以下の記載金額に消費税等は含まれておりません。
(1) 業績
当期におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善傾向により緩やかな回復基調が続き、海外景気の下振れリスクがあるなか、個人消費についても底堅い動きとなっております。
当社グループにおいては、テーマパークにおけるゲスト1人当たり売上高がチケット価格改定に伴い増加したものの、テーマパーク入園者数が前期を下回ったことなどにより、当期の業績は、売上高465,353百万円(前期比0.2%減)、営業利益107,357百万円(同2.9%減)、経常利益109,214百万円(同1.2%減)となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等が減少したことなどにより73,928百万円(同2.6%増)と過去最高となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
(テーマパーク)
平成28年3月期は、東京ディズニーランドで平成27年7月9日にナイトパレード「東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ」をリニューアルし、同年7月17日には新アトラクション「スティッチ・エンカウンター」をオープンいたしました。東京ディズニーシーでは、同年4月24日より「マーメイドラグーンシアター」をリニューアルし、新ミュージカルショー「キング・トリトンのコンサート」をスタートいたしました。加えて、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーにおいて季節感あふれるスペシャルイベントを実施いたしました。
ゲスト1人当たり売上高が平成27年4月のチケット価格改定に伴い増加したものの、平成26年5月29日にスタートした「ワンス・アポン・ア・タイム」及び第4四半期のスペシャルイベント「アナとエルサのフローズンファンタジー」が2年目を迎えたことなどにより、入園者数は30,191千人(同3.8%減)と前期を下回り、売上高は384,602百万円(同0.8%減)となりました。
なお、ゲスト1人当たり売上高は11,257円(同2.8%増)と過去最高となりました。チケット収入は5,007円(同7.4%増)、商品販売収入は3,964円(同2.0%減)、飲食販売収入は2,286円(同1.5%増)となりました。
営業利益は、商品原価率及び飲食原価率や、大型投資案件費用などの諸経費が増加したことなどにより、91,692百万円(同4.2%減)となりました。
(ホテル)
東京ディズニーランドホテル及び東京ディズニーシー・ホテルミラコスタの客室リニューアルに伴う平均客室単価の向上などにより、売上高は63,173百万円(同3.5%増)となりました。
各ディズニーホテルの客室稼働率につきましては、東京ディズニーランドホテルは90%台後半、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ及びディズニーアンバサダーホテルは90%台前半となりました。
なお、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタは、平成27年5月から平成28年2月までの間、順次客室改装を実施いたしました。
営業利益は、売上高が増加したことなどにより、13,800百万円(同5.0%増)となりました。
(その他)
当期実施した(株)アールシー・ジャパンの売却などに伴い、売上高は17,576百万円(同0.2%減)となりました。
営業利益は、モノレール事業の営業利益が増加したことにより、1,604百万円(同0.1%増)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フローが増加したものの、投資活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローが減少したことから、86,636百万円(前期末比19,642百万円減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
法人税等の支払額の減少などにより、営業活動によるキャッシュ・フローは110,910百万円(前期比5,397百万円増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
定期預金の預入による支出の増加などにより、投資活動によるキャッシュ・フローは△118,754百万円(同50,653百万円減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
社債の発行による収入の減少などにより、財務活動によるキャッシュ・フローは△11,814百万円(同707百万円減)となりました。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
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テーマパーク(百万円) |
384,602 |
99.2 |
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ホテル(百万円) |
63,173 |
103.5 |
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報告セグメント計(百万円) |
447,776 |
99.8 |
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その他(百万円) |
17,576 |
99.8 |
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合計(百万円) |
465,353 |
99.8 |
(1)テーマパーク
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区分 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
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アトラクション・ショー収入(百万円) |
175,559 |
103.5 |
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商品販売収入(百万円) |
134,586 |
94.5 |
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飲食販売収入(百万円) |
69,140 |
97.7 |
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その他の収入(百万円) |
5,316 |
108.9 |
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合計(百万円) |
384,602 |
99.2 |
(東京ディズニーランド及び東京ディズニーシーの入園者数)
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区分 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
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入園者数(千人) |
30,191 |
96.2 |
(2)ホテル
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区分 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
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東京ディズニーランドホテル(百万円) |
17,933 |
107.6 |
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東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ(百万円) |
16,540 |
102.9 |
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ディズニーアンバサダーホテル (百万円) |
14,433 |
99.8 |
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その他(百万円) |
14,266 |
103.0 |
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合計(百万円) |
63,173 |
103.5 |
(3)その他
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区分 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
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イクスピアリ事業(百万円) |
8,788 |
101.2 |
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モノレール事業(百万円) |
4,351 |
104.9 |
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その他(百万円) |
4,437 |
93.0 |
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合計(百万円) |
17,576 |
99.8 |
<参考情報>
(ホテル収入内訳)
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区分 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
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宿泊収入(百万円) |
42,639 |
103.8 |
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宴会収入(百万円) |
9,641 |
102.7 |
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料飲収入ほか(百万円) |
10,892 |
102.9 |
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合計(百万円) |
63,173 |
103.5 |
(1)当面の対処すべき課題の内容、対処方針及び具体的な取り組み内容
① 会社の経営の基本方針
当社グループは、「自由でみずみずしい発想を原動力に すばらしい夢と感動 ひととしての喜び そしてやすらぎを提供する」という企業使命のもと、日本国民はもとより、アジアを中心とする海外の人々からも広く愛され、親しまれる企業であり続けること、そしてあらゆるステークホルダーから信頼と共感を集め、その成果であるキャッシュ・フローの最大化を達成することで、長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
当社グループのコア事業である東京ディズニーリゾートにおいては、東京ベイエリアの中心的な役割を担うだけでなく、親しみある空間を提供することで、50年先、100年先もハピネスを届け続けることを目指してまいります。
② 中長期的な経営戦略
当社グループの状況やマーケットの変化に応じた長期的な経営の方針を示すべく、当社グループは平成27年3月期より「2023ありたい姿」を掲げ、併せて「2023ありたい姿」に向けた最初の3年間として「2016中期経営計画」(平成27年3月期~平成29年3月期)を推進してまいりました。
従前、平成35年までに、高い満足度を伴った3,000万人レベルの入園者数を目標として掲げておりましたが、近年の入園者数レベルが当社の想定よりも早いペースで高まりを見せていることを受け、この目標の達成を平成32年度へと前倒して実現するために、これまでお知らせした開発計画の一部を見直すことといたしました。
また、東京ディズニーリゾート事業以外の新規事業につきましては、目標とする時期を限定することなく、1セグメント化を目指し引き続き検討を進めてまいります。
コア事業(東京ディズニーリゾート事業)の長期持続的な成長
舞浜の土地の有効活用によりテーマパーク価値を最大化
平成33年度以降、東京ディズニーランドでは、ファンタジーランドを含め、7つのテーマランドすべてを開発対象にエリア規模での刷新を順次行うなど、インパクトのある開発を行ってまいります。一方、東京ディズニーシーでは世界で唯一の「海」をテーマにしたディズニー・テーマパークとして飛躍的な進化を遂げるべく、複数の拡張用地を活用した大規模なパーク開発を行うことで、質・量ともに体験価値を大幅に向上させてまいります。
このほか、東京ディズニーリゾート内のホテル客室数の増加など、東京ディズニーリゾート全体の価値向上に向けたさまざまな検討を行っていく予定です。
(将来のマーケットの変化に応じた事業基盤の形成)
中高年層の増加や訪日外国人旅行者数の増加など将来のマーケット変化に応じた事業基盤の形成に向けて、テーマパーク価値の最大化を図ってまいります。
特に中高年層の増加は、ファミリーを中心としたマーケットの更なる成長へと繋がる重要な要素であり、その中でも既存顧客の中高年化は、ファミリーとしての同行形態の多様化や広がりに繋がる成長機会として捉えております。
こうした状況を踏まえ、当社グループでは、「世代を超え、親子や夫婦など、あらゆる形態を含むファミリー」を今後の戦略上のメインターゲットとし、将来の顧客基盤となる低年齢層のゲストを含むファミリーの取り込みに向けたプロダクトの拡充や、中高年層のゲストに向けた環境整備などに取り組んでまいります。
また、海外ゲストに向けた環境整備の推進などを通じて、訪日外国人旅行者の確実な取り込みを行ってまいります。
(テーマパーク価値の最大化に向けた投資)
年間500億円レベルの継続的な投資を通じて、新規エリアや大型アトラクションといった大規模開発からサービス施設の充実に至るまで、あらゆる視点でパークの環境づくりを推進し、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーを世界で唯一の魅力に満ち溢れたテーマパークへと進化させてまいります。
平成32年度に向けて、東京ディズニーランドにおいては、現在トゥモローランドにある「グランドサーキット・レースウェイ」や「スタージェット」、一部の飲食施設、商品施設をクローズし、ファンタジーランドの新エリアとして大型アトラクションを有する「美女と野獣エリア(仮称)」や、ライブエンターテイメントシアターをオープンさせるほか、隣接するトゥモローランド、トゥーンタウンに新規アトラクション、新規キャラクターグリーティング施設を導入します。これら新規エリア、新規施設の開発に向けた総投資額は750億円レベルとなる見込みです。この他にもアトラクション、エンターテイメントプログラムの刷新やリニューアルを実施する予定です。
東京ディズニーシーにおいては、メディテレーニアンハーバーに、シミュレーションタイプの大型アトラクションを導入し、この他にもアトラクション、エンターテイメントプログラムの刷新やリニューアルを実施する予定です。
あわせて、食事、ショッピングから、レストルームなどのサービス施設に至るまで、パーク体験に関わるあらゆるシーンの環境整備を推進することで、より高いゲスト満足度を伴った入園者数レベルの向上を目指してまいります。
(ソフト人財力の強化)
教育制度や研修制度の拡充によってゲストサービスに関する知識やスキルの向上を図るとともに、充実した褒賞制度やコミュニケーション施策を通じて働きがいや成長を感じることのできる環境づくりをこれまで以上に推進し、ディズニー・テーマパークとして欠かすことのできないキャストによるホスピタリティを更に高めてまいります。
2016中期経営計画
コア事業の長期持続的な成長と新規事業による更なる成長に向けた取り組みを推進してまいります。
目標値は「3年間の営業キャッシュ・フロー*2,800億円以上」とし、コア事業の大型投資及び新規事業投資の原資となる営業キャッシュ・フローの最大化を目指してまいります。なお、本目標値は2013中期経営計画(平成24年3月期~平成26年3月期)の3年間と比較して約5%の増加となります。本中期経営計画の初年度である平成27年3月期の営業キャッシュ・フローは1,067億円、平成28年3月期は1,099億円となり、平成29年3月期は1,150億円を見込むなど、目標を上回って進捗しております。
* 営業キャッシュ・フロー=親会社株主に帰属する当期純利益+減価償却費
(ⅰ)コア事業の長期持続的な成長
将来のマーケット変化に応じた事業基盤の形成を図りながら、営業キャッシュ・フローの最大化を目指してまいります。また、テーマパーク価値を最大化する大型投資案件等を決定し、順次着手してまいります。
(ターゲット)
将来のマーケットの変化に応じた事業基盤を形成するため、ターゲットを「世代を超え、親子や夫婦など、あらゆる形態のファミリー」といたしました。その中でも、「子ども連れファミリー」及び「ニューエイジング(子どもが手を離れた中高年層)」を取り込み強化の対象とし、「海外ゲスト」を受入体制の整備の対象としております。これらのターゲットに向けて、以下の戦略を中心に実行することで集客力と収益力の向上を目指してまいります。
(テーマパーク価値の向上)
新規開発及びスクラップ&ビルド等により、新規プロダクトを順次導入するほか、テーマパークの環境整備を進め、テーマパーク価値の向上を図ってまいります。平成28年3月期には、東京ディズニーランドで平成27年7月9日にナイトパレード「東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ」をリニューアルし、同年7月17日には新アトラクション「スティッチ・エンカウンター」をオープンいたしました。東京ディズニーシーでは、同年4月24日より「マーメイドラグーンシアター」をリニューアルし、新ミュージカルショー「キング・トリトンのコンサート」をスタートいたしました。平成29年3月期には、「東京ディズニーシー15周年“ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ”」を実施し、平成28年4月15日より、15周年期間限定の新規ショー「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」を公演します。また、ブロードウェイ・ミュージックシアターのレビューショー「ビッグバンドビート」をリニューアルしてスタートするほか、同年7月9日には、ロストリバーデルタのハンガーステージにて、ミュージカルショー「アウト・オブ・シャドウランド」がスタートします。
今後も、テーマパーク価値の最大化を図る大規模投資案件等を決定し、順次着手してまいります。
(平準化による入園者数の向上)
スペシャルイベント等の展開とマーケティング活動の組み合わせにより、第1四半期や第4四半期といった低需要期の集客力を強化し、入園者数の向上を目指してまいります。平成28年3月期には第1四半期に東京ディズニーシーを加えた2つのテーマパークで「ディズニー・イースター」を展開したほか、第4四半期においては平成27年3月期に引き続き、スペシャルイベント「アナとエルサのフローズンファンタジー」を展開し、好評を博しました。引き続き平準化による入園者数の向上に向けた取り組みを実施いたします。
(体験価値に応じた価格戦略)
新たな価値創造や戦略的価格設定により、中長期的な単価の向上を目指してまいります。テーマパーク価値向上への取り組みを行ってきた結果、平成27年4月1日にはチケット価格の改定を、消費増税時を除き4年ぶりに実施いたしました。加えて、平成28年4月1日にもチケット価格の改定を実施いたしました。
(海外ゲストの受入体制の整備)
集客強化に向けた取り組みと、ハード・ソフト両面での受入体制の整備による体験価値の向上を図ることで、引き続き、訪日外国人旅行者の確実な取り込みを目指してまいります。
(ⅱ)新規事業の研究開発による更なる成長
舞浜エリア外で将来的に収益貢献し得る事業について研究・調査を推進いたします。
(ⅲ)財務方針
創出された営業キャッシュ・フロー(必要に応じて有利子負債を活用)を次の成長投資に充当いたします。これにより、営業キャッシュ・フローの更なる成長を実現させてまいります。
(株主還元)
株主還元については、これまで同様、外部環境も勘案しつつ安定的な配当を目指してまいります。なお、RОEについては、利益の成長と直接的な利益還元により、引き続き8%以上を目指してまいります。
(2)会社の支配に関する基本方針
当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定め、敵対的買収への基本的な考え方を明確にすることを目的として、以下のとおり「会社の支配に関する基本方針」を定めております。
① 基本方針の内容
OLCグループは、「自由でみずみずしい発想を原動力に すばらしい夢と感動 ひととしての喜び そしてやすらぎを提供する」という企業使命のもと、日本国民はもとより、アジアを中心とする海外の人々からも広く愛され、親しまれる企業であり続けること、そしてあらゆるステークホルダーから信頼と共感を集め、その成果であるキャッシュ・フローの最大化を達成することで、長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
OLCグループのコア事業である東京ディズニーリゾートにおいては、東京ベイエリアの中心的な役割を担うだけでなく、親しみある空間を提供することでより多くのゲストをお迎えして最高のハピネスを分かち合うと同時に、高水準なフリー・キャッシュ・フローを創出し続けることを目指してまいります。とりわけ、テーマパーク事業においては、ゲストの皆様に十分満足していただくために必要な要員や資金を投入し、高いレベルのサービスを提供し続けること、そのための従業員教育に投資を惜しまないこと、安全や清潔さ、魅力的なデザインなど施設のクオリティを決して落とさないこと、そして、新たなアトラクションを適時に導入することをはじめとして継続的かつ資産効率を加味した設備投資を行っていくことが必要不可欠であると考え、これらの施策を実行してまいります。
さらに、長期的な視点で、新たな成長に向けた事業の研究開発を進めてまいります。
このように、当社の経営方針は、換言すれば長期的に成長し続けることを目指すものであり、決して短期の利益のみを追求することではありません。当社は、これらの施策を継続的に実行していくことによってはじめて企業価値を高めていくことができるものと確信しております。
当社は、経営の支配権が移動することによる経営の革新や活性化を一概に否定するものではありません。また、さらなる企業価値・株主共同の利益の向上を実現することが可能な買収を阻止する考えもありませんが、買収には企業価値を毀損する場合もあるため、当社の経営が他者によって支配されることに対しては、取締役会としても極めて慎重に判断しなければならないと考えています。なぜなら、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させるためには、上記のような取り組みが不可欠であると確信しているからであります。
以上の観点から、当社は、当社の企業価値を毀損するおそれのある者(上記のような経営方針によらない経営をしようとする者も含みます)は、当社の財務や事業の方針の決定を支配する者としてふさわしくないと考え、これに該当するような者に対し最も適切と判断する措置を行います。
② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社は、基本方針の実現に資する特別な取り組みは行っておりませんが、以下に掲げる経営計画を策定しており、当該計画は、①に記載の基本方針の実現に資するものであると考えております。
当社では、コア事業(東京ディズニーリゾート事業)の長期持続的な成長のために舞浜の土地を有効活用しテーマパーク価値を最大化することを目指してまいります。東京ディズニーランドでは、ファンタジーランドを含め、7つのテーマランドすべてを開発対象にエリア規模での刷新を順次行うなど、インパクトのある開発を行ってまいります。一方、東京ディズニーシーでは世界で唯一の「海」をテーマにしたディズニー・テーマパークとして飛躍的な進化を遂げるべく、複数の拡張用地を活用した大規模なパーク開発を行うことで、質・量ともに体験価値を大幅に向上させてまいります。このほか、東京ディズニーリゾート内のホテル客室数の増加など、東京ディズニーリゾート全体の価値向上に向けたさまざまな検討を行っていく予定です。
また、東京ディズニーリゾート事業以外の新規事業につきましては、目標とする時期を限定することなく、1セグメント化を目指し引き続き検討を進めてまいります。
以上のような取り組みにより、中長期的に企業価値を向上させてまいります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための
取り組み
現在のところ、当社の株式を大量に取得しようとする者の存在によって、具体的な脅威が生じているものではありません。また、当社として現時点では、そのような買付者が出現した場合の具体的な施策を予め定めるものではなく、当社の財務及び事業の方針の決定が不適切な者によって支配されることを防止するための取り組みは行っておりませんが、当該方針の決定を支配する者としてふさわしくないと認められる者が現れた場合、当社取締役会は、ただちに、対抗措置を実行することを予定しております。
具体的には、当社株式を大量に取得しようとする者が現れた場合で、それが、上記に記載した当社の企業価値を毀損する行為を目的として当社を支配しようとする者、強圧的二段階買収など株主の皆様に当社株式の売却を事実上強要するおそれがある買収をしようとする者、上記のような当社の長期的な発展・成長を阻害する経営方針・経営戦略をもって当社を支配しようとする者、当社の株主の皆様が当社株式を買収者に譲渡するか保有し続けるかを判断するために十分な情報や時間を与えずに買収しようとする者、当社取締役会が買収の提案を評価するために必要な情報及び買収者との交渉や対案の提案を行う時間を与えずに買収しようとする者など企業価値の毀損につながると認められる者であったときは、当社は、ただちに、外部の専門家などを含めて当該買収を評価したうえで最も適切と考えられる措置を検討し、当社の企業価値が毀損されるおそれが高いと判断した場合などは、必要な範囲で状況に応じて適切な対抗措置を実行いたします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主に次のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(平成28年6月29日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)東京ディズニーリゾートのブランド低下に関するリスク
① ハード面(施設・サービスなど)のクオリティ
当社グループの主要事業である東京ディズニーリゾートは、新規施設の導入など、常にゲストに対し新たな体験価値を創造することで、ゲストの高い満足度を得ることができております。今後も東京ディズニーリゾート全体の魅力を高めるべく、ハード面のクオリティ向上に努めてまいりますが、不測の事態により適切なタイミングでの投資などができず、クオリティが低下した場合、入園者数の減少などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② ソフト面(キャストのホスピタリティなど)のクオリティ
当社グループの主要事業である東京ディズニーリゾートは、多くのキャストによって支えられております。また、キャストのホスピタリティによって、ゲストに高い満足を感じていただいております。今後もキャストへの教育のみに留まらず、キャストにとって「誇り」を持ち「働く喜び」を感じることができる職場環境を整備してまいりますが、不測の事態によりキャストの人員不足などが生じ、クオリティが低下した場合、入園者数の減少などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)オペレーションに関するリスク
① 製品の不具合
当社グループの主要事業である東京ディズニーリゾートの製品(アトラクション、商品、飲食など)に万一の事故(アトラクション事故、欠陥商品販売、異物混入など)があり、ゲストに重大な危害が加わる事態が発生した場合には、安全を最優先する当社グループへの信頼の低下、ブランドの毀損及び訴訟などの多額の費用負担などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 法令違反
当社グループでは、各事業のオペレーションやそれらにかかわる資材・製品の調達取引などについて、コンプライアンスを重視しております。コンプライアンスの推進体制整備と役職員への啓発活動には充分努めておりますが、これらの取り組みにもかかわらず役職員による重大な法令違反などが生じた場合、行政処分による一部業務の中断や当社グループへの信頼の低下、ブランドの毀損及び訴訟などの多額の費用負担などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 情報セキュリティ
当社グループでは、事業遂行に関連し顧客の情報や営業上の秘密情報などを保有しているため、それらが安易に漏洩することのないよう、社内ネットワークに関する監視機能の強化や情報へのアクセスの制限など、取り扱いには充分留意しております。しかしながら、不測の事態により、社内情報に関し外部からのハッキング、社内データベースの悪用、漏洩、改ざんなどが生じた場合、当社グループへの信頼の低下、ブランドの毀損及び訴訟などの多額の費用負担などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)外部環境に関するリスク
① 天候
当社グループの主要事業である東京ディズニーリゾートは、天候要因(天気・気温など)により入園者数が変動しやすい事業です。このため、悪天候が長期に及ぶ場合、一時的な入園者数の減少などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 災害
当社グループの事業基盤はほぼ舞浜に集中しているため、舞浜地区にて大地震や火災、洪水などの災害が発生した場合の影響が考えられます。東京ディズニーリゾート各施設につきましては安全性に十分配慮しているものの、災害発生時には施設の被害、交通機関及びライフライン(電気・ガス・水道)への影響、レジャーに対する消費マインドの冷え込みなどが想定されることから、一時的な入園者数の減少などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ テロ・感染症
当社グループでは、ゲストを迎え入れる施設を多数有しており、各施設においては、安全性の確保を最優先しております。一方で、国内外の大規模集客施設などにおいてテロ事件などが発生した場合、また、治療方法が確立されていない感染症が流行した場合、レジャーに対する消費マインドの冷え込みなどが想定されることから、一時的な入園者数の減少などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 景気変動
当社グループの主要事業である東京ディズニーリゾートは、過去、日本経済が不景気であった際も安定した業績であったことから、「東京ディズニーリゾートは景気の影響を受けにくい」と考えております。しかしながら、今後、これまでに経験したことのない不景気となった場合は、一時的な入園者数の減少などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 法規制など
当社グループでは、アトラクションなどの安全基準、ゲストへ提供する商品などの品質基準、環境に関する基準、会計基準や税法など、さまざまな法規制などの適用を受けております。特に、安全基準と品質基準においては法令を上まわる自主基準を一部に設け、その他分野においても、コンプライアンスの推進に万全を期しております。しかしながら、今後、法規制などの新設や変更がされた場合、当社グループとしては社会的責任として当然ながらこれらに対応すべく努めてまいりますが、結果として、一定期間一部業務が制限され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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契約会社 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
契約期間 |
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提出会社 |
ディズニー・エンタプライゼズ・インク |
米国 |
「東京ディズニーランド」のライセンス、設計、建設及び運営に関する業務提携 |
昭和54年4月30日から「東京ディズニーシー」開園日の20年後まで。 ただし、各当事者はさらに5年間ずつ、5回にわたり延長することができる。 |
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「東京ディズニーシー」のライセンス、開発、建設及び運営に関する業務提携 |
平成8年4月30日から「東京ディズニーシー」開園日の20年後まで。 ただし、各当事者はさらに5年間ずつ、5回にわたり延長することができる。 |
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「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」のライセンス、開発、建設及び運営に関する業務提携 |
「東京ディズニーシー」に関する契約と同期間。 |
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「ディズニーアンバサダーホテル」のライセンス、開発、建設及び運営に関する業務提携 |
平成10年9月30日から「東京ディズニーシー」開園日の20年後まで。 ただし、各当事者はさらに5年間ずつ、5回にわたり延長することができる。 |
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「ディズニーリゾートライン」のライセンス、開発、建設及び運営に関する業務提携 |
平成10年10月6日から「東京ディズニーシー」開園日の20年後まで。 ただし、各当事者はさらに5年間ずつ、5回にわたり延長することができる。 |
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「東京ディズニーランドホテル」のライセンス、開発、建設及び運営に関する業務提携 |
平成17年1月31日から「東京ディズニーシー」開園日の20年後まで。 ただし、各当事者はさらに5年間ずつ、5回にわたり延長することができる。 |
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「東京ディズニーセレブレーションホテル」のライセンス、開発、建設及び運営に関する業務提携 |
平成27年8月31日から平成50年8月19日まで。 |
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提出会社 |
㈱イクスピアリ |
日本 |
「イクスピアリ」及び「ディズニーアンバサダーホテル」の建物賃貸借契約 |
平成12年5月1日から平成32年4月30日まで。 ただし、各当事者は回数の定めなく、さらに10年間ずつ延長することができる。 |
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㈱イクスピアリ |
㈱ミリアルリゾートホテルズ |
日本 |
「ディズニーアンバサダーホテル」の建物転貸借契約 |
平成12年5月1日から平成32年4月30日まで。 ただし、各当事者は回数の定めなく、さらに10年間ずつ延長することができる。 |
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提出会社 |
㈱ミリアルリゾートホテルズ |
日本 |
「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」の建物賃貸借契約 |
平成13年7月31日から平成32年4月30日まで。 ただし、各当事者は回数の定めなく、さらに10年間ずつ延長することができる。 |
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「東京ディズニーランドホテル」の建物賃貸借契約 |
平成20年4月21日から平成40年4月20日まで。 ただし、各当事者は回数の定めなく、さらに10年間ずつ延長することができる。 |
(注)「東京ディズニーランド」、「東京ディズニーシー」、「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」、「ディズニーアンバサダーホテル」、「ディズニーリゾートライン」、「東京ディズニーランドホテル」及び「東京ディズニーセレブレーションホテル」に関するロイヤルティーは、ディズニー・エンタプライゼズ・インクと当社との間で一定料率にしたがって支払う契約を締結しております。
該当事項はありません。
文中の事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の資産の部合計は、810,268百万円(前期末比8.5%増)となりました。
流動資産は、現金及び預金が増加したことなどにより、293,728百万円(同21.2%増)となりました。
固定資産は、投資有価証券の増加などにより、516,540百万円(同2.4%増)となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債の部合計は、185,327百万円(同1.5%増)となりました。
流動負債は、前受金の増加などにより、119,095百万円(同2.4%増)となりました。
固定負債は、66,232百万円(同0.0%増)となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産の部合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加により利益剰余金が増加したことなどから、624,941百万円(同10.8%増)となり、自己資本比率は77.1%(同1.5ポイント増)となりました。
(2)経営成績
(売上高)
テーマパークにおけるゲスト1人当たり売上高がチケット価格改定に伴い増加したものの、テーマパーク入園者数が前期を下回ったことなどにより、売上高は465,353百万円(前期比0.2%減)となりました。
(営業利益)
売上高が減少したことに加えて、商品原価率及び飲食原価率や、大型投資案件費用などの諸経費が増加したことなどから、営業利益は107,357百万円(同2.9%減)となりました。
(経常利益)
営業利益の減少などにより、経常利益は109,214百万円(同1.2%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等が減少したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は73,928百万円(同2.6%増)となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フローが増加したものの、投資活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローが減少したことから、86,636百万円(前期末比19,642百万円減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
法人税等の支払額の減少などにより、営業活動によるキャッシュ・フローは110,910百万円(前期比5,397百万円増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
定期預金の預入による支出の増加などにより、投資活動によるキャッシュ・フローは△118,754百万円(同50,653百万円減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
社債の発行による収入の減少などにより、財務活動によるキャッシュ・フローは△11,814百万円(同707百万円減)となりました。