第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度(以下「当年度」といいます。)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響が懸念されるなど、先行きにつきましては依然として不透明な状況が続いております。

 当社グループは、創立70周年記念作品『この世界の片隅に』が、全国的な大ヒットとなり当社配給作品の中で歴代1位の興行収入を記録するとともに、数々の映画賞を受賞するなど社会的関心を集めました。

 当年度の連結業績は、『この世界の片隅に』等の高稼働作品により映画興行事業及び映画配給事業が増収となったこと、不動産販売事業において中古マンション等の再生販売の売上が大幅に伸長したこと等から売上高は19,245百万円(前年度比16.9%増)となりました。しかしながら飲食事業において人員確保のための待遇改善や業態変更を含む改装を実施したこと、不動産賃貸事業において修繕費用が増加したこと等から営業利益は363百万円(前年度比17.3%減)、経常利益は449百万円(前年度比10.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は233百万円(前年度比35.7%減)となりました。

 

■連結経営成績(百万円)

 

前年度

当年度

増減

売上高

16,463

19,245

+2,782

営業利益

438

363

△75

経常利益

502

449

△53

親会社株主に帰属する当期純利益

363

233

△130

 

 セグメント別の業績概況は以下のとおりです。

 

■セグメント別売上高(百万円)

 

前年度

当年度

増減

映像関連事業

3,264

4,831

+1,566

飲食関連事業

6,052

6,342

+290

不動産関連事業

6,196

6,609

+412

その他事業

948

1,461

+512

16,463

19,245

+2,782

 

■セグメント別営業利益(百万円)

 

前年度

当年度

増減

映像関連事業

70

325

+254

飲食関連事業

92

△67

△160

不動産関連事業

1,009

877

△132

その他事業

△6

△39

△32

調整額

△727

△732

△5

438

363

△75

 

<映像関連事業>

(映画興行事業)

 『この世界の片隅に』に加えて『シング・ストリート 未来へのうた』『ディストラクション・ベイビーズ』等が好成績を収めたことから前年度比で増収となりました。

 当年度末の映画館数及びスクリーン数は、前年度末と同じ9館23スクリーンです。

 なお「新所沢レッツシネパーク」は、平成28年12月16日に全席プレミアムシートを通常料金でご利用いただける映画館としてリニューアルオープンいたしました。

 

(映画配給事業)

 『この世界の片隅に』の他、シリーズ28作目となる『映画 それいけ!アンパンマン おもちゃの星のナンダとルンダ』が当社配給以後最高の興行収入を更新し、シリーズ化を目指す『映画 きかんしゃトーマス 探せ!!謎の海賊船と失われた宝物』も好成績を収めました。これに加えて『ディアスポリス』のTVドラマ及び映画の制作受託売上が計上されましたので前年度比で大幅な増収となりました。

 

(ソリューション事業)

 既存クライアントから大型のセールスプロモーションや映画のテレビCMを受注したこと等から前年度比で増収となりました。

 

 以上の結果、映像関連事業の売上高は4,831百万円(前年度比48.0%増)となり、営業利益は325百万円(前年度比359.8%増)となりました。

 

<飲食関連事業>

(飲食事業)

 平成28年5月1日に他社より飲食店5店舗を譲受けたことや、4店舗を新規出店したことから前年度比で増収となりました。

 

 以上の結果、飲食関連事業の売上高は6,342百万円(前年度比4.8%増)となりましたが、人員確保のための待遇改善や既存店の競争力向上を図るため業態変更を含めた改装を実施したこと等から営業損失は67百万円(前年度は営業利益92百万円)となりました。

 

■飲食店及び惣菜・洋菓子店の店舗数

 

前年度末

当年度末

増減

 

焼鳥専門店チェーン「串鳥」

36

38

+2

 

串焼専門店「串鳥番外地」他

3

5

+2

 

ダイニング&バー

6

11

+5

食店 合計

45

54

+9

菜・洋菓子店 合計

3

3

0

※譲受店舗は、「忍庭」、「九楽々」青山店及び八丁堀店、「海鮮問屋 惣八」「KURARA 神田」の5店舗となります。

※新規出店は、「串鳥」月寒中央店及び青葉通一番町店、「タント」駅前通店、「串鳥番外地」駅前通店の4店舗となります。

※業態変更を含む改装は、「串鳥」北広島駅前店、時計台通店及び荻窪駅西口店、「北海道ながまれ」(旧・海鮮問屋 惣八)、「シンジュク・マルマーレ」(旧・リビングバー新宿南館)の5店舗で実施いたしました。なお平成29年4月28日に大衆肉酒場「三代目池田屋」(旧・九楽々青山店)がオープンいたしました。

 

<不動産関連事業>

(不動産賃貸事業)

 前年度に不動産管理事業から撤退したことから前年度比で減収となりました。

 

(不動産販売事業)

 低金利を背景に中古マンション等の再生販売の売上が大幅に伸長したことから前年度比で増収となりました。

 

 以上の結果、不動産関連事業の売上高は6,609百万円(前年度比6.7%増)となりましたが、不動産賃貸事業の修繕費用が増加したこと等から営業利益は877百万円(前年度比13.1%減)となりました。

 

<その他事業>

 その他事業は、サービサー事業において大口債権を回収したこと等から売上高は1,461百万円(前年度比54.1%増)となりましたが、同事業において利益率が低下したことから営業損失は39百万円(前年度は営業損失6百万円)になりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前年度末より472百万増加し2,091百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は997百万円(前年度比992百万円増)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益が323百万円、減価償却費が410百万円、たな卸資産の増減額が82百万円となったこと等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は600百万円(前年度比862百万円減)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出392百万円があったこと等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、得られた資金は75百万円(前年度比43百万円減)となりました。この主な要因は、配当金の支払額が78百万円となったこと、長期借入れによる収入が1,505百万円となったこと、長期借入金の返済による支出が1,178百万円となったこと等によるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループの営む業種柄、生産、受注の概念は乏しいと考えております。販売の状況については「1 業績等の概要」に記載しております。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「大衆に健全、且つ明朗な娯楽を提供する」ことを創業の理念とし、「スタイリッシュコンフォート&ハートフルエンターテインメント」~洗練された快適さや心に残る楽しさの創造により、快適さ楽しさを求めるより多くの人々の心を満たすヒューマン・コーポレーションを目指す~ ということを経営理念とし、映画の興行及び配給を中心とする映像関連事業、外食を中心とする飲食関連事業、中古マンション等の再生販売と所有不動産の賃貸を中心とする不動産関連事業を通じて、より多くのお客様の心を豊かにすることで社会に貢献していくことを経営の基本方針としております。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは特定の経営指標を中期的な経営目標とはせず、年度ごとの政策の進捗度を踏まえて設定する単年度目標を着実に達成していくことが第一と認識しております。なお、次年度(平成29年度)は、(3)に記載の連結業績予想数値の達成を目指してまいります。

 

(3)経営環境

当社グループにおける経営環境におきましては、少子高齢化をはじめとした社会環境変化や海外経済の不確実性の高まり、金融市場の変動の影響が懸念されるなど、先行き不透明な経済状況が続くと思われます。個人消費につきましては、雇用・所得環境の改善が進み、回復が期待されますが、一方で、社会保障制度の将来不安から低迷の懸念も残されております。消費者ニーズも「モノ消費」から「コト消費」へと変化していることから、新たな発想によるサービスの創造が求められており、当社グループは、独自の価値の提供を目指してまいります。

 

(4)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

当社グループは、中期経営方針「創造と革新」(平成27年度~平成29年度)に基づき、顧客との関係性を深め、顧客の特性や潜在的なニーズを捉えた質の良い商品やサービスを提供するべく事業活動に取組んでおります。

 平成28年度は、事業拡大を目指していた映画配給事業・ソリューション事業・不動産販売事業など、固定資産をほとんど所有せず人財を基本とする事業(「ヒューマンリソース型事業」といいます。)がさらに成長いたしました。このヒューマンリソース型事業は、拡大に当たって多額の設備投資資金を要せず、立地が固定されないなど事業環境変化への対応力も備えていることから、今後もこの事業領域を当社グループの成長事業領域と位置付け、さらなる成長と収益性の向上を目指すことで、当社グループの成長と安定収益基盤の獲得に繋げます。

 

① 映像関連事業

(映画興行事業)

・映画興行事業は、文化度の高い非メジャー系作品の上映を中心とする都市型映画館として、お客様の志向に即した番組編成を行うとともに、サービスの充実を促進し運営・施設両面での劇場価値の維持・向上を目指します。

・劇場の運営受託及び新規出館については、大都市圏を中心に調査・情報収集を進めてまいります。

 

(映画配給事業)

・映画配給事業は、前年度の良い実績を踏まえ、億単位の興行成績を常に目指してまいります。

 

(ソリューション事業)

・ソリューション事業は、シネアド(映画館CM)等の媒体企画力を強化し、同業他社とのアライアンスを推進することで受注領域を拡げクライアントの増加に努めます。

 

② 飲食関連事業

(飲食事業)

・飲食事業は、関東・東北地区での店舗出店を増やすため、新たに工場を設立しセントラルキッチンシステムの強化を図ります。

・地中海バール「マルマーレ」の出店を進めてまいります。また、焼鳥専門店チェーン「串鳥」も、引き続き年2~3店舗のペースで出店を進めるとともに、老朽化する既存店をリニューアルすることにより収益力の維持・向上を図ります。

・惣菜・洋菓子の販売は、惣菜を中心に店舗外販売に注力しケータリングなど販路拡大を目指します。

 

③ 不動産関連事業

(不動産賃貸事業)

・自社所有不動産は、テナント誘致を鋭意に努めるとともに細やかなテナントリレーションの創意工夫に取組み、不動産価値の維持・向上に努め、引き続き安定収益を確保します。

 

(不動産販売事業)

・事業開始以来戦略的に収益基盤として伸張させてきました中古マンション等の再生販売は、引き続き体制の拡充を進めながら中古マンション流通市場の多様化に向けた仕入営業を強化し、業界における中堅企業としての地位確立に努めます。

・「中古マンション取得」と「リノベーション」を合わせた“想いのままの住まいづくりをお手伝いする”サービス「リノまま」は、ショールーム「リノまま新宿御苑ライブラリー」にて魅力を訴求するとともに、お客様の志向に即した商品・サービスの充実を促進させて当社の再生販売を象徴するブランドとして確立すべく取組みます。

・マンション等のリフォームは、体制の拡充、提携施工会社の拡大、施工内容の標準化を進めることで、施工件数の増大に対応するとともに、施工期間の短縮と施工業務の品質向上を図り、中古マンション等の再生販売や「リノまま」の拡大を支えます。

 

 以上の取組みによって、平成29年度の連結業績は飲食事業の出店及び業態変更効果、不動産販売事業の増収などを見込むものの、映像関連事業において平成28年度に大ヒットいたしました『この世界の片隅に』の減収分を織込むことから、売上高18,650百万円(前年度比3.1%減)営業利益300百万円(前年度比17.4%減)、経常利益330百万円(前年度比26.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益200百万円(前年度比14.5%減)となる見込みです。

 

<株式会社の支配に関する基本方針>(平成29年6月30日時点)

(1)基本方針の内容の概要

 当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、下記(2)①記載の当社の事業特性を理解し、当社の企業価値ないし株主共同の利益を持続的に維持・向上させることができる者でなければならないと考えております。

 当社は、当社株式の大規模買付行為がなされる場合、これが当社の企業価値ないし株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、大規模買付行為を受け入れるか否かの判断は、最終的には株主の皆様によってなされるべきものであると考えております。しかしながら、株式の大規模買付行為の中には、取締役会や株主の皆様が株式の大規模買付行為について検討しあるいは取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないものや、企業価値ないし株主共同の利益を著しく損なういわゆる濫用的買収と呼ばれるものも少なくはありません。当社は、このような大規模買付行為がなされる場合は必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ないし株主共同の利益を守る必要があると考えております。

 

(2)基本方針の実現に資する特別な取組み

① 当社の企業価値の源泉について

 当社グループは、創業以来、「お客様の満足を自らの喜びとし、最高のサービスを提供する」ことを基本理念として掲げ、映画興行を中心として堅実な経営をしてまいりました。現在は、映画興行や映画配給を中核とした映像関連事業、焼鳥専門店チェーン「串鳥」を中核とした飲食関連事業及び不動産の販売や賃貸を中核とした不動産関連事業の3つを基幹事業とし、多角的かつ広範囲な事業展開を行っております。当社グループの事業は、長年蓄積された豊かな経験や専門知識、当社が築き上げた信頼とそれに基づく顧客やお取引先等との密接な関係、「お客様の満足を自らの喜びとし、最高のサービスを提供する」という基本理念の下に団結した魅力ある人材、事業の基盤となる保有不動産、長年営んできた映画興行事業や飲食事業等により醸成され広く浸透したブランドイメージ等の経営資源の上に成立しております。とりわけ新宿等に保有する不動産は、当社の基幹事業の重要な経営資源となっており、これらはまさに当社の事業の基盤をなすものであります。そして、これらの経営資源は、それぞれが独立したものではなく、相互に有機的に一体として機能することにより、さらなる価値を生み出してきました。

 

② 企業価値向上への取組み

 当社グループは、中期経営方針「創造と革新」(平成27年度~平成29年度)に基づき、顧客との関係性を深め、顧客の特性や潜在的なニーズを捉えた質の良い商品やサービスを提供するべく事業活動に取組んでおります。

 平成28年度は、事業拡大を目指していた映画配給事業・ソリューション事業・不動産販売事業など、固定資産をほとんど所有せず人財を基本とする事業(「ヒューマンリソース型事業」といいます。)がさらに成長いたしました。このヒューマンリソース型事業は、拡大に当たって多額の設備投資資金を要せず、立地が固定されないなど事業環境変化への対応力も備えていることから、今後もこの事業領域を当社グループの成長事業領域と位置付け、さらなる成長と収益性の向上を目指すことで、当社グループの成長と安定収益基盤の獲得に繋げます。

 

③ コーポレートガバナンスの強化に向けた取組み

 当社はコーポレートガバナンスの強化のため、取締役の任期を1年とするとともに、取締役5名のうち1名を社外取締役に、監査役4名のうち3名を社外監査役にしております。

 また、内部統制システムにつきましては、取締役会において内部統制システムの整備に関する基本方針を定め、グループ全体で、コンプライアンス、財務報告の信頼性、業務の有効性・効率性、資産の保全を目的とした内部統制の整備に取組んでおります。具体的には、内部統制委員会を設置し、全社的な内部統制を自己評価し、当社各部及び各子会社の内部統制の整備を支援するとともに、内部監査室を設置し、内部統制の整備状況・運用状況の評価を行っております。

 コーポレートガバナンスの強化に向けた取組みの詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 6 コーポレートガバナンスの状況等」をご参照下さい。

 

(3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要

 当社は、平成27年5月13日開催の取締役会において、平成24年5月9日開催の取締役会で決定し、同年6月26日開催の当社第96回定時株主総会で承認を得た「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」の3年の有効期間が満了することとなるため、これを一部改定(以下、改定後の対応方針を「本対応方針」といいます。)し存続することを決定し、平成27年6月26日開催の第99回定時株主総会において本対応方針について承認を得ております。本対応方針の詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載する平成27年5月13日付プレスリリース「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の一部改定及び存続に関するお知らせ」をご覧下さい。

(http://www.theatres.co.jp/dcms_media/other/20150513_boueisaku.pdf)

 

(4)具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

 上記(2)②記載の取組み、及び上記(2)③記載のコーポレートガバナンスの強化に向けた取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益の継続的かつ持続的向上のための具体的取組みです。また、上記(3)記載の取組みは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足するとともに、東京証券取引所の有価証券上場規程第440条に定める買収防衛策の導入に関する遵守事項(①開示の十分性、②透明性、③流通市場への影響、④株主の権利の尊重)を遵守するものであり、さらに、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」及び東京証券取引所が制定し平成27年6月1日から適用されている「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5.いわゆる買収防衛策」その他の買収防衛策に関する実務・議論を踏まえた内容となっております。

 以上のこと等から、当社取締役会は、いずれの取組みも基本方針に沿うものであって、取締役の地位の維持を目的とするものではなく、当社の企業価値ないし株主共同の利益の向上に資するものであると考えております。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの業績及び財政状態に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のとおりです。なお文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経済状況・消費者動向

 当社グループは、主に個人顧客を対象とした事業活動を行っております。したがって、景気の悪化、消費税率の引き上げなどにより個人消費が低迷すれば、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(2)資金調達と金利の変動

 当社グループの資金調達は主に金融機関からの借入に依存しておりますが、現在、その関係は良好で、必要資金の調達に特段の問題はありません。借入に当たっては、一定のリスクヘッジをしておりますが、金利が上昇した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(3)人材の確保及び育成

 当社グループは、継続的な成長を実現させるためには優秀な人材を確保し育成することが重要な要素の一つであると認識しております。しかしながら、雇用環境の変化が急速に進む中で、人材の確保及び育成が計画どおり進まない場合には、人件費が増加するなど当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(4)社会保険料の改正

 今後社会保険料が改正され事業主負担が増加した場合、人件費が増加するなど当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(5)個人情報保護

 個人情報の取扱いについては、情報セキュリティ対策を講じるとともに、情報管理責任者の選任により管理責任を明確にし、情報の利用・保管などに関する社内ルールを整備するなど、安全管理に努めております。しかしながら、情報漏洩事故が発生した場合には、損害賠償等の費用の発生や企業イメージの悪化に伴う売上の減少等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(6)自然災害等

 当社グループの事業所や所有資産が首都圏、札幌及び阪神エリアに集中していることから、これらの地域に被害をもたらす大規模自然災害が発生した場合や、事故・火災・テロその他の人災等が発生した場合も、その規模等によって当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(7)減損会計の適用

 当社グループの多くの事業は、建物や什器器具等の事業用設備を活用し収益を得ておりますが、当該事業の収入が減少し収益性が著しく低下した場合には、事業用設備の帳簿価額を回収可能価額まで減額し減損損失が発生するため、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、事業用不動産や保有する有価証券の時価が著しく下落しその回復があると認められない場合も減損損失が発生するため、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(8)取引先の業績、財政状態の悪化

 経済環境の変化等により当社グループの取引先の業績及び財政状態が悪化した場合には、当社グループの営業債権が回収遅滞もしくは回収不能となり貸倒損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(9)中期経営計画進捗の遅速

 当社グループは、平成27年度を初年度とし平成29年度を最終年度とする中期経営方針「創造と革新」を策定し、その達成に向けて取組んでおりますが、想定外の事業環境変化等が生じた場合は、当社グループの業績及び財務状態が影響を受ける可能性があります。

 

 

(10)事業特性・事業環境

 当社グループの事業において、個別にリスクとして認識しているもののうち、主なものは次のとおりです。

① 映像関連事業

 映画興行事業においては、興行成績は作品ごとの差異が大きく不安定であり予想が困難なことから、一定の成績に達しない作品が継続した場合は、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、市場変化等により映画館の存続が困難な状況に至った場合には当該映画館を閉館することとなり、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 映画配給事業においては、映画作品の劇場公開による手数料収入や、劇場公開、ビデオグラムの販売、放送権販売等による権利収入を得ますが、一定の成績に達しない作品が継続した場合には、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 ソリューション事業は、広告業界の中でも、主として、シネアド等の屋外広告の広告枠の販売を中心とした市場で事業を行っておりますが、この市場の需要が低迷するなど、事業環境の変化があった場合には、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

② 飲食関連事業

 飲食事業においては、BSEや鳥インフルエンザ等の疫病や、天候不順、自然災害の発生、食材価格の高騰等で食材調達に支障を来たす場合には、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また衛生管理には十分注意を払っておりますが、食中毒等の事故が発生した場合には、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

③ 不動産関連事業

 不動産関連事業においては、不動産関連税制の変更、銀行融資金利の上昇や銀行融資の抑制等が生じた場合、コストの増加や収入の減少に繋がり、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 また、建築基準法・都市計画法その他不動産関連法制が変更された場合も、資産に対する権利が制限され、所有資産の価値が低下する、新たな義務やコストが発生する、といったこと等により、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 不動産賃貸事業においては、賃料相場が下落した場合や入居テナントの収益が悪化した場合には、賃料収入の減少や、退室に伴う空室増加等により、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 また、自社所有不動産については計画的に修繕等を実施しておりますが、竣工後相当の年数を経過した物件が多いことから突発的な修繕等が発生した場合には業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 不動産販売事業においては、物件仕入れが期待どおりに進捗しない場合や販売用不動産が長期に亘り滞留した場合や時価価格が大幅に下落した場合には、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

④ その他事業

 サービサー事業においては、債権仕入の営業力、債権価額評価能力、債権回収ノウハウをもった人材の確保とともに、サービサーにとっての優良な債権仕入れと回収の可否によって業績が変動するため、それらが期待どおりに進捗しない場合には、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態

(資産の部)

 当年度末の資産合計は、前年度末と比べて1,453百万円増加し、25,703百万円となりました。これは、現金及び預金が549百万円増加したこと、受取手形及び売掛金が1,006百万円増加したこと等によるものです。

 

(負債の部)

 負債合計は、前年度末と比べて1,341百万円増加し11,687百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が964百万円増加したこと、長期借入金が238百万円増加したこと等によるものです。

 

(純資産の部)

 純資産合計は、前年度末と比べて111百万円増加し、14,015百万円となりました。これは、取得により自己株式が47百万円減少しましたが、利益剰余金が154百万円増加したこと等によるものです。

 

(2)経営成績

 「1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。

 

(3)キャッシュ・フローの分析

 「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因

 「4 事業等のリスク」に記載しております。

 

(5)経営の問題認識と今後の方針について

 「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。