【注記事項】
(重要な会計方針)

1 有価証券の評価基準及び評価方法

子会社株式及び関連会社株式…………移動平均法による原価法

その他有価証券

市場価格のない株式等以外のもの

………時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)

市場価格のない株式等………………移動平均法による原価法

 

2 棚卸資産の評価基準及び評価方法

映画の製作品及び仕掛品は、棚卸資産に含めております。

製作品のうち未封切作品……個別原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)

製作品のうち期末前6カ月内封切済作品

……取得原価の15%(法人税法施行令第50条に基づく認定率)を基準としております。

仕掛品…………………………個別原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)

商品及び貯蔵品………………総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)

 

3 固定資産の減価償却の方法

有形固定資産

1998年3月31日以前取得分で相当規模以上の建物、1998年4月1日以降取得した建物及び2016年4月1日以後に取得した建物附属設備並びに構築物は定額法、それ以外の有形固定資産は定率法によっております。
なお、建物及び構築物の耐用年数は2年から60年であります。

無形固定資産

定額法によっております。なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっております。

 

4 引当金の計上基準

(1) 貸倒引当金

債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。

(2) 賞与引当金

従業員等に対して支給する賞与に充てるため、支給見込額のうち当事業年度の負担額を計上しております。

(3) 役員賞与引当金

役員に対する賞与の支給に充てるため、支給見込額のうち当事業年度の負担額を計上することとしております。

(4) 退職給付引当金

従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。

①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。

②数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(12年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。
過去勤務費用は、その発生時に一括で費用処理しております。

③簡便法の採用
一部の退職給付制度は、簡便法により退職給付引当金及び退職給付費用を計算しております。

 

5 収益及び費用の計上基準

 当社の顧客との契約から生じる収益に関する履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。なお、取引対価は、履行義務を充足してから概ね1カ月以内に受領しており、重要な金融要素を含んでおりません。

映画事業

映画事業においては、主に映画館への配給、劇場用映画の国内配信、アニメコンテンツの利用、パッケージの販売を行っております。

映画館への配給は、当社が製作した映画のほか、他社から配給業務を委託された映画の上映を、契約に基づき興行会社に許諾しており、当該許諾が履行義務であります。許諾料である映画配給収入は、興行会社による映画の上映時点で収益を認識しております。

劇場用映画の国内配信は、主として共同製作した劇場用映画の映像配信権の許諾を行っております。顧客との契約に基づき、顧客に対し映像配信権を使用する権利を与えることが履行義務であり、許諾開始時点で履行義務を充足したと判断し収益を認識しております。

アニメコンテンツの利用は、共同製作したテレビアニメ作品に関する映像配信権の許諾及び商品化権の許諾を行っております。顧客との契約に基づき、顧客に対し当該知的財産を使用する権利を許諾することが履行義務であり、許諾開始時点で収益を認識しております。なお、一部の取引は顧客の売上高または使用量に基づいて生じており、知的財産の使用に関連して顧客が売上高を計上する時または顧客が知的財産を使用する時に収益を認識しております。

パッケージの販売では、映像パッケージソフト等の企画・制作、販売等を行っております。顧客との契約に基づき商品を引渡すことが履行義務であり、引渡し時点で収益を認識しております。なお、一部の取引については、過去の返品実績に基づき将来返品されると見込まれる対価の額を営業収入から控除し、商品について受け取ったまたは受け取る対価の額で返金負債を認識しております。

演劇事業

演劇事業においては、主に演劇の製作・興行を行っております。

演劇の製作・興行は、主として劇場における演劇の公演を企画・製作し、演劇を上演しています。当該取引においては、演劇鑑賞サービスを提供することが履行義務であり、演劇を上演した時点で収益を認識しています。

不動産事業

不動産事業においては、主に不動産の賃貸を行っております。

不動産の賃貸は、オフィスビルや商業施設等の賃貸を行っており、「リース取引に関する会計基準」(企業会計基準第13号 2007年3月30日)等に基づき収益を認識しております。

 

6 その他財務諸表作成のための重要な事項

(1) 退職給付に係る会計処理

退職給付に係る未認識数理計算上の差異、未認識過去勤務費用の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっております。

 

(2) のれんの償却方法及び償却期間

のれんについては、その効果が発現すると見積もられる期間(20年以内)で均等償却しております。ただし、金額に重要性が乏しい場合には、発生年度の費用として処理しております。

 

(表示方法の変更)

(貸借対照表関係)

前事業年度において、「無形固定資産」の「その他」に含めていた「ソフトウエア」及び「ソフトウエア仮勘定」は、財務諸表の明瞭性を高めるため、当事業年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。

この結果、前事業年度の貸借対照表において、「無形固定資産」の「その他」に表示していた1,828百万円は、「ソフトウエア」447百万円、「ソフトウエア仮勘定」1,267百万円、「その他」113百万円として組替えております。

 

(貸借対照表関係)

※1   棚卸資産の内訳

 

前事業年度
(2024年2月29日)

当事業年度
(2025年2月28日)

商品及び製作品

2,386

百万円

2,848

百万円

仕掛品

7,569

百万円

11,233

百万円

貯蔵品

130

百万円

150

百万円

 

 

※2   関係会社に対する資産及び負債

区分表示されたもの以外で関係会社に対する金銭債権又は金銭債務の金額は、次のとおりであります。

 

前事業年度
(2024年2月29日)

当事業年度
(2025年2月28日)

短期金銭債権

6,835

百万円

5,527

百万円

短期金銭債務

3,567

百万円

3,550

百万円

長期金銭債務

226

百万円

226

百万円

 

 

※3   担保に供している資産及び担保に係る債務

 

前事業年度
(2024年2月29日)

当事業年度
(2025年2月28日)

土地

250

百万円

250

百万円

上記のうち土地に対応する債務
長期預り保証金

30

百万円

30

百万円

 

 

※4   国庫補助金等により有形固定資産の取得価額から控除した圧縮記帳額

 

前事業年度
(2024年2月29日)

当事業年度
(2025年2月28日)

建物及び構築物

38

百万円

38

百万円

 

 

 

(損益計算書関係)

※1   販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりであります。

 

前事業年度

(自  2023年3月1日

至  2024年2月29日)

当事業年度

(自  2024年3月1日

至  2025年2月28日)

広告宣伝費

9,194

百万円

10,991

百万円

業務委託費

7,346

百万円

10,917

百万円

貸倒引当金繰入額

4

百万円

75

百万円

役員賞与引当金繰入額

38

百万円

39

百万円

給料及び手当

4,723

百万円

5,446

百万円

賞与引当金繰入額

394

百万円

419

百万円

退職給付費用

414

百万円

316

百万円

減価償却費

1,054

百万円

1,464

百万円

 

 

 おおよその割合

販売費

53.1

57.3

一般管理費

46.9

42.7

 

 

※2   関係会社との営業取引及び営業取引以外の取引の取引高の総額

 

前事業年度

(自  2023年3月1日

至  2024年2月29日)

当事業年度

(自  2024年3月1日

至  2025年2月28日)

営業取引による収入

28,546

百万円

33,965

百万円

営業取引による支出

20,260

百万円

25,193

百万円

営業取引以外の取引による取引高

11,185

百万円

7,367

百万円

 

 

※3 固定資産売却益の内容

 

前事業年度

(自  2023年3月1日

至  2024年2月29日)

当事業年度

(自  2024年3月1日

至  2025年2月28日)

建物及び構築物

百万円

12

百万円

土地

207

百万円

179

百万円

   計

207

百万円

192

百万円

 

 

※4 関係会社株式売却益

前事業年度(自 2023年3月1日  至 2024年2月29日)

関係会社株式売却益は、オーエス㈱の株式を売却したことによるものであります。

 

※5 前事業年度(自 2023年3月1日  至 2024年2月29日)

営業収入のうち、映画配給収入は43,758百万円であります。

 

当事業年度(自 2024年3月1日  至 2025年2月28日)

営業収入のうち、映画配給収入は47,893百万円であります。

 

 

(有価証券関係)

子会社株式及び関連会社株式

前事業年度(2024年2月29日)

 

 

貸借対照表計上額
(百万円)

時価
(百万円)

差額
(百万円)

子会社株式

20,089

47,683

27,593

合計

20,089

47,683

27,593

 

(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額

(単位:百万円)

 

前事業年度

(2024年2月29日)

子会社株式

33,810

関連会社株式

56

33,866

 

 

当事業年度(2025年2月28日)

 

 

貸借対照表計上額
(百万円)

時価
(百万円)

差額
(百万円)

子会社株式

869

23,313

22,444

合計

869

23,313

22,444

 

(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額

(単位:百万円)

 

当事業年度

(2025年2月28日)

子会社株式

62,505

関連会社株式

52

62,558

 

 

 

(税効果会計関係)

1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳

 

前事業年度
(2024年2月29日)

当事業年度
(2025年2月28日)

(繰延税金資産)

 

 

 

 

賞与引当金

120

百万円

128

百万円

棚卸資産評価損

295

百万円

290

百万円

未払事業税・未払事業所税

453

百万円

407

百万円

貸倒引当金

68

百万円

44

百万円

退職給付引当金

203

百万円

161

百万円

未払役員退職慰労金

7

百万円

7

百万円

投資有価証券評価損

733

百万円

703

百万円

子会社株式評価損

535

百万円

471

百万円

減損損失

835

百万円

834

百万円

PCB処理引当金

26

百万円

百万円

現物分配による子会社株式の計上

351

百万円

920

百万円

資産除去債務

844

百万円

1,253

百万円

その他

1,582

百万円

2,327

百万円

繰延税金資産小計

6,058

百万円

7,550

百万円

評価性引当額

△2,735

百万円

△3,155

百万円

繰延税金資産合計

3,323

百万円

4,395

百万円

 

 

 

 

 

(繰延税金負債)

 

 

 

 

その他有価証券評価差額金

13,318

百万円

18,423

百万円

土地圧縮積立金

271

百万円

271

百万円

建物圧縮積立金

21

百万円

20

百万円

資産除去債務に対応する除去費用

160

百万円

197

百万円

土地評価差額

4,897

百万円

5,383

百万円

その他

16

百万円

14

百万円

繰延税金負債合計

18,685

百万円

24,311

百万円

繰延税金負債の純額

15,362

百万円

19,916

百万円

 

 

2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異原因

 

前事業年度
(2024年2月29日)

当事業年度
(2025年2月28日)

法定実効税率

30.62

30.62

(調整)

 

 

 

 

交際費等永久に損金に算入されない項目

0.13

0.19

受取配当金等永久に益金に算入されない項目

△4.09

△5.33

住民税均等割

0.01

0.01

評価性引当額の増減

0.91

0.94

のれん償却額

0.11

0.10

繰越欠損金の利用

△0.87

その他

△0.64

△0.49

税効果会計適用後の法人税等の負担率

27.05

25.17

 

 

 

 3 決算日後における法人税等の税率の変更

 「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。

  これに伴い、2027年3月1日以後開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債を計算する法定実効税率は30.6%から31.5%に変更されます。

  変更後の法定実効税率を当事業年度末に適用した場合、繰延税金負債(繰延税金資産の金額を控除した金額)が656百万円増加し、法人税等調整額(貸方)が114百万円減少し、その他有価証券評価差額金(貸方)が541百万円減少します。

 

(収益認識関係)

顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表の「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。

 

(重要な後発事象)

連結財務諸表の「注記事項(重要な後発事象)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。