文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は1920年に、東京都新宿区新宿に於いて映画館「武蔵野館」を開館させて以来、社会に映画を中心とした健全な娯楽を提供することを主要な事業目的・経営の基本方針とし、その後、長期にわたり映画興行事業を中心とした事業展開を行ってまいりました。しかしながら、娯楽の形態も時代の変遷とともに多様な変化を遂げるなか、当社も映画興行事業を会社の主力事業と認識し経営の軸に据えながらも、不動産賃貸事業やフィットネスクラブ運営等のスポーツ・レジャー事業(現在営業中止中)、また連結子会社で展開する自動車教習事業など、複合的な事業展開によって、グループ全体の安定的な経営基盤を構築維持してまいりました。
今後も、複合的な事業からなる経営基盤を安定的に構築維持していくことを礎としながら、創業の地・新宿において、2020年6月には「武蔵野館」開館100周年を迎えることもあり、映画興行のみならず、映画配給も手掛ける包括的な映画事業を長期安定的に手掛ける会社として、健全かつ快適で安全な娯楽空間を提供し、より多くの方々に映画を楽しんでいただくことが、創業以来の会社の経営の基本方針と考えております。
(2)当社グループを取り巻く経営環境
当連結会計年度末における当社グループの経営環境につきましては、当社グループの不動産事業においては、間接的に国内外経済等の影響下にはあるものの、主軸である不動産賃貸事業は、主要な賃貸物件は首都圏の利便性の高い場所に所在しており、比較的安定した顧客の確保を維持しております。また自動車教習事業は、少子化による運転免許取得資格者の減少や若年層の自動車運転免許離れ、近隣の自動車教習所との競合といった厳しい経営環境の中、地域との信頼関係とサービスの充実を心がけ自動車運転免許の取得需要の確保に注力しております。一方で当社の主力事業である映画事業を取り巻く経営環境につきましては、2018年においては、業界全体としては前々年度、前年度に次ぐ映画興行収入を記録したものの、それはシネコンでの興行を中心とした大ヒット作品の力によるところが大きく、中規模以下のクリーンヒットと呼べるような作品はどちらかといえば減少の傾向となり、業界全体の収益はほぼ横ばいとなりました。そんな中、ミニシアター系の作品は一部にロングラン上映となった話題作もあったものの、上映回数や上映期間、劇場のキャパシティ等、上映環境は限られており、当社のようなミニシアターにおいて、さらなるヒット作を生み出すには依然として厳しい状況にあります。当社におきましても、シネコンのラインナップとは一線を画したミニシアターならではの作品の魅力を認知していただくため、映画祭「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクションⓇ(通称『カリコレⓇ』)」等のイベントの企画や劇場内におけるディスプレイ等でのPRに加え、番組編成にも工夫を凝らし、口コミによる情報の広がりにも注意を払うなど、その経営環境に対し、臨機応変に対応してまいります。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、具体的な目標とする中長期的な経営指標を設定しておりませんが、将来の復配を視野に、営業利益の積み上げによる安定的な内部留保の充実を目指しております。なお、2020年3月期(連結)の業績見込といたしましては、前連結会計年度の各事業部門の営業成績をベースに目標値を設定し、加えてテナントビルにおける修繕費、100周年記念事業に係る諸経費等を考慮した結果、親会社株主に帰属する当期純利益を2千万円と見込んでおりますが、基幹事業の営業利益による内部留保の積み上げには今しばらくの時間を要するものと考えております。そのため今後も、経営基盤のさらなる安定化を目指すため、特に映画事業におきましては将来のセグメント利益の確保に向けて、映画興行のみならず映画配給も手掛けることで事業コンテンツの充実をはかるなど、復配を目標としたより前向きな経営施策を講じてまいります。
(4)中長期的な会社の経営戦略
中長期的な会社の経営戦略として、殊にミニシアター経営に係る映画事業を取り巻く厳しい経営環境の中、主軸である映画事業を今後も継続して行くため、映画興行に加え映画配給も手掛ける総合的な映画事業の展開を行うとともに、映画事業以外でも当社グループの事業資産のポテンシャルをしっかりと引き出し、有効活用していくことが重要であると考えております。
当社は「社会に健全な娯楽を提供すること」を主要な事業目的としており、その役割を現在担っているのが映画事業であると考えております。しかしながら、映画事業は個人消費の動向や上映作品の持つ集客力、流行等に大きな影響を受けやすい事業であるため、主力事業として企業イメージに対する数字に表れない貢献はあるものの、収益面で常時安定的に会社の業績向上に寄与できる事業とは言い難い側面があることも否めません。当社の映画館が所在する東京都新宿区におきましても、多くのシネコンが開設されている現状では、当社のようなミニシアターでは上映作品の選定においても厳しい環境にあるといえます。そんな経営環境の中にあって、ミニシアターの存在価値をより高めるために、絵劇場の規模に見合ったより良い作品を自ら選別する力をより磨いていく必要があると考え、番組編成の強化に加えて、映画の自社買付配給にも力を入れてまいります。当社は映画興行と映画配給は車の両輪であると認識しており、映画配給に関するノウハウを蓄積し、包括的に映画事業を手がける会社として経営戦略を練り直してまいります。
また、収益的に不確実性が伴う映画事業を継続的に運営していくには、会社の経営基盤の安定が不可欠であり、そのためには、不動産賃貸事業を中心とした不動産事業や自動車教習事業においても確実に収益を上げていくことが重要であります。従いまして、映画事業に加えて不動産事業や自動車教習事業も含めたグループ全体の事業資産をより有効に活用することで、確実に収益を生み出せる経営体質を維持継続していくことが経営戦略として重要であると考えております。
今後も当社では、主要な事業目的である映画事業を主軸とした「社会に健全な娯楽を提供すること」を安定的に継続していくために、さらなる経営基盤の充実を心がけてまいります。
(5)会社が対処すべき課題
主力事業である映画事業をはじめ、基幹事業による営業利益を長期継続的に確保し、復配を実現することが当社グループの課題であります。
当連結会計年度におきましては、不動産投資に係る一時的な収入があったことにより、前連結会計年度と比べ、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が増加しておりますが、映画事業をはじめとした基幹事業の収益による安定的な内部留保の積み上げには、いましばらくの時間を要するものと考えております。
そのため今後も、将来の継続的な利益配分を念頭に置き、営業利益による自己資本の充実に向けて、映画の自社買付配給等、映画に関連した新たなビジネス・コンテンツの開発に力を入れることにより映画事業の収益力改善を目指し、また不動産事業、自動車教習事業のより一層の安定化を進め、グループの収益力の強化と早期復配に向け、経営の全力を傾注してまいります。
具体的には、映画事業におきましては、2020年6月に「武蔵野館」が100周年を迎えるにあたっての記念上映・記念企画や、本年で6回目を迎える「シネマカリテ」における映画祭「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクションⓇ(通称『カリコレⓇ』)」の開催、また、お客様のニーズを把握するために業界の情報・動向をしっかりと把握し、当社が所有する東京都新宿地区5スクリーンの連携により、良作・話題作に富んだ魅力的な番組編成を行い、安定的な来場者の確保・増加を目指してまいります。映画の自社買付配給につきましても、当連結会計年度は中国・香港合作映画『閃光少女』、イタリア映画『チャンブラにて』を公開し好評を博しましたが、今後も映画の規模や品質、収益性等のバランスを考慮し、より良い映画を買い付け配給していくことで映画興行との相乗効果をはかってまいります。
不動産事業におきましては、不動産投資に係る一時的な収入があったことにより、前連結会計年度に比べ増益となりましたが、一方で主要テナントビルの老朽化等による大規模修繕・減価償却費の増加もより顕著になってくることが懸念され、今まで以上に関連業者や顧客との連携・連絡に気を配り、しっかりとしたプロパティ・マネジメントを行っていくことで引き続き安定した収益の確保をはかってまいります。
自動車教習事業におきましては、少子化や若年層の運転免許離れ、また近隣の自動車教習所との競合といった厳しい経営環境が教習生の確保に影響を及ぼしているものと認識しております。そのような経営環境の中、普通自動車運転免許以外にも、準中型自動車や大型自動車、大型特殊自動車、大型二輪、さらには高齢者教習など、多様な教習メニューを受けられるコンテンツの充実性をPRし、きめ細かな送迎ルートによる通い易い自動車教習所を目指し、収益の維持に努めてまいります。
商事事業におきましては、東京都目黒区にて経営委託している飲食店「ピーターラビット ガーデンカフェ」の営業成績が収益の中心となっておりますが、そのイメージキャラクターの世界観を活かした店舗作りと顧客の嗜好とのマッチングが営業成績に影響を及ぼす重要な要素であると考えております。今後も、イメージキャラクターの魅力を活かしたオリジナルメニューやキャラクターとのコラボグッズの開発、イベントの開催など、営業成績の向上に向けて収益力の強化をはかってまいります。
以上のように、各事業部門において経営環境に留意しながら諸施策を実施することにより、対処すべき課題の解消に向けて、全社挙げて全力で取り組んでまいります。
投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①経営環境の変化、特定の取引先等への依存等
(映画事業)
映画興行事業は上映する作品の集客力により興行成績が大きく左右されます。快適に映画鑑賞していただける劇場空間を提供することが当社の責務であるとともに、当社の劇場規模や雰囲気に見合い、かつ集客力の高い作品を継続的に上映し続けることが興行成績の安定的な維持には不可欠であります。それだけ作品への依存度は高く、その選択によっては収益の減少につながるリスクが存在しております。
映画ファンの嗜好も多様化している現在、当社のようなミニシアター経営におきましては、シネコンとの差別化をはかりながらの上映作品の選定はより難しさが増しているといえます。そのため、作品のジャンルにとらわれることなく、劇場の立地・特性も考慮し、選択可能な作品の中から、より集客力が見込め、かつ劇場の雰囲気に見合った作品をいかに選択していくかが番組編成の大きなテーマとなっております。
一方、近隣シネコンとの競合やミニシアター向け作品のヒット作不足、設備の維持管理に要するコストの増大も映画館経営における大きなリスクとなっており、また、自然災害の発生により営業継続が困難になるケースや、入居しているテナントビルの諸事情や停電等の影響による営業の休止・自粛、さらにはインフルエンザ等の流行またはその兆候が顕著となった場合につきましても、集客が激減する可能性も考えられます。
また、新たに参入した映画配給事業においては、作品の公開状況や配給成績等が当初の計画と乖離した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(不動産事業)
当社の収益の大きな柱である不動産賃貸部門は、各賃貸物件の借主様が安定的継続的に入居していただけることが収益力持続の前提となっておりますが、テナントビルにおいて長期間にわたりテナントが決まらないケース等、その前提条件が困難な状況となった場合、収益力の継続にリスクが生じるおそれがあります。
また、設備の老朽化等に起因する維持管理費用の増加や新たな設備投資が財務面に与える影響、さらには地震等の自然災害による損害の発生や予期せぬ事故・賃貸物件の瑕疵等による信用力の低下も考えられ、当社の経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(自動車教習事業)
自動車運転免許の新規取得者は、18歳~20歳代の若年層人口が大半を占めておりますが、今後統計的に若年層人口は減少の傾向にあります。若年層人口の減少は運転免許取得者の減少に直結するため、業界全体としても将来の収益の確保において重要な問題と認識しており、併せて昨今では、若年層の自動車運転免許離れという懸念もあるため、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、教習所内外における交通事故に起因する賠償責任をはじめとするあらゆるリスク、設備の老朽化による維持管理費用の増加や新たな設備投資が財務面に与える影響、また、国内や世界の景況、中東情勢、自然災害の影響等、社会情勢の変化により原油価格が高騰し燃料費が増加するリスクも常に認識していく必要があります。
②不採算事業からの撤退等の事業再編による影響
将来において当社グループを取り巻く経営環境に変化が生じた場合、不採算事業からの撤退や関係会社の整理をはじめとしたリストラ等、事業再編を行う可能性がありますが、その場合、事業の撤退や事業所の閉鎖、関係会社の整理等に係る特別損失の発生等、係る事業再編が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③既存の出資先等に関するリスク
当社グループはフィリピンの現地相手先との合弁会社「ROCES MUSASHINO HOLDINGS,INC.」に対し出資を行っておりますが、同社の事業計画は当初と比べその進捗状況に乖離が生じており、そのため、2017年3月期に同社株式を減損処理いたしました。有価証券報告書提出日現在、同社の今後の方針について、引き続き現地相手先と調整・交渉を行っておりますが、今後の同社の方針や財政状態の変化等により、当社グループの経営成績及び財政状態にさらなる影響を及ぼす可能性があります。
④新規事業等に係る出資・投資額回収のリスク
当社グループが新規事業に係る一定の出資または投資等を行うにあたり、当該事業の業績・資金の運用状況によっては、出資金額または投資金額の回収に懸念が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。
A. 当連結会計年度の経営成績の状況
当連結会計年度の我が国の経済は、根強いインバウンド需要がサービス消費を下支えしたものの、深刻な人手不足や海外経済の減速もあり、先行きが不透明な状況のもと推移いたしました。当社グループの主要な事業である映画興行界、特に当社のようなミニシアター経営におきましても先行きの見通しは難しく、依然として厳しい経営環境となっております。
このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、映画事業部門は良質な作品を多く取り揃え、また自社買付配給作品の上映も行うなど、ミニシアターならではのバラエティに富んだ番組編成を行ってまいりましたが、全体的な興行収入は伸び悩み、また映画配給関連費用の計上もありセグメント損失となりました。不動産事業部門は、主要テナントビルにおける修繕費等維持管理費用の増加があったものの、その稼働状況は引き続き安定しており、また不動産投資に係る一時的な収入の計上もあったことから、営業成績は概ね堅調に推移いたしました。自動車教習事業部門は、入所者の教習メニューの消化が進み、また営業費用の減少もあり、セグメント利益は前連結会計年度に比べ増加いたしました。商事事業部門は、外部に経営委託している飲食店の業績が概ね堅調であり、前連結会計年度並みの営業成績となりました。
その結果、全体として売上高は16億8千8百万円(前期比7.1%増)、営業利益は1億3千9百万円(前期比303.8%増)、経常利益は1億6千2百万円(前期比67.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億2千2百万円(前期比20.2%増)となりました。
B. セグメントの状況
(映画事業部門)
「武蔵野館」では自社買付配給作品『チャンブラにて』をはじめ、『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』『THE GUILTY ギルティ』等、「シネマカリテ」では自社買付配給作品『閃光少女』をはじめ、『ブリグズビー・ベア』『ア・ゴースト・ストーリー』等、バラエティに富んだ個性ある作品を多数ラインナップし、話題作も上映したものの、全体的な興行収入は伸び悩みました。また、連結子会社における映画配給関連事業に係る営業費用負担の影響もあり、その結果、部門全体の売上高は、5億6千3百万円(前期比4.6%減)、セグメント損失は6千万円(前期は5千8百万円のセグメント損失)となりました。
(不動産事業部門)
主要テナントビルの建物老朽化に伴う修繕費等の維持管理費用の増加はありましたが、賃貸部門の稼働状況は概ね安定しております。販売部門につきましては、当連結会計年度におきましても具体的な営業活動の成果を上げるには至りませんでした。また、当社が信託受益権を共同保有している「武蔵野ビル」において、不動産投資に係る一時的な収入を売上高に計上いたしました。その結果、部門全体の売上高は7億2千4百万円(前期比26.0%増)、セグメント利益は4億7千8百万円(前期比30.1%増)となりました。
(自動車教習事業部門)
普通自動車に加えて自動二輪、大型自動車、特殊自動車まで、多種多様な運転免許取得ニーズに応える自動車教習所として地域でのPR活動を行うとともに、各種教習料金割引キャンペーンの実施や送迎ルートの充実に力を注ぎました。その結果、部門全体の売上高は3億1千1百万円(前期比2.8%減)、セグメント利益は営業費用の減少もあり、3千6百万円(前期比122.5%増)となりました。
(商事事業部門)
東京都目黒区において経営委託している飲食店は、季節に応じたメニューの開発や物販に力を入れるなど、集客力の向上に努めておりますが、営業成績は概ね前連結会計年度並みとなりました。その結果、部門全体の売上高は8千1百万円(前期比0.0%減)、セグメント利益は7百万円(前期比0.1%減)となりました。
(その他)
主としてマクミラン・アリスの版権料収入や自販機手数料等でありますが、全体として売上高は7百万円(前期比9.9%減)、セグメント利益は2百万円(前期比18.7%減)となりました。
※ スポーツ・レジャー事業部門は営業中止中であります。
C. 当連結会計年度の財政状態の状況
総資産につきましては、不動産投資に係る一時的な収入等による売上高の増加により現金及び預金の増加8千7百万円があったことに加え、テナントビルの設備更新工事に係る有形固定資産の増加1億2千7百万円等があったことから、前連結会計年度末から2億3千3百万円の増加となりました。負債につきましては、未払金等の増加による流動負債の増加2億9百万円があった一方、有利子負債の返済に係る長期借入金の減少や退職給付に係る負債の減少による固定負債の減少9千7百万円があったことから、前連結会計年度末に比べ1億1千1百万円の増加となりました。純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上1億2千2百万円等により、前連結会計年度末から1億2千2百万円の増加となりました。
以上のことから、当連結会計年度末残高は総資産64億6千6百万円、負債27億1千2百万円、純資産37億5千3百万円となりました。
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益の計上に加え、有利子負債の約定返済額が減少したことなどから、7億4千万円(前期比13.4%増)となりました。
内訳といたしましては、営業活動において2億1千4百万円の資金を得て、投資活動において3千8百万円の資金を使用し、財務活動において8千8百万円の資金を使用した結果、資金残高は前連結会計年度末より8千7百万円増加いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉
営業活動の結果得られた資金は2億1千4百万円(前期比2.0%増)となりました。
主な内訳は税金等調整前当期純利益1億5千8百万円、減価償却費1億2千1百万円等があった一方、仕入債務の減少額2千9百万円等があったことによるものであります。
〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉
投資活動の結果使用した資金は3千8百万円(前期に使用した資金は2千6百万円)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出4千2百万円等があったことによるものであります。
〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉
財務活動の結果使用した資金は8千8百万円(前期に使用した資金は1億2百万円)となりました。
これは長期借入金の返済による支出6千6百万円、リース債務の返済による支出2千2百万円等があったことによるものであります。
当社はサービス業及び不動産賃貸・販売業を中心に業態を形成しており、受注・生産形式の営業活動は行っておりません。また、販売の状況については、「①財政状態及び経営成績の状況 B.セグメントの状況」におけるセグメント業績の売上高の記載に示した通りであります。
なお、セグメント別に販売の内訳について示すと、下記の通りであります。
※ 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額を継続的かつ適正に評価するために、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な方法に基づき、また予測し有る偶発事象の影響値等も加味しながら、いくつかの重要な見積りおよび判断・評価を行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果がこれらの見積りと異なる場合があります。
ここでは当社グループの重要な会計方針のうち、判断、見積もりによる評価が重要と認識される項目について説明をいたします。
A.繰延税金資産
将来減算一時差異の回収可能性を検討し、回収可能性が低いと判断されるものについては評価性引当額を計上して、適正な計上額を見積っております。当連結会計年度におきましては、提出会社および連結子会社の㈱寄居武蔵野自動車教習所、自由ヶ丘土地興業㈱において、当連結会計年度末における各社の将来の課税所得見込額に応じた繰延税金資産を計上しております。
B.貸倒引当金
過年度(3ヶ年)の貸倒実績に基づき、一般債権の貸倒引当率を連結0.416%としております。また、一部の債権については個別評価によっており、相手先の財政状態等、回収可能性を充分に検討したうえで、引当額の見積りを行っております。
C.土地
(再評価に係る繰延税金負債及び土地再評価差額金)
当社が保有する土地は、全般的に取得時より相当の年月が経過しているものが多く、時価との乖離が重要な金額であったことから、時価と照らし合わせて適正な価格で評価をし直すことが望ましいものと考え、2000年3月期に土地の再評価をいたしました。再評価の方法につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」をご参照ください。
(減損損失)
各資産のグルーピングに基づいた減損の兆候を確認し、兆候有りと判断したものについては、将来キャッシュ・フローの見積もり等の方法や遊休資産においては不動産鑑定評価額等により、減損損失の認識(判定)、減損損失の測定を行っております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
A.連結貸借対照表関係
(流動資産の部)
「現金及び預金」が8千7百万円増加しております。これは主に、不動産投資に係る一時的な収入の計上もあったため、営業活動によるキャッシュ・フローの増加額が、投資活動によるキャッシュ・フローと財務活動によるキャッシュ・フローにおける資金の減少額を上回ったためであります。一方で流動資産全体としては、7千8百万円増加(前期比10.5%増)しております。
(固定資産の部)
有形固定資産につきましては、全体で1億2千7百万円増加(前期比2.7%増)しております。主な増加の理由は、テナントビルにおける設備更新工事に係る「建物及び構築物」の取得であります。無形固定資産につきましては、大きな増減はありません。投資その他の資産につきましては、持分法適用関連会社の収益計上による「投資有価証券」の増加を主な理由とし、2千8百万円増加(前期比4.5%増)しております。以上のことから固定資産全体としては、1億5千5百万円増加(前期比2.8%増)しております。
(流動負債の部)
主として、テナントビルの設備更新工事に伴う未払金の増加等による「その他」の増加1億9千9百万円等があったことにより、流動負債全体としては、2億9百万円増加(前期比40.9%増)しております。
(固定負債の部)
約定返済による「長期借入金」の減少6千6百万円、「リース債務」の減少1千4百万円、また、「退職給付に係る負債」の減少1千6百万円等により、固定負債全体としては、9千7百万円減少(前期比4.7%減)しております。
(純資産の部)
親会社株主に帰属する当期純利益1億2千2百万円の計上により利益剰余金が増加し、純資産全体としては、1億2千2百万円増加(前期比3.4%増)しております。
B.連結損益計算書関係
(売上高及び営業利益)
当連結会計年度におきましては、映画事業は、「武蔵野館」「シネマカリテ」両館ともに、前連結会計年度と比べ減益となり、また連結子会社において取り組んでいる映画の自社買付配給等に係る営業費用の発生もあり、映画事業は全体としてセグメント損失の計上となりました。一方、不動産事業部門においては主要な商業テナントビルの営業成績は堅調に推移し、また不動産投資に係る一時的な収入の計上もあり、セグメント利益は前連結会計年度に比べ増加いたしました。自動車教習事業部門は少子化や若年層の運転免許離れ等の厳しい経営環境の中、営業費用の減少もあり、セグメント利益は前連結会計年度を上回りました。
その結果、当連結会計年度の売上高は16億8千8百万円(前期比7.1%増)、営業利益は1億3千9百万円(前期比303.8%増)となりました。
当社は、中期事業計画の練り直しに時間を要していることもあり、中長期的な経営方針・経営戦略等または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は設定しておりませんが、セグメント損失を計上した映画事業部門の現状や自動車教習事業部門の将来の経営環境をしっかりと捉え、会社の経営課題である復配に向けて、営業利益による利益剰余金の積み上げをはかるため、下記のセグメント別の状況に対応した営業施策等の検討や見直しを行いながら、安定的な内部留保の充実を目指してまいります。
セグメント別の状況については次のとおりであります。
・映画事業
映画興行界全体といたしましては、前年度に引き続き、シネコン等で上映された大ヒット作や意外性のあるヒット作が生まれ業界をけん引したものの、中規模以下のヒット作と呼べる作品は前年度と比較してもそう多くはなく、特に当社のようなミニシアターにおきましては、上映作品の公開規模や広告宣伝、また劇場のキャパシティにおいても限られた側面があり、依然として厳しい経営環境となりました。当連結会計年度におきましては、「武蔵野館」「シネマカリテ」ともに、一部に人気を博した話題作の上映もありましたが、全体的に、番組編成力や映画館自らの情報発信力の不足もあり、それらが営業成績に影響したものと認識・分析しております。また、連結子会社において取り組んでいる映画の自社買付配給におきましては、当連結会計年度においては、中国・香港合作映画『閃光少女』、イタリア映画『チャンブラにて』を公開し好評を博したものの、限られた公開規模やPR不足もあり、営業損失を計上いたしました。その結果、部門全体の売上高は、5億6千3百万円(前期比4.6%減)、セグメント損失は6千万円(前期は5千8百万円のセグメント損失)となりました。
以上のことから、当連結会計年度は部門全体としてセグメント損失の計上となりましたが、映画興行事業におきましては、東京都新宿地区において「武蔵野館」「シネマカリテ」2館5スクリーンの連携を高め、より柔軟性・機動性に富んだ魅力的な番組編成を行い、小さなシネコンのような相乗効果を高めていくことで、安定的な来場者の確保・増加を目指し、今後につなげてまいります。また、過去の営業成績の検証もしっかりと行い、お客様のニーズを把握するために業界の情報・動向を把握・分析し、部門の収益力強化に取り組んでまいります。なお、2020年6月には「武蔵野館」が100周年を迎えるにあたっての記念上映・記念企画を2019年6月より実施いたします。映画の自社買付配給等につきましては、当社は映画興行と映画配給は車の両輪のようなものであるとの考えから、自ら映画を選び配給する力を育成することで、将来、当社の映画事業の主軸である映画興行事業にも必ずや好影響をもたらすものと考えており、映画の規模や品質、収益性等のバランスを熟考し、より多くのお客様に満足いただける作品を買い付け配給してまいります。
・不動産事業
不動産事業につきましては、主要な賃貸物件は首都圏の利便性の高い場所に所在し、またそのプロパティ・マネジメントにも細心の注意をはらうことにより、引き続き安定した顧客の確保を維持出来ているものと認識しております。当連結会計年度におきましても、主要な商業テナントビルは安定的に稼働し、収益の確保に貢献いたしました。また、当連結会計年度は、所有テナントビルの老朽化に係る設備更新工事による修繕費等の発生があり、今後も所有賃貸等不動産の老朽化による大規模修繕や減価償却費等の費用の増加が懸念されることから、今まで以上に関連業者や顧客との連携・連絡に気を配り、しっかりとしたプロパティ・マネジメントを行っていくことで、引き続き収益の確保をはかってまいります。なお、当連結会計年度は、東京都新宿区の「武蔵野ビル」において不動産投資に係る一時的な収入があり、営業利益は増加いたしました。不動産販売につきましては、当連結会計年度も具体的な営業活動の成果はなく業界の動向を窺うに止まりましたが、今後も関連業者との連絡を蜜にし、取引の機会を検討してまいります。その結果、部門全体の売上高は7億2千4百万円(前期比26.0%増)、セグメント利益は4億7千8百万円(前期比30.1%増)となりました。
以上のことから、当連結会計年度における不動産事業は賃貸部門を中心に堅調な営業成績となりましたが、引き続き、現状の収益水準を維持し増強していくために、所有賃貸等不動産の管理状況やテナントの状況をしっかりと把握し、関連業者やテナントとの連携・連絡を緊密に行うことで、今後もプロパティ・マネジメントの強化をはかってまいります。
・自動車教習事業
自動車教習事業は、少子化や若年層人口の運転免許離れといった厳しい経営環境のなか、それらの経営環境を背景とした若年層の教習生の減少や、また繁忙期に教習メニューの消化が追いつかず前受金が増加したことに伴う売上高の減少はあったものの、一方で諸税公課・修繕費等の営業費用の減少があり、セグメント利益は前連結会計年度に比べ増加いたしました。その結果、部門全体の売上高は3億1千1百万円(前期比2.8%減)、セグメント利益は3千6百万円(前期比122.5%増)となりました。
自動車教習事業では、それらの経営環境や現状を踏まえ、当該経営環境等に対応すべく、今後も大型自動車・大型自動二輪や大型特殊自動車・けん引自動車、さらには高齢者講習など、普通自動車運転免許以外にも多様な運転免許を取得できる自動車教習所として地域での認知度をより高め、幅広い教習生の獲得に努めるとともに、効率のよい教習指導員の配置にも工夫を凝らし、また、よりきめ細かな送迎バスのルートの開拓により教習生の皆様が教習所に通い易い環境を整備すること等が業績の安定化につながるものと分析し、今後も経営環境の変化に向けた対策をしっかりと講じてまいります。
・商事事業
商事事業におきましては、当連結会計年度は目黒区自由が丘にて経営委託している飲食店の営業成績が収益の中心となっております。当該店舗「ピーターラビット ガーデンカフェ」は、イメージ・キャラクターの魅力を生かした店舗作りが好評をいただいており、当連結会計年度もイメージ・キャラクターをモチーフにしたメニュー・グッズの開発やイベントの開催等を行いましたが、現在の業態に変更してから相応の年数が経過したこともあり、売上高は前連結会計年度と比べ概ね横ばいとなりました。その結果、部門全体の売上高は8千1百万円(前期比0.0%減)、セグメント利益は7百万円(前期比0.1%減)となりました。
今後も収益力の維持・改善に向けて、地域における経営環境の分析とともにイメージ・キャラクターの魅力がより伝わるような店舗設計を目指し、店舗経営委託先との連絡をより蜜にし、地域のお客様のニーズを捉え、オリジナルメニューやグッズの開発、イベントの開催など、店舗のブランド力のさらなる強化をはかってまいります。
・その他
主としてマクミラン・アリスの版権料収入や自販機手数料を「その他」の事業としており、全体として売上高は7百万円(前期比9.9%減)、セグメント利益は2百万円(前期比18.7%減)となりました。マクミラン・アリスの版権事業につきましては、版権提供先の状況に気を配り収益の確保につながるような管理をしっかりと行ってまいります。また、自販機手数料につきましては、季節や天候の変動、またドリンクのラインナップや自販機のバージョンアップ等にも気を配ってまいります。
(経常利益)
営業外収益として、受取利息及び配当金2百万円、持分法による投資利益2千7百万円等があった一方、営業外費用として支払利息2百万円、「その他」の営業外費用6百万円があり、経常利益は1億6千2百万円(前期比67.4%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損失として、所有不動産の環境対策費(アスベスト除去費用)4百万円の計上がありました。法人税等につきましては、法人税、住民税及び事業税4千1百万円に対し、主として連結子会社である株式会社寄居武蔵野自動車教習所の収益見込に基づいた繰延税金資産の増加による法人税等調整額の計上△6百万円があり、法人税等合計は3千5百万円となりました。よって、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1億2千2百万円(前期比20.2%増)となりました。
C.連結キャッシュ・フロー計算書関係
「営業活動によるキャッシュ・フロー」につきましては、税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費があった一方、仕入債務の減少や持分法による投資利益の計上があり、2億1千4百万円の資金の増加(前期比2.0%増)となりました。「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、「シネマカリテ」におけるロビーの改修工事や自動車教習事業部門における教習車両の取得等による支出により、3千8百万円の資金の減少(前期は2千6百万円の資金の減少)となり、「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、金融機関よりの長期借入金の約定返済やリース債務の返済が進んだことにより8千8百万円の資金の減少(前期は1億2百万円の資金の減少)となりました。
その結果、「現金及び現金同等物の期末残高」は7億4千万円(前期比13.4%増)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
映画事業は、話題性・集客力のある作品を数多く世に送り出して行くことが経営成績の安定には不可欠であり、そのためには、映画興行・映画配給の双方向から、映画の魅力をいかにPRしていくかが、経営成績に重要な影響を与えるひとつの要因と考えております。当社は映画興行のみならず映画配給も手がけることによって、映画の魅力をより重層的に発信していくことができるものと考えており、その効果として、一人でも多くのお客様が映画館に足を運んで映画の魅力に触れていただき、経営成績に良い影響を及ぼし、より良い結果に結びつけていけるよう、今後も努力してまいります。
不動産事業につきましては、経常的に安定した収益が見込める不動産賃貸業を柱としており、当社グループ全体の事業基盤を下支えするうえで重要な役割を担っております。引き続き安定した経営基盤を維持していくためには、所有賃貸等不動産の状況を常に把握し、設備の更新や入居テナントの経営環境等にも気を配りながら、所有不動産の資産価値の維持向上に務めていくことが不可欠であると考えております。
自動車教習事業におきましては、若年層の人口減少や自動車運転免許への関心の低下、さらには地域内における自動車教習所の競合といった要因による収益への影響が引き続き今後も予想されるため、大型特殊自動車等の普通自動車以外の車種や高齢者教習など、近隣の自動車教習所との差別化をはかるべく、多様な教習メニューの提供と送迎バスルートの拡充、教習指導員の教育や効率のよい配置、また地域との信頼関係を深める努力を怠らず、収益の維持に努めてまいります。
商事事業といたしましては、経営委託先の飲食店にて採用するキャラクターのイメージが重要な経営成績につながるファクターであると認識しており、経営委託先と連携し、キャラクターの魅力がより伝わるような新しい飲食メニューやグッズ等の開発により、店舗のブランド力を高め、収益の向上に繋げてまいります。
④ 経営戦略の現状と見通し
当社は映画事業を通じて「社会に健全な娯楽を提供すること」を主要な事業目的としております。しかしながら、映画事業は上映作品の持つ集客力、流行等に大きな影響を受ける事業であり、主力事業としての数字でははかれない会社への貢献はあるものの、収益面においては、現時点において、常時安定的に会社の業績向上に寄与できているとは言い難く、セグメント損失を計上している現状から考えても、不確実な側面があることは否めません。映画事業においては、今後も引き続き、番組編成やサービスの質の向上・設備の充実等、映画館に足を運んでいただく営業努力を継続していくことでセグメント収益の改善に向けて取り組んでいくことはもちろんですが、不動産事業、自動車教習事業においてもその事業資産を有効に活用することで、グループ全体として確実に収益を生み出せる経営体質の強化に努め、さらなる経営基盤の安定化に向けて努力していくことが重要と考えております。
映画事業においては、従来の映画興行事業に加え、映画配給事業等、新たに取り組み始めた事業の拡充も視野に入れ、さらには「武蔵野館」100周年記念事業による企画上映等のイベントを行うことで、ミニシアターの存在価値をPRし、また将来のミニシアターを取り巻く経営環境にも配慮しながら、包括的に映画事業を手がける会社を目指してまいります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
A. 流動性の管理方針
映画興行や不動産賃貸が事業の主軸である当社は、現金または銀行振込による売上入金の比率が高いため、売上債権の回収については概ね効率が良いものと考えております。したがって毎日の入金管理に重点を置くことはもちろん、売掛債権等が発生する場合においては、その相手先の状態に気を配り、また信用調査を行うなど、営業部門と経理部門双方からのリスク管理を徹底しております。
B. 短期的な債務の状況
当社グループの総資産のうち、流動負債の構成比は11.2%となりました。前年度の8.2%に比べ、未払金が増加の傾向にありますが、その理由はテナントビルの設備更新工事に係る未払金からなる「その他」の増加であります。また、流動比率は114.6%(前年度は146.0%)となっております。今後も財務基盤の安定性を保つために、短期的な債務の管理には細心の注意をはらってまいります。
C. ファイナンス及び資本の財源
資本市場における資金の調達は1989年以降行っておりません。現在は主に金融機関からの借入金により資金調達を行っております。また当社は安定的な営業利益の積み上げによる復配の実現を経営課題としており、キャッシュ・フロー経営を徹底させることにより自己資本の増強に努めることが第一と考えております。
また、当社は、より快適な劇場空間を提供しお客様の来館満足度の向上を目指すため、当連結会計年度に映画館「シネマカリテ」におけるロビーの改装を行っており、その支出は2千5百万円となりましたが、当該支出に係る資金につきましては手許資金で賄っており、当連結会計年度において新たな金融機関よりの借入は行っておりません。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
主力事業である映画事業をはじめ、基幹事業による営業利益を長期継続的に確保し、復配を実現することが当社グループの課題であると認識しております。当連結会計年度におきましては、不動産投資に係る一時的な収入等もあり、連結損益計算書における親会社株主に帰属する当期純利益は1億2千2百万円となり、利益剰余金は3億3百万円となりましたが、その原資は概ね一時的な収益によるものであり、映画事業においては映画興行収入の減少や映画配給関連事業に係る営業費用の発生によりセグメント損失の計上となりました。映画事業は当社の主力事業であり、会社を代表する事業セグメントとして数字には表れない貢献はあるものの、一方でセグメント損失の計上は当社の財務面に重要な影響を及ぼしており、早急に改善すべき経営課題であると考えております。そのため当社では映画事業を今後も継続していくために、その収益力の向上に向けての映画配給事業への取り組みや、また、映画の素晴らしさ、映画館で映画を観る楽しさをより多くの方々に再認識していただき、当社映画館のファンの裾野を拡げることを企画の趣旨とした「武蔵野館」100周年記念事業の開催など、映画事業に関する新たな経営戦略を打ち出しておりますが、その収益力の改善にはいましばらくの時間と投資が必要であり、復配の原資となる営業利益の積み上げによる安定的な内部留保の確保には、現段階においては至っていないものと考えております。そのため今後も、すべての事業において安定的に営業利益を積み重ねていけるよう、経営基盤のさらなる強化を目指し、特に映画事業におきましては、映画配給関連事業の育成に注力し、映画興行のみならず映画配給も手掛ける会社として事業コンテンツの充実をはかるなど、復配に向けた、より前向きな経営施策を講じてまいります。
当社は株式会社リサ・パートナーズ(以下「リサ・パートナーズ」)との間で、2005年5月27日に開催した取締役会での決議を経て、資本提携について基本合意書を締結しております。具体的な内容については、次の通りです。
1.資本提携の目的
リサ・パートナーズとの関係強化及び相互の発展を主要な目的とするものであります。
2.資本提携先の概要 (2019年3月31日現在)
3.資本提携の概要
当社の連結子会社が所有していた当社株式を、2005年5月27日付でリサ・パートナーズに譲渡いたしました。
2019年3月31日現在、リサ・パートナーズは当社株式を100,562株保有しております。詳しくは、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (6) 大株主の状況」をご参照ください。
該当事項はありません。