第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において新たに発生した事業等のリスクは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

継続企業の前提に関する重要事象等

 当社グループは、当第1四半期連結累計期間において、世界的な新型コロナウイルスの影響からの回復が鮮明となり、営業利益65百万円、経常利益69百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益28百万円を計上しました。その一方で、新型コロナウイルスが蔓延し休業するなどした時期において生じた負債がいまだ残存しております。また、その解消には一定の期間を要するものと考えられることから、当社グループの資金繰りに懸念が生じており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

 当社は、当該状況を解消すべく、2020年7月に当社グループが保有する賃貸不動産、2023年3月に当社が保有する固定資産を売却したほか、徹底した固定費の削減並びに金融機関からの運転資金の調達等により、当面の運転資金を確保しております。

 以上より、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、四半期連結財務諸表への注記は記載しておりません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間における売上高は前年同四半期を上回る1,937百万円(前年同四半期比22.3%増)となりました。これは、2024年1月から3月までの訪日外国人数が、前年同期間に比べて大幅に増加した結果、宿泊事業における売上高が1,665百万円(前年同四半期比20.0%増)となった他、霊園事業および住宅等不動産開発事業等を行っているその他投資事業の売上高が271百万円(前年同四半期比38.3%増)となったことによります。この結果、営業利益は65百万円(前年同四半期は営業損失153百万円)となりました。

 また、営業外収益として保有していた上場有価証券を売却し有価証券売却益23百万円等の他、営業外費用として支払利息22百万円等を計上したことから、経常利益は69百万円(前年同四半期は経常損失199百万円)となりました。また、法人税等の他、非支配株主に帰属する四半期純利益を計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純利益は28百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失66百万円)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は以下のとおりです。

①宿泊事業

 当第1四半期連結累計期間における宿泊事業部門におきましては、2024年1月から3月までの訪日外国人数が8,558,100人と2019年同期間に比して78.6%増加したことから、すべての宿泊施設が期間を通じて売上高が増加いたしました。主要なホテル アゴーラ リージェンシー 大阪堺においては売上高631百万円(前年同四半期比19.8%増)、ホテル アゴーラ 大阪守口においては売上高354百万円(前年同四半期比14.7%増)、アゴーラプレイス東京浅草およびアゴーラ東京銀座を運営する株式会社アゴーラホテルマネジメント東京は211百万円から328百万円(前年同四半期比55.5%増)と117百万円増加したことなど、東京や大阪など訪日外国人が多く利用する地域に運営するホテルがある当社では、プラスの影響を受け、業績は改善いたしました。

なお、前年同四半期において今井荘(静岡県賀茂郡)の売上高として66百万円を計上しておりましたが、2023年3月に今井荘の不動産を売却したため、当第1四半期連結累計期間における今井荘の売上高の計上はありません。

次に、堺、守口のホテルにあるレストラン、宴会部門においては、主に地元企業および個人のご利用を頂いておりますが、人手不足によりレストランの閉店を余儀なくされ、需要に対応できない状況も生じており、稼働に合わせた適正な人員配置を行い事業の継続に努めております。これらの結果、宿泊事業部門全体では売上高1,665百万円(前年同四半期比20.0%増)となりました。また、営業利益は79百万円(前年同四半期は営業損失99百万円)となりました。

 

②その他投資事業

 マレーシアにおける霊園事業では、当第1四半期連結累計期間における墓地区画の引き渡しが堅調に推移し、売上高は49百万円増加し、215百万円(前年同四半期比29.6%増)となりました。証券投資事業においては、円安の影響もあり、主に香港証券市場に上場する株式・社債の評価益49百万円を計上するなどした結果、その他投資事業部門における売上高は271百万円(前年同四半期比38.3%増)となり、営業利益は81百万円(前年同四半期比213.2%増)となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(6)財政状態の分析

(資産)

 当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて9.5%増加し、19,963百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて12.8%増加し、5,869百万円となりました。これは、現金及び預金が612百万円増加したことなどによります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて8.2%増加し14,057百万円となりました。これは、有形固定資産が1,173百万円増加したことなどによります。

 繰延資産は、前連結会計年度末に比べて11.1%減少し35百万円となりました。

(負債)

 当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて7.9%増加し、13,913百万円となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて7.7%増加し、6,132百万円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が550百万円増加したことなどによります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて8.1%増加し、7,780百万円となりました。これは、長期借入金が598百万円増加したことなどによります。

(純資産)

 当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて707百万円増加し、6,049百万円となりました。これは、非支配株主持分が658百万円増加したことなどによります。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。