文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略等
当社は、『未来を拓く夢創造企業~人がいるかぎり、心をこめた夢創り~』を経営理念として掲げ、
第一に、劇場経営を中心とした芸能文化事業のパイオニアとして、お客様のための一流の夢創りをプロデュースし
ます。
第二に、新しい時代のニーズに的確に対応し、常に歴史と伝統を踏まえ、未来の可能性にチャレンジします。
第三に、当社のメンバー一人一人は、伝統とチームワークを重んじ、お客様に夢と感動をお届けするために、常に
真心をもってベストを尽くします。
の3点をモットーとして、社員一人一人が意識して取り組んでおります。また、創業の精神を忘れることなく、地域における芸能文化の担い手としての使命感をもって真摯に業務に取り組み、その模範となる存在感を示すとともに、地域の人々から感謝される企業であり続けるべく、お客様、株主、社員、社会に対する責任感を常に心掛けながら、業務向上を図っております。
当社の目標とする経営指標としては、公演ごとの収支及び営業利益を重視しております。
当社は劇場事業のみの経営であります。劇場の経営は、基本的には各公演の収支を公演終了後速やかに集計・確認し、当初計画と比べて増加したか減少したかを確認・把握しており、その集大成が四半期の業績となり、年間の業績となります。仮に、当初計画よりも公演収支が未達となる公演が発生した場合、その後の公演で取り返すべく、合理的な範囲で当初目標を上方修正させるなど、柔軟かつ適切に対応しております。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響や政府による緊急事態宣言の発令などにより、令和2年2月下旬以降、予定していた公演の中止や規模縮小により、新型コロナウイルス感染症がなければ得られた利益を獲得できない状況となっております。新型コロナウイルス感染症が一定の収束を迎え、予定していた公演の上演を再開した後には、改めて公演ごとの収支状況を確認し、新型コロナウイルス感染症による収益への影響の度合いを含め、経営上の目標の達成状況を確認する体制を再び構築してまいる所存であります。
当事業年度におけるわが国経済は、令和2年1月までの間は、概ね、好調な企業収益を背景に雇用・所得環境の改善が続くなかで、個人消費も持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、2月以降、新型コロナウイルス感染症が世界規模で急激に拡大した影響を受け、3月の景気は、大幅に下押しされ、厳しい状況となりました。先行きについては、更なる感染拡大による影響が懸念されております。
当社におきましては、平成30年4月の新劇場開場から2年目となり、4月には「陽春花形歌舞伎」が行われました。また、5月には「ミュージカル 笑う男」、「雪まろげ」、「水森かおり特別公演」、「石川さゆりコンサート2019」、6月には「ミュージカル レ・ミゼラブル」、「ファンタスティックライブ2019」、7月には「前川清特別公演 杜このみ特別出演」、「夏休み!!吉本新喜劇&バラエティ公演」、8月には「音楽劇 トムとジェリー 夢よもう一度」、「ブロードウェイミュージカル ピーターパン」、「志村けん一座 第14回志村魂~一姫二太郎三かぼちゃ~」、「ブラックorホワイト? あなたの上司、訴えます!」、9月には「坂東玉三郎 御園座特別舞踊公演」、「きん枝改メ 四代 桂小文枝 襲名披露公演」、「天童よしみコンサート2019」、「蘭RAN」、「九月新派公演」、10月には「第五十回記念 吉例顔見世」、「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」、11月には「渦が森団地の眠れない子たち」、「細川たかし特別公演 ダチョウ倶楽部一座旗揚げ公演」、「虎者-NINJAPAN-」、「組曲虐殺」、12月には「よしもと爆笑公演」、「ダンス オブ ヴァンパイア」、「加藤登紀子ほろ酔いコンサート2019」が行われました。
また、令和2年1月には「坂東玉三郎 御園座新春特別舞踊公演」、「梅沢富美男劇団&研ナオコ 新春特別公演」、「市川海老蔵特別公演」、2月には「宝塚歌劇月組公演」、3月には「吉幾三特別公演」、「キム・ヨンジャコンサート2020」を行う計画でした。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を背景として、2月26日、新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、政府より、今後2週間全国的なスポーツや文化イベントの中止や延期、規模縮小を要請されたことから、2月27日、「宝塚歌劇月組公演」の2月29日から3月4日まで予定していた8公演の中止を発表いたしました。
「吉幾三特別公演」につきましては、3月9日から3月22日まで公演は実施いたしましたが、予定されていた19回の公演のうち、公演期間中の貸切公演のうち10公演が中止となったため、上演したのは9公演にとどまりました。
「キム・ヨンジャコンサート2020」につきましては、3月5日、政府が中国と韓国からの入国者に指定場所での2週間の待機などを要請する方針を表明し、当該措置が3月9日から発動されたことから、キム・ヨンジャの来日が事実上不可能となり、3月11日、延期を発表いたしました。
以上の通り、新型コロナウイルス感染症の影響で19公演が中止となりました。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社が対処すべき当面の課題としては、主に下記の4点があります。
①「挑戦の1年」の継続
令和3年3月期は、平成30年4月の新劇場開場から3年目となります。
平成31年3月期は、平成30年4月の新劇場開場以降、お陰様で年間を通じご好評をいただき順調な業績を残すことができました。
令和2年3月期は「挑戦の1年」として、従来から御園座の強みであり、お客様に馴染みの深い歌舞伎、座長公演、お笑いの各公演のほか、新劇場になってから上演を開始したミュージカル、宝塚歌劇、ジャニーズの公演など、新たなブランド作りに努めてまいりました。
令和2年3月期においては、平成31年4月に上演した「陽春花形歌舞伎」がさまざまな理由により、大幅な赤字を計上した一方、令和2年1月~2月に上演した公演が想定を大幅に上回る実績を上げることができました。このように、収益が予算対比未達で、お客様の入りも十分ではなかった公演が発生した場合には、その原因を分析し、その経験を踏まえ、今後の対応策を身につけるとともに、年間を通してみれば大幅に想定を上回るような結果を残すような公演を上演し、収益の安定化を図っており、また、御園座に観に来る日までに「ドキドキ、ワクワク」指折り数えて待つような公演を並べられるようになってきたと考えております。
令和3年3月期もその流れを継続し、引続き「挑戦の1年」を進めてまいる予定で考えておりました。
②新型コロナウイルス感染症の影響と対応
ところが、新劇場開場後3年目を迎えるにあたって「新型コロナウイルス感染症」が突如発生いたしました。
新型コロナウイルス感染症は、世界規模で拡大し、わが国においても4月7日に政府が東京都など7都府県に対し緊急事態宣言を発令したこと、4月10日に愛知県が緊急事態宣言を発令したこと、4月16日には政府による緊急事態宣言発令対象を47都道府県に拡大したことなどにより、当社のみならず、興行業界全体に大きな影響が及ぼされております。
御園座における経営環境は、令和2年2月下旬以降3月末日までの状況から更に厳しくなっており、令和3年3月期において、以下の通り、令和2年4月から8月上旬までに上演することを予定していた全ての公演である19種類、上演日数として81日間、上演回数として116回の公演が中止となりました。この中には、例年4月に上演している歌舞伎公演、5月に短期公演を連続して行いコンサートシリーズとして銘打った公演群、発売後即完売した6月のミュージカル公演が含まれております。
<令和2年4月から8月上旬までの公演のうち当初上演を予定していたが中止となったもの>
(注)上記には、令和3年3月期中に別途公演を行う「延期」となる可能性があるものが含まれています。
8月中旬以降も上記の表以外に、更に一部の公演を中止決定しております。現時点では、公演中止が決定していない公演については上演する予定ですが、新型コロナウイルス感染症の影響等さまざまな理由から、中止となる公演が発生したり、集客が当社の想定に達しない可能性があります。
しかし、逆に新型コロナウイルス感染症が一定の収束を迎えた後、年度後半には、それまで買い控えをしていたお客様による反動や、令和2年3月以降の公演の観劇を予定していたお客様の振替が発生する可能性もあります。この2年間に培ったさまざまな経験やリスク軽減のための対策を実施することにより、新型コロナウイルス感染症が一定の収束を迎えれば、安定した収益を計上してまいることができると確信しております。
当面の間は、予定していた公演の再開や、新型コロナウイルス感染症の影響が出始める前のような経営環境を取り戻すのには時間が掛かる可能性がありますが、新劇場開場に当たり資金調達を実施したこと、新劇場開場初年度の平成31年3月期には大きな収益(当期純利益4億5千2百万円)を計上したことにより、手元現預金が潤沢であること、販売費及び一般管理費を大幅に抑制し、年間2億6千4百万円の低水準であること、また取引金融機関とも良好な関係を維持していることから、当面の資金繰りには懸念がないと考えております。
③劇場の設備、運営面の改善など
劇場運営に関しましては、劇場の設備・案内看板、場内売店やお手洗いなどの待機列の動線、劇場スタッフによるお客様の誘導や説明内容、各種企画及びその告知方法などに対し、当事業年度より導入した「御園座モニター」から寄せられたご意見やご感想、公演実施の際に寄せられたアンケートなどに対応し、対応できることから少しずつ、改善を図ってまいりました。
中期的な課題として認識しているものについても、当社としてしっかり受け止めており、すぐには対応できない場合もございますが、次善の策を速やかに対応することを含め、今後ともより多くのお客様にご満足いただける劇場作りに努めてまいる所存です。
④収益管理の徹底
新劇場開場に当たり資金調達を実施したことを踏まえ、損益面においては収支管理の徹底と、営業部門・制作部門の連携の強化などにより、引き続き収益の確保に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社の中心事業である劇場事業は、歌舞伎公演やミュージカル、各種演劇、歌謡ショー等を上演しておりますが、出演俳優の健康上の理由及び不慮の事故等により出演が不可能になる恐れがあります。これに対しては、常に代役の出演が可能な状況を維持するなどの対策を講じてはいるものの、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
又、斬新で魅力ある公演の提供に努めておりますが、公演及び役者の話題性や認知度並びに近隣の他劇場の公演との兼ね合いや個人消費の動向等により、入場者数が大きく左右される可能性があります。それに伴い、当社業績が変動する可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、令和2年3月19日、政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(以下「専門家会議」という。)より、「換気の悪い密閉空間・人が密集している・近距離での会話や発声が行われるという3つの条件が同時に重なる場」を避ける努力を続けない場合には、感染に気付かない人たちによるクラスター(患者集団)が断続的に発生し、その大規模化や連鎖が生じえるため、「3つの条件が同時に重なる場」を避けるための取組や「3つの条件が同時に重なる場」を避けるなどの行動変容の徹底が極めて重要であるとの見解が示されました。これを受け、3月23日、厚生労働省から「密を避けて外出しましょう」という注意喚起が公表され、更に3月28日には「3つの密を避けましょう」という注意喚起が公表されました。専門家会議での提言を踏まえ、換気の悪い密閉空間・多数が集まる密集場所・間近で会話や発声をする密接場面を「3つの密」と表現したものです。
「御園座」は、客席の各座席の真下から外気との入れ替えを図る「密閉」ではない空間です。また、公演の上演中は、お客様は一方向を向いて観覧し、対面による会話が原則想定されませんので、上演中においては「密接」な状態ではないと考えております。但し、客席が満席の場合には、客席は「密集」となります。したがって、3つの条件が同時に重なることはありませんが、お客様を集客すればするほど、3つの条件の1つである「密集」状態となってしまうこととなります。
「3つの密」が回避されている施設でなければ営業できないとはされていませんが、「3つの密」や「3密」という標語が、合言葉のようになった報道などがされたため、劇場に限らず、映画館、その他娯楽施設、飲食店など多くの業種において、利用者にとってみれば、「3つの密」が回避されていなければならないような感覚が刷り込まれた可能性があります。このような状況が続けば、仮に新型コロナウイルス感染症が一定の収束を見せた後も、「3つの密」が回避されていない施設や事業者が大きな非難を受ける恐れがあります。
また、専門家会議が令和2年4月22日、「市民の皆様に心がけていただきたいこと」の1つに「人と人との距離をとること(ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保))を上げたことなどにより、「2メートル以上離れる」ことが目安とされるなどの動きが広まっております。こうした動きを踏まえて、5月14日、公益社団法人全国公立文化施設協会より、各施設の再開については、感染予防に対して最大限の対策を実施することが前提条件として不可欠であるとして、新型コロナウイルス感染予防対策として実施すべき基本的事項を整理した「劇場、音楽堂等における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」が公表されました。当該ガイドラインで定められたすべての項目の実施が活動再開の必須条件ではないものの、今後の取組の参考にして欲しいとして公表されたものです。「活動再開の必須条件ではない」とはいうものの、当該ガイドラインには「感染予防に対応した座席での対策(前後左右を空けた席配置、又は距離を置くことと同等の効果を有する措置等)に努めてください」と明記されました。この基準にしたがい、例えば、劇場の客席は、必ず1席ずつ空間を開けて着席させなければならないこととされれば、いわゆる「満席」が「50%の席が埋まる状態」となります。この状態で「満席」となったとしても、従来程度のチケット料金や公演経費を前提とすれば、必ず公演収支は赤字となります。
現在は、新型コロナウイルス感染症に関する不確定な情報が多いため、新型コロナウイルス感染症とどのように共存していくか、社会全体で模索しながら進んでいる状況でありますが、上記で述べたような状況が長期間続いた場合には、収益力の安定回復が阻害されたり、本来ならば満席近い販売が期待されるような人気俳優・人気演目の公演の上演を行えなくなる恐れがあります。
御園座友の会及び個人電話予約センター(御園座チケットセンター)にてお客様の個人情報や予約状況を保有しております。個人情報漏洩について、当社の対応策は、管理責任者を配置し、個人情報の管理・徹底に努めております。又、外部からの不正侵入防止の為にファイアウォールを導入しております。しかしながら、外部からのハッキング等、不測の事態により、万が一、個人情報が外部に漏洩するような事態となった場合には、当社の信用失墜に伴う劇場売上高の減少及び損害賠償による費用の発生等が起こる可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の事業拠点は、すべて愛知県にあり南海トラフ地震の防災対策強化地域内にあることから、地震発生時の対策マニュアルを新たに策定し、緊急時における社内体制の強化を図っておりますが、近い将来に発生すると予想される南海トラフ地震は、その災害規模も甚大であるとされております。これらに代表される自然災害のため、事業活動の停止も予想されます。その結果、当社の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
当事業年度におけるわが国経済は、令和2年1月までの間は、概ね、好調な企業収益を背景に雇用・所得環境の改善が続くなかで、個人消費も持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、2月以降、新型コロナウイルス感染症が世界規模で急激に拡大した影響を受け、3月の景気は、大幅に下押しされ、厳しい状況となりました。先行きについては、更なる感染拡大による影響が懸念されております。
当社におきましては、平成30年4月の新劇場開場から2年目となり、4月には「陽春花形歌舞伎」が行われました。また、5月には「ミュージカル 笑う男」、「雪まろげ」、「水森かおり特別公演」、「石川さゆりコンサート2019」、6月には「ミュージカル レ・ミゼラブル」、「ファンタスティックライブ2019」、7月には「前川清特別公演 杜このみ特別出演」、「夏休み!!吉本新喜劇&バラエティ公演」、8月には「音楽劇 トムとジェリー 夢よもう一度」、「ブロードウェイミュージカル ピーターパン」、「志村けん一座 第14回志村魂~一姫二太郎三かぼちゃ~」、「ブラックorホワイト? あなたの上司、訴えます!」、9月には「坂東玉三郎 御園座特別舞踊公演」、「きん枝改メ 四代 桂小文枝 襲名披露公演」、「天童よしみコンサート2019」、「蘭RAN」、「九月新派公演」、10月には「第五十回記念 吉例顔見世」、「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」、11月には「渦が森団地の眠れない子たち」、「細川たかし特別公演 ダチョウ倶楽部一座旗揚げ公演」、「虎者-NINJAPAN-」、「組曲虐殺」、12月には「よしもと爆笑公演」、「ダンス オブ ヴァンパイア」、「加藤登紀子ほろ酔いコンサート2019」が行われました。
また、令和2年1月には「坂東玉三郎 御園座新春特別舞踊公演」、「梅沢富美男劇団&研ナオコ 新春特別公演」、「市川海老蔵特別公演」、2月には「宝塚歌劇月組公演」、3月には「吉幾三特別公演」、「キム・ヨンジャコンサート2020」を行う計画でした。
令和元年11月8日に公表した令和2年3月期業績予想において、営業損失2億4千万円を予想いたしましたが、令和2年1月以降に行われた公演が当初の想定を大きく上回る好調な結果を残し、「坂東玉三郎 御園座新春特別舞踊公演」、「梅沢富美男劇団&研ナオコ 新春特別公演」、「市川海老蔵特別公演」の合計で、令和元年11月8日に想定していた収益の前提よりも7千9百万円の大幅な超過達成を計上できました。そのままの状況が続けば、令和2年3月期業績予想の上方修正も視野に入れられる状況でした。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を背景として、令和2年2月26日、新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、政府より、今後2週間全国的なスポーツや文化イベントの中止や延期、規模縮小を要請されたことから、2月27日、「宝塚歌劇月組公演」の2月29日から3月4日まで予定していた8公演の中止を発表いたしました。
「吉幾三特別公演」につきましては、令和2年3月9日から3月22日まで公演は実施いたしましたが、予定されていた19回の公演のうち、公演期間中の貸切公演のうち10公演が中止となったため、上演したのは9公演にとどまりました。
「キム・ヨンジャコンサート2020」につきましては、令和2年3月5日、政府が中国と韓国からの入国者に指定場所での2週間の待機などを要請する方針を表明し、当該措置が3月9日から発動されたことから、キム・ヨンジャの来日が事実上不可能となり、3月11日、延期を発表いたしました。
以上の通り、「宝塚歌劇月組公演」、「吉幾三特別公演」、「キム・ヨンジャコンサート2020」の3公演に、新型コロナウイルス感染症による収益への大きな影響が発生いたしました。3公演合計で9千8百万円の利益下押しとなる影響があり、これは、上記の1月以降の収益大幅超過達成を打ち消すような影響となりました。
前事業年度においては、平成30年4月の新劇場開場を受け、4月には、松本幸四郎改め二代目松本白鸚、市川染五郎改め十代目松本幸四郎の襲名披露となる杮落し公演「杮葺落四月大歌舞伎」、5月には「スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース」、6月には「滝沢歌舞伎2018」と、ほぼ1ヶ月間連続で行う公演が3ヶ月連続で行われたことを主因に、前事業年度の当社主催公演回数は415回でしたが、当事業年度の当社主催公演回数は339回(前期比18.3%減)となりました。なお、この当事業年度の当社主催公演回数について、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となった19公演は除いております。
この結果、当事業年度の業績は、売上高29億6千6百万円(前期比41.3%減)となりました。
売上高の減少を反映し、利益面では、営業損失2億4千7百万円(前期は営業利益5億2千8百万円)、経常損失2億7千6百万円(前期は経常利益5億1千3百万円)、当期純損失3億1百万円(前期は当期純利益4億5千2百万円)となりました。
生産、受注及び販売の状況について、当社は劇場事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。また、当社は受注生産形態をとらない業種であるため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
(注)1 上記の金額には、消費税は含まれておりません。
2 総販売実績に対する割合が10%以上の相手先はありません。
当事業年度末における流動資産の残高は、11億4百万円となり、前事業年度末に比べ3億7千2百万円の減少となりました。この主な要因は、未収消費税等が4千4百万円、未収還付法人税等が3千3百万円増加したものの、現金及び預金が3億2千1百万円、売掛金が1億2千9百万円減少したことによるものであります。固定資産の残高は、58億9千万円となり、前事業年度末に比べ2億3千7百万円の減少となりました。この主な要因は、減価償却等により、建物が1億1千9百万円、機械及び装置が7千7百万円、工具、器具及び備品が2千5百万円それぞれ減少したことによるものであります。この結果、総資産は、69億9千4百万円となり、前事業年度末に比べ6億1千万円の減少となりました。
当事業年度末における流動負債の残高は、6億3千8百万円となり、前事業年度末に比べ1億1千2百万円の減少となりました。この主な要因は、買掛金が1億3千1百万円、預り金が4千6百万円増加したものの、未払法人税等が1億4百万円、未払消費税等が7千8百万円、未払金が6千6百万円、前受金が4千4百万円減少したことによるものであります。固定負債の残高は、17億2千2百万円となり、前事業年度末に比べ1億9千3百万円減少しました。この主な要因は、長期借入金が2億円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は、23億6千万円となり、前事業年度末に比べ3億6百万円の減少となりました。
当事業年度末における純資産の残高は、46億3千3百万円となり、前事業年度末に比べ3億4百万円の減少となりました。この主な要因は、利益剰余金が3億1百万円減少したことによるものであります。
当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度と比べ3億2千1百万円減少し、8億8千4百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、9千5百万円の支出(前期は9億6千9百万円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純損失2億7千5百万円、減価償却費2億5千万円、仕入債務の増加1億3千1百万円、売上債権の減少1億2千9百万円、法人税等の支払1億2千7百万円によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1千7百万円の支出(前期は1億8千9百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1千6百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、2億8百万円の支出(前期は2億4百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出2億円によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要のうち主なものは、公演に係る経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。これらの資金需要に対して、主に自己資金を充当していく方針であります。
当事業年度末の現金及び現金同等物は8億8千4百万円となっており、当社の事業活動を推進していくうえで十分な流動性を確保していると考えております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
詳細については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
特に記載すべき事項はありません。
特に記載すべき事項はありません。