文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 会社の経営の基本方針
日本経済は、経済政策及び金融政策の効果もあり、緩やかな回復基調が続いてきた。世界経済についても、米国をはじめとして着実な回復が見込まれているが、一方で、金融資本市場の変動や地政学的リスクの影響により、我が国の景気が下押しされるリスクも抱えている。
エネルギー業界においては、電力・ガス市場の小売全面自由化に伴って、電力・ガス市場への新規参入の動きが強まることにより、エネルギー間競争が一層激化する等、我が国のエネルギー市場は、大変革の時代を迎えている。
一方で、エネルギー基本計画において、天然ガスは「その役割を拡大していく重要なエネルギー源」と位置付けられており、ガス体エネルギーの普及拡大やエネルギーの高度利用を通じて、省エネ・省CO2及びエネルギーの分散化に貢献していくことは、当社グループに課せられた使命であると考えている。
このような状況のもと、当社は、平成21年10月末に策定した2020年に向けたグループ経営ビジョン「Action for Dream 2020」(以下「2020年ビジョン」という。)の具現化を目指し、諸施策を実行してきた。
平成30年度中期経営計画では、エネルギー市場の自由化等の環境変化を好機と捉え、ガス体エネルギーの普及拡大を図り、事業効率を高めるとともに、事業環境の変化を活かした新たな事業展開の検討を推進し、持続的に発展していく企業グループを目指していく。
(会社の経営方針)
次期ビジョン・将来への架け橋
~エネルギー市場の自由化等の環境変化を好機と捉え、2020年ビジョンの実現及び次期ビジョンの策定を見据え、持続的に発展していく企業グループを目指す~
① ガス体エネルギー(天然ガス・LPガス)の普及拡大、エネルギーの高度利用を通じ、省エネ・省CO2及びエネルギーセキュリティの向上に貢献する
② お客さま目線でのサービスのあり方を追求するとともに、環境にやさしく、安心・安全で快適な暮らしを創造し、お客さま価値の向上を図る
③ エネルギー市場自由化に対し適切な対応を図り、新たな事業展開を検討・実施する
④ 公正かつ透明で風通しの良い組織へ変革し、地域の好感度No.1の企業グループとなる
⑤ 従業員の能力・やりがいを高め、当社グループの成長を担う人材の育成を推進する
⑥ グループ全体の収益性と健全性を高め、強靭な企業グループを構築するとともに、持続的な発展を目指す
(2) 目標とする経営指標
当社は、他燃料との競合力を高め収益力向上を図り、企業価値の増大を図るため経営指標として「ROE」(自己資本当期純利益率)を設定している。
平成30年度以降についても、原料価格等の影響が予想されるが、経営効率化を推進し、収益性を高めることによってROEの更なる向上を目指す。
また、財務体質の強化を目指し、自己資本比率の向上及び有利子負債残高の低減に努める。
(3) 会社の対処すべき課題
① ガス体エネルギー(天然ガス・LPガス)の普及拡大、エネルギーの高度利用を通じ、省エネ・省CO2及びエネルギーセキュリティの向上に貢献する
当社グループは、既存エリア・商圏の深耕のみならず、周辺地区を中心とした広域圏の需要開発を推進するとともに、都市ガスとLPガスとが一体となったガス体エネルギーの普及拡大に向けた施策を推進する。
家庭用市場においては、東広島地区をはじめとするガス体エネルギーの未普及地区・低普及率地区における需要開発の促進を図るとともに、ガス販売量の向上に資するマンション向けエネファームや暖房機器等の拡販を推進する。
業務用市場においては、新規物件獲得、既存ガスコージェネレーションシステムの更新及び空調リニューアル提案の強化等によりガス販売量の維持・増量を図るとともに、省エネ・省CO2、エネルギーセキュリティ向上に資するガス機器・システムの普及拡大を基軸とした需要開発を推進する。
また、当社グループの発展・基盤強化に資するインフラ整備については、広島湾岸幹線等の幹線整備や製造設備の増強を実施していくとともに、天然ガスの普及拡大及び供給安定性の向上に資する取組みを中長期的な視点で推進する。
原料調達については、更なる低廉・安定かつ柔軟性のある調達を推進する。また、昨年2月に開設したシンガポール駐在員事務所を活用し、引き続きエネルギー関連市場の情報収集等に努めていく。
② お客さま目線でのサービスのあり方を追求するとともに、環境にやさしく、安心・安全で快適な暮らしを創造し、お客さま価値の向上を図る
当社グループは、電気や熱を含めたマルチエネルギー供給、太陽光等の再生可能エネルギーの普及拡大、エネルギー供給周辺サービスの充実、価格競争力のある料金メニューの構築により、お客さま信頼度の向上及び生涯価値の確保を追求し、エネルギーシェアの維持・拡大を図る。
また、お客さま訪問サービス「ふれあい巡回」、賃貸集合住宅のオーナーさま向け施策である「オーナーズ倶楽部」を継続実施するとともに、「7年間長期保証制度」等による機器メンテナンス体制の充実を図る等、お客さま接点業務を強化することで、安心・安全で快適な暮らしを創造していく。
地震・津波等の防災対策については、昨年12月に竣工した災害対策本部及び供給保安機能が集約された「防災センタービル」を活用していくほか、国・自治体の防災対策との連携も視野に入れた効果的な施策を、優先度を勘案して実施する。
③ エネルギー市場自由化に対し適切な対応を図り、新たな事業展開を検討・実施する
当社グループは、ガス小売全面自由化に対応した料金・サービス等の営業施策の充実を図っていく。具体的施策として、本年1月から3月にかけて実施した期間限定料金サービスに加え、学校や老人福祉施設等を対象とした業務用新料金メニュー「学びと長寿応援プラン」を本年7月1日から開始する。また、会員制Webサイト「MY HIROSHIMA GAS」、ポイントサービス「広ガスポイント」及び生活関連サービス「広ガスくらしサービス」の充実を図る等、今後もお客さまサービスの充実に合わせた施策展開により、「このまち思い」な企業グループとして、お客さまから選ばれ続けるよう努めていく。
また、総合エネルギー企業として発展するため、昨年10月には中国電力株式会社との共同出資により「海田バイオマスパワー株式会社」を設立し、バイオマス混焼発電事業をはじめとする発電事業を推進するとともに、電力小売事業のあり方について検討する等、既存事業との相乗効果も視野に入れた新たな事業展開を検討・実施していく。
さらには、お客さまサービスの更なる向上を目指し、他のガス事業者等との連携強化を図っていく。同じエネルギー事業者として競争・競合を前提とするなかで、お客さまメリットを創出するため協働できることを検討していく。
④ 公正かつ透明で風通しの良い組織へ変革し、地域の好感度No.1の企業グループとなる
当社グループは、コンプライアンスの推進とリスクマネジメント活動を通じ、公正かつ透明な経営の確保に努め、グループ経営管理やコーポレート・ガバナンスの強化を推進するとともに、健全な企業運営の推進に向け、リスク対応の強化を図る。
また、人権啓発活動の推進とコミュニケーションの強化等により、組織の活性化を推進する。
加えて、地域に根差したエネルギー供給を担う企業グループとして、地域の活性化・発展に貢献する活動を推進するとともに、グループが連携して省エネ・省CO2を含めた環境保全活動を推進する。
⑤ 従業員の能力・やりがいを高め、当社グループの成長を担う人材の育成を推進する
当社グループは、地域のエネルギー供給を担う企業グループとして、基礎知識はもとより、必要な能力及び感覚・意識を合わせ持った人材を育成するとともに、生産性の向上とワーク・ライフ・バランスの実現に向けた働き方改革を推進する。
また、労働災害防止のため、リスクアセスメントを導入する等、労働安全活動に積極的に取組むとともに健康保持増進活動の充実を図ることで、働きやすい環境づくりを推進する。
⑥ グループ全体の収益性と健全性を高め、強靭な企業グループを構築するとともに、持続的な発展を目指す
当社グループは、グループ全体の収益性と健全性を高め、持続的に成長するため、グループ機能の再編等に関する構造改革を推進するとともに、エネルギー市場自由化に対応した諸施策実施に向け、経営資源の効率的かつ効果的な活用と弾力的な財務戦略を実施する。また、グループ各社の収益事業について、エネルギー供給事業及び既存事業との関連性や相乗効果等を検証しつつ、新たな事業展開を検討するとともに、グループ間の相乗効果を最大限活用することにより、強靭な企業グループを構築していく。
このような事業展開を通じて、当社グループは、地域のエネルギー事業者として、株主の皆さま、お客さま、地域社会の皆さまから信頼され、選択され続ける企業グループを目指し、全力を挙げて取り組んでいく。
(4) 株式会社の支配に関する基本方針
当社は、株主に関する基本的あり方として、株主は市場での自由な取引によって決まるべきものであり、当社株式に対する公開買付けについても、公開買付けの実施、また同公開買付けに応じるか否かの決定は、原則として株主の皆さまの自由な判断によるべきものと考えている。
他方で、当社の事業は、都市ガス等の安定的かつ安全な供給を実現するため、極めて公共性の高い社会的責任を有しており、お客さまによる当社製品及びサービスの利用を獲得維持するためには、当社に対する信頼が不可欠となる。また、当社事業の公共性等を考慮すると、長期的視点での事業計画が必要であり、短期的利益を追い求めるような経営は許されないと考える。特に都市ガスの安定的かつ安全な供給を目的とする当社の事業を継続するためには、人的・物的資源の維持、発展が不可欠であり、全てのステークホルダーに対する配慮がない限り、当社の企業価値は損なわれることになる。
株式の大規模買付行為の中には、その目的等からして企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、当社取締役会や株主の皆さまに対して当該買付行為に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を提供しないもの等、当社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも想定される。
当社は、このように当社株式の大規模買付行為を行う者が明らかに当社の株主全体の利益に反し、又は都市ガス等の安定的かつ安全な供給を妨げるものである場合には、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切でないと判断し、必要かつ相当な措置をとることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考える。
当社グループは、2020年に向けたあるべき姿、ありたい姿を描いたグループ経営ビジョン「Action for Dream 2020」(以下「2020年ビジョン」という。)の具現化に向け、平成28年度からの3ヶ年を2020年ビジョン実現に向けた最終フェーズとして位置付け、着実に諸施策を実行してきた。
平成30年度中期経営計画では、エネルギー市場の自由化等の環境変化を好機と捉え、ガス体エネルギーの普及拡大を図り事業効率を高めるとともに、事業環境の変化を活かした新たな事業展開の検討を推進することで、2020年ビジョンの実現及びグループの持続的な発展を目指していく。
本中期経営計画を着実に推進することにより、厳しい経営環境下においても利益を確保できる経営基盤を確立し、企業価値の更なる向上に努め、株主の皆さまへの利益還元を行っていく。
株主の皆さまへの利益還元方針は以下のとおりである。
(利益還元方針)
当社は、財務体質と経営基盤の強化を図りつつ、株主の皆さまに対する利益還元を重要な政策と位置付け、安定配当を継続してきた。今後とも、徹底した経営効率化と積極的な営業活動の展開により、安定配当を継続することを基本方針としつつ、将来を見据えた設備投資や財務状態、中長期の利益水準等を総合的に勘案し、成長に合わせた配当を実施していく。
配当の実施にあたっては、安定的・継続的に配当を行う基本方針のもと、短期的な利益変動要因を除き、連結配当性向30%以上を目指すことにより株主の皆さまに還元していく所存である。
当社は、大規模買付行為を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆さまが適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆さまの検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令が許容する範囲内において、適切な措置を講じていく。
上記②及び③の取組みは、上記①の基本方針に沿っており、また、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、かつ、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものとはならないと考えている。
当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがある。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 気温・水温の変動及び人口・世帯数の減少によるガス需要の変動
ガス事業の性質上、気温・水温の変動によりガスの需要は変動し、業績に影響を及ぼす可能性がある。なお、気温・水温の低い冬期に売上高及び利益が偏る傾向にあり、通期業績に占める第4四半期の比重が高いため、期中での業績傾向により通期業績を推し測れない可能性がある。
人口・世帯数の減少によりガスの需要が減少し、業績に影響を及ぼす可能性がある。
(2) 業務用のお客さまの動向
当社のガス販売量は、業務用のお客さまの占める割合が高く、経済情勢や産業構造の変化等により、業績に影響を及ぼす可能性がある。
(3) 原料価格の変動
原油価格・為替相場の動きによる原料価格の変動については、原料費調整により、ガス販売価格に反映して概ね相殺することが可能であるが、価格の高騰が続いた場合、又はガス販売価格への反映までのタイムラグにより、業績に影響を及ぼす可能性がある。
ガスの原料であるLNGの大半は海外から輸入しているため、原料調達先の設備や操業等に関する事故等により、業績に影響を及ぼす可能性がある。
(5) 資金調達に対する金利の変動
資金調達に対する金利の変動により、業績に影響を及ぼす可能性がある。ただし、有利子負債の大部分は固定金利で調達していることから、金利変動による影響は限定的である。
(6) 自然災害・事故等による影響
地震等の自然災害や事故等により、当社グループ及びお客さま設備に被害が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。
(7) ガス消費機器・設備のトラブルによる影響
ガス消費機器・設備に重大なトラブルが発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。
(8) コンプライアンスについて
法令等に反する行為が発生した場合、対応に要する費用の支出や社会的信用力の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性がある。
(9) 情報漏洩
お客さまの個人情報が外部へ漏洩した場合、対応に要する費用の支出や社会的信用力の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性がある。
(10) エネルギー間競争の激化・制度変更等について
① 競争激化
エネルギー間競争の激化によるお客さまの離脱や販売価格低下のリスクが存在する。
② 制度変更等
ガス事業は、ガス事業法上、事業の許可等を受けている。ガス事業法においては、同法等に違反した場合で公共の利益を阻害すると認められるとき、事業許可を取り消されることがある旨が定められており、現時点においては取消しとなるような事象は発生していないが、将来、何らかの理由により事業許可が取り消された場合には、事業運営に影響を及ぼす可能性がある。
また、事業遂行について、ガス事業法その他の法令や制度等に従っているため、それら法令・制度の変更が、対応コスト発生等の影響を及ぼす可能性がある。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
当連結会計年度における日本経済は、雇用・所得環境の改善が続くなか、各種政策の効果もあり緩やかな回復基調で推移したが、米国の政策動向、中国をはじめとするアジア新興国の景気動向等、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響が懸念される等、依然として先行き不透明な状況で推移した。
エネルギー業界においては、電力・ガスの小売全面自由化に伴い、電力・ガス市場への新規・相互参入の動きが強まることにより、エネルギー間競争が一層激化する等、ガス事業を取り巻く環境は大きな変革期を迎えている。
このような情勢のもと、当社グループは、地域のエネルギー事業者として、株主の皆さま、お客さま、地域社会の皆さまから信頼され、選択され続ける企業グループを目指し、懸命な努力を重ねてきた。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりである。
当連結会計年度末における総資産は、ほぼ前連結会計年度末並みの102,717百万円となった。
負債は、退職給付に係る負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ2,260百万円減少の51,757百万円となった。
純資産は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ2,615百万円増加の50,960百万円となった。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ2.3ポイント上昇し、47.1%となった。
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ5.3%増加の73,717百万円となった。
利益については、営業利益は、前連結会計年度に比べ23.4%減少の2,920百万円、これに営業外損益を加えた経常利益は、18.6%減少の3,506百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、55.1%減少の2,499百万円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
ガス事業
当連結会計年度末におけるお客さま戸数は、積極的な営業活動を展開した結果、前連結会計年度末に比べ1,199戸増加の411,080戸となった。
都市ガス販売量は、前連結会計年度に比べ5.0%増加の519百万m3となった。
都市ガス販売量を用途別に見ると、家庭用は、気温・水温が低めに推移したこと等により、前連結会計年度に比べ4.8%増加の104百万m3となった。
業務用(商業用・公用及び医療用・工業用)は、大口用販売量の増加等により、前連結会計年度に比べ5.2%増加の356百万m3となった。
また、卸供給等は、卸供給先の既存需要家へのガス販売量の増加等により、前連結会計年度に比べ3.6%増加の58百万m3となった。
以上の結果、ガス事業の売上高は、ガス販売量の増加や原料費調整による販売単価の上昇等により、前連結会計年度に比べ6.3%増加の57,803百万円となったが、セグメント利益(営業利益)は、26.9%減少の2,182百万円となった。
(注) 本報告書ではガス販売量はすべて、1m3当たり45メガジュール換算量で表している。
LPG事業
LPG事業は、LPガス販売単価の上昇等により、売上高は前連結会計年度に比べ9.5%増加の14,709百万円となったが、セグメント利益(営業利益)は、48.1%減少の307百万円となった。
その他
その他は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、建設事業、情報流通事業、高齢者サービス事業等を含んでいる。
売上高は、建設工事の減少等により、前連結会計年度に比べ38.0%減少の3,970百万円、セグメント利益(営業利益)は、51.9%減少の83百万円となった。
セグメントの売上高及び構成比
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 |
前年同期比 |
||
|
金額(百万円) |
構成比(%) |
|||
|
|
ガス事業 |
57,803 |
75.6 |
6.3 |
|
|
LPG事業 |
14,709 |
19.2 |
9.5 |
|
|
その他 |
3,970 |
5.2 |
△38.0 |
|
|
計 |
76,484 |
100.0 |
3.0 |
|
|
調整額 |
(2,766) |
― |
― |
|
|
連結 |
73,717 |
― |
5.3 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
2 調整額とは売上高の連結消去等である。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,398百万円増加の8,806百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動における資金収支は、前連結会計年度に比べ4,252百万円増加の11,516百万円となった。これは、主にたな卸資産が減少したことによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動における資金収支は、前連結会計年度に比べ657百万円増加の△7,468百万円となった。これは、主に有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動における資金収支は、前連結会計年度に比べ961百万円減少の△2,630百万円となった。これは、主に有利子負債が減少したことによるものである。
当社グループ(当社及び連結子会社)においては、「ガス事業」及び「LPG事業」を報告セグメントとしているが、「ガス事業」の主要製品である都市ガスが当社グループの生産、受注及び販売活動の中心となっているため、以下は都市ガスについて記載している。
当連結会計年度のガス生産実績は次のとおりである。
|
区分 |
数量(千m3) |
前年同期比(%) |
|
ガス |
537,026 |
4.8 |
都市ガスについては、事業の性格上受注生産は行っていない。
当社は広島県内の広島市、廿日市市、東広島市、呉市、尾道市、三原市、福山市を主な供給エリアとして都市ガス事業を行い、導管を通じ直接お客さまに販売している。また、他ガス事業者等への卸供給等を行っている。
(ア) ガス販売実績
当連結会計年度のガス販売実績は次のとおりである。
|
区分 |
数量(千m3) |
前年同期比(%) |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
ガス販売量 |
家庭用 |
104,100 |
4.8 |
20,902 |
5.3 |
|
業務用 |
356,058 |
5.2 |
24,259 |
10.3 |
|
|
卸供給等 |
58,977 |
3.6 |
2,958 |
△4.5 |
|
|
計 |
519,137 |
5.0 |
48,119 |
7.1 |
|
|
月平均調定件数(件) |
375,159 |
0.5 |
|||
|
調定件数1件当たり |
102.2 |
4.6 |
|||
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
|
|
マイクロンメモリ |
8,442 |
12.1 |
7,917 |
10.7 |
2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(イ) 地区別ガス普及状況
平成30年3月末の地区別ガス普及状況は次のとおりである。
|
地区 |
供給区域内世帯数(世帯) |
お客さま戸数(戸) |
普及率(%) |
|
広島 |
515,201 |
345,669 |
67.1 |
|
可部 |
3,735 |
1,107 |
29.6 |
|
呉 |
68,347 |
44,664 |
65.3 |
|
熊野 |
6,959 |
2,174 |
31.2 |
|
尾道 |
50,886 |
17,466 |
34.3 |
|
計 |
645,128 |
411,080 |
63.7 |
(注) 1 お客さま戸数とはガスメーター取付数をいう。なお、供給区域外取付メーター数を含んでいる。
2 供給区域内世帯数は供給区域の住民基本台帳による一般世帯数である。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されている。この連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債や収益及び費用等の額に不確実性がある場合には、合理的な金額を算出するために会計上の見積りを必要とする。当社グループは、過年度の実績や経営計画及びその他の仮定を踏まえ、入手可能な情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づき、継続的に見積りを行っている。ただし、これらには見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果は様々な要因により異なる場合がある。
当連結会計年度の売上高は、ガス販売量の増加や原料費調整による販売単価の上昇等により、前連結会計年度に比べ5.3%増加の73,717百万円となった。利益については、営業利益は、売上高の増加を上回る原材料費の増加等により、前連結会計年度に比べ23.4%減少の2,920百万円、これに営業外損益を加えた経常利益は、18.6%減少の3,506百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益の減少により、55.1%減少の2,499百万円となった。
セグメントごとの経営成績及び財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載している。
経営成績に重要な影響を与える要因として、為替や原油価格の変動があげられる。これらは、主にガス事業における原料価格に大きく影響するが、この原料価格については、原油価格に関するスワップ等の活用により、そのリスクをヘッジしている。
デリバティブ取引については、実需に基づくリスクヘッジを目的としており、投機目的でのデリバティブ取引は行っていない。また、当社グループでは、デリバティブ取引の市場価値について定期的な評価を行い、市場リスクを継続的に監視している。これらのデリバティブ取引については、内部規程に定めた要件に従い、信用力があると判断できる金融機関等とのみ取引を行うこととしており、取引先に係る信用リスクは僅少であると考えている。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりである。
当社グループの主な資金需要は、原料の購入の他、製造費、供給販売費、一般管理費等の営業費及び製造設備、供給設備等への設備投資である。
これらに対応するための必要な資金を社債及び金融機関借入により調達し、短期的な運転資金は、短期社債(コマーシャル・ペーパー)及び金融機関借入により調達している。一時的な余資の運用については短期的な預金等に限定している。
なお、当連結会計年度末における有利子負債は、前連結会計年度末に比べ5.1%減少の34,455百万円となった。
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載している。
キャッシュ・フロー指標は次のとおりである。
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
自己資本比率(%) |
44.8 |
47.1 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
24.1 |
25.1 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
5.0 |
3.0 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
29.3 |
51.1 |
(注) 1 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により、以下の方法で計算している。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算している。キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用している。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としている。
該当事項はない。
当社グループ(当社及び連結子会社)における研究開発活動は、主に連結財務諸表を作成する当社がガス事業について行っており、当連結会計年度における研究開発費の総額は180百万円である。
当社はガスの製造・供給技術及び新たなガス利用技術の調査・導入に関する研究開発に取り組んでおり、技術研究体制の更なる強化を目的とし平成13年度に技術研究所を設立した。
当研究所は、平成21年から販売を開始した家庭用燃料電池を筆頭に省エネ性・環境特性等に優れた小型ガスコージェネレーションシステム及び家庭用・業務用・工業用ガス消費機器に係る調査・試験研究を行う「ガス利用技術」と、温室効果ガス発生抑制や環境浄化等を検討する「環境技術」の2分野を柱に取組みを進めている。
ガス利用技術分野では、営業部門と連携し、生活環境に係るエネルギー利用実態調査や新型機器を中心とした評価研究、ガス消費機器の効率的利用方法の検証、試験データをベースとした家庭用ガスコージェネレーションシステム等の導入効果シミュレーションソフトの開発及び省エネ・低コスト型の業工用ガス機器開発等に取り組んでいる。また、応用的な研究開発を主体として、以下のような新技術の蓄積・開発を図っている。
・都市ガス利用による管状火炎を用いた小型液加熱ヒータの開発
・都市ガス供給幹線での減圧時に圧力エネルギーを回収利用して発電する小規模発電システムの開発
・当研究所で開発した遠隔計測システムと、露点センサーを用いた差水位置の早期発見につながる取組み
これらの新技術や協調領域における課題等については、同業他社や社外の研究機関とも連携しながら効率的に検証を進め、研究結果やデータ解析結果をもとにハウスメーカーやお客さまにより快適で経済的な暮らしをご提案する等、クリーンエネルギーである天然ガスの普及拡大や更なる安全・安心なガス利用に貢献している。
環境技術分野では、平成24年12月に当研究所内にスマートエネルギーハウス実験棟を設置し、エネファーム、太陽電池、蓄電池の3電池試験や再生可能エネルギーとの最適な組合せによるネット・ゼロ・エネルギーハウスを目指す研究や、住居間で効率的に電気と熱を融通するスマートコミュニティ研究、及び土壌浄化試験等のグループ企業との共同検討についても進めている。
さらに、地域の産学官を中心とした連携も重要と考えており、広島大学、広島市、中国経済産業局等と共同立上げした「水素・次世代エネルギー研究会」や、学識経験者と企業間連携からなる「小型高効率バーナ開発研究」(上記の都市ガス利用による管状火炎を用いた小型液加熱ヒータの開発へ発展)、「感性イノベーションの実用化研究」等の共同研究への積極的な参画に努めている。
こうした技術研究における成果を国内外の研究発表会で公表するほか、ガスの燃焼や燃料電池実験等、業務内容に関連した次世代教育支援についても取り組んでおり、企業見学会のほか、広島県発明協会、広島市・県教育委員会と連携した出張授業を継続実施している。
このように様々な世代を対象に、技術分野の情報発信基地としてガスファンの開拓に努める等、幅広く活動を行っている。