第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

(経営成績の概況)

当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい経済環境のなか、持ち直しの動きが続いているものの、デルタ株など変異ウイルスの影響による感染急拡大で先行き不透明な状況が続いております。

このような情勢下にあって当社グループでは、適切な感染予防の取り組みを講じたうえで、営業を継続しておりましたが、度重なる緊急事態宣言により、東京・大阪等の一部の自治体による休業要請を受けて映画館や商業施設等の臨時休業・営業時間の短縮や座席販売の制限、演劇公演の中止・一部公演チケット販売の停止等をいたしました。一方で、東宝配給作品の大ヒットやアニメーションレーベル「TOHO animation」作品が業績に寄与いたしました。これらの結果、営業収入は1180億5千万円(前年同四半期比59.5%増)、営業利益は214億6千3百万円(同202.4%増)、経常利益は227億5千2百万円(同188.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は150億8千1百万円(同297.3%増)となりました。なお、劇場や商業施設等の臨時休業期間中の人件費・借家料・減価償却費等ならびに中止した演劇公演に係る製作費等を「臨時休業による損失」として特別損失に、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例措置の適用を受けた雇用調整助成金及び国や地方自治体等からの助成金等を「助成金収入」として特別利益に計上しております。

 セグメントごとの経営成績は以下のとおりです。

 

映画事業

映画営業事業では、東宝㈱において、共同製作や配給した作品のうち、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」「名探偵コナン 緋色の弾丸」「竜とそばかすの姫」が大ヒットいたしました。東宝㈱・東和ピクチャーズ㈱との共同配給において「映画 モンスターハンター」や東宝東和㈱において「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」を配給いたしました。これらの結果、映画営業事業の営業収入は22,649百万円(前年同四半期比88.2%増)、営業利益は5,433百万円(同85.1%増)となりました。

なお、東宝㈱における映画営業部門・国際部門を合わせた収入は、内部振替額(1,759百万円、前年同四半期比1.7%減)控除前で26,862百万円(同97.5%増)であり、その内訳は、国内配給収入が21,258百万円(同149.2%増)、製作出資に対する受取配分金収入が548百万円(同190.1%増)、輸出収入が1,827百万円(同94.6%増)、テレビ放映収入が500百万円(同33.8%減)、ビデオ収入が288百万円(同69.6%減)、配信その他の収入が2,438百万円(同9.1%増)でした。また、映画企画部門の収入は、内部振替額(75百万円、前年同四半期比86.9%減)控除前で508百万円(同36.4%減)でした。

映画興行事業では、TOHOシネマズ㈱等において、上記配給作品がヒットしたことや、前年同四半期に比べ劇場の休館や営業時間短縮等の制約期間が短くなったこともあり、大幅な増収となりましたが、4月下旬からの公開作品の延期や東京・大阪等の休館・営業時間短縮や座席販売の制限があり引き続き厳しい状況となりました。これらの結果、当第2四半期連結累計期間における映画館入場者数は、15,086千人と前年同四半期比113.2%の増加となりました。映画興行事業の営業収入は28,902百万円(前年同四半期比135.6%増)、営業利益は1,204百万円(前年同四半期は3,800百万円の営業損失)となりました。

なお、当第2四半期連結累計期間中の劇場の異動はありません。当企業集団の経営するスクリーン数は全国で702スクリーン(共同経営56スクリーンを含む)となっております。

映像事業では、TOHO animation作品が各種事業において好調に推移いたしました。パッケージ事業において、Blu-ray、DVDにてTVアニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」が好調なセールスとなった他、TVアニメ「呪術廻戦」等を提供いたしました。アニメ製作事業におきましては、TVアニメ「呪術廻戦」「僕のヒーローアカデミア」等の商品化権収入に加え、その他製作出資した作品の各種配分金収入やTVアニメ「ゴジラ S.P〈シンギュラポイント〉」の利用収入もあり増収となりました。出版・商品事業では、劇場用パンフレット、キャラクターグッズにおいて映画「名探偵コナン 緋色の弾丸」、TVアニメ「呪術廻戦」、映画「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション」の販売が伸長しました。TOHOスタジオ㈱では、制作及びスタジオ事業の一体運営を図り、順調に稼働しました。㈱東宝映像美術及び東宝舞台㈱では、映画やTV・CM等での舞台製作・美術製作やテーマパークにおける展示物の製作業務に関して、一部持ち直しの兆しがみえたものの、依然として厳しい状況にありました。これらの結果、映像事業の営業収入は26,161百万円(前年同四半期比92.0%増)、営業利益は6,984百万円(同285.2%増)となりました。

なお、東宝㈱における映像事業部門の収入は、内部振替額(4,490百万円、前年同四半期比145.1%増)控除前で25,780百万円(同120.9%増)であり、その内訳は、パッケージ事業収入が8,627百万円(同65.5%増)、出版・商品事業収入が2,028百万円(同271.8%増)、アニメ製作事業収入が14,002百万円(同168.3%増)、実写製作事業収入が573百万円(同6.3%減)、ODS事業収入が411百万円(同426.4%増)、その他の収入が137百万円(前年同四半期に比べ137百万円増)でした。

以上の結果、映画事業全体では、営業収入は77,713百万円(前年同四半期比104.9%増)、営業利益は13,622百万円(前年同四半期に比べ12,674百万円増)となりました。

 

演劇事業

演劇事業では、緊急事態宣言が発出され、公演の中止や公演チケット販売の停止・払い戻し対応等を行いましたが、各自治体の要請を踏まえ公演いたしました。東宝㈱の帝国劇場におきまして「Endless SHOCK -Eternal-」「モーツァルト!」「レ・ミゼラブル」「王家の紋章」を上演いたしました。シアタークリエにおきましては「GHOST」「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」「カメレオンズ・リップ」「ジャニーズ銀座2021 TOKYO EXPERIENCE」「CLUB SEVEN ZERO Ⅲ」「SHOW BOY」等を上演し、その他全国へと社外公演を行いました。前年同四半期に比べ公演数が増加したため、大幅増収となりました。東宝芸能㈱では、一部の舞台やコンサートの公演中止等がありましたが、CM出演等で所属俳優が好調に稼働いたしました。以上の結果、演劇事業の営業収入は6,576百万円(前年同四半期比217.7%増)、営業利益は1,147百万円(前年同四半期は1,146百万円の営業損失)となりました。

 なお、東宝㈱における演劇事業部門の収入は、内部振替額(90百万円、前年同四半期比3.7%増)控除前で5,655百万円(同325.5%増)であり、その内訳は、興行収入が4,555百万円(同261.9%増)、外部公演収入が1,023百万円(前年同四半期に比べ1,023百万円増)、その他の収入が76百万円(前年同四半期比9.1%増)でした

 

不動産事業
  不動産賃貸事業では、オフィス環境の変化や商業施設の休館等で、引き続き厳しい状況下にありました。企業集団の保有する賃貸用不動産の空室率につきましては、0.4%台で推移いたしましたが、一時的なテナントの入れ替え等もあり減収となりました。不動産賃貸事業の営業収入は13,470百万円(前年同四半期比4.3%減)、営業利益は5,884百万円(同9.2%減)となりました

 企業集団の固定資産の含み益については、2021年1月1日の固定資産課税台帳の固定資産税評価額を市場価額として、税効果を考慮した後の評価差額のうちの東宝の持分は約3480億円となっております。(当該含み益の開示は、「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」に基づくものではなく、当会計基準とは別に、開示情報の充実性の観点から従来より引き続き自主的に行うものです。)
  なお、東宝㈱における土地建物賃貸部門の収入は、内部振替額(397百万円、前年同四半期比3.0%減)控除前で14,354百万円(同3.4%減)でした。

道路事業では、老朽化によるインフラ整備をはじめとする公共投資が堅調に推移するなか、スバル興業㈱と同社の連結子会社が、技術提案等を通じた積極的な営業活動により新規受注や既存工事の追加受注に努めましたが、労務費・資機材価格の上昇傾向が継続する等、依然として予断を許さない状況が続きました。その結果、道路事業の営業収入は14,174百万円(前年同四半期比0.7%増)、営業利益は2,307百万円(同10.1%減)となりました。

不動産保守・管理事業では、東宝ビル管理㈱及び東宝ファシリティーズ㈱において、ホテルや劇場等、商業施設の受注案件の延期等がありましたが、経費削減等に努めた結果、増益となりました。その結果、営業収入は4,836百万円(前年同四半期比2.5%増)、営業利益は475百万円(同79.6%増)となりました。

 以上の結果、不動産事業全体では、営業収入は32,482百万円(前年同四半期比1.2%減)、営業利益は8,667百万円(同7.0%減)となりました

 

その他事業
  娯楽事業及び物販・飲食事業では、東宝共榮企業㈱の「東宝調布スポーツパーク」において利用者数が増加傾向にあり、好調に推移いたしました。TOHOリテール㈱の飲食店舗・劇場売店等においては、外食需要の厳しい状況が続き、休業や店舗の閉店をいたしました。その結果、その他事業の営業収入は1,277百万円(前年同四半期比13.9%増)、営業損益は101百万円の損失(前年同四半期は194百万円の営業損失)となりました

 

(財政状態の概況)

 当第2四半期連結会計期間末における財政状態は、前連結会計年度末と比較して、総資産は11,501百万円増加し、485,306百万円となりました。これは有価証券で3,993百万円、投資有価証券で7,560百万円の減少がありましたが、現金及び預金で6,150百万円、受取手形及び売掛金で5,677百万円、現先短期貸付金で4,999百万円、土地で9,176百万円の増加があったこと等によるものです。

 負債では前連結会計年度末から7,079百万円増加し、91,872百万円となりました。これは主に、未払法人税等で5,005百万円の増加があったこと等によるものです

 純資産は前連結会計年度末と比較して4,422百万円増加し、393,433百万円となりました。これは親会社株主に帰属する四半期純利益15,081百万円の計上及び剰余金の配当3,114百万円等による利益剰余金11,966百万円の増加の他に、自己株式の公開買付けによる取得等があり自己株式で5,726百万円の増加、その他有価証券評価差額金で3,245百万円減少したこと等によるものです。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13,744百万円増加し、99,571百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金は、税金等調整前四半期純利益が22,980百万円、減価償却費が4,283百万円、仕入債務の増加が2,632百万円、法人税等の還付額が2,353百万円ありましたが、売上債権の増加が5,669百万円、法人税等の支払額が2,548百万円あったこと等により、29,236百万円の資金の増加(前年同四半期は8,196百万円の資金の減少)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金は、有価証券の売却による収入が30,900百万円、金銭の信託の解約による収入が2,600百万円ありましたが、有価証券の取得による支出が22,399百万円、有形固定資産の取得による支出が16,417百万円、投資有価証券の取得による支出が2,004百万円あったこと等により、7,115百万円の資金の減少(前年同四半期は26,991百万円の資金の増加)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金は、自己株式の取得による支出が5,779百万円、配当金の支払額が3,116百万円あったこと等により、9,250百万円の資金の減少(前年同四半期比4,706百万円の増加)となりました。

 

 

(3) 経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。