第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

藤田観光グループでは、「私たちは、健全な憩いの場と温かいサービスを提供することによって、潤いのある豊かな社会の実現に貢献したいと願っております」を社是とし、これに基づいて具体的な指針となる経営指針および行動指針を定めております。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

経営環境を踏まえた基本認識

観光業を取り巻く環境として光熱費や原材料費等のコスト増加による業績への影響および、人手不足の懸念はあるものの、昨年の後半から旅行需要は回復基調に転じ、本年は1年を通して人の往来が活発になることが期待されます。
 引き続き「事業計画」を推進し、マーケット回復期の需要を最大限取り込み、収益力の向上を実現してまいります。 

 

事業計画の進捗

事業計画は、「Ⅰ.構造改革の推進」「Ⅱ.事業ポートフォリオの見直し」「Ⅲ.経営管理体制の強化」を主要戦略としております。将来の持続的な成長・収益拡大を見据え、環境に左右されにくい事業の基盤を整えるとともに、付加価値向上によりコロナ禍収束後の回復需要の取り込みに努めております。

主要戦略

骨子

Ⅰ.構造改革の推進

不採算事業対策、組織・要員対策、賃金・雇用対策、人事制度改定、コスト削減等

Ⅱ.事業ポートフォリオの見直し

(短期)マーケティング・ブランディング強化

(中長期)資産所有事業拠点の再開発・資産有効活用、WHG事業のビジネスモデル見直し等

Ⅲ.経営管理体制の強化

モニタリングの強化

 

Ⅰ.構造改革の推進

コロナ禍で顕在化した課題解決のため構造改革を進め、生産性向上やコスト削減を実現することができました。今後は、この成果を最大限維持しながら売上拡大を図ってまいります。

 

<新人事制度の導入>

挑戦と自己を変革し続け、成果を出した人がキャリアアップできる新人事制度を2022年4月に導入いたしました。制度導入により社員のモチベーション向上と組織の活性化を図るとともに、専門能力を追究できる環境を整備することにより、事業の根幹である料理・接客サービスの品質をさらに引き上げてまいります。また、この新制度の運用に加えて2023年4月には、エリアや事業所を限定して働くエリア職コースを導入いたします。これにより、採用力の強化や従業員の多様な働き方を実現いたします。
 

Ⅱ.事業ポートフォリオの見直し

積年の課題となっている収益力向上のため、事業ポートフォリオの見直しを行っております。マーケティング・ブランディングの強化のほかに、中長期的な視点で将来を見据え、WHG事業のビジネスモデルの見直し、保有資産の活用を検討および、再開発等を推進してまいります。

 

 

<セグメント別戦略>

WHG事業

コロナ禍で影響が大きかったWHG事業においては、将来の成長に向けてチェーンオペレーションの見直しや機械化による効率化等、事業構造改革に取り組んでおります。この取り組みを継続するとともに、こだわりの朝食提供等による付加価値向上施策や顧客満足度の向上、ワシントンホテル、ホテルグレイスリーのブランドコンセプトの具現化と体験価値を伝えるプロモーションの強化を行ってまいります。あわせてミレニアル世代をターゲットとして開業したホテルタビノスでは、改めてタビノスブランド認知度向上のため海外へ向けてプロモーションの強化を実施いたします。また、環境に左右されない持続的な事業成長のため、賃貸借の形式にとらわれずにフランチャイズ、マネジメントコントラクト(※)などでの出店も含めて拠点の拡大を推進してまいります。

※マネジメントコントラクト…ホテルの管理運営を受託する方式

 

ラグジュアリー&バンケット事業

2022年11月に開業70周年を迎えた「ホテル椿山荘東京」は、2023年に山縣有朋公による築庭から145周年を迎えます。これを機に有朋公が愛した「水景」とともに「令和 新十二景」として自然主義本来の庭園美も復活させ、さらなる庭園の整備を推進いたします。引き続き「東京雲海」「森のオーロラ」など、これまで手掛け、築いてきた商品価値をさらに高めるとともに、70周年の関連商品や付加価値の高い料理・接客サービスの提供により、「椿山荘ブランド」の価値を揺るぎないものへと引き上げてまいります。また、将来を見据えた事業成長のため、新たな価値の創出を目指して保有資産の有効な活用方法を探索してまいります。

 

リゾート事業

2023年7月12日の開業に向けて新しい「箱根ホテル小涌園」の建設は順調に進行しております。並行し、「箱根小涌園ユネッサン」においても流れるプールの新設や貸切風呂の設置など、温浴施設の魅力を向上させるとともに、食事やキャンプなどのアクティビティ機能を充実させ、箱根に来たら立ち寄りたくなるスポットに進化いたします。早期に「箱根ホテル小涌園」の運営を軌道に乗せることにより、多種多様な需要を取り込む事業ポートフォリオを再構築し、「箱根小涌園」エリア全体の魅力度の引き上げ、そのほかコロナ禍で評価を得てきたグランピング等のさらなる付加価値向上や遊休地の活用を行うとともに業務の効率化、生産性向上により収益力を高めてまいります。

 

 <マーケティング・ブランディング強化>

2022年4月に新会員プログラム「THE FUJITA MEMBERS」のリニューアルにより全社的なマーケティングの強化を行っております。お客様の大切にしているパーソナルな情報をもとにニーズの分析を行い、利用機会に沿ったご提案や商品造成に活用することで、当社のリピーターになって頂くよう、取り組みを実施いたします。さらにデジタルマーケティングの効果を最大化させるため、新規会員の獲得、施設の利用促進を推進してまいります。

 

Ⅲ.経営管理体制の強化

迅速で適切な経営意思決定を行うため、会議体やモニタリングの見直し等、体制と機能両面の見直しを行い管理体制の強化に努めてまいりました。この管理体制は維持し、最適な状態で管理運営を行ってまいります。

 

国内外の行動制限、水際対策などは徐々に緩和され、政府による感染症法の分類見直しの局面にきているものの、業績につきましては新型コロナウイルスの感染状況により、一定の影響を受けると考えております。そのような環境下であっても、収益を確保し、持続的に成長していく会社へ再建、2023年の黒字化を達成するため、最重要課題である「事業計画」を今後も継続推進いたします。
 また、コロナ禍収束を見据え、利益を最大化していくための新たな「中期経営計画」策定に着手いたします。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を下記のとおり記載いたします。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合はその対応に最大限の努力をする所存であります。
 下記事項には、将来に関するものが含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末(2022年12月31日)現在において判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。

 

①株価の変動

当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を95億円保有しており、株価変動のリスクを負っております。当連結会計年度末で市場価格により評価すると含み益となっておりますが、今後の株価の動向次第で業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

②減損損失の計上

当社グループは、ホテル建物等の有形固定資産を当連結会計年度末で490億円保有しておりますが、今後一定規模を上回る不動産価額の下落や事業収支の悪化が発生した場合、有形固定資産の一部について減損損失が発生する可能性があります。

 

③賃借した不動産の継続利用もしくは中途解約

ワシントンホテル等ホテル事業においては、ホテル不動産を長期に賃借しているものがあり、不動産の所有者が破綻等の状態に陥り、継続利用が困難となった場合には業績に悪影響が生じる可能性があります。また、長期賃貸借契約の途中で、何らかの事情に基づき当社グループの意図により契約を中途解約することがあった場合、残存期間分の未経過賃料685億円のうちの一部について、賃料の支払もしくは補填の義務が生じる可能性があります。

 

④自然災害および流行性疾患の発生

大地震、噴火、台風、異常気象等の自然災害や、新型コロナウイルス感染症、新型インフルエンザ等の流行疾患が発生した場合は、営業の一時停止や旅行の取りやめ、海外からの入国規制や渡航自粛によるインバウンド需要の減退等により、当社グループの財政状態や業績に悪影響を与える可能性があります。

 

⑤不動産周辺事業からの撤退損失

当社グループでは従前、不動産分譲事業を活発に行なっていた時期があり、現在でも道路、水道等インフラや不動産管理等の周辺事業を引き続き行なっていますが、これらの多くのものは低採算または不採算であり、これらの事業からの撤退を決めた場合、相応の額の損失が一時的に発生する可能性があります。

 

⑥食中毒等の事故

安全衛生には十分注意を払っておりますが、万が一食中毒等が発生した場合は、お客さまの信認を損ね、また営業の一時停止などが生じる可能性があります。

 

⑦円金利の変動

当連結会計年度末における借入金497億円のうち、128億円は変動金利による借入となっており、今後国内景気の回復等により円金利が上昇すると、金利負担の増大を招く可能性があります。

 

⑧為替の変動

当社グループは、海外事業の営業活動により生じる収益・費用および債権・債務が外貨建てであり、海外連結対象会社の財務諸表を日本円に換算する際、為替変動により影響を受ける可能性があります。

 

 

 

⑨継続企業の前提に関する重要事象等

 新型コロナウイルス感染症による影響

当社グループにおいては、3月のまん延防止等重点措置解除以降に経営環境回復の動きが見られ、インバウンド受け入れの本格再開と全国旅行支援が開始された10月以降に更なる回復基調となりました。しかしながら、当連結会計年度は営業損失4,048百万円、親会社株主に帰属する当期純損失5,789百万円を計上している状態であること等から、現時点においては継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在していると考えられます。

このような状況の中、当社グループでは当該影響が長期化した場合を想定した資金計画に基づき、事業資金を確保しています。また、売上拡大とコスト管理により、利益を最大化していくための施策を展開しております。

これらの対応策を継続して実施することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度における観光業界は、長期化している新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも感染拡大防止と経済活動の両立を図り、まん延防止等重点措置が解除された3月以降に回復の動きが見られました。その後、一時的な感染再拡大があったものの、行動制限が徐々に緩和され、10月以降はインバウンド受け入れの本格再開や全国旅行支援といった追い風を受け更なる回復基調となりました。ロシア・ウクライナ情勢等による原材料価格および燃料価格の高騰や、宿泊・飲食サービス業種での人手不足といった懸念要素は存在しているものの、2023年も引き続き需要回復が期待される状況であります。

このような状況の中、当社グループでは将来の持続的な成長の礎を築くべく、事業計画を推進してまいりました。主要戦略の一つである「構造改革の推進」においては、コスト改革を着実に推し進め損益分岐点売上高の低減を図ったほか、4月に人事制度を刷新し、挑戦し続ける人、成果を出した人が報われ、キャリアアップが可能となる仕組みを導入いたしました。さらに、「事業ポートフォリオの見直し」においては、マーケティング・ブランディング強化の全社的な取り組みとして4月に新会員プログラム「THE FUJITA MEMBERS」を導入し、顧客データを蓄積して活用する基盤を整備いたしました。

また、当第4四半期連結会計期間(10月~12月)においては、前述しておりますインバウンド受け入れ本格再開や全国旅行支援により回復した需要を確実に捉え、各事業とも宿泊部門においてADR、稼働率が好調に推移いたしました。

これらの結果、当社グループ全体の売上高は前期比15,315百万円増収の43,749百万円、営業損失は前期比11,773百万円改善の4,048百万円、経常損失は前期比12,081百万円改善の4,461百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、営業時間短縮等に係る感染拡大防止協力金や雇用調整助成金等による特別利益を計上したほか、減損損失および事業撤退関連等の特別損失を計上したことにより、5,789百万円となりました。

 

業績の概要は以下のとおりです。

                                        (単位:百万円)

 

当連結会計年度

前期比

売上高

43,749

15,315

営業損失(△)

△4,048

11,773

経常損失(△)

△4,461

12,081

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

△5,789

△18,465

 

 

セグメント別の概況については以下のとおりです。

セグメント別売上高・営業利益                            (単位:百万円)

 

売上高

営業損失(△)

実績

前年同期比

実績

前年同期比

WHG事業

20,587

10,153

△3,218

8,876

ラグジュアリー&バンケット事業

15,191

2,750

△23

1,843

リゾート事業

5,638

1,889

△439

686

その他(調整額含む)

2,331

522

△366

366

合計

43,749

15,315

△4,048

11,773

 

(注)調整額は、セグメント間取引消去によるものです。

 

(WHG事業)

WHG事業では、まん延防止等重点措置が発令されていた3月までは客室稼働の進捗が鈍化していたものの、4月以降はゴールデンウィーク期間や夏休みなどの旅行需要を獲得し、段階的に回復しました。10月以降はインバウンド受け入れ本格再開や全国旅行支援開始による需要を確実に捉え、特に東京、大阪において韓国を中心としたインバウンド利用が伸長しました。これらの効果により通期ではADR、稼働率ともに前期から大きく上昇いたしました。また、「ホテルグレイスリー新宿」など4施設を行政へ提供(一棟貸し)したことによる増収効果もあり、当セグメントの売上高は前期比で10,153百万円増収の20,587百万円、営業損失は8,876百万円改善の3,218百万円となりました。

 

(ラグジュアリー&バンケット事業)

ラグジュアリー&バンケット事業では、「ホテル椿山荘東京」宿泊部門において「東京雲海」関連商品やスイートルーム拡販施策効果によりADRがコロナ禍前の水準である2019年を上回りました。婚礼部門は件当たり人員減の傾向が続きましたが、2021年からの延期分も含めた件数の回復があり、利用人員合計は前期比で44%増加となりました。宴会部門は依然として法人需要の本格的な回復には至っていないものの、個人利用をターゲットとしたイベントは堅調に推移したほか、料飲部門やゴルフ部門も好調に推移し、当セグメントの売上高は前期比で2,750百万円増収の15,191百万円、営業損失は1,843百万円改善の23百万円となりました。

 

(リゾート事業)

リゾート事業では、「箱根小涌園 天悠」において、部屋食付きプランなどコロナ禍に対応した商品や高付加価値商品の販売が好調に推移したほか、夏休み期間にはディナービュッフェなどファミリー層向け商品の増強が奏功し、ADR、稼働率の引き上げに寄与しました。また「箱根小涌園ユネッサン」では、映画やアニメとのコラボレーションイベントの開催やメディア露出を増加させ、入場人員数が前期から伸長しました。加えて、10月以降はインバウンド受け入れ本格再開や全国旅行支援開始による増収効果もあり、当セグメントの売上高は前期比で1,889百万円増収の5,638百万円、営業損失は686百万円改善の439百万円となりました。なお、箱根小涌園ではエリア全体の再開発を進めております。新「箱根ホテル小涌園」は2023年7月の開業に向けた準備が順調に進捗し、またこれに合わせて「箱根小涌園ユネッサン」のリニューアルを実施しております。

 

 ②財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して12,799百万円減少の99,962百万円となりました。流動資産は主に現金及び預金が減少したことにより13,328百万円減少、固定資産は主に箱根小涌園再開発にかかる資産の取得により529百万円増加いたしました。

負債は借入金の返済等により、前連結会計年度末と比較して6,706百万円減少の77,222百万円となりました。なお、当連結会計年度末の借入金残高は49,732百万円となりました。

純資産は、前連結会計年度末と比較して6,093百万円減少の22,740百万円となりました。利益剰余金が5,789百万円減少したことが主な要因であります。

 

 

 ③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金および現金同等物(以下「資金」という)は24,110百万円となり、前連結会計年度末から14,509百万円減少いたしました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、645百万円(前期は16,302百万円の支出)となりました。前期比では営業損失が11,773百万円改善したことが主な収入増の要因です。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は、6,122百万円(前期は42,890百万円の収入)となりました。これは主に固定資産の取得による支出6,998百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により支出した資金は、8,935百万円(前期は8,319百万円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済7,867百万円によるものです。

 

 

 ④生産、受注及び販売実績

(ア)  生産実績

該当事項はありません。

 

(イ)  受注状況

該当事項はありません。

 

(ウ)  販売実績

当社グループは、WHG事業、ラグジュアリー&バンケット事業およびリゾート事業の各事業を主な内容とし、更に各事業に関連するサービス等の事業活動を展開しています。

セグメントごとの販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

WHG事業

20,587

97.3

ラグジュアリー&バンケット事業

15,191

22.1

リゾート事業

5,638

50.4

その他(調整額含む)

2,331

28.9

合計

43,749

53.9

 

(注)  調整額は、セグメント間取引消去および各セグメントに配分していない全社費用であります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
  

①重要な会計方針及び見積り
 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積りおよび判断を行っておりますが、この見積りは不確実性が伴うため実際の結果と異なる場合があり、結果として連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症拡大による会計上の見積りへの影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
 
②経営成績の分析
(売上高)
 当連結会計年度の売上高は43,749百万円(前連結会計年度28,433百万円)となり、15,315百万円(53.9%)の増加となりました。まん延防止等重点措置が解除された3月以降に回復の動きが見られました。行動制限が徐々に緩和され、10月以降はインバウンド受け入れの本格再開や全国旅行支援により回復した需要を確実に捉え、各事業とも宿泊部門においてADR、稼働率が好調に推移したことが主な原因です。
 
(売上原価および売上総損失)
 当連結会計年度の売上原価は44,976百万円(前連結会計年度41,631百万円)となり、3,345百万円(8.0%)の増加となりました。増収による労務費の増加や水道光熱費が増加した結果、当連結会計年度の売上総損失は1,227百万円(前連結会計年度13,197百万円)となり、11,969百万円の改善となりました。
 
(販売費及び一般管理費ならびに営業損失)
  当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,821百万円(前連結会計年度2,625百万円)となり、196百万円(7.5%)の増加となりました。当連結会計年度の営業損失は4,048百万円(前連結会計年度15,822百万円)と前期比11,773百万円の改善となりました。
 
(営業外損益および経常損失)
 当連結会計年度の営業外損益は412百万円の損失(前連結会計年度719百万円)となりました。この結果、当連結会計年度の経常損失は4,461百万円(前連結会計年度16,542百万円)と、12,081百万円の改善となりました。
 
(特別損益)
 当連結会計年度の特別利益は助成金等の計上により1,092百万円(前連結会計年度37,088百万円)となり、35,995百万円減少しました。
  また、特別損失は事業撤退損失引当金や減損損失等の計上により2,994百万円(前連結会計年度3,388百万円)となり、394百万円減少しました

 
 (法人税等、非支配株主に帰属する当期純利益および親会社株主に帰属する当期純損失)

 当連結会計年度の法人税等は△578百万円(前連結会計年度4,469百万円)となりました。これに非支配株主に帰属する当期純利益5百万円を減じた結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は5,789百万円(前連結会計年度は12,675百万円の利益)となり、18,465百万円の減益となりました。

 

 ③財政状態の分析

 (流動資産)
 当連結会計年度末における流動資産の残高は30,947百万円(前連結会計年度末44,276百万円)となり、13,328百万円(30.1%)減少しました。現金及び預金が減少したことが主な原因です。
 
 (固定資産)
 当連結会計年度末における固定資産の残高は69,015百万円(前連結会計年度末68,486百万円)となり、529百万円(0.8%)増加しました。固定資産の新規取得が主な要因です。
 
 (流動負債)
 当連結会計年度末における流動負債の残高は27,321百万円(前連結会計年度末23,935百万円)となり、3,385百万円(14.1%)増加しました。未払消費税等やその他のうち未払費用等の債務の増加が主な要因です。
 

 


 (固定負債)
 当連結会計年度末における固定負債の残高は49,901百万円(前連結会計年度末59,993百万円)となり、10,091百万円(16.8%)減少しました。長期借入金が返済により減少したことが主な要因です。
 
 (純資産)
 当連結会計年度末における純資産の残高は22,740百万円(前連結会計年度末28,833百万円)となり、6,093百万円(21.1%)減少しました。親会社株主に帰属する当期純損失5,789百万円の計上が主な要因です。

 

 ④資本の財源及び資金の流動性についての分析

 (ア)キャッシュ・フローの分析
 キャッシュ・フローの分析につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 (イ)資金調達と流動性
 当社グループは、事業活動のための資金確保、流動性の維持ならびに健全な財政状態を常に目指し、安定的なキャッシュ・フローの確保に努めております。その施策の一つとして、キャッシュマネジメントシステムの導入によるグループ各社の余剰資金の一元管理を行い、資金効率の向上を図っております。また、複数の金融機関と総額で208億円の当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結することにより、資金調達リスクに対する補完措置がなされております。
 また安定的な資金調達の一環として長期借入金の比率を高めており、当連結会計年度末の借入金残高は49,732百万円、その内訳として、短期借入金の残高は10,042百万円、長期借入金(一年以内に返済期限の到来する長期借入金を含む)の残高は39,689百万円となっております。

 

 ⑤戦略的現状と見通し

当社グループを取り巻く経営環境は、コスト増加や人手不足等の懸念要素はあるものの、旅行需要の回復が期待される状況であります。当社グループでは、引き続き事業計画を推進し、将来の持続的な成長と収益拡大を見据えた施策を実施してまいります。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」をご参照ください。

2023年通期の業績予想は、売上高は前期比12,850百万円増収の56,600百万円、営業利益は前期比4,448百万円増益の400百万円、経常利益は前期比4,661百万円増益の200百万円となる見込みです。親会社株主に帰属する当期純利益は800百万円を見込んでおります。

なお、この業績予想は現時点で入手可能な情報に基づき判断したものであり、実際の業績等は様々な要因により当該予想数値と異なる場合があります。

 

 

連結およびセグメント別の業績予想は下表のとおりです。

 

2023年12月期の連結業績予想(2023年1月1日~2023年12月31日)               (単位:百万円)

 

第2四半期(累計)

通期

売上高

営業損失(△)

経常損失(△)

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

売上高

営業利益

又は

営業損失

(△)

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益

連結合計

24,600

△2,200

△2,300

△1,700

56,600

400

200

800

 

WHG事業

13,300

△1,200

30,300

350

ラグジュアリー&バンケット事業

7,600

△100

17,000

800

リゾート事業

2,700

△800

7,500

△600

その他

(調整額含む)

1,000

△100

1,800

△150

 

(注)調整額は、セグメント間取引消去によるものです。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2022年12月22日開催の取締役会において、2023年3月1日を効力発生日とする簡易新設分割により、当社の完全子会社(以下、「新設会社」)を設立し、当社が運営するウィスタリアンライフクラブと称する会員制リゾートクラブ事業を新設会社に承継させたうえで、新設会社の全株式を国内法人に対して譲渡すること、当社の完全子会社である藤田グリーン・サービス株式会社の全株式を国内法人に対して譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約書を締結いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりです。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。