電力の小売全面自由化から2年が経過し、平成32年4月までに送配電部門の法的分離が求められているなど、電気事業はまさに変革期にある。
当社グループにおいては、業務全般にわたる経営効率化に努め、当年度の連結収支は増益となったものの、抜本的な経営基盤の回復・経営の安定化に不可欠な原子力発電所の稼働は依然見通しが立っておらず、引き続き厳しい状況に変わりはない。
このような中、当社グループとしては、「信頼。創造。成長。」の企業理念のもと、コンプライアンス最優先の業務運営を基本としながら、中国電力グループ経営ビジョンの実現に向けて、以下の諸課題に取り組んでいく。

(1)電力の小売全面自由化等への対応
電力の小売全面自由化を受け、中国地域においても大手電力会社を含めた多数の小売事業者が参入するなど、地域の垣根をこえた競争がより一層激しくなっている。このような中、会員制WEBサイト「ぐっとずっと。クラブ」及び新料金メニュー「ぐっとずっと。プラン」の会員・加入口数が、いずれも当年度末時点で70万口を突破しており、多くのお客さまから確かな評価をいただいている。
当社グループとしては、家庭から事業用までエネルギーに関する多様なニーズに対し、付加価値の高いサービスを提供していくことなどで、事業基盤である中国地域のお客さまに引き続き選択していただくことを目指していく。
加えて、中国地域外や海外における収益基盤を確立するための取り組みを進めている。
中国地域外では、首都圏での電気の販売において付加価値の高いサービスの展開によりさらなる収益の拡大を目指していくとともに、その他の地域についても収益拡大を積極的に進めていく。また、昨年4月にJFEスチール株式会社と共同で設立した千葉パワー株式会社では、千葉市での石炭火力発電所の計画に係る環境影響評価手続を行っている。
海外では、平成28年3月に出資参画したマレーシアの石炭火力発電事業における発電所の建設が順調に進捗している。引き続き、新たな海外投資案件の発掘・具体化により、収益力強化に取り組んでいく。
今後も収益性及びリスクを見極め、時機を逸することなく、当社グループの強みが活かせる成長事業の育成・拡大に取り組んでいく。
(2)島根原子力発電所の再稼働・運転開始に向けた取り組み
島根原子力発電所においては、新規制基準への適合はもちろんのこと、さらなる安全性を不断に追求し、みなさまに安心していただける原子力発電所を目指していく。
具体的には、緊急時対策所や航空機衝突その他のテロ行為による重大事故等に対処するための特定重大事故等対処施設の設置など、設備面の安全対策に取り組んでいく。また、社員の危機管理に対する意識を高め、緊急時の対応能力を維持・向上させる訓練・教育などを引き続き実施していく。
島根2号機については、原子力規制委員会における新規制基準への適合性審査が進められており、本年2月、当社が示した基準地震動について概ね妥当との評価を受けた。再稼働に向けて着実に前進しているものと受け止めており、引き続き総力をあげて対応していく。また、島根3号機についても適合性審査の申請に向けて、地域のみなさまや関係自治体等への説明を真摯に行い、着実に準備を進めていく。
当社グループは、原子力発電所の事故を決して起こしてはならないという確固たる決意のもと、安全性を一層高める取り組みを積み重ね、地域のみなさまのご理解を得ながら島根原子力発電所の再稼働・運転開始に向け、最大限取り組んでいく。
なお、島根1号機については、昨年7月に廃止措置に係る作業に着手した。今後も安全確保を最優先に、廃止措置に責任を持って取り組んでいく。
(3)徹底した経営効率化の取り組み
島根原子力発電所の運転停止が長期化している中においても、収支の改善・財務体質の悪化抑制を図り、競争力を強化していくため、引き続き徹底した経営効率化に取り組んでいく。
具体的には、競争発注の拡大などによる請負・資機材等の調達コストの低減、燃料費の削減、最新のIT技術を活用した生産性の向上などに取り組むとともに、今後の事業環境の変化を見据え、恒常的なコストの削減につながるよう、業務の進め方の抜本的な見直しに取り組んでいく。
(4)安定供給確保に向けた取り組み
当社グループは、電源の競争力強化を図りつつ、将来にわたり、低廉で高品質な電気を安定的に供給するという当社の変わらぬ使命を果たすため、中長期的な展望に立った設備の形成・信頼度維持などに取り組んでいく。また、送配電部門の法的分離に向け、昨年10月には送電・変電・配電・通信等の送配電ネットワークに関する業務を集約した「送配電カンパニー」を新設した。安定供給や効率性を阻害することなく円滑に移行できるよう、着実に準備を進めている。
資源の乏しいわが国においては、特定のエネルギー源に過度に依存することなく各種電源の特徴を活かしながらバランスよく活用していくことが必要である。とりわけ、重要なベースロード電源である原子力発電については、温室効果ガスの削減を継続的に進めていくためにも、一定比率維持していく必要がある。
当社としても、より一層安全性に優れた新規原子力発電所の開発を計画的に進めていくことが重要であると考えている。島根1号機の廃止を考慮すると、島根3号機の早期運転開始はもとより、新規原子力である上関原子力発電所の開発はこれまで以上に重要な経営課題であり、早期に着手できるよう、引き続き取り組んでいく。
火力発電に関しても、経年化が進む既設火力発電所の代替として、最新鋭の発電技術を採用することによりCO₂排出削減にも配慮した三隅発電所2号機について、周辺環境の保全に万全を期すとともに、地域のみなさまのご理解をいただきながら、本年11月の着工に向け、着実に開発を進めていく。
また、トラブルの未然防止や災害への備えのため、設備の計画的かつ確実な点検・補修、更新工事など将来にわたる電力の安定供給確保に取り組むとともに、業務品質の維持・向上に向け、実践的な訓練や点検作業を通じ、グループの保有する技術・技能の向上と着実な継承に努めていく。
(5)地球温暖化問題への取り組み
地球温暖化問題については、温室効果ガス削減に関する2020年以降の新たな国際枠組み(パリ協定)が平成28年11月に発効するなど、世界的な対応が求められているところであり、当社グループにとっても重要な課題となっている。
当社を含む電気事業者は、電気事業全体のCO₂排出抑制目標を掲げ、低炭素社会の実現に向けて取り組んでいる。
当社グループとしては、安全確保を大前提とした原子力発電の活用や他事業者との共同出資によるバイオマス発電事業などの再生可能エネルギーの導入拡大、「大崎クールジェンプロジェクト」による高効率石炭火力発電とCO₂分離回収技術の開発などに努めていくことにより、温室効果ガスの削減に引き続き取り組んでいく。
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に記載している。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避や発生した場合の対応に努めていく。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)原子力発電に係る規制・制度の見直し
当社は、福島第一原子力発電所において発生した事故を踏まえ、地震・津波対策、外部電源の信頼性確保、フィルタ付ベント設備の設置といったシビアアクシデント対策など、平成25年7月に施行された新規制基準への適合はもちろんのこと、さらなる安全性を不断に追求していく。しかしながら、原子力に関する政策や規制の見直し等の動向によっては、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
原子力のバックエンド事業は、超長期の事業であり不確実性を有しているが、国による制度措置等により事業者のリスクが軽減されている。しかしながら、今後の制度の見直しや将来費用の見積り額の変更、再処理工場の稼働状況などにより、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(2)電気事業に係る政策・制度の見直し
送配電部門の法的分離の詳細制度検討をはじめとした電気事業に係る制度の見直しや、小売全面自由化に伴う他事業者との競争激化により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
また、2030年度のエネルギーミックスや温室効果ガス排出量の削減に関する、エネルギー・環境政策の動向によっては、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(3)災害・トラブルの発生
電気事業を中心とする当社グループは、電力供給設備をはじめ多くの設備を保有している。地震、台風等の自然災害の発生や、テロ等不法行為、その他の理由によるトラブルの発生により、設備の復旧に係る費用や代替火力燃料の調達等に係る費用等が発生し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(4)電気事業以外の事業
当社グループは、電気事業以外に「総合エネルギー供給事業」、「情報通信事業」、「環境調和創生事業」、「ビジネス・生活支援事業」を行っている。これらの事業が事業環境の変化等により当社グループの予想通りに進展しない場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(5)経済状況
電気事業における販売電力量は生産活動等の景気動向の影響を受けるため、経済状況により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(6)天候の状況
電気事業における販売電力量は冷暖房需要の影響を受けるため、気温の状況により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
出水率の低下は、水力発電比率の低下による原料費増加要因となるため、水力発電所の水源地域における降水量の状況により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(7)燃料価格の変動
電気事業における主要な火力燃料は石炭、LNG、重・原油であるため、石炭価格、LNG価格、重・原油価格及び外国為替相場の変動により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。ただし、バランスのとれた電源構成を目指すこと等によって燃料価格変動リスクの分散に努めているほか、燃料価格の変動を電気料金へ反映させる「燃料費調整制度」の適用により、業績への影響は限定的と考えられる。
(8)金融市場の変動
市場金利の変動及び格付の変更により当社グループの調達金利が変動し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。ただし、有利子負債残高の多くは固定金利で調達した長期資金(社債や長期借入金)であるため、市場金利の変動による業績への影響は限定的と考えられる。
また、当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されている。割引率や運用利回りの変動により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(9)コンプライアンス
当社グループは、あらゆる事業運営においてコンプライアンスを最優先に進めることを経営の基本とし、コンプライアンス徹底の取り組みに努めるとともに、コンプライアンスに反する行為に対しては、速やかな是正措置をとることとしているが、仮に重大な事案が発生した場合には、当社グループへの社会的信用が低下し、円滑な業務運営に影響を与える可能性がある。
(10)業務情報の管理
当社グループは、電気事業におけるお客さまの情報をはじめとして、多くの業務情報を保有している。これらの業務情報については、情報管理基本方針や個人情報保護方針等の社内ルールを整備し、これらを遵守するとともに、情報セキュリティ対策を推進する等により、厳重に管理を行っているが、外部に漏洩した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及び
キャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経
営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
当連結会計年度におけるわが国の経済情勢をみると、雇用・所得環境の改善が続く中で、個人消費が底堅く推
移したことや、海外経済の回復などを背景に輸出が増加し生産活動が持ち直したことから、景気は緩やかに回復
した。当中国地方においても、ほぼ全国と同様の状況で推移した。
このような中で、当連結会計年度の経営成績は、売上高(営業収益)は、販売電力量の減少はあったが、燃料
費調整制度の影響による電気料金収入の増加に加え、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」の交付金と賦
課金が増加したことなどから、1兆3,149 億円と前連結会計年度に比べ1,145 億円の増収となった。
営業費用は、経営全般にわたる効率化に努めたものの、燃料価格の上昇による原料費の増加に加え、「再生可
能エネルギーの固定価格買取制度」の納付金の増加などにより、1兆2,753 億円と前連結会計年度に比べ1,094
億円の増加となった。
この結果、営業利益は396億円と、前連結会計年度に比べ51億円の増益となった。
支払利息などの営業外損益を加えた経常利益は307億円となり、前連結会計年度に比べ112億円の増益となっ
た。
渇水準備金及び原子力発電工事償却準備金を引き当て、法人税などを控除した親会社株主に帰属する当期純利
益では207億円となり、前連結会計年度に比べ93億円の増益となった。
|
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
差引 |
増減率 |
|
売上高(営業収益) |
12,003 |
13,149 |
1,145 |
9.5 |
|
経常利益 |
194 |
307 |
112 |
57.5 |
|
親会社株主に帰属する |
113 |
207 |
93 |
82.6 |
|
(参考)営業利益 |
345 |
396 |
51 |
14.8 |
|
区分 |
前事業年度 |
当事業年度 |
差引 |
増減率 |
|
売上高(営業収益) |
11,217 |
12,274 |
1,056 |
9.4 |
|
経常利益 |
161 |
240 |
78 |
48.7 |
|
当期純利益 |
146 |
164 |
17 |
12.1 |
|
(参考)営業利益 |
288 |
324 |
36 |
12.7 |
|
項目 |
前事業年度 |
当事業年度 |
|
販売電力量 |
572.5億kWh |
554.3億kWh |
|
為替レート(インターバンク) |
108円/$ |
111円/$ |
|
原油CIF価格 |
47.5$/b |
57.0$/b |
|
海外炭CIF価格 |
80.5$/t |
102.4$/t |
当社及び連結子会社の業種は広範囲かつ多種多様であり、また、電気事業が事業の大半を占めることから、電
気事業の販売実績、需給実績及び資材の状況についてのみ記載している。
当連結会計年度の販売電力量は554.3億kWhと、前連結会計年度に比べ3.2%の減少となった。
産業用の大口電力は、鉄鋼が減少したことなどから、前連結会計年度を下回った。
|
種別 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
販売電力量(百万kWh) |
電灯 |
18,184 |
18,562 |
102.1 |
|
電力 |
39,070 |
36,870 |
94.4 |
|
|
計 |
57,254 |
55,432 |
96.8 |
|
|
融通・他社販売 |
4,823 |
6,153 |
127.6 |
|
|
料金収入(百万円) |
電灯 |
375,227 |
410,404 |
109.4 |
|
電力 |
542,203 |
565,996 |
104.4 |
|
|
計 |
917,431 |
976,400 |
106.4 |
|
|
融通・他社販売 |
41,567 |
54,920 |
132.1 |
|
(注) 上記金額には、消費税等は含まれていない。
自社の水力発電は、前連結会計年度に比べ出水減により減少した。
自社の火力発電は、販売電力量の減少や融通・他社受電の増加などにより減少した。
融通・他社受電は、太陽光発電の増加などにより増加した。
|
種別 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
||
|
発受電電力量 |
自社 |
水力発電電力量(百万kWh) |
3,878 |
3,784 |
97.6 |
|
火力発電電力量(百万kWh) |
35,867 |
33,643 |
93.8 |
||
|
原子力発電電力量(百万kWh) |
― |
― |
― |
||
|
新エネルギー等 発電電力量(百万kWh) |
8 |
8 |
99.5 |
||
|
融通・他社送受電電力量(百万kWh) |
23,212 |
23,490 |
101.2 |
||
|
揚水発電所の揚水用電力量(百万kWh) |
△750 |
△940 |
125.3 |
||
|
合計 |
62,216 |
59,986 |
96.4 |
||
|
損失電力量(百万kWh) |
△4,962 |
△4,555 |
91.8 |
||
|
販売電力量(百万kWh) |
57,254 |
55,432 |
96.8 |
||
|
出水率(%) |
116.2 |
105.9 |
― |
||
(注) 1 融通・他社送受電電力量は、受電電力量から送電電力量を控除した電力量を示しており、提出日時点で把
握している電力量を記載している。
2 揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力である。
3 販売電力量の中には自社事業用電力量(120百万kWh)を含んでいる。
4 出水率は、昭和61年度から平成27年度までの30か年の年平均に対する比である。
5 四捨五入の関係で合計と一致しない場合がある。
|
品名 |
単位 |
平成28年 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
平成29年 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
平成30年 |
||
|
受入 |
払出 |
受入 |
払出 |
|||||
|
石炭 |
t |
916,438 |
6,205,259 |
6,274,040 |
847,657 |
6,114,529 |
6,331,200 |
630,986 |
|
重油 |
kl |
98,375 |
981,397 |
971,535 |
108,237 |
630,310 |
582,105 |
156,442 |
|
原油 |
kl |
98,196 |
144,958 |
185,499 |
57,655 |
114,174 |
147,834 |
23,995 |
|
LNG |
t |
171,047 |
2,252,252 |
2,326,889 |
96,410 |
2,434,086 |
2,319,586 |
210,910 |
売上高(営業収益)は、販売電力量の減少はあったが、燃料費調整制度の影響による電気料金収入の増加に加
え、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」の交付金と賦課金が増加したことなどから、1兆2,012億円と前
連結会計年度に比べ1,005億円の増収となった。
営業費用は、経営全般にわたる効率化に努めたものの、燃料価格の上昇による原料費の増加に加え、「再生可
能エネルギーの固定価格買取制度」の納付金の増加などにより、1兆1,695億円と前連結会計年度に比べ965億円
の増加となった。
この結果、営業利益は317億円となり、前連結会計年度に比べ39億円の増益となった。
売上高(営業収益)は,燃料販売事業収入が増加したことなどから,502 億円と前連結会計年度に比べ148 億円
の増収となった。
営業費用は,燃料価格が上昇したことなどから,481 億円と前連結会計年度に比べ147 億円の増加となった。
この結果,営業利益は 21 億円となり,前連結会計年度に比べ 0.7 億円の増益となった。
売上高(営業収益)は、電気通信関係事業収入が減少したことなどから、409億円と前連結会計年度に比べ1.8
億円の減収となった。
営業費用は、委託費の減少などから、383億円と前連結会計年度に比べ0.6億円の減少となった。
この結果、営業利益は26億円となり、前連結会計年度に比べ1.2億円の減益となった。
|
区分 |
電気事業 |
総合エネルギー |
情報通信事業 |
|
|
売上高 |
前連結会計年度 |
11,007 |
354 |
411 |
|
当連結会計年度 |
12,012 |
502 |
409 |
|
|
差 引 |
1,005 |
148 |
△1 |
|
|
営業費用 |
前連結会計年度 |
10,729 |
333 |
383 |
|
当連結会計年度 |
11,695 |
481 |
383 |
|
|
差 引 |
965 |
147 |
△0 |
|
|
営業利益 |
前連結会計年度 |
277 |
20 |
27 |
|
当連結会計年度 |
317 |
21 |
26 |
|
|
差 引 |
39 |
0 |
△1 |
|
資産は、島根原子力発電所の安全対策工事などにより固定資産仮勘定が増加したことなどから、前連結会計年
度末に比べ786 億円増加し、3兆1,794 億円となった。
負債は、有利子負債の増加などから、前連結会計年度末に比べ791 億円増加し、2兆5,986億円となった。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによる増加はあったものの、配当金の支払いなどか
ら、前連結会計年度末に比べ4億円減少し、5,807 億円となった。
この結果、自己資本比率は、18.2%となった。
|
区分 |
前連結会計年度末 |
当連結会計年度末 |
差引 |
|
|
資産 |
31,007 |
31,794 |
786 |
|
|
|
(うち電気事業固定資産) |
(13,166) |
(13,130) |
(△35) |
|
負債 |
25,195 |
25,986 |
791 |
|
|
|
(うち有利子負債) |
(20,532) |
(20,782) |
(249) |
|
純資産 |
5,811 |
5,807 |
△4 |
|
|
|
(自己資本) |
(5,773) |
(5,771) |
(△2) |
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金と社債の金額及び利子を支払っている負債を対象
としており、無利子のユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を含んでいる。
セグメント別の資産の内訳は以下のとおり。なお、セグメント別の財政状態の分析については、当社グループ
の資産は電気事業が大半を占めることから、記載を省略する。
セグメント資産は、2兆8,995億円と前連結会計年度末に比べ563億円の増加となった。
セグメント資産は、435億円と前連結会計年度末に比べ39億円の増加となった。
セグメント資産は、790億円と前連結会計年度末に比べ24億円の減少となった。
(3) キャッシュ・フロー
○営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ687億円増加の1,647億円の収入となった。
○投資活動によるキャッシュ・フロー
設備投資の増加などにより、前連結会計年度に比べ407億円増加の1,885億円の支出となった。
この結果、差引フリー・キャッシュ・フローは、237億円のマイナスとなった。
○財務活動によるキャッシュ・フロー
社債・借入金による資金の調達を行ったことなどにより、44億円の収入となった。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ191億円減少し、810億
円となった。
|
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
差引 |
|
|
○営業活動によるキャッシュ・フロー |
960 |
1,647 |
687 |
|
|
○投資活動によるキャッシュ・フロー |
△1,477 |
△1,885 |
△407 |
|
|
差引フリー・キャッシュ・フロー |
△517 |
△237 |
280 |
|
|
○財務活動によるキャッシュ・フロー |
586 |
44 |
△541 |
|
|
|
社債・借入金による純増減 |
1,022 |
233 |
△789 |
|
|
配当金の支払など |
△435 |
△188 |
247 |
|
現金及び現金同等物(増減額) |
67 |
△191 |
|
|
|
現金及び現金同等物(期末残高) |
1,002 |
810 |
△191 |
|
資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりである。
① 資本の財源
電気事業への設備投資等に必要な資金を、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、主に社債及び長期借入
金により調達している。
② 資金の流動性
当社グループでは、必要な手許流動性を確保するとともに、キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)
を導入し、グループ内資金の有効活用を図っている。
該当事項なし
電気事業の技術力を活かしグループ一体となり、S(安全確保)を前提としたうえで3E(供給安定性、経済性、環境保全)の同時達成に向け、電気の需要、供給、ネットワークの各方面において、電気事業への活用につながる新たな価値創造に取り組んでいる。
その中で、事業強化に向けて特に優先度の高い分野を「重点開発分野」として設定し、重点的に経営資源を配分するなどして、効果的な研究開発を推進していくとともに、研究開発成果を通して地域の産業創造、技術振興など、より魅力ある地域づくりに貢献したいと考えている。
また、中国地方の大学をはじめとした産学官の連携、電力中央研究所などとの密接な協力関係を保ちながら、効率的に推進していくこととしている。
研究開発活動とともに、グループ会社を含めて知的財産活動にも積極的に取り組んでいる。こうした取り組みの結果、当連結会計年度における当社グループの特許出願件数は317件、同新規登録件数は159件となった。商用検索システムで集計したデータによる当連結会計年度末での当社の特許登録件数は、4,743件であり、電力・ガス会社でトップである。
また、地域産業活性化に向けた取り組みとして、自治体や金融機関等と連携し、当社特許技術を中小企業へ紹介する等、知財ビジネスマッチング活動を展開している。
なお、当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は102億円であり、うち電気事業に係る研究開発費は101億円、電気事業以外に係る研究開発費は1億円である。
革新的な低炭素石炭火力発電の実現を目指し、「酸素吹石炭ガス化複合発電実証試験」を実施している。
設備信頼度の向上及び保修コストの低減を図るため、火力発電所のボイラ配管のひずみを高精度に計測し、それを基にボイラ配管の余寿命を診断する技術の開発、及び補修工事を現地で簡易に施工できる方法の開発など、設備経年化へ適切に対応する技術の研究開発に取り組んでいる。
また、火力・原子力発電所の海水系統での付着生物による発電効率の低下を防止するため、新規付着生物対策として付着抑制技術の研究開発に取り組んでいる。
さらに、太陽光発電が大量に導入された場合の電力系統へ与える影響調査・分析など、電力品質や安定供給に影響を及ぼさない電力系統安定化技術などの研究開発に取り組んでいる。その中でも国内初の先進的な取り組みとしてハイブリッド蓄電池システムを設置(環境省の補助事業採択)し、再生可能エネルギーの導入拡大における技術的課題の解決に向け実証事業を実施している。
環境問題に対する取り組みとして、火力発電所から排出されるCO₂を強制的に吸収させることなどにより、製造時におけるCO₂排出量を実質ゼロ以下にできるコンクリートの開発や、石炭灰のリサイクル材を活用した河川底質改善技術の普及拡大に向けた実証試験を実施している。
また、再生可能エネルギー分野の研究では、バイオマスエネルギー転換技術開発として、焼酎残渣を高温高圧で効率的にガス化する研究開発などを実施している。
さらに、電力小売全面自由化が進展する中で、地域社会・経済の発展に貢献し、お客さまから選択し続けられるため、中国地域経済・産業動向の調査分析の実施及びエネルギア地域経済レポートなどを通じた情報提供、戦略的企業経営の支援、金融技術を活用したリスク管理、データの利活用に関する研究などに取り組んでいる。
その他、火力発電所のボイラ配管の保守関連技術について、英国のコンサルティング会社に使用許諾する契約を締結するなど、研究開発した成果の社外での有効活用による収益機会の拡大に取り組んでいる。