第4 【提出会社の状況】

 

1 【株式等の状況】

(1) 【株式の総数等】

① 【株式の総数】

 

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

400,000,000

400,000,000

 

 

 

② 【発行済株式】

 

種類

事業年度末現在
発行数(株)
(2025年2月28日)

提出日現在
発行数(株)
(2025年5月29日)

上場金融商品取引所名又は
登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

186,490,633

176,000,000

東京証券取引所
(プライム市場)
福岡証券取引所

単元株式数は
100株であります。

186,490,633

176,000,000

 

 

(2) 【新株予約権等の状況】

① 【ストックオプション制度の内容】

該当事項はありません。

 

② 【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

 

③ 【その他の新株予約権等の状況】

該当事項はありません。

 

(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】

   該当事項はありません。

 

(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】

 

年月日

発行済株式
総数増減数
(株)

発行済株式
総数残高
(株)

資本金増減額
 
(百万円)

資本金残高
 
(百万円)

資本準備金
増減額
(百万円)

資本準備金
残高
(百万円)

2020年1月31日
(注)1

△2,500,000

186,490,633

10,355

10,603

 

(注) 1 自己株式の消却による減少であります。
2 2025年4月14日開催の取締役会決議に基づき2025年4月30日に実施した自己株式の消却により、発行済株
  式総数は10,490,633株減少し、176,000,000株となっております。

 

 

(5) 【所有者別状況】

2025年2月28日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
株式の状況(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数
(人)

37

30

306

542

51

26,736

27,702

所有株式数
(単元)

377,679

34,286

722,665

275,457

161

452,644

1,862,892

201,433

所有株式数
の割合(%)

20.27

1.84

38.79

14.79

0.01

24.30

100.00

 

(注) 1 自己株式16,933,801株は「個人その他」に169,338単元、「単元未満株式の状況」に1株含まれております。

2 上記「その他の法人」及び「単元未満株式の状況」の中には、証券保管振替機構名義の株式がそれぞれ40単元及び40株含まれております。

 

(6) 【大株主の状況】

2025年2月28日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数
(千株)

発行済株式
(自己株式を除
く。)の総数に
対する所有株式
数の割合(%)

阪急阪神ホールディングス株式会社

大阪市北区芝田1丁目16番1号

22,807

13.45

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)

東京都港区赤坂1丁目8番1号
赤坂インターシティAIR

19,834

11.69

阪急阪神不動産株式会社

大阪市北区芝田1丁目1番4号
阪急ターミナルビル内

15,150

8.93

株式会社日本カストディ銀行(信託口)

東京都中央区晴海1丁目8番12号

11,226

6.62

エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社

大阪市北区角田町8番7号

8,797

5.18

株式会社フジ・メディア・ホールディングス

東京都港区台場2丁目4番8号

4,940

2.91

株式会社TBSテレビ

東京都港区赤坂5丁目3番6号

4,521

2.66

株式会社竹中工務店

大阪市中央区本町4丁目1番13号

3,785

2.23

株式会社丸井グループ

東京都中野区中野4丁目3番2号

2,578

1.52

MSIP CLIENT SECURITIES
(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)

25 CABOT SQUARE, CANARY WHARF, LONDON E14 4QA, U.K.
(東京都千代田区大手町1丁目9番7号
大手町フィナンシャルシティサウスタワー)

2,477

1.46

96,120

56.68

 

(注) 1 株式数は千株未満、株式数の割合は小数点2位未満切り捨ての数字によっております。

2 上記のほか当社所有の自己株式16,933,801株があります。

 

 

(7) 【議決権の状況】

① 【発行済株式】

2025年2月28日現在

区分

株式数(株)

議決権の数(個)

内容

無議決権株式

議決権制限株式(自己株式等)

議決権制限株式(その他)

完全議決権株式(自己株式等)

(自己保有株式)

普通株式

16,933,800

(相互保有株式)

普通株式

完全議決権株式(その他)

普通株式

169,355,400

1,693,554

(注)1

単元未満株式

普通株式

201,433

1単元(100株)未満の株式
(注)1、(注)2

発行済株式総数

186,490,633

総株主の議決権

1,693,554

 

(注) 1  「完全議決権株式(その他)」及び「単元未満株式」の株式数欄には、証券保管振替機構名義の株式が

     それぞれ4,000株及び40株含まれております。

2 「単元未満株式」欄には、当社所有の自己保有株式が次のとおり含まれております。

自己保有株式

 

1株

 

 

② 【自己株式等】

2025年2月28日現在

所有者の氏名
又は名称

所有者の住所

自己名義
所有株式数
(株)

他人名義
所有株式数
(株)

所有株式数
の合計
(株)

発行済株式
総数に対する
所有株式数
の割合(%)

(自己保有株式)

 

 

 

 

 

東宝㈱

千代田区有楽町1―2―2

16,933,800

16,933,800

9.08

16,933,800

16,933,800

9.08

 

 

 

2 【自己株式の取得等の状況】

  【株式の種類等】

会社法第155条第3号、会社法第155条第7号及び会社法第155条第13号による普通株式の取得

 

(1) 【株主総会決議による取得の状況】

該当事項はありません。

 

(2) 【取締役会決議による取得の状況】

 会社法第155条第3号による取得

区分

株式数(株)

価額の総額(千円)

取締役会(2024年4月15日)での決議状況
(取得期間2024年4月16日~2024年5月31日)

4,000,000

24,000,000

当事業年度前における取得自己株式

当事業年度における取得自己株式

4,000,000

20,045,689

残存決議株式の総数及び価額の総額

3,954,311

当事業年度の末日現在の未行使割合(%)

16.5

当期間における取得自己株式

提出日現在の未行使割合(%)

16.5

 

 

(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】

① 会社法第155条第7号による普通株式の取得

区分

株式数(株)

価額の総額(千円)

 当事業年度における取得自己株式

1,751

9,459

 当期間における取得自己株式

157

1,165

 

(注)当期間における取得自己株式には、2025年5月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満

株式の買取りによる株式数は含めておりません。

 

② 会社法第155条第13号による普通株式の取得

区分

株式数(株)

価額の総額(千円)

 当事業年度における取得自己株式

1,378,770

1,716,517

 当期間における取得自己株式

 

(注)連結子会社からの現物配当によるものであります。

 

(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】

 

区分

当事業年度

当期間

株式数(株)

処分価額の総額
(千円)

株式数(株)

処分価額の総額
(千円)

引き受ける者の募集を行った
取得自己株式

消却の処分を行った取得自己株式

10,490,633

37,237,406

合併、株式交換、株式交付、
会社分割に係る移転を行った
取得自己株式

その他(譲渡制限付株式報酬制度による自己株式の処分)

21,668

106,043

保有自己株式数

16,933,801

6,443,325

 

(注)当期間における保有自己株式数には、2025年5月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。

 

3 【配当政策】

当社は、株主の皆様に対する利益還元の充実を経営の重要課題の一つとして位置付けております。

剰余金の配当については、成長投資に向けた財務体質の強化を図りつつ、2022年4月に公表いたしました「中期経営計画 2025」において、株主還元の数値目標として、「年間40円の配当をベースに配当性向30%以上」かつ機動的な自己株式の取得を基本方針としております。

当期末の配当金については、上記基本方針と当期の業績等を総合的に勘案し、直近の配当予想から15円増配し、1株当たり50円とし、中間配当金1株当たり35円と合わせ年間85円といたしました。

また、当社は、会社法第454条第5項に規定する中間配当を取締役会決議において行うことができる旨を定款に定めており、中間配当と期末配当の年2回の配当を行うことを基本方針としております。これらの配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。

なお、当社は連結配当規制適用会社であります。

 

 当期を基準日とする剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額
(百万円)

1株当たり配当額
(円)

2024年9月24日

取締役会決議

5,982

35.00

2025年5月29日

定時株主総会決議

8,477

50.00

 

 

なお、2025年4月に「中期経営計画 2028」で公表いたしましたとおり、従来の基本方針であった「年間40円の配当をベースに配当性向30%以上」から「年間85円の配当を下限に配当性向35%以上」かつ、機動的な自己株式の取得を新たな基本方針としております。

 

4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】

(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】

コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方

当社グループは、小林一三による創業以来、「健全な娯楽を広く大衆に提供すること」を企業の存在意義(パーパス)とし、「吾々の享くる幸福はお客様の賜ものなり」の価値観(バリュー)を共有しつつ、「朗らかに、清く正しく美しく」を行動理念(モットー)として、すべてのステークホルダーの皆様に信頼され続ける企業でありたいと考えております。

そのために当社は、経営の重要課題のひとつとしてコーポレート・ガバナンスの充実を位置づけ、取締役会における迅速かつ適正な意思決定及び独立社外取締役による監督・監査機能の強化を図り、経営の透明性・公正性の確保に努めております。

また、「東宝憲章」をはじめ、「東宝グループ行動基準」「サステナビリティの基本方針」「東宝グループ人権方針」を制定し、グループ従業員に周知徹底するとともに、グループ全体での内部統制システムやリスク管理体制を構築し、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に努めております。

 

①  企業統治の体制

 

当社のコーポレート・ガバナンス体制は以下のとおりです。(2025年5月29日現在)

 


 

イ 企業統治の体制の概要及び採用する理由

[監査等委員会]

当社は、監査等委員会設置会社であり、監査等委員会は、原則として月1回開催されており、独立社外取締役3名を含む4名の監査等委員である取締役によって構成されております。監査等委員である取締役は、取締役会における議決権を有するとともに、監査等委員でない取締役の選任、解任及び報酬について株主総会で監査等委員会の意見を述べる権限を有しております。また、監査等委員会は、内部監査部との相互の連携により、業務執行取締役に対する監査・監督機能の強化を図り、コーポレート・ガバナンス体制の充実に努めております。

当事業年度における活動状況については(3)[監査の状況]に記載しております。

 

取締役・取締役会

取締役会は、上記の監査等委員である取締役4名と監査等委員でない取締役5名の9名で構成され、そのうち3名が独立社外取締役であり、取締役会における社外取締役の比率は3分の1以上となります。取締役会は、重要性の高い業務執行の意思決定機能と監督機能を担い、上記の監査等委員会による適切なモニタリングを受けることで、経営におけるガバナンスの実効性を確保しております。

当事業年度において開催された取締役会は、臨時取締役会を含め11回開催され、法令及び定款に定められた事項や重要な業務執行の決定とともに、次のような事項について重点的に審議がなされました。

・「中期経営計画 2028」の策定

・海外M&A案件や資本業務提携案件

・IPビジネスに関する投資計画

・顧客基盤開発プロジェクト投資案件

・帝劇ビル再開発計画

・サステナビリティに関する取り組み

・資本コストや株価を意識した経営について

・投資家・株主との対話に関する状況について

取締役会の開催状況及び取締役の出席状況は以下のとおりであります。

 

役職名

氏名

出席状況

代表取締役会長

島谷 能成

11回/11回

代表取締役社長 社長執行役員

松岡 宏泰

11回/11回

取締役 副社長執行役員

太古 伸幸

11回/11回

取締役 専務執行役員

市川  南

11回/11回

取締役

角  和夫

8回/10回

取締役 監査等委員(常勤)

緒方 栄一

11回/11回

取締役 監査等委員(社外)

小林  節

2回/2回

取締役 監査等委員(社外)

安藤 知史

11回/11回

取締役 監査等委員(社外)

折井 雅子

11回/11回

取締役 監査等委員(社外)

大越 いづみ

9回/9回

 

(注)1.取締役監査等委員の小林 節氏は2024年5月23日開催の第135回定時株主総会終結の時をもって退任いたしました。

2.取締役の角 和夫氏は2025年1月14日をもって辞任いたしました。

3.取締役監査等委員の大越 いづみ氏は2024年5月23日開催の第135回定時株主総会において選任されました。

 

 

[執行役員・経営会議]

当社は、経営の監督機能と業務執行機能の分離を明確にすることで迅速な意思決定と柔軟な業務執行の実現を図ることを目的として、執行役員制度を導入しております。取締役会において選任された執行役員は、取締役会の監督の下で取締役会から委譲された職務を執行する責任と権限を有しております。

また当社は、代表取締役及びすべての執行役員で構成される経営会議を設置し、取締役会のある週を除き原則毎週開催することで、取締役会付議基準に達しないものの、経営上重要である事項について、機動性ある意思決定と効率的な業務執行を実現しております。経営会議で意思決定された内容は取締役会への報告を義務付け、取締役会による監査・監督機能を充実させております。

 

ガバナンス委員会

当社は、取締役及び執行役員の人事と報酬の決定に関する手続きの客観性・透明性を確保するため、取締役会の下にガバナンス委員会を設置しております。ガバナンス委員会は、独立社外取締役3名と代表取締役2名とで構成される委員会であり、過半数を独立社外取締役が占めております。また、ガバナンス委員会規則において委員長は独立社外取締役である委員の中から互選によって選定するとともに、取締役会及び代表取締役は、業務執行にあたり、ガバナンス委員会における審議内容、報告、及び助言を尊重しなければならない旨を定めております。ガバナンス委員会は、ジェンダー等の多様性や役員に相応しいスキルを踏まえて取締役及び執行役員の選任・解任、代表取締役及び役付執行役員の選定・解職、役員報酬、その他コーポレート・ガバナンス上の重要な事項について審議や助言を行っております。取締役及び執行役員の人事・報酬に関する議案については、ガバナンス委員会における審議内容を踏まえたうえで、取締役会で決定しております。

当事業年度においては、取締役及び執行役員の人事・報酬の審議の他に、取締役のスキル・マトリックスについての意見交換等を行いました。

ガバナンス委員会の開催状況及び出席状況は以下のとおりであります。

 

役職名

氏名

出席状況

代表取締役会長

島谷 能成

5回/5回

代表取締役社長 社長執行役員

松岡 宏泰

5回/5回

取締役 監査等委員(社外)

小林  節

1回/2回

取締役 監査等委員(社外)

安藤 知史

5回/5回

取締役 監査等委員(社外)

折井 雅子

5回/5回

取締役 監査等委員(社外)

大越 いづみ

3回/3回

 

(注)1.取締役監査等委員の小林 節氏は2024年5月23日開催の第135回定時株主総会終結の時をもって退任いたしました。

2.取締役監査等委員の大越 いづみ氏は2024年5月23日開催の第135回定時株主総会において選任されました。

 

 

機関ごとの構成員(◎は、議長、委員長を表す)

 

役職名

氏名

取締役会

監査等委員会

ガバナンス
 委員会

経営会議

代表取締役会長

島谷 能成

 

代表取締役社長 社長執行役員

松岡 宏泰

 

取締役 副社長執行役員

太古 伸幸

 

 

取締役 専務執行役員

市川 南

 

 

取締役

嶋田 泰夫

 

 

 

取締役 監査等委員(常勤)

緒方 栄一

※1

※2

取締役 監査等委員(社外)※3

安藤 知史

 

取締役 監査等委員(社外)

折井 雅子

 

取締役 監査等委員(社外)

大越 いづみ

 

専務執行役員

瀬田 一彦

 

 

 

専務執行役員

池田 篤郎

 

 

 

専務執行役員

大田 圭二

 

 

 

上席執行役員

池田 隆之

 

 

 

上席執行役員

和田 薫一郎

 

 

 

上席執行役員

本多 太郎

 

 

 

上席執行役員

宇田 典弘

 

 

 

執行役員

福田 明宏

 

 

 

執行役員

吉田 充孝

 

 

 

執行役員

上田 太地

 

 

 

執行役員

植田 浩史

 

 

 

執行役員

山中 一孝

 

 

 

執行役員

松浦 容子

 

 

 

執行役員

吹春 剛

 

 

 

執行役員

高橋 亜希人

 

 

 

執行役員

臼井 央

 

 

 

 

※1常勤の監査等委員である取締役は、事務局としてガバナンス委員会に出席しております。

※2常勤の監査等委員である取締役は、経営会議に出席し、必要に応じて質問・意見を述べております。

※3取締役 監査等委員の安藤知史は筆頭独立社外取締役を務めております。

 

ロ 内部統制システム及びリスク管理体制の整備の状況

当社は会社法に定める業務の適正を確保するための体制として、2006年4月25日開催の取締役会において「内部統制の体制の基本方針」を決議し、その後適宜取締役会において改定を行ってまいりました。このたび2024年9月24日開催の取締役会において「内部統制の体制の基本方針」を以下のとおり改定することを決議いたしました。

当社は、当社グループの企業価値向上を目指して、常に内部統制システムの維持・向上に努めてまいります。

[内部統制の体制の基本方針]

1 当社グループの取締役及び従業員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制

(1)  当社及び当社の子会社(以下、「当社グループ」という。)の取締役、執行役員及び従業員は、当社グループの行動理念「朗らかに、清く正しく美しく」の下、「東宝憲章」及び「東宝グループ行動基準」に基づき、その職務の執行にあたり法令・定款・企業倫理の遵守に努める。

(2)  当社取締役会は、「取締役会規則」及び「役員規程」に基づき、取締役及び執行役員の監督を行う。監査等委員会は、取締役及び執行役員の職務執行の監査により、その適法性及び妥当性を確保する。

(3)  当社グループ全体のコンプライアンス体制を整備するため、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、当社内に「コンプライアンス委員会」を設置する。「コンプライアンス委員会」は、事務局を当社法務部に置き、法令遵守と企業倫理の周知に関する事項、通報・相談に対する調査及びその処置に関する事項を行う。「コンプライアンス委員会」の議事内容は、「リスクマネジメント会議」を通じて、当社取締役会に報告する。

(4)  法令違反その他のコンプライアンスに関する当社グループ全体の内部通報制度として、当社内部及び外部(社外弁護士)に通報・相談窓口を設け、「リスクマネジメント基本規程」に基づき同窓口を公正に運用する。

2 当社取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制

(1)  取締役及び執行役員の職務執行に係る情報については「文書管理規程」及び「情報セキュリティ対策規程」に基づき、その保存媒体に応じて適切かつ確実に、検索性の高い状態で保存・管理し、必要に応じて閲覧可能な状態を維持する。

3 当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制

(1)  当社グループ全体のリスク管理体制を整備するため、「リスクマネジメント基本規程」を定め、当社社長を議長とする「リスクマネジメント会議」を設置する。「リスクマネジメント会議」は事務局を当社総務部に置き、当社グループのリスクマネジメントに関する方針と体制を決定する。

(2)  「リスクマネジメント基本規程」において、当社グループにおいてリスクが顕在化した場合の報告経路を定める。「リスクマネジメント会議」の事務局がすべてのリスク情報の集約窓口となり、「リスクマネジメント基本規程」の定めるところに従い、情報を漏れなく伝達する体制を確保する。

(3)  当社グループにおいて事業継続の危機や多大な経済的損失につながりかねない事態が発生した場合は、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、当社社長を本部長とする緊急対策本部を設置し、被害の拡大を最小限にとどめるよう努める。

(4)  当社グループ全体の財務報告に係る内部統制体制構築のため、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、当社内に「内部統制委員会」を設置する。「内部統制委員会」は、事務局を当社内部監査部に置き、財務報告に係るリスクの情報収集とその対応策、財務報告に係る内部統制システムの構築推進及び運用に関する事項を行う。「内部統制委員会」の議事内容は、「リスクマネジメント会議」を通じて、当社取締役会に報告する。

(5)  当社グループは、情報資産の保全のため「情報セキュリティ基本方針」を定め、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、当社内に「情報セキュリティ委員会」を設置する。「情報セキュリティ委員会」は、事務局を当社情報システム部に置き、情報セキュリティ施策の実施及び継続的な運用を行う。「情報セキュリティ委員会」の議事内容は、「リスクマネジメント会議」を通じて、当社取締役会に報告する。

4 当社グループの取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制

(1)  当社取締役会において、当社グループにおける長期ビジョン及び中期経営計画を策定し、経営理念、経営戦略、経営数値目標及び資本政策を明確化する。

(2)  長期ビジョン及び中期経営計画の具体化を図るため、事業年度ごとにグループ社長会等を通じて当社グループの経営方針を当社グループ各社に伝達し、その経営計画に反映させる。

(3)  当社取締役会は、経営の意思決定と監督機能の強化を図るため、執行役員を選任する。また、執行役員に対し、事業又は業務ごとに担当職務を委嘱し、「決裁規程」に基づき、当該職務における一定の権限と管理責任を付与することにより取締役の職務執行の効率性を確保する。

(4) 当社取締役会は原則として毎月1回開催し、「取締役会規則」に基づき重要な業務執行の意思決定を行う。取締役会決議事項に該当しない重要事項については、「経営会議規則」に基づき、原則として週1回開催される代表取締役及び執行役員で構成する経営会議において決議し、意思決定の迅速化を図る。

(5)  当社に子会社の経営管理を担当する執行役員を置く。当該執行役員は、子会社の経営状況及び取締役の職務執行状況につき、定期的に当社社長及び取締役会へ報告する。また、当社取締役は、子会社の取締役に対し、自ら又は執行役員を通じて適宜必要な助言・指導を行い、これにより、当社グループ全体として効率的な職務執行を確保する。

5 企業集団における業務の適正を確保するための体制

(1)  当社グループの経営管理体制を整備するため、「グループ経営管理規程」を定め、これに基づき、当社と子会社の意思決定における権限区分を明確化するとともに、子会社の経営上の重要事項の決定にあたっては、当社への事前決裁又は連絡・報告を義務づける。

(2)  「グループ経営管理規程」において、当社グループ全体のリスク管理体制(コンプライアンス体制・内部統制体制・情報セキュリティ体制を含む)を明確化し、グループ一体となって運用できるよう子会社の取締役・従業員に周知・徹底を図る。

(3)  「グループ経営管理規程」において、子会社を統括する部署(グループ経営推進部)やグループ社長会・グループ担当者会議等の会議体について定め、グループ間の指示・伝達、情報共有及び意思疎通が効率的に行われる仕組みを整備する。

(4)  当社グループの業務の適正を確保するため、当社内部監査部が「内部監査規程」に基づき、当社グループにおける内部統制システムの運用状況について内部監査を行う。内部監査の結果は、「リスクマネジメント会議」を通じて、当社取締役会へ報告する。また、当社内部監査部は、必要に応じ、内部監査の結果を監査等委員会又は取締役会へ直接報告することができるものとする。

6 反社会的勢力を排除するための体制

(1)  「東宝憲章」及び「東宝グループ行動基準」に反社会的勢力の排除を明記し、当社グループの取締役、執行役員及び従業員に周知・徹底を図る。また、反社会的勢力からの不当な要求に対しては、警察・弁護士等と緊密に連携して毅然とした対応をとる。

7 監査等委員会の職務を補助すべき従業員の取締役(監査等委員であるものを除く。)からの独立性及び当該従業員に対する監査等委員会の指示の実効性を確保する体制

(1)  監査等委員会がその職務を補助すべき従業員を置くことを求めた場合は、当社の従業員から監査等委員会補助者を任命することができる。

(2)  監査等委員会補助者の任命、解任、人事異動、賃金等の改定については、監査等委員会の同意を得た上で決定し、取締役(監査等委員であるものを除く。)及び執行役員からの独立性を確保するものとし、監査等委員会補助者が業務の執行に係る役職を兼務する場合は、監査等委員会に係る業務を優先する。

8 監査等委員会への報告に関する体制

(1)  当社グループの取締役(監査等委員であるものを除く。)、執行役員及び従業員がコンプライアンス違反、内部統制違反、情報セキュリティ違反その他これに準ずる事実を知った場合は、「リスクマネジメント基本規程」に定める報告経路にかかわらず、直接、監査等委員に報告することができる。

(2)  上記の報告を行った当社グループの取締役、執行役員及び従業員が当該報告を行ったことを理由として不利益な取扱いを受けることを禁じ、その旨を「リスクマネジメント基本規程」に明記する。

9 監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制

(1)  監査等委員は、当社取締役(監査等委員であるものを除く。)及び執行役員の職務の執行を監査するため、取締役会の他、重要な会議体へ出席し、必要な書類の閲覧等を行うことができる。

(2)  監査等委員は、子会社の取締役・従業員に対して、直接又は当社グループ経営推進部を通じて、業務執行に関する報告、説明及び関係資料の提出を求めることができる。

(3)  監査等委員は、会計監査人及び当社内部監査部との連携を密に、効率的かつ効果的に職務を遂行する。

(4)  監査等委員の職務の執行について生ずる費用については、当該費用が明らかに監査等委員の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、当社がこれを負担するものとし、速やかに精算を行う。

[リスク管理体制の整備] 

当社は、全組織的なリスク管理体制を構築するため、リスクマネジメント会議を設置し、当社グループを適用範囲とする「リスクマネジメント基本規程」を整備しております。

リスクマネジメント会議は、事務局を当社総務部に置き、社長を議長として、年に2回開催しております。会議では、当社グループにおけるリスクを識別・分析し、評価に応じたリスクへの対応策や損失をもたらすリスクの防止策の協議、顕在化したリスク事象の検証を行っております。リスクマネジメント会議の配下には、コンプライアンス委員会、内部統制委員会及び情報セキュリティ委員会の三委員会を設置し、多面的なリスクマネジメント体制を構築しております。

コンプライアンス委員会は事務局を法務部に置き、会議では、法令遵守、企業倫理、人権方針に基づく一連の活動、通報相談に関する調査結果の報告等を行っております。又、分会組織を通じて、事業に関する法令の周知やリスクの低減を支援する体制を整備しております。当社は法務上の支援を受けるため、複数の弁護士と顧問契約を交しております。

内部統制委員会は事務局を内部監査部に置き、会議では、当社グループの財務報告に係る内部統制の整備状況及び運用状況の有効性評価について報告しております。

情報セキュリティ委員会は事務局を情報システム部に置き、会議では、当社グループの情報セキュリティの適正かつ効果的な推進を目的に、基本方針や対策規程の周知、セキュリティに関する社内教育や各種施策について報告しております。

上記の三委員会の議事内容は、直後に開催されるリスクマネジメント会議において報告されます。リスクマネジメント会議の議事内容については、直後に開催される取締役会において報告され、社外取締役からのモニタリングが実施されております。

 

ハ 取締役との責任限定契約

当社は、会社法第427条第1項の規定に基づき、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)との間において、会社法第423条第1項の損害賠償責任について、職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、在職中に当社から職務執行の対価として受ける財産上の利益として会社法施行規則第113条で定める方法によって算定される額に2を乗じた額と、特に有利な条件で当社の新株予約権を引き受けた場合における当該新株予約権に関する財産上の利益に相当する額として会社法施行規則第114条で定める方法によって算定される額の合計額を限度とする契約を締結しております。

 

ニ 役員等賠償責任保険契約(D&O保険)の内容の概要

当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を当該保険契約により補填することとしております。なお、私的な利益又は便益の供与を違法に得た場合や、犯罪行為あるいは意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償の対象としないなど、役員等の職務執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。

当該役員等賠償責任保険契約の被保険者は当社及び当社の子会社の取締役、執行役員、監査役等であり、当社が保険料の全額を負担しております。

 

②  取締役の定数

当社の取締役の定数は20名以内とする旨を定款で定めております。

 

③  取締役の選任の要件

当社は、取締役の選任は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役を区別して行う旨、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び選任決議は累積投票によらない旨を定款で定めております。

 

④  自己株式取得に関する要件

当社は、自己の株式の取得について、経済情勢の変化に対応して財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能とするため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。

 

⑤  中間配当に関する事項

当社は、株主への安定的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定に基づき、取締役会の決議によって中間配当をすることができる旨を定款で定めております。

 

⑥  株主総会の特別決議要件

当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨、定款に定めております。

 

(2) 【役員の状況】

① 役員一覧

男性7名 女性2名 (役員のうち女性の比率22.2%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(千株)

代表取締役会長

島 谷 能 成

1952年3月5日

1975年4月

当社入社

1999年4月

当社映像本部映画調整部長

2001年5月

当社取締役

2005年5月

当社常務取締役

2007年5月

当社専務取締役

2011年5月

当社代表取締役社長

2012年4月

㈱東京楽天地社外取締役

2015年6月

阪急阪神ホールディングス㈱取締役(現任)

2017年6月
 

㈱フジ・メディア・ホールディングス
社外取締役(現任)

2019年6月

㈱東京會舘社外取締役(現任)

2020年4月

㈱東京楽天地取締役

2021年5月

当社代表取締役社長 社長執行役員

2022年5月

当社代表取締役会長(現任)

(注)4

22.4

代表取締役社長
社長執行役員

松 岡 宏 泰

1966年4月18日

1994年1月

東宝東和㈱入社

1998年4月

同社取締役

2001年4月

同社常務取締役

2008年4月

同社代表取締役社長

2014年5月

当社取締役

2015年5月

東宝東和㈱代表取締役会長

2018年5月

当社常務取締役

2020年4月

東宝東和㈱取締役会長(現任)

2021年5月

当社取締役 常務執行役員

2022年5月

当社代表取締役社長 社長執行役員(現任)

(注)4

24.2

取締役
副社長執行役員

太 古 伸 幸

1965年12月4日

1988年4月

当社入社

2005年4月

当社グループ経営企画(現グループ経営推進)部長

2008年5月

当社取締役

2014年4月

スバル興業㈱取締役(現任)

2014年5月

当社常務取締役

2017年5月

当社専務取締役

2018年4月

オーエス㈱社外取締役(監査等委員)

2020年4月

㈱東京楽天地取締役(監査等委員)

2020年5月

当社取締役副社長

2021年5月

当社取締役 副社長執行役員(現任)

2022年4月

オーエス㈱社外取締役

(注)4

17.1

取締役
専務執行役員

市 川   南

1966年7月22日

1989年4月

当社入社

2006年4月

当社映像本部映画調整部長

2011年5月

当社取締役

2017年5月

当社常務取締役

2021年5月

当社取締役 常務執行役員

2022年5月

当社取締役 専務執行役員(現任)

(注)4

11.3

取締役

嶋 田 泰 夫

1964年7月21日

1988年4月

阪急電鉄㈱(現阪急阪神ホールディングス㈱)入社

2019年4月

同社取締役

2021年4月

同社常務取締役

2022年4月

同社代表取締役社長(現任)

2022年6月

阪急阪神ホールディングス㈱
代表取締役副社長

2023年3月

同社代表取締役社長

2024年12月

同社代表取締役社長 グループCEO(現任)

2025年5月

当社取締役(現任)

(注)4

取締役
監査等委員(常勤)

緒 方 栄 一

1964年12月8日

1987年4月

当社入社

2008年10月

当社内部監査室長

2012年6月

当社総務部長

2017年6月

㈱東宝映像美術代表取締役社長

2022年5月

当社取締役(常勤監査等委員)(現任)
当社監査等委員会委員長(現任)

(注)5

1.5

取締役
監査等委員

安 藤 知 史

1974年4月27日

2001年10月

第一東京弁護士会登録現在に至る

2001年10月

大西昭一郎法律事務所入所現在に至る

2016年5月

当社社外取締役(監査等委員)(現任)

2020年6月

石原産業㈱社外取締役(現任)

(注)5

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(千株)

取締役
監査等委員

折 井 雅 子

1960年10月10日

1983年4月

サントリー㈱入社

2012年4月

サントリーホールディングス㈱執行役員

2016年4月

サントリーウエルネス㈱専務取締役

2019年4月

サントリーホールディングス㈱顧問(現任)

公益財団法人サントリー芸術財団

サントリーホール総支配人

2020年6月

㈱大林組社外取締役(現任)

2021年5月

当社社外取締役(監査等委員)(現任)

2025年4月

公益財団法人サントリー芸術財団

シニアアドバイザー(現任)

(注)6

取締役
監査等委員

大 越 いづみ

1964年4月29日

1989年10月

㈱社会工学研究所入社

1995年5月

ワーナーランバート㈱入社

1998年1月

㈱電通入社

2020年3月

㈱電通グループ取締役監査等委員

2024年4月

㈱チェンジホールディングス執行役員(現任)

2024年5月

当社社外取締役(監査等委員)(現任)

2024年6月

フジ日本精糖㈱(現フジ日本㈱)社外取締役(現任)

㈱SRAホールディングス社外取締役(現任)

(注)5

76.7

 

(注) 1 当社は監査等委員会設置会社であります。

2 所有株式数は、百株未満を切り捨てて表示しております。

3 取締役 安藤知史、同折井雅子、同大越いづみの3氏は社外取締役であります。

4 2025年2月期に係る定時株主総会終結の時から2026年2月期に係る定時株主総会終結の時まで。

5 2024年2月期に係る定時株主総会終結の時から2026年2月期に係る定時株主総会終結の時まで。

6 2025年2月期に係る定時株主総会終結の時から2027年2月期に係る定時株主総会終結の時まで。

7 監査等委員会の体制は次の通りであります。
委員長 緒方栄一 委員 安藤知史、折井雅子、大越いづみ

※ 阪急電鉄株式会社は、阪急阪神ホールディングス株式会社の完全子会社であります。

 

なお、取締役会の監督機能を強化し、業務執行の役割・責任を明確化し、意思決定の迅速化を図るため、執行役員制度を導入しております。

2025年5月29日現在の執行役員体制は次の通りであります。(※印は取締役兼務者)

 

※ 社長執行役員

松岡 宏泰

 

※ 副社長執行役員

太古 伸幸

 

※ 専務執行役員

市川 南

 

専務執行役員

瀬田 一彦

 

専務執行役員

池田 篤郎

 

専務執行役員

大田 圭二

 

上席執行役員

池田 隆之

 

上席執行役員

和田 薫一郎

 

上席執行役員

本多 太郎

 

上席執行役員

宇田 典弘

 

執行役員

福田 明宏

 

執行役員

吉田 充孝

 

執行役員

上田 太地

 

執行役員

植田 浩史

 

執行役員

山中 一孝

 

執行役員

松浦 容子

 

執行役員

吹春 剛

 

執行役員

高橋 亜希人

 

執行役員

臼井 央

 

 

 

② 社外役員の状況

社外取締役

イ 社外取締役の員数・期待する役割及び選任状況・当社との関係

・当社の社外取締役は3名であります。現在の社外取締役は、取締役会の監督・監査機能の実効性を確保するために必要な専門性・経験を有しており、当社のコーポレート・ガバナンスの充実及び企業価値の向上に十分な役割を果たしているものと考えております。

 

・社外取締役の安藤知史氏は、当社グループの属する業界事情に精通した弁護士として、その経歴を通じて培われた豊富な実績と幅広い見識を有しており、コーポレート・ガバナンスや企業法務について客観的かつ適切な助言・提言をいただいており、取締役会の監督機能に適切な役割を果しております。同氏は当社が顧問契約をしている弁護士事務所に所属しており、当社と同事務所との間に委託契約がありますが、当社の定める社外取締役の独立性判断基準に抵触しておらず、同氏の職務執行に影響を与えるものではないと判断し、同氏を東京証券取引所の上場規程に定める独立役員に指定しております。

 

・社外取締役である折井雅子氏は、異業種での企業経営においてマーケティングや人材開発の推進に携わり、その経験に基づいた有益な知識と幅広い見識を有しております。特に経営戦略や人材育成、ダイバーシティについて積極的に助言・提言をいただいており、取締役会の監督機能に適切な役割を果しております。同氏は公益財団法人サントリー芸術財団のシニアアドバイザーを務めておりますが、当社は同財団との間に取引関係はありません。当社の定める社外取締役の独立性判断基準に抵触しておらず、同氏を東京証券取引所の上場規程に定める独立役員に指定しております。

 

・社外取締役である大越いづみ氏は、民間のシンクタンクや外資系メーカーを経て株式会社電通に入社され、ビジネストランスフォーメーションの推進に携われた豊富な経験と、グローバルでの企業経営や事業運営に関する幅広い見識を有しております。特にデジタルに関する新規ビジネスや成長戦略の投資に対するリスクマネジメントの観点から客観的かつ積極的に助言・提言をいただいており、取締役会の監督機能に適切な役割を果たしております。同氏は株式会社チェンジホールディングスの執行役員を務めておりますが、当社は同社との間に取引関係はありません。当社の定める社外取締役の独立性判断基準に抵触しておらず、同氏を東京証券取引所の上場規程に定める独立役員に指定しております。

 

ロ 独立性に関する基準

・当社における社外取締役のうち、独立役員の独立性判断基準は以下のとおりです。

(社外取締役の独立性判断基準)
 当社では、社外取締役が以下1~6のケースに該当する場合は独立性がないと判断します。

1.当社グループを主要な取引先とする者(注1)又はその業務執行者

2.当社グループの主要な取引先(注2)又はその業務執行者

3.当社からの役員報酬以外に当社グループから多額の金銭その他の財産(注3)を得ているコンサルタント、会計専門家又は法律専門家(当該財産を得ている者が法人等の団体である場合は、当該団体に所属する者)

4.当社の主要株主(注4)(当該株主が法人である場合はその業務執行者)

5.最近3事業年度において前1~4に該当していた者

6.前1~5に該当する者及び当社グループの業務執行者の二親等以内の親族

(注1)「当社グループを主要な取引先とする者」とは、当社グループと事業上の取引関係を有し、当該取引関係に基づく当社グループからの年間支払額がその連結売上高の2%を超える者をいう。

(注2)「当社グループの主要な取引先」とは、当社グループと事業上の取引関係を有し、当該取引関係に基づく当社グループへの年間支払額が当社の連結売上高の2%を超える者をいう。

(注3)「多額の金銭その他の財産」とは、定常的な報酬が年間1,000万円を超える場合をいう。

(注4)「主要株主」とは、直接又は間接に当社総議決権の10%以上を有する者をいう。

 

ハ 社外取締役による監督又は監査と内部監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

・当社の社外取締役はいずれも監査等委員であります。社外取締役は、当社の取締役会に出席して意思決定の過程と業務執行の状況を監視・監督し、随時資料提供や事情説明を受け、監査等委員として期待される役割を果たしております。社外取締役は、常勤の監査等委員を通じて内部監査部及び会計監査人による監査報告を受け、相互に連携して監査等委員会による監査の実効性を高めております。

 

(3) 【監査の状況】

①  監査等委員会監査の状況

イ 監査等委員会の組織、人員等

当社の監査等委員会は常勤監査等委員1名、社外監査等委員3名の計4名で構成されております。

社外監査等委員である安藤知史氏は、弁護士としての専門的な知識に基づき公正な立場からの意見が期待できることから、折井雅子氏は当社と異なる業種の執行役員として、マーケティング、人材育成等に携わり、他社の社外取締役としての経験を有し、現在は音楽文化振興に携わる等多方面からの意見が期待できることから、大越いづみ氏は当社と異なる業種の執行役員として、ビジネストランスフォーメーションの推進に携わり、グローバルでの企業経営や事業運営に関する幅広い見識も有しているため、当社の経営戦略実現に向けた適切な意見が期待できることからそれぞれ監査等委員に選任されております。

また、監査等委員会の職務を補助すべき従業員として内部監査部員1名が選任されているほか、適宜、総務部・経理財務部・グループ経営推進部・内部監査部等、コーポレート本部のスタッフが監査等委員の職務を支援しております。

ロ 監査等委員会の活動状況

監査等委員会は当事業年度では年11回開催され、各監査等委員の出席回数は次の通りであります。

 

役職名

氏名

出席状況

取締役
監査等委員(常勤)
特定監査等委員

緒 方 栄 一

11回/11回

社外取締役
 監査等委員

小 林  節 ※1

3回/3回

社外取締役
監査等委員

安 藤 知 史

11回/11回

社外取締役
監査等委員

折 井 雅 子

10回/11回

社外取締役

監査等委員

大 越 いづみ ※2

8回/8回

 

 

※1 2024年5月23日開催の第135期定時株主総会終結の時をもって任期満了により退任。

※2 2024年5月23日開催の第135期定時株主総会において新たに監査等委員に選任。

監査等委員会は、取締役会開催に先立ち開催される他、必要に応じて随時開催されます。

当事業年度の監査等委員会においては、次のような事項について決議、報告、協議等がなされました。

決議11件:報告39件:協議1件

・監査方針、監査計画及び業務分担について
・会計監査人の四半期レビューの結果について
・会計監査人の報酬に対する同意について
・監査等委員の活動報告について
・取締役会議案の事前確認について
・計算書類等の監査結果報告について
・経営会議での決議事項について

・事業所等の実査結果報告について

 

ハ 監査等委員の活動状況

監査等委員は取締役の職務の執行について、監査等委員会の定めた監査基準及び毎年定める監査の方針及び監査計画に基づき分担して職務を執行しております。

常勤監査等委員は、社内の重要会議に出席し、取締役及び執行役員等から営業の報告を聞き、重要な決裁書類等の閲覧、当社及び子会社の事業所等を往査するほか、必要に応じて子会社から営業等の報告を求め、子会社の経営状況を統括するグループ経営推進部等から日常的に情報の収集、調査を行うことで執行状況のモニタリングを行っております。

常勤監査等委員と社外監査等委員とは、監査等委員会及び適宜開催する会合において、意思疎通、情報の共有に努めております。

社外監査等委員は、監査等委員会に出席し、常勤監査等委員から社内の状況等について報告を受け、監査等委員全員は、取締役会に出席し、必要に応じて意見を表明し、決議に参加することで、取締役及び執行役員の業務執行、取締役会の決議内容等の監査、監督を行っております。また、社外監査等委員は、代表取締役と独立社外取締役とで構成される任意の委員会であるガバナンス委員会の委員として、取締役及び執行役員の報酬、選任・解任その他のコーポレート・ガバナンス上の課題について審議や助言を行っております。

当事業年度においては、1)「TOHO VISION 2032 東宝グループ 経営戦略」に即した成長戦略におけるグループガバナンス、2)取締役及び執行役員の業務執行、3)当社グループにおけるリスクマネジメント、の各状況を主に重点監査項目として取り組みました。

会計監査については、会計監査人の当期の会計監査について監査計画の説明を受け、適宜監査の実施状況を聴取し、半期毎のレビュー報告、期末の監査結果報告を受けるなど連携を図るとともに、会計監査人の監査の方法、結果の相当性を判断し、監査報告書を作成しております。また監査等委員会で決定した「会計監査人の評価基準」に基づき、選解任あるいは不再任の評価をしております。

 

ニ 内部監査の状況

当社は、社長直轄の組織として内部監査部を設置しております。内部監査部にはスタッフ6名が所属し、「内部監査規程」に監査の目的や権限・責任を明記の上、「内部統制 評価ガイドライン」に評価方法や評価基準を定めて、当社グループにおける内部統制システムの有効性を評価しております。

内部監査部は、評価範囲や評価項目、評価手続について会計監査人と協議の上、内部監査の進捗報告や意見交換を適宜行いながら、年度を通じて財務報告に係る内部統制の有効性評価を実施しております。また、当社グループにおいて想定されるリスクについて、影響度や発生頻度に鑑みてリスクを評価し、対応策の実施状況を監査しております。内部監査の結果及び財務報告に係る内部統制の有効性評価は、当社社長が議長を務めるリスクマネジメント会議を経て、当社の取締役会へ報告されております。

内部監査部長は、社内の重要な会議に出席して経営目標や事業戦略を把握しております。また、常勤監査等委員及び会計監査人と情報や意見を交換し、三様監査の連携を通じて、重点監査項目等の認識を共有しております。内部監査部は、常勤監査等委員へ内部監査の結果や監査で発見された課題を月次で報告し、事業所監査への同行や調査の補助を行っております。

当社は、内部監査の独立性と実効性を確保するため、内部監査部が取締役会又は監査等委員会へ内部監査の結果を直接報告する経路を確保しております。

 

②  会計監査の状況
a. 監査法人の名称

有限責任監査法人トーマツ

 

b. 継続監査期間

52年間

1973年以降

上記継続監査期間は、当社において調査可能な範囲での期間であり、実際の継続監査期間は、上記を超えている可能性があります。

 

c. 業務を執行した公認会計士

中桐 光康

川口 泰広

 

d. 監査業務に係る補助者の構成

監査業務に係る補助者は、公認会計士8名、その他31名であります。なお、同有限責任監査法人及び当社監査に従事する同有限責任監査法人の業務執行社員と当社との間には、特別な利害関係はありません。

 

e. 監査法人の選定方針と理由

当社監査等委員会は、監査等委員会で定めた「会計監査人の選定基準」に基づき、監査法人から

・監査法人の概要、監査実績及び当社の属する業界の監査実績

・公認会計士法に基づく監査法人又は職員に対する処分の有無

・監査法人の品質管理体制の構築及びその運用・監視・整備の状況

・監査法人の職業倫理及び独立性の保持についての方針及び手続きの状況

に関する説明を受け、会社法の欠格事由に該当していないことを確認した上で、監査法人を選定いたします。

また、選任した会計監査人が、

・会社法、公認会計士法その他の法令に違反し、又は抵触した場合

・公序良俗に反する行為があったと認められる場合

・会計監査人の職務状況等から、監査の適正性、信頼性が確保できないと認められる場合

には、監査等委員会で審議のうえ、会計監査人を解任し、又は再任しないこととする株主総会の議案の内容を決定いたします。

 

f. 監査等委員会による監査法人の評価

当社監査等委員会は、監査等委員会で以下のとおり「会計監査人の評価基準」を定めて、監査法人の評価を行っております。

・日本公認会計士協会による品質管理レビュー結果及び公認会計士・監査審査会による検査結果から、品質管理に問題はないか、また、指摘事項を受けた場合は何らかの対応策を講じているか。

・担当する監査チームは会社の事業内容を理解する適切なメンバーで構成され、職業的専門家としての懐疑心を持って職務に当たっているか。

・監査計画は監査の有効性と効率性に配慮されて計画されており、監査報酬の水準はその内容として適切か。

・監査実施の責任者及び現場責任者は監査等委員及び経営者や内部監査部門と有効なコミュニケーションを取っているか。

・不正の兆候に対する対応が適切に行われているか。

・当社の会計監査人の解任又は不再任の決定の方針に該当する事項は発生していないか。

監査等委員会は、今期もこれに基づき評価を行い、有限責任監査法人トーマツを会計監査人として再任することが妥当と判断しております。

 

③ 監査報酬の内容等
a. 監査公認会計士等に対する報酬

 

区分

前連結会計年度

当連結会計年度

監査証明業務に
基づく報酬(百万円)

非監査業務に
基づく報酬(百万円)

監査証明業務に
基づく報酬(百万円)

非監査業務に
基づく報酬(百万円)

提出会社

72

92

連結子会社

75

135

147

227

 

(注)当連結会計年度の提出会社における報酬等の額には、前期監査証明業務に基づく追加報酬額20百万円を含んでおります。

 

b. 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(a.を除く)

 

区分

前連結会計年度

当連結会計年度

監査証明業務に
基づく報酬(百万円)

非監査業務に
基づく報酬(百万円)

監査証明業務に
基づく報酬(百万円)

非監査業務に
基づく報酬(百万円)

提出会社

9

5

連結子会社

20

24

28

25

20

34

28

30

 

当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、税務に関するアドバイザリー業務等であります。

 

c. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容

該当事項はありません。

 

d. 監査報酬の決定方針

監査法人から提出された当該事業年度の監査計画及び見積り内容の妥当性を検証の上、当社の規模や特性をもとに、他社の売上比率等を参考にして、総合的に勘案し決定しております。なお、本決定においては、監査等委員会の同意を得ることとしております。

 

e. 監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由

当社監査等委員会は、当該事業年度の監査法人の監査計画の内容及び報酬の算定根拠等を確認したうえで、会計監査人に対する報酬額について審議した結果、妥当であると判断し同意しております。

 

(4) 【役員の報酬等】

① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
イ 取締役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項

当社の取締役の報酬額は、2016年5月26日開催の定時株主総会において、監査等委員を除く取締役の報酬額は年額5億円以内、監査等委員である取締役の報酬額は年額8千万円以内と決議しております。決議日時点の員数は、監査等委員を除く取締役が13名、監査等委員である取締役が5名であります。また、2020年5月28日開催の定時株主総会において、監査等委員を除く取締役のうち業務執行取締役(決議日時点の員数12名)に対し、譲渡制限付株式報酬制度導入に伴い年額1億円以内、業績達成賞与の支給を目的として年額1億円以内、各々別枠での報酬枠設定の決議をいただいております。さらに、上記とは別枠で、2025年5月29日開催の定時株主総会において、監査等委員を除く取締役のうち業務執行取締役4名に対し、業績連動型株式報酬制度導入に伴い年額5億円(これにより発行又は処分される当社の普通株式の総数は年間5万株以内)とする報酬枠設定の決議をいただいております。

 

ロ 取締役報酬に関する基本方針

当社は、取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を決議しております。当該取締役会の決議に際しては、あらかじめ決議する内容についてガバナンス委員会の審議を受けております。また、取締役会は、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等について、報酬等の内容の決定方法及び決定された報酬等の内容が当該決定方針と整合していることや、ガバナンス委員会における審議内容が尊重されていることを確認しており、当該決定方針に沿うものであると判断しております。

取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の内容は次のとおりです。

 

基本方針

当社の取締役の報酬は、株主総会で決議された枠内において、その役位・職責に相応しい報酬水準を確保するとともに、当社グループの企業価値及び業績の向上に対する適切なインセンティブを付与することを基本方針とする。その報酬体系としては、(1)役位・職責、個人業績等に応じた「基本報酬」(金銭)、(2)長期の企業価値向上による株主との利益共有を目的とした「譲渡制限付株式報酬」(非金銭)、(3)単年度の業績目標を達成することへのインセンティブを目的とした「業績達成賞与」(金銭)、(4)中期経営計画の数値目標の達成率等に連動した「業績連動型株式報酬」(非金銭)から構成するものとする。ただし、非業務執行取締役及び監査等委員である取締役については、その職務の性質に鑑み、金銭による固定報酬のみとする。

 

1. 基本報酬の個人別の報酬等の額の決定に関する方針

基本報酬は月額固定報酬とし、役位別の報酬テーブルに基づき、職責、個人業績等を勘案して毎年5月に決定し、6月より支給する。

 

2. 非金銭報酬等の内容及び額又は数の算定方法の決定に関する方針

非金銭報酬である譲渡制限付株式報酬は、役位に応じて毎年一定額相当の譲渡制限付株式を付与する。譲渡制限期間は、交付日から当該取締役が当社の取締役その他当社取締役会が定める地位を退任又は退職するまでの期間とする。ただし、対象取締役が法令、社内規則又は対象取締役と別途締結する譲渡制限付株式割当契約(以下、「割当契約」という。)に違反する等の当社が当該株式を無償取得することが相当である事由が発生した場合、当社は当該株式を無償で取得する。また、譲渡制限期間後の一定期間内に重大な不正、割当契約違反等が発生した場合には、当社は当該株式に相当する数の当社の普通株式の全部若しくは一部又はこれに相当する金銭を返還するよう求めることができるものとする。なお、役位別に付与する株式数は、毎年5月開催のガバナンス委員会の審議を経て取締役会で決定し、各取締役への株式の割当は翌6月に行う。

 

3. 業績連動報酬(金銭報酬)の内容及び額の算定方法の決定に関する方針

業績連動報酬である業績達成賞与は、単年度の業績目標を達成した場合に金銭で支給する。賞与の支給基準については、毎年5月開催のガバナンス委員会の審議を経て取締役会で決定する。その指標は連結営業利益とし、当該年度の利益水準に応じて基本報酬月額の0%~200%を支給する。各取締役への支給は、当該年度の決算が確定する翌年の定時株主総会の後に行う。

 

4. 業績連動報酬(非金銭報酬)の内容及び額又は数の算定方法の決定に関する方針

業績連動報酬である業績連動型株式報酬は、中期経営計画に掲げた数値目標の達成率等に応じて算定した株式を付与する。基準となる指標は、ガバナンス委員会の審議を経て取締役会で決定する。その指標は財務指標である連結営業利益とROE(自己資本利益率)及び非財務・ESG指標とする。各取締役への付与は評価期間終了後に取締役会にて交付株式数を決定し、譲渡制限付株式として付与する。ただし、途中退任及び最終年度をもって退任する場合は金銭にて支給する。なお、対象取締役が法令、社内規則又は対象取締役と別途締結する業績連動型譲渡制限付株式付与契約(以下「付与契約」という。)に違反する等の当社が当該株式を無償取得することが相当である事由が発生した場合、当社は当該株式を無償で取得する。また、譲渡制限期間後の一定期間内に重大な不正、付与契約違反等が発生した場合には、当該株式に相当する数の当社の普通株式の全部若しくは一部又はこれに相当する金銭を返還するよう求めることができるものとする。

 

5. 基本報酬、非金銭報酬等及び業績連動報酬等の額の取締役の個人別の報酬等の額に対する割合の決定に関する方針

業務執行取締役の報酬のうち、固定的に支給される基本報酬と中長期及び短期のインセンティブ給としての性格を持つ株式報酬及び業績達成賞与の割合は、上位の役位ほどインセンティブ給のウェイトが高まる設計方針とする。その制度内容の詳細については、ガバナンス委員会の審議を経て取締役会で決定するものとする。

 

6. 取締役の個人別の報酬等の内容についての決定の方法

基本報酬の個人別金額の決定権限は、毎年5月開催の取締役会決議に基づき代表取締役に委任するものとする。代表取締役は、ガバナンス委員会の審議を経て策定された役位別の報酬テーブルに基づき、その範囲(レンジ)内において、各取締役の職責、個人業績等の要素を総合的に評価し、個人別の金額を適切に決定するものとする。なお、監査等委員である取締役の固定報酬の個人別金額については、監査等委員である取締役の協議による。

 

ハ 取締役報酬制度の概要

取締役報酬の制度概要は以下のとおりです。なお、本制度の適用対象者は業務執行取締役である4名であります。

(1)「基本報酬」(金銭)

月額固定報酬として、役位別の報酬テーブルに基づき、職責、個人業績等を勘案して決定します。

(2)「譲渡制限付株式報酬」(非金銭)

役位に応じて、毎年一定額相当の譲渡制限付株式を付与します。譲渡制限期間は、交付日から当該取締役が当社の取締役その他当社取締役会で定める地位を退任または退職するまでの期間とします。

(3)「業績達成賞与」(金銭)

単年度の業績目標を達成した場合に、金銭賞与を支給します。賞与の支給基準については、あらかじめガバナンス委員会の承認を経て、取締役会で決定します。その指標は連結営業利益とし、当該年度の利益水準に応じて基本報酬月額の0%~200%を支給します。

(4)「業績連動型株式報酬」(非金銭)

役位に応じて基準交付株式数を定め、業績評価期間(中期経営計画)の数値目標の達成率等に応じて算定される当社の普通株式を付与するパフォーマンス・シェア・ユニットを用いた業績連動型株式報酬制度です。その指標は連結営業利益、ROE、及びESG目標とし、ガバナンス委員会の承認を経て、取締役会で決定します。交付株式数は業績評価期間終了後に取締役会で決定され、譲渡制限付株式として交付します。ただし、途中退任・最終年度終了をもって退任する場合は金銭にて支給します。

 

   非金銭報酬である「譲渡制限付株式報酬」と「業績連動型株式報酬」には法令、社内規則又は株式を付与するにあたり各役員と締結する契約等に違反する等、当社が当該株式を無償取得することが相当である事由が発生した場合、当社は当該株式を無償で取得することができるマルス条項と、譲渡制限期間後の一定期間内に重大な不正、又は株式を付与するにあたり締結する契約違反等が発生した場合に、当該株式に相当する当社の普通株式の全部若しくは一部又はこれに相当する金銭を返還するよう求めることができるものとするクローバック条項を設定しております。

 

なお、上記(1)の固定報酬と(2)、(3)、(4)のインセンティブ報酬との割合については、上位の役位ほどインセンティブ報酬のウェイトが高まる方針とし、総報酬に占めるインセンティブ報酬の割合は最大で50%程度となる設計としています。

 

<業績達成賞与の支給基準>

業績連動報酬である業績達成賞与は、上述の基本方針のとおり、連結営業利益を業績指標とすることとしています。これは、当社グループの単年度の成果を示す数値として最も適切と考えるためであります。前年度(2025年2月期)の業績達成賞与は、2024年5月23日に開催されたガバナンス委員会の承認を経て、同日開催の取締役会において決定された下記の表で算定され、各人の基本報酬月額の200%の支給を決定しております。なお、その算定に用いた業績指標(連結営業利益)の実績は646億円であります。

 

 

「2024年度業績達成賞与」支給基準

2025年2月期 連結営業利益

各人の基本報酬月額に対する倍率

600億円以上

200%

550億円以上600億円未満

100%

550億円未満

0%

 

 

本年度(2025年度)における「業績達成賞与」の支給基準については、2025年5月29日に開催されたガバナンス委員会の承認を経て、同日開催の取締役会において、以下のとおり決定しております。

 

「2025年度業績達成賞与」支給基準

2026年2月期 連結営業利益

各人の基本報酬月額に対する倍率

650億円以上

200%

570億円以上650億円未満

100%

570億円未満

0%

 

(注)連結営業利益の金額は業績連動報酬引当後の数値とする。

 

〈業績連動型株式報酬の支給基準〉

パフォーマンス・シェア・ユニットを用いた業績連動型株式報酬は、上述の基本方針のとおり、中期経営計画の数値目標の達成度に応じて当社の普通株式を付与することで、役員の報酬と業績の連動性を明確にし、当社の企業価値向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主との一層の価値共有を進めることを目的としております。評価対象期間は、2025年4月に公表いたしました「中期経営計画 2028」の2026年2月期より2028年2月期までの3事業年度とし、具体的な交付株式数の算定方法は以下のとおり決定しております。

 

[業績連動型株式報酬の算定式]

基準交付株式数(①)×配分率(②)×業績達成率(③)×在任期間比率+ESG目標の達成に応じた株式数(④)

ただし、④については期間終了時にあらかじめ定めた株式数を交付するものとし、目標に達成しなかった場合は支給しない。

 

  基準交付株式数

役位

基準交付株式数

代表取締役会長

7,200株

代表取締役社長(社長執行役員)

9,000株

取締役(副社長執行役員)

5,100株

取締役(専務執行役員)

2,700株

 

 

  配分率

業績指標

配分率

連結営業利益

50%

ROE

50%

 

 

  業績達成率

連結営業利益

業績達成率

600億円未満

0%

600億円以上650億円未満

50%

650億円以上700億円未満

100%

700億円以上

150%

 

(注)連結営業利益の金額は業績連動報酬引当後の数値とする。

 

ROE

業績達成率

8.0%未満

0%

8.0%以上9.0%未満

50%

9.0%以上10.0%未満

100%

10.0%以上

150%

 

 

 

  ESG目標の達成に応じた株式数

 

ESG指標

付与株式数

要件

CO2削減率

120株

2028年2月期のグループ全体のCO2削減量が2017年度比で43.0%を超えなかった場合は、付与しない。

エンゲージメントスコア

120株

2028年2月期における従業員エンゲージメント調査(東宝株式会社)の総合スコアの年間平均が68未満の場合は、付与しない。

 

(注)2028年2月期終了時点に在籍する役員のみに付与する。

 

ニ 取締役の個人別の報酬等の内容の決定に係る委任に関する事項

取締役会は、代表取締役会長 島谷能成及び代表取締役社長 社長執行役員松岡宏泰の両氏に対し、各取締役(監査等委員である取締役を除く。)の基本報酬額の決定を委任しております。委任した理由は、当社全体の業績等を勘案しつつ、各取締役の職責、個人業績等の評価を行うには、代表取締役の両氏が最も適していると判断したためであります。

取締役会は、個人別の基本報酬額の決定に際し、そのプロセスにおける公正性の確保と透明性の向上を目的として、独立社外取締役が過半数を占めるガバナンス委員会の審議を経て策定された役位別の報酬テーブルに基づいていること、また株主総会の決議により定められた報酬総額の範囲内で決定していることから、当該権限が代表取締役の両氏によって適切に行使されていると判断しております。

 

② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数

 

 

対象人数及び総額

内訳

対象人数
(名)

総額
(百万円)

基本報酬
(金銭)

株式報酬
(譲渡制限付株式)

業績達成賞与
(金銭)

対象人数
(名)

総額
(百万円)

対象人数
(名)

総額
(百万円)

対象人数
(名)

総額
(百万円)

取締役

(監査等委員及び社外取締役を除く。)

5

347

5

244

4

63

4

39

監査等委員
(社外取締役を除く。)

1

24

1

24

社外役員

4

25

4

25

 

(注) 1.当社は、監査等委員会設置会社であります。

2.上記には2024年5月23日開催の定時株主総会の終結の時をもって退任した取締役1名と2025年1月14日をもって辞任した取締役1名の合計2名を含みます。

 

③ 役員ごとの連結報酬等の総額等

氏 名

連結報酬等の総額

(百万円)

役員区分

会社区分

連結報酬等の種類別の総額(百万円)

基本報酬

(金銭)

株式報酬

(譲渡制限付株式)

業績達成賞与

(金銭)

左記のうち、非金銭報酬等

松岡 宏泰

105

取締役

提出会社

69

25

11

25

 

(注)1. 連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しております。

      2. 松岡 宏泰に対する非金銭報酬等の総額の内訳は、譲渡制限付株式25百万円であります。

 

④ 使用人兼務役員の使用人給与のうち、重要なもの

該当事項はありません。

 

 

(5) 【株式の保有状況】

① 投資株式の区分の基準及び考え方

当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の時価の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有している株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)に区分しております。

 

② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式

a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容

当社は、保有先企業との事業上の提携又はそれに類する関係、中長期的な事業上の営業取引関係、信頼関係の維持・強化、事業活動上の必要性など、中長期的に当社グループの事業の拡大・発展に資すると判断した株式について、政策的に保有します。

取締役会において、毎年一回、個別の政策保有株式について、保有意義や保有に伴う営業上の便益・配当状況・リスク等を総合的に考慮し、資本コストに見合っているのか等の経済合理性の検証を行い、市場環境・事業戦略等を踏まえ、保有の必要性・合理性が認められない場合は、売却により縮減を図るものとします。

 

b.銘柄数及び貸借対照表計上額

 

 

銘柄数

(銘柄)

貸借対照表計上額の
合計額(百万円)

非上場株式

31

2,673

非上場株式以外の株式

12

86,244

 

 

(当事業年度において株式数が増加した銘柄)

 

 

銘柄数

(銘柄)

株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)

株式数の増加の理由

非上場株式

2

1,834

「TOHO VISION 2032 東宝グループ 経営戦略」において成長と企業価値向上を目指しており、協力関係を構築して成長をより一層強力に推進していくため

非上場株式以外の株式

1

2,568

 

 

 

(当事業年度において株式数が減少した銘柄)

 

 

銘柄数

(銘柄)

株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)

非上場株式

-

-

非上場株式以外の株式

3

3,036

 

 

 

c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報

 

特定投資株式

 

銘柄

当事業年度

前事業年度

保有目的、業務提携等の概要、

定量的な保有効果
及び株式数が増加した理由

当社の株
式の保有
の有無

株式数(株)

株式数(株)

貸借対照表計上額
(百万円)

貸借対照表計上額
(百万円)

㈱フジ・メディア・ホールディングス

18,572,100

18,572,100

同社グループとは主に映画事業に係る取引を行っており、ソフト、コンテンツ等の協力関係を維持・強化するために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

44,563

33,290

㈱バンダイナムコホールディングス

2,811,584

1,981,584

同社グループとは主に映画事業に係る取引を行っており、営業上の協力関係を維持・強化するために保有しています。また、IPの共同開発等の強化を目的に、2024年8月に資本業務提携を行い83万株取得しました。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

14,057

5,732

㈱TBSホールディングス

2,795,724

2,795,724

同社グループとは主に映画事業に係る取引を行っており、ソフト、コンテンツ等の協力関係を維持・強化するために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。


(注)2

11,409

10,995

㈱丸井グループ

3,779,300

3,779,300

同社グループとは主に不動産事業に係る取引のほかに「ゴジラエポスカード」や「ゴジラストア」出店等の関係があり、営業取引の円滑な推進のために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

9,790

9,215

日本テレビホールディングス㈱

1,481,700

1,481,700

同社グループとは主に映画事業に係る取引を行っており、ソフト、コンテンツ等の協力関係を維持・強化するために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

4,142

3,141

三菱地所㈱

659,300

659,300

同社とは主に不動産事業に係る取引を行っており、帝劇ビルの建替え計画の共同事業者である等、協力関係を維持・強化するために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

1,449

1,516

㈱東京會舘

80,498

80,498

同社とは主にイベント及び不動産事業に係る取引を行っており、営業取引の円滑な推進のために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

321

321

㈱アミューズ

184,800

184,800

同社とは主に映画・演劇事業に係る取引を行っており、営業上の協力関係を維持・強化するために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

279

277

 

 

銘柄

当事業年度

前事業年度

保有目的、業務提携等の概要、

定量的な保有効果
及び株式数が増加した理由

当社の株
式の保有
の有無

株式数(株)

株式数(株)

貸借対照表計上額
(百万円)

貸借対照表計上額
(百万円)

㈱IMAGICA GROUP

192,000

192,000

同社グループとは主に映画事業において、共同運営会社の合弁事業を行っており、またアニメ・映像制作等の協業強化するために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

97

146

㈱御園座

54,000

54,000

同社とは主に演劇事業において、名古屋地区における公演の円滑な推進のために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

92

102

㈱テレビ東京ホールディングス

7,500

7,500

同社グループとは主に映画事業に係る取引を行っており、ソフト、コンテンツ等の協力関係を維持・強化するために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

26

22

㈱WOWOW

14,000

14,000

同社とは主に映画事業に係る取引を行っており、営業上の協力関係を維持・強化するために保有しています。
定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有の必要性・合理性は関連する収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。

13

15

㈱関電工

555,000

当事業年度において全株式を売却しております。

948

㈱大和証券グループ本社

769,568

当事業年度において全株式を売却しております。

848

東京海上ホールディングス㈱

165,375

当事業年度において全株式を売却しております。


(注)2

723

 

(注) 1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。

2 保有先企業は当社の株式を保有しておりませんが、同社子会社が当社の株式を保有しております。

 

 

みなし保有株式

 

銘柄

当事業年度

前事業年度

保有目的、業務提携等の概要、

定量的な保有効果

及び株式数が増加した理由

当社の株
式の保有
の有無

株式数(株)

株式数(株)

貸借対照表計上額
(百万円)

貸借対照表計上額
(百万円)

日本テレビホールディングス㈱

632,300

632,300

退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しております。

1,767

1,340

 

(注) 貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算しておりません。

 

③ 保有目的が純投資目的である投資株式

 

区分

当事業年度

前事業年度

銘柄数
(銘柄)

貸借対照表計
上額の合計額
(百万円)

銘柄数
(銘柄)

貸借対照表計
上額の合計額
(百万円)

非上場株式

1

0

1

0

非上場株式以外の株式

1

77

2

325

 

 

区分

当事業年度

受取配当金の
合計額(百万円)

売却損益の
合計額(百万円)

評価損益の
合計額(百万円)

非上場株式

非上場株式以外の株式

13

235

34

 

 

④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの

該当事項はありません。

 

⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの

該当事項はありません。