⑴ 経営環境、経営方針及び対処すべき課題
当社グループでは、「北陸電力グループ2030長期ビジョン」を策定のうえ、2019年度から2022年度を第一次中期経営計画期間として設定し、「安定供給の確保」、「総合エネルギー事業の競争力強化」、「グループ総力による事業領域拡大」及び「企業文化の深化」の4つの柱からなる「第一次中期経営方針<2019~2022年度>」のもとで事業活動を行っている。
こうした中、2050年のカーボンニュートラル宣言や2030年のCO2削減目標が示されるなど、ますます脱炭素社会の実現が大きな社会的課題となっている。また、脱炭素の潮流を背景とした資源の需給のアンバランスに加え、ロシアによるウクライナ侵攻に伴い燃料価格が高騰しており、更に事態の深刻化・長期化が懸念されている。2022年度は、電力の安定供給と燃料高騰など足元の喫緊課題に機動的に対処しつつ、一方でカーボンニュートラルへの挑戦など中長期的視野に立った対応を両睨みで、課題に取り組んでいく必要がある。
このため、2022年3月に「2022緊急経営対策本部」を設置した。社長を本部長とし、強いリーダーシップのもと、足元の収支・キャッシュフロー改善と将来に向けた課題解決の実現の両立の面から、迅速な施策の見直しを実施していく。
①北陸電力グループ第一次中期経営計画<2019~2022年度>[2022年度版]
2022年度においては、足元の燃料価格高騰等に対する緊急的かつ機動的な対応を図るための「2022緊急経営対策本部」の取組みに加え、将来の当社グループの成長に向けた「脱炭素化の推進」、「事業領域の拡大」及び「抜本的な収支改善・財務体質強化」の3つのチャレンジを織り込んだ。
<2022年度の重点施策>
a.安定供給の確保
志賀原子力発電所の新規制基準への適合性確認審査における敷地内断層及び敷地近傍断層等の活動性評価に適切に対応するとともに、安全強化に徹底して取り組み、早期再稼働を目指していく。
また、主要石炭火力発電所について、タービン更新やAI・IoTの活用等によりトラブルの未然防止対策を強化するとともに、更なる発電効率の向上を図る。
流通設備についても、高経年設備の計画的な更新等により、安定供給を確保するとともに、再生可能エネルギー大量導入や電気自動車・蓄電池の普及拡大を踏まえた配電高度化等への対応及びレジリエンス(強靭性・回復力)強化に向けた設備対策及び関係機関との連携に取り組んでいく。
b.総合エネルギー事業の競争力強化
信頼され選択される責任あるエネルギー事業者として、社会的な課題である脱炭素社会の実現に取り組んでいく。電源側では再生可能エネルギー開発を加速するとともに、アンモニア・水素等の脱炭素技術の活用に向けた検討を実施する。
需要側では、RE100対応等の再エネ電気料金メニューの拡充や太陽光発電設備の第3者所有モデルの提供等、脱炭素化に向けた新たな価値サービスを展開するとともに、エネルギーの地産地消や地域活性化に向けて地域のエネルギー事業に主体的に参画していく。
さらに、電力需給、電力取引及び燃料調達を一元的に管理・運用できる体制を整備し、エネルギー価格高騰への機動的かつ柔軟な対応を図る。
c.グループ総力による事業領域拡大
グループの持続的な成長に向け、既存事業領域の拡大及び新たな事業領域の創出に取り組むとともに、新規事業を軌道に乗せ、事業の利益確保を図っていく。バイオマス燃料(ブラックペレット)の製造・販売企業への出資等、カーボンニュートラルビジネスにおける事業領域拡大に加え、昨年度に連結子会社化した江守情報グループを活用したデジタル・トランスフォーメーション(DX)分野への事業展開等、グループ全体での収益性向上を図っていく。
d.企業文化の深化
地域の持続的な発展に向け、地域ICTプラットフォームの普及拡大や自治体との連携を通じ、地域が抱える様々な課題の解決に資する取組みを行うとともに、DXの推進等によるお客さまサービス・業務品質の向上を図っていく。
また、健康経営の推進や新型コロナウイルス感染症対策の強化を図るとともに、より一層のコンプライアンスの徹底に向けた不断の取組みや労働災害防止に向けた安全文化の更なる深化により、地域社会から信頼され選択される企業を目指していく。
②北陸電力グループ2030長期ビジョン
2030年度までの期間をターゲットとして、当社グループの将来のありたい姿を掲げるとともに、「北陸を基盤とした『総合エネルギー事業』の拡大」、「新たな成長事業の開拓」の2つを基本戦略として取り組み、持続的な成長を果たすことで財務目標の達成を図っていく。
<将来のありたい姿>
「北陸と共に発展し、新たな価値を全国・海外へ」
<基本戦略>
a.北陸を基盤とした「総合エネルギー事業」の拡大
発電部門:設備の安全・安定稼働や低コストと低炭素化の両立
販売部門:総合エネルギーサービスや付加価値サービスの積極拡大
送配電部門:電力・サービス品質や低廉な託送料金の維持
b.新たな成長事業の開拓
集中的に取り組む分野(地域の課題解決、保有資源と新技術を融合した新たなサービス、海外電力事業)
③2050年の将来像及び2050年カーボンニュートラル達成に向けたロードマップ
脱炭素社会の実現に向けた社会の動きの加速などを踏まえ、2050年に向けて当社グループが既存の電気事業の枠を超えて事業を展開していく将来像及び2050年カーボンニュートラル達成に向けたロードマップを策定し、地域の課題及び2050年カーボンニュートラルの実現に取り組んでいく。
<2050年に向けた当社グループの将来像>
既存の電気事業の枠を超えて事業を展開し、地球温暖化問題への対応及び地域の持続可能な発展とスマート社会の実現という社会課題の解決に貢献していく。
<2050年カーボンニュートラル達成に向けたロードマップ>
地球温暖化対策としての脱炭素社会の実現は大きな社会的課題であり、当社グループは、信頼され選択される責任あるエネルギー事業者として、「電源の脱炭素化」、「送配電網の高度化」及び「お客さまや地域のゼロエミッション支援」を通じ、2050年カーボンニュートラルに挑戦する。
2022年4月に、カーボンニュートラルへの対応の更なる加速化に向け、以下の指標を新規設定・上方修正した。
a.新規設定
2030年度時点でのCO2排出量を△50%以上(2013年度対比、小売販売電力量ベース)
b.上方修正
2030年代早期に再エネ開発量を+100万kW以上[+30億kWh/年](2018年度対比)
⑵ 目標とする経営指標等
2019年4月に「北陸電力グループ2030長期ビジョン」において、当社グループの将来のありたい姿を踏まえ、以下の財務目標を設定・公表した。
■連結自己資本比率 2030年度までに30%以上
■連結経常利益 期間平均(2019~2030)350億円以上
■事業ポートフォリオ 2030年度頃までに連結経常利益ベースで
電気事業:電気事業以外=2:1
<投資及び株主還元の基本的な考え方>
志賀原子力発電所の再稼働や電源の安定稼働、総合エネルギー事業の拡大、成長事業の創出により、キャッシュの創出に努めていくとともに、安定配当を継続するという配当方針のもと、安定的な事業運営や持続的な成長を遂げるために必要な投資、財務基盤の強化、株主還元にバランスよく配分していく。
当社グループの業績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクについては、以下に記載のとおりである。
なお、記載した将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において判断したものである。
(1) 原子力を取り巻く状況について
①志賀原子力発電所の状況
当社は、東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所の事故を受け、早期に安全強化策を取りまとめ、実施してきた。引き続き、新規制基準も踏まえた安全性向上施策に関する工事を進めており、2号機については新規制基準への適合性確認審査を受けている。
安全性向上施策については、先行他社の審査状況を踏まえ得られた知見・評価を反映しながら2号機の工事を進めており、工事完了時期については、今後の審査や工事の進捗を踏まえて決定する。なお、1号機については引き続き検討を進めていく。
また、原子力規制委員会による新規制基準への適合性確認審査の場で、現在、敷地内及び周辺断層の審査が行われている。
これまでの審査会合では、敷地内断層について、評価対象である10本(陸域6本、海岸部4本)の断層を、鉱物脈法及び上載地層法により評価した結果、いずれの断層も活断層ではないことを説明し、概ね理解が得られ、2021年11月には現地調査が実施された。今後も、現地調査で出たコメントに丁寧に説明していくことで、当社評価の妥当性を理解していただけるよう努めていく。
引き続き、新規制基準等へ的確に対応し、世界最高水準の安全性を目指していくとともに、安全対策や敷地内及び周辺断層の評価について、その内容を地域の皆さまにわかりやすく丁寧にご説明し、ご理解いただけるよう最大限努力し、早期の再稼働を目指していく。
なお、新規制基準への適合性確認審査の進捗や原子力政策・規制の見直し等によって、原子力発電所の停止が長期化する場合や稼働率が低下する場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
②原子力バックエンド事業
原子力バックエンド事業については、原子力施設の廃止措置・使用済燃料の再処理・放射性廃棄物の処分等に多額の資金と長期にわたる事業期間が必要であり、事業に必要な費用については、国の制度措置等に基づき費用計上・拠出している。具体的には、原子力施設の廃止措置に係る費用については、法令に基づき算定した原子力発電施設解体費の総見積額を基に、資産除去債務及びこれに対応する費用を計上し、使用済燃料の再処理及び放射性廃棄物の処分に係る費用については、法令に基づき事業を実施する各機構から通知される拠出金単価を基に、原子力発電所の運転に伴い発生する使用済燃料や特定放射性廃棄物の量に応じた金額を拠出している。
これらの制度措置等により事業者のリスクは低減されているものの、今後の制度見直しや将来費用の見積額の変更等がある場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(2) 電気事業に関わる制度の変更等について
電力システム改革については、小売全面自由化や2020年度からの送配電部門の法的分離が実施された。新市場取引については、非化石価値取引市場、ベースロード市場、容量市場に加え、2021年度から需給調整市場での取引が開始された。今後は、2023年4月の託送料金制度見直しなどが予定されており、このような当社事業に関連する制度の変更などにより、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
また、2021年10月に策定された「第6次エネルギー基本計画」において、2050年カーボンニュートラルを見据え、2030年度温室効果ガス排出削減目標及びその実現のためのエネルギーミックスの見通しが示された。脱炭素社会の実現に向けた社会の動きが加速しており、今後、環境規制の動向などにより、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
当社グループとしては「低廉で良質なエネルギーを安定的にお届けする」という社会的使命に変わりはなく、お客さまをはじめステークホルダーの皆さまの視点に立ち、安定供給や更なる経営効率化に不断の努力で取り組むとともに、2021年4月に策定・公表した2050年カーボンニュートラル達成に向けたロードマップに基づき、電源の脱炭素化及びお客さまや地域のゼロエミッション支援などに取り組んでいく。
(3) 新型コロナウイルス感染症による影響について
新型コロナウイルス感染症による販売電力量への影響は、現時点では落ち着いているものの、今後、感染症が更
に拡大し、生産活動の停滞や消費の落ち込みによる販売電力量の減少等が生じる場合は、営業収益の減少等によ
り当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
なお、当社及び北陸電力送配電株式会社は、感染症の大流行時を想定した業務計画に基づき、発電設備の運転や送配電網の運用、燃料・資機材の調達をはじめとした優先業務の選定や、要員の確保策を策定している。今後の新型コロナウイルス感染症の状況に応じ適切に対処し、従業員の健康及び安全の確保を最優先に、電力の安定供給に努め、社会的責任を果たしていく。
(4) 経済状況や天候等による販売電力量等の変動について
販売電力量は、経済活動や天候(特に気温)の状況、電力市場における競争状況、企業の海外移転などによる産業空洞化などによって変動することから、営業収益の増減により当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
また、年間の降雨降雪量の変動により水力発電所の発電量が増減し、火力燃料費が変動することから、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(5) 燃料価格、卸電力市場価格の変動等について
火力燃料は、石炭、原・重油、LNGであり、需給状況や外国為替相場の動向により、火力燃料価格が急激に変動した場合や、調達地域での操業トラブルや政治情勢の変動等により、燃料が円滑に調達できない場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
なお、燃料価格の変動については、価格変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」によって一定の調整が図られており、業績への影響は軽減されるが、特定小売供給約款の適用を受ける契約には燃料費調整単価に上限が設けられている。
また、当社グループは、卸電力取引所を通じ、供給余力を活用した販売や不足時の調達を行っているが、需給状況や燃料価格の動向により、卸電力取引所の市場価格が変動した場合、販売収入や調達費用が増減し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
現在、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う影響等によりこれらのリスクが顕在化しており、燃料価格の大幅な上昇や、これに伴う燃料費調整単価の上限到達、卸電力市場価格の高騰が発生している。今後、このような状況が継続する場合、当社グループの業績への影響は長期化する可能性がある。
これらに対し、当社グループは、燃料・卸電力市場価格動向や自社の需給状況を評価し、燃料・電力デリバティブ取引の活用や販売ポートフォリオの最適化などにより、最大限、収支影響の抑制を図っていく。
(6) 金融市場の動向について
当社グループの有利子負債残高は、当連結会計年度末で1兆387億円であり、市場金利や格付の低下等に伴う調達金利の上昇により、業績は影響を受ける可能性がある。
ただし、有利子負債の殆どは中長期的に利率が確定している社債や長期借入金で構成されていることから、金利上昇による業績への影響は限定的と考えられる。
また、企業年金資産等の一部は、株価・金利等の変動により時価が変動することから、業績は影響を受ける可能性がある。
(7) 自然災害・操業トラブルについて
当社グループは、電力供給設備を中心に、多くの設備を保有しており、その保守・保全には万全を期しているが、当社グループの設備及び当社グループが受電している他社の設備において地震・台風等の大規模な自然災害や操業トラブルが発生した場合、修繕費用や代替電源の調達費用の増加等により、業績は影響を受ける可能性がある。
2018年度及び2019年度に発生した石炭火力発電所の計画外停止を踏まえ、予防保全的な補修、AIやIoT技術を活用したトラブル早期検知システムの導入等、操業トラブルの未然防止及び早期発見・早期復旧に繋がる対策をこれまで以上に強化している。
(8) 電気事業以外の事業について
当社グループは、中期経営計画において「グループ総力による事業領域拡大」を掲げ、カーボンニュートラルに係る事業・サービスや海外事業などを展開している。
これらの事業については、その将来性や収益性を十分勘案して取り組んでいるが、他業者との競合進展等の市場環境の変化や、国際情勢などにより、業績は影響を受ける可能性がある。
(9) 企業倫理の遵守等について
企業倫理に反した行為やサイバー攻撃による被害が発生した場合、当社グループへの社会的信用の低下や対応に要する費用の増加等により、業績は影響を受ける可能性がある。
当社グループは、コンプライアンスの徹底を経営方針に掲げ、「行動規範」や「個人情報保護規程」の制定・遵守に加え、コンプライアンス研修を充実するなど、企業倫理を遵守した業務運営を定着させるための取組みに努めているとともに、サイバー攻撃の早期発見・早期復旧するための体制構築など、情報セキュリティ対策の強化に努めている。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況が徐々に緩和される中で、持ち直しの動きがみられたが、期末においては、一部に弱さがみられた。北陸地域の経済においても同様の状況で推移した。資源価格の不安定要素に加え、ウクライナ情勢等による不透明感がみられる中で、先行きについては、原材料価格の上昇や供給面での制約、金融資本市場の変動等による景気の下振れの懸念がある。
このような経済情勢の中、当連結会計年度の財政状態、経営成績は以下のとおりとなった。
(財政状態)
資産合計は、前連結会計年度末に比べ610億円増の1兆6,566億円(前期末比 103.8%)となった。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ740億円増の1兆3,139億円(同 106.0%)となった。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ130億円減の3,427億円(同 96.3%)となった。
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績は、売上高(営業収益)6,137億円(前期比 96.0%)、経常損益は176億円の損失(前連結会計年度は経常利益123億円)、親会社株主に帰属する当期純損益は68億円の損失(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益68億円)となった。
(セグメントごとの経営成績[セグメント間の内部取引消去前])
発電・販売事業は、売上高5,508億円(前期比 95.9%)、経常損益は324億円の損失(前連結会計年度は経常損失82億円)となった。
送配電事業は、売上高1,810億円(前期比 103.1%)、経常利益85億円(同 69.9%)となった。
その他の事業は、売上高1,185億円(同 111.1%)、経常利益105億円(同 99.1% )となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、営業活動により309億円、財務活動により527億円増加したが、投資活動により1,110億円減少したことから、前連結会計年度末に比べ273億円減少し、当連結会計年度末には1,050億円(前期末比 79.4%)となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)においては、電気を供給することを主たる事業としており、また、それ以外の事業は、広範囲かつ多種多様であり、生産、受注、販売といった画一的な区分による表示が困難である。
このため、発電及び販売の実績のみを記載している。
a. 発電実績
|
種別 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前期比(%) |
|
|
発 電 電 力 量 |
水力発電電力量(百万kWh) |
6,169 |
100.2 |
|
火力発電電力量(百万kWh) |
24,870 |
112.6 |
|
|
原子力発電電力量(百万kWh) |
- |
- |
|
|
再生可能エネルギー等発電電力量(百万kWh) |
5 |
102.2 |
|
|
合計(百万kWh) |
31,043 |
109.9 |
|
(注)1.当社の発電電力量を記載している。
2.四捨五入のため合計が一致しない場合がある。
b. 販売実績
(a)販売電力量
|
種別 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前期比(%) |
|
電灯(百万kWh) |
8,186 |
99.2 |
|
電力(百万kWh) |
19,899 |
112.5 |
|
電灯電力合計(百万kWh) |
28,085 |
108.3 |
|
他社販売(百万kWh) |
8,078 |
122.0 |
|
総販売電力量(百万kWh) |
36,163 |
111.1 |
(注)1.送配電事業関連の販売を除く。
2.他社販売は期末時点で把握している実績を記載している。
3.四捨五入のため合計が一致しない場合がある。
(b)料金収入
|
種別 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前期比(%) |
|
電灯(百万円) |
157,907 |
92.3 |
|
電力(百万円) |
268,142 |
99.5 |
|
電灯電力合計(百万円) |
426,049 |
96.7 |
|
他社販売(百万円) |
79,225 |
134.0 |
(注)1.送配電事業関連の販売を除く。
2.他社販売は期末時点で把握している実績を記載している。
3.「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」に記載のとおり、当連結会計年度の期首より、改正電気事業会計規則を適用している。この結果、当連結会計年度の「電灯」に係る料金収入は24,799百万円減少し、「電力」に係る料金収入は55,307百万円減少し、「電灯電力合計」に係る料金収入は80,107百万円減少している。
c. 資材の実績
石炭、重油、原油、LNGの受払実績
|
種別 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前期比(%) |
|
|
石炭 (t) |
期首残高 |
390,128 |
89.3 |
|
受入 |
6,967,735 |
114.9 |
|
|
払出 |
6,969,726 |
114.1 |
|
|
期末残高 |
388,137 |
99.5 |
|
|
重油 (kl) |
期首残高 |
155,738 |
63.8 |
|
受入 |
190,376 |
342.9 |
|
|
払出 |
255,490 |
177.6 |
|
|
期末残高 |
90,624 |
58.2 |
|
|
原油 (kl) |
期首残高 |
8,970 |
50.3 |
|
受入 |
10,725 |
1,070.4 |
|
|
払出 |
13,771 |
139.8 |
|
|
期末残高 |
5,924 |
66.0 |
|
|
LNG (t) |
期首残高 |
56,711 |
100.6 |
|
受入 |
500,874 |
89.3 |
|
|
払出 |
490,280 |
87.4 |
|
|
期末残高 |
67,304 |
118.7 |
|
(注)1.払出には、販売の払出を含む。
2.四捨五入のため合計が一致しない場合がある。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたり採用する重要な会計方針については「第5 経理の状況」に記載している。
当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、繰延税金資産の回収可能性、退職給付に係る負債及び資産、資産除去債務などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。このうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 売上高及び経常収益
売上高(営業収益)は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」に記載のとおり、改正電気事業会計規則の適用により、前連結会計年度において営業収益に含まれていた再エネ特措法賦課金及び再エネ特措法交付金について、営業費用から控除する処理に変更となった影響などから、前連結会計年度に比べ256億円減の6,137億円(前期比 96.0%)となり、これに営業外収益を加えた経常収益は210億円減の6,211億円(同 96.7%)となった。
b. 経常損益及び親会社株主に帰属する当期純損益
経常損益は、総販売電力量の増加はあったものの、燃料価格の高騰、購入電力料の増加、設備関連費の増加などにより、前連結会計年度に比べ299億円減の176億円の損失(前連結会計年度は経常利益123億円)となった。
また、これに特別損失及び法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ136億円減の68億円の損失(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益68億円)となった。
(セグメントごとの経営成績[セグメント間の内部取引消去前])
a. 発電・販売事業
発電・販売事業は、国内における発電・小売電気事業等を展開している。
当連結会計年度の総販売電力量については、前連結会計年度に比べ36億2百万キロワット時増の361億63百万キロワット時(前期比 111.1%)となった。
このうち、小売販売電力量については、電灯で春先の空調需要の減少はあったものの、電力で工場の操業が前年に比べ増加したことや、契約電力が増加したことなどから、280億85百万キロワット時となり、前連結会計年度と比較すると8.3%の増加となった。また、卸販売電力量については、卸電力取引所等への販売増から、80億78百万キロワット時となり、前連結会計年度と比較すると22.0%の増加となった。
供給力については、志賀原子力発電所1・2号機が引き続き運転できなかったことから、厳しい状況となった。
しかしながら、水力・火力発電所の補修時期の調整や卸電力取引所からの調達など供給面での諸対策を講じた結果、供給を維持することができた。
収支については、売上高は、改正電気事業会計規則の適用により、前連結会計年度において営業収益に含まれていた再エネ特措法賦課金及び再エネ特措法交付金について、営業費用から控除する処理に変更となった影響などから、前連結会計年度と比べ236億円減の5,508億円(同 95.9%)となった。
また、経常損益は、総販売電力量の増加はあったものの、燃料価格の高騰、購入電力料の増加、設備関連費の増加などにより、前連結会計年度に比べ241億円減の324億円の損失(前連結会計年度は経常損失82億円)となった。
b. 送配電事業
送配電事業は、北陸域内における一般送配電事業等を展開している。
売上高は、エリア需要電力量の増加などにより、前連結会計年度に比べ54億円増の1,810億円(前期比 103.1%)となった。
また、経常利益は、需給バランス調整等を行うために必要な調整力の調達費用の増加などにより、前連結会計年度に比べ36億円減の85億円(同 69.9%)となった。
c. その他
売上高は、請負工事の受注増加などから、前連結会計年度に比べ118億円増の1,185億円(前期比 111.1%)となり、経常利益は、前連結会計年度なみの105億円(同 99.1%)となった。
(キャッシュ・フロー及び財政状態の分析)
a. キャッシュ・フロー
営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の収入は、前連結会計年度に比べ256億円減の309億円(前期比 54.6%)となった。これは、渇水準備引当金の取崩しや税金等調整前当期純損失の計上などによるものである。
投資活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ261億円増の1,110億円(同 130.8%)となった。これは、貸付けや関係会社株式の取得により、投融資による支出が増加したことなどによるものである。
財務活動による資金の収入は、前連結会計年度に比べ560億円増の527億円(前期は33億円の支出)となった。これは、社債の発行や長期借入れによる収入の増加などによるものである。
これらの活動の結果、当連結会計年度末の資金は、前連結会計年度末に比べ273億円減の1,050億円(前期末比 79.4%)となった。
b. 資産
資産合計は、前連結会計年度末に比べ610億円増の1兆6,566億円(前期末比 103.8%)となった。これは、建設仮勘定が増加したことなどによるものである。
c. 負債
負債合計は、前連結会計年度末に比べ740億円増の1兆3,139億円(前期末比 106.0%)となった。これは、有利子負債の増加などによるものである。
d. 純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ130億円減の3,427億円(前期末比 96.3%)となった。これは、親会社株主に帰属する当期純損失の計上などによるものである。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
a. 資金需要
主として電気事業固定資産に係る設備投資及び修繕費、社債の償還及び借入金の返済、火力燃料の購入等に資金を充当している。
b. 資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フロー、社債の発行、金融機関からの借入等により、必要とする資金を調達している。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローに係る情報については、「(キャッシュ・フロー及び財政状態の分析)」に記載している。
(有利子負債)
有利子負債に係る情報については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」に記載している。
なお、当連結会計年度末現在、長期発行体格付は株式会社投資格付情報センター(R&I)にてA+となっている。
また、電気事業法の下、当社により発行される社債については一般担保が付されており、償還請求において社債権者は無担保債権者よりも優先される。
c. 流動性
当社グループは、営業活動により十分なキャッシュ・フローを得ていることに加え、国内普通社債発行登録、短期社債発行枠の設定及びコミットメントライン契約により、必要に応じて資本市場及び金融機関より資金調達することが可能である。
以上により必要な現預金残高を確保するとともに、原則として元利確定の銀行預金等で運用することを定めており、十分な流動性を確保している。
(目標とする経営指標の達成状況等)
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「北陸電力グループ2030長期ビジョン」にて、「2030年度までに連結自己資本比率30%以上」「期間平均(2019~2030)連結経常利益350億円以上」「2030年度頃までに事業ポートフォリオを連結経常利益ベースで電気事業:電気事業以外=2:1」を財務目標として掲げている。
当連結会計年度における連結経常損失は176億円、当連結会計年度末における連結自己資本比率は19.6%となった。
今後も、「北陸を基盤とした『総合エネルギー事業』の拡大」や「新たな成長事業の開拓」に取り組み、財務目標の達成を図っていく。
また、当事業年度は、1株当たり年間10円の配当を実施することとした。今後も、安定配当を継続するという基本方針を踏まえ、安定的な事業運営や持続的な成長を遂げるために必要な投資、財務基盤の強化、株主還元にバランスよく配分していく。
(事業等のリスクに係る情報)
事業等のリスクに係る情報については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載している。
該当事項はない。
当社グループ(当社及び連結子会社)では、お客さま、地域社会など皆さまからの期待・要望に適切、誠実にお応えするため、電力の安定供給、低炭素社会の実現及び環境保全を中心とした研究開発に積極的に取り組んでいる。
なお、研究資源の有効活用や産学官の連携強化などの取組みにより効率的な研究開発に努め、当連結会計年度における研究開発活動の金額は「発電・販売事業」で
研究開発活動の内容は、次のとおりである。
|
研究開発活動の内容 |
セグメント情報の区分 |
||
|
発電・販売事業 |
送配電事業 |
||
|
電力の安定供給、 低炭素社会の実現及び 環境保全に資する研究 |
信頼性と経済性の両立のための 送配電線雷事故解析手法の精度向上 |
○ |
○ |
|
長期的な設備機能維持に向けた工法開発等 |
○ |
○ |
|
|
電力設備の診断・寿命延伸・性能評価技術の開発 |
|
○ |
|
|
再生可能エネルギー大量導入による 系統影響の経済的な緩和対策 |
○ |
○ |
|
|
フライアッシュの有効利用 |
○ |
|
|
|
新たな企業価値創造や 競争力確保に資する研究 |
新たな価値創造に向けた研究 |
○ |
○ |
|
業務効率化に向けた新技術の活用研究 |
○ |
○ |
|