第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、経済活動の正常化や雇用・所得環境の改善により消費動向が高まり、緩やかな回復傾向にある一方で、不安定な国際情勢や円安による物価上昇、原材料・エネルギー価格の高騰等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。

ホテル業界におきましては、インバウンド需要の増加や社会経済活動の正常化などによる人流の回復により、消費動向には持ち直しの動きが見られるものの、原材料費・光熱費をはじめとした各種コストの上昇により、引き続き厳しい事業環境下に置かれております。

こうした環境下、当社グループは2024年5月に、私どもが日頃から最も大切にし、また今後も揺るがすことのない価値観、存在意義をパーパス「人を、地域を、日本を、世界を、あたたかい心で満たしていこう。」として明確化し、公表いたしました。あわせて、ホテル開業100周年を迎える2035年に目指す姿として「RIHGA VISION 2035」を策定するとともに、2024年から始まる中期3カ年計画「中期経営計画2026『ReRISE』」を策定いたしました。この3カ年を「ブランドの再構築と新たな成長に向けた基盤強靭化の期間」と位置づけ、「ホテルブランドカテゴリーの再編成・新規展開」「ホテル事業のバリューアップ」「新規出店パイプラインの拡大」を基本戦略として掲げ、各種取組みを推進しております。

「ホテルブランドカテゴリーの再編成・新規展開」につきましては、当社の強みを活かしながら多様化するニーズに応え、将来の開発に幅広く対応できるよう、ホテルのグレードとスタイル別にカテゴリーを再整理するとともに、ブランドのバリエーションを増やしました。また現行ブランドではカバーできていなかったターゲット層へ積極的にアプロ―チするため、街の魅力を際立たせた個性あふれるホテルを展開する「Xカテゴリー」を新設いたしました。

「ホテル事業のバリューアップ」の一環として、リーガロイヤルホテル(大阪)ではブランド価値向上を図るため、「伝統美と水の融合」をコンセプトとした客室のリニューアルや、外壁のリノベーション工事を順次行いました。

また、人的資本の強化を目的とした人事運営の改革の一環として、全社員を対象としたベースアップを行い、処遇の改善を実施いたしました。さらに調理部門の若手社員に対する育成制度を充実させました。これにより、調理専門学校の卒業生だけではなく普通科高校の卒業生も採用の対象に加えることで採用の幅を拡げ、ブランドを支える調理人材の確保と育成に注力いたしました。

9月には2025年日本国際博覧会の迎賓館運営業務を受託することを発表いたしました。国内外の賓客との国際交流の場として設置された迎賓館における賓客への接遇・飲食の提供等を行います。これまでの賓客接遇や数々の国際会議を通じて培ってきた運営力、食へのこだわり、そしてあたたかい心から生まれるおもてなしにより、大阪・関西万博の成功の一助となるよう努めてまいります。

「新規出店パイプラインの拡大」に関しましては、2026年春開業予定の「リーガロイヤルリゾート沖縄 北谷」に続き、同年春頃に大阪なんば、同年秋頃に福岡博多、また2027年秋頃に広島平和大通りと、新たに3軒のホテル開業計画を発表いたしました。今後も事業成長戦略の柱の一つとして、効率的・効果的な新規出店に注力してまいります。

 

このように、今後の増収施策を進めながら足元の需要回復に対応し、収益の拡大に注力した結果、当中間連結会計期間の売上高は、10,073百万円と前年同期比637百万円(6.8%)の増収となりました。

損益面では、経費の増加が影響し、営業損失339百万円(前年同期は営業損失35百万円)、経常損失308百万円(前年同期は経常損失7百万円)となり、親会社株主に帰属する中間純損失は473百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失80百万円)となりました。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 

(部門別売上実績)

部門

当中間連結会計期間

(自 2024年4月1日

至 2024年9月30日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

客室

3,842

10.1

宴会

2,298

10.0

食堂

1,478

9.9

その他

2,453

△2.3

合計

10,073

6.8

 

(注) 受注生産は行っておりません。

 

(2) 財政状態の状況

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ347百万円減少し31,220百万円となりました。内訳では流動資産が同624百万円減少し15,839百万円となりました。これは未収入金が525百万円減少したこと等によります。固定資産は同277百万円増加し15,380百万円となりました。これは差入保証金が179百万円増加したこと等によります。 

当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ248百万円増加し11,939百万円となりました。これは預り金が327百万円増加したこと等によります。

当中間連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ595百万円減少し19,281百万円となりました。これは親会社株主に帰属する中間純損失の計上等によります。これにより自己資本比率は、前連結会計年度末の63.0%から61.8%になりました。

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、2023年3月にリーガロイヤルホテル(大阪)の土地、建物の信託受益権等の譲渡により適切な資金を確保することができました。健全な財政状況を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により長期安定資金を確保する方針としております。

資金計画につきましては、基本的に営業活動により得られた資金を有効活用し、設備投資等に充当しております。

 

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ170百万円増加し12,392百万円となりました。 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の営業活動による資金の収入は、665百万円(前中間連結会計期間は2,660百万円の資金の減少)となりました。

これは主に未収入金が前中間連結会計期間は1,314百万円増加したことに対し、当中間連結会計期間は524百万円減少したこと等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の投資活動により使用した資金は、前中間連結会計期間に比べ7百万円減少し、336百万円となりました。

これは主に有形固定資産の取得による支出が46百万円減少したこと等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の財務活動により使用した資金は、前中間連結会計期間に比べ134百万円増加し、158百万円となりました。

これは主に配当金の支払額132百万円等によるものです。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

  特記事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。