第2【事業の状況】

 (注) 金額には、消費税等は含まれていない。

 

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」の記載内容について変更があった項目は、以下のとおりである。

 なお、記載した将来に関する事項については、当四半期報告書提出日現在において判断したものである。

 (以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」の項目番号に対応するものである。)

 

(1) 志賀原子力発電所の状況について

 当社は、東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所の事故を受け、早期に「安全強化策」を取りまとめ、実施してきた。引き続き、新規制基準も踏まえた「安全性向上施策」に関する工事を進めており、2号機については新規制基準への適合性確認審査を受けている。

 「安全性向上施策」については、他社の発電所の審査状況も踏まえて、より一層の安全性向上の観点から、火災防護対策と内部溢水対策を充実するとともに、関連する耐震安全性向上工事の内容を変更することとし、平成28年度内の工事完了を目指している。

 今後、2号機の審査や他社の発電所の審査状況により、更に工事内容の充実を図る可能性があるが、審査状況や新たな知見を把握し先行して対処するなど、早期の工事完了を目指していく。また、1号機については引き続き検討を進めていく。

 一方、敷地内シームについて、当社は、平成25年12月に、「将来活動する可能性のある断層等ではなく、また、周辺断層との関連性はない」とする最終報告書を、原子力規制委員会に提出し、評価会合の中で、当社主張の妥当性について、客観的・科学的なデータに基づき、説明を尽くしてきた。平成27年7月に開催された第7回会合では、「今回の調査結果からは、活動性を肯定する明確な根拠を見いだせない」としながらも、「活動の可能性は否定できない」とした評価書案が提示された。この評価に対し、当社は、平成27年8月、当社見解をとりまとめた意見書を「志賀原子力発電所敷地内破砕帯の調査に関する有識者会合」に提出した。本意見書については、社外学識者から当社意見は科学的合理性を有しており妥当である旨の見解をいただいている。なお、平成27年11月に開催されたピア・レビュー会合において、評価書案に対する疑問や異論など、評価の根幹にかかわる重要なコメントが出された。これを踏まえ、原子力規制委員会は、今年度内を目途に、再度、有識者会合を開催し、評価書を確定する作業をしたいとしている。今後、本来の行政手続きである新規制基準への適合性確認審査において、調査結果の再整理やデータ拡充等の方策を講じた上で、引き続き、当社評価の妥当性を説明していく。

 安全対策や敷地内シーム調査については、その内容を地域の皆さまにわかりやすく丁寧にご説明し、ご理解いただけるよう最大限努力し、早期の再稼働を目指していく。

 今後も、新規制基準等へ的確に対応するとともに、世界最高水準の安全性を目指していく。

 なお、原子力発電所の停止長期化や、原子力政策・規制の見直しによって稼働率が低下する場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 

(2) 電気事業に関わる制度の変更等について

 原子力発電を「安全性の確保を大前提に、エネルギー需給の安定に寄与する重要なベースロード電源」と位置づけたエネルギー基本計画を踏まえ、平成27年7月に長期エネルギー需給見通しが決定され、2030年度のエネルギーの需給構造が示された。

 また、電力システム改革については、平成27年4月に電力広域的運営推進機関が発足したことに加え、平成28年度からの小売全面自由化が決定している。更に、平成32年4月からの送配電部門の法的分離が予定されている。

 こうした当社事業に関連する制度の変更等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 このほか、バックエンド事業に関する制度見直しや、地球温暖化に関する環境規制の動向などにより、当社グループの業績は影響を受ける可能性があるが、「低廉で良質なエネルギーを安定的にお届けする」という当社の社会的使命に変わりはなく、お客さまをはじめステークホルダーの皆さまの視点に立ち、安定供給や更なる経営効率化に不断の努力で取り組んでいく。

 

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間の我が国経済は、輸出・生産面で新興国経済の減速影響がみられたものの、設備投資が増加基調にあるほか、雇用環境も着実に改善するなど、緩やかな回復が続いている。北陸地域においては、北陸新幹線金沢開業による交流人口増加の効果もあり、回復を続けている。

このような経済情勢のもと、当第3四半期連結累計期間の収支については、売上高(営業収益)は、電気事業において、販売電力量が減少したものの、北陸電気工事(株)の連結子会社化などから、3,977億円(前年同四半期比102.3%)となり、これに営業外収益を加えた経常収益は3,998億円(同102.1%)となった。

また、経常利益は、電気事業において、販売電力量の減少や石炭火力発電所の稼働減はあったものの、水力発電量の増加や設備関連費の減少などから、261億円(同136.3%)となった。

これに、渇水準備金を引き当て、法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は137億円(同137.9%)となった。

セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。

  電気事業

当第3四半期連結累計期間の販売電力量については、電灯及び業務用は、11月・12月の気温が前年を上回ったことによる暖房需要の減少などから、前年同四半期を下回った。産業用その他は、前年同四半期なみとなった。

この結果、販売電力量は196億89百万キロワット時(うち特定規模需要136億25百万キロワット時)となり、前年同四半期と比較すると1.0%の減少となった。

供給力については、出水率が105.7%となり、志賀原子力発電所1・2号機が停止中であったものの、供給設備全般にわたる効率的運用に努めた結果、期を通じて安定した供給を維持することができた。

収支については、売上高は、販売電力量が減少したことなどから、3,620億円(前年同四半期比96.9%)となった。

また、営業利益は、販売電力量の減少や石炭火力発電所の稼働減などから、267億円(同96.6%)となった。

 

② その他

売上高は、北陸電気工事(株)の連結子会社化などから695億円(前年同四半期比174.1%)、営業費用は632億円(同173.5%)となった。

この結果、営業利益は63億円(同180.4%)となった。

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はない。

 

(3) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、993百万円である。

 また、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の内容は、次のとおりである。

 

(電気事業)

 ○ 電力の安定供給、低炭素社会の実現及び環境保全に資する研究

 ・再生可能エネルギー大量導入による系統影響の経済的な緩和対策

 ・信頼性と経済性の両立のための送電線雷事故解析手法の精度向上

 ・リチウムイオン電池の効率的な使用方法

 ・電源構成の変化を踏まえた系統解析手法の精度向上

 ・電力設備の診断・寿命延伸・性能評価技術の開発

 ・フライアッシュの有効利用

 

 

(4) 生産、受注及び販売の実績

当社グループ(当社及び連結子会社)においては、電気事業が事業の大半を占めており、また、電気事業以外の事業は、広範囲かつ多種多様であり、生産、受注、販売といった画一的な区分による表示が困難である。

 このため、電気事業の生産、受注及び販売の実績のみを記載している。

 

① 需給実績

種別

当第3四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

至 平成27年12月31日)

前年同四半期比(%)

水力発電電力量(百万kWh)

5,198

105.3

火力発電電力量(百万kWh)

15,936

93.6

原子力発電電力量(百万kWh)

新エネルギー等発電電力量(百万kWh)

4

94.8

他社受電電力量(百万kWh)

2,395

△1,111

112.7

98.6

融通電力量(百万kWh)

147

△651

114.0

82.2

揚水発電所の揚水用電力量(百万kWh)

△13

88.2

合計(百万kWh)

21,905

98.3

損失電力量等(百万kWh)

△2,216

92.1

販売電力量(百万kWh)

19,689

99.0

出水率(%)

105.8

(注)1.他社受電電力量のうち、連結子会社からの受電電力量は107百万kWhであり、これを含めた出水率は

          105.7%である。

2.他社受電電力量及び融通電力量の上段は受電電力量、下段は送電電力量を示している。

3.揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量である。

4.販売電力量の中には、営業収益には計上されない自社事業用電力量(26百万kWh)を含んでいる。

5.出水率は、昭和59年度から平成25年度までの第3四半期累計期間の30か年平均に対する比である。

6.四捨五入のため合計が一致しない場合がある。

② 販売実績

a.契約高

種別

当第3四半期連結会計期間末

(平成27年12月31日)

前年同四半期比(%)

契約口数

電灯

1,904,930

100.8

電力

222,961

98.5

2,127,891

100.6

契約電力(kW)

電灯

7,885,914

101.8

電力

1,658,087

98.5

9,544,001

101.2

(注) 本表には特定規模需要、他社販売及び電力会社融通(送電分)を含まない。

 

b.販売電力量及び料金収入

イ.販売電力量

種別

当第3四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

至 平成27年12月31日)

前年同四半期比(%)

電灯(百万kWh)

5,263

98.1

電力(百万kWh)

801

95.6

電灯電力計(百万kWh)

6,064

97.8

業務用(百万kWh)

3,714

98.6

産業用その他(百万kWh)

9,911

100.0

特定規模需要計(百万kWh)

13,625

99.6

電灯電力・特定規模需要合計(百万kWh)

19,689

99.0

他社販売(百万kWh)

1,111

98.6

融通(百万kWh)

651

82.2

 

(再掲)大口電力(百万kWh)

7,996

100.5

 

ロ.料金収入

種別

当第3四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

至 平成27年12月31日)

前年同四半期比(%)

電灯(百万円)

105,547

97.3

電力(百万円)

207,591

98.3

電灯電力合計(百万円)

313,139

98.0

他社販売(百万円)

9,771

62.7

融通(百万円)

19,808

81.7

(注) 電力には、特定規模需要を含む。

c.産業別(大口電力)販売電力量

種別

当第3四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

至 平成27年12月31日)

前年同四半期比(%)

鉱業(百万kWh)

0

食料品(百万kWh)

166

101.9

繊維工業(百万kWh)

756

99.6

パルプ・紙・紙加工品

(百万kWh)

197

92.4

化学工業(百万kWh)

1,030

100.3

窯業・土石(百万kWh)

261

93.9

鉄鋼業(百万kWh)

563

93.8

非鉄金属(百万kWh)

699

101.5

機械器具製造業(百万kWh)

2,508

102.3

その他(百万kWh)

1,134

98.0

計(百万kWh)

7,314

99.7

計(百万kWh)

7,314

99.7

鉄道業(百万kWh)

227

132.9

その他(百万kWh)

455

101.1

計(百万kWh)

682

109.8

合計(百万kWh)

7,996

100.5

 

(5) 主要な設備

当第3四半期連結累計期間において、主要な設備に関し、新設、除却等による著しい変動はない。

また、志賀原子力発電所の安全対策について、より一層の安全性向上の観点から工事内容を充実したことに伴う全体工程の見直し等により、平成27年度の設備投資額は概算として1,300億円程度となる見込みである。

なお、当社は計画的に水力発電電力量の増加に取組んでおり、当第3四半期連結累計期間における水力発電所の出力増加は8箇所計6,600kWとなった。