【連結財務諸表注記】
1.報告企業
株式会社電通グループ(以下、当社)は日本の会社法に基づいて設立された株式会社であり、日本に所在する企業であります。
当社の登記している本社の住所は、ホームページ(https://www.group.dentsu.com/jp/)で開示しております。
当社およびその子会社(以下、当社グループ)の事業内容および主要な活動は、「6.セグメント情報」に記載しております。
当社の2020年12月31日に終了する年度の連結財務諸表は、2021年3月26日に代表取締役社長執行役員山本敏博および最高財務責任者曽我有信によって承認されております。
2.作成の基礎
当社の連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たすことから、連結財務諸表規則第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
連結財務諸表は、「3.重要な会計方針」に記載している金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しております。
連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で、百万円未満の端数を切り捨てて表示しております。
(4) 新基準書の早期適用
早期適用した基準書はありません
3.重要な会計方針
子会社とは、当社グループにより支配されている企業であります。当社グループが他の企業の議決権の過半数を所有している場合には、原則として支配していると判断し、子会社に含めております。また、当社グループが保有する議決権が過半数未満の場合であっても、当社グループが他の企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、企業に対するパワーによりそのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当該企業を支配していると判断し、子会社に含めております。
子会社の財務諸表については、支配獲得日から支配喪失日までの期間を連結財務諸表に含めております。子会社が適用する会計方針が当社グループの会計方針と異なる場合には、当社グループの会計方針と整合させるため、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えております。
支配が継続する子会社に対する当社グループの持分変動については資本取引として会計処理し、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、当社の株主に帰属する持分として資本に直接認識しております。
支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得および損失は損益で認識しております。
関連会社とは、当社グループがその財務および経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配をしていない企業であります。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を所有する場合には、原則として関連会社に含めております。
当社グループが保有する議決権が20%未満の場合であっても、役員の派遣等により、重要な影響力が認められると判断される場合には、関連会社に含めております。
ジョイント・ベンチャーとは、当社グループを含む複数の当事者が取決めに対する契約上合意された支配を共有し、関連性のある活動に関する意思決定に際して、支配を共有する当事者の一致した合意を必要としており、かつ、当社グループが当該取決めの純資産に対する権利を有している企業をいいます。
関連会社およびジョイント・ベンチャーへの投資は、持分法を適用して会計処理しております。関連会社およびジョイント・ベンチャーに対する投資は、持分法適用後の帳簿価額から減損損失累計額を控除した額をもって計上しており、帳簿価額には取得時に認識したのれんが含まれております。
連結財務諸表は、重要な影響力または共同支配の獲得日から喪失日までの関連会社およびジョイント・ベンチャーの損益およびその他の包括利益の変動に対する当社グループの持分を含んでおります。関連会社およびジョイント・ベンチャーが適用する会計方針が当社グループの会計方針と異なる場合には、当社グループの会計方針と整合させるため、必要に応じて当該持分法適用会社の財務諸表に調整を加えております。
関連会社またはジョイント・ベンチャーに対する重要な影響力を喪失し、持分法の適用を中止する場合は、売却持分に係る売却損益を損益として認識するとともに、残存している持分について公正価値で再測定し、当該評価差額をその期の損益として認識しております。
連結グループ内の債権債務残高および取引高、ならびに連結グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。関連会社およびジョイント・ベンチャーとの取引から発生した未実現損益は、被投資企業に対する当社持分を上限として投資から加減算しております。
企業結合は取得法を用いて会計処理しております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債および当社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定され、該当する場合は条件付対価を取得対価に含めております。
取得日において識別可能な資産および負債は、以下を除き、取得日における公正価値で認識しております。
① 繰延税金資産(または繰延税金負債)及び従業員給付契約に関連する負債(または資産)は、それぞれIAS第12号「法人所得税」およびIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しております。
② IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産または処分グループは、当該基準書に従って測定しております。
取得対価が識別可能な資産および負債の公正価値を上回る場合はのれんとして計上し、下回る場合には、直ちに損益として認識しております。
企業結合の当初の会計処理が企業結合が生じた決算日までに完了していない場合、当該完了していない項目については最善の見積りに基づく暫定的な金額で測定しております。取得日から1年以内の測定期間に入手した新たな情報が、取得日時点で認識された金額の測定に影響を及ぼすものである場合には、取得日時点で認識した暫定的な金額を遡及的に修正しております。
条件付対価は取得時に公正価値で認識し、取得後の公正価値変動は、上記測定期間中の測定に該当する場合には取得コストを修正し、そうでない場合には公正価値の変動として損益に認識しております。
当社グループは、非支配持分を公正価値で測定するか、または識別可能な純資産の認識金額に対する非支配持分の比例割合で測定するかを個々の企業結合取引ごとに選択しております。
企業結合を達成するために取得企業で発生した費用は、負債性金融商品および資本性金融商品の発行に関連する費用を除き、発生時に損益で認識しております。
なお、当社グループは、すべての共通支配下における企業結合取引について、継続的に帳簿価額に基づき会計処理しております。共通支配下における企業結合とは、企業結合当事企業もしくは事業のすべてが、企業結合の前後で同一の企業により最終的に支配され、かつ、その支配が一時的でない場合の企業結合であります。
外貨建取引は、取引日における為替レートにて当社グループの各機能通貨に換算しております。
決算日における外貨建貨幣性資産および負債、公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産および負債は、決算日の為替レートにて機能通貨に換算しており、この結果生じる換算差額は、損益に認識しております。
外貨建取得原価にて測定される非貨幣性項目は、取引日の為替レートにて換算しております。
在外営業活動体の財務諸表については、資産および負債は報告期間の決算日の為替レートで円貨に換算し、収益および費用は著しい変動のない限り、対応する報告期間における平均為替レートで円貨に換算しております。この結果生じる換算差額は、その他の包括利益として認識し、その累計額はその他の資本の構成要素において認識しております。
当社グループの在外営業活動体が処分される場合、当該在外営業活動体に関連した為替換算差額の累計額は処分時に損益に振り替えております。
当社グループは、営業債権及びその他の債権を、これらの発生日に当初認識しております。その他のすべての金融資産は、当社グループが当該金融商品の契約当事者となった取引日に当初認識しております。
また、重大な金融要素を含んでいない営業債権及びその他の債権は、当初認識時に取引価格で測定しております。
デリバティブを除く金融資産は、当該金融資産の当初認識時点において、以下2つの要件をともに満たすものを償却原価で測定する金融資産に分類し、それ以外のものを公正価値で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
公正価値で測定する金融資産は、取得後の公正価値変動を損益に計上する金融資産(以下、「損益を通じて公正価値で測定する金融資産」)と取得後の公正価値変動をその他の包括利益に計上する金融資産(以下、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」)に分類しております。
当初認識時において償却原価測定の基準を満たさない負債性金融商品を、損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
売買目的保有でない資本性金融商品については、原則として当初認識時にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定しております。
すべての金融資産は、損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類される場合を除き、公正価値に当該金融資産に直接起因する取引コストを加算した金額で測定しております。
金融資産の当初認識後は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
(a) 償却原価で測定する金融資産
当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しております。
(b) 損益を通じて公正価値で測定する金融資産
当初認識後、各決算日において公正価値で再測定し、公正価値の変動および配当金等の収益を損益として認識しております。
(c) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
当初認識後の公正価値の変動額をその他の包括利益として認識し、認識を中止した場合または公正価値が著しく下落した場合に利益剰余金に振り替えております。当該金融資産からの配当金については損益として認識しております。
(ⅲ) 認識の中止
金融資産は、キャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または譲渡し所有に伴うすべてのリスクと経済価値が他の企業に移転した場合に認識を中止しております。
② 金融資産の減損
当社グループは償却原価で測定される金融資産に係る予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。
信用リスクの著しい増大の判定
当社グループは、期末日ごとに、金融資産の債務不履行発生のリスクを期末日現在と当初認識日現在で比較し、金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているかどうかを評価しております。
なお、当社グループは、信用リスクが著しく増加しているかどうかを当初認識以降の債務不履行の発生リスクの変化に基づいて判断しており、債務不履行の発生リスクに変化があるかどうかを評価するのにあたっては、主に期日経過の情報を考慮し、以下も考慮しております。
・金融資産の外部信用格付の著しい変化
・内部信用格付の格下げ
・借手の経営成績の悪化
予想信用損失アプローチ
予想信用損失は、契約に基づいて当社グループが受け取るべき契約上のキャッシュ・フローと、当社グループが受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローとの差額の現在価値であります。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定し、著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
なお、上記にかかわらず、重大な金融要素を含んでいない営業債権については、常に、貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
予想信用損失の測定に当たっては、過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において利用可能な合理的で裏付け可能な情報を用いており、個別に重要な金融資産は個別に予想信用損失を評価し、個別に重要ではない金融資産は所在地、期日超過の日数、保全の状況、外部の信用格付等を基に信用リスクの特徴が類似する資産ごとにグルーピングを行い、集合的に予想信用損失を評価し、損失評価引当金を計上しております。
また、債務者が支払期限到来後90日以内に支払いを行わない場合など、金融資産の全部または一部について回収ができない、または回収が極めて困難であると判断された場合には債務不履行としております。
債務不履行に該当した場合、又は発行者又は債務者の著しい財政的困難が存在する場合、信用減損しているものと判断しております。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しております。貸倒引当金の戻入が発生した場合、純損益で認識しております。
なお、債務者が当社グループと合意した返済計画を遂行できないなど、回収が合理的に見込めない場合においては、金融資産を直接償却しております。これには通常、当社グループが借手が直接償却対象の金額を返済するために十分なキャッシュ・フローを生み出す資産または収益源を有していないと判断した場合が該当します。当社グループでは、直接償却した金融資産に対しても、期日経過債権を回収できるよう、履行強制活動を継続しております。
③ デリバティブを除く金融負債(株式買取債務を含む。条件付対価は「(2)企業結合」を参照)
(ⅰ) 当初認識及び測定
当社グループは、当社グループが発行した負債証券を、その発行日に当初認識しております。企業結合により生じる条件付対価および非支配株主から持分を購入する株式買取債務については、当社グループが、被取得企業の支配を獲得した日に認識しております。その他の金融負債はすべて、当社グループが当該金融商品の契約の当事者になる取引日に認識しております。
デリバティブを除く金融負債は、当該金融負債の当初認識時点において、損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債とに分類しております。
すべての金融負債は公正価値で当初測定しておりますが、償却原価で測定する金融負債については、直接起因する取引コストを控除した金額で測定しております。また、株式買取債務は将来の償還金額の現在価値で測定しております。
(ⅱ) 事後測定
金融負債は当初認識後に、その分類に応じて以下のとおり測定しております。ただし、株式買取債務は償還金額の現在価値で測定しており、その変動は損益として認識しております。
(a) 償却原価で測定する金融負債
当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しております。
(b) 損益を通じて公正価値で測定する金融負債
当初認識後、各決算日において公正価値で再測定し、公正価値の変動は損益として認識しております。
(ⅲ) 認識の中止
金融負債は、義務が履行されたか、免除されたか、または失効した場合に認識を中止しております。
④ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替変動リスクや金利変動リスクをそれぞれヘッジするために、為替予約取引、金利スワップ取引等のデリバティブを利用しております。
当社グループは、ヘッジ開始時に、ヘッジ対象とヘッジ手段の関係ならびにヘッジに関するリスク管理目的および戦略について、指定および文書化を行っております。当該文書は、ヘッジ関係、リスク管理目的およびヘッジの実行に関する戦略ならびにヘッジの有効性の評価を含んでおります。
これらのヘッジは、公正価値またはキャッシュ・フローの変動を相殺する上で非常に有効であることが見込まれますが、ヘッジ期間中にわたり実際に非常に有効であったか否かを判断するために、ヘッジ関係を継続的に評価しております。
デリバティブは公正価値で当初認識しております。また、当初認識後は公正価値で測定し、その事後的な変動は以下のとおり処理しております。
なお、ヘッジ会計については、経過措置によりIAS第39号を引き続き継続して適用しております。
(ⅰ) キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段に係る利得および損失のうちヘッジが有効である部分については、公正価値の変動額をその他の包括利益に認識し、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが損益に影響を与えた時点でヘッジ対象とともに損益に認識しております。
ヘッジが有効でない部分については、公正価値の変動額を損益に認識しております。
ヘッジ手段が失効、売却、終結または行使された場合、ヘッジがヘッジ会計の要件を満たしていない場合およびヘッジ指定を取り消した場合には、ヘッジ会計を中止しております。
(ⅱ) 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ
在外営業活動体に対する純投資から発生する換算差額については、キャッシュ・フロー・ヘッジと同様の方法で会計処理しております。
ヘッジ手段に係る利得および損失のうち、有効部分はその他の包括利益で認識し、非有効部分は損益として認識しております。
在外営業活動体の処分時には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識していた累積損益を損益に振り替えております。
(ⅲ) ヘッジ指定されていないデリバティブ
デリバティブの公正価値の変動は損益として認識しております。
⑤ 金融商品の相殺
金融資産と金融負債は、認識された金額を相殺する強制可能な法的権利が現時点で存在し、かつ純額ベースで決済するかまたは資産を実現すると同時に負債を決済する意図が存在する場合にのみ相殺し、純額で計上しております。
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金および容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
棚卸資産は主にスポーツ、エンタテインメントの作品および権利で構成され、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額により測定しております。取得原価は主として個別法に基づいて算定しております。
有形固定資産の当初認識後の測定について原価モデルを採用しており、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で測定しております。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、資産の解体、除去および原状回復費用が含まれております。
土地等の償却を行わない資産を除き、有形固定資産は見積耐用年数にわたり、主として定額法により減価償却を行っております。
主要な有形固定資産の見積耐用年数は、以下のとおりであります。
・建物及び構築物 : 2~100年
減価償却方法、耐用年数および残存価額は決算日において見直しを行い、必要に応じて改定しております。
のれんは償却を行わず、取得原価から減損損失累計額を控除した金額で測定しております。
無形資産の当初認識後の測定について原価モデルを採用しており、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で測定しております。
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定し、企業結合で取得した無形資産の取得原価は、取得日時点の公正価値としております。
自己創設無形資産は、資産の認識規準を最初に満たした日以降に発生する支出の合計額を取得原価としております。
無形資産はそれぞれの見積耐用年数にわたり定額法で償却しております。
主要な無形資産の見積耐用年数は、以下のとおりであります。
・ソフトウエア : 3~5年
・顧客との関係 : 効果の及ぶ期間(主として5年~18年)
有限の耐用年数を有する無形資産の償却方法および耐用年数は決算日において見直しを行い、必要に応じて改定しております。
当社グループは、契約の開始時に、当該契約がリース又はリースを含んだものであるのかどうかを判定しております。
契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでおります。
リースの開始日において、使用権資産及びリース債務を認識しております。使用権資産は開始日において取得原価で測定しております。開始日後においては、原価モデルを適用して、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しております。
当初認識後、使用権資産は、開始日から使用権資産の耐用年数又はリース期間の終了時のいずれか早い時まで定額法で減価償却しております。
リース債務は、開始日において同日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しております。開始日後においては、リース債務に係る金利や、支払われたリース料を反映するようにリース債務の帳簿価額を増減しております。リース債務を見直した場合又はリースの条件変更が行われた場合には、リース債務を再測定し使用権資産を修正しております。 なお、短期リース及び少額資産のリースについてIFRS第16号第6項を適用し、リース料をリース期間にわたり定額法により費用認識しております。
投資不動産とは、賃貸収入またはキャピタル・ゲイン、もしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産であります。
当社グループは投資不動産の当初認識後の測定について原価モデルを採用しており、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で測定しております。
土地等の減価償却を行わない資産を除き、見積耐用年数にわたり主として定額法により減価償却を行っており、見積耐用年数は6年~50年であります。
減価償却方法、耐用年数および残存価額は、決算日において見直しを行い、必要に応じて改定しております。
当社グループは決算日において、棚卸資産および繰延税金資産を除く非金融資産が減損している可能性を示す兆候があるか否かを判定し、減損の兆候が存在する場合には当該資産の回収可能価額に基づき減損テストを実施しております。
のれんは償却を行わず、減損の兆候の有無にかかわらず年に一度、または減損の兆候がある場合はその都度、減損テストを実施しております。のれんの減損テストの詳細については、「15.のれんおよび無形資産」をご参照ください。
資産の回収可能価額は資産または資金生成単位の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額としており、資産が他の資産または資産グループから概ね独立したキャッシュ・インフローを生成しない場合を除き、個別の資産ごとに決定しております。
資産または資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合には、当該資産は回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しております。
のれんについて認識した減損損失は、以後の期間において戻入れを認識しておりません。のれん以外の資産について過年度に認識した減損損失については、決算日において、認識した減損損失がもはや存在しないまたは減少している可能性を示す兆候があるか否かを判定しております。このような兆候が存在する場合には、回収可能価額の見積りを行い、当該回収可能価額が資産の帳簿価額を上回る場合には、減損損失の戻入れを認識しております。減損損失の戻入れ額は、減損損失を認識しなかった場合の減価償却または償却控除後の帳簿価額を上限としております。
なお、持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは区分して認識しないため、個別に減損テストを実施しておりません。持分法適用会社に対する投資が減損の兆候が存在する場合には、投資全体の帳簿価額について単一の資産として減損テストを行っております。
継続的使用ではなく、主に売却取引により回収される非流動資産または資産グループは、現状で直ちに売却することが可能であり、経営者が売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に売却目的保有に分類しております。
当社グループは売却目的保有に分類された非流動資産または資産グループを、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い方の金額で測定しております。
当社グループは従業員の退職給付制度として確定給付制度および確定拠出制度を設けております。
確定給付制度については、確定給付制度債務の現在価値と制度資産の公正価値との純額を負債または資産として認識しております。
当社グループは確定給付制度債務の現在価値および関連する当期勤務費用ならびに過去勤務費用を、予測単位積増方式を使用して制度ごとに算定しております。割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した決算日時点の優良社債の利回りに基づき算定しております。
確定給付型退職給付制度の勤務費用および利息費用は損益として認識し、利息純額の算定には前述の割引率を使用しております。また、確定給付型退職給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として認識し、直ちに利益剰余金に振替えております。過去勤務費用は、発生した期の損益として認識しております。
確定拠出型の退職給付に係る費用は、従業員が役務を提供した期間に損益として認識しております。
当社グループは、過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を有しており、債務の決済を要求される可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼性のある見積りが可能である場合に引当金を認識しております。
貨幣の時間価値の影響が重要である場合、引当金は当該負債に特有のリスクを反映させた割引率を用いた現在価値により測定しております。
当社グループは、下記の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
当社グループは、顧客に対して広告業、情報サービス業およびその他の事業を提供しております。
広告業においては、主に各種メディアへの広告出稿およびクリエーティブ・サービスを含む広告制作や各種コンテンツサービス等のサービスの提供を行っております。
各種メディアへの広告出稿に関しては、主にメディアに広告出稿がなされた時点で当該サービスに対する支配が顧客に移転し、当社グループの履行義務が充足されることから、当該時点で収益を認識しております。広告制作や各種コンテンツサービス等のサービスの提供に関しては、主に制作物の納品または役務提供により当該財またはサービスに対する支配が顧客に移転し、当社グループの履行義務が充足されることから、当該履行義務の充足に応じて収益を認識しております。なお、スポーツイベントのマーケティング権等の権利ビジネスにおいては、顧客に付与された権利の内容に応じて、一時点において当該権利の使用権が顧客に移転するものは、当該一時点において収益を認識し、また、一定の期間において当該権利を顧客が使用可能となるものは、当該一定の期間にわたり収益を認識しております。一定の期間にわたり収益を認識しているものは、主に契約期間の経過とともに履行義務が充足されるものであり、収益は当該履行義務が充足される契約期間における期間按分にて計上しております。
広告業の収益は、約束の履行に対する主たる責任、在庫リスク、価格設定の裁量権等を考慮すると、主として代理人としての性質が強いと判断されるため、当社グループが提供するサービスに対する報酬として顧客から受領する対価から関連する原価を控除した純額、あるいは手数料としての一定の報酬対価により計上しています。ただし、本人としての性質が強いと判断される一部の取引に関しては、顧客から受領した対価と原価を総額で計上しております。
広告業における取引の対価は、履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重大な金融要素は含んでおりません。
情報サービス業においては、主にソフトウェア製品・商品の販売、受託システム開発、アウトソーシング・運用保守サービス等のサービスの提供を行っております。
ソフトウェア製品・商品の販売に関しては、顧客への納品時点で当該製商品の支配が顧客に移転し、当社グループの履行義務が充足されるため、当該時点で収益を認識しております。受託開発のソフトウェアに関しては、開発の進捗に応じて顧客の資産が増価するとともに顧客が当該資産の支配を獲得し、これに応じて当社グループの履行義務が充足されるため、開発の進捗度に応じて収益を認識しております。開発の進捗度は、履行義務の充足に使用されたインプット(発生したコスト)が、当該履行義務を完全に充足するまでに予想されるインプット合計に占める割合に基づいて算出しております。また、運用保守サービスに関しては契約期間の経過とともに履行義務が充足されるものであり、収益は当該履行義務が充足される契約期間における期間按分にて計上しております。
情報サービス業の収益は、販売契約における対価から、値引きなどを控除した金額で算定しております。また、約束の履行に対する主たる責任、在庫リスク、価格設定の裁量権等を考慮すると、本人としての性質が強いと判断されるため、収益及び原価を総額で計上しております。
情報サービス業における取引の対価は、履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重大な金融要素は含んでおりません。
その他の事業においては、事務所賃貸、ビルサービス、受託計算業務等の事業を行っております。
連結損益計算書に開示している売上高は当社グループが顧客に対して行った請求額および顧客に対する請求可能額の総額(割引および消費税等の関連する税金を除く)であり、IFRSに準拠した開示ではありません。
金融収益は主として、受取利息および受取配当金から構成され、受取利息は実効金利法に基づき発生時に認識し、受取配当金は配当を受ける権利が確定した時点で認識しております。
金融費用は主として借入金および社債に対する支払利息から構成され、支払利息は実効金利法に基づき発生時に認識しております。
法人所得税費用は当期法人所得税と繰延法人所得税から構成されております。これらは、その他の包括利益または資本で直接認識する項目から生じる場合および企業結合から生じる場合を除き、損益として認識しております。
当期法人所得税は、税務当局に対する納付もしくは税務当局から還付が予想される金額で測定され、税額の算定に使用する税率または税法は、決算日までに制定もしくは実質的に制定されているものであります。
繰延税金資産および負債は、資産および負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異に対して認識しております。企業結合以外の取引で、かつ会計上の損益および課税所得のいずれにも影響を及ぼさない取引における資産または負債の当初認識に係る差異については、繰延税金資産および負債を認識しておりません。さらに、のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異についても、繰延税金負債を認識しておりません。
子会社、関連会社およびジョイント・ベンチャーに対する投資に係る将来加算一時差異について繰延税金負債を認識しております。ただし、一時差異の解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内において一時差異が解消しない可能性が高い場合には認識しておりません。子会社、関連会社およびジョイント・ベンチャーに係る将来減算一時差異から発生する繰延税金資産は、一時差異からの便益を利用するのに十分な課税所得があり、かつ予測可能な将来に解消されることが予期される可能性が高い範囲でのみ認識しております。
繰延税金資産および負債は、決算日に制定または実質的に制定されている税率に基づいて、当該資産が実現されるまたは負債が決済される年度に適用される税率を見積り、算定しております。
繰延税金資産は、税務上の繰越欠損金、繰越税額控除および将来減算一時差異のうち、将来の課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しております。繰延税金資産は毎決算日に見直し、税務便益の実現が見込めないと判断される部分について減額しております。
繰延税金資産および負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合に相殺しております。
当社が発行する資本性金融商品は、資本金および資本剰余金に計上しております。また、その発行に直接起因する取引費用は資本から控除しております。
自己株式は取得原価で評価し、資本から控除して表示しており、自己株式の購入、売却または消却において損益は認識しておりません。
自己株式を売却した場合の帳簿価額と売却時の対価との差額は資本として認識しております。
③ 非支配持分へ付与されたプット・オプション
当社グループが非支配持分の所有者に対して付与した子会社株式の売建プット・オプションについて、付与時点において非支配持分を認識し、のれんの金額の算定には含めておりません。
また、売建プット・オプションについて、その償還金額の現在価値をその他の金融負債として当初認識し、同額を利益剰余金から減額しております。
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期利益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しております。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整して算定しております。
当社および一部の子会社は、株式報酬制度として、持分決済型および現金決済型の株式報酬制度を採用しております。
持分決済型の株式報酬は、受領した役務およびそれに対応する資本の増加を付与日における資本性金融商品の公正価値で測定し、権利確定期間にわたって費用として計上され、同額を資本の増加として認識しております。
現金決済型の株式報酬は、受領した役務および発生した負債を当該負債の公正価値で測定し、権利確定期間にわたって費用として計上され、同額を負債の増加として認識しております。また、当該負債の公正価値は決算日および決済日に再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しております。
調整後営業利益は、営業利益から、買収行為に関連する損益および一時的要因を排除した、恒常的な事業の業績を測る利益指標であります。
買収行為に関連する損益:買収に伴う無形資産の償却費、M&Aに伴う費用、被買収会社に帰属する株式報酬費用、完全子会社化に伴い発行した株式報酬費用
一時的要因の例示:構造改革費用、減損、固定資産の売却損益など
調整後営業利益はIFRSで定義されている指標ではありませんが、経営者は当該情報が財務諸表利用者にとって有用であると考えていることから、連結損益計算書および「6.セグメント情報」に自主的に開示しております。
(22) 重要な会計方針の変更
2019年9月公表の「金利指標改革 - IFRS第9号「金融商品」、IAS第39号「金融商品:認識及び測定」及びIFRS第7号「金融商品:開示」の修正」は、IBOR 改革によって引き起こされる不確実性の潜在的な影響を軽減するために、特定のヘッジ会計の要件を改訂しました。
本改訂は、特定のヘッジ会計に係る要求事項を修正し、金利指標改革の結果として金利指標が変更されないと仮定して、企業がヘッジ会計の要求事項を適用するものであります。
当社グループは、当連結会計年度より、本改訂を適用しておりますが、連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
4.重要な会計上の判断、見積りおよび仮定
当社グループは、連結財務諸表を作成するために、会計方針の適用ならびに資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす判断、会計上の見積りおよび仮定を用いております。見積りおよび仮定は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づく経営者の最善の判断に基づいております。しかしながら実際の結果は、その性質上、見積りおよび仮定と異なることがあります。
見積りおよびその基礎となる仮定は継続して見直されております。これらの見積りの見直しによる影響は、当該見積りを見直した期間および将来の期間において認識しております。
連結財務諸表に重要な影響を与える会計方針を適用する過程で行った判断に関する情報は、主に以下のとおりであります。
・子会社、関連会社およびジョイント・ベンチャーの範囲(「3.重要な会計方針 (1) 連結の基礎」)
・収益認識(「3.重要な会計方針 (15) 収益」)
・資金生成単位グループへののれんの配分(「15.のれんおよび無形資産」)
連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積りおよび仮定は、以下のとおりであります。
・有形固定資産、のれん、無形資産および投資不動産の減損(「14.有形固定資産」、「15.のれんおよび無形資産」および「17.投資不動産」)
・金融商品の評価(「36.金融商品」)
・確定給付制度債務の評価(「23.退職後給付」)
・引当金(「22.引当金」)
・繰延税金資産の回収可能性(「19.法人所得税」)
・株式買取債務に係る再測定額(「36.金融商品」)
(追加情報)
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う会計上の見積りについて
・棚卸資産、引当金及び偶発負債等の評価に係る会計上の見積り
新型コロナウイルス感染症の拡大は、経済や企業活動に広範な影響を与える事象であり、当社グループの事業活動にも影響を及ぼしております。
国際オリンピック委員会と東京2020組織委員会は、2020年3月に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を2021年7月に延期することを発表しましたが、主に棚卸資産、引当金及び偶発負債等の評価に係る会計上の見積りにおいては、同競技大会の2021年7月の開催を前提として、連結財務諸表作成時に入手可能な情報にもとづき最善の見積りを行っております。
・海外事業におけるのれんの減損損失
当連結会計年度において、直近の実績を踏まえた最新の事業計画を基に海外事業に係るのれんの年次の減損テストを行った結果、海外事業においてのれんの減損損失140,367百万円を認識しました。
のれん減損テストにおける回収可能価額は、経営陣により承認された翌連結会計年度の予算およびその後4ヶ年の業績予想を基礎とする使用価値に基づき算定しております。海外事業セグメント全体および各資金生成単位グループにおける当該予算および業績予想は、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響は、当連結会計年度が最も影響が大きく、翌連結会計年度およびそれ以降は回復基調になるという前提をおいております。のれん減損テストの詳細は、「15.のれんおよび無形資産 (2) 重要なのれんおよび無形資産 及び (3) のれんの減損テスト」をご参照ください。
5.未適用の新基準書
連結財務諸表の承認日までに新設または改訂が行われた新基準書および新解釈指針のうち、当社グループが早期適用していない主なものは、以下のとおりであります。新しいIFRS適用による当社グループへの影響は検討中であり、現時点で見積ることはできません。
6.セグメント情報
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、主として広告を中心にコミュニケーションに関連するサービスを提供する事業を行っており、国内事業と海外事業に区分して管理をしております。
したがって、当社グループは「国内事業」、「海外事業」の2つを報告セグメントとしております。
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「3.重要な会計方針」における記載と同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益から「買収により生じた無形資産の償却」などの(調整項目)を調整した利益をベースとしております。
セグメント間収益は市場実勢価格に基づいております。
(注) 1 売上高は当社グループが顧客に対して行った請求額および顧客に対する請求可能額の総額(割引および消費税等の関連する税金を除く)であります。
経営者は売上高の情報は財務諸表利用者にとって有用であると考えていることから、IFRSに準拠した開示ではないものの、自主的に開示しております。
2 前連結会計年度の収益の「消去」および当連結会計年度の収益の「消去/全社」は、セグメント間取引(売上高と同額)の消去によるものであります。
3 前連結会計年度の売上総利益の「消去」および当連結会計年度「消去/全社」は、セグメント間取引の消去によるものであります。
4 前連結会計年度のセグメント利益(調整後営業利益)の「消去」は、セグメント間取引の消去によるものであります。当連結会計年度のセグメント利益(調整後営業利益)の「消去/全社」は、持株会社に帰属する全社費用およびセグメント間取引の消去によるものであります。なお、持株会社に帰属する全社費用は、持株会社の人件費等であります。
5 前連結会計年度のセグメント資産の「消去」は、セグメント間取引の消去によるものであります。当連結会計年度のセグメント資産の「消去/全社」は、持株会社に帰属する全社資産およびセグメント間取引の消去によるものであります。なお、持株会社に帰属する全社資産は、持株会社の資金(現金及び預金)およびグループ内向け貸付金等であります。
6 当社は2020年1月1日付で「株式会社電通グループ」に商号変更し、当社グループは持株会社体制へ移行いたしました。当連結会計年度において、セグメント利益(調整後営業利益)の「消去/全社」は、持株会社に帰属する全社費用により5,015百万円減少し、セグメント資産の「消去/全社」は、持株会社に帰属する全社資産により223,221百万円増加しております。
7 販売費及び一般管理費、その他の収益およびその他の費用の内訳は、以下のとおりであります。
8 構造改革費用のセグメントごとの内訳は、前連結会計年度では国内事業該当なし、海外事業19,682百万円、当連結会計年度では国内事業24,278百万円、海外事業54,115百万円であります。また、当連結会計年度の海外事業における構造改革費用には、減損損失が2,214百万円含まれております。
9 減損損失のセグメントごとの内訳は、前連結会計年度では国内事業0百万円、海外事業73,669百万円、当連結会計年度では国内事業4,352百万円、海外事業140,367百万円であります。
(注) 1 「販売費及び一般管理費」に含まれる株式報酬費用は、マークル社の完全子会社化に伴い創設した当社株式を用いた株式報酬制度から発生した株式報酬費用であります。
「その他の費用」に含まれる被買収会社に帰属する株式報酬費用は、具体的には2016年の買収以前より被買収会社であったマークル社において存在していたストックオプション制度に関連して発生した株式報酬費用であります。株式報酬費用は原則として「販売費及び一般管理費」に含めて表示しておりますが、当該株式報酬費用の測定においては、株式買取義務と同様、買収後の関連債務の公正価値変動が含まれるという特殊性を考慮し、「その他の費用」に含めて表示しております。
当社グループは、広告業として新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、インターネット、セールスプロモーション、映画、屋外、交通その他すべての広告業務取扱いおよび広告表現に関する企画、制作ならびにマーケティング、PR、コンテンツサービス等のサービス活動の一切を行っております。また、情報サービス業として、情報サービスおよび情報関連商品の販売等を行っており、その他の事業として、事務所賃貸、ビルサービス、受託計算業務等を行っております。
製品およびサービスの区分ごとの外部顧客からの収益は、以下のとおりであります。
① 外部顧客からの売上収益
海外のうち、米国に帰属する収益は、前連結会計年度231,801百万円、当連結会計年度209,381百万円であります。当該金額は、原則として顧客の所在地を基礎としております。
② 非流動資産(有形固定資産、のれん、無形資産および投資不動産)
(注)1 非流動資産は当社グループ各社の所在地を基礎としております。
2 海外の中には、特定の国に紐づかないのれんおよび無形資産が、前連結会計年度は748,630百万円および203,368百万円、当連結会計年度は588,553百万円および163,107百万円それぞれ含まれています。
外部顧客への収益のうち、連結損益計算書の収益の10%以上を占める顧客が存在しないため、記載を省略しております。
7.企業結合等関係
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当社グループが、前連結会計年度に取得した被取得企業は、主に以下のとおりです。
当社グループのオペレーション強化、成長が速い地域を中心とした当社グループのシェア拡大、および、当社グループのメディアとデジタル分野における能力の強化を目的に、企業結合を実施しました。
なお、当社グループは前連結会計年度において、複数企業の株式取得を行っておりますが、個別には連結財務諸表に与える影響に重要性がないため、以下の金額については、個別の記載は省略しております。
取得した事業の取得原価は、60,318百万円です。取得原価の内訳は、現金35,275百万円、株式8,874百万円および、条件付対価16,168百万円です。
株式のうち6,604百万円は、取得対価としてVOYAGE GROUPに対して交付した当社の連結子会社であるサイバー・コミュニケーションズの普通株式243,336株であり、VOYAGE GROUPの資本持分の公正価値にもとづき算定しています。残りの2,270百万円については、People & Screensに対する資本持分を支配獲得日の公正価値で算定しております。
連結損益計算書の段階取得に係る再測定による利益は、前連結会計年度において当社が支配獲得時に既に保有していたPeople & Screensに対する資本持分を支配獲得日の公正価値で再測定した結果、段階取得に係る再測定による利益2,175百万円を認識しております。
条件付対価は被取得企業の業績に応じて算定されます。また、取得関連費用は1,414百万円です。
企業結合日における資産及び負債の公正価値、支払対価、非支配持分及びのれんは以下のとおりであります。
(注)1 非支配株主持分は、支配獲得日における識別可能な被取得企業の純資産額の公正価値に、非支配株主に個別に帰属する部分を除き、企業結合後の持分比率を乗じて測定しております。
(注)2 のれんは、期待される将来の超過収益力を反映しています。税務上損金算入を見込んでいる金額は10,988百万円です。
上記金額は現時点での最善の見積りによる公正価値であるため、支配獲得日時点で存在していた事実や状況に関する追加的な情報が得られ評価される場合、支配獲得日から1年間は修正することがあります。
連結損益計算書に含まれる、支配獲得日以降における被取得企業の収益は27,113百万円、当期利益は2,902百万円です。
(プロフォーマ情報)
仮に、企業結合が前連結会計年度の開始日に行われたと仮定した場合、連結損益計算書における収益は1,056,390百万円、当期損失は73,616百万円となります。
なお、当該プロフォーマ情報は監査証明を受けておりません。また、当該情報は必ずしも将来起こりうるべき事象を示唆するものではありません。また、実際に出資が期首時点に行われた場合の当社グループの経営成績を示すものでもありません。
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
当社グループが、当連結会計年度に取得した被取得企業は、主に以下のとおりです。また、キャスレーコンサルティング㈱から一部事業を譲り受けております。
当社グループのオペレーション強化、成長が速い地域を中心とした当社グループのシェア拡大、および、当社グループのメディアとデジタル分野における能力の強化を目的に、企業結合を実施しました。
なお、当社グループは当連結会計年度において、複数企業の株式を取得し、また事業を譲り受けておりますが、個別には連結財務諸表に与える影響に重要性がないため、以下の金額については、個別の記載は省略しております。
当社グループが当連結会計年度において取得した事業の取得原価は、12,774百万円です。取得原価の内訳は、現金9,999百万円、株式444百万円および、条件付対価2,331百万円です。
株式444百万円は、㈱IPGに対する資本持分を支配獲得日の公正価値で算定しております。連結損益計算書の段階取得に係る再測定による利益は、当連結会計年度において当社が支配獲得時にすでに保有していた㈱IPGに対する資本持分を支配獲得日の公正価値で再測定した結果、段階取得に係る再測定による利益44百万円を認識しております。
条件付対価は被取得企業の業績に応じて算定され、最大で6,202百万円、最小で184百万円を支払う可能性があります。また、取得関連費用は701百万円です。
企業結合日における資産および負債の公正価値、支払対価、非支配持分およびのれんは以下のとおりであります。
(注)1 非支配株主持分は、支配獲得日における識別可能な被取得企業の純資産額の公正価値に、非支配株主に個別に帰属する部分を除き、企業結合後の持分比率を乗じて測定しております。
(注)2 のれんは、期待される将来の超過収益力を反映しています。税務上損金算入を見込んでいる金額は8,349百万円です。
上記金額は現時点での最善の見積りによる公正価値であるため、支配獲得日時点で存在していた事実や状況に関する追加的な情報が得られ評価される場合、支配獲得日から1年間は修正することがあります。
連結損益計算書に含まれる、支配獲得日以降における被取得企業の収益は6,409百万円、当期利益は883百万円です。
(プロフォーマ情報)
仮に、企業結合が当連結会計年度の開始日に行われたと仮定した場合、連結損益計算書における収益は 940,219百万円、当期損失は152,427百万円となります。
なお、当該プロフォーマ情報は監査証明を受けておりません。また、当該情報は必ずしも将来起こりうるべき事象を示唆するものではありません。また、実際に出資が期首時点に行われた場合の当社グループの経営成績を示すものでもありません。
8.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりであります。
9.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、以下のとおりであります。
連結財政状態計算書では、貸倒引当金控除後の金額で表示しております。
営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
10.棚卸資産
販売により費用として認識した棚卸資産の金額は、前連結会計年度57,048百万円、当連結会計年度61,272百万円であります。また、評価減により費用として認識した棚卸資産の金額は、前連結会計年度801百万円、当連結会計年度4,196百万円であります。なお、評価減の戻入は、前連結会計年度、当連結会計年度とも該当ありません。
11.その他の金融資産
連結財政状態計算書では、貸倒引当金控除後の金額で表示しております。
また、デリバティブ資産にはヘッジ会計が適用されているものが含まれております。
デリバティブ資産は損益を通じて公正価値で測定する金融資産、株式はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、債券は償却原価で測定する金融資産、その他のうち3,883百万円(前連結会計年度)、4,585百万円(当連結会計年度)については、損益を通じて公正価値で測定する金融資産に、18,634百万円(前連結会計年度)、21,105百万円(当連結会計年度)については、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に、それ以外については償却原価で測定する金融資産にそれぞれ分類しております。
株式は主に政策投資目的で保有しているため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。
保有資産の効率化および有効活用を図るため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の売却(認識の中止)を行っております。
各年度における売却時の公正価値および資本でその他の包括利益として認識されていた累積損益は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
資本でその他の資本の構成要素として認識されていた累積損益は、売却した場合および公正価値が著しく下落した場合に利益剰余金に振り替えております。
12.その他の流動資産
その他の流動資産に含まれる前渡金のうち12ヶ月を超えて損益に計上されるものは、以下のとおりであります。
13.売却目的で保有する非流動資産
売却目的で保有する非流動資産および売却目的で保有する非流動資産に直接関連する負債の内訳は、以下のとおりであります。
主要な資産・負債の明細
前連結会計年度末における売却目的で保有する非流動資産は、国内事業において当社および子会社が保有する株式に関連する資産であります。
当連結会計年度末における売却目的で保有する非流動資産は、国内事業において当社が保有する株式に関連する資産であります。
14.有形固定資産
有形固定資産の帳簿価額の期中増減は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額ならびに帳簿価額は、以下のとおりであります。
所有権に対する制限、および負債の担保として抵当権が設定された有形固定資産はありません。
減価償却費は連結損益計算書の原価および販売費及び一般管理費に計上しております。
また、有形固定資産は投資不動産の定義を満たさない自己所有の資産および使用権資産から構成され、帳簿価額は以下のとおりであります。
15.のれんおよび無形資産
のれんおよび無形資産の帳簿価額の期中増減は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(注)1 企業結合による取得には、重要性がないため遡及修正していない測定期間内の修正が含まれております。
2 減損損失は、連結損益計算書の減損損失および構造改革費用に計上しております。
のれんおよび無形資産の取得原価、償却累計額および減損損失累計額ならびに帳簿価額は、以下のとおりであります。
所有権に対する制限、および負債の担保として抵当権が設定された無形資産はありません。
償却費は連結損益計算書の原価および販売費及び一般管理費に計上しております。
また、無形資産は自己所有の資産および使用権資産から構成され、帳簿価額は以下のとおりであります。
のれんのうち、当連結会計年度において重要なものは、いずれも海外事業セグメントにおけるEMEA地域の165,879百万円、Americas地域の376,618百万円、およびAPAC地域の46,055百万円であります。なお、のれんのうち、前連結会計年度において重要なものは海外事業セグメントにおけるAPACののれん68,172百万円、および海外事業セグメントにおけるそれ以外の地域(EMEA地域およびAmericas地域)ののれん680,458百万円であります。
のれん以外の無形資産のうち、重要なものは、海外事業セグメントの顧客との関係であり、当連結会計年度において、EMEA地域で60,575百万円、Americas地域で40,919百万円、APAC地域で16,151百万円であります。なお、前連結会計年度における海外事業セグメントの顧客との関係はAPAC地域で22,351百万円、APAC地域以外の海外事業(EMEA地域およびAmericas地域)で125,428百万円であります。このうち、当社が2013年3月にDentsu Aegis Network Ltd.(現Dentsu International Limited)を買収した際に認識した金額は、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ90,106百万円および79,825百万円であり、当連結会計年度末における残存償却期間は10年であります。
前連結会計年度では、APAC地域と海外事業セグメントにおけるそれ以外の地域をそれぞれ資金生成単位グループとして海外事業セグメントに係るのれんを配分していました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大によるEMEA地域およびAmericas地域のマクロ環境の悪化ならびに当連結会計年度において新たに着手した構造改革に起因し、従来よりも詳細な単位でのれんを監視する必要性が増しており、これを踏まえて資金生成単位グループの見直しを行った結果、当連結会計年度末よりEMEA地域およびAmericas地域をそれぞれ別個の資金生成単位グループとしてのれんを配分しております。
当連結会計年度において、直近の実績を踏まえた最新の事業計画を基に海外事業セグメントに係るのれんの年次の減損テストを行った結果、海外事業セグメント全体で140,367百万円(EMEA地域およびAPAC地域での個別減損それぞれ46,143百万円および6,209百万円を含む)を認識しました。当連結会計年度におけるEMEA地域、APAC地域の回収可能価額はそれぞれ261,555百万円および66,864百万円であり、また、これにAmericas地域、未配分の全社資産および全社費用を含めた海外事業セグメント全体の回収可能価額は705,334百万円であります。なお、前連結会計年度においてはAPAC地域で70,187百万円の減損損失を認識しています。前連結会計年度におけるAPAC地域の回収可能価額は96,252百万円であります。
海外事業セグメントにおいては、各資金生成単位グループののれんの減損テストに追加して、未配分の全社資産および全社費用を含む海外事業セグメント全体についても、その減損の要否を確認しております。回収可能価額は、経営陣により承認された翌連結会計年度の予算およびその後4ヶ年の業績予想を基礎とする使用価値に基づき算定しております。当該使用価値の算定に用いた主要な仮定およびインプットは次のとおりです。
・新型コロナウイルス感染症の拡大による影響:当連結会計年度が最も影響が大きく、翌連結会計年度およびそれ以降は回復基調になるという前提をおいております。
・オペレーティング・マージン:当連結会計年度において新たに着手した構造改革により、当連結会計年度に比較して改善するという前提をおいております。
・正味運転資本の見積り:過去の平均値に基づき長期的に見込まれる正味運転資本を見積っております。
・継続成長率:5年を超える期間におけるキャッシュ・フローについて設定した継続成長率については海外事業セグメント全体において1.5%~1.75%(前連結会計年度:1.5%~2.0%)であります。
・割引率:海外事業セグメント全体に含まれる各資金生成単位グループおよび全社費用の使用価値の算定に使用した税引前の割引率は9.6%~12.4%(前連結会計年度:9.0%~10.8%)であります。
・全社資産および全社費用:各資金生成単位グループののれんの減損テストに際し、海外事業セグメントの全社資産および全社費用は各資金生成単位グループに合理的かつ一貫した計算に基づき配分しております。配分割合は72.5%(前連結会計年度:66.3%)であります。
海外事業セグメント全体における、他のすべての変数が一定であると仮定した上で主要な仮定が変更された場合の当連結会計年度の認識額に加えて認識される減損損失の感応度分析は以下のとおりであります。
16.リース取引
(1) リースに係る費用およびキャッシュ・フロー
リースに係る費用およびキャッシュ・フローは、次のとおりです。
(単位:百万円)
(2) 固定資産の帳簿価額に含まれる使用権資産
固定資産の帳簿価額に含まれる使用権資産の帳簿価額及び増加額は、次のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度及び当連結会計年度の使用権資産の増加額はそれぞれ23,457百万円、11,179百万円です。
(3) リース債務
リース債務の満期分析は以下のとおりです。
(単位:百万円)
(4) リース活動の性質
当社グループは、主にオフィスとして建物をリースしています。建物のリース契約期間は1年~20年であり、借手が契約終了後に1年間または原契約と同期間リース契約期間を延長するオプションが含まれているものもあります。
特に国内事業においては、建物のリース契約の多くは、借手が繰り返し同延長オプションを行使可能な契約となっており、また、6ヶ月前までに相手方に書面をもって通知した場合に早期解約を行うオプションも含まれていますが、当該オプションを行使することが合理的に確実と評価した期間に係るリース料のみをリース債務の測定に含めております。これらのオプションは、リース契約主体が建物を事業に活用する上で、必要に応じて使用されております。
(5) セール・アンド・リースバック取引
当社グループは、保有資産の有効活用の観点から、前連結会計年度において国内事業における土地及び建物の一部を売却することで資金化し、土地及び建物について3年間リースバックする取引を実施いたしました。これに伴うキャッシュ・インフローは、財務活動によるキャッシュ・フローに含まれております。契約期間終了時の再購入オプションはありません。当該セール・アンド・リースバック取引から生じた利得又は損失は重要ではありません。
(6) 潜在的に晒されている将来キャッシュ・アウトフローのうちリース債務の測定に反映されていないもの
当社グループは、主に海外事業において、前連結会計年度において既に契約しているがまだ開始していない建物のリース取引があり、その主な取引のリース期間は16年~20年であり、解約不能将来リース料総額は107,345百万円です。これらについてはリース債務の測定に反映しておりません。
17.投資不動産
投資不動産の帳簿価額の増減は、以下のとおりであります。
投資不動産の帳簿価額および公正価値は、以下のとおりであります。
投資不動産の公正価値は、主として、割引キャッシュ・フロー法および観察可能な類似資産の市場取引価格等に基づいた不動産鑑定評価によって算定しております。
投資不動産は、測定に使用したインプットの観察可能性および重要性に応じて、公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類しております。
公正価値のヒエラルキーは以下のように定義しております。
レベル1: 活発な市場における公表価格により測定した公正価値
レベル2: レベル1以外の直接または間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3: 観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値
各年度における投資不動産の公正価値ヒエラルキーはレベル3に該当しております。
投資不動産からの賃貸料収入およびそれに伴って発生する直接営業費の金額は、以下のとおりであります。
賃貸料収入およびそれに伴って発生する直接営業費を生み出していない投資不動産はありません。
18.持分法で会計処理されている投資
関連会社およびジョイント・ベンチャーに対する投資の帳簿価額は、以下のとおりであります。
各年度の関連会社およびジョイント・ベンチャーに関する財務情報は、以下のとおりであります。なお、これらの金額は、当社グループの持分比率勘案後のものであります。
上記の他、前連結会計年度において、段階取得に係る再測定による利益2,175百万円を認識しております。また、当連結会計年度において、持分法で会計処理されている投資に係る減損損失958百万円、関連会社株式売却益144百万円、段階取得に係る再測定による利益44百万円を認識しております。
一部の持分法適用先の損失について、その累計額が帳簿価額を超過しているため損失を認識しておりません。
各年度の当該投資に対する損失の未認識額および累積未認識額は以下のとおりであります。
19.法人所得税
繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別内訳は、以下のとおりであります。
繰延税金資産または繰延税金負債の純額の変動の内容は、以下のとおりであります。
(注) 当連結会計年度において、その他の包括利益を通じて測定する金融資産を期中に売却したことによって利益剰
余金に振り替えられたことによる繰延税金負債の減少が、58,911百万円含まれております。
繰延税金資産の認識にあたり、将来加算一時差異、将来課税所得計算およびタックスプランニングを考慮しております。
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金の内訳は、以下のとおりであります。
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、税務上の繰越欠損金の失効期限別内訳は、以下のとおりであります。
前連結会計年度および当連結会計年度において繰延税金負債を認識していない子会社等に対する投資に係る将来加算一時差異の合計額は、それぞれ126,258百万円および130,340百万円であります。
これらは当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識しておりません。
法人所得税費用の内訳は、以下のとおりであります。
法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異について、原因となった主な項目の内訳は、以下のとおりであります。
当社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算した法定実効税率は、前連結会計年度および当連結会計年度において31.0%となっております。ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
20.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
担保に供している資産およびそれに対応する債務は、以下のとおりであります。
上記以外にその他の金融資産(流動資産)のうち、8百万円(前連結会計年度)、 8百万円(当連結会計年度)は、官報・営業等にかかわる取引保証のため担保に供しております。
21.社債、借入金およびその他の金融負債
社債、借入金およびその他の金融負債の内訳は、以下のとおりであります。
デリバティブ負債には、ヘッジ会計が適用されているものが含まれております。
デリバティブ負債は損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しております。
借入金は償却原価で測定する金融負債に分類しております。当連結会計年度の短期借入金および長期借入金(1年内返済予定を含む)の平均利率は、それぞれ4.00%および1.69%であります。
条件付対価は被取得企業の業績に応じて算定され、当連結会計年度において最大で359,187百万円(前連結会計年度406,260百万円)、最小で1,142百万円(前連結会計年度1,332百万円)を支払う可能性があります。
その他(条件付対価等)のうち、68,470百万円(前連結会計年度)、42,258百万円(当連結会計年度)については、損益を通じて公正価値で測定する金融負債に、それ以外については償却原価で測定する金融負債にそれぞれ分類しております。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の一部の借入金については財務制限条項が付されておりますが、当該条項を遵守しております。当該条項につきましては、要求される水準を維持するようにモニタリングしております。
(注) 社債の発行条件の要約は、以下のとおりであります。
(2)財務活動から生じる負債の変動
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
(注)1 上記金額は、1年以内に返済予定の流動負債の金額を含んでおります。
(注)2 再測定による変動は、時の経過にともなう利息費用を含んでおります。
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(注)1 上記金額は、1年以内に返済予定の流動負債の金額を含んでおります。
(注)2 再測定による変動は、時の経過にともなう利息費用を含んでおります。
(注)3 2020年4月15日に、当社の完全子会社であったOrangeCo Merger Sub, Inc.がマークル社を存続会社とする米国法上のいわゆる逆三角合併により吸収合併したことに伴い、マークル社株主が保有していた自己の保有するマークル社株式を取得することを請求することができる権利(プットオプション)が消滅し、支払金額が確定したことから、株式買取債務がその他の変動として85,730百万円減少しております。
22.引当金
引当金の内訳および増減は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
当社グループが使用するオフィスの賃貸借契約等に対する原状回復義務に備えて、過去の実績に基づき将来支払うと見込まれる金額を計上しております。
これらの費用は主に1年以上経過した後に支払われることが見込まれておりますが、将来の事業計画等により影響を受けます。
顧客より受注済みの案件のうち、当該受注契約の履行に伴い、翌連結会計年度以降に損失の発生が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについては、将来の損失に備えるため翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額を計上しております。
前連結会計年度
海外事業における構造改革に伴い、今後発生が見込まれる、人員削減費用、不動産の適正化費用やその他の関連施策費用を計上しております。
これらの費用は、翌連結会計年度に支払われることが見込まれております。
当連結会計年度
国内事業における構造改革引当金は15,198百万円であります。主な内訳は、早期退職プログラムに伴い個人事業主となった退職者との業務委託契約に係る義務を履行するために不可避的なコストに対する引当金であります。
当社の子会社である株式会社電通では、従業員に新しいキャリアの選択肢を提供することに紐づく早期退職プログラムを実施しました。これに伴う退職者は個人事業主となり、新設子会社「ニューホライズンコレクティブ合同会社」と最長10年間の業務委託契約を結びました。当該早期退職プログラムに関連し、今後最長10年間に渡って発生が見込まれる上記業務委託契約に係る義務を履行するために不可避的なコストに対して構造改革引当を計上しております。
海外事業における構造改革引当金は49,944百万円であります。主な内訳は、借手として契約しているがまだ開始していない不利な不動産リース契約について将来のサブリース契約から見込まれる損失、人員削減費用、不動産の適正化費用やその他の関連施策費用に対する引当金であります。
不利な不動産リース契約に関する引当金の見積りの主要な仮定には、サブリースにより見込まれる収入純額に影響する、基本サブリース料、リース期間(16年~20年)におけるリース支払料の想定増加率、リースインセンティブおよび空室期間が含まれます。サブリースにより見込まれる収入およびサブリース開始のタイミングには不確実な見積りが含まれております。当該引当金は、決算日における不確実性を考慮した最善の見積りにより算定しておりますが、実際の結果が見積りと異なる可能性があります。不利な不動産リース契約に関する当連結会計年度末の構造改革引当金は29,072百万円であります。仮にサブリースにより見込まれる収入の総額が10%減少した場合、当連結会計年度末の構造改革引当金は5,285百万円増加します。
23.退職後給付
当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度および退職一時金制度を設けております。
当社グループおよび年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っております。
一部の国内連結子会社においては確定給付企業年金制度および退職一時金制度について任意に退職給付信託を設定しております。
また、当社および一部の国内連結子会社は、確定拠出型の制度として確定拠出年金制度を設けており、一部の在外連結子会社は、確定拠出型の退職給付制度を設けております。
確定給付制度債務および制度資産と連結財政状態計算書に計上された退職給付に係る負債および資産との関係は、以下のとおりであります。
確定給付制度債務の増減は、以下のとおりであります。
(注) 1 当期勤務費用は連結損益計算書の原価および販売費及び一般管理費に計上しております。また、利息費用は、利息収益を控除した金額を金融費用に計上しております。
2 確定給付制度債務に係る数理計算上の差異は、財務上の仮定の変化等により発生しております。
各年度の確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、以下のとおりであります。
制度資産の増減は、以下のとおりであります。
なお、当社グループは2021年12月期に116百万円の掛金を拠出する予定であります。
制度資産合計に対する主な分類ごとの内訳は、以下のとおりであります。
(注) 前連結会計年度、当連結会計年度の制度資産合計には、確定給付企業年金制度および退職一時金制度に対して設定した退職給付信託がそれぞれ81,354百万円、74,038百万円含まれております。また、株式および債券は、前連結会計年度、当連結会計年度とも株式は主として国内、債券は主として海外に属するものであります。
制度資産の運用にあたっては給付を行うに十分な資産を確保し、許容可能なリスクのもとで、長期的な拠出金負担の軽減と給付の改善を図ることを目的としております。この運用目的を達成するため、中長期的な年金財政の将来推計に留意し、年金資産運用の不確実性が年金財政に与える影響(不足金発生の可能性等)および年金資産の収益率の不確実性の許容される程度について十分な検討を行っております。
この運用の目標を達成するため、投資対象として相応しい資産の期待収益率を予測した上で、将来にわたる最適な政策的資産構成割合(以下、政策資産配分)を策定し、運用受託機関の選定、資産配分状況のモニタリングなどにより資産運用状況を管理しております。政策資産配分については毎年検証を行い、策定時の諸条件が変化した場合は、必要に応じて見直しを行っております。
また、将来の財政悪化に備えるため、前連結会計年度よりリスク対応掛金の拠出を行っております。
数理計算上の仮定の主要なものは、以下のとおりであります。
(注) 主要な基礎率の変化が各年度における確定給付制度債務に与える感応度は以下のとおりであります。この分析は、その他の変数が一定との前提を置いておりますが、実際には独立して変化するとは限りません。なお、マイナスは確定給付制度債務の減少を、プラスは確定給付制度債務の増加を表しております。
前連結会計年度および当連結会計年度における当社および連結子会社の確定拠出型年金制度の拠出に係る費用計上額は、それぞれ9,410百万円、8,942百万円であります。連結損益計算書の原価および販売費及び一般管理費に計上しております。
24.資本およびその他の資本項目
前連結会計年度および当連結会計年度における授権株式数は、普通株式1,100,000,000株であります。
発行済株式数の増減は、以下のとおりであります。
当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定のない無額面の普通株式であります。
自己株式数は、以下のとおりであります。
(注) 1 取締役会決議による取得2,727,300株、単元未満株式の買取による増加1,377株、単元未満株式の売渡による減少414株、下記「③自己株式の処分」に記載の自己株式の処分であります。
2 業績連動型株式報酬制度に係る信託E口が所有する当社株式が、当連結会計年度に380,000株含まれております。
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当社は、2019年8月7日開催の取締役会決議による、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される
同法第156条の規定および当社の定款の定めに基づく自己株式の取得を、下記のとおり実施いたしました。
① 取得した株式の種類 当社普通株式
② 取得した株式の総数 5,156,600株
③ 株式の取得価額の総額 19,999百万円
④ 取得期間 2019年8月8日~2019年12月30日
⑤ 取得方法 東京証券取引所における市場買付
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
当社は、2019年8月7日開催の取締役会決議による、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定および当社の定款の定めに基づく自己株式の取得を、当連結会計年度に以下のとおり実施いたしました。なお、当該自己株式の取得は2020年2月14日をもって終了しております。
① 取得した株式の種類 当社普通株式
② 取得した株式の総数 2,727,300株
③ 株式の取得価額の総額 9,999百万円
④ 取得期間 2020年1月6日~2020年2月14日
⑤ 取得方法 東京証券取引所における市場買付
③ 自己株式の処分
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
2020年4月15日に、当社の完全子会社であったOrangeCo Merger Sub, Inc.がマークル社を存続会社とする米国法上のいわゆる逆三角合併により吸収合併しました。本合併の対価は、当社グループを除くマークル社の株主に対する一定の金銭及び当社の自己株式(4,736,425株)で、決議された処分価額は1株あたり2,467円であります。
また、当社は、本合併後のマークル社の主要経営陣に対するリテンションを目的として、2020年4月17日に、株式報酬の給付のため当社自己株式(2,581,200株)を交付し、交付した株式に関する払込手続は同日中に完了しております。決議された処分価額は1株あたり2,467円であります。詳細は、「35.株式に基づく報酬」をご参照ください。
日本における会社法では、株式の発行に対しての払込または給付した額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれる資本準備金に組み入れることが規定されております。
日本における会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金および利益剰余金に含まれる利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されております。
(4) 非支配持分株主との取引
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
主に、買収した会社の非支配持分株主と、一定の条件により、当該株主が所有する株式を将来買取る契約を締結したことによるものであります。契約締結時に、当該契約の行使価格の現在価値を金融負債として認識するとともに、同額を利益剰余金から減額しております。
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
マークル社を完全子会社とすることを目的として、上記「(2) 自己株式 ③自己株式の処分」のとおり、2020年4月15日に、当社の完全子会社であったOrangeCo Merger Sub, Inc.がマークル社を存続会社とする米国法上のいわゆる逆三角合併により吸収合併しました。その結果、非支配持分の帳簿価額17,953百万円が減少しました。また、当該非支配株主持分の減少額と、2016年当初の買収時に認識した利益剰余金の変動額との差額を、利益剰余金の変動として処理した結果、利益剰余金額が17,953百万円増加しております。
25.配当金
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
(注) 2019年8月7日開催の取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員株式報酬信託に係る信託E口が所有する
当社株式に対する配当金7百万円が含まれております。
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(注) 2020年2月13日開催の取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員株式報酬信託に係る信託E口が所有する
当社株式に対する配当金7百万円が含まれております。
2020年8月13日開催の取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員株式報酬信託に係る信託E口が所有する
当社株式に対する配当金18百万円が含まれております。
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
(注) 配当金の総額には、役員株式報酬信託に係る信託E口が所有する当社株式に対する配当金7百万円が含まれて
おります。
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(注) 配当金の総額には、役員株式報酬信託に係る信託E口が所有する当社株式に対する配当金9百万円が含まれて
おります。
26.収益
当社グループは、顧客に対して広告業、情報サービス業およびその他の事業を提供しております。詳細は、「3.重要な会計方針(15)収益 」をご参照ください。
(1) 収益の分解
顧客との契約から認識した収益の分解は、以下のとおりであります。
(2) 契約残高
顧客との契約から生じた債権および契約負債の残高は以下のとおりです。
連結財政状態計算書において、顧客との契約から生じた債権のうち、受取手形および売掛金は営業債権及びその他の債権、その他は非流動資産のその他の金融資産に含まれており、契約資産は営業債権及びその他の債権に含まれています。また、契約負債は、その他の流動負債及びその他の非流動負債に含まれています。
前連結会計年度および当連結会計年度に認識された収益について、期首時点で契約負債に含まれていた金額はそれぞれ54,312百万円および58,145百万円です。また、前連結会計年度および当連結会計年度のいずれにおいても、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から認識した収益の額に重要性はなく、契約負債の残高の重大な変動はありません。
契約資産は、主に広告制作や受託システム開発等のサービス契約において、進捗度に応じて収益を認識することにより計上した対価に対する権利として認識しており、対価に対する権利が無条件となった時点で債権に振り替えております。契約負債は主に、広告業において顧客から受け取った前受対価に関連するものです。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格の算定
個別の契約における履行義務が1年を超えると予想される(権利ビジネスにかかる)残存履行義務に配分した取引価格を集計しております。
(4) 顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
当社グループにおいては、顧客との契約の獲得又は履行のために発生したコストから認識した資産はありません。
27.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は、以下のとおりであります。
その他には研究開発費が1,544百万円(前連結会計年度)、1,952百万円(当連結会計年度)含まれております。
28.従業員給付費用
従業員給付費用の内訳は、以下のとおりであります。
従業員給付費用は原価、販売費及び一般管理費、構造改革費用および金融費用に計上しております。
29.その他の収益
その他の収益の内訳は、以下のとおりであります。
30.その他の費用
その他の費用の内訳は、以下のとおりであります。
31.金融収益および金融費用
(注) 1 為替差益には通貨デリバティブの評価損益が含まれております。
2 その他のうち、0百万円(前連結会計年度)、6百万円(当連結会計年度)については、損益を通じて公正価値で測定する金融商品から生じた金融収益であります。
受取配当金の内訳は、以下のとおりであります。
(注) 1 前連結会計年度において、一部の連結子会社に係る株式買取債務について、当該株式買取債務の償還時期に関する見積りの変更を行いました。これにより、前連結会計年度の金融費用が7,611百万円増加しております。
2 為替差損には通貨デリバティブの評価損益が含まれております。
3 その他のうち、61百万円(前連結会計年度)、711百万円(当連結会計年度)については、損益を通じて公正価値で測定する金融商品から生じた金融費用であります
32.その他の包括利益
「その他の包括利益」に含まれている、各項目別の当期発生額および損益への組替調整額、ならびに税効果の影響は、以下のとおりであります。
33.1株当たり当期損失
34. 重要な非資金取引
当連結会計年度において、当社の完全子会社であったOrangeCo Merger Sub, Inc.がマークル社を存続会社とする米国法上のいわゆる逆三角合併により吸収合併するための対価として、当社グループを除くマークル社の非支配株主に当社の自己株式を交付しました。詳細は、「24.資本およびその他の資本項目」をご参照ください。
35.株式に基づく報酬
(1) 当社および連結子会社の業績連動型株式報酬制度
当社および一部の連結子会社は、前連結会計年度から執行役員(取締役兼務執行役員を含みます。以下同じ。)に対する業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」といいます。)を導入しております。
本制度は、執行役員に対し、就任中の各連結会計年度における職務執行の対価として、当社および一部の連結子会社の取締役会が定める役員株式給付規則に定める算定式に従って算定される数のポイントを付与し、ポイントの数は、ポイント付与した日が属する当該連結会計年度を初連結会計年度として連続する3連結会計年度を業績評価期間とし、当該期間の当社の業績に応じて確定します。本制度は、確定したポイントの数の50%に応じて算定される数の当社普通株式、および残りの50%に応じて算定される数の当社普通株式の時価(当社普通株式の1株当たりの時価は、時価の算定を要する日の東京証券取引所における1株当たりの終値(同日の終値がない場合にあっては、その直前の終値)とします。以下同じ。)で換算した額に相当する額の金銭(以下、総称して「当社株式等」といいます。)が、本制度に基づいて設定される信託から給付される持分決済型株式報酬制度および現金決済型株式報酬制度です。
執行役員が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として、その支給対象となる各連結会計年度を初連結会計年度として連続する3連結会計年度が経過した後となります。
本制度に関して、持分決済型株式報酬制度および現金決済型株式報酬制度のそれぞれに関して、前連結会計年度に認識された費用はそれぞれ351百万円及び133百万円であり、当連結会計年度に認識された費用はそれぞれ411百万円及び△133百万円であります。また、現金決済型株式報酬制度に関して、前連結会計年度末における負債残高は133百万円であり、当連結会計年度末における負債残高はありません。
持分決済型株式報酬制度の概要は次のとおりです。
(注)1 本制度において行使価格はありません。
2 本制度の加重平均残存期間は、前連結会計年度末は2.2年であり、当連結会計年度末は1.8年であります。
付与日の公正価値は、付与日の当社株式の株価に近似していると判断されたことから、付与日の株価を使用して算定しております。
現金決済型株式報酬制度の概要は次のとおりです。
(注)1 本制度において行使価格はありません。
2 本制度の加重平均残存期間は、前連結会計年度末は2.2年であり、当連結会計年度末は1.8年であります。
当連結会計年度において、期中に付与したポイントの公正価値は0円であります。
公正価値は以下のとおり、当社株式の市場価値をブラック・ショールズ式を採用して算定し、これに業績評価期間の業績に応じた調整を行い測定しております。
(注) 満期までの期間に応じた直近の期間に係る株価実績に基づき算定しています。
(2) 連結子会社の現金決済型株式報酬制度
マークル社は、当該従業員等に対して現金決済型株式報酬制度を採用しておりましたが、2020年4月15日に行われた当該子会社の完全子会社化に伴い、当該制度は廃止されております。
当該制度は、行使価格と権利行使日の株価との差額を現金で支払うもので、付与日から2年間から5年間にわたって権利が確定し、権利行使期間は付与日から10年間でありました。対象者に対して付与された現金決済型株式報酬制度に関し認識された費用は、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ9,568百万円および3,094百万円であります。また、負債残高は前連結会計年度末において21,699百万円であります。
現金決済型株式報酬制度の概要は次のとおりです。
(注)1 当連結会計年度中の制度廃止に伴い、その時点で付与されていたすべての権利が確定し、行使されております。
2 前連結会計年度末における現金決済型株式報酬制度の契約上の加重平均残存期間は6.1年でありますが、すべて当連結会計年度に行使しております。
3 前連結会計年度および当連結会計年度における権利行使時の加重平均株価は、それぞれ17,705円および17,343円であります。
4 前連結会計年度末において権利が確定した現金決済型株式報酬制度に関する本源的価値は、19,542百万円であります。
当連結会計年度において、期中に付与したストック・オプションの加重平均公正価値は17,909円です。これはマークル社を完全子会社化する際のマークル社の非支配株主への対価の金額を基礎として算出しております。前連結会計年度において、期中に付与したストック・オプションの加重平均公正価値は18,050円であり、ブラック・ショールズ式を使用して評価しております(主な基礎数値および見積方法:付与日の株価35,457円、行使価格17,705円、予想残存期間1.0年、予想配当率0.0%、無リスク利子率1.6%、株価変動性29.8%(株価変動性は満期までの期間に応じた直近の期間に係る株価実績に基づき算定))。
(3) 譲渡制限付株式報酬制度
当社は2020年度より、マークル社の主要経営陣に対するリテンションを目的とし、当社株式をマークル社の主要経営陣25名に付与する持分決済型の譲渡制限付株式報酬制度を導入いたしました。本制度では、付与の対象となる当社株式に契約上の譲渡制限(譲渡制限期間は、原則として2023年12月31日までの期間)を付し、譲渡制限期間中にマークル社の役職員から正当な理由無く退任した場合等一定の事由が発生した場合には、付与した株式を無償で取得することとしております。
本制度に関して、当連結会計年度に認識された費用は1,178百万円であります。
譲渡制限付株式報酬制度の概要は次のとおりです。
(注) 1 付与日は、2020年4月17日であります。
2 付与日の公正価値は、付与日の株価2,072円を使用しております。
(4) 当社のファントム・ストック制度
当社は、当社執行役員等の当連結会計年度における職務執行の対価として、ファントム・ストック制度を導入しております。本制度は、一定の基準額を2020年1月における当社普通株式の平均株価で除した数のポイントを受けた上で、当連結会計年度を初連結会計年度として連続する3連結会計年度が経過した2023年2月末日に、その時点における当社普通株式の株価に上記の付与ポイント数を乗じた額の金銭の給付を当社から受けることのできる現金決済型株式報酬制度です。
本制度に関して、当連結会計期間に認識された費用は53百万円であります。また当連結会計期間末における負債残高は53百万円であります。
ファントム・ストック制度の概要は次のとおりです。
(注) 1 本制度において行使価格はありません。
2 当連結会計期間末における本制度の加重平均残存期間は2.2年であります。
公正価値は当連結会計期間末の株価を使用して算定しております。
36.金融商品
当社グループは、中長期的な企業価値の向上のために、健全な財務体質を維持しつつ、資本効率性を高めることを資本管理の基本方針としています。
資本管理においてモニタリングする指標は、資本(親会社の所有者に帰属する持分)、調整後ROE(親会社所有者帰属持分調整後当期利益率)であり、各年度の数値は以下のとおりであります。
(注) 調整後ROEの分子となる調整後当期利益(親会社所有者帰属分)は、当期利益(親会社所有者帰属分)から、営業利益に係る調整項目、条件付対価・株式買取債務の再評価損益、これらに係る税金相当・非支配持分損益相当等を排除した、親会社所有者に帰属する恒常的な損益を測る指標であります。当期利益(親会社所有者帰属分)から調整後当期利益(親会社所有者帰属分)への調整は、以下のとおりであります。
当社グループは、事業活動を行う過程において財務上のリスクに晒されており、当該リスクを回避または低減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っております。
また、デリバティブ取引は、投機的な取引および短期的な売買差益を得ることを目的として行うことを禁止しており、実需の範囲で行うこととしております。
営業債権である受取手形及び売掛金を含む償却原価で測定される金融資産は、顧客の信用リスクに晒されておりますが、与信管理の規則に沿ってリスク低減を図っております。
当社グループは、与信管理規程に従い、新規取引先等の審査および与信管理を行っております。また、経理規程に従い、各事業部門における管理部門と経理部門の協働により、取引先ごとに期日および残高の管理をするとともに、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングすることにより、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。また、連結子会社においても、与信管理、債権管理を行っており、一定の重要な取引および事象については報告や承認を必要とする管理体制をとっております。
なお、当社グループでは特定の相手先に対する過度に集中した信用リスクはありません。
④ 貸倒引当金の増減分析
当社グループが期中に直接償却したものの、履行強制活動の対象としている金融資産の契約上の未回収残高は
以下のとおりです。
(単位:百万円)
(4) 流動性リスク
当社グループは、各部署からの報告に基づき資金管理部門が適宜に資金繰り計画を作成・更新し、収支の状況に応じた手元流動性を確保すること等により、流動性リスクを管理しております。
当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、社債、コマーシャル・ペーパーまたは短期借入金により調達することとしております。
また、当社グループは、海外事業において、複数の金融機関との間でノンリコースの債権流動化を実施してお
ります。債権の流動化取引は、資金管理部門によって集中管理されております。なお本流動化取引はノンリコー
ス契約であることから、流動化した債権については債権の消滅を認識しております。
さらに当社グループは、流動性を確保するため銀行融資枠(コミットメント・ライン)を設定しております。
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(2019年12月31日)
当連結会計年度(2020年12月31日)
未使用の信用枠は、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ、342,582百万円および547,313百万円であります。
未使用の信用枠にはコミットメント・ライン、当座借越枠およびコマーシャル・ペーパーの発行枠が含まれております。
外貨建金銭債権債務は為替の変動リスクに晒されております。当社グループでは、通貨別月別に把握された為替の変動リスクに対して、先物為替予約を利用しております。
また、一定金額を上回る外貨建取引については、経理規程に従い、先物為替予約や借入金等を利用してヘッジすることとしております。
なお、当社グループの一部の連結子会社では、為替の変動リスクのうち重要なものに対して、先物為替予約や借入金等を利用しております。
当社グループが各年度末において保有する金融商品において、他のすべての変数が一定であると仮定した上で、機能通貨(円)が米ドルまたはユーロに対して1%増価した場合の税引前利益に与える影響は、以下のとおりであります。なお、機能通貨建ての金融商品、および在外営業活動体の資産および負債を円貨に換算する際の影響は含んでおりません。
当社グループの一部の借入金は変動金利であり、金利の変動リスクに晒されております。借入金に係る金利の変動リスクについては、金利スワップ取引等を利用して支払利息の固定化を実施しております
② 金利感応度分析
当社グループが各年度末において保有する金融商品において、金利が100bps上昇した場合の、連結損益計算書の税引前利益に与える影響額は、以下のとおりであります。
金利変動の影響を受ける金融商品(借入金)を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
③ IBOR(銀行間調達金利指標)改革
当社グループは、ヘッジ取引において現在IBOR改革が行われているロンドン銀行間貸出金利(以下、LIBOR)の
影響を受けます。LIBORが廃止予定となる2021年末以降に満期を迎えるLIBORを利用したヘッジ手段の名目取引額
は2019年12月31日現在148,657百万円、2020年12月31日現在172,099百万円です。これらのヘッジ手段は、
LIBORの変動による変動金利での借入金による特定のキャッシュフローをヘッジする手段として指定されていま
す。
当社グループでは、IBOR改革の影響を評価するとともに、SONIA(ポンド翌日物平均金利)やSOFR(担保付き翌
日物資金調達金利)といった想定される代替的な金利指標へのスムーズな移行に取り組みます。
当社グループは、IBOR改革に伴う不確実性が終了するまで、改訂されたIAS第39号を引き続き適用します。
当社グループは、IBORを参照する契約が、金利ベンチマークが置き換えられる日付、代替ベンチマーク金利の
キャッシュフローおよび関連するスプレッド調整を指定するように修正されるまで、この不確実性は終了しない
と想定しております。
主なヘッジ手段の想定元本及び平均価格は次のとおりであります。
当社および一部の連結子会社の、ヘッジ手段の帳簿価額は次のとおりであります。前連結会計年度末および当連結会計年度末において、ヘッジの非有効部分に関して純損益として認識した金額に重要性はありません。
(単位:百万円)
(注)「その他の金融資産(流動)」、「その他の金融資産(非流動)」、「借入金(流動)」、「その他の金融負債(流動)」、「社債及び借入金(非流動)」および「その他の金融負債(非流動)」に含まれております。
当社および一部の連結子会社の、キャッシュ・フロー・ヘッジ及び在外営業活動体に対する純投資のヘッジについて、連結包括利益計算書上、その他の包括利益に計上された金額(税効果考慮前)は次のとおりであります。
前連結会計年度(2019年12月31日)
当連結会計年度(2020年12月31日)
キャッシュ・フロー・ヘッジ及び在外営業活動体に対する純投資のヘッジについて、連結財政状態計算書上、その他の資本の構成要素に計上された金額の増減の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度(2019年12月31日)
当連結会計年度(2020年12月31日)
当期利益への振替修正額の主な内容は、ヘッジ対象が純損益に影響を与えたことによる組替修正であります。
非金融資産または非金融負債の取得・発生をヘッジ対象とする、非常に可能性の高い予定取引の実行に伴い、当該非金融資産または非金融負債の当初取得原価に加減算された金額は、前連結会計年度において2,323百万円(減算)、当連結会計年度において2,500百万円(減算)であります。
金融商品の帳簿価額および公正価値は、以下のとおりであります。
なお、長期借入金および社債以外の償却原価で測定する金融資産および金融負債の公正価値は帳簿価額と近似しております。
(注) 1年内に返済予定の残高を含んでおります。
長期借入金の公正価値については、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっております。
長期借入金の公正価値ヒエラルキーはレベル3に該当しております。
社債の公正価値については、市場価格に基づき算定する方法によっております。また、公正価値ヒエラルキーはレベル2に該当しております。
当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に使用したインプットの観察可能性および重要性に応じて、公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類しております。公正価値のヒエラルキーは以下のように定義しております。
レベル1: 活発な市場における公表価格により測定した公正価値
レベル2: レベル1以外の直接または間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3: 観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値
公正価値の測定に複数のインプットを使用している場合には、その公正価値の測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づいて公正価値のレベルを決定しております。
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各四半期の期首時点で発生したものとして認識しております。
なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、レベル1とレベル2の間における振替はありません。また、以下の表には株式買取債務を含めております。
前連結会計年度(2019年12月31日)
当連結会計年度(2020年12月31日)
デリバティブ資産およびデリバティブ負債に含まれる金利スワップ、為替予約等の公正価値は、金融機関より入手した見積価格または観察可能な市場データを用いて算定した金額で評価しているため、レベル2に分類しております。
株式およびその他(金融資産)のうち活発な市場が存在する銘柄の公正価値は市場価格に基づいて算定しているため、レベル1に分類しております。また、活発な市場が存在しない銘柄のうち、公正価値を観察可能な市場データを用いて算定した金額で評価した銘柄についてレベル2に分類し、公正価値を観察不能なインプットを用いて主としてインカム・アプローチ(DCF法)及びマーケット・アプローチ(類似企業比較法)で算定した金額で評価した銘柄についてレベル3に分類しております。
インカム・アプローチ(DCF法)において重要な観察不能なインプットは主としてExit倍率(企業価値/収益)及び
割引率であり、公正価値はExit倍率の上昇(低下)により増加(減少)し、割引率の上昇(低下)により減少(増
加)することとなります。使用したExit倍率(企業価値/収益)及び割引率は、それぞれ4.6倍及び6.9%~20%でありま
す。なお、インカム・アプローチ(DCF法)の対象銘柄については、直近で参照可能な類似取引が存在しなかったこ
とから、当連結会計年度において評価技法をマーケット・アプローチ(類似取引比較法)からインカム・アプロー
チ(DCF法)に変更しております。
マーケット・アプローチ(類似企業比較法)において重要な観察不能なインプットは主として企業価値/売上高、
企業価値/営業利益、株価純資産倍率等の評価倍率であり、公正価値は当該評価倍率の上昇(低下)により増加(減
少)することとなります。当連結会計年度において使用した評価倍率は、企業価値/売上高0.94~2.87倍、企業
価値/営業利益15.05~17.73倍であります。前連結会計年度において使用した株価純資産倍率は0.60倍であり
ます。
株式買取債務およびその他(金融負債)の公正価値等は、観察不能なインプットを用いて割引キャッシュ・フ
ロー法で算定した金額で評価しているため、レベル3に分類しております。重要な観察不能なインプットは、主
として将来時点における利益水準および割引率であり、公正価値等は、利益水準の改善(悪化)により増加(減
少)し、割引率の上昇(下落)により減少(増加)することとなります。利益水準が100bps改善もしくは悪化した場
合には、公正価値等は、前連結会計年度においては2,481百万円増加もしくは2,474百万円減少、当連結会計年度に
おいては1,230百万円増加もしくは1,272百万円減少することとなります。割引率が100bps上昇もしくは下落した場
合には、公正価値等は、前連結会計年度においては2,152百万円減少もしくは2,210百万円増加、当連結会計年度に
おいては 945百万円減少もしくは983百万円増加することとなります。
レベル3に区分された資産、負債については公正価値測定の評価方針および手続きに従い、担当部署が対象資
産、負債の評価方法を決定し、公正価値を測定しております。公正価値の測定結果については適切な責任者が承認
しております。
レベル3に分類された金融商品の増減は、以下のとおりであります。
(注) 1 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものであり、その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動に含まれております。
2 損益を通じて公正価値で測定する金融負債に関するものであり、金融収益または金融費用に含まれております。損益のうち、連結会計年度末において保有する金融商品に係るものは、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ26,718百万円(金融費用)および13,678百万円(金融収益)であります。
3 2020年4月15日に、当社の完全子会社であったOrangeCo Merger Sub, Inc.がマークル社を吸収合併したこ
とに伴い、マークル社株主が保有していた自己の保有するマークル社株式を取得することを請求することが
できる権利(プットオプション)が消滅し、支払金額が確定したことから、当連結会計年度において、株式
買取債務85,730百万円をレベル3に分類された金融負債から除いております。
(10)金融資産および金融負債の相殺
前連結会計年度末および当連結会計年度末において、同一の取引相手先に対して認識した金融資産および金融負債のうち、金融資産と金融負債の相殺の要件に従って相殺された金融商品の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
なお、強制可能なマスターネッティング契約又は類似の契約の対象であるが、金融資産と金融負債の相殺の要件の一部または全部を満たさないため相殺していない金額に、重要性はありません。
37.関連当事者
当社および連結子会社は、関連会社から広告関連サービスを購入しており、また、広告出稿及び広告関連サービスを提供しています。関連会社との取引は、独立企業間価格を基礎として行っています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における関連会社に対する債権債務の残高は、以下のとおりです。
前連結会計年度および当連結会計年度における関連会社との取引高は、以下のとおりです。なお、取引高については総額により表示した「売上高」および「売上原価」を記載しております。
当社グループの取締役に対する報酬は、以下のとおりであります。
当社の重要な子会社は「第1 企業の概況 4 関係会社の状況 連結子会社」に記載のとおりであります。
前連結会計年度と比べ、連結子会社は3社増加、持分法適用会社は3社減少しております。
38.偶発負債
偶発負債は、以下のとおりであります。
39.重要な後発事象
(自己株式の取得)
当社は、2021年2月15日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決議いたしました。
① 自己株式の取得を行う理由
株主への一層の利益還元と資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するため。
② 取得に係る事項の内容
ⅰ 取得対象株式の種類 普通株式
ⅱ 取得し得る株式の総数 1,500万株(上限)
ⅲ 株式の取得価額の総額 30,000百万円(上限)
ⅳ 取得する期間 2021年2月16日~2021年12月23日
ⅴ 取得の方法 東京証券取引所における取引一任契約に基づく市場買付(予定)
(国内事業における構造改革の実施及び費用計上の見込みについて)
当社は、2021年2月15日開催の取締役会において、電通ジャパンネットワーク(DJN)の提供価値を転換するための基盤再構築を目的とした、国内事業における構造改革の実施を決定いたしました。
当社グループは2020年8月より「包括的な事業オペレーションと資本効率に関する見直し」に着手し、以降、海外事業の構造改革や保有株式の売却などの一部施策を2020年度中に実施してきました。2021年度はこの見直しの結果として、国内・海外事業の構造改革やバランスシートの効率化、ひいては株主価値の最大化に向けた施策を遂行します。このうち、国内事業の構造改革については、2021年2月15日に実施を決定しました。この改革は、2021年2月15日に発表した2021年度から2024年度を対象とする「中期経営計画 ―構造改革と事業変革による持続的な成長の実現―」に向けた成長のベースとなる事業変革を強力に推進していくものです。
DJNは、この改革を通して、「ビジネスフォーメーションの変革」、「人財フォーメーションの変革」、「オフィス環境の進化」を推進し、顧客企業の持続的成長にコミットして社会課題の解決に貢献する「Integrated Growth Partner(インテグレーテッド・グロース・パートナー)」への進化を加速させていきます。
① ビジネスフォーメーションの変革
電通グループの事業戦略の中核となる「Integrated Growth Solutions(インテグレーテッド・グロース・ソリューション)」を、最高品質かつ最も効率的なバリューチェーンで顧客企業へ提供するため、現在の国内事業の事業領域である「広告」、「クリエーティブ」、「マーケティング・プロモーション」、「デジタル」、「メディア」、「コンテンツ」などを4つの事業領域に変革します。4つとは、「AX(Advertising Transformation)領域」、「BX(Business Transformation)領域」、「CX(Customer Experience Transformation)領域」、「DX(Digital Transformation)領域)」であり、2021年度末までにこの変革の完了を目指します。
・AX:広告の高度化・効率化を実現する広告宣伝変革領域
・BX:顧客企業の事業変革を実現するビジネス変革領域
・CX:最適な顧客体験をデザインし、実現するカスタマーエクスペリエンス変革領域
・DX:マーケティング基盤の変革を実現するデジタル変革領域
また、この4つの事業領域が生み出す価値を高め、個社の力を最大化しながらDJNとしての競争力を強化していくために、国内事業を構成するDJN各社の機能を、専門領域やシナジー創出の観点からグルーピング(AXグループ、BXグループ、CXグループ、DXグループ)し、バーチャル組織の設置も含めて、最適化していきます。さらに、これら4つの事業領域を支えるプラットフォーム事業の立ち上げや、コーポレート機能の高度化と効率化を目的とした新会社の設立などを検討しています。
② 人財フォーメーションの変革
事業成長と社会への貢献を目指し、変化を厭わず成長し続ける人財が集まり、高め合う環境を整備するため、グループ内の多様な人財を生かし、最適な人財フォーメーションを構成していきます。このために、専門領域やシナジー創出の観点からの人財の再配置、および新たな成長のために必要な人財を見据えた採用戦略の見直しの実施を検討しています。加えて、多様なキャリア設計を支援する取り組みとして、ビジネスフォーメーションの変革に合致した成長支援の施策や、新たなキャリアを歩もうとする社員への支援としての早期希望退職プログラムなど、複数の施策の検討・実施を想定しています。当変革に向けた施策として、2020年度には(株)電通において社員への新しいキャリアの選択肢の提供に紐づく早期希望退職プログラムを実施済みですが、それ以外の施策は2021年度中に実施する予定です。これらの施策については詳細が確定した段階でDJN各社より必要に応じてお知らせいたします。
③ オフィス環境の進化
汐留の電通本社ビルをDJN全体の中核となる事業拠点とし、各社が相互に繋がりシナジーを高度化し、事業を創発する場へと進化させます。DJN各社の執務・共有スペースを新しい働き方に適した設計のもとに配置することで、固定費の低減と同時に、従業員がより生き生きと効率的に働ける環境を整備します。当社グループは2017年から推進している働き方改革の中で、オフィス環境とIT環境の改善を人事施策と合わせて推進し、さらに、コロナ禍では早期のリモートワーク体制への移行やオフィス設計変更など、刻々と変化する社会環境に迅速に対応してきました。今回は、事業創発と効率的な働き方の観点からオフィス環境をさらに進化させるもので、2024年度末の完了を予定していますが、それ以降も変化する社会環境に合わせ、働く環境を進化させ続けていきます。
当該事象の連結損益に与える影響額
国内事業の構造改革にかかる費用は総額で約500億円を想定しています。このうち、約240億円は主に早期希望退職プログラムに関わる費用として2020年度に計上しており、約230億円を2021年度に、残額を2022年度以降に計上する予定です。2021年度の費用の多くは、早期希望退職プログラム、事業・組織の強化に伴う費用、オフィス環境の進化に伴う費用となることを想定しています。国内事業における構造改革の効果としては、2022年度以降、2019年度比で毎年平均で約210億円の費用低減を想定しています。
当社グループは、国内事業におけるこれらの構造改革施策を着実に遂行することで、成長のベースとなる事業変革を実現し、中期経営計画の達成と企業価値の更なる向上を目指します。
(固定資産の譲渡)
当社は、2021年3月23日開催の取締役会において、当社が保有する一部の固定資産を第三者に譲渡することにつき決議し、同年3月24日に契約を締結いたしました。
1.固定資産の譲渡の理由
資本効率の向上、財務体質の強化、および成長投資資金確保を目的として、国内事業セグメントにおいて保有する一部の固定資産を譲渡することといたしました。
2.譲渡資産の内容、所在地および現況
(1) 駒沢(施設名:電通八星苑)
・土地:27,544.70㎡
・建物(4棟合計):4,515.27㎡
・所在地:東京都世田谷区駒沢一丁目919番1他
・現況:運動施設、農園として利用
(2) 鎌倉(施設名:電通鎌倉研修所)
・土地:14,034.31㎡
・建物(2棟合計):2,691.35㎡
・所在地:神奈川県鎌倉市大町三丁目1340番他
・現況:研修所として利用
3.譲渡先の概要
譲渡先は国内法人(東京都に所在する金融業・不動産業)であります。なお、当社と譲渡先との間には、資本関係、人的関係はなく、当社の関連当事者にも該当いたしません。
4.譲渡の日程
上記2件については、同じ日程での譲渡を予定しています。
(1) 取締役会決議日:2021年3月23日
(2) 契約締結日:2021年3月24日
(3) 物件引渡日:2021年4月30日(予定)
5.金額的影響
上記2件合計の譲渡により、2021年度第2四半期に約300億円の固定資産売却益を計上する予定です。