時代を勝ち抜くため、さらなる「人財力」の強化に取り組む。

・新たな成長を目指して様々な事業に取り組むに当たり、各事業の特性に応じた自律的なコンプライアンス推

進を継続して実践していく。

 

⑤「働き方」改革と健康経営の一体的推進

・時間より価値創造に軸足をおいた「働き方」、時間や場所の柔軟性を高める「働き方」、生活の質の向上に

資する「休み方」を志向するとともに、生活習慣改善やコミュニケーションの活性化により健康経営を推進する。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、主に以下のようなものがある。

 なお、本記載内容は、提出日(平成29年6月29日)現在において当社グループが判断したものであり、今後、経済状況や、東日本大震災および東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故を踏まえた、原子力発電を含むエネルギー政策、ならびに環境政策の変化などの影響を受ける可能性がある。

 

①電気事業を取り巻く環境の変化について

 電気事業については、将来のエネルギーミックスのあり方や、小売全面自由化を踏まえた今後の状況変化、送配電部門の法的分離等の今後の電力システムに関する詳細制度検討の動向により、電源構成の大幅な変化や、他事業者との競争のさらなる拡大等の可能性がある。

 使用済燃料の再処理等の原子力バックエンド事業については、超長期の事業であり、不確実性を伴うが、国による制度措置等により事業者のリスクが軽減されている。原子力バックエンドをはじめとした核燃料サイクルに関するコストについては、今後の制度の見直しや将来費用の見積額の変動等により、費用負担額が増加する可能性がある。

 また、原子力損害賠償・廃炉等支援機構一般負担金については、今後の負担総額や負担金率の変動等により、当社の負担額が増加する可能性がある。

 さらに、地球温暖化対策に関して、今後のわが国の環境政策および国際枠組みの動向などによっては、将来的に追加費用を負担する可能性がある。

 以上のような電気事業を取り巻く環境の変化により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 

②総販売電力量の変動について

 総販売電力量は、冷暖房需要の主たる変動要因である気象(特に気温)や、景気の動向、省エネルギーの進展および小売全面自由化による他事業者との競争の激化等により変動し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 

③燃料価格の変動等による燃料費への影響について

 電気事業における主要な火力燃料はLNG、原油、石炭等であるため、原油価格、外国為替相場や価格交渉等の動向によって燃料費は変動し、当社グループの業績はその影響を受ける可能性がある。

 ただし、原油価格や外国為替相場等の変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」により、燃料価格の変動が一定範囲の場合には、電気料金を調整することが可能であることから、当社グループの業績への影響は緩和される。

 また、年間の降雨降雪量の変動により、水力発電所の発電量が増減し、火力燃料費が変動することにより、当社グループの業績はその影響を受ける可能性がある。

 ただし、「渇水準備引当金制度」によって一定の調整が図られることから、当社グループの業績への影響は緩和される。

 

④電気事業以外の事業について

 当社グループは、持続的な成長に向け、電気事業以外にガス事業や、情報通信事業、不動産事業、国際事業など、さまざまな事業を展開している。技術革新や他事業者との競合の進展など、これらの事業における環境の変化により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 

⑤金利変動について

 当社グループの有利子負債残高(連結)は、平成29年3月末時点で、3,821,550百万円(総資産の55.8%に相当)であり、今後の市場金利の動向によって、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 ただし、有利子負債残高の92.9%(3,552,025百万円)は長期借入金、社債の長期資金であり、その殆どは固定金利で調達していることから、金利の変動による当社グループの業績への影響は限定的と考えられる。

 

⑥操業リスクについて

 電気事業を中心とする当社グループは、電力供給設備をはじめ多くの設備を保有しており、電気を中心とする商品・サービスの安全・安定供給を確保するため、原子力をはじめとした設備の形成・保全、安全最優先の事業運営、およびコンプライアンスの徹底等に取り組んでいる。しかしながら、台風や地震・津波などの自然災害や設備事故、コンプライアンス上の問題等により、当社の設備および当社が受電している他社の電源設備の操業に支障が生じた場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 加えて、原子力については、新規制基準への対応や訴訟等の結果により、発電所の停止が長期化する場合、当社は他の電力会社と比較して原子力発電の比率が高く、代替の火力燃料費の増加等により、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性がある。

 

⑦情報の管理について

 当社グループが保有するお客さま情報をはじめ、業務上取扱う重要情報については、情報システムの強化や社内ルールの整備、従業員教育を実施し、情報の厳正な管理に努めているが、社外への流出が起こるなど問題が発生した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項なし

6【研究開発活動】

 当社および連結子会社における研究開発活動は主として当社で総合的に行っており、中期経営計画に基づき、「必達すべき安全確保のための研究開発」、「コスト削減や競争力強化による収益拡大のための研究開発」および「グループ全体の新たな成長につながる研究開発」の3項目を研究重点課題として設定し、効率的に研究を実施している。

 研究重点課題それぞれの取組みについては次のとおりである。

 

1.必達すべき安全確保のための研究開発

 安全確保を主目的に原子力安全、地震・津波対策、作業・公衆安全などに取り組んでおり、原子力では主に設備

の安全性や耐震設計の高度化に関する研究開発に取り組んでいる。

 

2.コスト削減や競争力強化による収益拡大のための研究開発

 電力設備の寿命延伸や新技術導入によるコスト削減、放射性廃棄物処理、廃炉など中長期的に必要となる原子力研究、配電線の電圧変動対策や出力予測、需給想定など再生可能エネルギーの大量導入に対応できる電力系統、ガスを含めた総合エネルギー事業に必要な商品・サービスに関する研究開発に取り組んでいる。

 

3.グループ全体の新たな成長につながる研究開発

  保有技術の活用などによる事業領域の拡大に関する研究開発や将来の成長の源となる技術および持続的成長を支

 える技術の探索・調査・開発に取り組んでいる。

 

 なお、当連結会計年度における当社および連結子会社の研究開発費の金額は、電気事業について主として上記1~3の研究重点課題に関して10,320百万円、電気事業以外の事業について主として上記2~3の研究重点課題に関して1,060百万円、合計で11,381百万円である。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成し

  ている。

  その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の計上額に影響を与え

る見積りを行う必要がある。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断して

いるが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。

  当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況」に記載してい

る。

 

(2)経営成績

① 営業利益(セグメントの業績)

[電気事業]

  収入面では、販売電力量の減少や燃料費調整単価の低下などにより電灯電力料収入が減少したことなどか

 ら、売上高は2,556,591百万円と、前連結会計年度に比べて239,189百万円の減収(△8.6%)となった。

  一方、支出面では、徹底した経営効率化に努めたことに加え、燃料価格の下落や円高などにより火力燃料

 費が減少したことなどから、営業費用は減少した。

  この結果、営業利益は165,279百万円と、前連結会計年度に比べて33,381百万円の減益(△16.8%)となっ

 た。

 

[ガス・その他エネルギー事業]

  ガスなどのエネルギー販売やユーティリティサービスなどを提案し、お客さまにとって最適なエネルギー・

 ソリューションを提供している。

  収入面では、ガス販売価格の低下などから、売上高は93,220百万円と、前連結会計年度に比べて11,025百万

 円の減収(△10.6%)、営業利益は6,014百万円と、前連結会計年度に比べて9,298百万円の減益(△60.7%)と

 なった。

 

[情報通信事業]

  関西一円に整備された光ファイバー網を活用し、お客さまのニーズに応じた幅広いメニューを取り揃え、家

 庭向け、企業向けに総合的な情報通信サービスを提供している。

  主力となるFTTHサービスについては、近畿2府4県の90%を超えるエリアカバー率の強みを活かしなが

 ら、「光インターネット+光電話+光テレビ」の3つのサービスを「eo光」ブランドで提供している。

  収入面では、FTTHサービス「eo光」や携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」、電力小売サー

 ビス「eo電気」の加入者が拡大していることなどから、売上高は185,660百万円と前連結会計年度に比べて

 10,818百万円の増収(+6.2%)となった。

  一方、支出面では、「mineo」および「eo電気」の加入者獲得に向けた販売促進費等の営業費用が増

 加したものの、営業利益は19,484百万円と前連結会計年度に比べて2,131百万円の増益(+12.3%)となっ

 た。

 

[その他]

  不動産・暮らし事業では、省エネルギーに配慮したマンションやビルの開発をはじめとする不動産関連サー

 ビスと、ホームセキュリティやヘルスケア・介護関連など、お客さまの安心・快適・便利な暮らしをサポート

 する暮らし関連サービスを提供している。

  また、電気事業をはじめ各事業の円滑かつ効率的な遂行をサポートするとともに、培った技術・ノウハウを

 活かしグループ外のお客さまへの販売を展開する会社などがある。

  収入面では、グループ事業をサポートする会社の積極的な営業展開に伴う工事受注の増加などから、売上

 高は175,864百万円と前連結会計年度に比べて4,827百万円の増収(+2.8%)となった。

  一方、支出面では、グループ事業をサポートする会社において発電所の定期検査工事等の費用が減少したこ

 とや、不動産事業における償却費用の減少などから、営業費用が減少した。

  この結果、営業利益は25,395百万円と前連結会計年度に比べて1,571百万円の増益(+6.6%)となった。

 

 

② 経常利益

  営業外収益は、前連結会計年度に比べて7,249百万円増加(+14.6%)の56,823百万円となった。これに売

 上高を合わせた経常収益合計は、前連結会計年度に比べて227,319百万円減収(△6.9%)の3,068,161百万円

 となった。

  営業外費用は、前連結会計年度に比べて13,821百万円増加(+21.4%)の78,446百万円となった。これに

 営業費用を合わせた経常費用合計は、前連結会計年度に比べて181,793百万円減少(△6.0%)の2,872,035百

 万円となった。

  以上の結果、経常利益は196,125百万円と、前連結会計年度に比べて45,526百万円の減益(△18.8%)とな

 った。

 

③ 親会社株主に帰属する当期純利益

  当期は、渇水準備引当金を1,034百万円取り崩したことから、税金等調整前当期純利益は197,160百万円とな

 った。ここから法人税等合計と非支配株主に帰属する当期純利益を差し引きした親会社株主に帰属する当期純

 利益は140,789百万円となり、前連結会計年度に比べて11百万円の減益(△0.0%)となった。

 

(3)財政状態

① 資産・負債の状況

  資産は、前連結会計年度末に比べて559,290百万円減少(△7.5%)し、6,853,182百万円となった。

  負債は、前連結会計年度末に比べて702,155百万円減少(△11.3%)し、5,508,485百万円となった。

  資産および負債の減少の主な要因は、平成28年10月1日に「原子力発電における使用済燃料の再処理等のた

 めの積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律」および「電気事業会計規則等の一部を改正

 する省令」が施行されたことに伴い、使用済燃料再処理等積立金を使用済燃料再処理機構に拠出したことによ

 り、使用済燃料再処理等積立金および使用済燃料再処理等引当金を取り崩したことなどによるものである。

 

② 純資産の状況

  純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を140,789百万円計上したことなどから、前連結会計年度末に

 比べて142,865百万円増加(+11.9%)し、1,344,696百万円となった。

  これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べて3.4%上昇し、19.3%となった。

  また、1株当たりの純資産は、前連結会計年度末に比べて161円13銭増加し、1,480円46銭となった。

 

③ キャッシュ・フローの状況

  営業活動によるキャッシュ・フローについては、電灯電力料収入が減少したことなどから、前連結会計年度

 に比べて収入が109,485百万円減少(△18.4%)し、485,669百万円の収入となった。

  投資活動によるキャッシュ・フローについては、設備投資による支出が減少したことなどから、前連結会計

 年度に比べて支出が45,149百万円減少(△11.6%)し、345,749百万円の支出となった。

  財務活動によるキャッシュ・フローについては、有利子負債の削減額が減少したことなどから、前連結会計

 年度に比べて支出が252,043百万円減少(△65.9%)し、130,359百万円の支出となった。

  以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べて7,795百万円増加

 (+6.3%)し、130,820百万円となった。