当第3四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生はありません。なお、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更は次のとおりです。
また、文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
継続企業の前提に関する重要事象等の解消について
当社は、前事業年度において2019年3月期以来の当期純利益62百万円を計上し、4期ぶりの黒字決算となり、営業活動によるキャッシュ・フローも885百万円の獲得となりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症等の影響により、前事業年度を含む直近3期は営業損失を計上する結果となったため、第1四半期会計期間末においては、引き続き継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在していると認識しておりました。
第2四半期累計期間において、営業利益351百万円、四半期純利益271百万円を計上したこと、営業活動によるキャッシュ・フローも616百万円の獲得となり、加えて、前事業年度の有価証券報告書の「事業等のリスク」に記載した最重要課題への対応を着実に実行していること、また、第2四半期会計期間末において、短期借入金1,000百万円を長期借入金(2025年3月末の一括返済)に変更して借換える目途がたったこと(2023年10月に借換え実行)により、当面の資金繰りに懸念はなくなったものと判断いたしました。
したがって、第2四半期会計期間末において、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は解消したものと判断いたしました。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当第3四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の分類の引き下げに伴うサービス分野のリバウンド需要や、個人消費の増加などにより、景気は回復傾向にあります。しかしながらウクライナや中東情勢の長期化によるエネルギー・原材料価格高騰や供給面での制約の影響により、先行きは不透明な状況が続いております。
京都のホテル業界におきましても、国内旅行の活性化、訪日外国人観光客の増加や、飲食を伴う宴会の利用が増えつつあり、回復傾向にあります。
当社では引き続きお客様の安心安全を第一に考え、宿泊・宴会・レストランなど各ご利用に合わせた感染予防ガイドラインに沿って運営を行うとともに、ホテル従業員及び関連スタッフに対して感染予防対策を徹底し、お客様に安心してホテルをご利用いただける環境づくりに努めてまいりました。
営業面におきましては、全国旅行支援や訪日外国人観光客の増加などの後押しを受け、宿泊・レストランを中心に売上を拡大させました。宴会部門においても、飲食を伴う宴会の利用が増えてまいりました。一方で、本年は創業135周年にあたり、様々な企画やイベントを実施しております。加えて、エネルギー・原材料価格高騰に対応すべく販売価格見直しを行うなど、売上・利益の最大化に努めてまいりました。
また、今後の需要回復を見据えて国内外へのセールス活動を再開したほか、人員不足が深刻化する中、部署の垣根を越えた社内ヘルプ体制を強化するとともに、業務の効率化・省力化を図る取り組みにも注力いたしました。
この結果、当第3四半期累計期間の業績は、売上高6,933百万円(前年同期比1,563百万円増)、営業利益878百万円(前年同期は営業損失111百万円)、経常利益772百万円(前年同期比740百万円増)、四半期純利益760百万円(前年同期比740百万円増)となりました。
ホテルの部門別営業概況は次のとおりです。
(宿泊部門)
ホテルオークラ京都では、全国旅行支援や訪日外国人観光客の急激な増加等により、売上はコロナ禍前のインバウンド最盛期とほぼ同水準まで回復しております。特に海外からの旅行客が大幅に増加いたしました。
からすま京都ホテルでも、コロナ禍前の水準までほぼ回復しており、特に外国人団体客や修学旅行客による売上が好調に推移しております。
この結果、宿泊部門の売上高は2,841百万円(前年同期比858百万円増)となりました。
(宴会部門)
ホテルオークラ京都では、企業主催の周年祝賀会、叙勲祝賀会などの件数や人数の多い宴会の受注件数が増加傾向にあることや、当社主催のイベントも好調に推移いたしました。
からすま京都ホテルでも、宿泊同様に修学旅行等の需要が増加しており、売上は堅調に推移しております。
この結果、宴会部門の売上高は2,027百万円(前年同期比549百万円増)となりました。
(レストラン部門)
ホテルオークラ京都では、一部で営業制限を継続しているものの、特にブッフェレストラン「トップラウンジオリゾンテ」が好調で、堅調に売上を伸ばしております。
からすま京都ホテルでも、引き続き中国料理レストランのランチ営業が好調に推移し、売上が増加するなど、堅調に回復しております。
この結果、レストラン部門の売上高は1,667百万円(前年同期比128百万円増)となりました。
(その他部門)
テナント部門やホテルオークラ京都のフィットネスクラブなどの売上については、引き続き堅調に推移しております。
この結果、その他部門の売上高は397百万円(前年同期比26百万円増)となりました。
部門別の売上高及び構成比等は、以下のとおりです。
当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ313百万円増加し、16,392百万円となりました。
負債は、前事業年度末に比べ406百万円減少し、14,577百万円となりました。
純資産は、前事業年度末に比べ720百万円増加し、1,814百万円となり、自己資本比率は11.1%となりました。
なお、当社は一定の業績回復を見込んでおり、当事業年度におきましては、必要不可欠なメンテナンス工事を含む設備投資を計画的に検討、実施することといたしました。また、金融機関との良好な関係のもと、資金確保を確実に実行いたします。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。
当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。