当連結会計年度におけるわが国の経済は、緩やかな回復基調が続きました。ただし、中国をはじめとするアジア新興国や資源国等の景気の下振れが景気を下押しするリスクがあり、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動等、依然として先行きに留意が必要な状況で推移いたしました。映画業界におきましては、2015年度の興行収入は2171億1千9百万円と前年度から4.9%増となりました。また、全国のスクリーン数も前年度から微増となりました。
このような情勢下にあって当社グループでは、主力の映画事業のうち映画営業事業において定番のアニメーション作品他、話題作を多数配給し、自社企画作品も順調に稼働いたしました。また、映画興行事業においても当社配給作品をはじめ、洋画作品も多数公開いたしました。演劇事業においては様々な話題作を提供いたしました。また、4月にオープンした「新宿東宝ビル」「TOHOシネマズ 新宿」が業績に寄与いたしました。この結果、営業収入は2294億3千2百万円(前年度比10.9%増)、営業利益は407億1千万円(同28.2%増)、経常利益は424億7千1百万円(同24.4%増)、当期純利益は258億4千7百万円(同15.0%増)となりました。
セグメントの業績状況は以下のとおりです。
映画事業
映画営業事業のうち製作部門では、東宝㈱において「バケモノの子」「映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!」「HERO」「名探偵コナン 業火の向日葵(ごうかのひまわり)」「信長協奏曲(のぶながコンツェルト)」「orange-オレンジ-」等の27本の映画を共同製作し、また劇場用映画「アイアムアヒーロー」「世界から猫が消えたなら」「後妻業の女」「ボクの妻と結婚してください。」、TBSで放送の連続ドラマ「ダメな私に恋してください」等を制作いたしました。
映画営業事業のうち配給部門では、当連結会計年度の封切作品として、東宝㈱において前記作品の他、「映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)」「BORUTO -NARUTO THE MOVIE-」「ポケモン・ザ・ムービーXY 「光輪(リング)の超魔神 フーパ」(同時上映「ピカチュウとポケモンおんがくたい」)」等を含む32番組33本を、東宝東和㈱において「ジュラシック・ワールド」「ミニオンズ」「ワイルド・スピード SKY MISSION」等の10本を配給いたしました。これらの結果、映画営業事業の営業収入は49,217百万円(前年度比28.7%増)、営業利益は11,633百万円(同35.8%増)となりました。なお、東宝㈱における映画営業部門・国際部門を合わせた収入は、内部振替額(1,854百万円、同388.4%増)控除前で47,688百万円(同11.5%増)であり、その内訳は、国内配給収入が39,960百万円(同9.8%増)、製作出資に対する受取配分金収入が2,411百万円(同233.2%増)、輸出収入が1,460百万円(同22.4%増)、テレビ放映収入が1,756百万円(同2.3%増)、ビデオ収入が1,152百万円(同28.3%減)、その他の収入が946百万円(同15.1%減)でした。(製作出資に対する受取配分金収入及びその他の収入は、前連結会計年度まで製作出資に対する受取配分金収入他その他の収入として区分しておりましたが、重要性が増したことにより、第1四半期連結会計期間より区分の表記を変更しております。当連結会計年度の比較については、変更後の区分に基づいております。)また、映画企画部門の収入は、内部振替額(1,950百万円、前年度比104.7%増)控除前で、5,530百万円(同97.8%増)でした。
映画興行事業では、TOHOシネマズ㈱を中心とするグループ各興行会社において、前記配給作品の他に、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」「シンデレラ」「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」等、邦洋画の話題作を上映いたしました。当連結会計年度における映画館入場者数は、43,635千人と前年度比8.5%増となりました。その結果、映画興行事業の営業収入は73,518百万円(前年度比12.6%増)、営業利益は9,031百万円(同32.2%増)となりました。
当連結会計年度中の劇場の異動ですが、TOHOシネマズ㈱が、4月10日に埼玉県富士見市に「TOHOシネマズ ららぽーと富士見」(9スクリーン)、4月16日に大分県大分市に「TOHOシネマズ アミュプラザおおいた」(10スクリーン)、4月17日には東京都新宿区に「TOHOシネマズ 新宿」(12スクリーン)をそれぞれオープンし、その一方で北海道東宝㈱が5月31日に北海道恵庭市の「恵庭・東宝シネマ8」(8スクリーン)、オーエス㈱が1月31日に兵庫県姫路市の「姫路OS1・2・3」(3スクリーン)をそれぞれ閉館いたしました。これにより、当企業集団の経営するスクリーン数は、共同経営の「札幌シネマフロンティア」(12スクリーン)、「広島バルト11」(11スクリーン)、「新宿バルト9」(9スクリーン)、「TOHOシネマズ 西宮OS」(12スクリーン)、「大阪ステーションシティシネマ」(12スクリーン)を含め、全国で20スクリーン増の661スクリーンとなりました。また、TOHOシネマズ㈱におきましては、「TOHOシネマズ 新宿」「TOHOシネマズ 六本木ヒルズ」をはじめとする全国10サイトのシネコンへのMediaMation MX4DTMの導入等、上映環境の更なる充実に努めました。
映像事業では、東宝㈱のパッケージ事業において、DVD、Blu-ray(一部)にて「血界戦線」「HERO」「暗殺教室」等を提供いたしました。出版・商品事業は劇場用パンフレット、キャラクターグッズにおいて「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」「バケモノの子」「名探偵コナン 業火の向日葵(ごうかのひまわり)」をはじめとする洋画作品及び当社配給作品が順調に稼働いたしました。アニメ製作事業では、TVアニメ「ハイキュー!! セカンドシーズン」「血界戦線」「干物妹!(ひもうと) うまるちゃん」、映画「名探偵コナン 業火の向日葵(ごうかのひまわり)」等に製作出資いたしました。実写製作事業では、「Born in the EXILE ~三代目 J Soul Brothersの奇跡~」「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」等に製作出資いたしました。また、ゴジラに関する専門プロジェクト「ゴジコン(ゴジラ戦略会議)」の発足により「東宝怪獣キャラクター」等の商品化権収入等の拡大に努めました。ODS事業では「傷物語〈Ⅰ鉄血篇〉」「Born in the EXILE ~三代目 J Soul Brothersの奇跡~」「劇場版 弱虫ペダル」等を提供いたしました。(パッケージ事業は、前連結会計年度まで映像ソフト事業として区分しておりましたが、近年のパッケージ事業におけるメディアの多様化に鑑み、第1四半期連結会計期間より事業の名称を変更しております。)さらに、㈱東宝映像美術では原価管理に努めながら、映画やイベント等での舞台製作や美術製作、テーマパークにおける展示物の製作業務及びメンテナンス業務や大規模改修工事を受注いたしました。これらの結果、映像事業の営業収入は28,623百万円(前年度比2.4%減)、営業利益は5,411百万円(同35.0%増)となりました。
なお、東宝㈱における映像事業部門の収入は、内部振替額(1,818百万円、前年度比69.8%増)控除前で23,320百万円(同0.7%増)であり、その内訳は、パッケージ事業収入が11,496百万円(同17.0%減)、出版・商品事業収入が4,459百万円(同26.4%増)、アニメ製作事業収入が4,095百万円(同72.4%増)、実写製作事業収入が1,169百万円(同20.0%増)、ODS事業収入が2,100百万円(同14.0%減)でした。
以上の結果、映画事業全体では、営業収入は151,360百万円(前年度比13.9%増)、営業利益は26,077百万円(同34.4%増)となりました。
演劇事業
演劇事業では、東宝㈱の帝国劇場におきまして、3月「Endless SHOCK 15th Anniversary」が全席完売、4~6月「レ・ミゼラブル」が大入りとなり、6~8月「エリザベート」、9月「DREAM BOYS」、12~1月「JOHNNYS’World」、2月「Endless SHOCK」がいずれも全席完売となりました。シアタークリエにおきましては、「クリエ・ミュージカル・コレクションⅡ」「ジャニーズ銀座2015」が共に全席完売となり、「ライムライト」が大入りとなった他、「貴婦人の訪問 THE VISIT」「RENT」が共に連日満員、「放浪記」が好調に推移し、「REPAIR~アナタの人生、修理(リペア)しませんか?~」が全席完売、「ドッグファイト」が大入り、「ピアフ」が連日満員となりました。日生劇場におきましては10月「ABC座2015」が全席完売となりました。また、全国へと展開を続けている社外公演が事業収益に貢献いたしました。東宝芸能㈱では所属俳優がTV・映画等で稼働いたしました。以上の結果、前期と演目等の違いはございますが、演劇事業の営業収入は14,978百万円(前年度比8.0%増)、営業利益は3,482百万円(同40.2%増)となりました。
なお、東宝㈱における演劇事業部門の収入は、内部振替額(212百万円、前年度比3.6%減)控除前で14,153百万円(同13.0%増)であり、その内訳は、興行収入が10,702百万円(同9.7%増)、外部公演収入が3,200百万円(同29.8%増)、その他の収入が249百万円(同18.6%減)でした。
不動産事業
不動産賃貸事業では、東宝㈱の不動産経営部門で、4月に「新宿東宝ビル」、11月には「札幌東宝公楽ビル」が開業し、事業収益に寄与いたしました。東宝㈱の東宝スタジオでは、ステージレンタル事業におきまして、映画・TV・CMともに順調に稼働いたしました。さらに、全国各地で不動産賃貸事業に関わる連結各子会社も営業努力を続けました。これらの結果、不動産賃貸事業の営業収入は32,215百万円(前年度比8.7%増)、営業利益は12,009百万円(同11.2%増)となりました。
また、空室率については企業集団として、一時的なテナントの入れ替えにより、0.4%台で推移しております。企業集団の固定資産の含み益については、平成27年1月1日の固定資産課税台帳の固定資産税評価額を市場価額として、税効果を考慮した後の評価差額のうちの東宝の持分は約2054億円となっております。(当該含み益の開示は、「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」に基づくものではなく、当会計基準とは別に、開示情報の充実性の観点から従来より引き続き自主的に行うものです。)
なお、東宝㈱における土地建物賃貸部門の収入は、内部振替額(653百万円、前年度比0.1%減)控除前で、25,452百万円(同19.0%増)でした。
道路事業では、公共投資が高水準で推移しましたが、建設技能者の不足や材料等の価格変動もあり、難しい状況での事業展開となりました。このような状況の中、スバル興業㈱と同社の連結子会社が、原価管理の徹底や業務の効率化等に努め、積極的な技術提案を図り、その結果、道路事業の営業収入は、20,278百万円(前年度比1.0%増)、営業利益は1,864百万円(同4.9%増)となりました。
不動産保守・管理事業では、東宝ビル管理㈱及び㈱東宝サービスセンターが、労務費や資材価格の高騰等厳しい経営環境が続く中、新規受注に取り組むとともにコスト削減努力を重ねました。その結果、営業収入は9,626百万円(前年同度比1.5%増)、営業利益は915百万円(同3.2%増)となりました。
以上の結果、不動産事業全体では、営業収入は62,120百万円(前年度比5.0%増)、営業利益は14,789百万円(同9.8%増)となっております。
東宝不動産㈱では、神奈川県川崎市多摩区の介護付有料老人ホーム「SOL星が丘本館」及び「SOL星が丘別館」における介護事業を、非連結子会社である東宝サポートライフ㈱に対し、平成27年10月1日を効力発生日として、吸収分割の方法により承継させるとともに、同日に東宝サポートライフ㈱の株式のすべてを、㈱長谷工コーポレーションのグループ会社である㈱生活科学運営に譲渡いたしました。
その他事業
娯楽事業及び物販・飲食事業は、東宝共榮企業㈱の「東宝調布スポーツパーク」、㈱東宝エンタープライズの「東宝ダンスホール」でお客様ニーズを捉えた充実したサービスの提供に努力いたしました。
その結果、その他事業の営業収入は973百万円(前年度比0.0%増)、営業利益は30百万円(同7.3%増)となりました。
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ14,024百万円増加し、77,392百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益が40,660百万円、減価償却費が9,530百万円、仕入債務の増加が6,043百万円ありましたが、法人税等の支払額が10,733百万円あったこと等により、46,180百万円の資金の増加(前年度比7,317百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金は、有形固定資産の取得による支出が12,849百万円、有価証券の取得による支出が6,509百万円あったこと等により、22,717百万円の資金の減少(前年度比9,065百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は、自己株式の取得による支出が3,254百万円、配当金の支払額が6,014百万円あったこと等により、9,418百万円の資金の減少(前年度比5,212百万円の減少)となりました。
当企業集団の事業について生産実績を定義することが困難なため「生産の状況」は記載しておりません。
セグメントの名称 | 受注高 | 前年同期比 | 受注残高 | 前年同期比 |
映画事業 | 3,749 | △3.2 | 112 | △45.7 |
演劇事業 | - | - | - | - |
不動産事業 | 16,471 | △4.6 | 1,926 | △28.0 |
その他事業 | - | - | - | - |
合計 | 20,220 | △4.4 | 2,038 | △29.2 |
(注) 1 当企業集団では映画事業に含まれる映像事業の内テーマパーク関連事業及び不動産事業に含まれる道路事業以外は、受注生産を行っておりません。
2 上記金額には消費税及び地方消費税は含まれておりません。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) (百万円) | 前年同期比(%) |
映画事業 | 151,360 | 13.9 |
演劇事業 | 14,978 | 8.0 |
不動産事業 | 62,120 | 5.0 |
その他事業 | 973 | 0.0 |
合計 | 229,432 | 10.9 |
(注) 1 上記金額には消費税及び地方消費税は含まれておりません。
2 当企業集団の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、重要性のある相手先がないため記載を省略しております。
映画事業、演劇事業及びその他事業の販売の相手先は不特定の個人であり、不動産事業についても総販売実績の100分の10以上を占める相手先はありません。
当社グループの主要事業を取り巻く経営環境は、国内の人口減少と少子高齢化により市場の拡大が望みにくいことに加え、動画配信が本格スタートするなど、デジタル技術の革新によりコンテンツの視聴スタイルが多様化し、メディア間の競争が激化している状況にあります。一方で、シネマ・コンプレックスを中心とした映画興行市場は、昨年(2015年)はヒット作に恵まれたこともあり、歴代2位となる2,171億円を記録する活況を呈しました。また、CDやDVD等のパッケージ販売や出版業界の長期低迷が続く中、演劇・ミュージカルを含むライブ・エンタテインメント市場は、堅調な伸びを示しております。 そうした環境下で、当社グループは、中長期的な企業価値向上を図るべく、昨年4月に「TOHO VISION 2018 東宝グループ 中期経営戦略」を策定いたしました。
この中におきましては、事業の三本柱である「映画・演劇・不動産」において、当社グループがこれまで築き上げてきた強みを基盤にしつつ、次の5つの分野に重点的に取り組むことで、さらに一段上の成長ステージに上がることを目指しております。
① 自社企画作品の拡充および幅広いライツの確保
映画・演劇・アニメ等において、自社における企画開発・プロデュース力を強化し、作品ラインナップの拡充を図ります。また、有力なコンテンツの幅広いライツ確保に努め、多様な関連領域と新しい市場における利用展開を加速してまいります。
② ゴジラを中心としたキャラクタービジネスの展開
「ゴジラ」は当社がオールライツを保有する大切なキャラクターであり、本年夏に公開される「シン・ゴジラ」の成功に向け全社をあげて取り組みます。また、新しいキャラクターの開発・育成にも努め、ライセンスビジネスの収益拡大を目指してまいります。
③ 海外市場開拓の新しいビジネスモデルの確立
映画・アニメ作品の積極的な海外セールスに加え、自社及び日本国内の「企画」を海外に売り込み、有力なパートナーとの共同開発・製作を進めるなど、多面的アプローチで海外市場開拓のビジネスモデルを確立すべく取り組んでまいります。
④ TOHOシネマズの戦略的出店と高機能・高付加価値化
「TOHOシネマズ 新宿」の成功に続き、本年は「柏」「仙台」、来年以降も「上野」「日比谷」と都市部への集中的な出店を継続いたします。加えて、MediaMation MX4D™やIMAX®を積極導入するなど、時代の変化とお客様の志向に即した施設・商品・サービスの充実を促進し、さらに強力なシネコンチェーンへ進化させるべく取り組んでまいります。
⑤ グループ不動産事業再編による基盤強化と新規取得
完全子会社化した東宝不動産㈱との機能再編により、不動産事業基盤の強化を図ると共に、当社の本拠地「日比谷」「有楽町」地区の活性化に向けた取り組みや、新規物件の取得も含め、グループ不動産事業の競争力向上を目指してまいります。
当社グループは、上記の経営戦略に基づいた具体的な経営施策を積極的に展開し、着実な業績の伸長と企業価値向上に向けて、全力で取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、文中における将来に関する事項は当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。当社グループはこれらの事項を認識したうえで、その発生の回避および発生時の適切な対応に向けて努力してまいります。
① 映画の公開に係るリスク
当社グループにおける公開予定作品について、製作遅延その他の理由による公開延期等のリスクが存在します。また当社グループは興行網の優位性を基盤に興行力の高い作品の獲得に努めておりますが、作品によっては十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。
② 演劇公演に係るリスク
当社グループは演劇事業を展開しておりますが、出演俳優の健康上の理由等により出演が不可能になり、結果として公演が中止になるリスクがあります。また、新作公演は演目の幅を広げ新規顧客を開拓するための必要なチャレンジと認識していますが、知名度の点で不利であり、十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。
③ 知的財産権の侵害に係るリスク
当社グループは様々な知的財産権を保有しておりますが、海賊版や模倣品による権利侵害が現実に発生しております。それらにつきましては適切な対応を図っておりますが、海外やインターネットではその知的財産権の保護を充分に受けられない可能性があります。
④ 不動産賃貸に係るリスク
当社グループは多数の不動産物件を抱えており、物販・飲食店やオフィスなど様々な賃貸によって売上を計上しております。しかしながら主要テナントの予期せぬ退店等により一時的に収益が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 投資等に係るリスク
当社グループは従来より重要な取引先との関係を強固にするため、市場性のある株式を保有しておりますが、将来大幅な株価下落が起きた場合には保有有価証券に減損または評価損が発生する可能性があります。
⑥ 当社施設に係るリスク
当社グループは全国各地に多数の映画館や演劇劇場および商業施設等を保有しており、不特定多数のお客様がご来場されます。これらの施設において自然災害や事故等の発生により事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。
⑦ 個人情報等の管理に係るリスク
当社グループは多数のお客様の個人情報を取り扱っております。これらをはじめとする機密情報の取り扱いについては万全のセキュリティ体制を敷いて管理にあたっておりますが、悪意の第三者によるハッキング等予期せぬ事態により、これらの情報について漏えいするリスクが存在します。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える会計方針についていくつかの重要な判断や見積りを行っております。たな卸資産の評価基準、貸倒引当金の計上基準、退職給付に係る会計基準、固定資産の減損に係る会計基準、資産除去債務に関する会計基準等の重要な会計方針及び見積りについては、後述の注記事項に記載しておりますが、これらの見積り及び判断・評価は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づいて行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果がこれらの見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度の営業収入は、前連結会計年度と比べ22,531百万円(10.9%)増収の229,432百万円となりました。
当連結会計年度の営業原価は、前連結会計年度と比べ9,329百万円(7.5%)増加の133,462百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べ4,251百万円(8.3%)増加の55,259百万円となりました。これは宣伝費が2,851百万円増加したこと等によるものです。
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比べ8,951百万円(28.2%)増益の40,710百万円となりました。その内訳は、「映画事業」で前連結会計年度と比べ6,672百万円(34.4%)増益の26,077百万円、「演劇事業」で前連結会計年度と比べ998百万円(40.2%)増益の3,482百万円、「不動産事業」で前連結会計年度と比べ1,325百万円(9.8%)増益の14,789百万円、「その他事業」で前連結会計年度と比べ2百万円(7.3%)増益の30百万円でした。
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度と比べ555百万円(21.9%)減少の1,975百万円となりました。これは主として、前連結会計年度と比べ為替差益が658百万円減少したこと等によるものであります。
また、営業外費用は、前連結会計年度と比べ73百万円(51.6%)増加の214百万円となりました。これは主として、前連結会計年度と比べ為替差損が145百万円(前連結会計年度は計上はございませんでした。)増加したこと等によるものであります。
この結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度と比べ8,322百万円(24.4%)増益の42,471百万円となりました。
特別利益は、前連結会計年度は計上がございませんでしたので、387百万円の増加となりました。これは特定周波数に係る無線機器等の固定資産受贈益を251百万円、投資有価証券売却益136百万円を計上したことによるものです。
特別損失は、前連結会計年度と比べ2,042百万円(1308.7%)増加の2,198百万円となりました。これは主として、減損損失が前連結会計年度と比べ1,540百万円増加の1,696百万円を計上、電波障害対策費227百万円、立退補償金130百万円を計上したこと等によるものであります。
当連結会計年度の当期純利益は、法人税、住民税及び事業税15,557百万円、法人税等調整額△1,246百万円、少数株主利益502百万円を計上し、前連結会計年度と比べ3,367百万円(15.0%)増益の25,847百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の121.59円から140.22円に増加いたしました。
①資産及び負債・純資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ16,433百万円(4.4%)増加して392,143百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べ32,389百万円(30.3%)増加して139,266百万円となりました。このうち、現金及び預金は前連結会計年度末と比べ862百万円(6.1%)減少し13,343百万円、受取手形及び売掛金が498百万円(2.7%)減少し17,779百万円となっております。一方、現先短期貸付金が11,505百万円(23.7%)増加し59,996百万円、リース投資資産は前連結会計年度末と比べ9,747百万円(77.0%)増加し22,405百万円、有価証券は前連結会計年度末と比べ6,594百万円(835.9%)増加し7,383百万円、繰延税金資産は前連結会計年度末と比べ503百万円(33.8%)増加し1,991百万円となっております。
有形固定資産は、前連結会計年度末と比べ9,110百万円(5.6%)減少の154,723百万円となりました。このうち、前連結会計年度末と比べ、建物及び構築物は竣工と減損損失計上及び減価償却額の差額等で6,732百万円(8.1%)増加し89,481百万円、機械装置及び運搬具は2,485百万円(83.6%)増加し5,459百万円、工具、器具及び備品が303百万円(13.8%)増加し2,505百万円、リース資産が4百万円(11.0%)減少し33百万円、土地が減損損失の計上等により1,074百万円(1.9%)減少し55,414百万円、「新宿東宝ビル」の竣工等により建設仮勘定が17,552百万円(90.6%)減少し1,829百万円となっております。
無形固定資産は、前連結会計年度末と比べ508百万円(5.5%)減少の8,667百万円となりました。
投資その他の資産は、前連結会計年度末と比べ6,337百万円(6.6%)減少し89,484百万円となりました。このうち、投資有価証券が前連結会計年度末と比べ、保有する株式の時価の下落等により6,210百万円(8.2%)減少し69,823百万円、差入保証金が148百万円(1.0%)減少し14,175百万円となりました。
当連結会計年度末の流動負債及び固定負債合計額は、前連結会計年度末と比べ3,621百万円(3.9%)増加の97,709百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比べ7,721百万円(17.5%)増加の51,906百万円となりました。このうち、前連結会計年度末と比べて、買掛金が6,043百万円(37.9%)増加して21,991百万円、未払法人税等が4,826百万円(85.7%)増加して10,456百万円、未払費用が271百万円(5.3%)減少して4,871百万円となりました。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて4,100百万円(8.2%)減少して45,802百万円となりました。このうち、前連結会計年度末と比べて、繰延税金負債が4,153百万円(26.7%)減少して11,425百万円となっております。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比べて12,812百万円(4.5%)増加し、294,433百万円となりました。これは、当期純利益25,847百万円の計上及び剰余金の配当6,009百万円等により前連結会計年度末と比べて利益剰余金が20,118百万円(8.6%)増加、取締役会決議にともなう自己株式の取得等によって自己株式が3,168百万円(43.0%)増加したこと、またその他有価証券評価差額金が4,250百万円(21.3%)減少したこと等によるものであります。なお、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末と比べ0.1ポイント増加し、72.6%となっております。
②キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2[事業の状況] 1[業績等の概要] (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。