第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものです。

当社は、サービス業を通じて地域社会に貢献するとともに、お客様に感動のあるサービスを提供することを経営の基本方針としております。

また、当社の中核事業であるシネマ事業は、作品により予想と実績の乖離が大きいため、特定の経営指標をもって経営目標とすることはせず、安定した収益基盤の強化に努めていく方針です。

 

今後のわが国経済は、新型コロナウィルス感染症による感染状況やウクライナ情勢によるわが国への影響が懸念され、先行きが不透明な状況が続くものと思われます。
 このような状況のもと当社では、引き続き同感染症の徹底した感染予防対策を施すことで、お客様が安心してご利用いただける環境を提供してまいります。

シネマ部門では、名古屋地区の映画・映像の情報発信基地として、さまざまな番組、さまざまなイベントを提供していくエンターテイメント性の高い劇場運営に努めてまいります。

今後上映予定の主な作品としまして、邦画では、6月公開「鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成」、7月公開「キングダム2 遥かなる大地へ」、9月公開「沈黙のパレード」、冬公開の「ラーゲリより愛を込めて」、洋画では、7月公開「エルヴィス」、「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」、8月公開「ソニック・ザ・ムービー ソニックvsナックルズ」、12月公開の「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」、アニメでは、7月公開「ミニオンズ フィーバー」、8月公開「ONE PIECE FILM RED」、11月公開「すずめの戸締まり」、冬公開の「SLAM DUNK」、ODSでは、「シネマ歌舞伎」や「METライブビューイング」など、幅広いジャンルの良質な作品を取り揃えております。

さらに、上質なアート作品をお届けする「アートレーベル」、コアなアニメ作品をお届けする「アニメレーベル」においても、より充実した番組編成をしてまいります。

飲食部門は、体に優しい食材の提供・商品開発に臨むとともに、イベント等も積極的に実施しながら、お寛ぎいただける空間の創造に努めてまいります

アド事業では、強みである映画関連を中心に、配給会社、興行会社などのニーズをしっかりと捉えた営業活動を継続し、顧客満足度を上げるよう努めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する内容については、当事業年度末現在において判断したものです。

(1)新型コロナウィルス感染症拡大に関するリスク

新型コロナウィルス感染症拡大の影響については現時点で入手可能な情報や予測に基づき、今後においても当社への様々な影響は一定程度残るものの、徐々に収束に向かうものと予想しております。しかし、今後、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う政府・自治体からの要請による休業、営業時間短縮、座席数の制限、劇場内飲食の禁止等の措置が取られた場合、また、新型コロナウィルス感染症拡大の影響による映画、アニメ等の公開予定作品について中止又は公開延期になった場合には当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、映画館及び各事業所において感染拡大を予防するための各種ガイドラインに基づき、一般的な検温チェック、消毒作業をはじめとした適切な感染防止対策を徹底し、お客様や従業員等に対する感染リスクを低減することで、事業継続に向けた対応策がとられております。

 

(2)劇場用映画の興行成績に関するリスク

劇場用映画作品の興行成績は、作品による差異が大きく不安定であり、各作品の興行成績を予想することは常に困難です。仮に、一定の成績に達しない作品が長期間にわたり継続した場合には、当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3)多数の顧客を収容可能な営業施設における災害等の発生に関するリスク

当社は、映画館、飲食店等の多数の顧客を収容可能な施設において営業をおこなっており、それらの施設において、災害、衛生上の問題など顧客の安全にかかわる予期せぬ事態が発生しないという保証は存在しません。万一、そのような事態が発生した場合には、その規模によっては、当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の事業拠点は、名古屋市及びその近郊に集中しているため、当該地域において大規模地震等の災害が発生した場合、その規模と被災状況によっては、当社の経営成績、財政状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)不動産賃貸に関するリスク

当社は、賃貸不動産を保有しておりますが、不動産市況によっては賃貸物件の入居者や賃料が計画通り確保できなくなる可能性があります。各テナントとは綿密なコミュニケーションを取りながら賃料交渉等にも誠実に対応しておりますが、既存テナントが退去し、空室期間が長期化した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度のわが国経済は、政府の対策による新型コロナワクチン接種率の向上等もあり、景気は徐々に回復傾向が見られました。しかし新種株の発生により再び感染者数の増加もあり、経済・社会活動など先行き不透明な状況で推移しました。

このような状況のもと当社では、引き続き政府・自治体および関係団体からの新型コロナウイルス感染症の感染予防対策のガイドラインに基づき、安心・安全な環境を提供し、一層のサービス向上に努めてまいりました。

この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.経営成績

売上高は27億58百万円(前年同期比40.6%増)、営業損失は2億43百万円(前年同期は営業損失3億91百万円)、経常損失は1億18百万円(前年同期は経常損失3億11百万円)、また、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、繰延税金資産の一部を取り崩し法人税等調整額に計上したことにより、当期純損失は2億2百万円(前年同期は当期純損失3億26百万円)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用したことにより、売上高は4,879千円減少し、営業損失及び経常損失、税引前当期純損失は4,879千円増加しております。

セグメントの業績を示すと、次のとおりです。

シネマ事業

映画業界では、同感染症拡大の影響による二度の緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置が発出されたことにより、お客様のマインドの回復には未だ至りませんでした。また、洋画につきましては、公開延期が重なり、大きく影響を受けることとなりました。

そのような中、邦画・アニメ作品が貢献した結果、令和3年の全国入場人員は前年比8.2%増の1億14百万人、興行収入は同13%増の1,618億93百万円となりました。

全国のスクリーン数については、前年より32スクリーン増加の3,648スクリーンとなりました。

当社シネマ部門では、10月からは「緊急事態宣言」が解除されたことに伴い、レイトショーの上映を再開させるなど、コロナ前の営業体制に戻り、より的確かつ迅速な番組編成を実施することで、売上の最大化を目指してまいりました。

3月には、「ミッドランドスクエア シネマ」オープン15周年を迎えるにあたり、一部設備のリニューアル、各種記念イベントを実施し、お客様に感動の提供を行ってまいりました。

当事業年度の公開作品数は、邦画163作品、洋画94作品、アニメ86作品、ODS(映画以外のデジタルコンテンツ)174作品の合わせて、517作品(前期末比127作品増)を上映いたしました。

主な上映作品としまして、邦画では、4月公開「るろうに剣心 最終章 The Final」、7月公開「東京リベンジャーズ」、9月公開「マスカレード・ナイト」、11月公開の「ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”」、洋画では、8月公開「ワイルド・スピード ジェットブレイク」、10月公開「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」、12月公開「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」、1月公開の「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」、アニメでは、4月公開「名探偵コナン 緋色の弾丸」、6月公開「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」、7月公開「竜とそばかすの姫」、12月公開の「劇場版 呪術廻戦0」、ODSでは、11月公開「劇場版 舞台『刀剣乱舞』虎伝 燃ゆる本能寺」、6月公開「シネマ歌舞伎 鰯賣戀曳網」、1月公開の「中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー 2007-2016 歌旅~縁会~一会」などの番組を編成いたしました。

また、お客様参加型のトークイベント付上映会の実施や、サブスクリプション型のサービスに参加をするなど、映画文化の活性化を進めるための活動を始め、8月からはお笑いライブ「よしもと名駅四丁目ライブ」もスタートさせ、バラエティに富んだラインナップを揃えてまいりました。

 

飲食部門では、10月1日に「LA BOBINE ガレットカフェ」を「ミッドランドシネマ ドーナツ ファクトリー」へ生まれ変わらせ、ふんわりもっちりのドーナツを提供させていただき、映画館においても販売するなど、営業の改善を図ってまいりました。また、映画とのコラボレーション企画を実施し、店舗装飾や商品開発するなど、お客様に喜んでいただきました。名古屋市千種区の「覚王山カフェJi.Coo.」では、安心できる食材や製法にこだわったメニューの開発をし、「おいしさ」の追求を図っていき、お客様に満足いただける店舗創りに努めてまいりました。

その他、新たな試みとして参加しておりますアニメ「シキザクラ製作委員会」におきましては、昨年10月に東海エリア発の本格的テレビシリーズとなるアニメの放映が始まり、各配信サイトにおいても提供が行われました。

この結果、当事業では売上高は24億71百万円(前年同期比44.1%増)、営業損失は2億37百万円(前年同期は営業損失3億64百万円)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」等を当事業年度の期首から適用したことにより、売上高は4,879千円減少し、営業損失は4,879千円増加しております。

 

アド事業

当事業は、「東京営業室」を軸に引き続き映画関連を中心とした営業活動をいたしました。映画関連は一部回復の兆しは見られたものの、催事・イベント等の開催に同感染症の影響が残り、厳しい状況で推移いたしました。また、コインパーキング事業につきましても新規案件が減少し、低迷いたしました。

この結果、当事業では売上高は2億6百万円(前年同期比21.2%増)、営業損失は36百万円(前年同期は営業損失49百万円)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」等を当事業年度の期首から適用したことによる影響はありませんでした。

 

不動産賃貸事業

当事業では名古屋市において商業施設賃貸を中心に事業を行い、同感染症の影響を大きく受けることなく、堅調に推移いたしました。

この結果、当事業では売上高は79百万円(前年同期比5.5%増)、営業利益は30百万円(前年同期比35.0%増)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」等を当事業年度の期首から適用したことによる影響はありませんでした。

 

b.財政状態

当事業年度末の総資産は、43億41百万円(前事業年度比0.2%減)となりました。

流動資産は13億36百万円(前事業年度比11.9%増)となり、固定資産は30億4百万円(前事業年度比4.7%減)となりました。

負債は、10億93百万円(前事業年度比32.8%増)となりました。

流動負債は、6億25百万円(前事業年度比43.4%増)となり、固定負債は、4億68百万円(前事業年度比20.9%増)となりました。

純資産は、32億47百万円(前事業年度比7.9%減)となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の期首残高が21,859千円減少したこと等により純資産額が減少しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は、9億35百万円と前事業年度末と比べ1億73百万円の増加となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、2億62百万円(前年同期は△4億11百万円)となりました。これは主に、減価償却費1億83百万円等によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、△8百万円(前年同期は△8百万円)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入55百万円および有形固定資産の取得による支出57百万円等によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、△81百万円(前年同期は△80百万円)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出49百万円等によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 売上実績

当事業年度における売上実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

売上高(千円)

前年同期比(%)

シネマ

2,471,579

144.1

アド

206,698

121.2

不動産賃貸

79,762

105.5

合計

2,758,040

140.6

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える会計方針について重要な判断や見積りをおこなっております。その主なものは貸倒引当金、賞与引当金等であり、その概要については「財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

新型コロナウィルス感染症の影響については、現時点で入手可能な情報や予測等に基づき、今後においても当社への様々な影響は一定程度残るものの、徐々に収束に向かうものと仮定し、繰延税金資産の回収可能性の会計上の見積りを行っております。新型コロナウィルス感染症による経済活動への影響は不確実性が高いため、今後の実際の推移がこの過程と乖離する場合には、翌事業年度の繰延税金資産計上額に影響を与える可能性があります。

なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づいておこなっていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績

(売上高)

当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ、7億96百万円増加し、27億58百万円となりました。

(営業損益)

売上総利益は12億87百万円(前事業年度比3億43百万円増)となり、売上総利益率は46.7%となりました。また、販売費及び一般管理費は15億30百万円(前事業年度比1億94百万円増)となりました。この結果、営業損失は2億43百万円(前事業年度は営業損失3億91百万円)となりました。

(経常損益)

経常損失は1億18百万円(前事業年度は経常損失3億11百万円)となりました。

(当期純損益)

当期純損失は2億2百万円(前事業年度は当期純損失3億26百万円)となりました。

 

 

b.財政状態

当事業年度の総資産は43億41百万円(前事業年度比0.2%減)となりました。

流動資産は13億36百万円(前事業年度比11.9%増)となりました。これは主に、現金及び預金の1億73百万円の増加等によるものであります。

固定資産は30億4百万円(前事業年度比4.7%減)となりました。これは主に、建物の87百万円の減少等によるものであります。

負債は、10億93百万円(前事業年度比32.8%増)となりました。

流動負債は6億25百万円(前事業年度比43.4%増)となりました。これは主に、買掛金の89百万円の増加等によるものであります。

固定負債は4億68百万円(前事業年度比20.9%増)となりました。これは主に、繰延税金負債の62百万円の増加等によるものであります。

純資産は32億47百万円(前事業年度比7.9%減)となりました。これは主に、当期純損失の2億2百万円の計上により繰越利益剰余金が2億23百万円減少したことによるものであります。なお、当事業年度末の自己資本比率は、前事業年度末の81.1%から74.8%となりました。

 

c.キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については「第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。

当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

当社の資金需要としては、設備投資、運転資金、配当金の支払い等であり、主に営業活動によるキャッシュ・フロー等により資金を調達しております。

 

当社は、サービス業を通じて地域社会に貢献するとともに、「感動の創造」をキーワードに、お客様に感動のあるサービスを提供することを重点項目として取り組んでおります。

なお、中期的な経営戦略については「第2事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。