第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「大衆に健全、かつ明朗な娯楽を提供する」ことを創業の理念とし、「スタイリッシュコンフォート&ハートフルエンターテインメント」~洗練された快適さや心に残る楽しさの創造により、快適さ楽しさを求めるより多くの人々の心を満たすヒューマン・コーポレーションを目指す~ ということを経営理念とし、映画興行や映画配給を中核とした映像関連事業、焼鳥専門店チェーン「串鳥」の経営を中核とした飲食関連事業、中古マンションの再生販売と不動産賃貸を中核とした不動産関連事業を通じて、より多くのお客様の心を豊かにすることで社会に貢献していくことを経営の基本方針としております。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは中期経営方針(2018年度~2020年度)の取組みを推進しておりましたが、最終年度である2020年度に新型コロナウイルスが感染拡大し、未だ収束の見通しが立たない状態にあります。

 このような状況を鑑み、2021年度につきましては、業績の回復を図るとともに新たな戦略を考量する期間と定め、次期中期経営方針の策定は1年延期し、2021年度は現中期経営方針を一部見直した上で取組んでまいります。

 

(3)経営環境

当社グループは、映像関連事業及び飲食関連事業、不動産関連事業の異業種で構成された企業構造であります。各事業は協調しておりますが、それぞれの独自性は最大限尊重されているため、急速な経済環境の変化に対しても柔軟な対応を可能としております。

サービス業、飲食業は最も新型コロナウイルスの影響を受けている業種と言われており、当社グループの映像関連事業及び飲食事業の業績においても深刻な影響を受けておりますが、不動産関連事業が下支えしております。

①映像関連事業

 国内の映画市場は2019年に過去最高の2,611億円の興行収入を記録し、緩やかながら堅調に推移しておりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け全国的に映画館は休業や時短営業を余儀なくされたことから、2020年の興行収入は前年比54.9%の1,432億円という2000年の興行収入発表以来最低の結果となりました。2021年も、大都市の映画館には時短営業が要請されており、配給会社も作品の公開を延期するなど引き続き厳しい状況におかれております。

 また国内の広告市場は、総広告費6兆2千億円で前年比88.8%となり、東日本大震災の2011年以来9年振りのマイナス成長を記録しました。インターネット広告は前年に続きプラス成長でしたが、マスコミ4媒体の広告費とプロモーションメディア広告費が減少しました。

当社グループの映画館は首都圏及び関西の大都市圏に位置しており、独立系映画館ではトップのシェアを築いております。独自の興行網を有することから比較的柔軟な番組編成が可能ではあるものの、今後の新型コロナウイルス感染状況による影響を注視していく必要があります。また、ソリューション事業は、シネアド(映画館CM)を足掛かりとした屋外広告以外に、コロナ禍で需要が拡大したリモートに対応したプロモーション広告の今後の動向を注視していく必要があると認識しております。

②飲食関連事業

国内の外食市場は、前年比84.9%と1994年以来最大の下げ幅となりました。「ファーストフード」などの一部業態はテイクアウト・デリバリー需要が下支えしたものの、店内飲食を主とする業態は軒並み前年から大きく落ち込みました。中でも、「パブ・居酒屋」業態は前年比50.5%と深刻なダメージを受けました。

中食市場は好調を維持しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大が百貨店に与えた影響等が大きく前年比95.2%、売上高9兆8千億円となりました。厳しい環境の中で、外食産業に占めるデリバリー比率は前年比プラス50%と伸びを見せており、各社がテイクアウト・デリバリー専門店を出店するなど、テイクアウト・デリバリー市場の競争が激しくなっております。

当社グループの和・洋のバル業態及び札幌地区を中心に展開する串焼き業態の店舗では、コロナ禍で落ち込んだ居酒屋・パブ業態の回復に時間を要することも想定されるため、テイクアウト・デリバリー・卸売での売上獲得拡大に向け同市場の動向を注視していく必要があると認識しております。

③不動産関連事業

当社グループが主に不動産事業を展開している都内では、オフィスビルの空室率が上昇傾向にあります。募集面積、現空面積ともに増加し、募集条件の見直しも進み募集賃料も低下しておりますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で需要と供給のバランスが崩れた状況は暫く続くものと予想されます。

中古マンションの成約件数は、新型コロナウイルス感染拡大後2020年4月に前年から大きく落ち込みましたが、同年7月に前年の水準まで回復しました。以降、最高の成約件数を記録する月もあるなど、住宅需要は回復をみせております。一方、中古マンションの在庫数は、コロナ禍で見学を回避したいなどの理由で売り控えの傾向にあるため、需要に対して不足しており、成約単価が高止まりしております。

不動産賃貸事業では、働き方の変化に伴う、オフィス空間やサービス需要の動向を、中古マンション再生販売事業では、エリア別マーケット価格や仕入ルートの動向、生活変容に伴うリフォーム需要の動向を注視する必要があると認識しております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 2021年度は、営業利益率とキャッシュ・フローの向上を継続目標といたします。当社の従来型ビジネスであります「固定資産所有型ビジネス」においては安全確保に努め、収益の最大化を図ります。資産を所有せず、人的資本をより充実させることで収益の伸長が見込まれる「ヒューマンリソース型ビジネス」につきましては、引き続き以下の政策に優先して取組んでまいります。

 

① 映画を中心とした「コンテンツ」への積極投資による映画配給事業の収益拡大

・映画配給事業において年間、一作品あたり興行収入が10億円を超える作品を1本、3~5億円規模の作品を数本配給することを目標に、同事業における年間興行収入20億円をまずは安定的に達成することを目指します。

・映画館を所有していることを背景に、映画だけでなく様々なジャンルの「コンテンツ」に投資を行い、配信等の二次利用収入を拡大すべくライツビジネスを強化推進してまいります。

・映画配給・映画出資に付随して、シネアド・デジタルサイネージなどの屋外広告等の周辺ビジネスを強化してまいります。

 

② 中古マンション再生販売事業におけるワンストップビジネスの充実

・当社の中古マンション再生販売事業は支店を持たず、仲介会社を通じて売買を行うビジネスに特化し、効率的体制で成長してきました。またリフォームビジネスも自社物件に限定し、元請管理に特化してきたことで最小限の組織体制での運用を実現しております。

・こうした構造を維持しながら、Webや自社店舗・映画館をツールとしたエンドユーザーからの直接仕入れ・販売をあらたに営業手法として組み込み、エンドユーザー向けのワンストップサービス「リノまま」の事業活動により高品質なイメージを醸成しながら、利益率の向上だけでなく、エリア拡大を推進してまいります。

 

③ 飲食事業における中食・卸売ビジネスの育成

・既存店の飲食メニューの充実による新規顧客獲得等、業績回復への取組みを進めながら、所有しているセントラルキッチンを活かした、ケータリング・デリバリー・卸売の強化を図り、既存資源の有効活用による収益拡大を推進してまいります。

 

④ ヒューマンリソース型ビジネス拡大のスピードアップのための提携やM&A

・それぞれの事業拡大をより着実なものにすること、スピードアップを図ることを目的として、他社との提携やM&Aを進めてまいります。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは特定の指標を中期的な経営目標としておりません。主要事業であります映画興行事業と映画配給事業は特に予想と実績の差が大きいことから、年度ごとの経営政策の進捗度を踏まえて設定する単年度目標を着実に達成していくことが第一と認識しております。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)全社的なリスク

① 新型コロナウイルスの感染拡大

新型コロナウイルス感染拡大はその発生以降、全世界に甚大な影響を及ぼしました。国内においてはワクチン接種が進んできているものの、未だ収束の目途はたっておりません。収束までの期間、当社グループにおいては次のようなリスクが考えられます。

 

(映像関連事業)

・緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等が再び発せられた場合、映画館において、休業や営業時間の短縮、酒類販売の自粛、座席の間引き販売等が要請されるリスク。

・製作や配給、上映予定の作品について、製作延期や公開の延期・中止となるリスク。

・企業の広告マインドの低下による、広告出稿削減のリスク。

・イベントの開催自粛が要請されるリスク。

(飲食関連事業)

・緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等が再び発せられた場合、飲食店舗において、休業や営業時間の短縮、酒類販売の自粛等が要請されるリスク。

(不動産関連事業)

・賃貸ビルにおいて、賃料の減額措置やテナントが退去するリスク。

 

 これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 経済状況・消費者動向

 当社グループは、主に個人顧客を対象とした事業活動を行っております。したがって、景気の悪化、消費税率の引き上げなどにより個人消費が低迷すれば、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 資金調達

 当社グループは資金調達を主に金融機関からの借入により行っております。固定金利による調達や金利スワップによる金利の固定化に努めておりますが、市場金利が大幅に上昇した場合には金利負担が増加したり、新たな資金調達の条件が悪化したりすることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 人材の確保及び育成

 当社グループは、継続的な成長を実現させるためには優秀な人材を確保し育成することが重要な要素の一つであると認識しております。しかしながら、雇用環境の変化が急速に進む中で、人材の確保及び育成が計画どおり進まない場合には、人件費が増加するなど当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 個人情報保護

 当社グループでは、映像関連事業、不動産関連事業において個人情報を取り扱っております。情報漏洩事故が発生した場合には、損害賠償等の費用の発生や企業イメージの悪化に伴う売上の減少等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。情報セキュリティ対策を講じるとともに、情報管理責任者の選任により管理責任を明確にし、情報の利用・保管などに関する社内ルールを整備し、当該リスクへ備えております。

 

⑥ 固定資産の減損会計

当社グループは有形固定資産や無形固定資産等の固定資産を保有しており、これらの資産について減損会計を適用しております。当該資産から得られる将来キャッシュ・フローにより資産の帳簿価額が回収可能であるか検証しており、回収不能見込額については適切に減損処理を行っております。しかし、将来的に市場環境等が悪化し収益性が低下した場合や固定資産の市場価額が著しく下落した場合などには追加の減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 投資有価証券の価格変動

当社グループは投資有価証券を保有しておりますが、時価のある投資有価証券は決算日時点の市場価格により評価を行うため、回復可能性のない大幅な下落が生じた場合は評価損が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 自然災害の発生

当社グループの事業所や所有資産が首都圏、札幌及び阪神エリアに集中していることから、これらの地域に被害をもたらす大規模自然災害が発生した場合や、事故・火災・テロその他の人災等が発生した場合も、その規模等によって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについては、防災マニュアルの整備、定期的な避難訓練及び安否確認を実施し災害発生に備えております。また、自然災害の中でも予報が発表されるものにおいては、事前に店舗を休業にするなどし、お客様及び従業員の安全を優先し人的被害を防いでいます。

 

(2)各セグメントのリスク

① 映像関連事業

映画作品の興行成績は、作品毎の差異が大きく不安定であり予測が困難です。作品によっては一定の観客を動員できないリスクがあります。十分な成績に達しない作品が連続した場合は、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

映画興行事業においては、設備の保全や衛生管理に努め、安全で快適な環境の維持向上に取組んでおりますが、予期せぬ災害や事故など安全衛生上の問題の発生等により映画館の存続が困難な状況に至った場合には当該映画館を閉館することとなり、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

映画配給事業においては、制作遅延による公開の遅れや災害その他の要因により公開が中止となった場合、権利収入が得られません。また、その作品が出資作品である場合は、出資金の回収が出来ないことから、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

ソリューション事業においては、広告業界の中でも、主として、シネアド等の屋外広告の広告枠の販売を中心とした市場で事業を行っておりますが、この市場の需要が低迷するなど、事業環境の変化があった場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 飲食関連事業

飲食事業においては、BSEや鳥インフルエンザ等の疫病や、天候不順、自然災害の発生、食材価格の高騰等で食材調達に支障を来たす場合には、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また衛生管理には十分注意を払っておりますが、食中毒等の事故が発生した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 不動産関連事業

不動産関連税制の変更、銀行融資金利の上昇や銀行融資の抑制等が生じた場合、コストの増加や収入の減少に繋がり、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、建築基準法・都市計画法その他不動産関連法制が変更された場合も、資産に対する権利が制限され、所有資産の価値が低下する、新たな義務やコストが発生する、といったこと等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

不動産賃貸事業においては、賃料相場が下落した場合や入居テナントの収益が悪化した場合には、賃料収入の減少や、退室に伴う空室増加等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、自社所有不動産については計画的に修繕等を実施しておりますが、竣工後相当の年数を経過した物件が多いことから突発的な修繕等が発生した場合には業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 中古マンション再生販売事業においては、物件仕入れが期待どおりに進捗しない場合や販売用不動産が長期にわたり滞留した場合や時価価格が大幅に下落した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度(以下「当年度」といいます。)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。

① 財政状態及び経営成績の状況

イ.財政状態

 当年度末の資産合計は、前年度末と比べて2,123百万円増加し、26,107百万円となりました。これは、現金及び預金が891百万円増加したこと、受取手形及び売掛金が1,614百万円増加したこと等によるものです。

 負債合計は、前年度末と比べて4,370百万円増加し14,807百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が1,394百万円増加したこと、有利子負債が1,996百万円増加したこと等によるものです。

 純資産合計は、前年度末と比べて2,247百万円減少し、11,300百万円となりました。これは、利益剰余金が2,369百万円減少したこと、その他有価証券評価差額金が253百万円増加したこと等によるものです。

 

ロ.経営成績

 当年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、社会経済活動が大きく制限される中、景気は急速に悪化いたしました。停滞していた社会経済活動は徐々に再開しつつありましたが、再び感染拡大が見られるなど、未だ収束時期が見通せないことから厳しい経済環境が続き、先行き不透明な状況で推移しております。

 このような経済環境のもと、苦戦を強いられた飲食事業の業績が著しく悪化したこと等から、当年度の連結業績は売上高13,306百万円(前年度比22.7%減)、営業損失1,627百万円(前年度は営業利益173百万円)、経常損失1,151百万円(前年度は経常利益251百万円)となり、特別損失671百万円を計上したこと等から、親会社株主に帰属する当期純損失は2,292百万円(前年度は親会社株主に帰属する当期純利益50百万円)となりました。

 

■連結経営成績                                                                             百万円

 

前年度

当年度

増 減

売上高

17,218

13,306

△3,912

営業利益(△は損失)

173

△1,627

△1,800

経常利益(△は損失)

251

△1,151

△1,402

親会社株主に帰属する当期純利益(△は損失)

50

△2,292

△2,343

 

② キャッシュ・フローの状況

 当年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前年度末より629百万円増加し4,387百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、支出した資金は582百万円(前年度比1,170百万円増)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純損失が1,807百万円、減価償却費が490百万円、減損損失が564百万円となったこと等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、支出した資金は548百万円(前年度比89百万円増)となりました。この主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出314百万円、有形固定資産の取得による支出190百万円があったこと等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、得られた資金は1,760百万円(前年度比2,069百万円増)となりました。この主な要因は、長期借入による収入が3,480百万円となったこと、長期借入金の返済による支出が1,486百万円となったこと等によるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 当社グループの営む業種柄、生産、受注の概念は乏しいと考えております。販売の状況については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(セグメント分析・検討内容

イ.売上高及び営業利益

 売上高は13,306百万円(前年度比22.7%減)、営業損失は1,627百万円(前年度は営業利益173百万円)となりました。セグメントごとの業績概況は以下のとおりです

 

■セグメント別外部売上高                                                                   百万円

 

前年度

当年度

増 減

映像関連事業

4,249

4,110

△139

飲食関連事業

6,378

3,426

△2,952

不動産関連事業

6,589

5,769

△820

17,218

13,306

△3,912

 

■セグメント別営業利益(△は損失)                             百万円

 

前年度

当年度

増 減

映像関連事業

45

△553

△599

飲食関連事業

6

△1,302

△1,308

不動産関連事業

899

952

+52

調整額

△777

△723

+54

173

△1,627

△1,800

 

<映像関連事業>

(映画興行事業)

2020年10月18日に「シネ・リーブル神戸」において、4スクリーンの内1スクリーンの営業を終了したため、当年度末は9館23スクリーンの営業体制となっております。

『花束みたいな恋をした』『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』『3年目のデビュー』など一部の作品は高稼いたしました。しかしながら、昨年4月から6月上旬にかけて全館を休業したこと、営業再開後も客席数の販売制限や営業時間の短縮、売店飲食物の販売の制限の要請に応じた営業体制となったこと等から、前年比で大幅な減収となりました。

 

(映画配給事業)

 当年度は、邦画4作品(内、制作作品1作品)、洋画8作作品の合計12作品を配給いたしました。主力作品の『それいけ!アンパンマン』が公開延期となりましたが、『花束みたいな恋をした』が当社配給作品の歴代1位となる興行収入を記録したことや、当年度より連結子会社アクシー株式会社の売上を加算したことから、前年比で大幅な増収となりました。

 

(ソリューション事業)

 新規クライアントや新規商材の開拓に取組んだものの、既存クライアントからの番組出稿やイベントプロモーション、シネアド等、広告受注が大幅に減少し、前年度比で大幅な減収となりました。

以上の結果、映像関連事業の売上高は4,110百万円(前年度比3.3%減)となり、映画興行事業の減益が響き、営業損失は553百万円(前年度は営業利益45百万円)となりました。

 

『花束みたいな恋をした』のような二次利用収入を確保し得る有力コンテンツへの投資は中期レンジで結果が出るため、引き続き開拓に取組んでまいります。

 

<飲食関連事業>

(飲食事業)

 自治体からの要請に伴い、度重なる休業や営業時間の短縮を余儀なくされた他、外出及び会食の自粛や在宅勤務実施によるマーケットの縮小等、居酒屋業態を取り巻く環境は極めて厳しい状況が続き、売上高は前年度から半減いたしました。


■飲食店の店舗数

 

前年度末

当年度末

増減

 

焼鳥専門店チェーン「串鳥」

44

41

△3

 

串焼専門店「串鳥番外地」他

5

5

0

 

ダイニング&バー

8

6

△2

 

飲食店合計

57

52

△5

※2020年10月16日に「アオヤマ・マルマーレ」を、同年12月30日に「リビングバー新宿」を、2021年3月13日に「串鳥岩見沢店」を閉店いたしました。また2021年3月24日に「串鳥本店」「串鳥南4条店」「串鳥中央店」を統合し、「串鳥中央本店」が移転オープンいたしました。

 

 以上の結果、飲食関連事業の売上高は3,426百万円(前年度比46.3%減)となり、営業損失は1,302百万円(前年度は営業利益6百万円)となりました。

 

 前年度は、スクラップ&ビルド及びコストコントロールにより業績が回復いたしましたが、当年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け採算が悪化した店舗のスクラップ&ビルドを更に推し進めました。テイクアウトやデリバリー、卸売に注力することで業績の回復を目指しております。

 

<不動産関連事業>

(不動産賃貸事業)

 賃貸ビルにおいて高稼働を維持し、前年度並みの売上高を維持いたしました。

 

(中古マンション再生販売事業)

 緊急事態宣言中、大手仲介会社の営業自粛等の影響から物件供給量が不足し、当社においても上半期の仕入れ件数が低水準で推移し販売件数が減少したことに加え、低価格帯物件の販売が中心となったことから、前年度比で減収となりました。

 

 以上の結果、不動産関連事業の売上高は5,769百万円(前年度比12.4%減)となりましたが、需要の高まりを受け、中古マンションのマーケット価格が上昇したことやワンストップサービス「リノまま」の受注件数が伸びたことから営業利益率が向上し、営業利益は952百万円(前年度比5.9%増)となりました。

 

 中古マンション市場の需要過多は継続しており、仕入価格が高止まりの状態にあることから、慎重かつ確実に仕入を行い売上の確保に努めるとともに、仲介会社を介さない仕入れを拡大し利益率の向上を図って参ります。

 

販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費は4,146百万円(前年度比7.1%減)となり、前年度に比べて317百万円減少しました。新型コロナウイルス感染拡大の影響により営業時間が減少したため、広告宣伝費、人件費、水道光熱費が減少したこと等によるものです。

 

経常損失

 経常損失は1,151百万円(前年度は経常利益251百万円)となりました。営業外収益は541百万円(前年度比366.8%増)となり、前年度に比べて425百万円増加しました。主に助成金収入436百万を計上したこと等によるものです。営業外費用は65百万円(前年度比72.7%増)となり、前年度に比べて27百万円増加しました。主に、借入関連費用が増加したこと等によるものです。

 

特別損益

 特別利益は16百万円(前年度比71.3%減)となりました。店舗の立退きに伴う受取補償金16百万を計上したことによるものです。特別損失は671百万円(前年度比194.2%増)となりました。主に、固定資産の減損損失564百万円を計上したこと等によるものです。

 

親会社株主に帰属する当期純損失

 親会社株主に帰属する当期純損失は2,292百万円(前年度は50百万円の利益)となりました。税金等調整前当期純損失1,807百万円に加えて、繰延税金資産の一部取崩しにより法人税等調整額(損)465百万円を計上したこと等によるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの運転資金需要の主なものは、商品、商品不動産、原材料等の仕入れ、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また投資資金の主なものは、映画館や飲食店舗、賃貸不動産等の設備改修や修繕、新規開発等であります。運転資金と投資資金については、営業キャッシュ・フローでの充当を基本とし、必要に応じて金融機関からの借入等の手段を通じて資金調達を行っております。

資金の流動性については、当年度末の現金及び現金同等物は4,387百万円となっており、当社グループの事業活動を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。また、金融機関との間に当座貸越契約や貸出コミットメントライン契約を締結しており、流動性に一部支障をきたす事象が発生した場合にも、一定の流動性を維持できると考えております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債及び収益費用の報告額に影響を与える見積り及び仮定を用いており、実際の結果は異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。