第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について変更があった項目は、以下のとおりである。

なお、文中における将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものである。

また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」の項目番号に対応するものである。

 

(7) オペレーショナルリスク

② 法令違反等

当社グループは、九州エリアを中心に多くの拠点を持ち、電気をはじめ様々な商品やサービスをお客さまに提供しており、関連する法令や規制は多岐にわたる。また海外での事業運営においては、当該国の法的規制の適用を受けている。

当社グループでは、これらの様々な法的規制の遵守に努めているが、各種法令などに対する理解が不十分、または法令等が変更された際の対応が適切でなく、法令などに違反したと判定された場合や、従業員による個人的な不正行為などを含めて社会的要請に反した行動などによりお客さまからの信頼を失墜する事態に至った場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

かかるリスクに対し、当社では法令理解の浸透を通じた法的規制の遵守はもとより、社会的規範や企業倫理を守ることをコンプライアンス経営と定め、社長を委員長とするコンプライアンス委員会のもと、業務執行機関の長を「コンプライアンス責任者」として、活動計画を策定・実践するとともに、社内外に相談窓口を設置するなどの体制を整備し、コンプライアンスを推進している。

また、グループ会社に対しては、コンプライアンス情報の共有や意見交換などを行い、グループ会社と一体となった取組みを推進しているほか、グループ会社の指導・支援に関する管理部門の役割を明確化するなど、当社グループ全体での推進体制の強化を図っている。

なお、当社及び連結子会社である九電みらいエナジー株式会社は、2021年7月13日に、「旧一般電気事業者らは、特別高圧電力及び高圧電力の供給について、共同して、中部地区、関西地区、中国地区又は九州地区における顧客の獲得を制限している疑いがある。」として、独占禁止法第47条に基づく公正取引委員会の調査を受けた。

このことを厳粛に受け止め、公正取引委員会の調査に対し全面的に協力していく。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用している。また、当該会計基準等の適用等を踏まえ「電気事業会計規則」が改正されたため、再生可能エネルギー固定価格買取制度に係る再エネ特措法賦課金及び再エネ特措法交付金の会計処理については、売上高(営業収益)には計上せず、対応する営業費用から控除する方法に変更している。なお、本改正において検針日基準の取扱いに変更はないため、当社及び連結子会社である九州電力送配電株式会社は、引き続き検針日基準により収益計上している。

これらに伴い、前年同四半期連結累計期間及び前連結会計年度との比較・分析については、これらを遡及適用した後の数値で行っている。

 

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間のわが国経済は、新型コロナウイルスの影響により厳しい状況にあるなか、持ち直しの動きが続いているものの、緊急事態宣言等の影響により個人消費が弱い動きとなっている。九州経済も厳しい状況にあるが、輸出・生産を中心に持ち直しつつある。

当第1四半期の業績については、原子力発電所の稼働増による燃料費の減少などはあったが、燃料価格の上昇により燃料費調整の期ずれ影響が前年同四半期の差益から差損に転じたことなどから、前年同四半期に比べ減益となった。

 

 

ア 収支

当第1四半期連結累計期間の小売販売電力量については、5、6月の気温が前年に比べ低めに推移したことによる減少はあるものの、グループ一体となった営業活動による増加や前年同四半期が新型コロナウイルス感染症の影響で減少したことによる反動増などにより、前年同四半期に比べ4.8%増179億kWhとなった。また、卸売販売電力量は81.0%増42億kWhとなった。この結果、総販売電力量は13.8%増221億kWhとなった。

小売・卸売に対する供給面については、原子力をはじめ、火力・揚水等発電設備の総合的な運用等により、また、エリア需給については、調整力電源の運用及び国のルールに基づく再エネ出力制御の実施等により、安定して電力を供給することができた。

当第1四半期連結累計期間の連結収支については、収入面では、国内電気事業において、小売販売電力量は増加したが、燃料費調整の影響などにより小売販売収入は減少した。一方で、卸売販売収入や託送収益が増加したことなどから、売上高(営業収益)は前年同四半期に比べ158億円増(+4.7%)の3,499億円、経常収益は151億円増(+4.5%)の3,527億円となった。
 支出面では、国内電気事業において、原子力発電所の稼働増等による燃料費の減少はあったが、購入電力料や原子力バックエンド費用が増加したことなどから、経常費用は178億円増(+5.7%)の3,286億円となった。
 以上により、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益ともに前年同四半期に比べ減益となり、経常利益は26億円減(△9.9%)の240億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は25億円減(△13.7%)の158億円となった。

 

報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。

 

 

当第1四半期連結累計期間
(2021年4月1日から
  2021年6月30日まで)

対前年同四半期増減率
(%)

金額(百万円)

 発電・販売事業

売 上 高

308,618

5.5

経常利益

15,395

△33.2

 送配電事業

売 上 高

122,861

8.6

経常利益

2,665

 その他エネルギーサービス事業

売 上 高

38,328

6.8

経常利益

2,658

39.2

 ICTサービス事業

売 上 高

25,163

3.4

経常利益

1,395

△1.4

 その他の事業

売 上 高

7,246

8.1

経常利益

1,467

10.8

 

 

[参考]国内電気事業再掲

 

当第1四半期連結累計期間
(2021年4月1日から
  2021年6月30日まで)

対前年同四半期増減率
(%)

金額(百万円)

 国内電気事業

売 上 高

311,798

5.1

経常利益

18,494

△16.0

 

 (注) 「発電・販売事業」と「送配電事業」との内部取引消去後の数値を記載している。

 

① 発電・販売事業

発電・販売事業は、国内における発電・小売電気事業等を展開している。

売上高は、グループ一体となった営業活動などによる小売販売電力量の増加はあるものの燃料費調整の影響などにより小売販売収入は減少したが、卸売販売収入が増加したことなどから、前年同四半期に比べ161億円増(+5.5%)の3,086億円となった。経常利益は、原子力発電所の稼働増による燃料費の減少などはあったが、燃料価格の上昇により燃料費調整の期ずれ影響が前年同四半期の差益から差損に転じたことなどから、76億円減(△33.2%)の153億円となった。

 

② 送配電事業

送配電事業は、九州域内における一般送配電事業等を展開している。

売上高は、再生可能エネルギー電源からの買取増に伴う卸売販売電力量の増により卸売販売収入が増加したことや、託送収益が増加したことなどから、前年同四半期に比べ97億円増(+8.6%)の1,228億円となった。経常損益は、再生可能エネルギー電源からの買取額や需給調整市場からの調達費用の増等による購入電力料の増加はあったが、売上高の増加に加え、委託費等の費用が減少したことなどから、前年同四半期の損失10億円から改善し、26億円の利益となった。

 

③ その他エネルギーサービス事業

その他エネルギーサービス事業は、電気設備の建設・保守など電力の安定供給に資する事業、お客さまのエネルギーに関する様々な思いにお応えするため、ガス・LNG販売、再生可能エネルギー事業等を展開している。また、九電グループが培ってきた技術・ノウハウを活かし、海外事業の強化などにも取り組んでいる。

売上高は、海外LNGプロジェクトにおけるLNG販売の増加などにより、前年同四半期に比べ24億円増(+6.8%)の383億円、経常利益は、7億円増(+39.2%)の26億円となった。

 

④ ICTサービス事業

ICTサービス事業は、保有する光ファイバ網やデータセンターなどの情報通信事業基盤や事業ノウハウを活用し、データ通信、光ブロードバンド、電気通信工事・保守、情報システム開発、データセンター事業等を展開している。
 売上高は、光ブロードバンド及びスマートフォンサービスの販売拡大などにより、前年同四半期に比べ8億円増(+3.4%)の251億円、経常利益は、前年同四半期並みの13億円となった。

 

⑤ その他の事業

その他の事業は、不動産、有料老人ホーム、事務業務受託、人材派遣事業等を展開している。
 売上高は、不動産販売の増加などにより、前年同四半期に比べ5億円増(+8.1%)の72億円、経常利益は、1億円増(+10.8%)の14億円となった。

 

当社グループの主たる事業である国内電気事業(発電・販売事業及び送配電事業)においては、通常の営業形態として、売上高は、夏季及び冬季に電力需要が高まることから、第2・4四半期連結会計期間において大きくなる傾向にあることや、営業費用は、発電所の修繕工事の実施時期などによる影響を受けることから、四半期毎の業績に変動がある。

 

イ 販売及び生産の状況

当社グループの事業内容は、国内電気事業(発電・販売事業及び送配電事業)が大部分を占め、国内電気事業以外の事業の販売、生産及び受注の状況は、グループ全体からみて重要性が小さい。また、国内電気事業以外の事業については、受注生産形態をとらない業種が多いため、生産及び受注の状況を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため、以下では、販売及び生産の状況を、国内電気事業における実績によって示している。
 なお、国内電気事業においては、通常の営業形態として、夏季及び冬季に電力需要が高まることから、四半期毎の販売及び生産には季節的変動がある。

 

 

① 販売実績

 

種      別

当第1四半期連結累計期間

(2021年4月1日から

2021年6月30日まで)

対前年同四半期増減率
(%)

電力量(百万kWh)

 小売販売電力量

17,892

4.8

 

 電灯

5,240

△6.8

 

 電力

12,652

10.5

  卸売販売電力量

4,160

81.0

  総販売電力量

22,052

13.8

 

 (注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。

    2 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社、九電みらいエナジー株式会社)の合計値(内部取引消去後)を記載している。

   3 小売販売電力量における新型コロナウイルス影響は△5億kWh程度である。

   4 卸売販売電力量には間接オークションに伴う自己約定を含んでいる。

 

② 発受電実績

 

種      別

当第1四半期連結累計期間

(2021年4月1日から

2021年6月30日まで)

対前年同四半期増減率
(%)

電力量(百万kWh)


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 水力発電電力量

 

1,471

15.5

 火力発電電力量

 

4,399

△28.0

 原子力発電電力量

 

9,035

48.0

 新エネルギー等発電電力量

 

317

20.3

 融通・他社受電電力量

 

8,724

20.2

 (水力再掲)

(403)

(△2.7)

(新エネルギー等再掲)

(4,339)

(7.0)

 揚水発電所の揚水用電力量等

 

△769

33.4

   合     計

 

23,176

13.4

 損失電力量等

 

1,124

5.6

 総販売電力量

 

22,052

13.8

 出水率

 

97.9%

 

 (注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。

      2 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社、九電みらいエナジー株式会社)の合計値(内部取引消去後)を記載している。

      3 発電電力量は、送電端の数値を記載している。

      4 「新エネルギー等」は、太陽光、風力、バイオマス、廃棄物及び地熱の総称である。

      5 当第1四半期連結累計期間の融通・他社受電電力量は、期末時点で把握している受電電力量を記載している。

      6 揚水発電所の揚水用電力量等は、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量及び自己託送の電力量である。

      7 出水率は、当社の自流式水力発電電力量の1990年度から2019年度までの第1四半期累計期間における30か年平均に対する比である。

 

(2) 資産、負債及び純資産の状況

資産は、原子力安全性向上対策工事等に伴う固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ150億円増(+0.3%)の5兆1,435億円となった。
 負債は、未払の工事代金などのその他の流動負債の減少はあったが、有利子負債が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ29億円増(+0.1%)の4兆4,500億円となった。有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ1,006億円増(+2.9%)の3兆6,233億円となった。
  純資産は、配当金の支払による減少はあったが、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより、前連結会計年度末に比べ120億円増(+1.8%)の6,934億円となり、自己資本比率は12.9%となった。

 

(3) 経営方針・経営戦略等並びに事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等並びに事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更はない。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間の当社グループの研究開発費は1,400百万円である。

 

3 【経営上の重要な契約等】

該当事項なし。