当連結会計年度のわが国経済は、中国をはじめとする新興国経済の減速を背景に、輸出・生産面に鈍さが見られたものの、企業収益や雇用・所得環境が改善するなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。また、北海道においても、公共投資の減少など、一部で弱い動きが見られたものの、個人消費の持ち直しや外国人観光客の増加などにより、緩やかな回復基調で推移いたしました。
一方、エネルギー業界におきましては、本年4月に電力小売り全面自由化がスタートし、エネルギー事業者に限らず、さまざまな異業種参入の動きが活発化しており、また、来年4月にはガスの小売り全面自由化が控えているなど、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しつつあります。
このような状況のもと、当社グループは、ガスの販売拡大を中心とした積極的な営業活動や保安の強化に取り組むとともに、電力事業参入をはじめとする総合エネルギーサービス事業の展開に向けた取り組みを着実に進めてまいりました。連結売上高は、都市ガス販売量が増加しましたが、原料費調整制度による販売単価への影響等により、前連結会計年度に比べ7.6%減の93,131百万円となりました。
一方、費用につきましては、経営全般にわたる合理化・効率化を進めてまいりました結果、経常利益は前連結会計年度に比べ6.8%増の1,785百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等を計上した結果、同36.9%減の1,151百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① ガス
当連結会計年度の新設件数は、賃貸住宅の獲得戸数の増加等により、前連結会計年度に比べ631件増加し10,374件となりました。結果、当連結会計年度末のお客さま件数は、前連結会計年度末に比べ3,312件増の561,741件となり、3期連続の純増となりました。
都市ガス販売量は、家庭用につきましては、春先の気温が高めに推移したものの、お客さま件数が増加したことや冬場の気温が低めに推移したこと等により、前連結会計年度に比べ6.0%増の160百万㎥となりました。業務用につきましては、省エネの定着等がありましたものの、新規物件の獲得等により、同3.9%増の349百万㎥となり、他事業者向け供給を含めました総販売量は同4.6%増の517百万㎥となりました。LNG販売を含む売上高は、原料費調整制度の販売単価への影響等により、同10.4%減の66,822百万円となり、セグメント利益は同25.4%減の3,251百万円となりました。
② LPG
売上高は、LPG販売量が増加したものの、原料費調整制度による販売単価への影響等により前連結会計年度に比べ13.9%減の6,301百万円となり、セグメント利益は同45.1%減の243百万円となりました。
③ その他エネルギー
売上高は、当社の電力事業開始や、気温等の影響による熱供給事業の販売量の増加等により、前連結会計年度に比べ5.0%増の8,110百万円となりました。また、熱供給事業の原料費が減少したこと等により624百万円増益の236百万円のセグメント利益となりました。
④ 工事及び器具
売上高は、お客さま件数の増加による都市ガス工事の増加等により、前連結会計年度に比べ4.1%増の15,178百万円となり、セグメント利益は労務費等の費用が増加したこと等により同0.7%減の552百万円となりました。
⑤ その他
売上高は、前連結会計年度末において人材派遣事業を廃止したこと等により、前連結会計年度に比べ9.5%減の1,555百万円となりました。セグメント利益は、コンピュータ販売等の売上原価の低減等により同35.4%増益となり、144百万円となりました。
(注) 1 本書面では、ガス量はすべて1m3当り45メガジュール(10,750キロカロリー)で表示しております。
2 消費税については税抜方式を採用しております。
当連結会計年度末の借入金・社債等の残高は前連結会計年度末に比べ189百万円増加し、71,259百万円となり、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末に比べ2,820百万円増加し、3,963百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
たな卸資産の増減額の減少等により、同2,541百万円増加し、14,333百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出の増加等により、同3,165百万円減少し、12,134百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
社債による低金利の資金調達を行ったこと等により、620百万円の収入となりました。
当社グループにおきましては、「都市ガス事業」が売上高及び営業費用共に連結財務諸表の大半を占めており、当該セグメントが当社グループの生産、受注及び販売活動の中心となっております。
以下は、「都市ガス事業」における当社の生産、受注及び販売の状況について記載しております。
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
区分 | 生産量(千m3) | 前年同期比(%) | |
都市ガス | 石狩LNG基地 | 427,091 | 10.2 |
函館みなと工場 | 44,501 | 3.3 | |
北見工場 | 6,811 | 19.1 | |
計 | 478,404 | 9.6 | |
都市ガス事業については、その事業の性質上、受注生産を行っておりません。
当連結会計年度における都市ガス販売実績は次のとおりであります。
区分 | 販売量 | 前年同期比(%) | |
都市ガス | 家庭用 | 160,685千m3 | 6.0 |
その他 | 349,689千m3 | 3.9 | |
計 | 510,374千m3 | 4.5 | |
他事業者向け | 7,229千m3 | 7.2 | |
総販売量 | 517,604千m3 | 4.6 | |
月平均調定件数 | 448,548件 | 0.3 | |
調定件数1件当たり月平均販売量 | 94.8m3 | 4.2 | |
区分 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
都市ガス | 家庭用 | 24,955,726 | △5.2 |
その他 | 29,391,177 | △13.0 | |
計 | 54,346,904 | △9.6 | |
平成28年3月末における地区別お客さま件数及び普及率は次のとおりであります。
地区別 | 世帯数(世帯) | お客さま件数(件) | 普及率(%) | |||
札幌地区 | 828,838 | (△1.3) | 427,032 | (0.8) | 51.5 | (2.2) |
函館地区 | 115,722 | (0.0) | 65,340 | (△0.5) | 56.5 | (△0.5) |
小樽地区 | 47,329 | (△0.9) | 32,928 | (△0.6) | 69.6 | (0.4) |
千歳地区 | 42,970 | (1.6) | 19,404 | (0.9) | 45.2 | (△0.7) |
北見地区 | 43,470 | (0.4) | 17,037 | (0.7) | 39.2 | (0.3) |
計 | 1,078,329 | (△1.0) | 561,741 | (0.6) | 52.1 | (1.6) |
(注) 1 お客さま件数は、ガスメーター取付数によっております。
2 世帯数は、供給区域の住民基本台帳及び各自治体の資料から推計した一般世帯数であります。
3 ( )内数値は対前年比(%)であります。
当社は平成27年7月30日にガス料金の改定を主とする一般ガス供給約款・選択約款の変更について、北海道経済産業局長に届出を行い、平成27年9月1日より実施いたしました。これは、都市ガスの原料構成に占める輸入原料の割合が100%となることに伴う、原料費調整制度における指標の変更を主として、ガス料金の見直しを行ったものです。改定後のガス料金は、現行に比べ小口部門全体で平均△0.11%となりました。
供給約款料金に対しては、下記の料金が適用されます。この区分によるa基本料金およびb従量料金の合計とし、各月の使用量に応じてA・B・C・D・Eのいずれかの料金表が適用されます。また、一般ガス供給約款で定める料金以外に、選択約款による料金や個別交渉による大口向けの料金があります。
(平成27年8月31日までの適用料金)
a 基本料金
基本料金は、1か月につき次のとおりです。
料金表 | 1か月の使用量 | 基本料金(税込) |
A | 0m3から15m3まで | 928.80円 |
B | 15m3を超え50m3まで | 1,421.28円 |
C | 50m3を超え200m3まで | 1,993.68円 |
D | 200m3を超え800m3まで | 5,579.28円 |
E | 800m3を超える場合 | 13,182.48円 |
従量料金は、使用量に次の単位料金を乗じて算定しております。
料金表 | 1か月の使用量 | 基準単位料金(税込) (1m3につき) |
A | 0m3から15m3まで | 204.01円 |
B | 15m3を超え50m3まで | 171.18円 |
C | 50m3を超え200m3まで | 159.73円 |
D | 200m3を超え800m3まで | 141.80円 |
E | 800m3を超える場合 | 132.30円 |
(注) 1 支払期限日(検針日の翌日から30日目)を経過した後に支払われる場合には、その経過日数に応じて1日当たり0.0274%の割合で算定した延滞利息が発生します。
2 上記の料金は1m3当たり45MJです。なお、消費税8%分が含まれております。
3 当社は、為替レートや原油価格など外的な要因で変動する原料価格をガス料金に反映する原料費調整制度を導入しております。平成27年4月から平成27年8月までの調整額は次のとおりです。
検針月 | 1m3当たり調整額(税込) |
平成27年4月 | +16.08円 |
平成27年5月 | +12.55円 |
平成27年6月 | +6.90円 |
平成27年7月 | -0.59円 |
平成27年8月 | -7.17円 |
(平成27年9月1日からの適用料金)
a 基本料金
基本料金は、1か月につき次のとおりです。
料金表 | 1か月の使用量 | 基本料金(税込) |
A | 0m3から15m3まで | 928.80円 |
B | 15m3を超え50m3まで | 1,427.76円 |
C | 50m3を超え200m3まで | 1,976.40円 |
D | 200m3を超え800m3まで | 7,560.00円 |
E | 800m3を超える場合 | 9,720.00円 |
従量料金は、使用量に次の単位料金を乗じて算定しております。
料金表 | 1か月の使用量 | 基準単位料金(税込) (1m3につき) |
A | 0m3から15m3まで | 196.81円 |
B | 15m3を超え50m3まで | 163.55円 |
C | 50m3を超え200m3まで | 152.58円 |
D | 200m3を超え800m3まで | 124.66円 |
E | 800m3を超える場合 | 121.96円 |
(注) 1 支払期限日(検針日の翌日から30日目)を経過した後に支払われる場合には、その経過日数に応じて1日当たり0.0274%の割合で算定した延滞利息が発生します。
2 上記の料金は1m3当たり45MJです。なお、消費税8%分が含まれております。
3 当社は、為替レートや原油価格など外的な要因で変動する原料価格をガス料金に反映する原料費調整制度を導入しております。平成27年9月から平成28年3月までの調整額は次のとおりです。
検針月 | 1m3当たり調整額(税込) |
平成27年9月 | -6.99円 |
平成27年10月 | -9.17円 |
平成27年11月 | -8.08円 |
平成27年12月 | -6.90円 |
平成28年1月 | -6.45円 |
平成28年2月 | -7.08円 |
平成28年3月 | -9.08円 |
(ガス料金改定について)
当社は、平成28年3月30日に「地球温暖化対策のための税における石油石炭税」の税額変更に伴いガス料金の改定を主とする一般ガス供給約款・選択約款の変更について、北海道経済産業局長に届出を行い、平成28年5月1日より実施いたしております。これは地球温暖化対策のための税が、従来の石油石炭税に段階的に課税されることを受け反映させるものです。
東日本大震災以降、原発再稼働が見通せない中、わが国のエネルギーをめぐる動向は大きく変化しております。電力料金の値上げなどを背景とした省エネが社会全体に定着する一方、本年4月の電力小売り全面自由化に続き来年4月にはガスの小売り全面自由化が予定されております。
また、昨年末にはフランス・パリで開催されたCOP21において「パリ協定」が正式に採択され、わが国においても「2030年度までに2013年度比でCO2、26%削減」という目標に向けた取り組みが求められております。
こうしたエネルギーの動向に加え、とりわけ北海道においては少子高齢化や加速度的に進む人口減少などの社会構造の変化が確実に進んでおり、当社グループを取り巻く事業環境は大きな転換期を迎えております。
このような状況のもと、当社グループは、エネルギーの自由化をチャンスと捉え、総合エネルギーサービス事業の展開に向けた諸施策に積極的に取り組んでいるところであります。
当社グループが目指す総合エネルギーサービス事業とは、一言で申し上げますと「エネルギーと環境の最適化による快適な社会の創造」です。ビジネスの発想を、供給者視点で大規模な設備をつくり投資回収していく、従来の公益事業のビジネスモデルから、顧客視点に立ったデマンドサイドビジネスへと転換し、建物・地域単位で天然ガスをベースにした熱と電気を効率的に組み合わせた、新たなエネルギーモデルを展開してまいります。これにより、お客さまとともに省エネルギーでCO2排出量の削減につながる快適な暮らしを実現し、北海道の地域特性に適した、新たなエネルギー社会の創造を目指してまいります。
このため、天然ガスコージェネレーションシステムの普及拡大と地産地消の再生可能エネルギーなどによる多様な電源を調達・活用することで、大規模電源に頼らないコンパクトで効率的な分散型エネルギー社会の形成を推進するとともに、ICTとビッグデータを活用した独自のエネルギーマネジメントシステム(EMS)の自社開発により、積雪寒冷地における快適性と省エネ・省CO2の両立を実現する、エネルギーマネジメントサービスを展開してまいります。
そして、2030年代までに、北海道全域にエネルギーマネジメントサービスの展開を拡大し、北海道が抱える課題の解決や環境問題への対応を図りながら、当社グループを持続的に発展させていきたいと考えております。
当社グループでは、この度、中期経営ビジョン「Progress2020」の最終目標年度である2020年度までの5ヶ年を対象とした「2016中期経営計画」を策定いたしました。本計画は総合エネルギーサービス事業の本格展開に向けた基盤整備を行うものであり、取り組みの3つの柱として、
「ガス事業基盤の磨き上げ」、「電力事業の推進」、「北ガス版エネルギーマネジメントサービスの展開」を掲げ、グループの総力を結集して進めてまいります。
当社グループは、お客さま接点業務支援システム「LINKS」のデータなどを最大限活用しながら、供給エリア内のガス導管未整備地区に重点エリアを設定し、ガス導管を積極的に敷設することにより、将来にわたる営業基盤の強化を行うとともに、家庭用・業務用の燃料転換を推進し、ガス販売量とお客さま件数の増大を図ることにより、これらを普及率の向上に着実につなげていきたいと考えております。
また、天然ガスコージェネレーションシステムの営業活動の強化、商品・技術開発などを進めることにより、分散型エネルギーの普及拡大を図り、エネルギーマネジメントシステムの本格展開のための顧客基盤整備を進めてまいります。
この他、本年9月に完成予定の石狩LNG基地2号タンクの建設をはじめとする、供給基盤の整備を着実に進めるとともに、ガス工事・メンテナンス体制の強化、当社グループの保安機能統合による安全高度化の推進などに積極的に取り組むことにより、2017年4月からのガスの小売り全面自由化への対応にも万全を期してまいります。
当社グループは、本年4月より、電力小売り事業に参入し、あらゆる接点機会を活用した営業活動とあわせて、5月からは北海道内の都市ガス事業者8社との連携により、北海道全域で電力小売りの営業活動を展開し、電力のお客さま件数の増加を図ってまいります。
当社グループが行う電力販売は、単に電力のお客さま件数を増加させるのではなく、電力のお客さま件数の増加をガス販売量の増大につなげるとともに、総合エネルギーサービス事業の本格展開に向けて、しっかりとした顧客基盤づくりをしていきたいと考えております。
一方、電源の整備につきましては、当社が事業参画している「苫小牧バイオマス発電株式会社」をはじめとする、地産地消の環境負荷が少ない電源を最大限活用するとともに、自社電源として10万キロワット級の「高効率ガス発電設備」を、約100億円を投じ、2018年10月までに石狩LNG基地の敷地内に整備いたします。外部からの調達電源と自社電源の最適な組み合わせにより、効率的かつ安定的で競争力の高い電源ポートフォリオを構築し、総合エネルギーサービス事業を着実に推進してまいります。また、「高効率ガス発電設備」の整備・運用については、石狩LNG基地との効率的な連携を図ることにより、ガス事業との相乗効果を最大限に追求した電源を目指してまいります。
当社グループは、お客さまとの協業により、お客さまの消費行動に基づき省エネを実現するエネルギーマネジメントサービスを展開してまいります。
「北ガス版HEMS」の自社開発につきましては、環境省が実施する「省エネサポートシステム実証事業」に採択され、現在、札幌市内の一般家庭100件に独自開発のマルチセンサーを取り付け、エネルギー使用量と住環境データの集積を行っております。これらデータの解析により、お客さまの省エネ行動を誘導し、快適な暮らしを維持しながら省エネ・省CO2を実現いたします。
この「北ガス版HEMS」につきましては、2018年度から市場投入、サービスの開始を目指し、開発に鋭意取り組んでいるところであります。この他、お客さまの省エネ行動をサポートする、エネルギー診断、省エネに関する提案活動などにも積極的に取り組んでまいります。
以上の取り組みを通じて、地域に最適なエネルギーとHEMS、ICTを組み合わせたエネルギーマネジメントサービスを展開することにより、お客さまとともに、省エネ・省CO2を実現するコンパクトで効率的なエネルギー社会を創造してまいります。これらにより、将来にわたる北海道の発展を支えていくことが、当社グループの果たすべき使命であると考えております。
株主の皆さまにおかれましては、当社グループの取り組みに関する一層のご理解を賜りますとともに、今後とも変わらぬご支援をお願いいたします。
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
地震等の自然災害により、お客さま設備や当社グループに被害が発生した場合、供給支障等により、お客さま被害が発生する可能性があります。
天然ガスや液化天然ガス等の原料調達に関して不測の事態が生じた場合、都市ガスの供給に影響を与え、有形無形の損失が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
ガス事故の発生により、お客さま被害が発生した場合、対応に要する直接的費用の発生に加え、社会的信用の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
国策や制度の変更により、ガス業界に対する規制が変更された場合、エネルギー間競争の激化によるお客さまの離脱や販売価格低下を招き、業績に影響を及ぼす可能性があります。
お客さまに設置した消費機器・設備に関する重大な不具合が発生した場合、対応に要する直接的費用の発生に加え、社会的信用の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
気温の推移が平年値から乖離する等によりガス需要量が想定から変動した場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
商品や技術の開発が遅れた場合、競争力を失い業績に影響を及ぼす可能性があります。
関係法令が変更されたり、法的な問題や争いが生じた場合、対応に要する直接的間接的費用の発生や、事業遂行に影響を及ぼす可能性があります。
原材料価格が、原油価格・為替・市場相場等の変動によって高下した場合、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
取引先の倒産や事故等があった場合、債権未回収や業務支障を招き、業績に影響を及ぼす可能性があります。
ガス事業の性質から、業容拡大や増産を目的とした大規模な設備投資の実施により、費用負担が増加し、一時的に業績に影響を及ぼす可能性があります。また係る設備投資が、その後の経済情勢の変化等により、所期の成果を出せないことで、有利子負債依存度が高まる可能性があります。
市況や金融の混乱により資金調達や資産運用の悪化が発生した場合、財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
社内情報が不適切な形で外部流出した場合、有形無形の損失が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
業務システムや通信回線の不具合により、業務処理の誤りや業務停滞を引き起こした場合、有形無形の損失が発生し、業績や事業遂行に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、長期に安定した原料調達を行うため、石狩LNG基地向け「LNG売買契約」を東京瓦斯株式会社と締結しており、その契約の期限は平成34年度で、調達数量は年間30~40万tを予定しております。また、石油資源開発株式会社を取引の相手方とする「天然ガス売買に関する基本契約」は平成28年3月31日をもちまして終了しております。
なお、石狩LNG基地について下記の通り賃貸借契約を締結しております。
契約会社名 | 相手方の名称 | 契約内容 | 契約品目 | 契約期間 |
北海道LNG株式会社 | 東銀リース株式会社 | 賃貸借契約 | 機械設備等 | 平成24年12月3日から |
北海道ガス株式会社 | 北海道LNG株式会社 | 転貸借契約 | 〃 | 平成24年12月3日から |
北海道ガス株式会社 | 北海道LNG株式会社 | 賃貸借契約 | 〃 | 平成24年12月1日から |
当社グループにおける研究開発活動は、当社が主に都市ガス事業において行っており、「技術開発研究所」を中心に、積雪寒冷地に適したエネルギー利用機器の開発やエネルギー利用技術の研究を実施しております。当連結会計年度における研究開発費は275,450千円であります。
「技術開発研究所」の基本理念を以下に示します。
① 寒冷地技術の研究開発を推進し、技術の蓄積・普及を図ります。
② エネルギー利用技術の高度化を追求し、環境負荷低減に努めます。
③ 低炭素社会の実現に向けたエネルギー技術への対応を図ります。
④ 地域社会と密接な交流を深めつつ、北国の生活文化に貢献します。
これらの基本理念に基づき、他企業・大学等の外部研究機関・行政とも協力し、研究開発活動を推進しております。
主な研究内容は、以下のとおりであります。
① 寒冷地向け家庭用燃料電池「エネファーム」の開発
② 寒冷地向け家庭用ガスエンジンコージェネレーション「コレモ」の開発
③ 寒冷地向け高効率給湯暖房機エコジョーズのバリエーション最適化
④ 寒冷地向け家庭用最適システム制御の開発
⑤ 寒冷地向けデシカント(除湿)換気システムの開発
① 寒冷地に適した次世代のエネルギーシステムについての研究
① 天然ガス利用の普及拡大に資する技術・工法開発
② ガス導管の保安レベル、施工性向上とコスト低減に貢献する技術・工法開発
① 再生可能エネルギー発電に伴う需給調整力確保に向けたコージェネレーション群の有効活用に関する研究(日本ガス協会の大学等研究支援制度を活用した北海道大学との共同研究)
② 潜熱蓄熱材を用いたコージェネレーション排熱の蓄熱技術研究(北見工業大学との共同研究)
③ 積雪寒冷地における再生可能エネルギーを利用した事務所建物の性能検証(北海道大学との共同研究)
① 工学系若手研究者支援を目的とした「北海道大学研究支援制度」の運営
② ビックデータを活用した情報の利用高度化
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、個々の「重要な会計方針及び見積り」については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループは、ガスの販売拡大を中心とした積極的な営業活動や保安の強化に取り組むとともに、電力事業参入をはじめとする総合エネルギーサービス事業の展開に向けた取り組みを着実に進めてまいりました。連結売上高は、都市ガス販売量が増加したものの、原料費調整制度による販売単価の低下等により、前連結会計年度に比べ7.6%減の93,131百万円となりました。
一方、費用につきましては、経営全般にわたる合理化・効率化を進めてまいりました結果、経常利益は前連結会計年度に比べ6.8%増の1,785百万円となりました。
(3) 財政状況
① 資産、負債及び純資産
総資産につきましては、石狩LNG基地の追加投資等に伴い前連結会計年度末に比べ253百万円増加し、130,357百万円となりました。負債は、短期借入金の減少やコマーシャル・ペーパーの減少等により前連結会計年度末に比べ1,529百万円減少し、89,731百万円となりました。純資産は、第3回無担保転換社債型新株予約権付社債の株式転換等により、前連結会計年度末に比べ1,782百万円増加し、40,625百万円となりました。なお、当連結会計年度末におきまして、株式転換が累計で2,771百万円となり、資本増強と有利子負債の減少が図られております。
② キャッシュ・フロー分析
営業活動によるキャッシュ・フローはたな卸資産の増減額の減少等により、前連結会計年度に比べ2,541百万円増加し、14,333百万円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは有形固定資産の取得による支出の増加や有形固定資産の売却による収入の減少等により、同3,165百万円支出額が増加し、12,134百万円の支出となりました。これらを合計したフリー・キャッシュ・フローは2,199百万円の収入となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローは、社債による低金利の資金調達を行ったこと等により、620百万円の収入となりました。
(4) 資金調達の状況
石狩LNG基地2号タンク建設、経年導管入替等の設備投資に充当する目的で、長期借入金5,500百万円に加え第15回無担保普通社債5,000百万円(10年0.395%)、第16回無担保普通社債3,000百万円(4年0.140%)を発行しました。