なお、本年4月に発生した熊本地震の業績に与える影響は、現時点では軽微であります。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府や日銀による政策を背景に、企業収益や雇用環境に改善が見られ、緩やかな回復基調にありました。一方で、中国をはじめとするアジア諸国の景気の下振れや円高基調、英国のEU離脱問題や米大統領選挙による不確実性が高まり、先行きは不透明な状況となりました。
観光業界において経済波及効果の大きい訪日外国人数は、昨年から引き続き増加しましたが、前年同期比の伸び率は4月以降で鈍化しました。また、訪日外国人の旅行消費額は減少傾向にあり、観光庁が公表する観光統計では7~9月は4年9ヵ月ぶりに前年同期比で減少となりました。訪日中国人を中心とした爆買いも一巡し、体験型の消費を好む外国人客が増加するなどの変化が見られました。
中長期的な視点では、2020年の東京オリンピック・パラリンピックをはじめとする世界的なイベントに向けた政府の観光戦略の推進もあり、引き続き訪日外国人数の増加、国内の宿泊・購買需要の高まりが期待されますが、当第3四半期連結累計期間においては、前述のとおり観光業界を取り巻く環境に変化が見られました。
このような状況の中、当社グループでは、2015年12月期を始期とする5ヶ年の中期経営計画が2年目を迎え、箱根地区での再開発など将来を見据えた投資を積極的に行い、宿泊施設やレストランなどの新規出店を加速させるとともに既存事業の品質強化を進めております。
当第3四半期連結累計期間では、4月7日のホテルグレイスリー那覇(沖縄県)に続き、7月1日にホテルグレイスリー京都三条北館を開業しました。京都市内で多くの寺院が集積し、観光だけでなくショッピングでも人気の高い寺町通りに位置し、国内のレジャー・観光客、訪日外国人客など様々なお客様からのニーズにお応えできる施設、サービスを提供してまいります。また、既存事業におきましても、ホテル椿山荘東京で客室、宴会場の改装を実施するなど品質強化を進めました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、宿泊部門の利用単価が前年を上回る水準で推移し、当社グループ全体では、売上高は前年同四半期比3,567百万円増収の49,411百万円となりました。
利益面では、設備更新によるエネルギー効率化など費用の削減もあり、営業損失は、前年同四半期比925百万円改善の102百万円、経常損失は前年同四半期比1,100百万円改善の82百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益では、前年同四半期比1,151百万円増益の113百万円となりました。なお、当社グループが重要指標と位置づけている減価償却費等負担前の営業利益においては、前年同四半期比1,382百万円増益の4,067百万円となりました。
業績の概要は以下のとおりです。
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単位:百万円 |
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前期実績 |
当期実績 |
前年同四半期比 |
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売上高 |
45,843 |
49,411 |
3,567 |
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営業損失(△) |
△1,027 |
△102 |
925 |
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経常損失(△) |
△1,183 |
△82 |
1,100 |
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親会社株主に帰属する |
△1,037 |
113 |
1,151 |
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減価償却費等負担前 |
2,685 |
4,067 |
1,382 |
セグメント別の概況については以下のとおりです。
WHG事業
昨年からの訪日外国人数の増加を背景に、首都圏を中心に宿泊単価は高い水準で推移してまいりましたが、当第3四半期連結累計期間においては、消費嗜好の変化、クルーズ船寄港の増加、地方へ宿泊地が分散するなど、訪日外国人の宿泊需要にも変化が見られました。
当社におきましては、関西や北海道といった首都圏以外の施設で、宿泊単価は好調に推移しました。一方で、首都圏の施設では、一昨年からの急激な宿泊単価の高騰により、国内客を中心に都内ホテルの利用を避ける動きなども見られ、従来からの単価上昇に一服感が出ました。
このような状況の中、WHG事業では、お客様の利便性をさらに高める取り組みを進めました。すべてのホテルグレイスリー、新宿ワシントンホテルではフロントにコンシェルジュを配置し、地域の観光案内や飲食店などの情報をご案内することで、さまざまなニーズにお応えしたサービスを提供しております。
また、当社グループの顧客会員組織である「藤田観光グループ・メンバーズカードWAON」では、「72時間前優先予約サービス」を開始するなど、お客様の満足度を向上させてリピーターの獲得に繋げてまいります。
宿泊部門では、東京西新宿の新宿ワシントンホテル本館で、昨年4月から1年間をかけて実施してきました大規模改修工事が終了、さらには昨年4月に開業した新宿歌舞伎町のホテルグレイスリー新宿が通年稼働したことにより、販売可能客室数が増加し、売上高は前年同四半期比3,546百万円増収の19,816百万円となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は前年同四半期比3,571百万円増収の24,024百万円となり、営業利益は同727百万円増益の1,201百万円となりました。
リゾート事業
宿泊部門は、昨年発生した箱根の火山性地震の影響から回復基調となり、箱根ホテル小涌園では個人旅行者の集客が好調に推移し、利用単価も前年を上回る水準となりました。また、当社の箱根地区での再開発の一環として、3月に開業した宿泊特化型の温泉宿「美山楓林(みやまふうりん)」に続き、当社が保有している2つの国の登録有形文化財建造物を活用し、料理と和のおもてなしを提供するレストラン「蕎麦 貴賓館」、「鉄板焼 迎賓館」を相次いでオープンするなど、2017年4月20日に予定する全室温泉露天風呂付の宿泊施設「箱根小涌園天悠」の開業に向けて準備を進めております。部門全体の売上高は、前年同四半期比179百万円増収の3,632百万円となりました。
レジャー部門では、箱根の主要観光ルートである箱根ロープウェイが7月26日に全面運行再開し、大涌谷付近の通行止めなど規制の一部解除もあり、温泉テーマパークの箱根小涌園ユネッサンでは利用人員が一昨年には及ばなかったものの、前年を上回りました。部門全体の売上高は、前年同四半期比77百万円増収の1,409百万円となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は前年同四半期比272百万円増収の5,273百万円となり、箱根地区の再開発準備に伴う費用の増加などにより、営業損失は同100百万円悪化の248百万円となりました。
ラグジュアリー&バンケット事業
婚礼部門は、昨年10月に神前式場「豊生殿(ほうせいでん)」をオープンした太閤園(大阪府)が好調に推移した一方で、ホテル椿山荘東京では利用件数が減少したほか、昨年12月に営業を終了した東京南青山コンヴィヴィオンの影響もあり、部門全体では、売上高は前年同四半期比277百万円減収の7,685百万円となりました。
宴会部門では、ホテル椿山荘東京において、法人のお客様の宴会需要を着実に取り込み、国内外企業の会議やセミナーといったMICE利用を獲得したほか、当社主催のイベントも好調に推移し、利用人員が前年を上回り、売上高は前年同四半期比211百万円増収の3,914百万円となりました。
宿泊部門では、ホテル椿山荘東京において、一昨年10月より4ヶ年計画で進めている客室改装の第3期が完了しました。スイートルームご宿泊のお客様にご利用いただけるラウンジ「パゴダラウンジ」を新設し、世界各国約20種類の水を楽しめるウォーターライブラリーを設置するなど、庭園を望むだけでなく、五感で寛ぐ時間・空間を演出し、顧客の獲得に繋げてまいります。訪日外国人客の増加、利用単価の上昇もあり、部門全体の売上高は前年同四半期比41百万円増収の1,796百万円となりました。
これらの結果、ゴルフ部門などを含めた当セグメントの売上高は前年同四半期比46百万円増収の17,929百万円となり、婚礼部門における費用構造の見直しなどもあり、営業損失は同338百万円改善の629百万円となりました。
(資産・負債の状況)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して2,371百万円減少の102,361百万円となりました。固定資産は新規開業に伴う設備投資などにより有形固定資産の増加があったものの、投資有価証券の売却および時価の下落による投資その他の資産の減少があり2,843百万円減少しました。
また負債は、設備投資の未払金が増加するなど、前連結会計年度末と比較して負債合計で1,446百万円増加の79,166百万円となりました。なお、当第3四半期連結会計期間末の借入金残高は45,879百万円となりました。
(純資産の状況)
純資産は、前連結会計年度末と比較して3,818百万円減少の23,194百万円となりました。その他有価証券評価差額金が3,450百万円減少し、利益剰余金は配当金の支払等により365百万円減少しました。
当第3四半期連結累計期間において、事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備のうち、当第3四半期連結累計期間に完了したものは、次のとおりであります。
WHG事業におきまして、平成28年4月にホテルグレイスリー那覇を新規開業いたしました。
また、同じくWHG事業におきまして平成28年7月にホテルグレイスリー京都三条北館を新規開業いたしました。