第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の新たな発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、輸出・生産面に海外経済の減速の影響がみられるものの、基調としては緩やかに拡大しております。個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、振れを伴いながらも緩やかに増加し、住宅投資は横ばい圏内で推移しております。公共投資も高めの水準を維持しつつ、横ばい圏内で推移しており、生産は弱めの動きとなっております。

東北地域の景気は、一部に弱めの動きがみられるものの、緩やかな回復を続けております。公共投資や住宅投資は高水準ながらも減少し、設備投資は横ばい圏内の動きとなっております。個人消費は、雇用・所得環境の改善を背景に底堅く推移し、生産は横ばい圏内の動きとなっております。

 

このような状況のなかで、当第1四半期連結累計期間の企業グループの収支については、当社において、電力小売全面自由化に伴う競争激化の影響などにより、販売電力量(小売)は減少したものの、エリア外への販売電力量(卸売)が増加したことや、燃料費調整額の増加などにより、売上高は5,297億円となり、前年同四半期に比べ、417億円(8.6%)の増収となりました。なお、売上高には、再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づく再エネ特措法交付金・再エネ特措法賦課金及び間接オークション導入に伴う自己約定分等が合計1,267億円含まれておりますが、費用側にも計上されることから、当社の収支に影響を与えるものではありません。

経常利益については、企業グループ一体となって、生産性・効率性のさらなる向上に取り組みコスト削減に努めたことや、燃料費調整制度のタイムラグ影響などにより、351億円となり、前年同四半期に比べ、28億円(8.7%)の増益となりました。

また、親会社株主に帰属する四半期純利益は248億円となり、前年同四半期に比べ、23億円(10.3%)増加しました。

 

なお、当第1四半期連結累計期間におけるセグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は次のとおりであります。

 

[電気事業]

当社の販売電力量(小売)は、前年に比べ春先の気温が低かったことによる暖房需要の増加があるものの、競争激化による契約の切り替えなどから、前年同四半期に比べ0.7%減の160億キロワット時となりました。

このうち、電灯需要については、1.4%減の50億キロワット時、電力需要については、0.3%減の110億キロワット時となりました。

これに対応する供給については、引き続き原子力発電所の運転停止などに伴う供給力の減少があるものの、火力発電所の補修時期の調整などにより安定した供給力を確保しました。

 

収支の状況については、当社において、電力小売全面自由化に伴う競争激化の影響などにより、販売電力量(小売)は減少したものの、エリア外への販売電力量(卸売)が増加したことや、燃料費調整額の増加などにより、売上高は4,863億円となり、前年同四半期に比べ、463億円(10.5%)の増収となりました。

営業利益については、生産性・効率性のさらなる向上に取り組みコスト削減に努めたことや、燃料費調整制度のタイムラグ影響などにより、384億円となり、前年同四半期に比べ、58億円(18.1%)の増益となりました。

 

 

[建設業]

売上高は、一般向け電気設備工事が減少したことなどから、前年同四半期に比べ、4億円(1.0%)減の492億円となりました。一方、営業費用は、売上高減少に伴い工事原価が減少したことなどから、前年同四半期に比べ、2億円(0.4%)減の519億円となりました。

なお、建設業においては、第2四半期以降に完成する工事の割合が大きいことから、第1四半期については、売上に対して費用計上が先行する傾向があります。
 この結果、営業損益は前年同四半期に比べ2億円減の27億円の損失となりました。

 

[その他]

売上高は、製造業において減少したことなどから、前年同四半期に比べ、3億円(0.6%)減の507億円となりました。一方、営業費用は、サービス業において増加したことなどから、前年同四半期に比べ、5億円(1.3%)増の479億円となりました。

この結果、営業利益は前年同四半期に比べ9億円(24.9%)減の27億円となりました。

 

(2) 財政状態

資産は、固定資産において、償却の進展などにより電気事業固定資産が減少したことや、流動資産において諸未収入金が減少したことなどから、総資産は607億円減少し、4兆1,978億円となりました。
  負債は、有利子負債が増加したものの、未払費用などの債務が減少したことなどから739億円減少し、純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより131億円増加しました。
  この結果、自己資本比率は18.5%となり、前連結会計年度末より0.6ポイント上昇しました。

 

(3) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

当第1四半期連結累計期間において、当社企業グループ(当社及び連結子会社)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について、重要な変更はありません。 

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社企業グループ(当社及び連結子会社)の研究開発費は1,223百万円であります。

 

 

 

(5) 生産、受注及び販売の実績

当社企業グループ(当社及び連結子会社)の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であるため「生産実績」を定義することが困難であります。また、建設業においては請負形態をとっており、「販売実績」という定義は実態にそぐわないため、生産、受注及び販売の実績については、記載可能な情報を「(1)業績の状況」においてセグメントの業績に関連付けて記載しております。

なお、当社個別の事業の状況は次のとおりであります。

 

① 供給力実績

種別

当第1四半期連結累計期間

(自 2019年4月1日

至 2019年6月30日)

前年同四半期比(%)

自社発電電力量

 

 

 

水力発電電力量

(百万kWh)

2,630

104.4

火力発電電力量

(百万kWh)

9,551

97.9

原子力発電電力量

(百万kWh)

△49

99.2

新エネルギー等発電電力量

(百万kWh)

176

93.9

融通・他社受電電力量

(百万kWh)

8,683

△1,111

104.6

92.4

揚水発電所の揚水用電力量

(百万kWh)

△38

118.6

合計

(百万kWh)

19,842

101.9

出水率

(%)

93.4

 

(注) 1 融通・他社受電電力量には、連結子会社からの受電電力量(酒田共同火力発電㈱ 741百万kWh、東北自然エネルギー㈱ 184百万kWh他)を含んでおります。

2 融通・他社受電電力量の上段は受電電力量、下段は送電電力量を示しております。

3 融通・他社受電電力量には、新電力に対するインバランス等未確定値のほか、系統運用等を含んでおります。

4 揚水発電所の揚水用電力量とは貯水池運営のため揚水用に使用する電力であります。

5 出水率は、1988年度から2017年度までの第1四半期の30ヶ年平均に対する比であります。

6 個々の数値の合計と合計欄の数値は、四捨五入の関係で一致しない場合があります。

 

② 販売実績

種別

当第1四半期連結累計期間

(自 2019年4月1日

至 2019年6月30日)

前年同四半期比(%)

販売電力量(百万kWh)

電灯

5,025

98.6

電力

10,975

99.7

小売 計

16,001

99.3

卸売

2,963

104.6

合計

18,964

100.1

 

(注) 1 卸売には特定融通等を含んでおります。

   2 個々の数値の合計と合計欄の数値は、四捨五入の関係で一致しない場合があります。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

(会社分割による一般送配電事業の分割準備会社への承継に係る吸収分割契約の締結)

当社は、2019年4月25日の取締役会決議により、2020年4月1日(予定)を目途に、当社が営む一般送配電事業及び離島における発電事業等を、会社分割の方法によって分割準備会社である「東北電力ネットワーク株式会社」(以下、「承継会社」といいます)に承継させることとし、同日、承継会社との間で吸収分割契約を締結し(以下、この会社分割を「本件吸収分割」といいます)、2019年6月26日開催の第95回定時株主総会において関連議案が承認可決されております。

本件吸収分割の効力発生については、関係官庁等から事業の遂行に必要な許認可等が得られることが前提条件となります。

 

(1)本件吸収分割の背景・目的

東北電力グループを取り巻く環境は、2016年4月の電力小売全面自由化以降、地域や業種を超えた競争が進展するとともに、電力市場の整備や再生可能エネルギーの導入拡大、デジタルイノベーションの加速など、大きく変化しております。

激変する事業環境のなかにおいても、東北電力グループが電力の安定供給などの公益的使命を果たしながら、地域とともに持続的に成長していくため、2017年1月に策定した「東北電力グループ中期経営方針(2017~2020年度)」に基づき、財務基盤の強化や収益拡大に向けた取り組みを進めております。

こうしたなか、2020年4月に予定されている送配電部門の法的分離に対応し、東北電力グループのさらなる企業価値向上に向けた組織体制を構築するため、当社は、2020年4月を目途に、一般送配電事業等を分社化し、発電事業及び小売電気事業等を運営する「事業持株会社(東北電力株式会社)」のもとに、100%子会社である「送配電会社(東北電力ネットワーク株式会社)」を配置する体制へ移行することといたします。

事業持株会社(東北電力株式会社)は、グループ全体の経営戦略の策定や経営資源の最適配分等を行うとともに、発電部門・販売部門の連携により総合力を発揮することで、低廉で高品質な総合エネルギーサービスをお客さまに提供し、競争力の強化とさらなる収益性の向上を目指してまいります。

送配電会社(東北電力ネットワーク株式会社)は、安全確保を最優先に、東北6県及び新潟県における電力の安定供給を果たし、中立性・公平性のより一層の確保と的確かつ質の高いサービス提供に努め、引き続き、地域社会との共栄・お客さまからの信頼の向上を目指してまいります。

当社は、このような組織体制の構築を通じて、機動的な意思決定のもと、各事業の自律性向上と価値創造力の強化をはかるとともに、グループシナジーの発揮によるグループ全体の企業価値向上に努め、東北電力グループスローガン「より、そう、ちから。」のもと、お客さま、地域社会、そして株主のみなさまのご期待にお応えしてまいります。

 

 (2)本件吸収分割の要旨

①本件吸収分割の日程

吸収分割契約承認取締役会(当社)

2019年4月25日

吸収分割契約承認取締役決定(承継会社)

2019年4月25日

吸収分割契約締結

2019年4月25日

吸収分割契約承認定時株主総会(当社)

2019年6月26日

吸収分割契約承認臨時株主総会(承継会社)

2019年6月26日

吸収分割効力発生日

2020年4月1日(予定)

 

②本件吸収分割の方式

当社を分割会社とし、当社の100%子会社である東北電力ネットワーク株式会社(分割準備会社)を承継会社とする吸収分割であります。

③本件吸収分割に係る割当ての内容

本件吸収分割に際し、承継会社である東北電力ネットワーク株式会社は、普通株式3,548万株を発行し、それらをすべて当社に対して割当て交付いたします。

 

④本件吸収分割に係る割当ての内容の算定根拠

承継会社は、当社の100%子会社であり、本件吸収分割により承継会社が発行する全株式を当社に割当て交付するため、当社と承継会社間で協議し、割当てる株式数を決定しております。

 

(3)分割する事業部門の概要

①分割する部門の事業内容

一般送配電事業、離島における発電事業及びこれらに附帯関連する事業

②分割する部門の経営成績(2019年3月期)

分割対象事業の売上高(a)

当社単体の売上高(b)

比率(a/b)

189,541百万円

2,025,559百万円

9.4%

 

(注) 外部売上高を記載しております。

③分割する資産、負債の項目及び金額(2019年3月31日現在)

資産

負債

項目

金額

項目

金額

固定資産

1,844,164百万円

固定負債

69,934百万円

流動資産

189,971百万円

流動負債

297,670百万円

合計

2,034,136百万円

合計

367,605百万円

 

(注) 上記の金額は、2019年3月31日現在の貸借対照表を基準として算出しているため、実際に承継される金額は、上記金額に効力発生日前日までの増減を加除した数値となります。

 

(4)本件吸収分割後の承継会社の状況(2020年4月1日現在(予定))

 

承継会社

a.商号

東北電力ネットワーク株式会社

b.所在地

宮城県仙台市青葉区本町一丁目7番1号

c.代表者の役職・氏名

未定

d.事業内容

一般送配電事業、離島における発電事業 等

e.資本金

24,000百万円

f.決算期

3月31日