当連結会計年度におけるわが国経済は、政府・日銀による経済対策・金融政策の効果により、企業収益や雇用・所得環境の改善がみられ、景気は緩やかな回復基調が続いていたものの、中国をはじめとするアジア新興国等の景気下振れによる企業収益への影響や個人消費の伸び悩み等先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような情勢のもと、劇場歌舞伎座及び木挽町広場(地下広場)が3年目を迎えた当社グループにおきましては、当連結会計年度の売上高は4,189,262千円(前期比7.5%減)、営業利益は421,705千円(前期比12.1%減)、経常利益は431,642千円(前期比11.1%減)となり、当期純利益は192,752千円(前期比34.5%減)となりました。
これを事業のセグメント別にみると、不動産賃貸事業につきましては、売上高が1,879,001千円で10,421千円(前期比0.6%)の増収となったものの、土地の固定資産税評価額の上昇により固定資産税・都市計画税が増加したこと等により、セグメント利益は767,941千円で20,504千円(前期比2.6%)の減益となりました。
食堂・飲食事業につきましては、売上高は950,011千円で53,080千円(前期比5.3%)の減収、セグメント損失は27,855千円(前期は66,820千円のセグメント損失)となりました。また、所有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損損失119,282千円を特別損失に計上しました。
売店事業につきましては、売上高は1,360,249千円で298,224千円(前期比18.0%)の減収、セグメント利益は150,605千円で70,644千円(前期比31.9%)の減益となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により487,784千円増加し、投資活動により85,314千円減少し、財務活動により683,879千円減少しました。その結果、現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、281,410千円減少となり、当連結会計年度末には985,506千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果から増加した資金は、487,784千円となり、前連結会計年度との比較では254,457千円の減少となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の減少173,231千円、その他に含まれる未払金の減少122,002千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、85,314千円となり、前連結会計年度との比較では95,701千円の支出の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、683,879千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出617,000千円並びに配当金の支払額59,583千円であります。
当連結会計年度における売上高実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称 | 金額(千円) | 割合(%) | 前年同期比(%) |
不動産賃貸事業 | 1,879,001 | 44.8 | 0.6 |
食堂・飲食事業 | 950,011 | 22.7 | △5.3 |
売店事業 | 1,360,249 | 32.5 | △18.0 |
計 | 4,189,262 | 100.0 | △7.5 |
(注) 1 主な相手先別売上高実績及び総売上高に対する割合は次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
売上高(千円) | 割合(%) | 売上高(千円) | 割合(%) | |
松竹㈱ | 952,893 | 21.0 | 944,655 | 22.5 |
KSビルキャピタル特定目的会社 | 719,331 | 15.9 | 719,331 | 17.2 |
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループは、劇場歌舞伎座及び付帯施設を集客力のある魅力的なものとするため、「GINZA KABUKIZA」の各種施設を利用した催事企画等に積極的に取り組んでまいります。
不動産賃貸事業は、劇場建物や設備の安全性を高め、店舗テナントの期待に応えられる施設運営を進めてまいります。
食堂・飲食事業は、歌舞伎座厨房伝統の味を継承しながら、組織や製造工程を見直すことによりコスト削減を推し進めます。また、劇場内の食堂運営、劇場内及び木挽町広場(地下広場)での折詰弁当の販売に加え、仕出し料理のケータリング等も充実させ、利益の向上に貢献させてまいります。
売店事業は、「歌舞伎座ブランド」オリジナル商品の企画・開発を進めてまいります。また、インターネットショップ『かお店』及び百貨店等の催事による商品販売の継続、所有商標等の知的財産を最大限活用して将来に繋がるようなサービスをさらに充実するよう努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
当社グループはこれらのリスクを認識したうえで、その発生の回避及び発生時の適切な対応に向けて努力していく所存であります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは不動産を保有し、賃貸しております。そのため、万一大規模な自然災害・事故等の予期せぬ事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、飲食サービスを提供しております。当社グループでは、衛生管理の重要性を十分認識した上で、従業員に対して衛生管理の指導を徹底しておりますが、万一食中毒等の重大な衛生問題が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは不動産を保有し、各テナントと賃貸借契約を交わしております。テナントの財政状態の悪化、移転等による契約の解約等が行われた場合、新規テナントの決定までの賃貸料収入の減少または賃料相場の下落等で、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは劇場を松竹㈱に賃貸し、同社が演劇興行を行っておりますが、不慮の事故等により興行が中止になった場合等は、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、松竹㈱と次のとおり劇場歌舞伎座賃貸借契約を締結しております。
契約先 | 契約の内容 | 契約年月日 | 契約期間 |
松竹㈱ | 劇場賃貸借契約 | 平成25年2月26日 | 平成25年3月1日から平成35年2月末日まで(10年間) |
該当事項はありません。
当社グループにおける財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表] [注記事項] [連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項] に記載のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,590,063千円減少し26,396,401千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ273,858千円減少し1,109,117千円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少281,410千円であります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,316,204千円減少し25,287,283千円となりました。主な要因は、設備投資による固定資産の増加16,471千円及び減価償却等による減少557,425千円、固定資産の減損による減少119,282千円並びに投資有価証券を時価評価したことによる減少704,505千円であります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,326,937千円減少し16,472,162千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ191,676千円減少し1,378,952千円となりました。主な要因は、未払金の減少122,642千円、未払消費税等の減少41,992千円及び買掛金の減少28,507千円であります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,135,260千円減少し15,093,209千円となりました。主な要因は、流動負債への振替による長期借入金の減少617,000千円及び長期前受金の減少292,809千円並びに投資有価証券を時価評価したこと等による繰延税金負債の減少225,511千円であります。
当連結会計年度末の純資産の部の合計は、前連結会計年度末に比べ263,126千円減少し9,924,238千円となりました。主な要因は、投資有価証券を時価評価したことによるその他有価証券評価差額金の減少392,863千円及び利益剰余金の増加132,218千円であります。
売上高は、前連結会計年度に比べ340,883千円減少し、4,189,262千円となりました。これは主に、劇場歌舞伎座及び木挽町広場(地下広場)がオープン3年目を迎え、売店での土産品購買が減少傾向にあること等によるものであります。
売上原価は、前連結会計年度に比べ295,769千円減少し、3,248,611千円となりました。不動産賃貸事業におきましては、主に土地の固定資産税・都市計画税が当連結会計年度に増加したことにより、前連結会計年度に比べ15,266千円増加しました。食堂・飲食事業及び売店事業におきましては、売上減少に伴い、前連結会計年度に比べそれぞれ93,697千円及び217,338千円減少しました。また、販売費及び一般管理費は、12,794千円増加し518,945千円、営業利益は、57,908千円減少し421,705千円となりました。
営業外収益は、3,483千円減少し33,222千円となりました。
営業外費用は、長期借入金の約定返済による支払利息の減少等により、7,443千円減少し23,284千円となり、その結果、経常利益は、53,948千円減少し431,642千円となりました。
なお、当期純利益は、特別損失として減損損失119,282千円を計上したこと及び法人税等合計119,607千円により、前連結会計年度に比べ101,625千円減少し、192,752千円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、第2 [事業の状況] 1 [業績等の概要] (2) キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。