第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 宿泊事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の流行により、当社の置かれた環境は非常に厳しいものであるという認識のもと、引き続きコストを管理してまいります。一方で、2021年春にオープンするアゴーラ銀座、アゴーラ京都の新ホテルは、私たちの新しいコンセプトのもとで建てられたホテルであり、新型コロナウイルスの感染が終息したあかつきには、国内のお客様のみならず、多くの外国人のお客様をお迎えできるよう全社一丸となり取り組んでおります。

 その他投資事業につきましても、新型コロナウイルス感染症の流行に伴うリスクを含む想定されるリスクを効果的にコントロールしたうえで、業績向上に寄与するよう努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業等に影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクについては、主に以下のようなものがあります。

① 経営環境の変化に係るリスクについて

 当社グループの国内における主たる事業はホテル・旅館等の宿泊施設の運営を中核とする宿泊事業であります。当社グループの宿泊事業については、訪日外国人旅行者の増加による顧客ニーズの多様化に的確に応えることにより収益の向上に努めております。国内外の政治・経済の情勢の変化による訪日外国人旅行者への影響、民泊事業者による宿泊市場への新規参入、近年の雇用・労働法制の変化により宿泊施設の運営に影響を及ぼす可能性があります。また、その他投資事業においては、市場の需給バランス等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 災害・事故におけるリスクについて

 当社グループの宿泊事業については、大規模地震・火災など自然災害・事故等により国内事業所の営業継続に影響を及ぼす可能性があります。

③ 資産価値の変動に係るリスクについて

 当社グループは、事業上必要な不動産(事業用及び販売用)を保有しているため、地価の動向および対象となる不動産の収益状況により、資産価値が低下し評価減が必要となった場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

④ 株価変動に係るリスクについて

 当社グループは、その他投資事業を営んでいるため、当社グループに悪影響を及ぼす市場動向や急激な変動がみられた場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 海外投資に係るリスクについて

 当社グループは、海外での事業を現地通貨建で取引しているため、大幅な為替相場の変動があった場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 東南アジア他成長が見込める一部の海外市場で事業展開を行っておりますが、海外各国において予期しえない政治・経済・法制度等の変化や社会的混乱、自然災害等といった事態が発生した場合、投下資本を回収できないおそれがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 法的規制に関するリスクについて

 当社グループの宿泊事業は、「旅館業法」「個人情報保護法」等による法規制をうけており、今後、これら規制・基準等の変更ならびにそれらによって発生する事態が当社グループの業績及び風評等に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 新型コロナウイルス感染症の拡大

 世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、わが国の経済環境は激変するとともに、多くの企業の事業運営に少なからず影響を与えております。当社グループにおきましても、今後の事業運営上、業績に一定の影響を与える可能性があります。

⑧ 継続企業の前提に関する重要事象等

 当社グループは、当連結会計期間において、世界的な新型コロナウイルスの影響により、訪日観光客数が減少したことを主要因として、営業損失1,371百万円、経常損失1,354百万円、親会社株主に帰属する当期純損失1,194百万円を計上しました。また、世界的な新型コロナウイルスの終息及び宿泊需要の回復には一定の期間を要するものと考えられることから、当社グループの資金繰りに懸念が生じており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

 しかしながら、2020年6月30日に当社グループが保有する賃貸不動産を売却する契約を締結し、2020年7月31日に売却いたしました。また、徹底した固定費の削減に加え、金融機関より運転資金を調達する等、当面の運転資金を確保しております。

 以上より、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、2020年12月期通期連結財務諸表への注記は記載しておりません。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、2020年2月ごろから新型コロナウイルス感染症の流行による影響が認められ、その後の経済活動にも多大な影響を及ぼしております。このような状況のもと、当社グループは新型コロナウイルス感染症の蔓延により、2020年2月以降、客室、レストラン、宴会を含むすべてのホテル運営に非常に大きな影響を受けました。また、マレーシアにおける霊園事業におきましても、その売上高は新型コロナウイルス感染症の流行による影響を受け減少しております。その結果、連結売上高は前年度のおおよそ半分である3,316百万円(前期比52.6%減)となりました。一方、費用面ではホテル運営における人件費、水光熱費、修繕費他、賃料等の金額が大きく、継続的に発生する固定費用を削減した他、本社部門の費用削減を推し進めた結果、営業損失1,371百万円(前期は営業損失53百万円)となりました。営業外収益として当社の保有する豪ドル建て資産に係る持分法による投資利益101百万円等を計上したこと、営業外費用として支払利息99百万円等を計上したこと等により、経常損失は1,354百万円(前期は経常損失35百万円)となりました。また、新型コロナウイルス感染症の流行の長期化に備えるべく、手元資金の流動性を確保するために賃貸用不動産に係る信託受益権を売却し、その固定資産売却益525百万円を特別利益として計上した他、特別損失として新型コロナウイルス感染症による損失349百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は1,194百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失198百万円)となりました。

 

資産、負債、純資産の状況

(資産)

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,971百万円減少し、17,362百万円となりました。これは主に、有形固定資産が2,616百万円減少したこと等によるものです。

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ754百万円減少し、9,576百万円となりました。これは主に、借入金が504百万円減少したこと等によるものです。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ1,217百万円減少し7,785百万円となり、自己資本比率は、37.0%となりました。

 

セグメント別の経営成績は以下のとおりです。

・宿泊事業

 当社の宿泊事業部門につきましては、昨年度までは訪日外国人旅行者の宿泊利用による売上がその大部分でありましたが、新型コロナウイルス感染症の流行の影響を2月以降受け始め、訪日外国人旅行者の利用は無くなっております。また、4月から始まった緊急事態宣言、当社の主要な宿泊施設がある大阪府での感染症拡大防止施策の影響もあり、2020年4月から夏季休暇シーズンにかけてホテルのレストラン、宴会部門の利用も著しく減少いたしました。その後、徐々にではありますが国内のお客様のご利用は回復基調にあります。また、政府の推進する“Go To トラベル”事業やスポーツ団体の利用を積極的に取り込む施策により、一部のホテルにおいては一時的に売上高を押し上げることが出来ましたが、その後の新型コロナウイルス感染症の再流行によるキャンセルの影響も大きく予断の許さない状況が続いております。そのような中、売上高では前期を大幅に下回る2,716百万円(前期比56.4%減)となりました。一方、費用面では、宿泊施設の人件費および水光熱費をはじめとする固定費の削減に取り組んでおりますが、営業損失1,138百万円(前期は営業利益70百万円)となりました。

 

・その他投資事業

 その他投資事業部門におきましては、新型コロナウイルス感染症の流行の影響を受けマレーシアにおける霊園事業の売上高は470百万円(前期比13.7%減)となりました。また、賃貸用不動産の信託受益権を売却したことにより当該不動産から得ていた賃貸収入が減少した結果、その他投資事業部門の売上高は前期を下回る599百万円(前期比22.1%減)、営業利益は76百万円(前期比59.9%減)となりました。

 

キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ859百万円増加し、当連結会計年度末には2,175百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果使用した資金は814百万円(前連結会計年度は獲得した資金が240百万円)となりました。

 これは、主として税金等調整前当期純損失が1,185百万円計上されたこと等によるものであります。

(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果獲得した資金は2,199百万円(前連結会計年度は使用した資金が873百万円)となりました。

 これは、主に有形固定資産の売却による収入3,235百万円等によるものであります。

(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果使用した資金は527百万円(前連結会計年度は獲得した資金が220百万円)となりました。

 これは、主に長期借入金の返済による支出1,817百万円等によるものであります。

(資本の財源及び資金の流動性)

 当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金のほか主力事業である宿泊事業における新規ホテル等の設備投資に係る資金であります。これらの財源につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入金等による資金調達を基本としております。また、資金調達に際しては、財務の健全性や安全性の確保を目指しております。

 

③生産、受注及び販売の実績

 当社グループ(当社及び連結子会社)が営んでいる事業はいずれも生産、受注の概念には該当しないため、「生産及び受注の実績」は記載しておりません。

 

販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額

(千円)

前年同期比

(%)

宿泊事業

2,716,526

△56.4

その他投資事業

599,945

△22.1

合計

3,316,472

△52.6

(注)1 総販売実績に対する割合が10%以上の相手先はありません。

2 総販売実績に輸出高はありません。

3 本表の金額には消費税等は含まれておりません。

4 本表の金額については「外部顧客に対する売上高」について記載しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

 

 

当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度におけるわが国経済は、2020年2月ごろから新型コロナウイルス感染症の流行による影響が認められ、その後の経済活動にも多大な影響を及ぼしております。このような状況のもと、当社グループは新型コロナウイルス感染症の蔓延により、2020年2月以降、客室、レストラン、宴会を含むすべてのホテル運営に非常に大きな影響を受けました。また、マレーシアにおける霊園事業におきましても、その売上高は新型コロナウイルス感染症の流行による影響を受け減少しております。その結果、連結売上高は前年度のおおよそ半分である3,316百万円(前期比52.6%減)となりました。一方、費用面ではホテル運営における人件費、水光熱費、修繕費他、賃料等の金額が大きく、継続的に発生する固定費用を削減した他、本社部門の費用削減を推し進めた結果、営業損失1,371百万円(前期は営業損失53百万円)となりました。営業外収益として当社の保有する豪ドル建て資産に係る持分法による投資利益101百万円等を計上したこと、営業外費用として支払利息99百万円等を計上したこと等により、経常損失は1,354百万円(前期は経常損失35百万円)となりました。また、新型コロナウイルス感染症の流行の長期化に備えるべく、手元資金の流動性を確保するために賃貸用不動産に係る信託受益権を売却し、その固定資産売却益525百万円を特別利益として計上した他、特別損失として新型コロナウイルス感染症による損失349百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は1,194百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失198百万円)となりました。

 

③経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

資本の財源及び資金の流動性についての分析

キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

経営者の問題認識と今後の方針について

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

 

 当社の連結子会社である南麻布二十一合同会社が、2020年6月30日に、以下の通り固定資産信託受益権を譲渡する契約を締結いたしました。

(1)譲渡の理由

 当社は、当社グループの中核事業である宿泊事業における積極的な事業展開に向けた取組みを行っており、その取組みの一環として、当社グループが保有する資産の効率化と中長期的な安定収益の基盤構築のためポートフォリオの見直しを行っております。経営環境の変化、不動産市場の動向や将来的な収益の見通し等を総合的に勘案した結果、南麻布二十一合同会社が保有する信託受益権の全部の譲渡を行うことといたしました。

(2)信託受益権譲渡先の概要

 譲渡先は、国内法人であるケンジントン特定目的会社です。なお、譲渡先と当社ならびに南麻布二十一合同会社、その他当社の関係会社との間には、資本関係・人的関係・取引関係、関連当事者として特記すべき事項はありません。

(3)譲渡資産の内容

 資産の内容

所在地

譲渡前の使途

賃貸用不動産を信託財産とする信託受益権

東京都港区赤坂

及び東京都港区南麻布

賃貸用不動産

(4)譲渡の時期

 契約締結日:2020年6月30日

 物件引渡日:2020年7月31日

 

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。