第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはない。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はない。

 

2 【経営上の重要な契約等】

該当事項なし。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当第2四半期連結累計期間のわが国経済は、一部に鈍い動きがみられるものの、基調として緩やかに回復している。九州経済は、一部業種で減産の動きがみられるものの、設備投資や住宅投資が持ち直しているほか、雇用・所得環境や個人消費が改善するなど、全体として緩やかに回復している。

当社グループ(当社及び連結子会社)においては、電気事業において、原子力発電所の停止が長期化し、原子力を代替する火力燃料費等が増大しており、川内原子力発電所1号機は9月10日に通常運転に復帰したが、依然として厳しい収支・財務状況が続いており、修繕工事等の年度内繰延べなど緊急的な支出抑制に取り組んでいる。このような状況のもと、前連結会計年度後半からの燃料価格の大幅な下落により燃料費が減少した一方で、燃料費調整による電灯電力料への燃料価格下落の反映が期ずれすることなどにより、経常黒字となった。
 当社は、引き続きグループ一体となって、安全確保・法令遵守・安定供給を前提に、徹底した費用削減や、原子力発電所の早期再稼働に向けた取組みを進めていく。

 

ア 収支

当第2四半期連結累計期間の連結収支については、収入面では、電気事業において、燃料費調整の影響による料金単価の低下などにより電灯電力料は減少したが、再エネ特措法交付金が増加したことなどから、売上高(営業収益)は前年同四半期に比べ18億円増(+0.2%)の9,313億円、経常収益は14億円増(+0.2%)の9,386億円となった。

一方、支出面では、電気事業において、再生可能エネルギー電源からの購入電力料は増加したが、燃料価格の大幅な下落や川内原子力発電所1号機の発電再開などにより燃料費が減少したことに加え、グループ一体となった費用削減に取り組んだ結果、経常費用は960億円減(△9.9%)の8,730億円となった。

以上により、経常損益は前年同四半期の損失319億円から改善し655億円の利益、親会社株主に帰属する四半期純損益は前年同四半期の損失359億円から改善し535億円の利益となった。

 

報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。

 

 

 当第2四半期連結累計期間
(平成27年4月1日から
  平成27年9月30日まで)

前年同四半期比
(%)

金額(百万円)

 電気事業

売 上 高

863,758

101.1

営業利益

70,273

 エネルギー関連事業

売 上 高

80,188

92.9

営業利益

3,665

78.8

 情報通信事業

売 上 高

42,681

101.0

営業利益

4,025

88.3

 その他の事業

売 上 高

12,930

106.5

営業利益

2,064

133.3

 

 (注) 上記の記載金額には消費税等を含んでいない。

 

① 電気事業

販売電力量については、電灯、業務用電力などの一般需要は、業務用電力などの減少から、前年同四半期に比べ1.3%の減少となった。また、大口産業用需要は、鉄鋼や化学などの減少から、3.3%の減少となった。この結果、総販売電力量は394億6千万kWhとなり、1.9%の減少となった。

一方、供給面については、需要の減少や新エネルギー等の受電増加に加え、川内原子力発電所1号機が発電再開したこともあり、自社火力が減少した。

業績については、修繕工事等の年度内繰延べなど緊急的な支出抑制に取り組む中、前連結会計年度後半からの燃料価格の大幅な下落により燃料費が減少した一方で、燃料費調整による電灯電力料への燃料価格下落の反映が期ずれすることなどにより、当第2四半期連結累計期間は黒字となった。

売上高は、燃料費調整の影響による料金単価の低下などにより電灯電力料は減少したが、再エネ特措法交付金が増加したことなどから、前年同四半期に比べ96億円増(+1.1%)の8,637億円となった。一方、営業費用は、再生可能エネルギー電源からの購入電力料は増加したが、燃料価格の大幅な下落や川内原子力発電所1号機の発電再開などにより燃料費が減少したことに加え、グループ一体となった費用削減に取り組んだ結果、879億円減(△10.0%)の7,934億円となった。以上により、営業損益は、前年同四半期の損失273億円から改善し702億円の利益となった。

 

② エネルギー関連事業

売上高は、連結子会社の増加による影響はあるが、ガス販売の減少などにより、前年同四半期に比べ60億円減(△7.1%)の801億円、営業利益は9億円減(△21.2%)の36億円となった。

 

③ 情報通信事業

売上高は、情報システム開発受託の増加などにより、前年同四半期に比べ4億円増(+1.0%)の426億円、営業利益は、情報システム開発に係る売上原価の増加などにより、5億円減(△11.7%)の40億円となった。

 

④ その他の事業

売上高は、不動産販売に係る収入の増加などにより、前年同四半期に比べ7億円増(+6.5%)の129億円、営業利益は、賃貸建物の減価償却費の減少などにより、5億円増(+33.3%)の20億円となった。

 

当社グループの主たる事業である電気事業においては、通常の営業形態として、売上高は、夏季及び冬季に需要が高まることから、第2・4四半期連結会計期間において大きくなる傾向にあることや、営業費用は、発電所の修繕工事の完了時期による影響を受けることなどから、四半期毎の業績に変動がある。

 

イ 販売及び生産の状況

当社グループの事業内容は、電気事業が大部分を占め、電気事業以外の事業の販売、生産及び受注の状況は、グループ全体からみて重要性が小さい。また、電気事業以外の事業については、受注生産形態をとらない業種が多いため、生産及び受注の状況を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため、以下では、電気事業の販売及び生産の状況を当社個別の実績によって示している。

なお、当社は通常の営業形態として、夏季及び冬季に需要が高まることから、四半期毎の販売及び生産には季節的変動がある。

 

① 販売実績

 

種      別

当第2四半期累計期間

(平成27年4月1日から

平成27年9月30日まで)

前年同四半期比
(%)

販売電力量(百万kWh)







電灯

13,033

99.9

電力

2,433

98.8

電灯電力計

15,466

99.8

特定規模需要

24,000

97.1

電灯電力・特定規模需要計

39,466

98.1


 

一般需要

27,742

98.7

大口電力

11,724

96.7

 

 

 

② 需給実績

 

種      別

当第2四半期累計期間

(平成27年4月1日から

平成27年9月30日まで)

前年同四半期比
(%)


 

 

 

 

 


 

 水力発電電力量

(百万kWh)

2,976

118.0

 火力発電電力量

(百万kWh)

25,036

89.6

 原子力発電電力量

(百万kWh)

938

 新エネルギー等発電電力量

(百万kWh)

658

101.5


 

 受電電力量

(百万kWh)

13,532

109.5

 (新エネルギー等再掲)

    (3,734)

(151.8)

 送電電力量

(百万kWh)

△844

140.9


 

 受電電力量

(百万kWh)

291

60.1

 送電電力量

(百万kWh)

△17

109.5

 揚水発電所の揚水用電力量

(百万kWh)

△316

422.4

   合     計

(百万kWh)

42,254

97.7

 損失電力量等

(百万kWh)

2,788

91.6

 販売電力量

(百万kWh)

39,466

98.1

 出水率

(%)

113.0

 

 (注) 1 「新エネルギー等」は、太陽光、風力、バイオマス、廃棄物及び地熱の総称である。

2 揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量である。

3 販売電力量の中には自社事業用電力量(62百万kWh、対前年同四半期比115.2%)を含んでいる。

4 出水率は、昭和59年度から平成25年度までの第2四半期累計期間の30か年平均に対する比である。

 

 

(2) 資産、負債及び純資産の状況

資産は、現金及び預金などの流動資産が減少したことから、前連結会計年度末に比べ1,124億円減(△2.4%)の
4兆6,722億円となった。

負債は、有利子負債の減少や、前連結会計年度末において計上した未払の工事代金の支払などにより、前連結会計年度末に比べ1,598億円減(△3.7%)の4兆1,738億円となった。有利子負債残高は、1,119億円減(△3.4%)の
3兆2,260億円となった。

純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより、前連結会計年度末に比べ474億円増(+10.5%)の4,984億円となり、自己資本比率は10.2%となった。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、電気事業において火力燃料代が減少したことなどにより、前年同四半期の40億円の支出から899億円の収入に転じた。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の償還及び売却による収入の増加などにより、前年同四半期に比べ122億円減(△9.8%)の1,130億円の支出となった。

財務活動によるキャッシュ・フローは、株式及び社債の発行による収入の減少や、借入金の返済による支出の増加などにより、前年同四半期の1,849億円の収入から1,249億円の支出に転じた。

以上により、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ1,485億円減少し3,679億円となった。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当社は、「ずっと先まで、明るくしたい。」をブランド・メッセージとする「九州電力の思い」のもと、責任あるエネルギー事業者として、安定した電力・エネルギーをお客さまにしっかりとお届けすることを使命に、事業活動を進めている。

こうした中、福島第一原子力発電所における深刻な事故を契機に、当社においても、全ての原子力発電所が停止し、厳しい収支・財務状況、需給状況が続いたことから、徹底した経営の効率化や様々な需給対策に加えて、電気料金の値上げや優先株式の発行を実施してきた。

原子力発電所の再稼働については、本年9月に川内原子力発電所1号機が通常運転に復帰し、同2号機が10月に発電を再開した。当社としては、安全の確保を大前提に、国の審査の続く玄海原子力発電所3、4号機についても、一日も早い再稼働を目指し、グループを挙げて対応していく。

また、あらゆる収支改善対策等に最大限の努力を傾注していく。具体的には、業務委託範囲・内容の見直しや、燃料調達価格の低減努力、高効率火力発電所の優先運転の徹底による経済的な需給運用などの経営効率化に取り組んでいく。なお、安全確保・法令遵守・安定供給を前提に、当面は、修繕工事等の短期限定の規模縮小や中止・繰延べにも努める。

一方、平成28年には電力システム改革に伴う小売全面自由化が予定されており、今後、本格的な競争時代を迎える。

このような状況のもと、お客さまから信頼され、選ばれ続けるためには、グループ一体となった変革を加速させていく必要がある。このため、本年4月に新たな「グループ中期経営方針」を策定し、「2030年のありたい姿」と、その実現に向けた3つの戦略の柱を定め、平成27~31年度の5か年において重点的に取り組むべき施策を示した。

今後、この新たな経営方針のもと、全力を挙げて以下の取組みを推進していく。

 

 ① 九州のお客さまのエネルギーに関する様々な思いにお応えする

○ 電力の安定供給の確保

依然として厳しい需給状況が続く中、電力設備の安全・安定運転を徹底し、安定供給の使命を果たしていく。

 原子力発電については、福島第一原子力発電所のような事故は決して起こさないという固い決意のもと、更なる安全性向上のための自主的かつ継続的な取組みを進めていく。
 また、電力システム改革に伴う競争環境を見据えて、競争力と安定性を備えた電源を確保するため、新大分3号系列第4軸及び松浦2号の開発を着実に進めるとともに、燃料トレーディングの導入や上流権益投資の推進な

 

どにより、燃料調達における柔軟性の向上と競争力の強化を図っていく。

さらに、将来の環境変化にも柔軟に対応できるよう、原子力、石炭、LNG及び水力・地熱等の再生可能エネルギーによるバランスの取れた供給体制を構築していく。

なお、太陽光など気象条件等による出力変動の大きい再生可能エネルギーについては、電力の安定供給を前提として、導入に努めていく。

 

○ 多様なエネルギーサービスの提供

当社グループ(当社及び連結子会社)の基盤である九州において、「電気をお届けする」会社から「エネルギーサービスを提供する」企業グループとなり、エネルギーに関するお客さまニーズにお応えした様々なサービスの最適な組合せを、ワンストップでお届けしていく。

小売が全面自由化されるガス事業についても、これまでの卸供給に加え、小売事業に本格的に参入していく。

 

 ② 九電グループの強みを活かして、成長市場で発展していく

○ 海外電気事業の強化

海外電気事業については、2030年時点での発電事業持分出力500万kWを目標に、これまで国内外で蓄積した技術・ノウハウを活かして、市場の成長性が高いアジアを中心に発電事業を拡大していく。
 また、新興国における高効率石炭火力発電所建設に係る事業性調査など、海外コンサルティングについても積極的に展開していく。

 

○ 九州域外における電気事業の展開

九州域外における電気事業については、九州域内からの供給に加え、他社とのアライアンス等により、域外における電源開発にも取り組んでいく。具体的には、関東エリアにおける石炭火力発電所の共同開発について、検討を進めている。

 

○ 再生可能エネルギー事業の拡大

世界的な成長分野である再生可能エネルギー事業については、安定供給や環境への影響を考慮しながら、地熱や水力を中心に国内外で積極的に展開していく。

 

 ③ 強固な事業基盤を築く

○ 競争力の源泉となる人材と組織の強化

今後の競争環境を見据え、情熱を持って変革をリードする人材や、創意工夫を凝らして業務の改善・改革を実践できる人材の育成に取り組んでいく。

また、環境が大きく変化する中においても、スピード感をもって、柔軟に対応できる組織・業務運営体制を構築していく。

 

○ 九電グループ一体となった財務基盤・競争力強化

事業活動全般にわたる徹底した効率化に努め、競争力を強化することで、収支の改善、財務基盤の回復に努めていく。

具体的には、外部知見を活用した資機材調達改革や、継続的な原価低減に向けた原価意識の向上及び原価管理の強化に取り組んでいく。

また、競争優位性の構築に向け、グループ一体となった技術開発の推進やこれまで培ってきた技術力・スキルの維持・継承に取り組んでいく。

 

○ 安全・安心の追求

全ての事業活動の基本として、安全・安心を最優先に取り組んでいく。

特に、原子力については、安全への取組みに終わりがないことを強く自覚し、経営トップの強いリーダーシップのもと、リスクマネジメントの強化に努めていく。また、地域の皆さまとのフェイス・トゥ・フェイスの対話活動を進め、皆さまの声を当社の取組みに反映させていく。

 

 

○ CSR(企業の社会的責任)経営の徹底

法令遵守はもとより、社会から信頼される行動による誠実かつ公正な事業運営を徹底していく。

また、社会とのコミュニケーションを強化し、いただいた声を事業運営に的確に反映していく。併せて、迅速で分かりやすい情報公開を徹底し、事業活動の透明性を高めていく。

さらに、ボランティア活動など地域の皆さまとの協働を通じて、社会的課題の解決に貢献し、ともに発展していく。

 

当社としては、これらの取組みをグループ一体となって進めることにより、持続的な成長を目指すとともに、ステークホルダーの皆さまへの価値提供を果たしていく。

 

(参考)九州電力グループ中期経営方針(平成27~31年度)

○ 2030年のありたい姿


 

○ ありたい姿に向けた3つの戦略の柱


 

○ 成長事業の目標


 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の当社グループの研究開発費は2,801百万円である。

 

 

(6) 主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設、除却等について、当第2四半期連結累計期間において変更したものは次のとおりである。

 

新設等

 (電気事業)

 火力

地点名

出力(千kW)

着工

運転開始

新大分発電所(増設)

459.4[3号系列第4軸]

平成25年7月

平成28年7月

 

  (注) 他社の先行同型機における蒸気タービン不具合(最終段翼折損)を踏まえ、暫定対策を実施したことから、
  定格出力を480千kWから459.4千kWに変更した。

 

 

前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設、除却等について、当第2四半期連結累計期間において完了したものは次のとおりである。

 

除却等

 (電気事業)

 火力

地点名

出力(千kW)

廃止

唐津発電所

375[2号機]
500[3号機]

平成27年6月

 

 

 原子力

地点名

出力(千kW)

廃止

玄海原子力発電所

559[1号機]

平成27年4月