第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
  なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、緩やかな回復基調が続きました。ただし、中国をはじめとするアジア新興国等の景気の下振れや金融資本市場の変動等、依然として先行きに留意が必要な状況で推移いたしました。

このような情勢下にあって当社グループでは、主力の映画事業のうち映画営業事業において定番のアニメーション作品他、話題作を多数配給し、自社企画作品も順調に稼働いたしました。映画興行事業においても当社配給作品をはじめ、洋画作品も多数公開いたしました。演劇事業においては様々な話題作を提供いたしました。また、4月にオープンした「新宿東宝ビル」「TOHOシネマズ 新宿」が業績に寄与いたしました。この結果、営業収入は1750億2千9百万円(前年同四半期比14.9%増)、営業利益は322億9百万円(同37.7%増)、経常利益は336億9千3百万円(同34.6%増)、四半期純利益は208億7千8百万円(同22.4%増)となりました。

セグメントの業績状況は以下のとおりです。

 

映画事業

 映画営業事業のうち製作部門では、東宝㈱において「バケモノの子」「HERO」「名探偵コナン 業火の向日葵(ごうかのひまわり)」「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」「ビリギャル」等の21本の映画を共同製作し、また映画「アイアムアヒーロー」「世界から猫が消えたなら」「orange-オレンジ-」等を制作いたしました。

 映画営業事業のうち配給部門では、当第3四半期連結累計期間の封切作品として、東宝㈱において前記作品の他、「映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)」「BORUTO -NARUTO THE MOVIE-」「ポケモン・ザ・ムービーXY 「光輪(リング)の超魔神 フーパ」(同時上映「ピカチュウとポケモンおんがくたい」)」等を含む26番組27本を、東宝東和㈱において「ジュラシック・ワールド」「ミニオンズ」「ワイルド・スピード SKY MISSION」等の8本を配給いたしました。これらの結果、映画営業事業の営業収入は40,425百万円(前年同四半期比46.3%増)、営業利益は9,523百万円(同69.9%増)となりました。なお、東宝㈱における映画営業部門・国際部門を合わせた収入は、内部振替額(1,163百万円、同286.3%増)控除前で37,661百万円(同20.8%増)であり、その内訳は、国内配給収入が31,501百万円(同18.6%増)、製作出資に対する受取配分金収入が1,602百万円(同204.1%増)、輸出収入が1,255百万円(同47.6%増)、テレビ放映収入が1,555百万円(同30.5%増)、ビデオ収入が1,030百万円(同21.1%減)、その他の収入が716百万円(同4.7%減)でした。(製作出資に対する受取配分金収入及びその他の収入は、前連結会計年度まで製作出資に対する受取配分金収入他その他の収入として区分しておりましたが、重要性が増したことにより、第1四半期連結会計期間より区分の表記を変更しております。当第3四半期連結累計期間の比較については、変更後の区分に基づいております。)また、映画企画部門の収入は、内部振替額(1,711百万円、前年同四半期比195.3%増)控除前で、4,321百万円(同115.8%増)でした。

  映画興行事業では、TOHOシネマズ㈱を中心とするグループ各興行会社において、前記配給作品の他に、「シンデレラ」「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」等、邦洋画の話題作を上映いたしました。当第3四半期連結累計期間における映画館入場者数は、33,261千人と前年同四半期比8.9%増となりました。その結果、映画興行事業の営業収入は55,411百万円(前年同四半期比12.5%増)、営業利益は7,614百万円(同38.2%増)となりました。

 

  当第3四半期連結累計期間中の劇場の異動ですが、TOHOシネマズ㈱が、4月10日に埼玉県富士見市に「TOHOシネマズ ららぽーと富士見」(9スクリーン)、4月16日に大分県大分市に「TOHOシネマズ アミュプラザおおいた」(10スクリーン)、4月17日には東京都新宿区に「TOHOシネマズ 新宿」(12スクリーン)をそれぞれオープンし、その一方で北海道東宝㈱が5月31日に北海道恵庭市の「恵庭・東宝シネマ8」(8スクリーン)を閉館いたしました。これにより、当企業集団の経営するスクリーン数は、共同経営の「札幌シネマフロンティア」(12スクリーン)、「広島バルト11」(11スクリーン)、「新宿バルト9」(9スクリーン)、「TOHOシネマズ 西宮OS」(12スクリーン)、「大阪ステーションシティシネマ」(12スクリーン)を含め、全国で23スクリーン増の664スクリーンとなりました。また、TOHOシネマズ㈱におきましては、「TOHOシネマズ 新宿」「TOHOシネマズ 六本木ヒルズ」へのMediaMation MX4DTMの導入等、上映環境の更なる充実に努めました。

  映像事業では、東宝㈱のパッケージ事業において、DVD、Blu-ray(一部)にて「血界戦線」「暗殺教室」「ビリギャル」等を提供いたしました。出版・商品事業は劇場用パンフレット、キャラクターグッズにおいて「バケモノの子」「名探偵コナン 業火の向日葵(ごうかのひまわり)」をはじめとする当社配給作品及び洋画作品が順調に稼働いたしました。アニメ製作事業では、TVアニメ「血界戦線」「ハイキュー!! セカンドシーズン」「干物妹!(ひもうと) うまるちゃん」、映画「名探偵コナン 業火の向日葵(ごうかのひまわり)」等に製作出資いたしました。実写製作事業では、「悲しみの忘れ方 DOCUMENTARY of 乃木坂46」等に製作出資いたしました。また、ゴジラに関する専門プロジェクト「ゴジコン(ゴジラ戦略会議)」の発足により「東宝怪獣キャラクター」等の商品化権収入等の拡大に努めました。ODS事業では「劇場版 弱虫ペダル」「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL 新劇場版」等を提供いたしました。(パッケージ事業は、前連結会計年度まで映像ソフト事業として区分しておりましたが、近年のパッケージ事業におけるメディアの多様化に鑑み、第1四半期連結会計期間より事業の名称を変更しております。)さらに、㈱東宝映像美術では原価管理に努めながら、映画やイベント等での舞台製作や美術製作、テーマパークにおける展示物の製作業務及びメンテナンス業務や大規模改修工事を受注いたしました。これらの結果、映像事業の営業収入は20,940百万円(前年同四半期比1.0%減)、営業利益は3,988百万円(同32.9%増)となりました。

なお、東宝㈱における映像事業部門の収入は、内部振替額(1,230百万円、前年同四半期比113.2%増)控除前で16,633百万円(同1.9%減)であり、その内訳は、パッケージ事業収入が8,697百万円(同14.8%減)、出版・商品事業収入が3,000百万円(同17.5%増)、アニメ製作事業収入が2,873百万円(同88.6%増)、実写製作事業収入が816百万円(同7.8%増)、ODS事業収入が1,244百万円(同35.0%減)でした。

以上の結果、映画事業全体では、営業収入は116,778百万円(前年同四半期比19.1%増)、営業利益は21,126百万円(同49.7%増)となりました。

 

演劇事業

演劇事業では、東宝㈱の帝国劇場におきまして、3月「Endless SHOCK 15th Anniversary」が全席完売、4~6月「レ・ミゼラブル」が大入りとなり、6~8月「エリザベート」、9月「DREAM BOYS」が共に全席完売となりました。シアタークリエにおきましては、「クリエ・ミュージカル・コレクションⅡ」「ジャニーズ銀座2015」が共に全席完売となり、「ライムライト」が大入り、「貴婦人の訪問 THE VISIT」「RENT」が共に連日満員、「放浪記」が好調に推移いたしました。日生劇場におきましては10月「ABC座2015」が全席完売となりました。また、全国へと展開を続けている社外公演が事業収益に貢献いたしました。東宝芸能㈱では所属俳優がTV・映画等で稼働いたしました。以上の結果、前期と演目等の違いはございますが、演劇事業の営業収入は11,444百万円(前年同四半期比16.9%増)、営業利益は2,608百万円(同48.1%増)となりました。

なお、東宝㈱における演劇事業部門の収入は、内部振替額(155百万円、前年同四半期比7.0%減)控除前で10,872百万円(同23.3%増)であり、その内訳は、興行収入が7,907百万円(同20.9%増)、外部公演収入が2,758百万円(同34.7%増)、その他の収入が205百万円(同9.0%減)でした。

 

 

不動産事業

不動産賃貸事業では、東宝㈱の不動産経営部門で、4月に「新宿東宝ビル」が開業し、事業収益に寄与いたしました。また、11月には「札幌東宝公楽ビル」が開業いたしました。東宝㈱の東宝スタジオでは、ステージレンタル事業におきまして、映画・TV・CMともに順調に稼働いたしました。さらに、全国各地で不動産賃貸事業に関わる連結各子会社も営業努力を続けました。これらの結果、不動産賃貸事業の営業収入は24,002百万円(前年同四半期比9.4%増)、営業利益は8,795百万円(同12.0%増)となりました。

また、空室率については企業集団として、一時的なテナントの入れ替えにより、0.4%台で推移しております。企業集団の固定資産の含み益については、平成27年1月1日の固定資産課税台帳の固定資産税評価額を市場価額として、税効果を考慮した後の評価差額のうちの東宝の持分は約2048億円となっております。(当該含み益の開示は、「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」に基づくものではなく、当会計基準とは別に、開示情報の充実性の観点から従来より引き続き自主的に行うものです。)

なお、東宝㈱における土地建物賃貸部門の収入は、内部振替額(489百万円、前年同四半期比0.6%減)控除前で、18,640百万円(同18.6%増)でした。

道路事業では、スバル興業㈱と同社の連結子会社が、原価管理の徹底に努め、積極的な技術提案等を図り、受注確保に努めましたが、建設技能者の不足もあり、難しい状況での事業展開となりました。その結果、道路事業の営業収入は、14,853百万円(前年同四半期比1.8%減)、営業利益は1,563百万円(同3.2%減)となりました。

不動産保守・管理事業では、東宝ビル管理㈱及び㈱東宝サービスセンターが、労務費や資材価格の高騰等厳しい経営環境が続く中、新規受注に取り組むとともにコスト削減努力を重ねました。その結果、営業収入は7,214百万円(前年同四半期比8.6%増)、営業利益は685百万円(同10.9%増)となりました。

以上の結果、不動産事業全体では、営業収入は46,070百万円(前年同四半期比5.4%増)、営業利益は11,044百万円(同9.5%増)となっております。

東宝不動産㈱では、神奈川県川崎市多摩区の介護付有料老人ホーム「SOL星が丘本館」及び「SOL星が丘別館」における介護事業を、非連結子会社である東宝サポートライフ㈱に対し、平成27年10月1日を効力発生日として、吸収分割の方法により承継させるとともに、同日に東宝サポートライフ㈱の株式のすべてを、㈱長谷工コーポレーションのグループ会社である㈱生活科学運営に譲渡いたしました。

 

その他事業

娯楽事業及び物販・飲食事業は、東宝共榮企業㈱の「東宝調布スポーツパーク」、㈱東宝エンタープライズの「東宝ダンスホール」でお客様ニーズを捉えた充実したサービスの提供に努力いたしました。
その結果、その他事業の営業収入は737百万円(前年同四半期比1.0%減)、営業利益は58百万円(同9.4%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13,481百万円増加し、76,849百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当第3四半期連結累計期間における営業活動による資金は、税金等調整前四半期純利益が32,921百万円、減価償却費が7,002百万円、仕入債務の増加が3,176百万円ありましたが、法人税等の支払額が10,665百万円あったこと等により、32,220百万円の資金の増加(前年同四半期比8,680百万円の増加)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当第3四半期連結累計期間における投資活動による資金は、有形固定資産の売却による収入が173百万円、子会社株式の売却による収入が218百万円ありましたが、有形固定資産の取得による支出が9,766百万円、投資有価証券の取得による支出が382百万円あったこと等により、10,329百万円の資金の減少(前年同四半期比538百万円の増加)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当第3四半期連結累計期間における財務活動による資金は、配当金の支払額が5,986百万円、自己株式の取得による支出が2,334百万円あったこと等により、8,440百万円の資金の減少(前年同四半期比4,567百万円の減少)となりました。