第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度における我が国経済は、政府の経済政策や日銀の金融政策により、景気が緩やかな回復基調で推移したものの、中国経済の急激な減速をはじめ、原油価格の大幅な下落など世界経済の下振れリスクや日銀によるマイナス金利の導入等の影響もあり、依然として先行き不透明な状態が続いております。

 レジャー業界全般において徐々に回復が進んでいるのと比較すると、興行業界は未だ回復が進んでおらず、また、個人消費につきましても、買い控えやレジャー予算の削減が未だ継続しており、依然厳しい状況が続いております。

そのような中、当社は平成27年4月には中日劇場との共催による「中日劇場四月花形歌舞伎」、6月には当社主催「香西かおりコンサート」、10月には恒例となりました金山の日本特殊陶業市民会館における歌舞伎公演「錦秋名古屋顔見世」、平成28年3月には「松竹新喜劇・香西かおり合同公演」を上演しました。 また、中日劇場公演の販売協力を行いました。

その結果、当事業年度の業績は、売上高7億4千4百万円(前年同期比54.9%増)となりました。利益面では、営業利益5千1百万円(前年同期は営業損失4千7百万円)、経常利益5千4百万円(前年同期は経常損失4千3百万円)、当期純利益5千8百万円(前年同期比1.3%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物は、前年同期と比べ5千8百万円減少し、1億8千1百万円となりました。。

営業活動によるキャッシュ・フローは、5千6百万円の支出(前年同期は2千4百万円の支出)となりました。これは主に、仕入債務の減少5千1百万円、前受金の減少1千3百万円、訴訟損失引当金の増加1千万円によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入10億円及び定期預金等の預入による支出10億円等により、0百万円の支出(前年同期は1千1百万円の収入)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、2百万円の支出(前年同期は4百万円の支出)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出1百万円によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社は劇場事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。また、当社は受注生産形態をとらない業種であるため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。

 

(1) 販売実績

当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。

区分

当事業年度
(自 平成27年4月1日
  至 平成28年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

劇場

744,397

154.9

合計

744,397

154.9

 

(注)1 上記の金額には、消費税は含まれておりません。

2 総販売実績に対する割合が10%以上の相手先はありません。

 

 

3 【対処すべき課題】

今後の見通しにつきましては、業務提携をおこなっている松竹株式会社と共同して実施する演目の充実を更に進め、「歌舞伎興行」の観覧券販売に傾注し、中部地区における演劇・芸能文化の中心として個人顧客・団体だけでなく各企業への協力を呼びかけることにより「歌舞伎興行」を成功させ、収支の増強を図ってまいります。

さらに、その他実施する短期公演につきまして個別の収支管理を徹底させ収支が見込める可能性の高い公演に限り実施するとともに、中日劇場との販売提携を行うことにより、送客による売上高向上に努めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 劇場事業損益に影響を及ぼす事項について

当社の中心事業である劇場事業は、歌舞伎公演や各種演劇、歌謡ショー等を上演しておりますが、出演俳優の健康上の理由及び不慮の事故等により出演が不可能になる恐れがあります。これに対しては、常に代役の出演が可能な状況を維持するなどの対策を講じてはいるものの、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

又、斬新で魅力ある公演の提供に努めておりますが、公演及び役者の話題性や認知度並びに近隣の他劇場の公演との兼ね合いや個人消費の動向等により、入場者数が大きく左右される可能性があります。それに伴い、当社業績が変動する可能性があります。

 

(2) 事業再構築について

当社の創業事業であり主力事業である劇場事業においては、平成25年2月14日に正式申込みを行い平成25年4月26日に成立した事業再生ADR手続の中で承認の決議がなされた事業再生計画に従って、当社は御園座会館を平成25年9月に積水ハウス株式会社に売却し、積水ハウス株式会社による旧御園座会館の再開発を経て劇場併設型分譲マンションとなった新建物の劇場部分の区分所有権を平成29年12月に取得する予定です。これは、会館老朽化の問題と、オーケストラピットの不備のために成長分野であるミュージカル公演を上演出来ずに若年層顧客を取り込めなかった設備上の問題を、劇場再開発によって解消することを企図していますが、旧御園座会館の売却後平成30年春に予定されている公演までの間は、当社の本拠となる劇場を有しないことになります。当社は、この再開発期間中においても近隣の代替施設を賃借することで興行を継続する予定ですが、代替施設の設備上の制約や地理的条件、さらには賃借可能性の限定等により、興行期間や入場者数が大きく影響を受ける可能性があります。

また、旧御園座会館の閉鎖を契機に固定費を要するビジネスモデルから変動費型ビジネスモデルに転換する予定でありますが、新ビジネスモデルの業務フローが確立するまでの間に安定的に事業運営を行うことが出来ない場合は、計画外の費用が発生し、収益が予想よりも悪化する可能性があります。

 

(3) 個人情報の取り扱い

御園座友の会及び個人電話予約センター(御園座チケットセンター)にてお客様の個人情報や予約状況を保有しております。個人情報漏洩について、当社の対応策は、管理責任者を配置し、個人情報の管理・徹底に努めております。又、外部からの不正侵入防止の為にファイアウォールを導入しております。しかしながら、外部からのハッキング等、不測の事態により、万が一、個人情報が外部に漏洩するような事態となった場合には、当社の信用失墜に伴う劇場売上高の減少及び損害賠償による費用の発生等が起こる可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) 地震・台風等の自然災害による影響について

当社の事業拠点は、すべて愛知県にあり南海トラフ地震の防災対策強化地域内にあることから、地震発生時の対策マニュアルを新たに策定し、緊急時における社内体制の強化を図っておりますが、近い将来に発生すると予想される南海トラフ地震は、その災害規模も甚大であるとされております。これらに代表される自然災害のため、事業活動の停止も予想されます。その結果、当社の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特に記載すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特に記載すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、個々の「重要な会計方針及び見積り」については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載の通りであります。

 

(2) 財政状態の分析

① 資産の部

当事業年度末における流動資産の残高は、45億5千8百万円となり、前事業年度末に比べ4千8百万円の減少となりました。この主な要因は、未収入金が9億9千9百万円減少したものの、現金及び預金が9億4千1百万円増加したことによるものであります。固定資産の残高は、4千9百万円となり、前事業年度末に比べ6百万円の減少となりました。この主な要因は、投資有価証券が5百万円、リース資産が1百万円減少したことによるものであります。この結果、総資産は、46億8百万円となり、前事業年度末に比べ5千4百万円の減少となりました。

 

② 負債の部

当事業年度末における流動負債の残高は、4千3百万円となり、前事業年度末に比べ8千5百万円の減少となりました。この主な要因は、買掛金が5千1百万円、預り金が3千7百万円減少したことによるものであります。固定負債の残高は、2億9千8百万円となり、前事業年度末に比べ2千1百万円の減少となりました。この主な要因は、繰延税金負債が2千2百万円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は、3億4千1百万円となり、前事業年度末に比べ1億7百万円の減少となりました。

 

③ 純資産の部

当事業年度末における純資産の残高は、42億6千6百万円となり、前事業年度末に比べ5千3百万円の増加となりました。この主な要因は、固定資産圧縮特別勘定積立金が2千1百万円、繰越利益剰余金が3千6百万円増加したことによるものであります。

 

 

(3) 経営成績の分析

① 売上高

当事業年度の業績は、売上高7億4千4百万円(前年同期比54.9%増)となりました。利益面では、営業利益5千1百万円(前年同期は営業損失4千7百万円)、経常利益5千4百万円(前年同期は経常損失4千3百万円)、当期純利益5千8百万円(前年同期比1.3%増)となりました。。

 

② 売上原価及び販売費及び一般管理費

当事業年度における売上原価は、5億9千2百万円(前年同期比40.1%増)となりました。その主な要因は、公演費が増加したことによるものであります。販売費及び一般管理費は、1億円(前年同期比4.2%減)となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況の分析

当事業年度末における現金及び現金同等物は、前年同期と比べ5千8百万円減少し、1億8千1百万円となりました。

 

〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕

営業活動によるキャッシュ・フローは、5千6百万円の支出(前年同期は2千4百万円の支出)となりました。これは主に、仕入債務の減少5千1百万円、前受金の減少1千3百万円、訴訟損失引当金の増加1千万円によるものであります。

 

〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入10億円及び定期預金等の預入による支出10億円等により、0百万円の支出(前年同期は1千1百万円の収入)となりました。

 

〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕

財務活動によるキャッシュ・フローは、2百万円の支出(前年同期は4百万円の支出)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出1百万円によるものであります。