当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策や日本銀行による金融政策の効果等により、企業収益や雇用・所得環境の改善が引き続き見られ、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、中国をはじめとするアジア新興国や資源国等の景気下振れによる企業収益への悪化懸念が強まるなど、依然として先行き不透明な状況が続いており、当社を取り巻く事業環境におきましても、個人消費の多様化や節約志向などにより、厳しい情勢下にありました。
このような状況のなかで当社グループは、映像関連事業におきましては、映像4部門(映画事業・ビデオ事業・テレビ事業・コンテンツ事業)の連携強化や興行関連事業・催事関連事業の積極展開等によって収益の拡大をはかるとともに、観光不動産事業・建築内装事業の各部門におきましても厳しい事業環境に対応して堅実な営業施策の遂行に努めました。
その結果、当連結会計年度の売上高は1,228億3千4百万円(前年度比9.4%増)、営業利益は160億3千9百万円(前年度比45.1%増)、経常利益は186億3千万円(前年度比41.6%増)となり、また、特別損失として減損損失等を計上いたしまして、親会社株主に帰属する当期純利益は86億8千8百万円(前年度比29.8%増)となりました。
次に各セグメント別の概況をご報告申し上げます。
① 映像関連事業部門
映画事業は、劇場用映画の提携製作と他社作品の受託配給等を行い、「ドラゴンボールZ 復活の「F」」が大ヒットし、「さらば あぶない刑事」が好稼働したほか、「劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー/手裏剣戦隊ニンニンジャー THE MOVIE 恐竜殿さまアッパレ忍法帖!」「映画Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!」「海難1890」「仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス」等も堅調な成績を収めました。
ビデオ事業は、セル市場・レンタル市場ともに厳しい状況が続いておりますが、劇場用映画のDVD・ブルーレイディスク作品を主力として販売促進に努め、当連結会計年度はDVDソフト、ブルーレイディスク合わせて556作品を発売いたしました。その結果、劇場用映画「ドラゴンボールZ 復活の「F」」「幕が上がる」に加え、「仮面ライダークウガ Blu-ray BOX」をはじめとした「仮面ライダー」シリーズのDVD・ブルーレイ販売が寄与しました。
テレビ事業は、各局間の激しい視聴率競争により番組編成の多様化が進むなか、受注市場は厳しい状況にありましたが、作品内容の充実と受注本数の確保に努め、当連結会計年度は60分もの「相棒」「科捜研の女」など82本、30分もの「仮面ライダーゴースト」「ワンピース」など316本、ワイド・スペシャルもの「土曜ワイド劇場 西村京太郎トラベルミステリー」など49本の計447本を製作して高率のシェアを維持し、また「手裏剣戦隊ニンニンジャー」「仮面ライダードライブ」「仮面ライダーゴースト」などキャラクターの商品化権営業も堅調に推移しました。
コンテンツ事業は、劇場用映画・テレビ映画等の地上波・BS・CS放映権及びビデオ化権の販売に加え、スマートフォンやタブレット端末向けに映像ソフトの有料配信を行い、その結果、旧作テレビ時代劇や「相棒」シリーズの放映権販売、劇場用映画「ドラゴンボールZ 復活の「F」」のビデオ化権販売及びVOD(ビデオ・オン・デマンド)事業者向けのコンテンツ販売が好調でした。また、新たに「東映特撮ファンクラブ」アプリサービスにて最新作の見逃し配信を開始いたしました。さらに、「ワンピース」及び「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権の販売や商品化権営業が国内外で好調に推移しました。
そのほか、国際事業は、劇場用映画・テレビ映画・キャラクターショー等の海外販売、「烈車戦隊トッキュウジャー」などテレビ映画の海外向け商品化権営業とともに、「ダイ・ハード」など外国映画のテレビ放映権の輸入販売を行い、順調な成績を収めました。教育映像事業は、教育映像の製作配給・受注製作等を行い、2015年教育映像祭において「あなたに伝えたいこと」など6作品が優秀作品賞を受賞しました。撮影所関連営業及びデジタルセンターは、劇場用映画・テレビ映画等の受注製作、部分請負等を行いました。
以上により、当部門の売上高は745億4千3百万円(前年度比5.5%増)、営業利益は116億1千8百万円(前年度比51.4%増)となりました。
② 興行関連事業部門
映画興行業では、㈱ティ・ジョイ運営のシネコンが堅調に稼働し、東映㈱直営館4スクリーンを含む194スクリーン(平成28年4月1日からは205スクリーン)体制で展開しております。
以上により、当部門の売上高は185億5百万円(前年度比4.1%増)、営業利益は14億1千4百万円(前年度比19.9%増)となりました。
③ 催事関連事業部門
当連結会計年度は、文化催事の「MOOMIN!ムーミン展」「生誕100年 ターシャ・テューダー展」をはじめとして、様々なジャンルの展示型イベント、人気キャラクターショーなど各種イベントの提供を行うとともに、映画関連商品の販売など積極的な営業活動を展開いたしました。しかしながら、イベント収入が期待した水準に届きませんでした。また、東映太秦映画村は引続き好調に推移しました。
以上により、当部門の売上高は90億2千8百万円(前年度比8.9%減)、営業利益は14億4千7百万円(前年度比7.9%減)となりました。
④ 観光不動産事業部門
不動産賃貸業は、首都圏を除き、商業施設の賃貸業において厳しい市場環境が続いております。当連結会計年度は、引き続き「東映太秦映画村」「プラッツ大泉」「オズ スタジオ シティ」「渋谷東映プラザ」「新宿三丁目イーストビル」「E~maビル」「広島東映プラザ」等の賃貸施設が稼働いたしました。ホテル業においては、インバウンド需要の拡大に伴い、業界環境は回復基調で推移いたしました。当連結会計年度は、湯沢東映ホテルにおいて「Go!プリンセスプリキュアルーム」や「仮面ライダーゴーストルーム」をオープンするなど、収益の確保に向けて積極的な営業活動を展開いたしました。
以上により、当部門の売上高は61億4千9百万円(前年度比0.1%減)、営業利益は26億2千3百万円(前年度比2.4%増)となりました。
⑤ 建築内装事業部門
建築内装事業では、今後、受注環境は良化していくと期待されるものの、先行き不透明な情勢も続いており楽観は出来ない状況のなか、積極的な営業活動を展開いたしました。
その結果、売上高は146億7百万円(前年度比88.8%増)、営業利益は8億8千9百万円(前年度比258.5%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、「その他事業部門」から「建築内装事業部門」へ事業名称を変更しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが173億6千6百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローが41億4百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローが61億1千8百万円減少した結果、319億2千7百万円(前年同期は248億4千2百万円)となりました。
〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕
営業活動により得た資金は、173億6千6百万円(前年同期は125億3千1百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益179億4千8百万円、売上債権の増減額10億8千7百万円、利息及び配当金の受取額13億1千万円による増加と、持分法による投資利益19億4百万円、法人税等の支払額38億5千万円による減少があったことによります。
〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕
投資活動により支出した資金は、41億4百万円(前年同期は41億1千4百万円の減少)となりました。これは、定期預金の払戻による収入92億7千6百万円による増加と、定期預金の預入による支出93億8千2百万円、有形固定資産の取得による支出29億2百万円による減少があったことによります。
〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕
財務活動により支出した資金は、61億1千8百万円(前年同期は64億1千8百万円の減少)となりました。これは、長期借入れによる収入10億円による増加と、長期借入金の返済による支出54億4千万円による減少があったことによります。
当社グループの生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、受注生産形態をとるものも少ないため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の状況については、「1 業績等の概要」における各セグメント業績に関連付けて示しております。
今後のわが国経済は、雇用・所得環境の改善などを背景に、回復基調がさらに続くと見込まれ、マイナス金利導入の効果も期待されるものの、新興国経済の減速に対する懸念も依然として存在し、引き続き金融資本・商品市場の動向に留意する必要があります。
このような状況に対処して当社グループは、映像関連事業部門を中心に各部門とも営業成績の向上に全力を傾注し、また資産の有効活用と収益基盤の強化に取り組むとともに、経営の合理化・効率化をはかり、もってグループの安定向上に努力してまいる所存であります。
(1) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループの基幹的な事業である劇場用映画につきましては、関連する業界各社と連携を保ち強力な企画を立案し、当社グループが主導的な立場で製作を遂行し、配給・興行におきましては、時流に即した娯楽性豊かなラインナップの営業に努めます。
また競争激化するシネマコンプレックス事業につきましては、当社グループの㈱ティ・ジョイにおいて、平成12年末の「T・ジョイ東広島」開業より都内では「新宿バルト9」など他社との提携を含め、平成28年3月末現在、全国で19サイト(平成28年4月1日からは20サイト)を展開しております。全サイトで上映システムのデジタル化が完了し、ODSなどオリジナリティ溢れるコンテンツの企画・上映・配信を試み、新たなる興行形態の展開をはかっております。
テレビ・ビデオ・アニメーションなど各映像作品の製作・営業につきましては、当社グループは業界のトップクラスに位置し、活発な事業展開を行っております。今後も『相棒』『科捜研の女』等のテレビドラマシリーズ、『ワンピース』や『プリキュア』シリーズ等のテレビアニメ、『仮面ライダー』シリーズや『スーパー戦隊』シリーズ等の特撮キャラクター作品といった当社グループの特色を生かした映像作品を製作し、一層の営業拡大に努めてまいります。
また映像の多角的な利用としては、近年、各種の海外への販売が活発化しており、特にテレビ映画、アニメーションとその商品化権の輸出が今後の有力な事業となります。国内におきましても多メディア・多チャンネル時代を迎えて、映像娯楽専門チャンネルの「東映チャンネル」、映画ファン向けVODサービスの「シネマプラス」、そして各種の映像配信ビジネスなど当社グループの豊富なソフトを利用した活発な営業活動を実施いたします。
次にデジタルシネマや地上デジタル放送に対応すべく、東京撮影所において撮影からポストプロダクション(編集から完成までの仕上工程)までの一貫したワークフローの実現を目的としたデジタルセンターと、隣接して光回線で結ばれた250坪を超えるステージ棟を将来の各種映像製作の中核として、またグループ各社との連携も強化し展開をはかっております。
また、シネマコンプレックスを中心にした東京大泉地区の「オズ スタジオ シティ」や、映像製作及び映像アミューズメントのテーマパークである京都地区の「東映太秦映画村」など、撮影所隣接地を利用した再開発事業も堅実に推進してまいります。
その他、イベント事業、ホテル業、広告代理業やCM制作業、貿易業、建築内装業、テナント事業など多彩な展開を行い、経営の安定化をはかってまいります。
他方経営の効率化につきましては、各種経費の節減により業績の改善に努めてまいりましたが、今後とも気を緩めることなく多面的・総合的に進めていく所存です。
以上の施策、グループ各社の連携強化、及びIR活動をより積極的に進めることで、ステークホルダーとの長期にわたる信頼関係を確立し、ゆるぎない収益基盤を築くこと、また、コンプライアンス・リスクマネジメント規程順守に基礎を置く内部統制体制を整備することにより、「総合映像企業グループ」としての当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の長期安定的な向上に努めていく所存です。
当社は昭和26年の創立以来、半世紀を越えて、幅広いファンの皆様に支えられ、映画・テレビ・ビデオ・アニメーションその他多様な映像の製作と、それらの映像の多角的な営業により、質高く健全なエンターテインメントを提供することで、国民生活の向上に資するよう、努めてまいりました。当社及び当社グループの企業価値の源泉は、まさしく良質のコンテンツを製作し、提供し続けることにあります。
また、直接コンテンツ事業に関わらない催事営業部門、不動産事業部門というセクションについても、前者は自社開発したキャラクターの営業を中心に、後者は直営劇場を再開発したテナントビルその他保有する不動産の管理運営を業務の中心としており、特に後者の存在なくしてはコンテンツ製作の中心である東西撮影所の維持はもとより、コンテンツ提供の拠点である直営劇場・シネコン事業も成り立ちません。当社グループは正しく「総合映像企業グループ」として機能しており、安易な再編成を許さないものがあります。
さらに、デジタルシネマの普及、地上デジタル放送移行後のBS・CS放送の台頭や映像配信ビジネス等、劇的変化を続けるウィンドウ戦略に対応すべく、グループのデジタル映像製作の開発拠点として主導的な役割を果たすことを目的に、平成22年、東映ラボ・テック㈱と共同で運営する「東映デジタルセンター」を東京撮影所地区に設立いたしました。また、同じく平成22年に全スクリーンのデジタル化が完了した㈱ティ・ジョイと合わせて、「入り口から出口まで」の一貫したデジタル対応が可能になり、21世紀の「総合映像企業グループ」としてのインフラが完成いたしました。しかし、今後もしばらくは当社及び当社グループの将来を方向づける極めて重要な期間が続くものと認識しており、継続した投資とグループパワーの結集が重要だと考えております。
当社は、上記のとおり企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に真摯に取り組んでおります。しかしながら、昨今、我が国の資本市場においても、時として、対象となる会社の経営陣との十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、株主への十分な情報の開示もなされない段階で、突如として大規模買付行為を強行するといった動きが見られることは否定できません。また、大規模買付行為の中には、その目的等から判断して企業価値及び株主共同の利益を著しく毀損するおそれのあるものや、その態様等から大規模買付行為に応じることを株主の皆様に強要するおそれのあるものが含まれる可能性もあります。
もとより、大規模買付者(注2)による大規模買付行為に際し、当社株券等を売却するか否かは、最終的には当社株券等を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると当社取締役会は考えております。従って、当社取締役会は、大規模買付行為を一概に否定するものではありません。しかしながら、当社及び当社グループが培ってきたビジネスモデルは、日本の映像文化の中心的役割を果たしてきた劇場映画、テレビ映画、アニメ作品を展開することを核とするものであり、これを十分に理解することなく当社及び当社グループの企業価値を向上させることは困難であると思料されます。
そこで、当社取締役会は、株主の皆様が大規模買付者による大規模買付行為を評価する際、大規模買付者から一方的に提供される情報のみならず、現に当社の経営を担い当社の事業特性を十分に理解している当社取締役会の大規模買付行為に対する意見等も含めた十分な情報が、適時・適切に株主の皆様へ提供されることが極めて重要になるものと考えております。
(注1)「大規模買付行為」とは、株券等の保有割合を20%以上とすることを目的とした当社株券等の買付行為、又は結果として株券等の保有割合が20%以上となるような当社株券等の買付行為等(市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。)をいうものとします。なお、あらかじめ当社取締役会が同意したものを除くこととします。
(注2)「大規模買付者」とは、大規模買付行為を行う者及び行おうとする者をいいます。
以上を踏まえ、当社取締役会は、大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるか否かを株主の皆様が判断するに当たり必要かつ十分な情報・時間及び当社取締役会による代替案の提示を受ける機会を確保するために、一定の合理的な仕組みが必要不可欠であると判断しております。当社取締役会は、大規模買付行為が、このような大規模買付行為に関するルール(以下、「大規模買付ルール」といいます。)に従って行われることが、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に資すると考えております。
当社は、平成19年に「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」を導入し、平成22年、平成25年及び平成28年に一部変更した上で継続することを決議いたしました(以下、変更後の対応策を「本対応策」といいます。)。いずれもその年の定時株主総会において、株主の皆様からご承認をいただいております。
本対応策において、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合や、大規模買付ルールを遵守した場合であっても当該大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうと当社取締役会により最終的に判断される場合には、当社取締役会は、特別委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置として新株予約権の無償割当ての実施を決議することができるものとします。その場合には、大規模買付者及びそのグループによる権利行使は認められないとの行使条件及び当社が当該大規模買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得する旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法(会社法第277条以下に規定されます。)により割当てます。
本対応策は、以下のとおり、高度な合理性を有しております。
イ.買収防衛策に関する指針の要件を充足していること等
本対応策は、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しています。
また、本対応策は、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の趣旨も踏まえた内容となっております。
ロ.当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること
本対応策は、大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報や時間、あるいは当社取締役会による代替案の提示を受ける機会を確保すること等を可能にするものであり、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されるものです。
ハ.株主の合理的意思に依拠したものであること
本対応策の有効期間は、平成28年6月29日開催の第93期定時株主総会の終結後から平成31年6月開催予定の平成31年3月期に関する当社の定時株主総会の終結の時までとなっており、有効期間の満了前であっても、株主総会で選任された取締役で構成される取締役会の決議によって本対応策を廃止できることとされています。そのため、本対応策の消長及び内容は、当社株主の合理的意思に依拠したものとなっております。
ニ.独立性の高い社外者の判断の重視
当社は、本対応策において、対抗措置発動等の運用に際して、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的な判断を客観的に行う諮問機関として、特別委員会を設置しました。また、特別委員会の委員は3名以上5名以内とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立し、当社及び当社の経営陣との間に特別の利害関係を有していない社外取締役、社外監査役及び社外有識者(弁護士、税理士、公認会計士、学識経験者、投資銀行業務に精通している者、又はこれらに準ずる者)の中から選任されるものとしております。
ホ.合理的な客観的発動要件の設定
本対応策は、あらかじめ定められた合理的な客観的発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。
ヘ.デッドハンド型又はスローハンド型買収防衛策ではないこと
本対応策は、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により廃止することができるものとされており、大規模買付者は、自己が指名し、当社株主総会で選任された取締役で構成される取締役会決議により、本対応策を廃止する可能性があります。従って、本対応策は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は、期差任期制を採用しておらず、また、取締役の解任決議要件の加重を行っておりませんので、本対応策は、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
当社グループの経営成績又は財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして認識している事項には以下のものがあります。なお、これらについては、発生の可能性が必ずしも高くないと考えられるものを含めて記載していること、また、当社グループのリスクのうち主要なものを記載しており、当社グループのすべてのリスクについて網羅的に記載したものではないことにご留意願います。
当社グループは、これらのリスクを認識したうえで、その発生の回避及び発生時の適切な対応に向けて努力してまいる所存であります。
文中の将来に関する内容については、当連結会計年度末現在における判断に基づくものであります。
映像関連事業における劇場用映画の興行成績は、作品による差異が大きく、不安定であり、また、各作品の興行成績を予測することは困難を伴います。仮に、一定の成績に達しない作品が長期にわたり連続した場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの保有する知的財産権については、海賊版や模倣品等による権利侵害が現実に発生しております。それらについては、ケースごとに適切な対応をとるよう努めておりますが、海外あるいはインターネット等においては、法規制その他の問題から、知的財産権の保護を充分に受けられない可能性があります。仮に、当社グループが、侵害行為を回避できない場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
一方、当社グループが所有又は利用する知的財産権に関して、第三者から訴訟を提起される等の結果、損害賠償義務を負ったり、知的財産権の利用が差し止められたりする可能性があります。
興行関連事業における映画劇場(シネマコンプレックスを含みます。)、催事関連事業におけるテーマ・パーク、観光不動産事業におけるホテルなど、当社グループは多数の顧客等を収容可能な施設において事業を行っております。それらの施設において、万一、災害、衛生上の問題など顧客等の安全にかかわる予期せぬ事態が発生した場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
上記(3)の施設のうち当社グループの保有にかかるものについて、地価が下落した場合、天災その他の予期せぬ原因により施設の価値が損なわれた場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、株式市場における株価の著しい下落その他の原因により、当社グループの保有する有価証券の価値が下落した場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
市場環境の変化や経済全般の悪化等により、当社グループの取引先の経営成績、財政状態等が悪化し、当社グループに対する債務の一部もしくは全部の履行が不能となるか、又は債務の履行が著しく遅延する可能性があります。当社グループは、取引先の過去の支払実績、信用情報等に基づいて貸倒引当金を設定しておりますが、それを上回る実際の貸倒れや貸倒引当金の積み増しの必要が生じた場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
市場金利が現在の水準から大きく上昇するなど、当社グループの資金調達環境が変化した場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの事業の遂行は、様々な法令等(証券取引所の定める上場規則その他法令以外のルールで、当社が遵守すべきものを含みます。)の規制を受けております。今後、法令等の制定や改正、又は法令に関する解釈の変更等により、当社グループの事業の遂行に制限が加わる可能性や当社グループの事業の遂行に伴う負担が増大する可能性、あるいは、法令等の規制に対して適切な対応をとらなかったことにより当社グループにペナルティが課される可能性や当社グループの信用が失墜する可能性があり、それが、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、今後、新たな会計基準が適用されたり、従来の会計基準が変更されたりする可能性があり、それが、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、退職給付に係る負債及び法人税等であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価につきましては、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
当連結会計年度における売上高は、1,228億3千4百万円(前年度比9.4%増)となりました。これは、建築内装事業の売上が68億7千2百万円,映像関連事業の売上が38億6千5百万円増加したことによります。
当連結会計年度の売上総利益は、売上高の増加に伴い417億4千万円(前年度比11.8%増)となりました。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、257億円となり、前連結会計年度に比較して5億7千4百万円、2.2%の減少となりました。
当連結会計年度における営業利益は、売上高の増加により160億3千9百万円となり、前連結会計年度に比較して49億8千8百万円、45.1%の増益となりました。これは、主に映像関連事業の営業利益が39億4千2百万円増加したことによります。
当連結会計年度における営業外収益は、持分法による投資利益等により30億2千8百万円(前年度比12.9%増)、営業外費用は、支払利息等により4億3千7百万円(前年度比24.4%減)となりました。その結果、営業外損益計上後の経常利益は186億3千万円となり、前連結会計年度に比較して54億7千4百万円、41.6%の増益となりました。
当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益により0百万円、特別損失は、減損損失等により6億8千2百万円を計上しております。
当連結会計年度は非支配株主に帰属する当期純利益が15億3千3百万円増加しておりますが、親会社株主に帰属する当期純利益が86億8千8百万円となり、前連結会計年度に比較して19億9千3百万円、29.8%の増益となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「4 事業等のリスク」に記載しております。
当社グループとしては、映像関連事業部門を中心に、より一層のコンテンツ事業の強化及び効率的な活用に傾注し、また資産の有効活用に努めるとともに、不採算部門の見直し等により、今後も収益基盤の強化に取り組んでまいります。
なお、中長期的な経営戦略については、「3 対処すべき課題」に記載しております。
当社グループは、運転資金及び通常の設備改修資金などは、内部資金または借入金により調達しております。
当連結会計年度末の借入金と社債の合計残高は202億7千4百万円であり、前連結会計年度末残高に比較して44億4千万円減少しております。引き続きグループ内の資金の一元管理等を含め、資金調達コストの低減を図り、グループ全体の有利子負債の削減に努めてまいります。
当社グループは、財務の健全性を保ち、営業活動のキャッシュ・フローを生み出すことにより、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能であると考えております。
なお、キャッシュフローの状況については、「1 業績等の概要」に記載しております。