第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはない。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はない。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間のわが国経済は、輸出や生産の弱さが続いているが設備投資の増加などにより、緩やかに回復している。九州経済も、生産や輸出で弱めの動きとなっているが、設備投資の増加などもあり、総じてみると緩やかに拡大している。

当第1四半期連結累計期間の業績については、前年同四半期に定期検査を実施していた原子力発電所が安定稼働したことにより燃料費が減少したことなどから、前年同四半期に比べ増益となった。

 

ア 収支

当第1四半期連結累計期間の連結収支については、収入面では、国内電気事業において、販売電力量の増や燃料費調整の影響による電灯電力料の増加や、再エネ特措法交付金の増加などにより増収となったことに加え、ICTサービス事業において増収となったことなどから、売上高(営業収益)は前年同四半期に比べ231億円増(+5.0%)の4,893億円、経常収益は258億円増(+5.5%)の4,935億円となった。
 支出面では、国内電気事業において、原子力バックエンド費用や再生可能エネルギー電源等からの他社購入電力料、連結子会社の電力調達費用の増加はあったが、原子力発電所の安定稼働による燃料費の減少などにより費用減となった一方で、ICTサービス事業において費用増となったことなどから、経常費用は35億円増(+0.8%)の4,817億円となった。
 以上により、経常損益は前年同四半期に比べ222億円改善し118億円の利益、親会社株主に帰属する四半期純損益は168億円改善し77億円の利益となった。

 

報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。

 

 

当第1四半期連結累計期間
(2019年4月1日から
  2019年6月30日まで)

前年同四半期比
(%)

金額(百万円)

 国内電気事業

売 上 高

449,684

104.5

営業利益

14,953

 その他エネルギーサービス事業

売 上 高

36,426

94.6

営業利益

752

29.4

 ICTサービス事業

売 上 高

25,055

114.8

営業利益

1,123

151.2

 その他の事業

売 上 高

6,399

96.4

営業利益

1,374

86.3

 

 (注) 1 上記の記載金額には消費税等を含んでいない。

  2 当第1四半期連結会計期間より報告セグメントを変更している。

 

① 国内電気事業

当社個別の販売電力量については、競争環境は継続しているものの電気料金の値下げなどによる競争力強化に伴い、前年同四半期と同水準の165億kWhとなった。

また、当社グループ合計の販売電力量は、九州域外販売の増加などにより前年同四半期に比べ、2.3%増の170億kWhとなった。

一方、供給面については、原子力の安定稼働に加え、火力・揚水等の総合的な運用及び国のルールに基づく再エネ出力制御の実施により、安定して電力を供給することができた。

業績については、売上高は、販売電力量の増や燃料費調整の影響による電灯電力料の増加や、再エネ特措法交付金の増加などから、前年同四半期に比べ192億円増(+4.5%)の4,496億円となった。一方、営業費用は、原子力バックエンド費用や再生可能エネルギー電源等からの他社購入電力料、連結子会社の電力調達費用の増加はあったが、原子力発電所の安定稼働による燃料費の減少などから、32億円減(△0.7%)の4,347億円となった。以上により、営業損益は、225億円改善し149億円の利益となった。

 

② その他エネルギーサービス事業

その他エネルギーサービス事業は、電気設備の建設・保守など電力の安定供給に資する事業、お客さまのエネルギーに関する様々な思いにお応えするため、ガス・LNG販売、再生可能エネルギー事業等を展開している。また、九電グループが培ってきた技術・ノウハウを活かし、海外エネルギー事業の強化などにも取り組んでいる。

売上高は、電気計測機器の取替工事の増加などはあったが、発電所補修工事の減少などにより、前年同四半期に比べ20億円減(△5.4%)の364億円、営業利益は、18億円減(△70.6%)の7億円となった。

 

③ ICTサービス事業

ICTサービス事業は、保有する光ファイバ網やデータセンターなどの情報通信事業基盤や事業ノウハウを活用し、データ通信、光ブロードバンド、電気通信工事・保守、情報システム開発、データセンター事業等を展開している。
 売上高は、情報システム機器販売や情報システム開発受託の増加などにより、前年同四半期に比べ32億円増(+14.8%)の250億円、営業利益は、3億円増(+51.2%)の11億円となった。

 

④ その他の事業

その他の事業は、不動産、有料老人ホーム事業等を展開している。
 売上高は、不動産販売に係る収入の減少などにより、前年同四半期に比べ2億円減(△3.6%)の63億円、営業利益は、2億円減(△13.7%)の13億円となった。

 

当社グループの主たる事業である国内電気事業においては、通常の営業形態として、売上高は、夏季及び冬季に需要が高まることから、第2・4四半期連結会計期間において大きくなる傾向にあることや、営業費用は、発電所の修繕工事の実施時期などによる影響を受けることから、四半期毎の業績に変動がある。

 

 

イ 販売及び生産の状況

当社グループの事業内容は、国内電気事業が大部分を占め、国内電気事業以外の事業の販売、生産及び受注の状況は、グループ全体からみて重要性が小さい。また、国内電気事業以外の事業については、受注生産形態をとらない業種が多いため、生産及び受注の状況を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため、以下では、販売及び生産の状況を、国内電気事業の大部分を占める当社個別の実績によって示している。
 なお、当社は通常の営業形態として、夏季及び冬季に需要が高まることから、四半期毎の販売及び生産には季節的変動がある。

 

① 販売実績

 

種      別

当第1四半期累計期間

(2019年4月1日から

2019年6月30日まで)

前年同四半期比
(%)

販売電力量(百万kWh)

電灯

5,600

97.5

電力

10,920

100.4

合計

16,520

99.4

 

 (注) 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。

 

 〔参考〕

   当社グループ合計の販売電力量(百万kWh)

17,016

102.3

 

 (注) 当社グループ合計の販売電力量は、当社及び連結子会社(九電みらいエナジー株式会社)の数値を記載してい

   る。

 

② 需給実績

 

種      別

当第1四半期累計期間

(2019年4月1日から

2019年6月30日まで)

前年同四半期比
(%)


 

 

 

 

 


 

 水力発電電力量

(百万kWh)

1,092

79.2

 火力発電電力量

(百万kWh)

4,222

55.6

 原子力発電電力量

(百万kWh)

7,647

244.7

 新エネルギー等発電電力量

(百万kWh)

278

114.1

 融通・他社受電電力量

(百万kWh)

4,504

82.4

(新エネルギー等再掲)

   (3,614)

(111.4)

 揚水発電所の揚水用電力量

(百万kWh)

△650

128.9

   合     計

(百万kWh)

17,093

98.8

 損失電力量等

(百万kWh)

573

84.9

 販売電力量

(百万kWh)

16,520

99.4

 出水率

(%)

63.5

 

 (注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。

      2 自社の発電電力量は送電端の数値を記載している。

      3 「新エネルギー等」は、太陽光、風力、バイオマス、廃棄物及び地熱の総称である。

      4 融通・他社受電電力量は、受電電力量から送電電力量を控除した電力量を記載している。

      5 揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量である。

      6 販売電力量の中には自社事業用電力量(34百万kWh、対前年同四半期比93.9%)を含んでいる。

      7 出水率は、1988年度から2017年度までの第1四半期累計期間の30か年平均に対する比である。

 

 

(2) 資産、負債及び純資産の状況

資産は、設備投資などによる固定資産の増加はあったが、現金及び預金などの流動資産が減少したことから、前連結会計年度末に比べ448億円減(△0.9%)の4兆7,491億円となった。
 負債は、有利子負債の増加はあったが、未払の使用済燃料再処理等拠出金費などのその他の流動負債が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ399億円減(△1.0%)の4兆888億円となった。有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ463億円増(+1.4%)の3兆2,695億円となった。
  純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上はあったが、配当金の支払などにより、前連結会計年度末に比べ49億円減(△0.7%)の6,603億円となり、自己資本比率は13.4%となった。

 

(3) 経営方針・経営戦略等並びに事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等並びに事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更はない。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間の当社グループの研究開発費は1,402百万円である。

 

(5) 主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設、除却等において、当第1四半期連結累計期間において廃止した設備は次のとおりである。

 

除却等

(国内電気事業)

 火力

地点名

出力(千kW)

廃止

相浦発電所

375[1号機]

500[2号機]

2019年4月

豊前発電所

500[1号機]

2019年6月

 

 

 原子力

地点名

出力(千kW)

廃止

玄海原子力発電所

559[2号機]

2019年4月

 

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当社は、2019年4月26日の取締役会決議により、2020年4月1日(予定)に、当社が営む一般送配電事業及び離島における発電事業等を会社分割の方法により「九州電力送配電株式会社」(以下「承継会社」という。)に承継させることとし、2019年4月26日、承継会社との間で吸収分割契約を締結した(以下、この会社分割を「本件吸収分割」という。)。本件吸収分割契約の締結については、2019年6月26日開催の第95回定時株主総会において関連議案が承認可決されている。
 なお、本件吸収分割の効力発生については、関係官庁等から事業の遂行に必要な許認可等が得られることが前提条件となる。
(1) 本件吸収分割の背景・目的

わが国においては、「電力の安定供給の確保」、「電気料金の抑制」、「需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大」を目的として電力システム改革が進められており、その一環として、2015年6月の電気事業法改正により、送配電部門の中立性を一層確保する観点から、2020年4月に一般送配電事業者が小売電気事業や発電事業を行うことが原則禁止される「兼業規制による法的分離」が義務付けられている。
 当社は、この法的分離に適切に対応し、九電グループの価値向上と競争力ある事業運営体制を構築する観点から、当社が営む一般送配電事業等を当社の完全子会社である九州電力送配電株式会社に承継させる吸収分割を実施する。
 これにより当社は、発電事業及び小売電気事業を一体で担う事業持株会社として、お客さまのより豊かで快適な生活に資するエネルギーサービスをお届けするとともに、競争力を高め、更なる収益拡大を図っていく。
 また、九州電力送配電株式会社は、公平性・透明性・中立性を一層高めるとともに、電力の安定供給と、保全・運用業務の効率化・高度化などによる経済性との両立により、お客さまからの信頼向上を目指していく。
 こうした事業運営体制の構築を通じて、法的分離後も、当社と九州電力送配電株式会社が引き続き、エネルギー事業者としての責務を全うするとともに、九電グループ全体の価値の持続的な向上を目指していく。

(2) 本件吸収分割の要旨

ア 本件吸収分割の日程

  吸収分割契約承認 取締役会(当社)       2019年4月26日

  吸収分割契約承認 取締役決定(承継会社)   2019年4月26日

  吸収分割契約締結              2019年4月26日

  吸収分割契約承認 定時株主総会(当社)    2019年6月26日

  吸収分割契約承認 臨時株主総会(承継会社)  2019年6月26日

  吸収分割効力発生日             2020年4月1日(予定)

イ 本件吸収分割の方式

  当社を分割会社とし、当社の100%子会社である九州電力送配電株式会社を承継会社とする吸収分割である。

ウ 本件吸収分割に係る割当ての内容

本件吸収分割に際し、承継会社である九州電力送配電株式会社は、普通株式3,360万株を発行し、すべて当社に対して割当て交付する。

エ 本件吸収分割に係る割当ての内容の算定根拠

承継会社は、当社の100%子会社であり、本件吸収分割に際して承継会社が発行する株式のすべてが当社に交付されることから、当社と承継会社間で協議し、割当てる株式数を決定している。

オ 本件吸収分割により増減する資本金

  当社の資本金に変更はない。

カ 承継会社が承継する権利義務

九州電力送配電株式会社は、当社との間で締結した2019年4月26日付の吸収分割契約の定めに従い、当社が営む一般送配電事業、離島における発電事業及びこれらに付帯関連する事業に関して有する権利義務を効力発生日に承継する。

なお、本件吸収分割による承継会社への債務の承継については、免責的債務引受の方法によるものとする。

また、当社の既存の公募社債に係る債務等については承継しない。

 

(3) 分割する資産、負債の項目及び金額(2019年3月31日現在)

資産

負債

項目

金額

項目

金額

固定資産

1,729,924百万円

固定負債

38,599百万円

流動資産

115,192百万円

流動負債

124,548百万円

合計

1,845,116百万円

合計

163,147百万円

 

(注) 上記各金額は、2019年3月31日現在の貸借対照表を基準として算出しているため、実際に承継される金

   額は、上記金額に効力発生日前日までの増減を加除した数値となる。

(4) 本件吸収分割後の承継会社の状況(2020年4月1日現在(予定))

 

承継会社

ア 商号

九州電力送配電株式会社

イ 所在地

福岡県福岡市中央区渡辺通二丁目1番82号

ウ 代表者の役職・氏名

代表取締役社長 廣渡 健

エ 事業内容

一般送配電事業、離島における発電事業及びこれらに付帯関連する事業

オ 資本金

20,000百万円