当事業年度におけるわが国経済は、企業収益の回復による設備投資の増加や雇用情勢が改善に向かうなど回復基調を維持してまいりました。
当ホテル業界におきましても、訪日外国人客の増加や国内旅行を中心に旅行意欲も堅調で、宿泊事業における客室稼働率や客室単価の上昇に大きく寄与いたしました。
こうした経済状況の下、当社におきましては、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を見据え、前事業年度において本館大規模改修第一期工事を無事完了いたしました。当事業年度につきましては、全ての施設において営業を休止することなく、売上確保に全力を注いでまいりました。
宿泊部門については、総需要の拡大基調により好調を維持、レストラン部門についても堅調に推移いたしましたが、宴会部門については、前事業年度の工事の影響や競合施設増加等の影響により婚礼売上が計画値を下回りました。
また、営業施策といたしまして、顧客組織「横浜ニューグランドクラブ」の更なる活性化を目指した特典の充実、旅行業免許登録による新たな宿泊商品の造成、外販新商品の開発と販路拡大、催事の積極的開催等を着実に実行してまいりました。
一方で、経費面におきましては、原材料の価格上昇や客室稼働率上昇による光熱水費の増加はありましたが、継続した経費削減及び効率的な経営に努め、収益の確保に邁進いたしました結果、黒字回復を果たすことが出来ました。
当事業年度の売上高は5,464,417千円(前事業年度比11.1%増)、営業利益は48,053千円(前事業年度は315,553千円の営業損失)、経常利益は45,429千円(前事業年度は315,377千円の経常損失)、当期純利益は74,248千円(前事業年度は253,483千円の当期純損失)となりました。
なお、セグメント別の業績は以下のとおりであります。
(ホテル事業)
ホテル事業の当事業年度の業績は、売上高5,406,744千円(前事業年度比11.3%増)、営業利益17,503千円(前事業年度は348,249千円の営業損失)となりました。
なお、主な部門別の売上高は、宿泊部門1,348,965千円(前事業年度比22.2%増)、レストラン部門1,471,894千円(前事業年度比11.0%増)、宴会部門2,162,155千円(前事業年度比6.8%増)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業の当事業年度の業績は、売上高57,672千円(前事業年度比4.1%減)、営業利益30,549千円(前事業年度比6.6%減)となりました。
当事業年度のキャッシュ・フローについては、営業活動により791,479千円増加し、投資活動により216,723千円増加し、財務活動により329,899千円減少し、この結果、現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、678,303千円増加となり、当事業年度末残高は2,339,281千円(前事業年度比40.8%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業収入が694,927千円増加し、原材料又は商品の仕入れによる支出が293,085千円増加、人件費の支出が44,637千円減少、その他営業支出が187,909千円減少したこと、及び法人税等の支払額が109,993千円減少したことなどにより、営業活動全体として前事業年度は87,647千円の支出でしたが、当事業年度は791,479千円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出が1,004,245千円減少し、工事負担金受入による収入が347,557千円増加したことなどにより、投資活動全体として前事業年度は1,143,487千円の支出でしたが、当事業年度は216,723千円の収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入れによる収入が1,500,000千円減少し、長期借入金の返済による支出が300,000千円増加したことなどにより、財務活動全体として前事業年度は1,470,403千円の収入でしたが、当事業年度は329,899千円の支出となりました。
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 前事業年度 (自 平成25年12月1日 至 平成26年11月30日) | 当事業年度 (自 平成26年12月1日 至 平成27年11月30日) |
金額(千円) | 金額(千円) | |
ホテル事業 | 4,858,445 | 5,406,744 |
不動産賃貸事業 | 60,152 | 57,672 |
合計 | 4,918,598 | 5,464,417 |
(注) 上記の金額には消費税及び地方消費税は含まれておりません。
摘要 | 期首在庫高 | 当期入手高 | 当期使用高 | 期末在庫高 | |
第137期 | 食料品 | 15,935 | 393,522 | 396,277 | 13,180 |
酒飲料品 | 22,854 | 75,500 | 74,767 | 23,587 | |
第138期 | 食料品 | 13,180 | 440,341 | 434,267 | 19,254 |
酒飲料品 | 23,587 | 77,184 | 76,867 | 23,905 | |
(注) 上記の金額には消費税及び地方消費税は含まれておりません。
国内におきましては、景気は緩やかながらも回復基調が続くものと期待されますが、海外景気の下振れなど、先行きは未だ不透明な状況にあります。
当社を取り巻く環境は、「横浜市都心臨海部再生マスタープラン」による山下埠頭再開発計画の進展や、来年には当ホテル開業90周年、2019年には横浜開港160周年といったエポックを迎え、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、地域の活性化による利用客の増加が見込まれます。
このような環境の下、当社は、引続き地元横浜においての地位を確保し、株主の皆様への利益還元に向け競争力を高め、働き甲斐のある職場環境を構築し、事業価値の向上に堅実に努めてまいります。
来事業年度は、6月から9月にかけ、一昨年に引き続き、本館1階からM3階までを対象とした本館大規模改修第二期工事を計画いたしております。併せて現地調査の結果必要と判断された大規模な老朽設備更新も行います。一連の工事につきましては、当社の事業継続のため避けては通れない工事であり、外的環境諸条件の整いつつあるこの機会に、万全の体制を構築すべく手当してまいる所存です。
併せて、事業継承に向けた体制づくりを目指し、一昨年より新規学卒者の定期採用を再開、継続しており、労働人材不足の環境下ではありますが、着実に次世代を担う人材の確保と育成にも努めております。
また、会社が、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みである「コーポレートガバナンス・コード」の適用も昨年上場会社に対して義務付けられました。当社におきましても、この新しい企業統治のルールに対応すべく、組織体制・経営計画・規程等の整備を図ってまいります。
当社は、88年に亘り着実に積み上げてきた高品質な料理やサービスを基盤とした横浜の象徴であるホテルとして、今後創業100年、200年を見据え、伝統を継承し、発展創造させるオンリーワンの存在であり続けます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)自然災害や感染症の発生
大規模地震や台風などの自然災害の発生は、当社の所有する建物、設備等に損害を及ぼし、一時的な営業停止による売上減や修復のための費用負担が発生する可能性があります。また、新型インフルエンザなどの感染症の発生や蔓延は、遠距離移動や団体行動の制限が予想され、当社の業績に影響する可能性があります。
(2)食の安全に関わる問題
当社は、平素より食に対する安全確保を使命とした「食品安全衛生対策会議」を毎月開催するなど、食品衛生管理には磐石な体制を構築しておりますが、ノロウイルスによる食中毒やBSEの発生等、食品衛生や食の安全、安心に関する問題が発生した場合、当社の業績に影響する可能性があります。
(3)個人情報の漏洩
顧客の個人情報の管理は、社内の情報管理担当が中心となり、外部への流出防止を行っておりますが、情報の漏洩が発生した場合、当社全体への信用の失墜や損害賠償等の費用負担により、当社の業績に影響する可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(1)財政状態の分析
当事業年度末における資産の部の残高は12,272,531千円(前事業年度末12,361,654千円)となり、89,123千円減少しました。うち流動資産は2,742,844千円(同2,319,759千円)と423,085千円増加し、固定資産は9,529,686千円(同10,041,895千円)と512,209千円減少しました。
流動資産増加の主な要因は、現金及び預金の増加によるものであり、固定資産減少の主な要因は、減価償却等による有形固定資産の減少によるものであります。
当事業年度末における負債の部の残高は4,259,806千円(前事業年度末4,429,816千円)となり、170,009千円減少しました。うち流動負債は1,485,346千円(同1,385,162千円)と100,184千円増加し、固定負債は2,774,460千円(同3,044,654千円)と270,194千円減少しました。
流動負債増加の主な要因は、未払消費税等の増加によるものであり、固定負債減少の主な要因は、長期借入金の減少によるものであります。
当事業年度末における純資産の部の残高は8,012,724千円(同7,931,837千円)となり、80,886千円増加しました。
純資産増加の主な要因は、当期純利益の計上によるものであります。
(2)経営成績の分析
当事業年度の売上高は5,464,417千円(前事業年度比11.1%増)、営業費用は5,416,364千円(同3.5%増)、営業利益は48,053千円(前事業年度は315,553千円の営業損失)、経常利益は45,429千円(前事業年度は315,377千円の経常損失)、当期純利益は74,248千円(前事業年度は253,483千円の当期純損失)となりました。
売上高につきましては、前事業年度において本館大規模改修第一期工事を無事完了し、当事業年度につきましては、全ての施設において営業を休止することなく、売上確保に全力を注いでまいりました。宿泊部門については、総需要の拡大基調により好調を維持、レストラン部門についても堅調に推移いたしましたが、宴会部門については、前事業年度の工事の影響や競合施設増加等の影響により婚礼売上が計画値を下回りました。経費面におきましては、原材料の価格上昇や客室稼働率上昇による光熱水費の増加はありましたが、継続した経費削減及び効率的な経営に努め、収益の確保に邁進いたしました結果、黒字回復を果たすことが出来ました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
前掲の「1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。