文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、「自由でみずみずしい発想を原動力に すばらしい夢と感動 ひととしての喜び そしてやすらぎを提供する」という企業使命のもと、日本国民はもとより、海外の人々からも広く愛され、親しまれる企業であり続けること、あらゆるステークホルダーから信頼と共感を集め、その成果であるキャッシュ・フローの最大化を達成することで、長期持続的な企業価値の向上を目指してまいります。またその過程において、気候変動や少子高齢化の進行など、企業を取り巻く社会状況が大きく変化する中で、50年、100年と永続的に社会に価値提供を続け、企業として成長を続けていくために、地球環境問題や社会課題への対応を経営や事業戦略に包括したサステナビリティ経営を目指します。
当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が見られました。
今後のレジャー市場を取り巻く環境は、国の観光立国推進基本計画におけるインバウンド回復戦略などにより訪日外国人数の増加などが想定されます。一方で、将来的には国内若年層人口の減少、労働人口の減少なども想定されております。
当社グループの事業は舞浜エリアを中心に、テーマパーク事業やホテル事業などを展開しており、売上高及び営業利益の8割以上をテーマパーク事業が占めております。独自の競争優位性は、まず都心に近い立地に広大な土地を自社で所有していることやディズニー・エンタプライゼズ・インクとのライセンス契約が挙げられます。それに加え、ホスピタリティ溢れる従業員、施設やコンテンツが作り出す魅力的な空間を強みとし、1983年4月の東京ディズニーランド開園以来、40年以上にわたって幅広い層のゲストにハピネスを提供し続けてまいりました。国内の顧客基盤に加え、新型コロナウイルス感染症流行の収束に伴い訪日外国人数の回復もみられることから、中長期的には海外ゲストも新たな顧客基盤の形成に繋がると見込んでおります。
2035年に目指す姿
当社グループは、2035年に目指す姿として「あなたと社会に、もっとハピネスを。」を掲げ、持続可能な社会への貢献と長期持続的な成長に向け、当社グループの提供価値である「ハピネス」を持続的に創造していくことを目指し取り組んでおります。2025年4月には、将来に向けた取組みをより強化するために従来からの目指す姿を再定義し、改めて2035年に目指す姿を策定いたしました。
・あらゆる人々が共に喜び、笑い、感動できる空間と時間を通じて、明日への活力を生む楽しさを提供する
・私たちを生かしてくれている世界そのものを慈しみ、持続可能な社会作りに貢献する
・OLCグループブランドの拡大により、従業員が心から誇れる企業であり続ける
ひとりでも多くの人々に明日への活力を生む楽しさを提供することと持続可能な社会作りへの貢献を両立させることを目指します。そして、当社グループの価値を向上させることで広く社会から信頼を得て、従業員が心から誇れる企業であり続けられるよう邁進いたします。
2035年までの期間では「持続的成長に向けた事業構造の進化と、最適資本構成の追及による企業価値の向上」を目指し、「事業を通じた成長」と「企業価値向上に資するOLCグループ独自の活動」を推進してまいります。想定しうる内外環境の変化の対応に取り組みながらも、着実な成長を図るべく、長期的な視点で経営目標を定め、経営資源を効率よく配分して各事業の成長や発展を推進し、当社グループの持続的な発展につなげていきます。財務目標としては、2029年度時点で営業キャッシュ・フロー3,000億円レベル、2035年度時点で売上高1兆円以上を掲げます。ROEについては、早期に2024中期経営計画期間より、更に上の水準を目指してまいります。
今後の国内市場の縮小に備え、東京ディズニーリゾートの集客基盤を強化・活用することを目指します。テーマパーク事業やホテル事業においては、一層の魅力向上を図るとともに、従来の枠組みにとらわれない付加価値の創出に取り組んでまいります。加えて、クルーズ事業においては、当社ならではの新たな体験価値を提供することで、当社グループの成長を加速していきます。
既存アトラクションのリニューアルやこれまでに使用していない知的財産や新しい技術の活用などにより、大小様々なコンテンツを導入することによってパークに変化感を醸成し、魅力的なパークを提供し続けます。更に、両パークにおけるエリア刷新など、テーマパーク用地のダイナミックな再編についても継続的に検討し、新たな体験価値の創出を目指します。
また、ターゲットに焦点を当てたきめ細かいコミュニケーションや来園意向を高めるための施策によってファン層を拡大するとともに、海外からのゲストも積極的に取り込み、盤石な集客基盤を構築して入園者数の向上を図ります。加えて、既存サービスの更なる魅力向上やこれまでにない新たな手段やサービスを開発することにより、新たな収益モデルを確立し、世の中の想像を超えるハピネスを創出していきます。
既存のディズニーホテルでは、テーマパークとのシナジーを生み出し、ディズニーホテルならではの体験を拡充することで、高い客室稼働率を維持しつつ、レベニューマネジメントを継続することで、収益の最大化を図ります。舞浜・浦安エリアのホテルに対する需要は依然として高いことを踏まえ、東京ディズニーリゾート周辺で新規ディズニーホテルの開発も視野に入れ、検討を進めてまいります。
(クルーズ事業)
2028年度就航予定のクルーズ事業を軌道に乗せ、新たな事業として確立いたします。クルーズ事業は、既存事業にはない強みを持つ事業であると考えており、テーマパーク事業を上回る収益性をもとに、当社グループ全体の収益性の押し上げのみならず、舞浜エリアのみで経営していくことへのリスクの低減にもつながります。更に、1隻目を着実に成功させた上で、2隻目のクルーズ船も視野にいれ、当社グループの更なる成長を図ります。
既存事業に加え、OLCグループ独自の活動として、ESGマテリアリティへの取組みを推進するとともに、コーポレート・ベンチャー・キャピタルであるオリエンタルランド・イノベーションズの活動の拡大などを行います。
これまで当社グループならではのマテリアリティと位置付けていた「従業員の幸福」や「子どものハピネス」に加え、資源の効率的な循環を目指し、持続可能な社会作りに貢献すべく、「循環型社会」の取組みにも注力していきます。事業活動における環境負荷をできるだけゼロに近づけていく「循環型リゾート」の取組みや、ステークホルダーとの関わりや協業により資源循環について社会に広く浸透させる活動などを行うことにより、私たちをとりまく社会や自然環境に貢献することを目指します。
当社グループの新規事業創出を主な目的としてベンチャー企業等への出資を行っているオリエンタルランド・イノベーションズの投資資金枠を設立当初の30億円から130億円へ拡大し、事業創出を目指すための活動を更に加速させます。
当社グループの特徴である「リアルでのオペレーション」が活きる領域を切り口とし、人材・学び・観光の産業へ集中的に投資をし、ベンチャー出向などの人材交流による事業伴走を通じて新たな価値を生み出していきます。併せて、環境対応や省人化といった既存事業の課題解決への貢献も目指していきます。
継続的に新たな価値を創出する組織づくりを目指し、人材の育成と確保のための取組みに注力し、事業競争力を強化してまいります。具体的には、事業運営を支える人材力の強化や職種ごとの人事制度の設計などによって人材の成長基盤を確立するとともに、組織力を高める取組みや、今まで以上に安心して働くことができる環境や制度の確立に向けた改善を進めます。また、これらの人的資本への投資を通じて、仕事のやりがいを高め、働きやすさを向上させることによって、働きがいの最大化につなげていきます。
事業活動を通じて創出されたキャッシュを成長投資に優先的に配分するという従来の方針を維持しつつ、規律ある財務レバレッジの活用や株主還元の強化に加え、キャッシュ・アロケーションを踏まえた自己株式の取得や更なる成長投資などを機動的に行い、企業価値向上に向けた最適資本構成を追求します。これらにより、ROEは2024中期経営計画期間よりも更に上の水準を目指してまいります。また、5カ年のキャッシュ・アロケーションについては、成長企業として、引き続きキャッシュを成長投資に優先的に配分します。加えて、自己株式の取得や成長投資など、企業価値向上に向けて最善の手立てを講じるための資金需要への機動的な対応枠として、3,000億円規模を確保します。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組の状況は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
当社グループが目指すサステナビリティ経営とは、「持続可能な社会への貢献」と「長期持続的な成長」を両立することであり、具体的には、ゲストの多様なニーズにより応える運営へと進化させること、需要変動への対応力の向上による東京ディズニーリゾート全体の付加価値向上を図ること、また、ESGマテリアリティの取組みを通じて、SDGsの達成への貢献など社会課題の解決に寄与することです。今後も、「夢・感動・喜び・やすらぎ」を提供し続けるという企業理念を起点として、50年、100年先もハピネスを創造し続けることを目指してまいります。
当社グループは、サステナビリティ経営の実現に向け、2025年3月の取締役会において、「2035年に目指す姿」に基づき、「8つのマテリアリティ」から「7つのESGマテリアリティ」への見直しを決議いたしました。
「2035年に目指す姿」の詳細については、「
ESGマテリアリティを中心としたサステナビリティに関わる事項は、環境対策委員会などの委員会や業務遂行組織で検討され、代表取締役社長執行役員を議長とした「サステナビリティ推進会議」において、取組み内容における優先順位や資源配分等についての議論を深めた後、経営会議や取締役会に付議する体制としております。
「取締役会」は「経営会議」で協議・決議された内容の報告を年1回以上受け、サステナビリティに関する重要課題について議論・監督を行っております。
また、ESGマテリアリティごとに、目標、そして進捗状況を評価するための指標として、2035年に目指す姿、2030KPI、2027KPIを設定しており、年1回以上、取締役会及び経営会議に進捗を報告しております。

当社グループのリスクは、「OLCグループリスク管理規程」に基づき個別リスクの予防策・対応策を策定するリスクマネジメントサイクルを設定し、運用しております。当社の社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」にて、事業活動に係るリスクを抽出・評価し、「戦略リスク」と「運営リスク」を特定しております。
サステナビリティ関連リスクを含む「戦略リスク」は、所管組織が予防策・対応策を策定・実行し、その対応状況を「戦略リスク」を統括する経営戦略部が確認しております。その確認結果は、経営戦略部が取りまとめ、年に1回、「経営会議」並びに「取締役会」に報告を行い、「取締役会」の監督体制の下、当社グループの戦略に反映いたします。
サステナビリティ関連リスクとして、人権・多様性に関するリスク、気候変動に関するリスク、循環型社会に関するリスクを特定しており、各所管組織は、当該リスクについて「戦略リスク」対応の一環として実行計画に落とし込んでおります。
リスク項目、発生可能性や影響度の評価の詳細については、「
当社グループでは、サステナビリティ経営を推進するにあたり、2035年までに優先して取り組む7つのESGマテリアリティを特定いたしました。
当社グループでは、「持続可能な社会への貢献」と「長期持続的な成長」を両立するサステナビリティ経営の実現のため、ダブル・マテリアリティの原則に則り、「環境・社会インパクトの視点」と「財務インパクトの視点」で成長につながる機会を取り込み、リスクを低減するための7つのESGマテリアリティを選定しております。
ESGマテリアリティごとに、関連するリスクと機会を洗い出し、戦略と指標及び目標を策定し、上記サステナビリティのガバナンスにおいて、ESGマテリアリティごとの進捗状況をモニタリングしております。
マテリアリティの特定プロセス
マテリアリティは、次のプロセスで議論し策定しました。

※GRIスタンダード、SASB、ESRS(欧州サステナビリティ報告基準)、Vision2050など
ESGマテリアリティにおける戦略と指標及び目標
・ESGマテリアリティにおける戦略
ESGマテリアリティにおける目標達成に向けた取組み状況の詳細については、2025年10月末発行予定の「サステナビリティレポート」をご参照ください。
(
・ESGマテリアリティにおける指標及び目標
なお、これまでマテリアリティとしていたステークホルダー・エンゲージメントは、2024年度までに推進体制を体系化したことでマテリアリティとしての位置づけから、他のマテリアリティなどの実現のための重要な手段としての位置づけに整理し、除外することとしました。引き続き取組みを進めていくため、「OLCグループステークホルダー・エンゲージメント基本方針」を策定し、エンゲージメントサイクルを回してまいります。
次世代にも大きな影響を与える気候変動に対し、企業が責任を果たすことが求められております。また、環境に配慮した事業活動を展開することは、企業の持続可能性にもつながります。かけがえのない地球環境を次世代につなぎハピネスを提供し続けるために、OLCグループでは、真摯な姿勢で気候変動リスクの低減に取り組みます。
当社グループは、2035年までのESGマテリアリティとして「気候変動・自然災害」を設定しており、温室効果ガスの排出削減によって温暖化の進行を食い止める「緩和」、温暖化による渇水・気温上昇・台風の増加などが今後起こるものと想定し、その影響がゲストと従業員に及ぶことを最小限にする「適応」への取組みを行います。
気候変動に関する取組みは、経営戦略との連動体制や各部状況を踏まえた合議体制を構築しております。関係部署間で連携を深めながら、適宜、経営会議やサステナビリティ推進会議に付議することで、全社一丸となって取り組む体制を強化しており、詳細については、「
気候変動に関するリスクは、サステナビリティ関連リスクとして、「戦略リスク」にも含まれております。詳細については、「
「持続可能な社会への貢献」と「長期持続的な成長」を両立したサステナビリティ経営を目指す中において、気候変動は長期間にわたり、事業活動に影響を与える可能性があると考えております。そこで、「2050年の温室効果ガス排出量ネットゼロ」を目標に掲げ、気候変動の緩和と適応に取り組んでおります。気候変動の影響は長時間かけて顕在化していく性質のものであるため、「2050年の温室効果ガス排出量ネットゼロ」の時間軸と整合した中長期事業戦略の策定の検討を行います。
また、気候変動が当社グループに与えるリスク・機会とそのインパクトの把握及び2050年時点の世界を想定した当社グループの戦略・レジリエンス(強靭性)と、さらなる施策の必要性の検討を目的に、2021年度に初めてシナリオ分析を実施しました。シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)や、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを参照しております。
シナリオ分析の内容など、TCFD提言に沿った情報開示の詳細については、弊社ウェブサイトに掲載しております。(
気候変動リスク対応において、温室効果ガス排出量の削減が重要であると認識しており、気候変動への緩和と適応の取組みを進めております。また、パリ協定で定められた日本政府の削減目標及び日本政府が産業界別に定めた方針に合わせた温室効果ガス排出量削減目標を設定しております。
※スコープ1・2の排出量実績と指標・目標は以下のとおりです。


当社グループにおける、人的資本の考え方、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりです。
当社グループにとって人材とは、事業の価値を創出していくうえで何よりも重要で不可欠なものです。特に東京ディズニーリゾート事業においては、ゲストを魅了するハードへの継続的な投資と同様に、事業に誇りを感じエンゲージメントの高い従業員によるゲストサービスが強みの源泉であるといえます。
一方、「2035年に目指す姿」実現に向けては、価値を創出する人材力の高さと市場競争の中で人材を確保し続ける事が課題です。そのため、価値創造に繋がる人材力の向上と人材確保を進めることで、事業競争力を強化し、新しい価値を生み出し続ける集団へ進化していくことを人事方針として掲げており、3つの重点戦略を進めていきます。
■人材の成長基盤
・多様な業務におけるマネジメント経験を通じて、人の力を結集しチームのパフォーマンスを最大化できる人材を育成する
・職種ごとの特性・内外環境を踏まえた人事制度を再設計
■組織力
・エンゲージメント向上に向けた課題の見える化と組織ごとの自律的改善の仕組み化
・対話を基盤とした組織文化を構築し、関係強化に繋げ、組織と個人の力を最大限に引き出す
■働く安心感
・職場施設の環境改善
・内外環境を踏まえた継続的な処遇改善
・多様な働き方の推進により、働く安心感を確保
人事方針実現に向けて、上記の3つの重点戦略に取り組むことは、ESGマテリアリティのひとつとして設定している「従業員の幸福」にも繋がると考えております。
「従業員の幸福」については、「一人ひとりの働きがい(エンゲージメント)が高い状態にあること」と定義した上で、働きがいを高めるために「仕事のやりがい」(働くことによって得られる喜びや達成感)の向上と、「働きやすさ」(社内環境や制度)の整備を行っております。さらに、働きがいを高めていくために、以下の図で取組みの方向性を体系化するとともに、会社と従業員の関係性を「求めあい、高めあう関係性」として明確化しました。従業員は「自ら一歩踏み出す」こと、会社・マネジメントはその「一歩」を引き出し支援する「背中を押す」姿勢が重要であると考え、双方向で刺激しあう関係性を目指しております。
関係構築及び働きがいの向上に向けては「自ら創造する人材の育成」「多様な人材の活躍」「生き生きと働ける環境整備」を重要要素と整理し、各組織のマネジメント力、従業員一人ひとりの意識向上、仲間とのより良い関係性の構築など、複数の視点から、全社一丸となって取り組んでおります。

人的資本に関するリスクは、サステナビリティ関連リスクとして、「戦略リスク」にも含まれております。詳細については、「
これらの、人的資本に関する取組みは、経営戦略との連動体制や各部状況を踏まえた合議体制を構築しております。関係部署間で連携を深めながら、適宜、経営会議やサステナビリティ推進会議に付議することで、全社一丸となって取り組む体制を強化しており、詳細については、「
上記に記載したESGマテリアリティ「従業員の幸福」について、2030年度に「エンゲージメント調査」の総合スコアを71ポイントとする目標を掲げております。後述する人材育成方針及び社内環境整備方針も包括した指標・目標として考えております。
2024年度の総合スコアは69となりました。
2027年度に向けて、課題として捉えている以下のスコアを向上させることを目指し、先述した3つの重点戦略を進めてまいります。
・職 務:職務における能力発揮と自己効力感
・自己成長:仕事を通じた達成感と成長実感
・人間関係:パークオペレーションにおける最前線のキャストと上司とのコミュニケーション時間の創出
・環 境:職場施設の環境、処遇の納得感、働き方などの衛生要因への満足度など、働く安心感の確保
また、目標達成に向けて、人材育成方針及び社内環境整備方針に記載のある取組み事例のほか、2024中期経営計画期間においては、主に以下の取組みを実施いたしました。
・エンゲージメント調査の導入、組織ごとの働きがいの見える化と各組織のアクション体制構築に向けた仕組みづくり・施策実施
・社長と従業員、上司と部下、同僚同士など社内の対話機会設定によるエンゲージメント向上
・従業員一人ひとりの自立的活躍を実現する成長機会の拡充
・雇用区分に応じた両立支援制度の拡充
・テーマパークオペレーション社員、準社員の役割の明確化と発揮のための評価・グレードの見直し・再編
・キャスト向けのイベントなど、キャストとしての誇りや働く楽しさを感じる施策の実施
・基本時給及び賞与支給方針の見直しなど
当社グループでは従業員が自身のキャリアに責任を持ち、志をもって成長し続けられるよう、キャリアと能力を開発し続ける機会を提供しております。また、多様な価値観や、個性を持つ従業員同士が互いに認め合い、一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境を整備しております。
<人材の育成方針>
■社員
当社では、社員に「求める人材像」を設定しております。社外の環境変化が激しい中でも、「夢・感動・喜び・やすらぎ」を提供し、これまで以上に社会に望まれ続ける企業であるために、一人ひとりが自ら考え、判断し、行動できる「自立した人材」の育成に取り組んでおります。
具体的には、「自立した人材」を「自らの動機・価値観(Will)をもち、責任を担う役割(Must)と自分の動機・価値観を統合し、役割に見合った能力(Can)を兼ね備えた人材」と定義し、人材像に基づく社内の成長支援を強化することで、一人ひとりの持続的な能力開発に取り組んでおります。
また、求める人材像に向けて、役割に応じて求める行動を明確化した行動要件(●1)を設定しています。この行動要件に基づいた採用・育成・評価を一貫して行うことで、従業員及び組織の成長環境を整えております。加えて、行動要件の発揮にむけた従業員一人ひとりの成長、その成長を促す上司の取組みを示す「成長・貢献サイクル」「育成サイクル」(●2)を設定し、各プロセスでメンバーやマネジメントへの支援を実施することで、これらのサイクルを加速化させ、これまで以上にパフォーマンスを高めることに取り組んでおります。
●1 求める行動要件(一部抜粋)

●2 成長・貢献サイクル/育成サイクル

■テーマパークオペレーション社員及び準社員
当社では、キャストがゲストのハピネスを創造することで得られる「自己効力感」と、キャスト自身も成長を感じる「成長実感」の2つの側面から、生き生きと働ける組織風土の醸成を行うことで、さらなるキャストの成長につながると考え、教育プログラムの整備やパフォーマンス発揮への支援体制を含めた環境整備に取り組んでおります。
テーマパークオペレーション社員には、社員同様、自立的な成長やチャレンジ意欲を一層高めるために、「求める行動」を明確化しております。具体的には、「より良く」を求め続ける改善意識や、最後まで諦めることなく徹底して「やり切る」姿勢、一人ひとりが自らの責任を全うしたうえで「一丸となって」組織としての力を発揮する行動を定め、それをベースに育成サイクルを整備しております。また、役割に応じた育成プログラムに加え、自己を理解し、自分のキャリアを考え実現するためのキャリア支援プログラムを整備し、自立的な成長への支援を行っております。
すべてのキャストには、キャストの目指すゴール「We Create Happiness」に基づき、ディズニーフィロソフィー(哲学)やキャストとしての行動規準について学ぶ導入研修教育プログラムを実施しております。配属後には、OJT(実地トレーニング)を含む部門ごとのトレーニングも実施しております。ほかにも、トレーナーとして後輩を育成する役割を担う制度、ディズニー教育プログラムがあります。
なお、具体的な研修・キャリア支援プログラムについては弊社ウェブサイトに掲載しております。
(
(参考データ)
※1 算出範囲にテーマパークオペレーション社員を含めています。
※2 算出範囲に参加時間あたりの時給を含めています。
<次世代経営人材の育成>
当社グループでは、「次世代経営人材の育成」を、最重要経営課題のひとつとして考え、ESGマテリアリティ「経営基盤の強化」の中でも、特に重要な取組みとして掲げております。次世代を担う人材を育成し企業価値を高め続けられる体制の構築を目指し、2030KPIとして「人材プール確保に向けた体制が構築でき、サクセッションプランの実現に繋げられている」と策定し、進めております。
具体的には、経営者人材に求められる人材要件を特定の上、経営トップとともに、次世代経営人材の育成状況をすり合わせることで、実効性を高めています。また、経営者人材として必要な資質・スキルを習得させるための研修プログラムを実施し、候補者の育成と人材プールの拡大につなげており、「経営者人材育成サイクル」を運用することで、候補者の育成と人材プールの拡大につなげております。
<採用に関する考え方>
多様な価値観や、個性を持つ従業員同士が互いに認め合い、一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境を目指しております。
社員においては新卒採用だけでなく経験者採用をすることで、多様な人材が活躍できる環境づくりに努めております。また、キャストにおいては、パークでのゲストサービスにより醸成される当社事業への高い共感や、キャストとしての働きがいを今後も育んでいくために、組織での対話風土を醸成する仕組みや、パフォーマンスの発揮に向けた支援体制を整えております。このように働きたい場所としても選ばれ続けるための環境整備を行うことで、社員、キャストの採用にもつなげてまいります。
中長期的な企業価値向上のためには、少子高齢化の進行などによる労働人口の減少や、働き方への多様な価値観などを踏まえたうえで、従業員の働きがいを向上させ、新しい価値を生み出し続ける集団へ進化していくことが必要であると考えております。そのため、一人ひとりの成長にも繋がり、働きたい場所としても選ばれ続けるための社内環境整備に取り組んでおります。
具体的には、従業員の安全と、心と体の健康の確保に向けた取組みや、モチベーションを高め、意欲的に仕事に取り組める企業の風土醸成などに取り組んでまいります。
<ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン>
従業員の多様性の確保は、最重要経営課題の一つとして考え、前述したESGマテリアリティ「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」として設定し、2030KPIとして、「多様性が尊重され、あらゆる人が活躍できる環境の構築」を掲げ、推進しております。
当社グループでは、一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境づくりを重視しており、その基本的な考え方は「OLCグループ人権に関する基本方針」
(
さまざまな強み・個性・価値観を持つ従業員同士が、互いに認めあい、活かし高めあうことで、生き生きと働くことができると考えます。そのうえで、仕事に情熱を持って取り組むことができ、会社と仲間への安心感・信頼感を持つことができる状態を目指していきます。また、従業員が私生活を充実させながら活躍できるよう、仕事と生活の調和を支援する制度を整えるとともに、それを支える風土づくりにも努めております。
従業員が多様性への理解を深めるために、社内報やイントラネットを通じて多様性に関する情報を発信するなど、さまざまな社内教育を実施するほか、誰もが自分らしく働くことができる環境作りを多角的に推進しております。
・ゲストやキャストの多様性を理解し、受容するマインドとサポートスキルを学ぶ「ノーマライゼーション・クリエイター・クラス」の実施
・全従業員への「ダイバーシティ&インクルージョンハンドブック」の配布
・従業員の身だしなみを規定した「ディズニールック」の一部変更(男女別の表記撤廃など)
・一部コスチュームにおけるユニセックス運用の開始
・オンステージを含めた障がい者の職域の拡大と障がい理解のための啓発
・同性婚、事実婚の配偶者をパートナーとした福利厚生制度の拡大
■仕事と生活の調和を図るための取組み
従業員が仕事と生活の調和を図るための取組みとして、育児休職、子の看護休暇、介護休職、介護休暇、半日単位の有給休暇、病気有給休暇(家族の介護事由でも取得可能)などの各種制度を整えております。
前述のESGマテリアリティ「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」のKPIとして、2027年度までに男性育休取得率を95%にすることを目標に掲げ、仕事と子育ての両立が図れるよう、法律に基づく諸制度の他、さまざまな制度を整えております。
・両立支援相談窓口を設置
・配偶者出産休暇
・搾乳ができる施設「マミールーム」の設置
・シフト勤務社員に対する勤務時間を固定や短縮するミドル復帰プログラムの導入
・共働きの社員などを対象にしたベビーシッターなどの育児補助金支援施策の導入
・企業主導型保育所「キッズビレッジあるぶる」の設置など
社員には、業務内容に応じ、フレックスタイム制や在宅勤務制度、時間単位の有給休暇制度を導入しております。テーマパークオペレーション社員は、原則社員と同様の制度を整えております。
なお、当社では、従業員の労働時間を適切に管理するために、2027年度までの目標として、労働者1人あたりの月の所定外労働時間を17時間以内とする目標を設定しております。
管理職への継続的な労働時間管理に関する啓発活動や働き方に関する意識醸成、人事本部と各組織による定期的な要員枠の見直しや業務効率化に資するツールの導入、所定外労働時間に関する状況確認などにより、過重労働の抑止や所定外労働時間の削減に取り組んでおります。
■女性活躍の推進
当社ではすべての従業員が安心して働ける環境づくりを進めており、男女が分け隔てなく働く社風のもと、多くの女性従業員が活躍しております。今後も、これまで以上に女性が力を発揮しやすい職場づくりに配慮しながら、男女分け隔てなく能力を開発し、キャリアが継続できるよう支援するため、ESGマテリアリティ「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」のKPIの一つとして、2027年度に管理職に占める女性従業員の割合を25%にすることを目標に掲げ、女性管理職候補者向けの勉強会を実施するほか、育児や介護などでキャリアが中断しないように両立を支援する制度を整備しております。
■「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」に関する指標と目標
(参考データ)
なお、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに具体的な取組みが行われているものの、当社グループに属する全ての会社では行われていないため、当社グループにおける記載が困難です。このため、上記の指標に関する目標及び実績は、当社グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
「夢・感動・喜び・やすらぎ」を提供し続け、常に新たな感動を創造し続けるための企業風土を育んでおります。人の喜びを自分の喜びと感じるマインド、年齢・ジェンダー・役職に関わらずともに称えあう文化が培われ、そして、受け継がれております。これらは、従業員全員が一丸となってゲストサービスに取り組む姿勢が約40年にわたり、脈々と受け継がれていることによるものです。全社活動として、モチベーションを高め、意欲的に仕事に取り組めるよう、独自のユニークな施策を導入しております。
・会社表彰「Award of Excellence」
・ドリームアップ アイデア!(全従業員対象のアイデア提案制度)
・マジカルディズニーキャスト(従業員同士で称賛メッセージを送り合う活動)
・ウォルト・ディズニー・レガシー・アワード(最もすばらしいキャストを選出するプログラム)
・サンクスデー(年1回キャストに対して感謝を伝えるイベント)など
<心と体の健康維持及び労働安全衛生への取組み>
従業員が長く健康に生活し、働くことができるように主体的に心と体の健康を維持するための環境を構築し、心と体を整える支援を行っております。健康管理センターには産業医と保健師が常駐し、健康相談への対応や診断後のフォローを行っているほか、常用労働者の定期健康診断とメンタルヘルスチェックを実施し、健康状況を把握したうえで、対策を行っております。
また、健康に関する社内啓発や知識インプットを定期的に実施し、従業員の健康を会社が後押しする施策という位置づけの「心と体の健康プロジェクト」を推進しております。プロジェクトにおいては、健康保険組合、共済会、グループ会社と連携しながら様々な施策を実施しております。
心の健康については、ストレスチェックの結果を踏まえ、従業員自身のセルフケアや、各組織におけるラインケアの強化を中心に取組みを推進し、体の健康については生活習慣病の予防を目的としたBMIの適正化や喫煙率の低下に向けた継続的な取組みを実施しております。
<快適な施設・デジタル環境の整備>
エンゲージメント調査や、施設環境への調査などを基に、特にパークオペレーションに関わる従業員が利用する施設の改修を計画的に進めております。主に、アトラクション施設周辺で働く従業員向けのオフィス改修工事の中で、オフィスレイアウトの変更や会議スペースの増設など、キャストと社員が日々の面談・コミュニケーションを行うためのスペース増設を行っております。施設環境だけでなく、IT化に伴う業務ワークフローシステムの見直しなども行い、効率的に働くための環境整備も推進しております。
(参考)
育成方針、及び社内環境整備方針に関する詳細データは、当社グループ サステナビリティサイト社会関連データをご参照ください。
(
当社グループのリスクマネジメント体制について
当社グループでは、当社の社長を委員長とするリスクマネジメント委員会にて、年に1回以上を目安に当社グループにおけるリスクを抽出して評価し、「戦略リスク※1」と「運営リスク※2」を特定し、「戦略リスク」は経営戦略部が、「運営リスク」はリスクマネジメント委員会が、それぞれ統括し管理しております。
戦略リスク
経営戦略部は、戦略リスクごとに所管組織を指定し、当該リスクの所管組織が作成した対応策の実行状況を確認しております。
運営リスク
リスクマネジメント委員会は、運営リスクごとに監理責任者及び実行責任者を指定し、当該リスクの監理責任者が作成した対応策がリスクを許容範囲内に抑えるために有効であるかを定期的にモニタリングしております。
経営戦略部並びにリスクマネジメント委員会は、それぞれのリスクの管理状況を経営会議・取締役会に報告し、リスクマネジメントの実効性を確認しております。
(管理体制図)

緊急的に事態の収拾を図る必要がある場合、対応方針を決定する組織として、「ECC(Emergency Control Center)」を設置しております。また、当社グループ各社において緊急的に事態の収拾を図るべき事態を認識した場合においても、ECCへの速やかな状況報告を義務づけております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループにおけるリスクについて、影響度を定量・定性の両面から評価し、影響が大きいものを記載しております。上記以外のリスクについても、当社グループの各組織においてリスク管理を実施しており、リスク発現による損失等の回避または低減を図っております。
なお、発生可能性については、リスクが発生すると思われる時期で評価しており、5年以内、5年超の2区分に分けております。リスクの影響度は、2段階(極大・大)で評価しております。今後も定期的な評価の見直しと対応策の検討を経営戦略課題の一つとして取組んでまいります。
●戦略リスク
① 主要マーケットの変化
② 従業員エンゲージメントの変化
③ 人材の確保
④-1 サステナビリティ課題の対応 人権・多様性
④-2 サステナビリティ課題の対応 気候変動
④-3 サステナビリティ課題の対応 循環型社会
⑤ 単一事業
⑥ クルーズ事業開業
⑦ 設備投資コストの高騰
●運営リスク
⑧ 自然災害・テロ・感染症
⑨ 公的な規制(人事、法務等)の違反
⑩ 情報セキュリティ
⑪ 事故
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。
当連結会計年度末における財政状態とそれらの要因は次のとおりです。
当連結会計年度末の資産の部合計は、1,438,521百万円(前期末比6.1%増)となりました。
流動資産は、現金及び預金の増加などにより、525,366百万円(同16.2%増)となりました。
固定資産は、有形固定資産の増加などにより、913,155百万円(同1.1%増)となりました。
当連結会計年度末の負債の部合計は、461,113百万円(同13.7%増)となりました。
流動負債は、1年内償還予定の社債の減少などにより、235,882百万円(同4.5%減)となりました。
固定負債は、社債の増加などにより、225,230百万円(同41.9%増)となりました。
当連結会計年度末の純資産の部合計は、利益剰余金の増加などにより、977,408百万円(同2.9%増)となり、自己資本比率は67.9%(同2.2ポイント減)となりました。
当連結会計年度は、東京ディズニーシーにオープンした新テーマポート「ファンタジースプリングス」が好評を博したことや、訪日外国人旅行客数の増加により海外ゲスト数が好調だったことなどから、テーマパーク入園者数は増加いたしました。また、「ファンタジースプリングス」のオープンに伴い対象施設が追加されたディズニー・プレミアアクセスや1デーパスポート:ファンタジースプリングス・マジックの販売が好調だったことなどにより、ゲスト1人当たり売上高も増加いたしました。加えて、新テーマポートに東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテルが開業したことにより、ディズニーホテルの稼働率や客室単価、また東京ディズニーリゾート・バケーションパッケージも好調に推移いたしました。
これらの結果、売上高は679,374百万円(前年同期比9.8%増)、営業利益は172,111百万円(同4.0%増)、経常利益は173,328百万円(同4.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は124,160百万円(同3.3%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
テーマパーク事業においては、入園者数の増加に加え、ゲスト1人当たり売上高も増加したことなどから、売上高は552,136百万円(前年同期比7.5%増)となりました。
売上高は増加したものの、各費用の増加などにより、営業利益は140,428百万円(同0.7%増)となりました。
ホテル事業は、宿泊収入が増加したことなどにより、売上高は110,483百万円(前年同期比25.0%増)となりました。
各費用は増加したものの、売上高の増加により営業利益は30,471百万円(同22.9%増)となりました。
売上高は16,754百万円(前年同期比2.6%増)となりました。
売上高は増加したものの、各費用の増加などにより、営業利益は625百万円(同16.2%減)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フローがプラスになったものの、投資活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローがマイナスになったことから、188,391百万円(前期末残高273,016百万円)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、195,388百万円(前年同期197,674百万円)となりました。前年同期に比べ、収入が減少した要因は、法人税等の支払額が増加したことなどによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△253,140百万円(同△21,265百万円)となりました。前年同期に比べ、支出が増加した要因は、定期預金の預入による支出が増加したことなどによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△26,872百万円(同△45,625百万円)となりました。前年同期に比べ、支出が減少した要因は、社債の発行による収入が増加したことなどによります。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当連結会計年度は、設備投資を行ったことなどにより、有形固定資産が増加しました。
なお、当連結会計年度の設備投資額は902億円となりました。セグメント毎の設備投資額(有形固定資産・無形固定資産・長期前払費用)は以下のとおりです。
(単位:億円)
当連結会計年度は、社債が増加したことなどにより、固定負債が増加しました。
当連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純利益が増加したことなどにより、純資産は増加しました。
当連結会計年度においては、東京ディズニーシーにオープンした新テーマポート「ファンタジースプリングス」が好評を博したことや、主に訪日外国人旅行客数の増加により海外ゲスト数が好調だったことなどから、テーマパーク入園者数は増加いたしました。また、「ファンタジースプリングス」のオープンに伴い対象施設が追加されたディズニー・プレミアアクセスなどの好調により、ゲスト1人当たり売上高も増加いたしました。また、新テーマポートに東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテルが開業したことにより、ディズニーホテルの宿泊収入が増加いたしました。
2024年4月に行った従業員の賃金改定による人件費の増加や、「ファンタジースプリングス」開業に伴う各費用の増加などによりコストは増加したものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに売上高の増加により増加いたしました。
セグメントごとの要因は次のとおりです。
東京ディズニーシーでは、2024年6月6日に8つ目のテーマポート「ファンタジースプリングス」を開業いたしました。また、訪日外国人旅行客数の増加により海外ゲスト数が好調だったことや、両パークにおいて季節感あふれるスペシャルイベントを実施したことなどにより、テーマパーク入園者数は増加いたしました。
ゲスト1人当たり売上高は、「ファンタジースプリングス」のオープンに伴い対象施設が追加されたディズニー・プレミアアクセスや1デーパスポート:ファンタジースプリングス・マジック、東京ディズニーリゾート・バケーションパッケージの「ファンタジースプリングス」入園保証プランなどの販売が好調に推移したことにより増加しました。それらの結果、当連結会計年度は前期と比較し増収となりました。
売上高は増加したものの、人件費や諸経費、減価償却費が増加したため、営業利益は微増となりました。
2024年6月より東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテルがオープンしたことなどにより宿泊収入が増加したため、売上高は増加いたしました。
人件費や諸経費が増加したものの、売上高の増加により、営業利益は増加いたしました。
乗降客数の増加や運賃改定に伴うモノレール事業の売上高の増加などにより、増収となりました。
一方で、主に各費用が増加したことにより、営業利益は減少いたしました。
当社グループは、2022年4月に、2022年度から2024年度までの中期経営計画を発表いたしました。2024中期経営計画では、「新型コロナウイルス感染症の流行による影響からの回復と将来に向けたチャレンジ」を方針に掲げ、「ゲスト体験価値向上」と「財務数値の回復」を目標とし、その達成に向け活動を推進してまいりました。
1つ目の目標であるゲストの体験価値の向上については、2024年6月に東京ディズニーシーに8番目のテーマポートである「ファンタジースプリングス」を開業し、その他感染症流行下で縮小していたスペシャルイベントやエンターテイメントの規模の回復、新規キャッスルプロジェクション導入など、様々なコンテンツの導入・拡充をいたしました。
また、選択肢の提供として、多様化するゲストのニーズに柔軟に対応するため、ディズニー・プレミアアクセスの導入および拡充や、「ファンタジースプリングス」の高い初期需要にこたえる1デーパスポート:ファンタジースプリングス・マジックの発売など、各種施策を実施してまいりました。
これらの結果、一日当たりの入場者数のコントロールを効果的に運用しながら、高い水準のゲスト満足度を維持することができました。
2つ目の目標である財務数値の回復については、3年間で着実に回復を続け、2024年度には、過去最高の連結営業利益、連結営業キャッシュ・フローを達成したほか、ROEは12.9%となり、いずれの財務数値においても2024年4月に発表した業績予想を上回りました。
当社グループの当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、188,391百万円(前期末残高273,016百万円)となりました。各キャッシュ・フロー分析は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、195,388百万円(前年同期197,674百万円)となりました。前年同期に比べ、収入が減少した要因は、法人税等の支払額が増加したことなどによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△253,140百万円(同△21,265百万円)となりました。前年同期に比べ、支出が増加した要因は、定期預金の預入による支出が増加したことなどによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△26,872百万円(同△45,625百万円)となりました。前年同期に比べ、支出が減少した要因は、社債の発行による収入が増加したことなどによります。
今後の当社グループの事業活動における資金需要の主なものとしては、東京ディズニーランドにおける「スペース・マウンテン」と周辺エリアの一新(2027年開業予定、投資予算額 約705億円)及び『シュガー・ラッシュ』の世界を舞台としたアトラクション(2026年度以降開業予定、投資予算額 約295億円)並びにクルーズ事業(2028年度就航予定、投資予算額 約3,300億円)を予定しております。
当社グループの事業活動を行う上で必要となる運転資金及び設備投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローを主とした内部資金を主な財源とし、必要に応じて金融機関等からの借入や、社債発行等による資金調達も検討いたします。
なお、2028年度に就航予定のクルーズ事業を中心とする今後の設備投資資金に充当するために、2024年8月に1,200億円の無担保普通社債を発行いたしました。加えて、仮に今後資金が必要になった際にも、機動的かつ柔軟に必要な金額を調達できるよう、2024年9月に新たに3,000億円の社債の発行登録をいたしました。
(注) 1.ディズニー・エンタプライゼズ・インクと当社との間で締結した上記契約については、一定料率にしたがって当社がロイヤルティーを支払う契約となっております。
2.2020年5月1日から2030年4月30日まで、契約期間を自動更新しております。
該当事項はありません。