第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは『愛される「ものがたり」を全世界に』を使命とし、東映を中心とする安定的なグループ経営のもと、映像作品をはじめとする良質なエンターテインメントを全世界に提供し続けて参ります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

 創業以来の組織変更を実施の上、グループの中長期的な成長戦略として『東映グループ中長期VISION「TOEI NEW WAVE 2033」』を2023年2月に策定し、推進しております。

 

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概要

◆使命:愛される「ものがたり」を全世界に

◆スローガン:

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◆10年後に目指す姿:世界で愛されるコンテンツを数多く創造発信している

◆成長戦略:実写、アニメ映像事業を強化・拡大し、グローバル展開を加速する

◆全体像:

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重点施策

 当社グループの強みは多様で魅力的な作品群を生み出す源泉となる企画製作力、そしてIPホルダーとして収益最大化を実現するマルチユース展開力と認識しております。その強みを活用した重点施策として、以下に取り組んでおります。

①映像事業収益の最大化

 企画製作力の強化、コンテンツのマルチユース促進、IPライフサイクルの長期化

②コンテンツのグローバル展開へのチャレンジ

 現地企業とのコラボレーション(ローカライズ作品やオリジナル作品の創出)、海外におけるファンの育成、グローバルメジャーと共同開発・世界展開、世界的ネットワークの構築

③映像事業強化のための人的投資の拡大

 企画製作力とマルチユース展開力を高める採用・配置/育成、エンゲージメントを高める評価・報酬/環境整備

④持続的なチャレンジと成長を支える経営基盤強化

 事業基盤強化に向けた投資戦略(製作設備関連投資、不動産関連投資)、コーポレート・ガバナンスの強化、サステナビリティへの取り組み、資本・財務戦略

 

<キャピタルアロケーション>

2033年に向けた東映グループでの成長投資(予定)

▼コンテンツ投資:          2,400億円

▼事業基盤強化に向けた投資:      600億円※

       ※〈内訳〉製作設備関連投資: 360億円

             不動産関連投資: 240億円

また、株主・投資家をはじめとするあらゆるステークホルダーの皆様に当社をよりご理解いただき、適正に評価していただくため、更なる開示の充実にも取り組みます。引き続き、当社グループの企業価値ひいては全てのステークホルダー共同の利益の長期安定的な向上に努めて参ります。

 

(3)目標とする経営指標

 上記した重点施策の展開により、企画からマルチユース展開のサイクルのグローバル化を推進し、国内外でのトップライン拡大およびベースライン収益の向上を目指して参ります。

・売上構成比率における海外割合が50%

・営業利益 ベースラインとして250億~400億円

・ROE8%以上

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

 コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進みつつある一方、地政学リスクの高まりによる資源価格の高騰や物価の上昇等、依然として世界経済の先行き不透明な状況は続いております。当社グループを取り巻く事業環境におきましても、コンテンツ産業は今後も世界的な成長が期待される一方、国内における少子高齢化やそれに伴う人口減少、消費者ニーズや伝達媒体の多様化等、厳しい情勢下にあります。こうした状況のなか、当社グループの経営課題として、以下を認識しております。

 

・オリジナルを中心とした新規IP創出力の増強によるIPポートフォリオの拡充

・IPのグローバル展開の加速と、国内・海外のIPマルチユース促進によるIPあたり収益の最大化

・持続的成長に向けたIPライフサイクルの長期化

 

これらの経営課題の解決に向けて、「(2)中長期的な会社の経営戦略」に記載の通り、東映グループでは10年後に目指すべき姿を『東映グループ中長期VISION「TOEI NEW WAVE 2033」』として策定しました。本ビジョンの実現に向け、『愛される「ものがたり」を全世界に』の使命のもと、より積極的な事業展開を図り、総合エンターテインメント企業として成長を続けて参ります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループは「愛される『ものがたり』を全世界に」を使命とし、事業活動を通じて持続可能な社会に貢献しつつ自社の持続的成長を実現することを目指します。

当社グループの取り組みについては、国内外のサステナビリティ開示で広く利用されている TCFD のフレームワークである4つの構成要素に基づき開示をいたします。

(1)ガバナンス

 当社は、2022年6月29日開催の第99期定時株主総会決議に基づき、同日付で監査等委員会設置会社に移行しております。委員の過半数が社外取締役で構成される監査等委員会が、業務執行の適法性、妥当性の監査・監督を担うことでより透明性の高い経営を推進しております。

取締役会の下に内部統制委員会、コンプライアンス委員会、リスクマネジメント委員会、ハラスメント委員会、サステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ委員会の中に人的資本経営分科会、D&I推進分科会、TCFD対応分科会を設け、各委員会より定期的に取締役会に報告を実施し経営判断に反映しています。

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(2)リスク管理

 当社では、外部専門家の知見を活用し各業務におけるリスクを洗い出し、発生頻度と発生時の影響度を基準としたヒートマップを作成し、優先順位を判断したうえで対策を進めております。

また、リスク事象を集計し要因分析を行うことで再発の防止にも努めています。

(3)戦略

 コンテンツ産業である当社グループの持続的成長のためには、多様性のある個の成長が何よりも重要であると認識しております。人事制度の刷新と継続的な見直しにより努力に報い、挑戦を後押しすると同時に研修を含めた様々なキャリア支援や変化に対応するリカレント/リスキリングのサポートも充実してまいります。

・人材育成方針

メディア環境や嗜好の変化へ柔軟に対応し、価値あるコンテンツを創り続けると同時に世界に届けるために多様性確保と個の成長を促す能力開発プログラムの拡充と挑戦機会の提供に努めてまいります。

・社内環境整備方針

ダイバーシティー&インクルージョンを推進することにより東映グループで働くすべての人が最大限に能力を発揮できる環境を整え、ワークライフバランスの実現やハラスメント防止に努め、安心・安全な職場環境を構築することで人材が集まるグループを目指します。提出会社においては、全役職員がハラスメント研修を受講することで意識向上につとめております。また、代表取締役社長を最高経営責任者とし、社内に推進体制を設け、従業員の心身の健康の維持向上と働きやすい職場づくりを目的とした健康経営を働き方改革との両輪で推進します。撮影現場ではすべての作品でリスペクト研修の実施を継続し、日本映画制作適正化機構のガイドラインにも適切に対応してまいります。

 

(4)指標及び目標

 創造的なコンテンツを生み出すには、自由な発想をめぐらすことのできる満足度の高い職場の整備が非常に重要だと考え、エンゲージメントサーベイから課題を抽出し、改善策を実施し、効果を検証するサイクルを継続して参ります。

 提出会社エンゲージメントスコア 62  目標値:69

 革新的な企画や新市場の開拓、テクノロジーの活用を積極的に推進するために様々なバックグランドや技術を有した人材の採用を積極的に推進します。

 ※エンゲージメントスコアとは、社員が組織や仕事に対して自発的な貢献意欲を持ち、主体的に取り組めている状態を100点満点で数値化したもので、社員を対象に定期に行っている意識調査の回答から算出しております。

 提出会社キャリア採用人材比率 20.7%  目標値:30.0%

 研修プログラムの拡充に加え、映像をはじめとする専門性を高める外部研修への参加支援や各分野のプロフェッショナルによるセミナー開催など能力開発に努めます。

 提出会社一人当たり年間研修 11.45時間  目標値:17時間

 また、若手が早期にコンテンツ製作の責任あるポジションに挑戦する機会を創出するためにチャレンジレーベルの活用も進めてまいります。

(5)TCFDへの対応

・ガバナンス

TCFD対応分科会が温暖化ガス排出の状況についてサステナビリティ委員会を通じて取締役会に報告し、経営陣がタイムリーに実態を把握し判断する体制を構築します。

・リスク管理

TCFD分科会が当社グループの温暖化ガス排出量を定期的にモニタリングし、懸念があれば原因の調査、対応の検討を迅速に進めます。

・戦略

バーチャルプロダクションをはじめとする撮影の新技術活用および設備更新投資や不動産投資の際に環境に配慮した設備を導入することで排出量の削減を図ります。

・指標と目標

  Scope1・2 21,388t-CO2

※Scope1:事業者による直接のCO2排出量(直接排出量)

※Scope2:他社から供給された電気や熱、蒸気の使用に伴うCO2排出量(間接排出量)

※TOEI ANIMATION INCORPORATEDを除く、連結対象会社の2023年3月期実績合計値であります。

 

3【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績又は財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして認識している事項には以下のようなものがあります。なお、当社グループのリスクのうち主なものを記載しており、現時点では予見できない又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。

 当社グループは、これらのリスクを認識したうえで、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載する方法などにより、その発生の回避及び発生時の適切な対応に向けて努力してまいる所存であります。

 文中の将来に関する内容については、当有価証券報告書提出日現在における判断に基づくものであります。

 

(1)リスクマネジメント推進体制

 当社グループでは、リスクマネジメントを企業価値の最大化と持続可能な事業運営における重要な経営テーマとして責任を持って取り組むこと、およびグループ全体のリスク管理状況の把握と向上を目的としたリスクマネジメントの統括機関である「リスクマネジメント委員会」を設置しております。

 当該委員会は代表取締役社長を最高責任者とし、リスクマネジメント担当役員および各事業部門の責任者を委員としております。リスクマネジメント委員会は、当社グループを取り巻くリスクに関する情報の収集分析、リスクの対応方針および目標の決定、グループ経営上重要なリスクの抽出・評価、定期的なリスク対応状況に関するモニタリングを行っております。

当社グループのリスクマネジメント体制図

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(2)リスクマネジメントプロセス

 当社グループでは、リスクマネジメントの管理体制が適切かつ健全な役割を果たすために、リスクマネジメントの管理体制および方針のレビュー・見直しを毎年行っております。当社グループの事業に関するリスクの評価を行い、リスクの性質に基づいて「ハザードリスク」、「事業戦略リスク」、「ガバナンスリスク」の3つに区分した上で、優先的に対応すべきリスクを特定しております。各リスク項目における関係部署においてリスクの対応策を検討し、実施しております。

 なお、リスク統括部署はリスクへの対応支援およびモニタリングを実施し、定期的に実施状況や確認結果をリスクマネジメント委員会に報告します。リスクマネジメント委員会は報告に基づいて、体制の強化または改善等が必要な項目に対して審議し、意見交換を通じて取り組みを最善な方向性に調整しております。加えて、当社グループの経営に影響する可能性がある事項を適時に最高責任者の代表取締役社長および取締役会に報告しております。

 

当社グループのリスクマネジメントプロセス

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(3)リスクの特定

 リスクの特定においては、以下のとおりに実施しております。

・リスクの識別

当社グループの事業戦略を分析すると共にそれぞれの事業部門と管理部門の責任者に対してインタビューを実施することによって、トップダウン・ボトムアップ両方のアプローチで当社グループにおける各リスクを識別。

・リスクの評価

識別されたリスクに対して、定量的かつ定性的に事業に及ぼす影響度と発生可能性を評価した後、既存の対応状況を評価。

・リスクヒートマップによる対応優先度の特定

上記2段階のリスク評価結果に基づいて、リスクヒートマップを作成し、特定されたリスクを「低」・「中」・「高」の3つのレベルに分け、「高」または「中」になるリスクを優先的に対応すべきリスクとして特定。

 最新のリスク評価の実施結果において、当社グループは40項目のリスクを識別し、「(4)当社グループにおける優先的に対応すべきリスク」に示す11個のリスク項目に分類し、対応策の検討および実施を行っております。また、刻々と変化する事業環境に対応するため、モニタリングの結果や新たなリスクを識別した際には、リスク評価の見直しを行い、必要に応じて優先的に対応すべきリスクを更新しております。

 

(4)当社グループにおける優先的に対応すべきリスク

 当事業年度において優先的に対応すべきリスクと位置付けたもののうち、主なものを記載しておりますが、その他のリスクについても、それぞれ対応を進めております。

 また、下記のリスクは有価証券報告書提出日現在における当社グループが判断したもので、将来の業績や財政状態に与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。

分類

リスク項目

対策優先度

ハザードリスク

① 災害リスク

② 感染症リスク

事業戦略リスク

③ 取引先管理に関するリスク

④ 風評リスク

⑤ 労働・安全衛生に関するリスク

⑥ 人材確保に係るリスク

⑦ 事業環境に関するリスク

ガバナンスリスク

⑧ 個人情報等の機密情報の取り扱いに関するリスク

⑨ 情報セキュリティリスク

⑩ 著作権等の知的財産権に関するリスク

⑪ コンプライアンス違反リスク

 

<ハザードリスク>

 

① 災害リスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

当社グループは映画劇場、テーマ・パーク、ホテル等多数の顧客等を収容可能な商業施設および撮影所を含めた重要な作業施設において事業を行っております。地震、台風および津波等の自然災害、火災や停電あるいは予期せぬ事故等が発生した場合は、顧客または当社グループの従業員の人的被害、施設および設備の損壊等により、当社グループのサービス提供、事業運営に影響が生じ、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

対応策

当社グループは自然災害または人為的な災害の発生による被害を軽減するために、重要な事業の継続を図る体制および計画を整備しております。また、顧客および従業員の安全を確保するために、安否確認システムの導入、災害対応手順の文書化および定期的な訓練の実施等の対策を講じています。

 

 

 

② 感染症リスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

新型コロナウイルス感染症等の感染症の蔓延により、政府や地方自治体からの行動制限の要請、消費者行動の変容やビジネスモデルの変化の結果として、以下のような事象が発生し、当社グループの事業活動および収益に影響を及ぼす可能性があります。

・感染の拡大や景気の後退等による商業施設の利用減少

・物価の高騰や撮影関係者の感染等による制作費用の増加

・不動産市況の低迷による不動産価値の低下

・従業員の感染による業務停滞の発生

 

対応策

当社グループは新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために、業種別ガイドライン等に基づく適切な感染防止対策を徹底し、検温・消毒等による従業員・施設の衛生管理、リモートワークの導入等様々な感染拡大防止策を積極的に推進しております。

 

<事業戦略リスク>

 

③ 取引先管理に関するリスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

当社グループは個人事業主または中小事業者に映像制作等の関連業務を委託しております。それらの業務委託先が自社の財務状況等による運営が停止された場合は、当社グループの業務継続に支障が生じる可能性があります。加えて、それらの業務委託先との契約に不備があった場合、当社が提供するサービスや制作する作品の品質レベルが維持できなくなり、当社グループの社会的信用あるいはブランドイメージが毀損される可能性があります。

また、当社グループは国内外において多様な企業と取引を行っております。適切な契約条件での契約締結ができない場合は、当社グループにとって不利益な状況に陥り、事業活動および収益に影響を及ぼす可能性があります。

 

対応策

当社グループは公正な取引および健全なパートナーシップを築くために、業務委託先を含む取引先の選定管理に関する体制構築に力を入れております。また、当社グループの権利および利益を守るために、契約の締結および契約内容の交渉を徹底するように努めております。

 

④ 風評リスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

当社グループが事業展開を行う各種事業のサービスおよび映像作品に関して、各種のソーシャルメディアを通じて、宣伝や交流等を目的とした積極的な情報発信をしております。当社グループの従業員による不適切な内容が投稿された場合は、当社グループの社会的信用およびブランドイメージが毀損される可能性があります。

また、当社グループの映像作品等の社外関係者による不祥事、または第三者による誹謗中傷が発生した場合は、当社グループまたは映像作品等が風評被害を受け、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

対応策

当社グループにおけるソーシャルメディアへの投稿を管理できる確認体制と適切な運用を徹底することを努めております。また、風評被害が発生した際に即時対応が取れるように、社内における危機管理体制の構築に力を入れております。

 

⑤ 労働・安全衛生に関するリスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

従業員の長時間労働は、健康障害や心身の不調につながる恐れがあり円滑な業務の遂行に支障をきたす可能性があるだけでなく、これに起因して労働災害等重篤な事故が発生すると、損害賠償等経済的な損失や、社会的信用の失墜を招く可能性があります。

 

対応策

当社グループは従業員の心身健康を守るために、長時間労働を抑制する働き方改革を推進しており、各部署における労務管理を徹底すると共にリモートワークの推進や休暇取得の奨励等の働きやすい職場環境を構築する対応策を積極的に講じています。加えて、定期的にエンゲージメントサーベイを実施し、長時間労働の発生状況等をモニタリングしております。

 

 

 

⑥ 人材確保に係るリスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

少子高齢化の加速による労働人口の減少、あるいは当社グループが人材の多様性等を確保した良好な職場環境やリモートワーク等の従業員にとって柔軟な職場環境を整備できない場合は、人材獲得における競争上の優位性の確保できず、従業員の採用および維持が難しくなり、採用コストを含めた人件費が増加し、または人員不足による業務停滞が発生する等、事業の継続に影響を与える可能性があります。

 

対応策

当社グループは継続に専門人材の育成に力を入れると共に、定期的なエンゲージメントサーベイを実施しております。サーベイの結果に基づいて職場環境等の改善を検討および実施することによって、従業員が働きやすい環境を構築できるように努めております。また、当社グループはダイバーシティの観点から多様な人材の採用を積極的に行っております。

 

⑦ 事業環境に関するリスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

当社グループが事業展開を行う事業において、競争環境や事業環境の変化によって、以下のような事象が発生し、当社グループの事業活動および業績に影響を及ぼす可能性があります。

・関連する技術の研究や開発による費用の増加

・技術革新に対する対応や導入の遅れによる競争上の優位性の低下

・既存IPにおける原作終了や新たなIPの原作利用権の喪失による収益の低下

・劇場用映画の興行成績の予測が困難であることによる収益の低下

 

対応策

当社グループは2010年に映像制作におけるデジタル技術の実践を中心に研究を行うツークン研究所を立上げ、当社グループが制作した作品に映像技術の活用を継続的に取り組んできました。加えて、新たに運用を開始したバーチャルプロダクション技術を多様な作品に活用する取り組みを推進しております。

また、各作品の興行成績の予測には困難を伴いますが、可能な限りの厳密な興収予測を立て、動員力と完成度を重視した企画選定を徹底しております。加えて、幅広いチャンネルでの多様かつ良質なコンテンツの企画および制作に努め、年間を通じてバランスの取れた興行収入を得られるような取り組みを推進しております。

 

<ガバナンスリスク>

 

⑧ 個人情報等の機密情報の取り扱いに関するリスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

当社グループでは、顧客等から得た個人情報を数多く保有しております。当社グループの従業員あるいは外部の業務委託先が保有する個人情報を適切に取り扱わず、個人情報の外部流出、あるいは不正利用が生じた場合は、当局から業務停止命令、罰金その他の処分を受ける可能性、顧客または関係企業から訴訟を提起される可能性や当社グループの社会的信用およびブランドイメージが毀損される可能性があります。

 

対応策

当社グループは保有する個人情報を適切に管理するために、個人情報の取り扱いに関するルールおよびガイドラインの策定と運用の徹底に努めております。また、当社グループの従業員に対して、定期に個人情報の取り扱いに関する教育の実施と社内管理体制の整備を行い、細心の注意を払っております。

 

⑨ 情報セキュリティリスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

当社グループが事業展開を行う各種事業のサービス提供や業務遂行にあたって、様々な情報システムおよびネットワークを活用しております。災害、事故または大規模なシステム障害によるシステムの停止、遅延、あるいは第三者によるサイバー攻撃または不正アクセス等が発生した場合は、当社グループが提供するサービスや業務の遂行が停止すると共に、当社グループが保有する個人情報や映像コンテンツ等を含めた重要データが漏洩、改ざん、あるいは不正利用され、当社グループの事業活動、社会的信用および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

対応策

当社グループでは、情報セキュリティ事故を未然に防止するため、情報セキュリティの推進体制整備と従業員への啓発、社内ネットワークに関する監視機能の強化や情報へのアクセスの制限等を実施しております。また、当該リスクが発生した場合は、適切な対応を即時実施の上、原因解析や影響範囲の調査を行い、再発防止並びに防御の最適化を図る体制をとっております。

 

 

 

⑩ 著作権等の知的財産権に関するリスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

当社グループの保有する知的財産権については、海賊版や模倣品等による権利侵害が現実に発生しております。それらについては、ケースごとに適切な対応をとるよう努めておりますが、海外あるいはインターネット等においては、法規制その他の問題から、知的財産権の保護を充分に受けられない可能性があります。仮に、当社グループが、侵害行為を回避できない場合は、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

一方、当社グループが所有または利用する知的財産権に関して、第三者から訴訟を提起される等の結果、損害賠償義務を負ったり、知的財産権の利用が差し止められたりする可能性があります。

 

対応策

当社グループは著作権、商標権等の保護に関する各種対策の強化に努めております。なお、第三者による侵害が発生した場合、当社グループは毅然とした対応で、法的措置を取る等の対策を徹底しております。

また、従業員による第三者が保有する知的財産の侵害を防ぐために、当社グループは知的財産の取り扱いに関する周知等を定期的に行っております。

 

⑪ コンプライアンス違反リスク

対応優先度

 

リスクシナリオ

当社グループの役員または従業員によるハラスメントや不正行為、当社グループの雇用環境に関する従業員等からの当社グループへの訴訟の提起等が発生した場合は、当社グループの社会的信用およびブランドイメージが毀損される可能性があります。

 

対応策

当社グループでは「コンプライアンス委員会」を設置しており、「東映コンプライアンス指針」を周知徹底し、コンプライアンス全般に関する啓発・研修体制の充実に取り組み、適正なコンプライアンス体制の構築および運用を行っております。加えて、「東映グループホットライン規程」を定めており、通報窓口を活用し、不正・不祥事に関する情報収集および即時に必要な対応を実施しており、予防・再発防止のための情報展開等に取り組んでおります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、ウィズコロナを前提とした社会経済活動の正常化が進み景気の穏やかな回復が見られたものの、海外景気の下振れリスクや物価上昇等の影響により、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。

 このような状況のなかで当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大防止策を徹底しながら、映像関連事業・興行関連事業・催事関連事業・観光不動産事業・建築内装事業の各部門におきまして堅実な営業施策の遂行に努めました。

 その結果、売上高は1,743億5千8百万円、営業利益は363億3千9百万円、経常利益は401億7千2百万円となり、また、特別利益として投資有価証券売却益を、特別損失として減損損失等を計上いたしまして、親会社株主に帰属する当期純利益は150億2千5百万円となりました。

 

売上高

(百万円)

営業利益

(百万円)

経常利益

(百万円)

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

1株当たり

当期純利益

(円)

当連結会計年度

174,358

36,339

40,172

15,025

1,212.40

前連結会計年度

117,539

17,810

23,303

8,977

723.31

増減率(%)

48.3

104.0

72.4

67.4

67.6

 

② 財政状態の状況

 当連結会計年度末における財政状態の状況については、次のとおりです。

 

資産合計

(百万円)

負債合計

(百万円)

純資産合計

(百万円)

自己資本比率

(%)

1株当たり純資産

(円)

当連結会計年度末

379,889

96,716

283,172

56.0

17,172.50

前連結会計年度末

348,561

87,433

261,127

57.6

16,176.24

増減率(%)

9.0

10.6

8.4

6.2

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、次のとおりです。

 

営業活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

投資活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

財務活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

当連結会計年度

27,323

△7,815

△6,599

71,315

前連結会計年度

14,479

△17,860

△3,403

57,390

増減額(百万円)

12,843

10,044

△3,196

13,924

 

④ 生産、受注及び販売の実績

 当社グループの生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、受注生産形態をとるものも少ないため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

 このため、生産、受注及び販売の実績については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①経営成績の分析」における各セグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 経営成績の分析

 当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は、次のとおりです。

 

売上高

営業利益又は損失

前連結会計

年度

(百万円)

当連結会計

年度

(百万円)

増減率

(%)

前連結会計

年度

(百万円)

当連結会計

年度

(百万円)

増減率

(%)

映像関連事業

89,257

135,179

51.4

19,411

35,167

81.2

興行関連事業

14,150

18,449

30.4

△262

900

催事関連事業

4,823

10,015

107.6

△492

1,276

観光不動産事業

5,053

5,967

18.1

1,440

2,168

50.6

建築内装事業

4,254

4,746

11.6

183

48

△73.7

全社・消去

△2,469

△3,222

連結計

117,539

174,358

48.3

17,810

36,339

104.0

 

〔映像関連事業〕

 映画事業は、提携製作作品等43本を配給し、このうち、「ONE PIECE FILM RED」「THE FIRST SLAM DUNK」が大ヒットし、「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」「レジェンド&バタフライ」「シン・仮面ライダー」等が好調な成績を収めました。

 テレビ事業は、各局間の激しい視聴率競争により番組編成の多様化が進むなか、受注市場は厳しい状況にありましたが、作品内容の充実と受注本数の確保に努め、当連結会計年度は60分作品「相棒」「科捜研の女」など60本、30分作品「仮面ライダーリバイス」「デリシャスパーティ♡プリキュア」など324本、ワイド・スペシャル作品「西村京太郎トラベルミステリー・ファイナル」など20本の計404本を製作してシェアを維持し、また「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」「仮面ライダーリバイス」「仮面ライダーギーツ」などキャラクターの商品化権営業も好調でした。

 コンテンツ事業は、劇場用映画等の地上波・BS・CS放映権及びビデオ化権の販売に加え、スマートフォンやタブレット端末向け配信サービスに映像ソフトの供給を行い、その結果、旧作テレビ時代劇やテレビ映画「相棒」シリーズ等の放映権販売、Amazonプライム・ビデオをはじめとしたVOD事業者向けのコンテンツ販売が好調でした。また、「東映特撮ファンクラブ」における会員数の増加が売上に寄与しました。ビデオソフト販売においては、当社グループの連携を密にして、DVD・ブルーレイディスクあわせて318作品を発売し、「仮面ライダー」シリーズ、「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」等のDVD、ブルーレイディスク販売が好調でした。アニメ関連では、「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」「ONE PIECE FILM RED」「THE FIRST SLAM DUNK」の海外上映権販売や海外映像配信権販売に加え、国内外における「ワンピース」や「ドラゴンボール」シリーズ等の商品化権販売等が好調に稼働しました。国際営業は、劇場用映画・テレビ映画等の海外販売、「機界戦隊ゼンカイジャー」などテレビ映画の海外向け商品化権販売とともに、「ボヘミアン・ラプソディ」「アド・アストラ」など外国映画のテレビ放映権の輸入販売を行い、順調に推移しました。教育映像事業は、教育映像の製作配給等を行い、2022年教育映像祭において「夕焼け」が最優秀作品賞を受賞しました。

 そのほか、撮影所関連営業及びデジタルセンターは、劇場用映画・テレビ映画等の受注製作、部分請負等を行いました。

 以上により、当セグメントの売上高は1,351億7千9百万円(前年度比51.4%増)、営業利益は351億6千7百万円(前年度比81.2%増)となりました。

 

〔興行関連事業〕

 映画興行業は、「ONE PIECE FILM RED」等ヒット作の上映を背景に興行収入は好調に推移しました。なお、2022年12月4日に当社直営館である「渋谷TOEI」(2スクリーン)が閉館し、当連結会計年度末において220スクリーン体制(東映㈱直営館2スクリーン含む)で展開しております。

 以上により、当セグメントの売上高は184億4千9百万円(前年度比30.4%増)、営業利益は9億円(前年同期は2億6千2百万円の営業損失)となりました。

〔催事関連事業〕

 催事事業は、新型コロナウイルス感染症が落ち着きをみせるなか、ウィズコロナを目指したイベント実施を模索し、感染症対策の徹底や人数制限を行いながらの実施となるなど、依然厳しい状況が続きました。このような状況のなか「生誕50周年 THE仮面ライダー」「出版120周年 ピーターラビット展」をはじめ、様々なジャンルの展示型イベント、ライブイベントや舞台演劇、人気キャラクターショーなど各種イベントの提供を行うとともに、映画関連商品やオンラインサイトによるイベント商品の通信販売を行うなど積極的な営業活動を展開いたしました。東映太秦映画村においては、行動制限の緩和により入場者数に回復基調が見られました。

 以上により、当セグメントの売上高は100億1千5百万円(前年度比107.6%増)、営業利益は12億7千6百万円(前年同期は4億9千2百万円の営業損失)となりました。

 

〔観光不動産事業〕

 不動産賃貸業は、商業施設を中心に賃料減免要請は一時に比べて落ち着きを取り戻しつつありますが、賃料水準が上昇線を描く状況には至らず、特に地方圏では全体的に厳しい状況が続きました。当連結会計年度は、引き続き「渋谷東映プラザ」「オズ スタジオ シティ」「新宿三丁目イーストビル」等の賃貸施設が稼働しました。ホテル業においては、2022年10月からの入国制限緩和によりインバウンド需要が回復し、売上高は新型コロナウイルス感染症拡大前に概ね戻りつつありますが、その一方、光熱費等の物価高の影響を受けております。このような状況のなか、価格改定やコスト管理の徹底に努めるなど営業努力を重ねました。

 以上により、当セグメントの売上高は59億6千7百万円(前年度比18.1%増)、営業利益は21億6千8百万円(前年度比50.6%増)となりました。

 

〔建築内装事業〕

 建築内装事業では、景気見通しが不透明ななか、民間設備投資は増加基調にあり、建設需要は堅調な動きを見せております。一方、幅広い資機材の価格が上昇し、受注や調達における対策が必要な状況にあります。このような状況でありますが、従来の顧客の確保および受注拡大を目指して積極的な営業活動を行い、シネコン関係の工事等を手掛けました。

 以上により、当セグメントの売上高は47億4千6百万円(前年度比11.6%増)、営業利益は4千8百万円(前年度比73.7%減)となりました。

 

 当社グループの主幹事業である映像関連事業におきましては、その中核を成す劇場用映画がヒットするか否かの予測が困難であり、その好不調がテレビ事業、コンテンツ事業等の映像関連事業全般に広く影響を及ぼすことから、収益の安定化が命題となっております。そのため、より一層の営業努力に邁進し、業界各社との強力な連携を図り、収益力を見極めた企画の選定に注力する一方で、不動産賃貸業にて保有する賃貸資産の有効活用等に努めることで、安定した収益確保に努めて参ります。

 このような状況のなかで当社グループとしては、映像関連事業を中心に、より一層のコンテンツ事業の強化及び効率的な活用に傾注し、また資産の有効活用に努めるとともに、不採算部門の見直し等により、今後も収益基盤の強化に取り組んでまいります。

 なお、中長期的な経営戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。

 

② 財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産合計は、3,798億8千9百万円となり、前期末に比べ313億2千7百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が119億8千2百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が141億7千4百万円、商品及び製品が44億9千6百万円、投資その他の資産のその他が57億3千6百万円増加し、仕掛品が51億4千9百万円減少したことによるものであります。

 負債合計は、967億1千6百万円となり、前期末に比べ92億8千2百万円増加しました。これは主に、支払手形及び買掛金が36億5千9百万円、未払法人税等が41億7千5百万円、流動負債のその他が29億6千1百万円、長期借入金が67億6千9百万円増加し、短期借入金が72億2千万円、1年内返済予定の長期借入金が19億3百万円減少したことによるものであります。

 純資産合計は、2,831億7千2百万円となり、前期末に比べ220億4千4百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が143億1千1百万円、非支配株主持分が101億8千7百万円増加し、その他有価証券評価差額金が28億3千1百万円減少したことによるものであります。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが273億2千3百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローが78億1千5百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローが65億9千9百万円減少した結果、713億1千5百万円(前年同期は573億9千万円)となりました。

 

〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕

 営業活動により得た資金は、273億2千3百万円(前年同期は144億7千9百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益386億1千万円、減価償却費34億2千1百万円、減損損失15億3千3百万円、仕入債務の増減額22億5千9百万円、未払消費税等の増減額12億6千3百万円、その他の流動負債の増減額11億1千7百万円、利息及び配当金の受取額26億9千万円の増加と、受取利息及び受取配当金16億5千1百万円、持分法による投資損益18億8千8百万円、売上債権及び契約資産の増減額135億9千万円、法人税等の支払額70億5千9百万円による減少があったことによります。

 

〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕

 投資活動により支出した資金は、78億1千5百万円(前年同期は178億6千万円の減少)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入389億2千3百万円による増加と、定期預金の預入による支出409億7千1百万円、有形固定資産の取得による支出44億9千8百万円、無形固定資産の取得による支出10億3千3百万円による減少があったことによります。

 

〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕

 財務活動により支出した資金は、65億9千9百万円(前年同期は34億3百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入85億円による増加と、短期借入金の純増減額72億2千万円、長期借入金の返済による支出36億3千3百万円、非支配株主への配当金の支払額21億7千6百万円による減少があったことによります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

イ.財務戦略の基本的な考え方

 当社グループは、財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことにより、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能であると考えております。また、資産の有効活用と収益基盤の強化をはかりつつ、適正な手許資金の水準について検証を実施し、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することが、長期安定的な株主還元に繋がると考えております。

 

ロ.資金調達の方法及び状況

 当社グループは、運転資金及び通常の設備改修資金などは、内部資金又は金融機関等からの借入金により資金を調達しております。また、財務基盤をより堅固なものとするべく、グループ内の資金の一元管理等を含め、資金調達コストの低減をはかり、グループ全体の有利子負債の削減に努めております。

 なお、当連結会計年度末における金融機関等からの借入金については、次のとおりです。

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減額

(百万円)

短期借入金

7,570

350

△7,220

1年内返済予定の長期借入金

3,133

1,229

△1,903

長期借入金

7,217

13,987

6,769

合計

17,920

15,566

△2,353

 

ハ.資金需要の主な内容

 当社グループの資金需要の主な内容は、営業活動に係る資金支出では、劇場用映画やテレビ映画等の製作費、DVD・ブルーレイディスクの製作費、配給収入やコンテンツ事業収入に係る配分金のほか、シネコンの運営に関わる地代家賃、劇場用映画等の広告宣伝費、人件費等の販売費及び一般管理費があります。投資活動に係る資金支出では、撮影所やシネコン等の設備改修等があります。

 

 

(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。