文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
今後のわが国経済の見通しにつきましては、米中貿易摩擦、国際経済の不確実性や為替変動リスクなどの懸念もありますが、企業収益や雇用環境の改善により、緩やかな景気回復が続くものと予測しております。ホテル業界におきましては、今年はいよいよ東京オリンピック・パラリンピック開催となり、一時的ではありますが需要増が見込める一方で、閉会後の需要剥落も懸念されます。また、相次ぐホテル建設や既存ホテルの改装など競争の激化に加え、深刻な労働力不足も継続するものと予測しております。
このような環境の中で、2021年度を最終年度とする当社3カ年経営計画、新中期経営計画2019の初年度の実績につきましては、当初の計画に対して大幅な未達となり、利益進捗に大きな乖離が発生しました。慎重な検討を重ねた結果、まずは現状の足固めによる積み上げをしっかりと実行することが重要と判断し、2020年11月期以降につきましては、実行可能性の高い単年度事業計画を基軸とすることにいたしました。なお、基本方針及び基本戦略につきましては、今後も継続して同戦略に基づく施策を進めてまいります。2020年度の数値目標につきましては、以下のとおり再設定いたしました。
持続的な企業価値の向上と黒字転換を目指して、懸命に邁進してまいる所存でございます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1)自然災害や感染症の発生
大規模地震や台風などの自然災害の発生は、当社の所有する建物、設備等に損害を及ぼし、一時的な営業停止による売上減や修復のための費用負担が発生する可能性があります。また、新型インフルエンザなどの感染症の発生や蔓延は、遠距離移動や団体行動の制限が予想され、当社の業績に影響する可能性があります。
(2)食の安全に関わる問題
当社は、平素より食に対する安全確保を使命とした「食品安全衛生対策会議」を毎月開催するなど、食品衛生管理には磐石な体制を構築しておりますが、ノロウイルスによる食中毒やBSEの発生等、食品衛生や食の安全、安心に関する問題が発生した場合、当社の業績に影響する可能性があります。
(3)個人情報の漏洩
顧客の個人情報の管理は、社内の情報管理担当が中心となり、外部への流出防止を行っておりますが、情報の漏洩が発生した場合、当社全体への信用の失墜や損害賠償等の費用負担により、当社の業績に影響する可能性があります。
(4)固定資産の減損
当社は客室改装などによりホテルを営業施設として維持していくための設備投資が必要になります。設備投資資金は主として金融機関からの借入により調達します。
固定資産の貸借対照表計上額につきましては、事業収益性が低下し当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は、減損の認識が必要となり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)継続企業の前提に関する重要事象等
当社は前事業年度において営業利益及び経常利益を計上いたしましたが、特別損失においてタワー館客室改装工事による固定資産除却損を計上したことにより、当期純損失を計上いたしました。また、当事業年度においても営業活動によるキャッシュ・フローはプラスとなったものの、営業損失11,584千円、経常損失21,485千円及び当期純損失44,534千円を計上し、本格的な業績回復までには至っておりません。
これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していますが、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(4)継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、当該重要事象等を解消、改善するための対応策を講じることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析の検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
当事業年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益と雇用情勢の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしましたが、米中貿易摩擦の長期化など、国際経済の不確実性や金融市場の変動懸念もあり、景気の先行きは依然として不透明感が強まっております。
ホテル業界においては、訪日外国人数が過去最高値を更新したものの、新規ホテル開業による競争の激化や、増税による消費マインドの冷え込みに加え、各地に甚大な被害をもたらした大型台風襲来など、自然災害の多い年でもあったため、厳しい経営環境となりました。
このような状況の中、当社は新中期経営計画2019の実現に向けて、諸施策に取り組んでまいりました。
設備面においては、隣接する複合施設内にベーカリー工房を新設し5月より販売を開始いたしました。パンの内製化により、お客様に手作りで良質な味をお届けすることが可能となりました。また、オープン後10年経過した髙島屋レストラン「ル グラン」は、改装工事により個室を設け、エレガントで温かみのある空間に生まれ変わりました。
営業面においては、3世代でお得に泊まる「新元号お祝い宿泊プラン」、ラグビーワールドカップ2019日本大会を追い風に、出場各国の名物料理を取り揃えた夏季限定ランチブッフェ「世界各国料理フェア」、新郎新婦の幸せのストーリーを叶える「ローズウェディング」など、市場動向を睨みながら的確な商品を展開し、売上高の確保に全力を注いでまいりました。
管理面においては、人手不足が顕在化する中で、継続的な新卒採用による若手人材の確保・育成のほか、専門的技能・知識を習得した即戦力人材の獲得にも努めてまいりました。また、頻発する災害対策の一環として、防火戸ピクトグラムの運用を導入し、外国人利用客にも配慮しつつ安全性と利便性の向上を図りました。
以上のような施策を展開したほか、宿泊部門においては、前事業年度にリニューアルを実施したタワー館4フロアの客室の通年販売等による単価上昇の結果、売上高が前事業年度を上回りました。一方で、主力事業である宴会並びにレストラン部門における婚礼利用状況は、件数の減少と宴席の小規模化等の影響により、売上高が前事業年度を下回りました。経費面においては、前事業年度に実施いたしましたタワー館客室改装工事の資産取得による減価償却費が通年で計上されたことなどにより、販売費及び一般管理費が増加いたしました。
従いまして、当事業年度の売上高は5,124,004千円(前事業年度比0.1%増)、営業損失は11,584千円(前事業年度は30,737千円の営業利益)、経常損失は21,485千円(前事業年度は22,519千円の経常利益)、当期純損失につきましては、44,534千円(前事業年度は35,206千円の当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(ホテル事業)
ホテル事業の当事業年度の業績は、売上高5,067,113千円(前事業年度比0.1%増)、営業損失50,459千円(前事業年度は8,217千円の営業損失)となりました。
なお、主な部門別の売上高は、宿泊部門1,371,518千円(前事業年度比7.1%増)、食事部門1,392,806千円(前事業年度比3.6%減)、宴会部門1,928,791千円(前事業年度比1.2%減)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業の当事業年度の業績は、売上高56,890千円(前事業年度比0.4%減)、営業利益38,874千円(前事業年度比0.2%減)となりました。
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には消費税及び地方消費税は含まれておりません。
当社の財政状態は、次のとおりであります。
(資産)
資産合計は8,259,809千円(前事業年度末比129,934千円減)となりました。主な要因は現金及び預金42,893千円の減少や、有形固定資産93,500千円の減少であります。
(負債)
負債合計は5,334,373千円(前事業年度末比84,045千円減)となりました。主な要因は短期借入金215,000千円の増加や、1年内返済予定の長期借入金175,000千円の減少、未払費用111,699千円の増加、長期借入金445,000千円の減少であります。
(純資産)
純資産合計は2,925,435千円(前事業年度末比45,889千円減)となりました。主な要因は当期純損失44,534千円であります。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ42,893千円減少し、381,375千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金の増加は547,108千円(前事業年度は292,828千円の減少)となりました。主な増加要因は、減価償却費333,779千円、未払費用の増加額111,413千円であり、主な減少要因は営業債権の増加額55,446千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金の減少は183,000千円(前事業年度は817,533千円の減少)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出182,894千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金の減少は407,001千円(前事業年度は937,780千円の増加)となりました。主な減少要因は、長期借入金の返済による支出620,000千円であり、主な増加要因は、短期借入金の純増額215,000千円であります。
当社の資金需要のうち主なものは、設備投資資金のほか、食材等の仕入や人件費等の販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
当社は、運転資金につきましては自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、設備投資につきましては自己資金及び金融機関からの長期借入金を基本としております。
なお、当事業年度末における借入金残高は2,540,000千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は381,375千円となっております。
「2.事業等のリスク」に記載のとおり、当社は前事業年度において営業利益及び経常利益を計上いたしましたが、特別損失においてタワー館客室改装工事による固定資産除却損を計上したことにより、当期純損失を計上いたしました。また、当事業年度においても営業活動によるキャッシュ・フローはプラスとなったものの、営業損失11,584千円、経常損失21,485千円及び当期純損失44,534千円を計上し、本格的な業績回復までには至っていないことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
しかしながら、事業面においては、各部門における収益力向上のための施策を実施することにより収益を確保していくとともに、人員配置等の見直しや業務効率化等による人件費や業務委託費のコスト削減に努めることにより、営業黒字を回復し、当該重要事象等が早期に解消されるよう取り組んでまいります。具体的な各部門の施策としては、宿泊部門では研修等の実施によるサービス力の向上や客室内備品の見直し等による客室の品質向上、宴会部門では営業体制の強化による顧客確保、そしてレストラン部門では市場動向を踏まえた的確な商品展開やメディア利用による集客力向上を実施してまいります。
また、資金面においても、当事業年度末に現金及び預金381,375千円を保有し、運転資金の効率的な調達のために主要取引銀行と当座貸越契約を締結するなど、必要な資金枠を確保していると判断しております。
以上より、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。