本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) 会社の経営の基本方針及び中長期的な経営戦略
当社グループは、グループ中期経営計画「スクラム2019」において、「お客さまから圧倒的な信頼をいただくエネルギーとくらしの総合サービス企業グループ」を目指す姿と位置付け、都市ガス事業を中心とするガスエネルギー事業を引き続き推進するとともに、同事業と並ぶ事業の創出・育成を見据え、ガスエネルギー以外の事業拡大にも注力し、事業構造の多様化・強靭化を進めていく。
当社グループを取り巻く事業環境は、電力・ガス小売全面自由化によるエネルギー間競争の激化など、一層厳しさを増しているが、引き続き同計画を着実に推進し、お客さまからの信頼創造を最優先に高品質なサービスの提供に努め、グループの持続的な成長に向けて尽力していく。
(2) 目標とする経営指標
グループ中期経営計画「スクラム2019」における目標は次のとおりである。
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項 目 |
目 標(2019年度) |
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経常利益(3年合計) |
320億円 (※) |
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ROA |
2% |
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ROE |
8% |
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自己資本比率 |
24% |
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有利子負債残高 |
2,200億円 |
(※)2017年度~2019年度 計画合計
(3) 対処すべき課題
① エネルギーシェアの拡大
都市ガス、LPG、LNG、電気など、お客さまの快適なくらしや社会に不可欠なエネルギーをお客さまのニーズに応じて最適に組み合わせて提供し、お客さまが使用されるエネルギーのトータルシェア拡大を図っていく。
また、競争環境が厳しさを増す中、これまで以上にお客さまとのつながりを強め、更なる関係の深化を図るため、従来のエネルギー供給に加え、お客さまのニーズを汲み取った魅力ある付加価値サービスの充実に努めていく。
特に、引き続き当社グループ事業の中核をなす都市ガス事業に関しては、本年4月に改正した組織体制のもと、豊富な潜在需要を有する業務用分野の開拓に一層注力し、産業用需要を中心として、重油などの燃料を使用されているお客さまに対して省エネ性、環境性、経済性などに優れた都市ガス、LPG、LNGなどを総合的に提案していくとともに、お客さまの事業内容やエネルギーニーズにマッチしたソリューション提案を推進していく。また、飲食店等のお客さまを対象に水まわりや電気設備の修理等のガス機器以外のトラブルにも対応する「あきないプラスサービス」など、当社独自の多様なサービスの提供に努めていく。
家庭用分野においては、当社グループの電気もセットでご使用いただくことで、さらにお得となる「ヒナタメリット契約(でんき割)」など、柔軟かつ低廉な料金プランによる価格面での訴求に加え、ガス機器の故障や、すまいのトラブルに対して24時間365日対応する「ヒナタかけつけサービス」など、地域に根差す当社グループだからこそできる便利で安心なサービスの提供に努めていく。
② お客さまの安全・安心と安定供給体制の更なる強化
エネルギー事業者として最大の責務であるお客さまの安全・安心の確保については、ガス生産設備及び供給設備の災害対策やセキュリティの向上はもとより、お客さま設備の安全対策の確実な実施に加え、当社が提供する各種エネルギーをお客さまが安心してご利用いただくための取組みを一層強化していく。
また、現在建設中の九州北部幹線をはじめ、ひびきLNG基地を中核とした強固なガス生産供給基盤の整備を継続し、安定供給体制の更なる強化を図っていく。
③ グループ事業の拡大
ガスエネルギー事業を引き続き推進しつつ、不動産やリノベーション事業、健康・レジャー事業、電力事業など、ガスエネルギー以外のグループ事業拡大にも注力し、将来に亘る安定的なグループ収益の確保に向けた取組みを加速していく。
これらを推進するにあたっては、本年4月の組織改正により新設した事業開発部を中心に、既に取組みを進めている不動産事業の業容拡大に加え、当社グループ事業とのシナジーが期待できる新たな事業分野の開拓に一層注力し、お客さまの豊かなくらしやビジネスの成長を支えるより多様なサービスの提供に努めていく。また、ガスエネルギー分野と関連性が薄い事業についても、グループの強みと経営資源を最大限活用しながら既存事業の収益向上を図るとともに、グループ収益を支える柱の一つとして新たな事業への参入も視野に幅広く事業拡大の検討を進めていく。
④ グループ経営基盤の強化
事業環境の変化に適切かつ迅速に対応し、エネルギー自由化時代に適応した強靭なグループ経営基盤を構築するため、経営資源の選択と集中による最適化を図るなど、グループ全体の競争力向上に資する取組みを強化していく。
具体的には、グループ経営戦略機能及びグループ会社の支援統制機能の強化を図り、事業の収益性、成長性、競争力の有無など多面的な観点から各事業のあり方について必要な見直しを進めるとともに、強化すべき事業領域への経営資源の重点配置やグループ会社間における共通機能の一元化など、限られた経営資源を最大限に活用できる体制の構築を図っていく。
また、グループ内における人事交流や、情報共有の推進など業務連携を加速させ、グループ全体としての生産性の向上や組織の活性化に取り組んでいく。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクとしては、主に以下のようなものがある。
なお、本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) ガス事故の発生
製造・供給・消費の各段階において、漏えいや爆発などのガス事故が発生した場合、直接的な損害に止まらず、社会的責任の発生等、当社グループの事業運営に支障をきたす可能性がある。
(2) 自然災害
地震、台風等の大規模な自然災害が発生した場合、ガス製造・供給設備をはじめ当社グループ設備に損害が生じ、当社グループの事業運営に支障をきたす可能性がある。
(3) 原料価格の変動
都市ガス原料のLNGを海外より調達しているため、為替や原油価格の変動により、当社グループの業績が影響を受ける可能性がある。
(4) 原料調達支障
原料輸入元のLNG液化基地の事故やLNG船の運航途上の事故が発生するなどし、原料供給が一時的に滞る場合には、都市ガスの供給に支障をきたす恐れがある。
(5) ガス需要の変動
競合の激化や天候の変動等によって、ガス販売量が変動し、当社グループの業績が影響を受ける可能性がある。
(6) 金利変動
市場金利の動向により調達金利が変動することによって、当社グループの業績が影響を受ける可能性がある。
(7) 資産の時価の下落・収益性の低下
有形・無形固定資産、投資有価証券及びたな卸資産等について、時価が著しく下落した場合や収益性が低下した場合などは減損損失や評価損の計上等により、当社グループの業績が影響を受ける可能性がある。
(8) 投資未回収
M&A等を行った後の経済情勢の変化などにより、投資時に見込んだ将来の収支予測を達成できない場合、減損損失や評価損の計上等により、当社グループの業績が影響を受ける可能性がある。
(9) 制度・法令等の変更
エネルギー政策やガス事業法等の各種法令、ガス事業制度等の変更によって、当社グループの業績が影響を受ける可能性がある。
(10) 情報システム障害
当社の基幹情報システムの機能に障害が発生した場合は、お客さま受付をはじめとした各種業務が滞り、有形無形の損害が発生する可能性がある。
(11) 情報漏洩
公益事業としての業務を遂行するために、取得・管理しているお客さまの個人情報等が漏洩した場合は、有形無形の損害が発生する可能性がある。
(12) コンプライアンスリスク
法令等に照らして不適切な行為等が発生した場合には、有形無形の損害が発生する可能性がある。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されている。経営者の視点による当連結会計年度の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する分析等は次のとおりである。
なお、本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
1.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、依然として新興国経済の下振れ等のリスクを残しながらも、政府による各種経済対策等を背景に、企業収益や雇用・所得環境の改善が続くなど、緩やかな景気回復基調の中で推移した。
このような状況の中、当社グループは、都市ガスをはじめ、LNG、LPG、電気などのエネルギー需要の一層の拡大を中心に、懸命な営業活動を展開した。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高196,621百万円(前期比28,538百万円 17.0%増)、営業利益10,700百万円(前期比1,076百万円 11.2%増)、経常利益10,815百万円(前期比1,540百万円 16.6%増)となった。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に特別損失に計上した熊本地震による災害損失がなくなったこと等から、5,929百万円(前期比2,484百万円 72.1%増)となった。
セグメント別の状況は次のとおりである。
(1) ガス
当連結会計年度末の都市ガス事業におけるお客さま数は113万6千戸であり、都市ガス販売量は前期に比べ4.4%増の924,122千㎥となった。このうち家庭用ガス販売量は、前年に比べて気温が低めに推移したこと等から、2.1%増の262,560千㎥となった。また、業務用ガス販売量については、大口供給契約先の需要増加等により3.9%増の597,690千㎥となり、他のガス事業者への卸供給ガス販売量については、卸供給先の需要増加等により20.1%増の63,872千㎥となった。
以上のような都市ガス販売量の結果と原料費調整によるガス料金単価の上方調整の影響等により、売上高は123,659百万円(前期比6,655百万円 5.7%増)となったものの、原油価格上昇に伴う都市ガス原材料費の増加等により、セグメント利益は6,439百万円(前期比23百万円 0.4%減)となった。
(2) LPG・その他エネルギー
LPG販売単価上昇等により、売上高は28,515百万円(前期比4,678百万円 19.6%増)となったものの、原油価格上昇等による熱供給原価の増加等により、セグメント利益は856百万円(前期比244百万円 22.2%減)となった。
(3) 不動産
新規連結会社の影響等により、売上高は29,958百万円(前期比14,294百万円 91.3%増)、セグメント利益は3,502百万円(前期比1,452百万円 70.8%増)となった。
(4) その他
その他の事業には、食品販売事業、情報処理事業、飲食店事業等が含まれており、新規連結会社の影響等により、売上高は28,503百万円(前期比3,159百万円 12.5%増)、セグメント利益は647百万円(前期比209百万円 24.4%減)となった。
(注)1.セグメント別売上高及びセグメント利益には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。変更の詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 セグメント情報等」に記載している。
2.本報告書では、ガス量はすべて45MJ(メガジュール)/㎥で表記している。
セグメント別の売上高及びその構成比は次のとおりである。
|
|
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
|
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
|
|
|
ガス |
117,004 |
64.4 |
123,659 |
58.7 |
|
|
LPG・ その他エネルギー |
23,837 |
13.1 |
28,515 |
13.6 |
|
|
不動産 |
15,664 |
8.6 |
29,958 |
14.2 |
|
|
その他 |
25,344 |
13.9 |
28,503 |
13.5 |
|
|
計 |
181,850 |
100.0 |
210,637 |
100.0 |
2.財政状態の状況
(1) 資産
当連結会計年度末における資産の残高は355,865百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,323百万円増加した。
固定資産の残高は289,086百万円であり、前連結会計年度末に比べ751百万円減少した。これは、退職給付債務の減少等に伴う退職給付に係る資産の増加や株価の上昇に伴う投資有価証券の増加はあったものの、固定資産の減価償却が進んだこと等によるものである。
流動資産の残高は66,778百万円であり、前連結会計年度末に比べ5,073百万円増加した。これは、都市ガス販売量の増加やガス料金単価の上方調整の影響等によりガス売掛金が増加したことに加え、原油価格の上昇及び期末在庫の増加により都市ガス原材料(たな卸資産)が増加したこと等によるものである。
セグメント別の状況は次のとおりである。
① ガス
原油価格の上昇等により都市ガス原材料(たな卸資産)が増加したものの、固定資産の減価償却が進んだこと等により、資産合計は167,442百万円(前期比1,305百万円 0.8%減)となった。
② LPG・その他エネルギー
LPG販売単価の上昇に伴う売掛金の増加に加え、熱供給事業において設備更新により固定資産が増加したことから、資産合計は33,021百万円(前期比360百万円 1.1%増)となった。
③ 不動産
賃貸用リース資産の取得等により、資産合計は84,735百万円(前期比1,651百万円 2.0%増)となった。
④ その他
固定資産の減価償却が進んだことに加え、減損損失を計上したこと等により、資産合計は24,539百万円(前期比1,334百万円 5.2%減)となった。
(注)セグメント別資産には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
(2) 負債
当連結会計年度末における負債の残高は274,855百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,651百万円減少した。
固定負債の残高は180,302百万円であり、前連結会計年度末に比べ19,321百万円減少した。これは、長期借入金の返済が進んだことに加え、長期借入金を1年以内に期限到来の固定負債(流動負債)に振り替えたこと等によるものである。
流動負債の残高は94,553百万円であり、前連結会計年度末に比べ17,670百万円増加した。これは、長期借入金を1年以内に期限到来の固定負債に振り替えたことによる増加に加え、原油価格の上昇等により原料買掛金が増加したこと等によるものである。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は229,395百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,578百万円減少した。
(3) 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は81,009百万円であり、前連結会計年度末に比べ5,973百万円増加した。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加に加え、株価の上昇に伴いその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものである。
なお、当連結会計年度末における自己資本比率は、21.3%となり、前連結会計年度末の19.8%から上昇した。
3.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ999百万円増の14,327百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(1) 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に営業活動により得られた資金は、28,336百万円となり、前連結会計年度に比べ4,792百万円の増加となった。これは、ガス販売量の増加やガス料金単価の上方調整等によりガス売上収入が増加したこと等によるものである。
(2) 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に投資活動により使用した資金は、13,475百万円となり、前連結会計年度に比べ631百万円の減少となった。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出や投資有価証券の取得による支出が減少したこと等によるものである。
(3) 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に財務活動により支出した資金は、13,860百万円となり、前連結会計年度に比べ5,642百万円の増加となった。これは、主に長期借入金において返済が進んだこと等によるものである。
4.生産、受注及び販売の実績
当社グループにおいては、ガスセグメントが生産及び販売活動の中心となっており、外部顧客に対する売上高及び営業費用の大半を占めている。また、当該セグメント以外のセグメントが生産及び販売する製品・サービスは広範囲かつ多種多様であり、受注形態をとらないものも多い。
このため、以下は、ガスセグメントにおける生産、受注及び販売の実績について記載している。
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりである。
|
品名 |
数量(千m3) |
|
|
前期比(%) |
||
|
ガス |
934,204 |
3.4 |
(2) 受注実績
ガスについては、その性質上受注生産は行っていない。
(3) 販売実績
ガス販売実績
当連結会計年度におけるガスの販売実績は次のとおりである。
|
項目 |
数量(千m3) |
|
金額(百万円) |
|
|
前期比(%) |
前期比(%) |
|||
|
家庭用 |
262,560 |
2.1 |
54,562 |
2.2 |
|
業務用 |
597,690 |
3.9 |
43,421 |
10.3 |
|
卸供給 |
63,872 |
20.1 |
3,713 |
26.3 |
|
計 |
924,122 |
4.4 |
101,697 |
6.3 |
|
期末ガスお客さま数(千戸) |
1,136.0 |
△0.5 |
|
|
(注)「期末ガスお客さま数」は、年度末の都市ガスメーター取付個数である。
5.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の主要な原材料であるLNGは、海外から輸入しているため為替や原油価格の変動により大きな影響を受ける。そのリスクをヘッジする手段として為替予約や原料価格に関するスワップ等を検討している。また、都市ガス事業においては、原料価格の変動は原料費調整により、タイムラグは生じるもののガス販売価格に反映して対応することが可能である。
また、当社グループの売上高の大半を占めているガスによる売上高は、気温・水温等の変動により、大きな影響を受ける。このため、当社は、金融機関等との天候デリバティブ契約の締結等、そのリスクの軽減を検討している。
さらに、都市ガス事業は、需要拡大や安定供給のためにガス導管の敷設等の多大な設備投資が必要であるため、社債や借入金等の残高が多く、金利変動の影響が大きい。このため、金利の固定化及び金利スワップ等の活用により、そのリスクをヘッジしている。
6.資本の財源及び資金の流動性
(1) 資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、ガス事業における原料LNG購入費用のほか、製造費、供給販売費及び一般管理費等の営業費用である。また、投資を目的とした資金需要は、主にガス事業における供給設備(導管等)投資等によるものである。
(2) 財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金については、金融機関からの長期借入と社債の発行による調達を基本としている。
また、当社グループの資金管理子会社であるSGキャピタル㈱により当社グループ内でキャッシュ・マネジメント・サービスを実施しており、資金調達の一元化、余剰資金の活用等により、当社グループ全体の有利子負債の削減を図っている。その結果、当連結会計年度末の有利子負債残高は229,395百万円となった。
なお、金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、設備投資資金の調達は、今後も可能であると考えている。
7.目標とする経営指標の実績
当社グループは、グループ中期経営計画「スクラム2019」において、「経常利益」、「ROA」、「ROE」、「自己資本比率」及び「有利子負債残高」を、目標とする経営指標と定めている。
当連結会計年度における当該指標は次のとおりである。
「経常利益」は10,815百万円(前期9,275百万円)となった。
「ROA」は1.7%(前期1.0%)となった。
「ROE」は8.2%(前期5.1%)となった。
「自己資本比率」は21.3%(前期19.8%)となった。
「有利子負債残高」は229,395百万円(前期237,973百万円)となった。
引き続きこれらの指標について、目標を達成できるよう取り組んでいく。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。
当社グループの研究開発は、都市ガス事業の基盤技術強化や都市ガスの高度利用に係わる研究開発、水素や電力等の新たなエネルギー分野に関連する技術の調査研究を進めており、他ガス事業者や大学等との共同研究にも積極的に取り組んでいる。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は349百万円であり、「ガス」セグメントに関する研究開発がその大半を占めている。今年度は、「研究開発を通した、お客さまをはじめとするステークホルダーへの価値あるソリューションの提供」という基本方針のもと、以下の4つを重点課題とし、研究開発を推進した。
1.研究開発の重点課題
(1) エネルギーシェアの拡大に資する技術開発と調査研究の推進
お客さまの快適で豊かな暮らしの実現や、環境負荷低減による企業ブランド価値の向上に繋がる各種技術に関する技術開発や調査研究を推進する。エネファーム等を活用した天然ガスの高度利用や、ガス消費機器の利便性・快適性の追求、電気・熱の融通によるエネルギーマネジメントなど、総合エネルギーサービス企業としてお客さまとの関係維持、強化に繋がる技術開発、調査研究に取り組んでいる。
(2) 保安対策の高度化、安定供給の維持に資する技術開発と調査研究の推進
お客さまに安心してガスエネルギーをご使用いただくため、当社の保安水準の更なる高度化に繋がる、供給・設備・生産技術分野における技術開発や調査研究の実施、及び新技術等の情報収集に取り組んでいる。
(3) 強靭な事業基盤構築に資する技術の確立と展開
エネルギー自由化時代に対応するため、近年発達が目覚ましいICTとIOT関連技術や、省エネ・省CO2診断など解析・分析技術に関する技術者の育成、技術の拡充に取り組む。また、これらのリソースを積極的に活用し、業務の効率化や接点機会における提案力強化をサポートし、事業基盤の強化や経営効率化を図る。
(4) 新たなエネルギー利用技術に関する調査研究の推進
将来的なエネルギーの低炭素化に対する社会からの要望の高まりに備え、水素や再生可能エネルギーなど、新たなエネルギーの利用技術に関する調査や情報収集を推進し、将来の事業展開に活用する。
2.平成29年度の具体的な取組み
(1) エネルギーシェアの拡大に資する技術開発と調査研究に関しては、エネファームの排熱有効利用に関する調査研究や、業務用3kW-SOFC燃料電池システム商品機のフィールドテストなど、家庭用・業務用燃料電池の付加価値向上や普及促進に繋がるテーマを中心に実施した。
(2) 保安対策の高度化、安定供給の維持に資する技術開発と調査研究に関しては、耐震性、耐食性に優れ、近年敷設が進む中圧ポリエチレン管の施工技術、工法の拡充に取り組んだ。
(3) 強靭な事業基盤構築に資する技術の確立と展開に関しては、研究開発や現場での技術課題の解決をサポートする各種分析の実施や、温熱環境(業務用厨房、住居内暖房等々)を可視化するシミュレーション技術に関して、人材教育を含めたベース技術の構築に取り組んだ。
(4) 新たなエネルギー利用技術に関する調査研究については、水素導管供給システムの安全性に関する評価や、水素漏洩検知技術に関する調査を目的とした日本ガス協会の受託事業に参画し、調査研究を実施した。
平成30年度は、グループ中期経営計画「スクラム2019」の2年目を迎え、引き続き上記基本方針のもと、研究開発を推進する。