第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)オリックスグループの経営の基本方針、経営環境及び対処すべき課題

①  経営の基本方針

  経営の基本方針

    オリックスはグループとして以下の企業理念および経営方針を定めています。

 

〔企業理念〕

・オリックスは、たえず市場の要請を先取りし、先進的・国際的な金融サービス事業を通じて、新しい価値と環境の創造を目指し、社会に貢献してまいります。

 

〔経営方針〕

・オリックスは、お客様の多様な要請に対し、たえず質の高いサービスを提供し、強い信頼関係の確立を目指します。

 

・オリックスは、連結経営により、すべての経営資源を結集し、経営基盤の強化と持続的な成長を目指します。

 

・オリックスは、人材の育成と役職員の自己研鑽による資質の向上を通じ、働く喜びと誇りを共感できる風土の醸成を目指します。

 

・オリックスは、この経営方針の実践を通じて、中長期的な株主価値の増大を目指します。

 

〔行動指針〕

Creativity    先見性と柔軟性を持って、たえず創造力あふれる行動をとろう。

Integration   お互いの英知と情報を結合させ、人間的なふれあいを通じて、グループ力を高めよう。

 

  目標とする経営指標と経営指標に関する進捗状況

  オリックスは持続的な成長に向けて、収益力の観点から当社株主に帰属する当期純利益を、資本効率の観点からROE(株主資本・当社株主に帰属する当期純利益率)を、健全性の観点から信用格付を経営指標としています。

  2019年10月に、2019年3月期から2021年3月期までの3カ年の目標を変更し、当期純利益の目標は「2020年3月期に3,000億円」、ROEの目標は「中期的に11%以上」、信用格付は「A格維持に最大限努力」といたしました。当連結会計年度において、当社株主に帰属する当期純利益は3,027億円と、目標とした当期純利益3,000億円を達成いたしました。ROEは、当期純利益の減少と株主資本の増加により前期の11.6%から低下し、当連結会計年度は10.3%となりました。また、信用格付はA格以上を引き続き維持しております(格付についての詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) 財務戦略の基本的な考え方」をご参照ください)。

  なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、第4四半期において、セグメント利益合計で150億円から200億円ほどの損失を計上しました。

  2021年3月期の当期純利益目標につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う世界的な経済急減速がオリックスの業績に与える影響を合理的に算定することが困難なため、本有価証券報告書提出日時点において未定としております。また、2019年10月に、今後の投資パイプラインの実行や資産ポートフォリオの入れ替えにより、中長期的に当期純利益で4,000億円、5,000億円を目指す姿勢を示しましたが、今般の新型コロナウイルス感染症の影響により、その時間軸と工程の見直しが必要であると考えています。

 

 

    当期純利益とROEの過去3年間の推移は、以下のとおりです。

 

 

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

当社株主に帰属する当期純利益(百万円)

313,135

323,745

302,700

 ROE(%)

12.1

11.6

10.3

 

     ②  経営環境

  当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の激化を主因に減速したものの、米国金融政策が積極的な金融緩和に転じたことに加え、昨年末にかけ米中貿易摩擦緩和の期待が高まり景気持ち直しの兆しが見られました。しかし、本年初めからは、新型コロナウイルス感染症の感染が世界中に拡大し、その防止策として各国政府が人の移動制限等の措置を取ったことから需要消失やサプライチェーン寸断に直面し、景気後退懸念からグローバルにリスク資産の価格は大幅に変動しました。一方、雇用の急激な悪化や企業の資金繰り悪化に対し、各国金融当局による金融緩和ならびに各国政府が大胆な財政政策を打ち出した結果、リスク資産の価格は年度末にかけやや落ち着きを見せました。

  新型コロナウイルスの感染拡大により世界経済は大きく下振れし、収束時期を巡り予断を許さない状況が続くと予想しております。

  当連結会計年度の業績において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による特筆すべき影響はありませんでしたが、いくつかの事業分野で事業環境の悪化や、収益悪化の兆候が見られました。今後の世界経済の動向次第では、オリックスの次期以降の業績に影響が表れる可能性があります。

  本有価証券報告書提出時点において、不動産事業部門におけるホテル・旅館等の施設運営事業では、国・地方自治体の要請による各施設の臨時休館や観光需要の減少等による運営収益の悪化が見られます。事業投資事業部門におけるコンセッション事業の空港運営事業では、損益取込時期の違いにより当連結会計年度への影響は軽微でしたが、航空旅客需要の低下に伴う発着便数・旅客数の減少による運営収益の悪化が見られます。また、海外事業部門における航空機リース事業でも、当連結会計年度への影響は軽微でしたが、航空会社の収益悪化に伴うリース料の支払猶予要請の発生などの影響を受けており、海外事業部門における将来的な減益要因となる可能性があります。これらの3つの事業に関しては、その影響が一時的なものに留まらない可能性が高いと考えておりますが、この影響の程度と期間は、当社のコントロールが及ばない要因に左右されます。

  法人金融サービス事業部門、メンテナンスリース事業部門、海外事業部門のうち米国およびアジア地域の現地法人で手掛けているファイナンス・リース、オペレーティング・リースならびに営業貸付金の各事業においては、今後、与信先の業況悪化に伴う不良債権の増加が生じる可能性があります。さらに、不動産事業部門における不動産賃貸事業において、一部のテナントから賃料の支払猶予や減額の要請が出ており、注視が必要です。また、第4四半期にリスク資産の価格が大幅に変動したことから、ORIX Corporation Europe N.V.(以下、「ORIX Europe」)が手掛けている資産運用事業の受託資産額の減少が見られました。受託資産額の回復が遅れた場合には、アセットマネジメント収入が減少する可能性があります。

 

 

     ③  対処すべき課題

  オリックスは、経営環境に柔軟かつ迅速に適応していく企業体質を、常に維持し進化させていくことが重要だと考えています。持続可能な成長に向けて、以下のような取り組みを進めています。

 

  「サステナビリティの推進」:サステナビリティ推進チームを設置し、「サステナビリティポリシー」「人権ポリシー」「サステナブル投融資ポリシー」を制定しました。投融資案件の選定や事業部門の目標(KPI)にサステナビリティの要素を加え、定着化を図っています。

 

  「統合リスク管理の強化」:2017年6月に設置したERM本部では、内部統制に加え主に非財務リスクの管理の高度化を推進してきました。当連結会計年度は投資案件の審査・モニタリングのプロセスに非財務リスクチェックを組み込み、リスク管理対象を広げました。

 

  「情報セキュリティの強化とデジタルトランスフォーメーション(情報化推進」:深刻な経営リスクとなりつつあるサイバー攻撃リスクに対応するため、2018年6月に情報セキュリティ統括部を設置し、セキュリティ対策を高度化しました。また、ビジネス環境の変化や、世の中の新技術が既存事業の脅威となるような状況に対応するため、2019年8月にデータ改革部とデジタルイノベーション促進部を設置しました。これまでに蓄積した膨大な取引データの有効利用、AIの活用による課題解決を進め、新規事業開発や既存事業の収益向上を図っています。

 

2【事業等のリスク】

  当社が発行する有価証券への投資は、リスクを伴います。投資家の皆様は、以下に記載するリスクに限らず、オリックスグループの連結財務諸表およびその注記などあらゆる情報を慎重にご検討ください。オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績、そして当社の有価証券の価格は、以下およびその他の要因によって不利な影響を受ける可能性があります。また、リスクの顕在化により、直接財務上の損失が発生しなかったとしても、オリックスグループの評判に不利な影響が及ぶ可能性があります。本項には、不確定要素を伴う将来の予測に基づく記述もあります。よって、実際の結果は本項または本有価証券報告書の他の部分に記載されている要因のみならず、様々な要因によって予測とは異なることもあり得ます。なお、本項における将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において判断したものです。

 

(1) 新型コロナウイルス感染症による影響

  本年初めから、新型コロナウイルス感染症が世界中に拡大し、その防止策として各国政府が外出禁止、渡航、出入国制限など人の移動制限や興行場・店舗の営業制限等の要請・指示措置をとったことにより、世界経済や企業の事業活動に影響が出てきています。特にこれらの影響を大きく受ける事業として、旅行・レジャー関連、旅客運送、外食、宿泊等の個人消費に関連する各事業があります。

  新型コロナウイルス感染症の感染拡大により世界経済は大きく下振れし、収束時期を巡り予断を許さない状況が続くと予想しております。

  このような状況のなか本有価証券報告書提出時点において、オリックスグループの事業のうち、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により特に影響を受けている事業としては次のビジネスがあげられます。不動産事業部門におけるホテル・旅館等の施設運営事業では、国・地方自治体の要請による各施設の臨時休館等による運営収益の悪化、事業投資事業部門におけるコンセッション事業の空港運営事業では、航空旅客需要の低下に伴う発着便数・旅客数の減少による運営収益の悪化、ならびに海外事業部門における航空機リース事業では航空会社の収益悪化に伴うリース料の支払猶予要請の発生などの影響を受けており、その影響が継続する可能性があります。また、その他の事業においても経済の減速に伴う収入の減少、与信先の業績悪化に伴う与信関係費用の増加、市場の価格変動による資産価値の減少、感染拡大防止対応のための費用増加による収益の悪化といった影響を受けることが考えられます。

  オリックスグループでは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、在宅勤務、対面式の会議の制限、国内および海外の出張の制限などの予防策を実施しています。これらの対策により、オリックスグループの事業活動の低下、効率性の悪化などの影響が考えられます。

  オリックスグループは、グローバル企業として世界37ヵ国・地域にわたり多種多様な事業を行っています。そのため、今後、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が続いた場合、オリックスグループの全ての事業に対して同時多発的に影響を及ぼす可能性があります。

  新型コロナウイルス感染症のパンデミックが長期化した場合には、与信先の業績悪化に伴う不良債権の増加、受託資産額の減少等が生じる可能性があり、収入の減少、費用の増加が発生する可能性があります。また今後の感染拡大の動向次第では、流動性リスクの増加や調達コストの上昇が生じる可能性があり、上記および本有価証券報告書の他の箇所で説明されている他の多くのリスクが高まる可能性があります。さらに、新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、現時点では当社で認識していない、または予想していない事業、経営および財務結果に影響を与える可能性があります。新型コロナウイルス感染症に関する影響につきましては、本有価証券報告書の「第2  事業の状況  1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」および「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」もご参照ください。

 

(2)外部環境に関するリスク(予測不能な事象のリスク)

①  世界経済の低迷や政治情勢の混乱などによる影響

  オリックスグループは日本のみならず、米州、欧州、アジア、大洋州、中東などにおいても事業を行っています。これらの国や地域およびこれらに影響を与える他の国々における経済状況および政治情勢の悪化、例えば、財政および金融政策の変化、商品市況の大幅変動、消費者需要の落ち込み、貿易摩擦などが生じた場合には、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

  オリックスグループでは、リスク管理手法を不断に改善し、上記のような経済環境からの影響が最小限にとどまるよう努めていますが、今後、世界経済の低迷や政治情勢の混乱などが生じた場合には、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  他社との競争によるマーケットシェアや利益への影響

  オリックスグループは、価格設定、取引条件、取引の仕組み、サービスの品質等において、他社との競争にさらされています。

  競合他社は、オリックスグループより原価や資金調達コストが低い、あるいは収益性を度外視した、顧客に有利な取引条件を提示する可能性があります。オリックスグループがこのような他社と競り合う場合、マーケットシェアが低下したり利益が減少する可能性があります。

 

③  風評による影響

  オリックスグループの事業は、顧客や市場関係者からの信頼を基盤としています。オリックスグループの活動や、関連する業界、取引先について否定的な評判が広まった場合、その内容が事実かどうかに関わらず、オリックスグループの評判や事業に対する信頼が低下する可能性があります。その場合、顧客や事業機会を失い、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性や、当社の株価に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

④  天災等の影響

  予測不能な事象には、地震、暴風雨、洪水、津波などの自然災害、気候変動の影響等による異常気象、火災、感染症の大流行や、事故、戦争、暴動、テロなどの人的な事象などが含まれます。このような事象が発生した場合、市場価格が想定を超えて変動したり、特定の国や地域の経済状況が予期せず悪化したり、オリックスグループの役職員、事務所、設備、運営施設などに被害が発生する可能性があります。その結果、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

⑤  大株主による株式処分の影響

  2019年月26日から2020年6月29日までの間に、当社の株主のうち2社が金融商品取引法に基づく大量保有報告書を提出しており、その提出時点において当社の発行済株式総数の5%を超える株式を保有しています。当社の株主は、戦略上、投資上、またはその他の理由から、当社株式の保有割合を減少させる可能性があります。特にこのような大株主が株式を処分した場合、当社の株価に不利な影響が及ぶ可能性があります。

  また、国内外の経済環境や政治情勢の変動によって外国人投資家が日本株式の保有割合を減少させた場合、外国人持ち株比率が高い当社株式はその影響を受けやすく、当社の株価に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(3)信用リスク

  「与信先のデフォルト、もしくは信用状態の悪化に伴う、債権回収の不確実性」を信用リスクと定義しています。

 

  オリックスグループは、ファイナンス・リースおよび営業貸付金に対して貸倒引当金を計上していますが、この残高が、将来の貸倒損失を補填するのに十分であるという保証はありません。オリックスグループが事業を行っている国内外の経済環境が悪化した場合、もしくは特定の業界や市況、顧客が悪化した場合、現在の貸倒引当金では不十分となる可能性があります。

  オリックスグループでは、ポートフォリオを管理しリスク分散に努めていますが、景気動向などによっては、貸倒引当金の追加繰入が必要となる可能性があります。

  また、金融、経済情勢の変化によって担保や中古物件の価値が下落した場合や、その他保全措置からの回収見込額が減少した場合に、その他の与信関係費用が増加する可能性があります。

  このような場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(4)ビジネスリスク

  「事業や投資先の投資回収の不確実性、提供する商品・サービスの品質の低下・陳腐化や、商品市況の価格変動性」をビジネスリスクと定義しています。

 

①  事業拡大やM&A、他社との合弁、提携などの不確実性による影響

  オリックスグループは、国内外で積極的に事業を拡大していますが、新たなリスクや複雑化したリスクに直面した場合、これらのリスクに十分に対応できず、予期しない多額の費用が発生する、あるいは損失を被る可能性があります。このような費用や損失は、規制上、技術上またはその他の要因により、買収を通じて事業拡大する際には特に重大な問題となる可能性があります。また、事業や事業機会が想定どおり拡大しない場合や、他社との競争により収益性が損なわれる場合などは、期待した結果を得られない可能性もあります。

  オリックスグループは、事業拡大の一環としてM&Aを実施することがありますが、買収後の収益が、買収時に見込んだ将来の予想収益を大幅に下回る場合、M&Aに伴い発生したのれん(営業権)等について、多額の減損処理が必要となる可能性があります。

  オリックスグループの投資先の事業は多岐にわたっており、なかには金融サービス事業とは大きく異なっているものもあります。これらの事業が失敗すると、財務上の損失を被るだけではなく、将来の事業機会を失う、あるいは、当初想定した時期や価格で売却できない等の可能性があります。また、これら投資先の財政状態が悪化した場合、信用補完や追加投資などの財政支援が必要となる可能性もあります。

  また、オリックスグループは、他社との合弁や提携などによる事業も行っています。これらの成否は、当該パートナーの事業遂行能力、財務の安定性、事業を取り巻く法的環境などに依存しますが、それらが悪化した場合、追加投資が必要となる、損失が発生する、さらには事業を中止せざるをえなくなる可能性があります。

  このような場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  資産価値変動による影響

  オリックスグループは、事業運営に必要な様々な資産を保有するとともに、国内外において、不動産、航空機、船舶などへの投資も行っています。これらの保有資産や投資資産の価格は変動する可能性があり、その価値は将来著しく下落する可能性があります。

  保有資産や投資資産に評価損が生じた場合は、会計基準に準拠してその認識時点における公正価値に基づき計上されますが、流動性需要が突然発生した場合、あるいは顧客のクレジットイベントの対応として、当該資産を売却した場合の損失は、必ずしもこれら評価損の範囲内に収まるとは限りません。

  また、一部のリース取引においては、リース開始時にリース契約終了時の物件の残存価額を見積もります。リース物件の残存価額は、中古市場における時価、物件陳腐化の時期や度合いなどの想定に基づいて算出しますが、物件価格と中古市場のトレンドが想定と異なる場合、その見積額を回収できずに損失を被る、あるいは評価損の計上が必要になる可能性があります。

  そのほか、オリックスグループは、資産運用事業を行っていますが、市場において株式などの資産価格が変動した場合、運用成績に影響が及び、受託資産残高や手数料が減少し、オリックスグループの収益が低下する可能性があります。

  このような場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

③  その他のビジネスによる影響

  オリックスグループは、金融サービス事業をはじめとして、国内外で多種多様な事業を展開しています。

  新たな事業へ参入した後の業績には様々な不確実性を伴うため、想定を超えるリスクが発生した場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(5)市場リスク

  「金利、為替、株価などの市況の変動によって保有する資産と負債の公正価値が変動するリスク」を市場リスクと定義しています。

 

①  金利および為替相場の変動による影響

  オリックスグループの事業は、国内外の金利や為替相場の変動リスクにさらされています。

  オリックスグループでは資産と負債の状況をモニタリングし、統合管理(ALM)を行っていますが、金利水準や為替の変動により影響を受ける可能性があります。

  金利の急激な上昇もしくは上昇懸念時には、調達コストが上昇する一方で、ファイナンス・リースおよび営業貸付金などの新規取引において、市場金利の上昇に見合うリース料や貸付金利の引き上げを実現できない可能性があります。

  貸付金利が変動金利の場合、金利の上昇時には、当該貸付に対する顧客の支払負担が増加し、顧客の支払能力や財政状態に悪影響が及ぶ可能性がある一方、金利の低下時には、営業貸付金の期限前弁済を促進させ、オリックスグループの資産が減少する可能性があり、金利水準の変動がオリックスグループの資産の信用状況や資産の構成に影響を与える可能性もあり、オリックスグループの収益創出力に影響を与える可能性があります。

  オリックスグループは、外貨建ての営業取引や、海外投資に伴う為替リスクに対してすべての為替リスクをヘッジしているわけではありません。したがって、金利や為替の水準が大きく変動した場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  デリバティブ取引によるリスク管理が機能しない場合の影響

  オリックスグループは、主に投資資産の価格変動リスク、金利変動リスクおよび為替変動リスクをヘッジするために、デリバティブ取引を利用することがあります。しかしながら、ヘッジ対象資産の評価額の把握やデリバティブ取引の執行が適切に行われないことや、市場環境の急変により継続取引や反対取引が困難になり、意図した経済効果が得られない等、デリバティブ取引によるリスク管理が十分に機能しない可能性があります。また、デリバティブ取引の相手方が契約上の債務を履行できない可能性もあります。一方、当社の信用格付が引き下げられた場合は、既存のデリバティブ契約や、新規のデリバティブ取引に不利な影響が及ぶ可能性があります。

  これらの場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

③  株価および債券価格の変動による影響

  オリックスグループは国内外において、上場、非上場の株式(持分法適用関連会社を含む)および債券への投資を行っています。これらの投資資産の価格は変動するものであり、その価値は将来著しく下落する可能性があります。価格の著しい下落があった場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(6)流動性リスク(資金調達に関するリスク)

  「市場の混乱やオリックスグループの財務内容の悪化などにより必要な資金を確保できない、または資金調達にあたり、著しく高い金利でしか調達できなくなるリスク」を流動性リスクと定義しています。

 

  オリックスグループの主な資金調達方法は、銀行およびその他の金融機関からの借入、資本市場からの調達(例えば、社債、ミディアム・ターム・ノート、コマーシャル・ペーパーおよびリース債権や営業貸付金等の証券化)、ならびに預金などです。その中には、コマーシャル・ペーパーや一部の金融機関からの短期借入等の短期負債、および一年以内に返済予定の長期負債も相当額あります。コミットメントラインには、財務制限条項の遵守などの条件を含むものがあります。

  オリックスグループにとって流動性リスクが増加することは、新規の資金調達や既存の調達資金の期日更新が困難になる、調達コストが上昇するといった可能性が高まることを意味します。流動性の制限や、必要な資金を適正なコストで調達できなくなるなどの事態が発生した場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

  また、当社は格付機関から信用格付を取得しています。市場の混乱やオリックスグループの財務内容の悪化などにより、当社の信用格付が引き下げられた場合、オリックスグループの金利負担が増加する可能性があります。コマーシャル・ペーパーや社債の発行コストの上昇、銀行およびその他の金融機関からの借入コストの上昇や借入可能額の減少、エクイティ調達条件の悪化など、資金調達力に不利な影響が及ぶ可能性があり、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

(7)コンプライアンスリスク

  「オリックスグループの事業や企業経営に適用される法令を遵守しないことや、オリックスグループの社内方針、社内規程および社会規範等に違反することから生じる損害、損失、不利益または風評による影響を受けるリスク」をコンプライアンスリスクと定義しています。

 

  オリックスグループでは、法令や社内規程を遵守するため、適切なコンプライアンス体制を構築し、コンプライアンスプログラムを実施するなど、コンプライアンスの徹底を図っていますが、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限りません。また、オリックスグループの事業は広範囲に及んでおり、新規事業への進出やM&Aなどによる事業の拡大に伴い、内部統制が効果的に機能しない可能性があります。このような場合、オリックスグループ(役職員を含む)が制裁や罰則の適用を受けることがあり、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績ならびに評判に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(8)法的リスク

  「オリックスグループの事業や企業経営に適用される法令およびそれらの法令の制定や改正ならびに規制当局の監督、または契約の不備により、オリックスグループの事業活動への制限や法的責任、法的不利益が発生するリスク」を法的リスクと定義しています。

 

①  法規制による影響

  オリックスグループは、各国の会社法、企業開示規制法、独占禁止法、個人情報保護法、腐敗行為防止法など一般に適用される法令のほかに、金融商品取引業、貸金業、割賦販売業、保険業、銀行業、信託業、宅建業、建設業など業態ごとに適用される各国の法令の規制や、さらには事業種別に応じて規制当局の監督を受けています。

  また、オリックスグループの事業に関連して提訴されたり、規制当局などの調査対象となった場合、法令違反の事実の有無に関わらず、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  法令や会計基準などの制定や改正、変更による影響

  法令、規則などの制定や改正、変更が行われた場合、オリックスグループの各事業の遂行方法や、商品やサービス、またはオリックスグループの投資先や融資先、資金の調達先の活動に制限が加わる等の悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらの制定や改正、変更に対処する費用が増大する可能性があります。昨今では、個人情報保護、腐敗行為防止、反競争的行為防止等の分野において、日本国内での事業活動に直接適用されるような諸外国の法令が制定されており、今後もこのような法令が増え続ければ、一つの分野においても複数国の異なる法規制に対処しなければならないために、把握すべき法規制の数が大幅に増えるほか、費用が増大する可能性があります。

  会計基準の制定や改正、変更が行われた場合は、オリックスグループの収益性や財務の健全性に変わりはなくても、関連業界、取引先や金融市場にネガティブな影響が及ぶ可能性があります。その結果、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

③  契約不備による影響

  各種取組の際、必要な契約を締結しなかったり、オリックスグループの意図した取組内容が契約条件に正しく反映されていない場合、権利侵害等の不法行為や契約違反を理由として契約の相手方や第三者からクレームを受けたり、想定していた権利が得られずに取組に支障を来す等、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(9)情報リスク

  「情報の紛失・滅失・毀損・漏洩や情報システム障害により損失を被るリスク」を情報リスクとして定義しています。

 

①  情報の紛失・滅失・毀損・漏洩の影響

  オリックスグループは、個人情報を含む顧客情報およびオリックスグループの財務情報や人事情報など、様々な情報を保有しています。これらの情報を適切に管理するため、社内規程の制定や役職員への教育などを実施しています。また、サイバー攻撃対策として情報システムの脆弱性対策やネットワーク防御等の技術的施策も実施しています。しかし、これらの対策が必ずしも有効に機能するとは限らず、情報を紛失、滅失、毀損あるいは漏洩する可能性があります。

  このような場合、オリックスグループが個人情報保護法や欧州一般データ保護規則のような関連法令により政府による調査、訴訟またはその他の手続を受けたり、損害賠償請求を受けたりする可能性があります。さらに顧客やマーケットの信頼を失い、オリックスグループの評判が悪化するなど、事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  システム障害等による影響

  オリックスグループは、事業の意思決定やリスク管理の一環として、財務取引や個人情報の管理、事業のモニタリングおよび業務処理を行うにあたり、情報システムを活用しています。また、これらの業務処理を外部へ委託することもあります。

  このようなシステムは、停止や誤作動などの不測の事態、役職員や外部委託先、第三者による誤操作や不正行為、サイバー攻撃によるハッキング、不正アクセス、業務妨害や、大規模自然災害などが発生した場合、入出金に関する障害の発生など業務活動へ悪影響が生じたり、機密情報や個人情報が、滅失、毀損または漏洩する可能性があります。また、事業の意思決定やリスク管理に利用する情報が誤っていたり、顧客に提供しているサービスが中断したり、企業活動そのものが中断したりする可能性もあります。このような場合、オリックスグループの資金の流動性、あるいはオリックスグループからの資金調達や支払に依拠している顧客の資金の流動性への悪影響が生じる可能性もあります。

  さらに、事業を復旧させるのに多額の費用が必要となる、または、関連法令に違反するとして事業を行う管轄区域における規制当局から罰則を受けたり、損害賠償の対象となる可能性があり、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(10)オペレーショナルリスク

  「業務執行にかかる内部プロセスの不備や、必要な人材が確保できないこと、人が適切に機能しないこと、または災害などの外生的事象によりオペレーションが適正に機能しなくなることから生じる損害、損失、不利益、または風評による影響を受けるリスク」をオペレーショナルリスクと定義しています。

 

①  財務報告にかかる内部統制に指摘を受けた場合の影響

  当社は、法令などの遵守のために、財務報告にかかる内部統制の構築とその評価に注力していますが、当社の内部統制関連部門や当社の会計監査人が当社の財務報告にかかる内部統制について重要な欠陥を指摘し、財務報告にかかる内部統制が有効でないとの報告を行う可能性があります。このような事態が発生した場合、当社の財務報告に関する投資家の信頼低下などにより、当社の株価が下落し、オリックスグループの評判が悪化するなど、事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  リスク管理が十分効果を発揮しないことによる影響

  オリックスグループは、リスク管理の強化に注力していますが、事業が急速に拡大したり、外部環境が大きく変化した場合、リスク管理が必ずしも十分な効果を発揮しない可能性があります。その結果、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

  リスク管理体制については、「第4  提出会社の状況  4  コーポレート・ガバナンスの状況等  (1)コーポレート・ガバナンスの概要  4)全社的リスク管理体制」をご参照ください。

 

③  人的資源を確保できないことによる影響

  オリックスグループの事業では、国内外の市場で他社と競争し成功するため、多様な人的資源を安定的に確保する必要があります。オリックスグループが必要な人材を育成または雇用できない場合や、雇用している人材が退職した場合、専門家の雇用に関わるコストが追加発生したり、または商品やサービスの品質が低下したり、安定的な業務運営が継続できなくなるなど、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

④  その他のオペレーショナルリスクによる影響

  オリックスグループの多様な業務の遂行には、様々なオペレーショナルリスクが伴います。例えば、不適切な販売行為や顧客クレームへの対応不備、社内での重要情報の共有不足、役職員、代理店、フランチャイジー、取引先、外部委託先および第三者による不正行為、資金決済事務におけるミス、または、労務管理および職場環境での問題発生などのリスクが考えられます。

  また、新たに商品やサービスを提供する際に、業務を適切に処理する体制とオペレーションを遂行する能力が求められますが、体制に不備のある場合またはオペレーションの遂行能力が不足していた場合は、マーケットや顧客からの信頼を損ない、収益の悪化や事業の撤退に繋がる可能性があります。

  オリックスグループの経営陣は、オペレーショナルリスクを管理し、適正と考える水準を維持するように努めていますが、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限りません。このようなリスクが顕在化した場合には、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 概要

 

  以下の財政状態および経営成績の分析は、オリックスグループの財政状態および経営成績に大きな影響を与えた事象や要因を経営陣の立場から説明したものです。一部には将来の財政状態や経営成績に影響を与えうる要因や傾向を記載していますが、それだけに限られるものではないことをご承知おきください。また、本有価証券報告書の「第2  事業の状況  2  事業等のリスク」および「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等」などを併せてご覧いただくことをお勧め致します。なお、将来に関する事項の記載は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。以下の記載においては、米国会計基準に基づく数値を用いています。

 

  当連結会計年度の当社株主に帰属する当期純利益は3,027億円となり、目標とする当社株主に帰属する当期純利益3,000億を達成しました。また、ROEは10.3%となりました。当連結会計年度は「事業投資事業部門」「海外事業部門」が増益となりましたが、「法人金融サービス事業部門」「メンテナンスリース事業部門」「不動産事業部門」「リテール事業部門」が減益となったこと、前連結会計年度に株式会社大京(以下、「大京」)の完全子会社化に伴い大京の未分配利益に対して計上していた繰延税金負債の取崩しによる法人税等の減少があったことにより、当社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して7%減の3,027億円となりました。

  なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、第4四半期において、セグメント利益合計で150億円から200億円ほどの損失を計上しました。

 

  以下に当連結会計年度の経営成績の主な要因について概要をご説明します。以下の増益、減益はセグメント利益の増益、減益を意味しています。

 

  「法人金融サービス事業部門」は、減益となりました。

国内営業で、生命保険の代理店手数料が減少したことが影響しましたが、足元では生命保険以外の販売に注力するなど、商品の多様化に取り組んでいます。一方、業務ソフトウエアの販売、サービスを行う弥生株式会社(以下、「弥生」)は、有償サポートを行う会員の増加とパッケージ製品の売上が増加し貢献しました。なお、新リース会計基準の適用に伴うマイナスの影響を受けました。

 

  「メンテナンスリース事業部門」は、減益となりました。

オリックス自動車株式会社はリース収益が堅調で概ね横這い、オリックス・レンテック株式会社(以下、「オリックス・レンテック」)はIT関連の入替需要が旺盛で増収したことが貢献しましたが、新リース会計基準の適用に伴うマイナスの影響がありました。

 

  「不動産事業部門」は、減益となりました。

高齢者向け住宅の運営事業を行う子会社の売却益を計上したものの、前連結会計年度の施設運営事業における大口の売却に伴うサービス収入の減少や大京の住宅分譲事業における引渡戸数の減少に伴う不動産売上高の減少が大きく影響しました。また、第4四半期には新型コロナウイルス感染症の影響により、ホテル・旅館などの運営事業の稼働率低下や休館が生じたことで、約20億円の損失が生じました。

 

  「事業投資事業部門」は、増益となりました。

事業投資ユニットで、国内でのプライベートエクイティ投資案件を2件売却したことが貢献しました。

  なお、関西エアポートの利益は3ヶ月遅れで取り込むため、新型コロナウイルス感染症の影響は2021年3月期の第1四半期以降に表れてくることが予想されます。

 

  「リテール事業部門」は、減益となりました。

オリックス生命保険では、外貨建終身保険など商品ラインナップを拡充した効果もあり、保険契約件数が順調に伸び、保険料収入が増加しましたが、前連結会計年度の大口の不動産売却益計上に伴う資産運用収益が減少しました。

 

  「海外事業部門」は、増益となりました。

前期に買収した投資先からの利益が大きく貢献しました。加えて、Houlihan Lokeyほか子会社・関連会社株式の売却益、ORIX Europeの一部の事業の売却益も計上しました。

  第4四半期には、ORIX Europeが手掛けている資産運用事業の受託資産額の減少により、アセットマネジメント収入の減少が生じました。また、エネルギー価格の下落に伴い、米国で貸倒引当金繰入額を約30億円計上しました。なお、航空機リース事業については、第4四半期において新型コロナウイルス感染症の影響はありませんでした。

(2)重要な会計方針および見積もり

  会計上の見積もりは、財務諸表の作成において必要不可欠であり、経営陣の現在の判断に基づいています。「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  2  重要な会計方針」には、連結財務諸表の作成において利用される重要な会計方針の要約が記載されています。会計上の見積もりは、連結財務諸表における重要性、ならびに見積もりに影響を与える将来の事象が、経営陣の現在の判断から大幅に異なる可能性があることから、特に慎重な判断を要するものです。当社および子会社は、以下の2つの理由から、本項中に説明する会計上の見積もりを極めて重要な項目とみなしています。第1に、見積もりは、会計上の見積もりがなされる時点では非常に不確定である事象について推定を行うことを必要とするためです。第2に、当社および子会社が該当する連結会計年度において合理的に利用し得た他の様々な見積もりや、会計年度が移り変わるにつれて合理的に発生する可能性の高い会計上の見積もりの変更は、当社および子会社の財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があるためです。以下は、当社および子会社の重要な会計方針および見積もりを表すものと考えています。

  なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に関して、将来の見通しを慎重に検討しましたが、当連結会計年度末時点では、会計上の見積もりに特筆すべき影響はありませんでした。ただし、今後の新型コロナウイルス感染症の感染拡大やそれによる世界的な経済急減速などの見通しは不確実であり、かつ急速に変化する恐れもありますので、当社の会計上の見積もりや推定は時間とともに変化する可能性があります。

 

公正価値測定

  公正価値は、測定日に市場参加者間で行われる通常の取引において、資産の売却により受け取る価格または負債を移転するために支払う価格です。公正価値の測定には、重要な判断や前提、見積もりが必要になることがあります。観察可能な市場価額が入手できない場合には、当社および子会社は、割引キャッシュ・フロー法などの自社モデルを開発し、公正価値を測定しています。そのような評価技法を用いる場合、市場参加者が当該資産・負債の評価に用いるであろうと思われる前提条件を見積もる必要があります。評価には重要な判断を伴うため、異なる前提条件や異なる評価技法を用いた場合には、当社および子会社の財政状態や経営成績に重要な影響を与える可能性があります。当社および子会社が公正価値の測定に用いる重要な前提条件は、不動産担保価値依存の営業貸付金にかかる貸倒引当金の見積もり、有価証券の減損額の測定、営業権および耐用年数を確定できない無形資産の減損額の測定、長期性資産の減損額の測定、売却予定の営業貸付金、有価証券およびデリバティブの継続的な測定など、多くの見積もりに広範囲な影響を及ぼす可能性があります。

 

  当社および子会社は、公正価値の測定における評価技法に用いられるインプットを以下の3つに分類し、優先順位をつけています。

 

レベル1-測定日現在において入手できる同一の資産または負債の活発な市場における公表価額(非修正)のインプット

レベル2-直接的または間接的に当該資産または負債について観察可能なレベル1に含まれる公表価額以外のインプット

レベル3-当該資産または負債の観察不能なインプット

 

  また、当社および子会社は、すべての会計期間ごとに「継続的に」公正価値測定が求められる資産および負債と特定の環境下にある場合のみ「非継続的に」公正価値測定が求められる資産および負債とを区別しています。当社および子会社は主に特定の売却予定の営業貸付金、短期売買目的負債証券、売却可能負債証券、特定の持分証券、デリバティブ、その他資産に含まれる特定の再保険貸、保険契約債務および保険契約者勘定に含まれる変額年金保険契約および変額保険契約について継続的に公正価値を測定しています。なお、一部の子会社は、一部の売却予定の営業貸付金、売却可能負債証券に含まれる一部の海外の国債および海外の社債、持分証券に含まれる一部の投資ファンド、一部の再保険契約、変額年金保険契約および変額保険契約について、公正価値オプションを選択したため、継続的に公正価値を測定しています。

 

  当連結会計年度末現在において、継続的に公正価値測定を行った主な資産および負債の内訳は以下のとおりです。

当連結会計年度末

内容

合計

(百万円)

測定日における公正価値による測定に用いるインプット

同一資産または

負債の活発な市場

における市場価額

(百万円)

その他の重要

な観察可能な

インプット

(百万円)

重要な観察不能な

インプット

(百万円)

レベル1

レベル2

レベル3

資産:

 

 

 

 

売却予定の営業貸付金

90,893

90,893

短期売買目的負債証券

7,431

7,431

売却可能負債証券

1,631,185

21,490

1,521,342

88,353

持分証券

375,174

58,400

232,873

83,901

デリバティブ資産

39,690

202

20,258

19,230

その他資産

18,206

18,206

資産合計

2,162,579

80,092

1,872,797

209,690

負債:

 

 

 

 

デリバティブ負債

73,649

2,471

71,178

保険契約債務および保険契約者勘定

300,739

300,739

負債合計

374,388

2,471

71,178

300,739

 

  レベル1およびレベル2に分類される資産に比べて、レベル3に分類される金融資産は、連結財務諸表における重要性ならびに測定に影響を与える将来の事象が経営陣の現在の測定から大幅に異なる可能性があることから、特に慎重な判断を要するものです。

 

  当連結会計年度末現在において、継続的な公正価値測定を行いレベル3に分類された金融資産の内訳と総資産に占める割合は以下のとおりです。

当連結会計年度末

資産内容

重要な観察不能なインプット

(百万円)

総資産に占める割合(%)

レベル3

売却可能負債証券:

88,353

1

日本および海外の地方債

2,832

0

社債

3,994

0

その他資産担保証券等

81,527

1

持分証券:

83,901

1

投資ファンド

83,901

1

デリバティブ資産:

19,230

0

オプションの買建/売建、その他

19,230

0

その他資産:

18,206

0

再保険貸

18,206

0

 レベル3金融資産合計

209,690

2

 

 

 

総資産

13,067,528

100

 

  当連結会計年度末現在において、当社および子会社が継続的な公正価値測定を行った金融資産のうち、レベル3に分類された金融資産は209,690百万円で、総資産に占める割合は%です。

 

  レベル3に分類された金融資産のうち40%を占める83,901百万円が投資ファンドで、39%を占める81,527百万円がその他資産担保証券等です。

 

  レベル3に分類された投資ファンドは、投資会社に該当する一部の海外子会社が保有する投資ファンド、および一部の子会社が公正価値オプションを選択している一部の投資ファンドです。投資会社に該当する一部の海外子会社が保有する投資ファンドについては、割引キャッシュ・フロー法およびマルチプル法の組合せならびに第三者の算定する価格に基づき公正価値評価しています。割引キャッシュ・フロー法は、投資先の将来キャッシュ・フローおよび加重平均資本コストなどを使用しています。マルチプル法は、投資先のキャッシュ・フローの実績や予測、類似の企業および類似の買収事例におけるEBITDAマルチプル等を使用しています。また、一部の子会社が公正価値オプションを選択している一部の投資ファンドについては、市場で観察不能なインプットに基づいた純資産価額を基に割引計算する方法で公正価値評価しています。

 

  その他資産担保証券は、発行年度の古いものや投資適格未満とされるものについては、観察可能な取引は不足しており、ブローカーや独立したプライシングサービスからの価格情報に依拠することはできないと判断しています。その結果、それらの負債証券の公正価値を測定するために、割引キャッシュ・フロー法などを用いて(レベル3インプットを含む)自社モデルを開発し、それらをレベル3に分類しています。このモデルの使用にあたって、該当する証券の予想キャッシュ・フローを、市場参加者が想定するであろうクレジット・リスクと流動性リスクを見積もって織り込んだ割引率で割り引いています。また、予想キャッシュ・フローは、デフォルト率や繰上償還率、当該証券への返済の優先順位等の想定に基づき見積もっています。その他資産担保証券の公正価値は、一般的に割引率とデフォルト率の下落によって上昇し、割引率とデフォルト率の上昇によって下落します。

 

  インプットが観察可能かどうかの判断に際しては、最近の取引事例の欠如、取得した価格情報が最近の情報に基づいていない、または時期や値付業者によって当該価格情報が大きく変わる状況、リスク・プレミアムの大幅な上昇を示唆する何らかの状況、売気配と買気配の幅の拡大、新規発行の大幅な減少、相対取引等のため公開情報がまったくないかほとんどないような状況、その他の諸要因を評価し判断しています。

 

  なお、公正価値測定の詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  3  公正価値測定」をご参照ください。

貸倒引当金

  貸倒引当金は、ポートフォリオに内在された発生している可能性のある損失に対する経営陣による見積もりです。貸倒引当金の設定は多数の見積もりと判断に左右されます。貸倒引当金の決定にかかる見積もりは、すべての事業部門に関して極めて重要な会計上の見積もりです。

  貸倒引当金の計上において、当社および子会社は、多数の要因の中でもとりわけ以下の要因を考慮しています。

 

・債務者の事業特性と財政状態

・経済状況およびそのトレンド

・過去の貸倒償却実績

・未収状況および過去のトレンド

・債権に対する担保および保証の価値

 

  営業貸付金のうち減損しているものについては個別に貸倒引当金を計上しています。また、減損していない営業貸付金(個別に減損判定を行わないものを含む)およびリース純投資については、債務者の業種や資金用途による区分を行い、当該区分ごとに過去の貸倒実績率を算出し、その貸倒実績率と現在の経済状況等を勘案し見積もった貸倒見込みに基づいて貸倒引当金を計上しています。

 

  減損した営業貸付金は将来キャッシュ・フローの現在価値、債権の観察可能な市場価額または、担保依存のものは担保の公正価値に基づいて個別に評価しています。ノンリコースローンにおいては、その回収可能額が主に不動産担保に依存しているため、原則として担保不動産の公正価値に基づいて回収可能額を評価しています。また、一部のノンリコースローンについては、その回収可能額を将来キャッシュ・フローの現在価値に基づいて評価しています。不動産担保の公正価値については、状況に応じて、同種の資産の売却を含む最近の取引事例やその他の評価技法、例えば稼働中の既存資産または開発プロジェクトの完成により生み出されると見積もられる将来キャッシュ・フローを使った割引現在価値法などに基づき、独立した鑑定機関や内部の不動産鑑定士により評価されます。通常、年1回新しい鑑定評価を取得しています。さらに、担保不動産の状況を定期的にモニタリングし、公正価値に重要な影響を及ぼすかもしれない重要な変化が生じた場合には新しい鑑定評価を取得しています。なお、減損した買取債権について、その帳簿価額と回収可能額との差額に対して貸倒引当金を計上しています。

 

  経営陣は現在入手可能な情報に基づき貸倒引当金は十分であると考えていますが、将来の不確実な事象により追加で貸倒引当金が必要になる可能性があります。

 

  当社および子会社は、債務者の財政状態および担保資産の処分状況等から将来の回収可能性がほとんどないと判断した場合には、当該債権を償却しています。

 

有価証券の減損

  当社および子会社は、短期売買目的保有以外の負債証券および代替的測定法を選択した持分証券に対して、以下のように減損の判断をしています。

  短期売買目的保有以外の負債証券については、公正価値が償却原価を下回っている場合、回収可能性に関するすべての利用可能な情報をもとに減損が一時的でないか否かの判断をしています。判断をするにあたり、(1)売却意図がなく、(2)公正価値が償却原価まで回復する前に売却しなければならない可能性が50%超でなく、(3)回収見込みキャッシュ・フローの現在価値により償却原価全額を十分に回収できるという条件をすべて満たした場合は、一時的でない減損は生じていないとしています。一方で、上記の3つの条件のいずれかを満たさない場合には、一時的でない減損が生じているとしています。一時的でない減損が生じている負債証券につき、売却する意図があるか、あるいは、当期に生じた信用損失を控除後の償却原価まで公正価値が回復する前に当該負債証券を売却しなければならない可能性が50%超である場合には、償却原価と公正価値の差額のすべてを評価損として期間損益に計上しています。一方、当該負債証券につき、売却する意図がなく、また、当期に生じた信用損失を控除後の償却原価まで公正価値が回復する前に売却しなければならない可能性も50%超にはならない場合には、償却原価と公正価値の差額を信用損失に伴う部分と信用損失以外の部分に区分し、信用損失に伴う部分は期間損益に計上する一方、それ以外の部分は未実現評価損として税効果控除後の金額で、その他の包括利益(損失)に計上しています。

 

  売却可能負債証券の一時的でない減損の判断において、当社および子会社は、これらに限定されるものではありませんが、以下の要因を含む、負債証券の回収可能性に関するすべての利用可能な情報を検討しています。

 

・公正価値が償却原価を下回っている期間および下落の程度

・担保資産、担保の年数、ビジネス環境、経済環境および地域特性の継続的分析

・類似資産のこれまでの損失率や過去の返済実績

・延滞や償却の傾向

・負債証券の支払構造や劣後する状況

・格付機関による証券の格付変更

・期末日以降における負債証券の公正価値の変動

 

  代替的測定法を選択した持分証券については、定性的な評価の結果、減損していると判断された場合には、公正価値により測定し、帳簿価額がこの公正価値を上回る金額を評価損として期間損益に計上します。

 

  代替的測定法を選択した持分証券の減損の判断において、当社および子会社は、これらに限定されるものではありませんが、以下の要因を含む、減損の兆候を検討して定性的評価を行っています。

 

投資先の利益、信用格付け、資産の質、または事業見通しの著しい悪化

投資先に関連する法令、経済または、技術的な環境における著しく不利な変化

投資先が活動している地域または産業の一般的な市場状況の著しく不利な変化

同じまたは類似の投資について、その投資の帳簿価額以下の金額での、購入の誠意ある申し込み、投資家による売却の申し出、または競売手続の完了

マイナスの営業キャッシュ・フロー、運転資本不足、法令の資本要求または負債の契約条項の違反などの投資先の事業継続の能力に重大な疑義をもたらす要素

 

  減損の判断には、非常に不確定な将来予想に基づいた見積もりが含まれています。経営陣は、主に客観的要因に基づいて評価損を計上すべき事実が存在するかを判断しています。

  投資先の財務状況が悪化した場合や業績予想を達成できない場合、あるいは実際の市況が経営陣の予測より悪化した場合において、当社および子会社は有価証券の追加損失を計上する可能性があります。

 

  有価証券の減損に関する会計上の見積もりは、すべての事業部門に影響する可能性があります。

 

営業権および耐用年数を確定できない無形資産の減損

  当社および子会社は、営業権および耐用年数を確定できない無形資産は償却を行わず、少なくとも年1回の減損テストを行っています。また、減損の可能性を示す事象または状況の変化が起きた場合、発生した時点において減損テストを行っています。

  営業権の減損は、2つのステップによる減損テストを実施する前に、報告単位の公正価値が営業権を含むその帳簿価額を下回っている可能性が50%超であるか否かについての定性的評価を行うことが認められています。事象や状況を総合的に評価した結果、報告単位の公正価値が帳簿価額を下回っている可能性が50%超でないと判断した場合は、その報告単位について2つのステップによる減損テストを行っていません。一方、報告単位の公正価値が帳簿価額を下回っている可能性が50%超であると判断した場合は、2つのステップによる減損テストを行っています。2つのステップによる減損テストの第1ステップは、特定された報告単位の公正価値と帳簿価額を比較し、潜在的な減損の把握を行っています。公正価値が帳簿価額を下回っている場合は、減損金額を測定するため第2ステップの判定を行っています。第2ステップは、営業権の暗示された公正価値と帳簿価額を比較し、営業権の暗示された公正価値が帳簿価額を下回っている場合は、公正価値まで減額し、評価損を期間損益として認識しています。営業権の公正価値は、企業結合において認識される営業権の金額の決定と同じ手法により決定しています。当社および子会社は、それぞれの事業部門またはそれよりひとつ下のレベルの単位で、減損テストを行っています。減損テストは、一部の営業権については定性的評価を行っていますが、その他の営業権については定性的評価を行わずに直接2つのステップによる減損テストの第1ステップを行っています。

 

  耐用年数を確定できない無形資産の減損は、定量的な減損テストを実施する前に、耐用年数を確定できない無形資産が減損している可能性が50%超であるか否かについての定性的評価を行うことが認められています。事象や状況を総合的に評価した結果、耐用年数を確定できない無形資産が減損している可能性が50%超でないと判断した場合には、定量的な減損テストは行っていません。一方、耐用年数を確定できない無形資産が減損している可能性が50%超であると判断した場合は、当該無形資産の公正価値を算定して定量的な減損テストを行い、耐用年数を確定できない無形資産の公正価値と帳簿価額を比較し、公正価値が帳簿価額を下回っている場合は、公正価値まで減額し、評価損を期間損益として認識しています。耐用年数を確定できない無形資産の減損テストは、一部の耐用年数を確定できない無形資産については定性的評価を行っていますが、その他の耐用年数を確定できない無形資産については定性的評価を行わずに直接定量的な減損テストを行っています。

 

  営業権の減損判定の第1ステップおよび第2ステップにおける公正価値の決定は、経営陣の将来予測に基づいた見積もりや独自に定めた前提を使用しています。同様に、見積もりや前提は耐用年数を確定できない無形資産の公正価値の決定にも使用しています。公正価値の決定は、割引キャッシュ・フロー法により社内で評価していますが、必要な場合は第三者による評価を参考にしています。またこの決定には、判定単位の将来の見積もりキャッシュ・フロー、個別のリスクを反映した割引率、成長率など多くの見積もりや前提を使用しています。例えば耐用年数を確定できない無形資産に含まれるアセットマネジメント契約の公正価値の決定においては、アセットマネジメントサービスを提供する投資ファンドの見積運用資産残高、加重平均資本コストに関わる見積もりや前提が含まれます。経営陣は、減損判定に使用した公正価値の見積りに用いられた前提は合理的であると考えていますが、経済情勢や判定単位独自のリスクにより、実際の将来キャッシュ・フローや公正価値に影響を与える各項目が経営陣の予測よりも悪化した場合、当社および子会社は追加で減損を計上する可能性があります。

 

  営業権および耐用年数を確定できない無形資産の減損に関する会計上の見積もりは、すべての事業部門に影響する可能性があります。

 

長期性資産の減損

  当社および子会社は、使用目的で保有している有形固定資産や償却対象となる無形資産および不動産開発プロジェクトを含む長期性資産について、定期的に減損判定を実施しています。以下のような減損の兆候を示唆する状況や環境の変化が生じた場合、回収可能性の判定を行います。

 

・市場価値の著しい低下

・使用状況や方法、物理的状態の著しい悪化

・規制当局による不利な行為または査定を含む、法的規制や経営環境の著しい悪化

・取得や建設コストの大幅な見積超過

・継続的な営業損失、キャッシュ・フロー損失の発生あるいは発生見込み

・将来売却の予定であるが、その際に売却損が計上される見込み

 

  上記のケースに該当するか、その他の要因により減損している可能性があると判断される場合、当該資産から生じる将来キャッシュ・フローを見積もります。将来キャッシュ・フローの見積もりは、将来の市況および営業状況の最善の見積もりを反映して調整された過去の実績の傾向を斟酌して行います。さらに見積もりには、将来キャッシュ・フローを見積もる期間を含んでいます。回収可能性テストの結果、当該資産から生じると予想される割引前見積将来キャッシュ・フローの総額が当該資産の帳簿価額を下回り、かつ当該資産の公正価値が帳簿価額を下回る場合には、当該資産を公正価値まで評価減しています。

 

  減損していると判断された場合、減損額は帳簿価額と公正価値の差額となります。公正価値については、状況に応じて、同種の資産の売却を含む最近の取引事例やその他の評価技法に基づき、独立した鑑定機関や内部の不動産鑑定士によって評価されます。経営陣は、見積将来キャッシュ・フローおよび公正価値の算定は合理的なものであると考えていますが、実際の市況および使用状況が経営陣の予測より悪化した場合には、見積将来キャッシュ・フローの下方修正あるいはキャッシュ・フロー見積期間の短縮をもたらし、減損の追加計上が必要となる可能性があります。さらに、前提としたビジネスや営業状況の想定外の変化により、公正価値の下方修正を招くような見積もりの変更が生じ、長期性資産の評価に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

  長期性資産の減損に関する会計上の見積もりは、すべての事業部門に影響する可能性があります。

 

ファイナンス・リースおよびオペレーティング・リースの無保証残存価額

  当社および子会社は、ファイナンス・リースにおいてリース期間にわたり収益として認識される未実現リース益を計算する際、また、高い陳腐化リスクおよび再販リスクを持つオペレーティング・リースの減価償却額を計算する際において、リース物件(不動産を除く、上記「長期性資産の減損」をご参照ください。)の無保証残存価額を見積もっています。無保証残存価額は、中古物件の市場価額、陳腐化する時期、程度についての見積もりおよび類似する中古資産におけるこれまでの回収実績を勘案して決定されます。中古物件にかかる実際の再リース需要や実際の市場状況が経営陣の予測を下回る場合、無保証残存価額の評価損が必要とされる可能性があります。

 

  ファイナンス・リースおよびオペレーティング・リースに対する無保証残存価額の会計上の見積もりは、主に法人金融サービス事業部門、メンテナンスリース事業部門および海外事業部門に影響します。

 

保険契約債務および繰延募集費用

  一部の子会社はお客様と生命保険契約を締結しています。将来保険給付債務は、予想される将来の保険加入者への保険給付金に基づく平準純保険料方式によって算出しています。保険契約は長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険、養老保険、医療保険および個人年金保険契約等から構成されています。個人年金保険以外の保険契約において必要とされる保険契約債務の算出には、保険契約締結時における死亡率、罹病率、解約率、将来投資利回りおよびその他の要素に関する見積もりを反映しています。当該子会社は継続的に保険契約債務の計算に用いた見積もりや仮定の変化の可能性を再評価し、これらの再評価を認識済みの給付債務の修正、保険契約引受基準および募集の調整に反映しています。死亡率、罹病率、解約率、投資利回りおよびその他の要素が保険契約債務を適切に反映していない場合は、不足分について準備金を設定する可能性があります。

 

  一部の子会社は、変額年金保険契約および変額保険契約について、公正価値オプションを選択し、公正価値の変動を期間損益として認識しています。変額年金保険および変額保険契約の公正価値は、これらの契約者のために運用する投資有価証券等の公正価値の変動に連動しています。さらに、当該子会社は、変額年金保険契約および変額保険契約に関して最低保証を行っており、契約上定められた最低給付額を保険契約者に履行するリスクを有しています。そのため、変額年金保険契約および変額保険契約全体の公正価値は、裏付けとなる投資の公正価値に最低保証リスクの公正価値を調整して測定しています。最低保証リスクの公正価値は、割引率、死亡率、解約率、年金開始率およびその他の要素に基づく割引キャッシュ・フロー法に基づいて算定しています。

  一部の子会社は、当該最低保証リスクを回避するため、変額年金保険契約および変額保険契約にかかる最低保証部分の一部を再保険会社に出再し、当該再保険契約について、公正価値オプションを選択しています。また、再保険でカバーされていないリスクについては、経済的ヘッジを行っています。再保険によって、保険契約者への契約上の義務が消滅または第一次債務者の地位から免責されるものではなく、再保険会社の債務不履行により、損失が発生する可能性があります。

  定額年金保険契約については、払込保険料に予定利回りに基づく利息額および子会社の買収に関連した公正価値の調整額を加え、契約者の引出額、費用およびその他手数料を差し引くことで保険契約債務および保険契約者勘定を算出しています。

 

  新規保険契約の獲得もしくは保険契約の更新に直接的に関連する費用については繰り延べし、保険料収入の認識に応じた期間で償却しています。繰延募集費用は、主に保険契約維持費を除く実質的な初年度委託手数料および保険引受費用です。繰延募集費用の未償却残高が、保険料収入および運用益によって回収可能かについて定期的に見直しを行っています。回収不能と判断された場合は、当該費用はその期の損益として認識します。想定の計算に利用する解約率、投資利回り、死亡率、罹病率、経費率などの過去のデータが将来の収益性を適切に反映していない場合は、追加の償却が必要となる可能性があります。

 

  保険契約債務および繰延募集費用に関する会計上の見積もりは、リテール事業部門に影響します。

 

ヘッジ取引の有効性評価

  当社および子会社は、ヘッジ目的で通貨スワップ、金利スワップおよび為替予約を利用し、公正価値ヘッジ、キャッシュ・フロー・ヘッジ、純投資ヘッジの適用にあたり、公正価値の変動を測定し会計処理しています。

 

  ヘッジ会計を適用するために、リスク管理の目的、ヘッジの方針、ヘッジ対象、ヘッジされる特定のリスク、利用するデリバティブ商品、および有効性の評価方法を含めたヘッジ関係の詳細を、ヘッジ取引開始時に正式に文書化しています。ヘッジ目的で利用されるデリバティブは、ヘッジされたリスクおよび取引開始時に定めた有効性の要件に対して、適切に公正価値もしくはキャッシュ・フローの変動を相殺することに高度に有効でなければなりません。

 

  ヘッジの有効性は実績および将来予測に基づき四半期ごとに評価されます。ヘッジ取引の開始時または四半期ごとの評価において、有効性の前提となる特定の条件が満たされない場合、ヘッジ会計は中止されます。ヘッジ取引の有効性の評価を行うために、回帰分析および比率分析等の手法を用いています。

 

  ヘッジ取引の有効性の評価に関する会計上の見積もりは、主に海外事業部門とリテール事業部門に影響する可能性があります。

 

年金制度

  年金制度における予測給付債務および年金費用の見積もりは、主に従業員数、年金数理計算上の基礎率、年金資産長期期待収益率および割引率によって決定します。

  年金費用は、制度の対象となる従業員数の影響を直接的に受けます。企業内部の成長または買収に伴う雇用の拡大によって、年金費用が増加する可能性があります。

  予測給付債務の見積もりにおいて、年金数理計算の基礎率として死亡率、制度脱退率、退職率および昇給率を用いています。計算数値と実際の結果が異なる場合、その差異は累積され将来期間にわたって償却されるため、測定の結果は将来期間に認識される年金費用に影響を与えます。

  年金資産長期期待収益率については、年金資産のポートフォリオの内容およびこれらのポートフォリオから生じる長期期待収益率に基づいて毎期決定しています。長期期待収益率は、従業員が勤務の結果として生じる給付を受けるまでの期間に、実際に年金資産から生じる長期の収益率に近似するように設定されます。その設定にあたっては、年金資産のポートフォリオから生じた過去の実際の収益や様々な資産から生じる個々の独立した予定利率を含む、多くの要素を用いています。

 

  すべての重要な年金制度の年金資産および予測給付債務の測定日は、3月31日です。割引率や他の基礎率を一定として、長期期待収益率が1%上昇または低下した場合、年金費用は2,198百万円減少または増加すると想定されます。

  割引率は、将来の年金債務の現在価値を決定するために用いています。割引率は、満期が将来の確定給付の支払時期に近似している安全性の高い長期の固定利付債券の利率を考慮しています。割引率は、毎年測定日に決定しています。

  長期期待収益率および他の基礎率を一定として、割引率が1%上昇した場合、年金費用は2,482百万円減少すると想定されます。また、長期期待収益率および他の基礎率を一定として、割引率が1%低下した場合、年金費用は2,369百万円増加すると想定されます。

 

  当社および子会社は、年金計算に用いる見積もりおよび基礎率は適切であると考えていますが、実際の結果との差異やこれらの基礎率あるいは見積もりの変更は、当社および子会社の年金債務および将来の費用に不利な影響を及ぼす可能性があります。

 

法人税等

  当社および子会社は、連結財務諸表作成に際し、事業活動を行っている税管轄地ごとに法人税等の見積もりを行っています。その過程においては、税務申告上と財務報告上とで処理が異なるために生じる一時差異を算定するとともに、実際の連結会計年度の法人税等を見積もります。この一時差異は、連結貸借対照表に繰延税金資産および負債として計上しています。当社および子会社は、繰延税金資産が将来の課税所得により回収される可能性を評価し、回収が見込めない場合には評価性引当金を計上しています。当社および子会社が評価性引当金を計上、または連結会計年度中に評価性引当金を増加させるとき、連結損益計算書において法人税等の費用を計上しています。

  法人税等、未払法人税等(当期分)、繰延税金資産・負債および繰延税金資産に対する評価性引当金の決定においては、経営陣の重要な判断が求められます。当社および子会社は、日本および海外各国で税務申告を行い、申告上で採用するあるいは将来採用するであろうタックス・ポジションについて、税法上の技術的な解釈に基づき、申し立てや訴訟等による決定を含む税務調査において認められる可能性が認められない可能性よりも高い場合に、その影響を財務諸表で認識し、税務当局との解決において実現する可能性が50%を超える最大の金額で当該認識基準を満たすタックス・ポジションを測定しています。このタックス・ポジションの評価の過程においては、日本および海外各国の複雑な税法の適用についての解釈を含む経営陣の判断が求められており、この判断が実際の結果と異なる可能性があります。また、当社および子会社は、主に税務上の繰越欠損金にかかる一部の繰延税金資産について、期限が切れる前に使用できることが不確実なため、評価性引当金を計上しています。評価性引当金は、主として税務上の繰越欠損金を有する連結子会社の繰延税金資産に対するもので、繰延税金資産の実現可能性の評価において、繰延税金資産の一部または全部が実現しない見込みが実現する見込みより大きいかどうかを考慮しています。繰延税金資産の最終的な実現可能性は、それらの一時差異が控除可能であり繰越欠損金が利用可能な期間中に将来の課税所得を発生させることができるかによります。この評価には、繰延税金負債の実現スケジュール、将来の予想課税所得および租税計画が考慮されます。過去の課税所得水準および繰延税金資産の控除可能期間における将来予想課税所得に基づいて、経営陣は、評価性引当金控除後のすべての繰延税金資産について実現する可能性は実現しない可能性よりも高いと考えています。評価性引当金の計上は、当社および子会社が事業活動を行う税管轄地ごとの課税所得および繰延税金資産が回収される期間の見積もりに基づいています。実際の結果がこれらの見積もりと異なる場合、または当社および子会社が将来の期間におけるこれらの見積もりを変更した場合、当社および子会社の財政状態および経営成績に重大な影響を及ぼす評価性引当金の追加計上が必要となる可能性があります。

 

監査委員会との討議および同委員会による検証

  当社の経営陣は2020年6月、特に重要度の高い会計上の見積もりについて、その策定と選択を監査委員会と討議しています。

 

(3)財政状態および経営成績の分析

①  連結業績総括

経営成績の状況

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

金額

率(%)

営業収益                    (百万円)

2,434,864

2,280,329

△154,535

△6

営業費用                    (百万円)

2,105,426

2,010,648

△94,778

△5

税引前当期純利益            (百万円)

395,730

412,561

16,831

4

当社株主に帰属する当期純利益(百万円)

323,745

302,700

△21,045

△7

1株当たり当社株主に帰属する

当期純利益(基本的)        (円)

252.92

237.38

△15.54

△6

          (希薄化後)      (円)

252.70

237.17

△15.53

△6

ROE(当社株主資本・当社株主に帰属する

        当期純利益率)      (%)

11.6

10.3

△1.3

ROA(総資本・当社株主に帰属する

        当期純利益率)      (%)

2.74

2.40

△0.34

(注)ROEは、米国会計基準に基づき、当社株主資本合計を用いて算出しています。

 

  当連結会計年度の営業収益は、主に企業投資の一環として投資している連結子会社の売上減少により、商品および不動産売上高が減少したため、前連結会計年度に比べて6%減2,280,329百万円になりました

 

  営業費用は、上述の収益と同様に、主に商品および不動産売上原価が減少したため、前連結会計年度に比べて5%減2,010,648百万円になりました

 

  当連結会計年度の税引前当期純利益は、持分法投資損益および、子会社・関連会社株式売却損益および清算損が増加したことで、前連結会計年度に比べて4%増412,561百万円になりました。一方で、当社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度において大京の未分配利益に対して計上していた繰延税金負債の取崩しによる法人税等の減少があったことから、前連結会計年度に比べて7%減302,700百万円になりました。

 

  なお、当連結会計年度の業績において、新型コロナウイルス感染症拡大による特筆すべき影響はありませんでした。

 

財政状態の状況

 

前連結会計年度末

当連結会計年度末

増減

金額

率(%)

総資産

              (百万円)

12,174,917

13,067,528

892,611

7

 

(うち、セグメント資産)

9,997,698

10,905,998

908,300

9

負債合計

              (百万円)

9,211,936

9,991,362

779,426

8

 

(うち、長短借入債務)

4,495,771

4,616,186

120,415

3

 

(うち、預金)

1,927,741

2,231,703

303,962

16

当社株主資本                (百万円)

2,897,074

2,993,608

96,534

3

1株当たり当社株主資本      (円)

2,263.41

2,386.35

122.94

5

(注)1  株主資本は米国会計基準に基づき、当社株主資本合計を記載しています。

2  1株当たり株主資本は、当社株主資本合計を用いて算出しています。

 

 

前連結会計年度末

当連結会計年度末

当社株主資本比率           (%)

23.8

22.9

D/E比率(長短借入債務(預金除く)/

            当社株主資本) (倍)

1.6

1.5

 

  総資産は、主に営業貸付金および投資有価証券が増加したことに加え、新リース基準の適用に伴い、オペレーティング・リース投資、事業用資産および社用資産が増加したため、前連結会計年度末に比べて7%増13,067,528百万円になりました。また、セグメント資産は、前連結会計年度末に比べて9%増の10,905,998百万円になりました。

 

  負債については、主に長期借入債務および預金が増加したことに加え、新リース基準の適用に伴い、その他負債が増加したことで、前連結会計年度末に比べて8%増9,991,362百万円になりました。

 

  当社株主資本は、主に利益剰余金が増加したことにより、前連結会計年度末から3%増2,993,608百万円になりました。

 

②  連結業績概要

  セグメント情報および連結損益計算書中の諸科目、連結貸借対照表中の投資資産ならびにその他財務情報の詳細は以下のとおりです。

 

セグメント情報

  当社の戦略の策定、経営資源の配分、ポートフォリオバランスの決定などを行う事業セグメントは、主要な商品・サービスの性格、顧客基盤および経営管理上の組織に基づいて、法人金融サービス事業部門、メンテナンスリース事業部門、不動産事業部門、事業投資事業部門、リテール事業部門、海外事業部門の6つで構成されています。

 

  報告されている事業セグメントの財務情報は、そのセグメントの財務情報が入手可能なもので、かつ経営上の最高意思決定者による業績の評価および経営資源の配分の決定に定期的に使用されているものです。当社の業績評価は、税引前当期純利益に非支配持分に帰属する税引前当期純利益および償還可能非支配持分に帰属する税引前当期純利益を加減して行っています。なお、セグメント利益には税金費用は含まれていません。

 

  当連結会計年度より、新リース基準を適用しました。これに伴い、リテール事業部門以外の事業部門において、借手としての主に土地、オフィスや設備のオペレーティング・リースにかかるオペレーティング・リース投資および事業用資産の使用権資産がセグメント資産として増加しました。また、主に法人金融サービス事業部門およびメンテナンスリース事業部門において、貸手の特定の費用の総額表示により、セグメント収益およびセグメント費用が増加しました。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2 重要な会計方針(af)新たに公表または適用された会計基準」をご参照ください。

 

  さらに詳しいセグメント情報、セグメント情報作成方法およびセグメント合計と連結財務諸表上の金額との調整については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  35  セグメント情報」をご参照ください。

 

  2020年4月1日より、経営上の最高意思決定者による業績の評価および経営資源の配分におけるセグメント区分を変更したため、報告する事業セグメントの区分を再編しております。

 

セグメント収益

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

法人金融サービス事業

95,212

97,007

1,795

2

メンテナンスリース事業

288,211

336,438

48,227

17

不動産事業

529,064

466,639

△62,425

△12

事業投資事業

615,151

451,197

△163,954

△27

リテール事業

428,904

454,751

25,847

6

海外事業

490,730

486,328

△4,402

△1

セグメント合計

2,447,272

2,292,360

△154,912

△6

連結財務諸表との調整

△12,408

△12,031

377

連結財務諸表上の営業収益

2,434,864

2,280,329

△154,535

△6

 

セグメント利益

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

法人金融サービス事業

25,482

14,611

△10,871

△43

メンテナンスリース事業

38,841

33,724

△5,117

△13

不動産事業

89,247

76,857

△12,390

△14

事業投資事業

38,170

55,715

17,545

46

リテール事業

84,211

80,387

△3,824

△5

海外事業

125,444

156,433

30,989

25

セグメント合計

401,395

417,727

16,332

4

連結財務諸表との調整

△5,665

△5,166

499

連結財務諸表上の税引前当期純利益

395,730

412,561

16,831

4

 

 

セグメント資産

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

法人金融サービス事業

959,725

948,268

△11,457

△1

メンテナンスリース事業

873,775

889,615

15,840

2

不動産事業

720,221

749,694

29,473

4

事業投資事業

733,612

847,082

113,470

15

リテール事業

3,571,437

4,183,894

612,457

17

海外事業

3,138,928

3,287,445

148,517

5

セグメント合計

9,997,698

10,905,998

908,300

9

連結財務諸表との調整

2,177,219

2,161,530

△15,689

△1

連結財務諸表上の総資産

12,174,917

13,067,528

892,611

7

 

(a)法人金融サービス事業部門:金融、各種手数料ビジネス

 

  法人金融サービス事業部門では、競争の激しいリースや融資では収益性を重視した案件を選別して実行する一方、国内の中堅・中小企業に対して生命保険、環境エネルギー、自動車リース関連などの商品・サービスを幅広く提供する手数料ビジネスにも注力しています。また、国内各地域に根差した営業ネットワークを活用した事業承継支援や新機軸の創生、業務ソフトウエアサービス会社である弥生の顧客基盤拡大なども進め、利益成長を図っています。

 

  セグメント収益は、前連結会計年度に買収した企業のサービス収入が通年で計上されたことや、新リース基準の適用によりファイナンス・リース収益が増加したこと、および弥生のサービス収入および商品売上高が増加したことにより、前連結会計年度に比べて2%増97,007百万円になりました。

 

  セグメント利益は、生命保険関連の手数料収入の減少や、新リース基準の適用により一部のリースの取組費用が従来の繰延処理から一時の費用として認識することになったことに伴う販売費および一般管理費の増加により、前連結会計年度に比べて43%減14,611百万円になりました。

 

  セグメント資産は、新リース基準の適用に伴いオペレーティング・リース投資が増加したものの、リース純投資および営業貸付金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べて1%減948,268百万円になりました。

 

  資産効率は前連結会計年度に比べて低下しました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

28,829

28,522

△307

△1

有価証券売却・評価損益および受取配当金

△777

121

898

オペレーティング・リース収益

23,522

22,918

△604

△3

商品および不動産売上高

4,379

5,707

1,328

30

サービス収入

39,259

39,739

480

1

セグメント収益(合計)

95,212

97,007

1,795

2

支払利息

4,067

3,563

△504

△12

オペレーティング・リース原価

14,319

15,063

744

5

商品および不動産売上原価

1,655

2,056

401

24

サービス費用

10,100

13,405

3,305

33

販売費および一般管理費

37,896

44,817

6,921

18

貸倒引当金繰入額、長期性資産評価損、

有価証券評価損

1,106

1,126

20

2

上記以外のセグメント費用

△166

3,690

3,856

セグメント費用(合計)

68,977

83,720

14,743

21

セグメント営業利益

26,235

13,287

△12,948

△49

持分法投資損益等

△753

1,324

2,077

セグメント利益

25,482

14,611

△10,871

△43

 

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

ファイナンス・リース投資

403,639

△403,639

△100

リース純投資

367,117

367,117

100

営業貸付金

364,818

343,090

△21,728

△6

オペレーティング・リース投資

24,143

73,382

49,239

204

投資有価証券

31,522

22,778

△8,744

△28

事業用資産

16,973

18,928

1,955

12

棚卸資産

51

125

74

145

賃貸資産前渡金

122

111

△11

△9

関連会社投資

16,276

18,328

2,052

13

事業用資産前渡金

760

760

100

営業権、企業結合で取得した無形資産

102,181

103,649

1,468

1

セグメント資産

959,725

948,268

△11,457

△1

 

(b)メンテナンスリース事業部門:自動車リース・レンタカー・カーシェアリング、電子計測器・IT関連機器

                                などのレンタルおよびリース

 

  メンテナンスリース事業部門の主力を占める自動車関連事業においては、業界トップの車両管理台数と自動車に関するあらゆるサービスをワンストップで提供することで競争優位性を高め、大口法人市場に加え中小法人や個人市場におけるシェアの拡大を図っています。また、将来的な自動車業界の産業構造の変化を新たな収益機会に転換すべく、新たな商品・サービスの開発にも取り組んでいます。オリックス・レンテックが行うレンタル事業においては、電子測定器やIT関連機器に加え、ロボットやドローンなどの新たなサービスを拡大するなど、エンジニアリングソリューション事業を強化しています。

 

  セグメント収益は、新リース基準の適用によりオペレーティング・リース収益およびファイナンス・リース収益が増加したため、前連結会計年度に比べて17%増336,438百万円になりました。

 

  セグメント利益は、新リース基準の適用に伴い、一部のリースの取組費用が従来の繰延処理から一時の費用として認識することになり販売費および一般管理費が増加したことから、前連結会計年度に比べて13%減33,724百万円になりました。

 

  セグメント資産は、オペレーティング・リース投資が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて2%増889,615百万円になりました。

 

  資産効率は前連結会計年度に比べて低下しましたが、引き続き安定した収益性を維持しています。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

14,352

30,820

16,468

115

オペレーティング・リース収益

197,963

228,468

30,505

15

サービス収入

70,551

71,334

783

1

上記以外のセグメント収益

5,345

5,816

471

9

セグメント収益(合計)

288,211

336,438

48,227

17

支払利息

3,026

2,837

△189

△6

オペレーティング・リース原価

154,410

186,174

31,764

21

サービス費用

40,575

41,987

1,412

3

販売費および一般管理費

46,514

51,963

5,449

12

貸倒引当金繰入額、長期性資産評価損、

有価証券評価損

1,048

360

△688

△66

上記以外のセグメント費用

4,891

19,379

14,488

296

セグメント費用(合計)

250,464

302,700

52,236

21

セグメント営業利益

37,747

33,738

△4,009

△11

持分法投資損益等

1,094

△14

△1,108

セグメント利益

38,841

33,724

△5,117

△13

 

 

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

ファイナンス・リース投資

328,424

△328,424

△100

リース純投資

319,417

319,417

100

オペレーティング・リース投資

525,392

551,289

25,897

5

投資有価証券

506

486

△20

△4

事業用資産

988

1,064

76

8

棚卸資産

587

611

24

4

賃貸資産前渡金

669

182

△487

△73

関連会社投資

33

19

△14

△42

営業権、企業結合で取得した無形資産

17,176

16,547

△629

△4

セグメント資産

873,775

889,615

15,840

2

 

 

(c)不動産事業部門:不動産開発・賃貸・管理、施設運営、不動産の資産運用

 

  不動産事業部門では、好調な不動産市場を捉えて賃貸不動産等を売却する一方で付加価値を生みだせる不動産開発案件への投資により資産の入れ替えを進め、REITや投資顧問といったアセットマネジメント事業の規模を拡大し、不動産市況に影響されにくい収益基盤を築いています。また、ホテル、旅館などの多様な施設運営により専門性を蓄積することで安定収益の獲得を目指しています。大京との一体化による相互補完をはかり、不動産開発・賃貸を始め、アセットマネジメント、施設運営、マンション管理、ビル管理、工事請負、不動産流通に至るまで多様なバリューチェーンを活用し、総合力を生かした新規事業を創出してまいります。

 

  セグメント収益は、前連結会計年度の施設運営事業における大型の売却に伴うサービス収入の減少や大京の住宅分譲事業における引渡戸数の減少に伴う不動産売上高の減少により、前連結会計年度に比べて12%減466,639百万円になりました。

 

  セグメント利益は、高齢者向け住宅の運営事業を行う子会社の売却益を計上したものの、上記理由により前連結会計年度に比べて14%減76,857百万円になりました。

 

  セグメント資産は、新リース基準の適用に伴いオペレーティング・リース投資が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて4%増749,694百万円になりました。

 

  資産効率は前連結会計年度に比べて低下しました。

 

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

2,065

3,249

1,184

57

オペレーティング・リース収益

72,483

63,799

△8,684

△12

商品および不動産売上高

141,489

122,230

△19,259

△14

サービス収入

313,059

277,501

△35,558

△11

上記以外のセグメント収益

△32

△140

△108

セグメント収益(合計)

529,064

466,639

△62,425

△12

支払利息

2,249

1,557

△692

△31

オペレーティング・リース原価

25,950

24,895

△1,055

△4

商品および不動産売上原価

121,414

108,637

△12,777

△11

サービス費用

261,064

237,973

△23,091

△9

販売費および一般管理費

43,982

44,344

362

1

貸倒引当金繰入額、長期性資産評価損、

有価証券評価損

1,576

317

△1,259

△80

上記以外のセグメント費用

753

606

△147

△20

セグメント費用(合計)

456,988

418,329

△38,659

△8

セグメント営業利益

72,076

48,310

△23,766

△33

持分法投資損益等

17,171

28,547

11,376

66

セグメント利益

89,247

76,857

△12,390

△14

 

 

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

ファイナンス・リース投資

35,420

△35,420

△100

リース純投資

35,523

35,523

100

営業貸付金

316

△316

△100

オペレーティング・リース投資

242,022

277,587

35,565

15

投資有価証券

8,038

7,272

△766

△10

事業用資産

146,100

148,724

2,624

2

棚卸資産

80,920

82,762

1,842

2

賃貸資産前渡金

29,946

37,272

7,326

24

関連会社投資

107,072

91,835

△15,237

△14

事業用資産前渡金

6,790

7,327

537

8

営業権、企業結合で取得した無形資産

63,597

61,392

△2,205

△3

セグメント資産

720,221

749,694

29,473

4

 

(d)事業投資事業部門:環境エネルギー、企業投資、コンセッション

 

  環境エネルギー事業では、総合エネルギー事業者として再生可能エネルギー事業や電力小売事業を推進することで、サービス収入の拡大を目指しています。太陽光発電事業では、国内最大級の出力規模を確保しており、順次稼働を進めています。今後は、国内での経験を活かし、再生可能エネルギー事業の海外展開を加速していきます。企業投資事業では、投資先からの安定した利益の取り込みと、ポートフォリオの入れ替えによる継続的なキャピタルゲインの獲得を目指しています。今後は、投資手法の多様化と注力業種への投資拡大を進めてまいります。またコンセッション事業では、3空港(関西国際空港、大阪国際空港、神戸空港)の運営体制を強化するほか、空港以外の公共インフラの運営へも積極的に取り組んでまいります。

 

  セグメント収益は、企業投資の一環として投資している連結子会社の商品売上高が減少したため、前連結会計年度に比べて27%減451,197百万円になりました。

 

  セグメント利益は、企業投資において子会社の売却益を計上したことにより前連結会計年度に比べて46%増55,715百万円になりました。

 

  セグメント資産は、風力発電事業を行う投資先を子会社化したこと、企業投資において新たな投資を実行したことおよび新リース基準の適用に伴い事業用資産が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて15%増847,082百万円になりました。

 

  資産効率は前連結会計年度に比べて向上しました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

9,063

7,618

△1,445

△16

有価証券売却・評価損益および受取配当金

78

△31

△109

商品および不動産売上高

436,044

266,271

△169,773

△39

サービス収入

169,139

174,549

5,410

3

上記以外のセグメント収益

827

2,790

1,963

237

セグメント収益(合計)

615,151

451,197

△163,954

△27

支払利息

7,054

9,061

2,007

28

商品および不動産売上原価

400,625

233,092

△167,533

△42

サービス費用

131,688

133,324

1,636

1

販売費および一般管理費

51,862

51,227

△635

△1

貸倒引当金繰入額長期性資産評価損

有価証券評価損

8

2,111

2,103

上記以外のセグメント費用

413

953

540

131

セグメント費用(合計)

591,650

429,768

△161,882

△27

セグメント営業利益

23,501

21,429

△2,072

△9

持分法投資損益等

14,669

34,286

19,617

134

セグメント利益

38,170

55,715

17,545

46

 

 

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

ファイナンス・リース投資

25,696

△25,696

△100

リース純投資

25,497

25,497

100

営業貸付金

47,573

36,451

△11,122

△23

オペレーティング・リース投資

5,474

15,104

9,630

176

投資有価証券

25,786

23,460

△2,326

△9

事業用資産

264,994

382,430

117,436

44

棚卸資産

30,776

40,657

9,881

32

賃貸資産前渡金

1,340

1,861

521

39

関連会社投資

161,966

150,856

△11,110

△7

事業用資産前渡金

11,291

12,474

1,183

10

営業権、企業結合で取得した無形資産

158,716

158,292

△424

△0

セグメント資産

733,612

847,082

113,470

15

 

 

(e)リテール事業部門:生命保険、銀行、カードローン

 

  生命保険事業は、代理店販売と通信販売を中心にシンプルでわかりやすい商品を提供することで、新規保険契約の伸長と生命保険料収入の増加を目指しています。銀行事業では、収益の主軸である投資用不動産ローンの残高を積み上げることで金融収益の増加を図っています。またカードローン事業では、与信ノウハウを生かし、自ら貸付を行うことで金融収益の増加を図ることに加え、他の金融機関への保証事業を拡大することで、保証料収入の増加を図っています。

 

  セグメント収益は、保有契約の増加に伴う生命保険料収入の増加および銀行における投資用不動産ローンの利息収入の増加により、前連結会計年度に比べて6%増454,751百万円になりました。

 

  セグメント利益は、生命保険にかかる前期の大口の不動産売却益計上に伴う資産運用収益の減少により前連結会計年度に比べて5%減80,387百万円になりました。

 

  セグメント資産は、生命保険事業および銀行事業の伸長に伴い、生命保険事業にかかる投資有価証券および銀行事業にかかる営業貸付金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて17%増4,183,894百万円になりました。

 

  資産効率は前連結会計年度と比べて低下しました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

76,693

81,089

4,396

6

生命保険料収入および運用益

348,255

369,154

20,899

6

上記以外のセグメント収益

3,956

4,508

552

14

セグメント収益(合計)

428,904

454,751

25,847

6

支払利息

4,080

4,489

409

10

生命保険費用

247,809

271,943

24,134

10

販売費および一般管理費

78,655

81,396

2,741

3

貸倒引当金繰入額、長期性資産評価損、

有価証券評価損

11,541

11,971

430

4

上記以外のセグメント費用

2,591

4,581

1,990

77

セグメント費用(合計)

344,676

374,380

29,704

9

セグメント営業利益

84,228

80,371

△3,857

△5

持分法投資損益等

△17

16

33

セグメント利益

84,211

80,387

△3,824

△5

 

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

ファイナンス・リース投資

42

△42

△100

営業貸付金

2,049,980

2,336,067

286,087

14

オペレーティング・リース投資

29,810

29,271

△539

△2

投資有価証券

1,474,750

1,801,260

326,510

22

関連会社投資

631

400

△231

△37

営業権、企業結合で取得した無形資産

16,224

16,896

672

4

セグメント資産

3,571,437

4,183,894

612,457

17

 

(f)海外事業部門:アセットマネジメント、航空機・船舶関連、企業投資、金融

 

  米国では、法人向けファイナンスや債券投資などのアセットビジネス、エクイティ投資に加え、サービシング、アセットマネジメント、ファンドマネジメントなどの手数料ビジネスにも注力して、さらなる事業の拡大を目指しています。ORIX Europeは、顧客から受託した資金を株式、債券等に投資する資産運用事業において、受託資産の拡大を目指しています。また欧州における戦略的事業拠点として、幅広くビジネス機会の獲得に取り組んでいます。航空機関連事業では、オペレーティング・リースや国内外投資家向けの機体売却、第三者保有機のアセットマネジメントサービスなど、幅広い収益機会の獲得に注力しています。今後は、海外現地法人におけるさらなる機能の拡充と収益性を重視した事業の拡大を推進してまいります。

 

  セグメント収益は、前連結会計年度に買収したNXT Capital Group, LLC(以下、「NXT Capital」)および当連結会計年度に買収したHunt Real Estate Capital (以下、「HREC」)による米国での金融収益、およびアジアにおける既存投資先の売却に伴う有価証券売却益は増加したものの、為替の影響により、前連結会計年度に比べて1%減486,328百万円になりました。

 

  セグメント利益は、前連結会計年度に出資したアイルランドの大手航空機リース会社であるAvolon Holdings Limitedの貢献により持分法投資損益が増加したこと、米国で子会社・関連会社株式売却益が増加したこと、およびORIX Europeにおける一部の事業の売却益を計上したことにより前連結会計年度に比べて25%増156,433百万円になりました。

 

  セグメント資産は、米国でNXT CapitalおよびHRECの営業貸付金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて5%増3,287,445百万円になりました。

 

  資産効率は前連結会計年度と比べて向上しました。

 

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

111,634

126,352

14,718

13

有価証券売却・評価損益および受取配当金

16,565

22,854

6,289

38

オペレーティング・リース収益

121,913

116,309

△5,604

△5

サービス収入

233,110

215,698

△17,412

△7

上記以外のセグメント収益

7,508

5,115

△2,393

△32

セグメント収益(合計)

490,730

486,328

△4,402

△1

支払利息

62,821

68,010

5,189

8

オペレーティング・リース原価

62,529

65,152

2,623

4

サービス費用

66,543

56,202

△10,341

△16

販売費および一般管理費

183,657

188,653

4,996

3

貸倒引当金繰入額、長期性資産評価損、

有価証券評価損

10,903

23,551

12,648

116

上記以外のセグメント費用

8,610

1,775

△6,835

△79

セグメント費用(合計)

395,063

403,343

8,280

2

セグメント営業利益

95,667

82,985

△12,682

△13

持分法投資損益等

29,777

73,448

43,671

147

セグメント利益

125,444

156,433

30,989

25

 

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

ファイナンス・リース投資

362,391

△362,391

△100

リース純投資

333,356

333,356

100

営業貸付金

814,847

1,024,801

209,954

26

オペレーティング・リース投資

509,117

458,525

△50,592

△10

投資有価証券

385,339

387,523

2,184

1

事業用資産・サービス資産

44,149

69,016

24,867

56

棚卸資産

3,161

1,684

△1,477

△47

賃貸資産前渡金

10,932

7,991

△2,941

△27

関連会社投資

556,682

560,162

3,480

1

営業権、企業結合で取得した無形資産

452,310

444,387

△7,923

△2

セグメント資産

3,138,928

3,287,445

148,517

5

 

 

 

 

 

金融収益

金融収益の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

金融収益

242,893

276,864

33,971

14

(注)当連結会計年度より、新リース基準を適用しており、従来「金融収益」から控除していた貸手のファイナンス・リースにかかる税金や保険料等の特定の費用を「その他の損益」に表示方法の変更を行っています。

 

  金融収益は、主に営業貸付金平均残高の増加および上記表示方法の変更により、前連結会計年度比14%増の276,864百万円となりました。

 

リース純投資

リース純投資の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

リース純投資新規実行高

(購入金額ベース)

439,252

444,841

5,589

1

国内

254,613

244,087

△10,526

△4

海外

184,639

200,754

16,115

9

リース純投資残高

1,155,632

1,080,964

△74,668

△6

(注)当連結会計年度より、新リース基準を適用しており、ファイナンス・リース投資をリース純投資に組み替えています。

 

  リース純投資の新規実行高(購入金額ベース)は、前連結会計年度比1%増の444,841百万円となりました。国内では自動車リースをはじめ減少傾向にあり、前連結会計年度と比べ4%減少しました。海外ではアジア地域で増加し、前連結会計年度と比べ9%増加しました。

  リース純投資残高は、主に国内の資産の減少により、前連結会計年度末比6%減の1,080,964百万円となりました。

  また、当連結会計年度末現在においてリース純投資残高の1%を単独で超える顧客はありません。当連結会計年度末現在のリース純投資の69%は国内の顧客、31%は海外の顧客との取引です。海外では、リース純投資残高の6%はマレーシアが占めており、その他の各国の資産残高で5%を超えるものはありません。

 

機種別リース純投資残高

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

輸送機器

495,605

457,405

△38,200

△8

産業工作機械

222,049

210,248

△11,801

△5

電気機器

143,209

134,775

△8,434

△6

情報関連機器・事務機器

101,504

104,218

2,714

3

商業・サービス業用機械設備

51,671

45,062

△6,609

△13

その他

141,594

129,256

△12,338

△9

合計

1,155,632

1,080,964

△74,668

△6

 

  リース純投資についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  7  リース取引」および、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  8  ファイナンス・リース投資」をご参照ください。

 

営業貸付金

営業貸付金の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

営業貸付金新規実行高

1,462,009

1,529,175

67,166

5

国内

1,047,720

1,134,586

86,866

8

海外

414,289

394,589

△19,700

△5

営業貸付金残高

3,277,670

3,740,486

462,816

14

(注)生命保険事業に関連する貸付金は、営業貸付金残高に含めていますが、これより生じる損益は連結損益計算書上、生命保険料収入および運用益に計上しています。

 

  新規実行高は、前連結会計年度比5%増の1,529,175百万円となりました。国内では主に個人向け不動産ローンの新規実行が増加し、前連結会計年度比8%増の1,134,586百万円となり、海外では主にアジア地域で新規実行が減少し、前連結会計年度比5%減の394,589百万円となりました。

  営業貸付金残高は、主に銀行事業において個人向け不動産ローンの残高が増加したほか、米国でNXT CapitalおよびHRECの営業貸付金が増加したことにより、前連結会計年度末比14%増の3,740,486百万円となりました。

 

営業貸付金残高

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

国内個人向け:

 

 

 

 

不動産ローン

1,560,832

1,842,131

281,299

18

カードローン

245,139

223,651

△21,488

△9

その他

32,962

32,618

△344

△1

 小計

1,838,933

2,098,400

259,467

14

国内法人向け:

 

 

 

 

不動産業

288,851

300,984

12,133

4

ノンリコースローン

53,067

48,566

△4,501

△8

商工業およびその他

266,675

255,309

△11,366

△4

 小計

608,593

604,859

△3,734

△1

海外貸付:

 

 

 

 

不動産業

104,883

250,195

145,312

139

ノンリコースローン

49,915

83,515

33,600

67

商工業およびその他

658,930

690,299

31,369

5

 小計

813,728

1,024,009

210,281

26

買取債権 ※

16,416

13,218

△3,198

△19

 合計

3,277,670

3,740,486

462,816

14

  ※  買取債権とは、当初契約実行時より債務者の信用リスクが悪化し、取得時において契約上要求されている支払額の全額は回収できないと想定される債権です。

 

  当連結会計年度末現在、国内の個人および法人向け営業貸付金の0.7%を占める17,720百万円は、生命保険事業に関連するものです。これらの貸付金からの収益は、連結損益計算書上、生命保険料収入および運用益に含めています。

  当連結会計年度末現在において、営業貸付金残高の15%の551,179百万円は国内および海外の不動産業向けです。このうち営業貸付金残高の0.4%にあたる15,992百万円は個別に回収可能性の評価を行っており、859百万円の貸倒引当金を計上しています。

  当連結会計年度末現在、国内個人向け貸付金残高は主に個人向け不動産ローンの増加により、前連結会計年度末比14%増の2,098,400百万円となり、国内法人向け貸付金残高は、前連結会計年度末比1%減の604,859百万円となりました。海外向け貸付金残高は、主に上記の米州の営業貸付金残高増加に伴い前連結会計年度末比26%増の1,024,009百万円となりました。

  営業貸付金についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  10  営業貸付金」をご参照ください。

 

アセットクオリティ

リース純投資

リース純投資90日以上未収債権および貸倒引当金内訳

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

90日以上未収債権額

14,807

15,346

リース純投資残高に占める90日以上未収債権額割合

1.28%

1.42%

リース純投資平均残高に占める貸倒繰入率 ※

0.37%

0.29%

貸倒引当金残高

12,049

11,692

リース純投資残高に占める貸倒引当金の割合

1.04%

1.08%

リース純投資平均残高に占める貸倒償却額の割合 ※

0.19%

0.25%

(注)当連結会計年度より、新リース基準を適用しており、ファイナンス・リース投資をリース純投資に組み替えています。

  ※  平均残高は期首残高および四半期末残高により算出しています。

 

  当連結会計年度末において、リース純投資残高に占める90日以上未収債権額は、前連結会計年度末に比べて539百万円増加15,346百万円となりました。当連結会計年度末においてリース純投資残高に占める90日以上未収債権額割合は前連結会計年度末に比べて0.14%増加し、1.42%となりました。

  当連結会計年度末におけるリース純投資残高に占める貸倒引当金の割合は下記事由により妥当であると判断しています。

・リース債権は全体として小口分散しており、1契約の損失額は比較的少額の発生で済む可能性が高いこと

・すべてのリース契約はリース物件を担保としており、当該リース物件を売却することで、リース債権の少なくとも一部を回収できると考えられること

 

個別引当対象外貸付金

個別引当対象外90日以上未収貸付金および貸倒引当金内訳

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

個別引当対象外90日以上未収貸付金残高

12,412

10,264

個別引当対象外貸付金残高に占める90日以上未収貸付金の割合

0.39%

0.28%

個別引当対象外貸付金平均残高に占める貸倒繰入率 ※

0.50%

0.43%

個別引当対象外営業貸付金に対する貸倒引当金残高

32,231

31,697

個別引当対象外営業貸付金残高に占める貸倒引当金の割合

1.00%

0.87%

個別引当対象外営業貸付金平均残高に占める貸倒償却額の割合 ※

0.44%

0.43%

  ※  平均残高は期首残高および四半期末残高により算出しています。

 

  当連結会計年度末において、未収貸付金のうち、個々の金額が少額のため、同種小口の多数の貸付金を1つのグループとして回収可能性を評価している個別引当対象外の90日以上未収貸付金残高は前連結会計年度末に比べて2,148百万円減少し10,264百万円となりました。

 

個別引当対象外90日以上未収貸付金内訳

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

国内個人向け:

 

 

不動産ローン

1,388

1,370

カードローン

1,671

1,708

その他

8,993

7,025

 小計

12,052

10,103

海外個人向け:

 

 

その他

360

161

 合計

12,412

10,264

 

  国内の個人向け不動産ローン、カードローンおよびその他個人向け貸付金についてはその担保価値、過去の貸倒償却実績および債務不履行率に影響を及ぼすおそれがあると判断される経済状況を慎重に検討して貸倒引当金を計上しています。その他についての貸倒引当金は、過去の貸倒償却実績、全般的な経済状況および現在のポートフォリオ構成を勘案して決定しています。

 

個別引当対象貸付金

個別引当対象営業貸付金残高

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

総対象債権額

58,827

85,820

要引当対象債権額

41,234

49,292

貸倒引当金残高 ※

13,731

13,447

    ※  貸倒引当金は将来キャッシュ・フローの現在価値、債権の観察可能な市場価額または、貸付金の回収が担保に依存している場合は、担保の公正価値に基づき個別に評価されます。

 

  前連結会計年度および当連結会計年度における個別引当対象貸付金の貸倒引当金繰入額はそれぞれ3,201百万円の繰入、6,201百万円の繰入であり、償却額はそれぞれ3,936百万円および6,478百万円です。個別引当対象貸付金の貸倒引当金繰入額は、前連結会計年度に比べて3,000百万円増加しました。償却額は、前連結会計年度に比べて2,542百万円増加しました。

  個別引当対象貸付金の国内、海外および種類別の内訳は以下のとおりです。国内個人向け貸付金は、主に契約条件の緩和により回収条件が変更されたため個別に回収可能性の評価を行った同種小口の貸付金です。海外貸付の不動産業および商工業およびその他の増加は主に米州の増加に伴うものです。

 

個別引当対象貸付金内訳

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

国内個人向け:

 

 

不動産ローン

4,378

5,758

カードローン

3,945

3,932

その他

14,216

16,426

 小計

22,539

26,116

国内法人向け:

 

 

不動産業

1,540

3,501

ノンリコースローン

232

商工業およびその他

7,103

12,480

 小計

8,875

15,981

海外貸付:

 

 

不動産業

840

12,491

ノンリコースローン

4,216

2,466

商工業およびその他

18,593

27,161

 小計

23,649

42,118

買取債権

3,764

1,605

 合計

58,827

85,820

 

問題債権のリストラクチャリング

  新型コロナウイルス感染症の拡大により支払猶予の要請を受けた金融債権がありますが、当社および子会社は問題債権のリストラクチャリングの定義に基づき判断しています。問題債権のリストラクチャリングは、金融債権のリストラクチャリングのうち、債務者の財政難に関連して、経済的な理由等により、債権者が債務者に譲歩を行うものと定義されています。当連結会計年度末において、3ヶ月から6ヶ月程度、支払猶予を応諾した金融債権の残高がありましたが、問題債権のリストラクチャリングの定義に基づき判断し、問題債権のリストラクチャリングに含めていません。

 

  アセットクオリティについての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  11  金融債権の信用の質および貸倒引当金」をご参照ください。

 

貸倒引当金

  当社および子会社はリース純投資および営業貸付金に対し貸倒引当金を設定しています。

 

貸倒引当金増減内訳

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

期首残高

54,672

58,011

3,339

6

リース純投資

10,089

12,049

1,960

19

個別引当対象外貸付金

30,239

32,231

1,992

7

個別引当対象貸付金

14,344

13,731

△613

△4

繰入額

22,525

24,425

1,900

8

リース純投資

4,324

3,304

△1,020

△24

個別引当対象外貸付金

15,000

14,920

△80

△1

個別引当対象貸付金

3,201

6,201

3,000

94

取崩額(純額)

△19,213

△24,132

△4,919

26

リース純投資

△2,255

△2,835

△580

26

個別引当対象外貸付金

△13,022

△14,819

△1,797

14

個別引当対象貸付金

△3,936

△6,478

△2,542

65

その他 ※

27

△1,468

△1,495

リース純投資

△109

△826

△717

658

個別引当対象外貸付金

14

△635

△649

個別引当対象貸付金

122

△7

△129

期末残高

58,011

56,836

△1,175

△2

リース純投資

12,049

11,692

△357

△3

個別引当対象外貸付金

32,231

31,697

△534

△2

個別引当対象貸付金

13,731

13,447

△284

△2

    ※  その他には、主に為替相場の変動の影響等が含まれています。

 

  貸倒引当金についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  11  金融債権の信用の質および貸倒引当金」をご参照ください。

 

投資有価証券

投資有価証券の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

投資有価証券新規実行高

623,172

765,589

142,417

23

国内

504,515

653,228

148,713

29

海外

118,657

112,361

△6,296

△5

投資有価証券残高

1,928,916

2,245,323

316,407

16

(注)生命保険事業に関連する投資有価証券は、投資有価証券残高に含めていますが、これより生じる損益は連結損益計算書上、生命保険料収入および運用益に計上しています。

 

  当連結会計年度における投資有価証券の新規実行高は、前連結会計年度比23%増の765,589百万円となりました。国内における新規実行高は、主に国債、地方債および社債への投資が増加したことにより、前連結会計年度と比べ29%増加しました。海外における新規実行高は、前連結会計年度と比べ5%減少しました。

  当連結会計年度末の投資有価証券残高は、前連結会計年度末比16%増2,245,323百万円となりました。

 

投資有価証券内訳

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

持分証券

549,047

492,902

△56,145

△10

短期売買目的負債証券

1,564

7,431

5,867

375

売却可能負債証券

1,264,244

1,631,185

366,941

29

満期保有目的負債証券

114,061

113,805

△256

△0

合計

1,928,916

2,245,323

316,407

16

 

  当連結会計年度末における持分証券残高は、主に変額年金保険契約および変額保険契約の運用資産の減少により、前連結会計年度末比10%減の492,902百万円となりました。短期売買目的負債証券は米州地域におけるCMBS/RMBSへの投資が増加したことにより、前連結会計年度末と比べて増加し、7,431百万円となりました。売却可能負債証券は主に国内における国債、地方債および社債への投資が増加したことにより、前連結会計年度末比29%増の1,631,185百万円となりました。満期保有目的負債証券は、主に生命保険事業における日本の国債への投資となります。

  投資有価証券についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  12  投資有価証券」をご参照ください。

 

有価証券売却・評価損益および受取配当金

有価証券売却・評価損益および受取配当金の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

有価証券売却・評価損益(純額)

14,273

20,204

5,931

42

受取配当金

1,685

2,295

610

36

合計

15,958

22,499

6,541

41

(注)1  生命保険事業に関連する有価証券より生じるすべての損益は、連結損益計算書上、生命保険料収入および運用益に計上しています。

2  「有価証券売却・評価損益(純額)」には、持分証券にかかる未実現の公正価値変動額が含まれます。

 

  有価証券売却・評価損益および受取配当金は、主に有価証券売却損益が増加したことにより前連結会計年度比41%増の22,499百万円となりました。有価証券売却・評価損益は、前連結会計年度と比べ当連結会計年度は株式市場の下落により持分証券の評価益が減少しましたが、株式売却益が増加したため、前連結会計年度比42%増の20,204百万円となりました。また、受取配当金は、前連結会計年度比36%増の2,295百万円となりました。

 

  生命保険事業保有分を含む売却可能負債証券の未実現評価益は、前連結会計年度末および当連結会計年度末においてそれぞれ35,034百万円および36,017百万円となり、未実現評価損は、前連結会計年度末および当連結会計年度末においてそれぞれ10,530百万円および41,712百万円となりました。

オペレーティング・リース

オペレーティング・リースの状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

オペレーティング・リース収益

413,918

430,665

16,747

4

オペレーティング・リース原価

257,321

289,604

32,283

13

オペレーティング・リース新規実行高

544,715

493,666

△51,049

△9

国内

233,721

234,188

467

0

海外

310,994

259,478

△51,516

△17

オペレーティング・リース投資残高

1,335,959

1,400,001

64,042

5

(注)当連結会計年度より、新リース基準を適用しており、従来「オペレーティング・リース収益」から控除していた貸手のオペレーティング・リースにかかる特定の費用を「オペレーティング・リース原価」に表示方法の変更を行っています。

 

  オペレーティング・リース収益は、主に新リース基準適用に伴う増加により、前連結会計年度比4%増の430,665百万円となりました。オペレーティング・リース資産の売却益は、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ62,883百万円、51,072百万円を計上しています。

  オペレーティング・リース原価は、主に新リース基準適用に伴う増加により、前連結会計年度比13%増289,604百万円となりました。

  オペレーティング・リース新規実行高は、主に、海外の航空機の購入が減少したことから、前連結会計年度比9%減493,666百万円となりました。

  オペレーティング・リース投資残高は、前連結会計年度末比5%増1,400,001百万円となりました。

 

機種別オペレーティング・リース投資残高

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

輸送機器

888,625

847,376

△41,249

△5

測定・分析機器、情報関連機器

105,179

125,897

20,718

20

不動産

297,343

269,483

△27,860

△9

その他

12,890

10,308

△2,582

△20

使用権資産

121,553

121,553

未収レンタル料

31,922

25,384

△6,538

△20

合計

1,335,959

1,400,001

64,042

5

 

  輸送機器のオペレーティング・リース投資残高は、主に自動車リース事業および航空機関連事業における投資が減少したことおよびオペレーティング・リース資産の減価償却の進行により、前連結会計年度末比5%減の847,376百万円となりました。測定・分析機器、情報関連機器のオペレーティング・リース投資残高は、主にレンタル事業における投資が増加したことにより、前連結会計年度末比20%増の125,897百万円となりました。不動産のオペレーティング・リース投資残高は、主に国内で引き続き賃貸不動産を売却したことにより、前連結会計年度末比9%減の269,483百万円となりました。また、新リース基準適用に伴いオペレーティング・リースの使用権資産を121,553百万円計上しました。

  オペレーティング・リースについての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  7  リース取引」および、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  9  オペレーティング・リース投資」をご参照ください。

 

生命保険

  生命保険事業に関連して保有している有価証券、営業貸付金、賃貸不動産およびその他投資からの損益(貸倒引当金繰入額は除く)をすべて、連結損益計算書上、「生命保険料収入および運用益」に計上しています。

 

生命保険料収入および運用益、生命保険費用の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

生命保険料収入および運用益

347,136

367,778

20,642

6

生命保険料収入

330,811

360,583

29,772

9

生命保険事業にかかる運用益

16,325

7,195

△9,130

△56

生命保険費用

246,533

269,425

22,892

9

 

生命保険事業にかかる運用益(△損失)の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

有価証券収益

(売却益および評価損益含む)

10,756

8,674

△2,082

△19

デリバティブ損益

△1,348

△1,910

△562

42

貸付金利息および賃貸不動産収益等

6,917

431

△6,486

△94

合計

16,325

7,195

△9,130

△56

 

  生命保険料収入および運用益は、前連結会計年度比6%増の367,778百万円となりました。

  生命保険料収入は、保有契約数の増加により、前連結会計年度比9%増の360,583百万円となりました。

  生命保険事業にかかる運用益は、前連結会計年度比56%減の7,195百万円となりました。有価証券収益は、国債の売却益が増加したものの、変額年金保険契約および変額保険契約の運用損益が市況の悪化により減少したため、減少しました。また、前連結会計年度に賃貸不動産売却益を計上したため、貸付金利息および賃貸不動産収益等は減少しました。

  生命保険費用は、上記の契約数の増加に伴い、前連結会計年度比9%増の269,425百万円となりました。

 

生命保険事業の投資状況

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

持分証券

327,497

264,625

△62,872

△19

売却可能負債証券

766,830

1,149,612

382,782

50

満期保有目的負債証券

114,061

113,805

△256

△0

投資有価証券合計

1,208,388

1,528,042

319,654

26

貸付金および賃貸不動産等

41,630

46,991

5,361

13

合計

1,250,018

1,575,033

325,015

26

 

  当連結会計年度末における投資有価証券残高は、変額年金保険契約および変額保険契約の運用資産の減少により、持分証券が減少した一方、国債および社債への投資の増加により売却可能負債証券が増加したため、前連結会計年度末比26%増の1,528,042百万円となりました。

  貸付金および賃貸不動産等は、貸付金の増加により、前連結会計年度末比13%増の46,991百万円となりました。

  生命保険についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  27  生命保険事業」をご参照ください。

 

商品および不動産売上高

商品および不動産売上高、棚卸資産の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

商品および不動産売上高

596,165

406,511

△189,654

△32

商品および不動産売上原価

535,261

354,006

△181,255

△34

販売用不動産新規実行高

97,397

82,442

△14,955

△15

棚卸資産残高

115,695

126,013

10,318

9

 

  商品および不動産売上高は、商品売上高の減少により、前連結会計年度比32%減の406,511百万円となりました。

  商品および不動産売上原価は、商品売上原価の減少により、前連結会計年度比34%減の354,006百万円となりました。商品および不動産売上原価に計上された評価損の金額は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ703百万円および863百万円です。なお、商品および不動産売上原価には、広告宣伝費やモデルルーム費用などの先行費用を含んでいます。

  当連結会計年度における販売用不動産の新規実行高は、前連結会計年度比15%減の82,442百万円となりました。

  当連結会計年度末の棚卸資産残高は、前連結会計年度末比9%増の126,013百万円となりました。

  商品および不動産売上高についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  5  顧客との契約から生じる収益」をご参照ください。

 

サービス

サービス収入/費用、事業用資産の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

サービス収入

818,794

776,012

△42,782

△5

サービス費用

508,320

483,914

△24,406

△5

事業用資産新規実行高

104,839

34,181

△70,658

△67

国内

103,939

33,312

△70,627

△68

海外

900

869

△31

△3

事業用資産残高

441,632

562,485

120,853

27

 

  サービス収入は、環境エネルギー事業の伸長があったものの、連結子会社の売却や前連結会計年度に大口の事業用資産売却益を計上したことなどにより、前連結会計年度比5%減の776,012百万円となりました。

  サービス費用は、上記のサービス収入と同様に、環境エネルギー事業にかかる費用の増加があったものの、連結子会社の売却などにより、前連結会計年度比5%減の483,914百万円となりました。

  事業用資産新規実行高は、発電設備への投資が減少したことにより、前連結会計年度比67%減の34,181百万円となりました。

  事業用資産は、施設運営事業を行う子会社の売却があったものの、風力発電事業を行う投資先を子会社化したこと、および新リース基準の適用に伴い事業用資産の使用権資産を計上したことにより、前連結会計年度末比27%増の562,485百万円となりました。

  サービスについての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  5  顧客との契約から生じる収益」をご参照ください。

 

支払利息

  支払利息は、前連結会計年度の93,337百万円に比べて6%増の99,138百万円となりました。また、短期および長期借入債務ならびに預金の残高は、前連結会計年度末の6,423,512百万円に比べて7%増の6,847,889百万円となりました。

  毎月末残高による円貨の短期および長期借入債務ならびに預金の平均利率は、前連結会計年度の0.4%に比べて横ばいの0.4%になりました。また、毎月末残高による外貨の短期および長期借入債務ならびに預金の平均利率は、前連結会計年度の3.3%に比べて横ばいの3.3%になりました。金利の変動リスクについては「第2  事業の状況  2  事業等のリスク  (5)市場リスク  ①  金利および為替相場の変動による影響」を、借入債務については「第2  事業の状況  3  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (6)資金調達および流動性  ④  短期、長期借入債務および預金」をご参照ください。

 

その他の損益

  その他の損益は、前連結会計年度の1,301百万円の損失から当連結会計年度は14,925百万円の損失となりました。その他の損益に含まれる為替差損益は、前連結会計年度の3,220百万円の損失から当連結会計年度は1,679百万円の損失となりました。また、その他の損益に含まれる営業権およびその他の無形資産の減損は、前連結会計年度は606百万円であり、当連結会計年度の計上はありません。営業権およびその他の無形資産については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  16  営業権およびその他の無形資産」をご参照ください。

  なお、当連結会計年度より、新リース基準を適用しており、従来「金融収益」から控除していた貸手のファイナンス・リースにかかる税金や保険料等の特定の費用19,952百万円が「その他の損益」に含まれています。

 

販売費および一般管理費

  販売費および一般管理費の内訳

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

人件費

248,519

256,931

8,412

3

販売費

79,015

75,860

△3,155

△4

管理費

104,582

119,694

15,112

14

社用資産減価償却費

4,912

7,714

2,802

57

合計

437,028

460,199

23,171

5

 

  当連結会計年度における販売費および一般管理費の56%が従業員給与およびその他の人件費であり、残りは事務所賃借料、通信費、旅費交通費等の販売費およびその他の一般管理費です。当連結会計年度の販売費および一般管理費は、前連結会計年度に比べて5%増加しました。

 

長期性資産評価損

  当連結会計年度の長期性資産評価損は、オフィスビル、商業施設、賃貸マンション、ホテル、開発中および未開発の土地など国内外の長期性資産について減損判定を行った結果、前連結会計年度の2,418百万円に比べて26%増の3,043百万円となりました。売却予定または割引前見積将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回っている商業施設2物件、賃貸マンション4物件、開発中および未開発の土地2物件およびその他の長期性資産に対して、それぞれ529百万円、236百万円、2,083百万円および195百万円の評価損を計上しました。なお、その他の長期性資産に対して計上した評価損にはホテル1物件にかかる109百万円を含んでいます。長期性資産評価損についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  28  長期性資産評価損」をご参照ください。

 

有価証券評価損

  当連結会計年度の有価証券評価損は、市場性のない株式に対して計上しています。当連結会計年度の有価証券評価損は、前連結会計年度の1,382百万円から11,969百万円となりました。有価証券の減損の詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  12  投資有価証券」をご参照ください。

 

持分法投資損益

  持分法投資損益は、主に海外の持分法投資損益が好調だったことにより、前連結会計年度の32,978百万円から当連結会計年度は67,924百万円に増加しました。関連会社投資についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  15  関連会社投資」をご参照ください。

 

子会社・関連会社株式売却損益および清算損

  子会社・関連会社株式売却損益および清算損は、国内、米州および欧州における子会社および関連会社株式の売却益等が好調だったことにより、前連結会計年度の33,314百万円から当連結会計年度は74,001百万円に増加しました。事業売却についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  4  買収および事業売却」をご参照ください。

 

バーゲン・パーチェス益

  前連結会計年度において、バーゲン・パーチェス益の計上はありません。当連結会計年度において、前連結会計年度に行った買収のうち2件に関連して、955百万円のバーゲン・パーチェス益を計上しました。バーゲン・パーチェス益についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  4  買収および事業売却」をご参照ください。

 

法人税等

  法人税等は、前連結会計年度に、国内子会社である大京の未分配利益に対して計上していた繰延税金負債を全額取り崩したことにより、前連結会計年度の68,691百万円から当連結会計年度は105,837百万円に増加しました。法人税等についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  20  法人税等」をご参照ください。

 

非支配持分に帰属する当期純利益

  非支配持分に帰属する当期純利益には、子会社の非支配持分にかかる損益を計上しています。非支配持分に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の2,890百万円から当連結会計年度は3,640百万円となりました。

 

償還可能非支配持分に帰属する当期純利益

  償還可能非支配持分に帰属する当期純利益には、償還可能な株式を発行している子会社の非支配持分にかかる損益を計上しています。償還可能非支配持分に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の404百万円から当連結会計年度は384百万円となりました。償還可能非支配持分についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  22  償還可能非支配持分」をご参照ください。

 

(4) 財務戦略の基本的な考え方

  オリックスグループでは持続的な成長に向けて、収益力の観点から当社株主に帰属する当期純利益を、資本効率の観点からROE(株主資本・当社株主に帰属する当期純利益率)を、健全性の観点から信用格付を経営指標としています。また、事業活動で得られた利益を主に内部留保として確保し、事業基盤の強化や成長のための投資に活用することにより株主価値の増大に努めています。

  資金調達に関しては、調達手段や調達先の多様化とバランスを意識し、高い長期調達比率の維持と償還時期の分散をはかっています。手元流動性については、ストレステストなどを通じて、適切な水準の確保に努めています。

株主資本については、全ての資産について、内包するリスクに対する必要資本(リスクキャピタル)を独自の方法で計測し、新規投資のための機動性と健全性のバランスを考慮した上で、株主資本使用率(株主資本に占めるリスクキャピタルの割合)を適切な水準にコントロールするよう努めています。また、個別の投資案件を検討する際は、案件毎のリスクを加味した資本コストを定め、それを上回るリターンを獲得できる案件を厳選して実行することで、ROEの向上、および持続的な企業価値の増大を目指しています。

  信用格付については、A格維持に最大限努力することを目標に掲げています。資本の充足性や資金調達状況、資産の質などについて当社社内で計測・評価をするとともに、格付機関からの評価を定期的に確認することで、目標達成に努めています。

  本有価証券報告書提出日現在 、オリックスグループが格付機関から取得している発行体格付(もしくはカウンターパーティ格付)は、S&P グローバル・レーティング・ジャパン社で「A-」、フィッチ・レーティングス・ジャパン社で「A-」、ムーディーズ・インベスターズ・サービスで「A3」、格付投資情報センター(R&I)で「AA-」です。

 

(5) 資金需要の主な内容

  オリックスグループの資金需要は、主に営業活動における、事務機器・自動車・IT機器・測定機器・不動産・航空機などのリース資産の購入、顧客への営業貸付金の実行、関連会社への投資、子会社買収、投資有価証券の購入、事業用資産の購入などがあります。

 

(6)資金調達および流動性

①  資金調達方針

  オリックスグループでは「調達の安定性維持・向上」と「流動性リスク低減」を主たる資金調達方針としています。「調達の安定性維持・向上」のため、金融機関借入、社債発行等による資本市場調達ならびにアセットファイナンスの活用など、調達手段の多様化と調達する国や投資家層などの調達先の分散をはかっています。また「流動性リスク低減」のため、調達期間の長期化による償還期日の分散と、現預金の保有およびコミットメントラインの設定による手元流動性の確保を行っています。手元流動性の確保にあたっては、調達の安定性と資金効率の両面からストレステストを行い、その必要水準を適宜見直しています。また、オリックスグループでは、調達コスト低減も重要な課題であると考えています。そのため、格付機関による格付を重視し、一定水準の格付を維持するよう努めています。さらに、格付の維持は調達コストの面のみならず、不安定な金融環境下で資本市場調達を行う際にも有効であると考えています。

 

  近時、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により金融環境が不安定になっており、流動性リスクの増加や調達コストの上昇が想定されます。具体的には、金融機関借入において新規借入や既存借入の期日更新が困難になること、また、資本市場調達において社債、ミディアム・ターム・ノート、コマーシャル・ペーパーによる調達が困難になる、あるいはそのコストが上昇することなどが想定されます。オリックスグループでは、上記方針のとおり、調達の安定性維持と流動性リスク低減に努めており、また、コストの上昇についても高格付を維持することや、既存資金の期日更新時に合理的な金利水準での調達を実現できるようマーケットとの良好なコミュニケーションに努めています。

 

  オリックスグループでは、流動性リスク低減と調達コストを含む資金効率の観点から、当社が中心に資金調達を行い、国内外の子会社へは主に親子ローンの手段で資金配分を行っています。ただし、国内外の子会社の中には調達方針を含むリスク管理に関して規制を受ける子会社があり、主要な子会社はオリックス銀行およびオリックス生命保険です。規制を受ける子会社は各社において調達方針を含む社内規則を定め、当社ならびに他のグループ会社とは切り離した流動性リスク管理を行っています。それらのグループ会社の資金調達においても新型コロナウイルス感染症拡大の影響が想定されますが、それぞれ適切に管理されています。

 

  なお、流動性リスク管理については「第4  提出会社の状況  4  コーポレート・ガバナンスの状況等  (1)コーポレート・ガバナンスの概要  4)全社的リスク管理体制  ②  主なリスク管理  (e)流動性リスク管理(資金調達に関するリスク管理)」をご参照ください。

 

②  資金管理の状況

  オリックスグループ全体の資金調達においては、当社が主導的な役割を担い、国内外の子会社への資金配分を管理しています。主な国内子会社(オリックス銀行やオリックス生命保険などの金融当局による規制を受ける子会社を除く)とは、キャッシュマネジメントシステムを活用して資金の供給および吸収を行い、効率的な資金管理を行っています。海外子会社に関しては、主に金融機関からの借入や社債発行などの現地での調達を推進する一方、親子ローンも活用しています。また、当社は、海外子会社が単独で利用可能なコミットメントライン枠の設定や、当社のコミットメントライン枠を海外子会社にも利用可能にすることで、海外子会社の資金調達を支援しています。

 

  オリックス銀行は、預金を通じて主要な事業資金を調達しており、営業活動として貸付業務を行っていますが、銀行法における大口信用供与等規制においてオリックスグループへの貸付には上限が課されており、この上限を超えた貸付は禁止されています。オリックス生命保険は保険を引受け、保険契約者から受け取った保険料などを投融資活動で運用しており、保険業法などの規制によってオリックスグループへの貸付は規制の対象となっています。このため、オリックスグループではこれらの子会社からの資金提供に依存しない流動性管理を行っています。

 

③  流動性の源泉

(a)金融機関からの借入

  オリックスグループの借入先は多岐にわたり、大手銀行、地方銀行、外資系銀行、生命保険会社、損害保険会社、農林系金融機関等となっています。これら取引金融機関は当連結会計年度末現在200社超にのぼり、その多くは当社財務部や海外子会社と直接の取引関係にあり、十分なコミュニケーションと強い信頼関係を構築しています。借入残高の大半は日系金融機関からの借入となっています。なお、前連結会計年度末および当連結会計年度末現在における金融機関からの短期借入債務はそれぞれ268,488百万円および319,122百万円、長期借入債務はそれぞれ3,010,880百万円および3,094,474百万円です。

 

(b)コミットメントライン

  オリックスグループは流動性の確保手段として、金融機関との間でシンジケート方式を含むコミットメントライン契約を数多く締結しています。コミットメントラインは、契約の更新時期が一時期に重ならないように、その分散をはかっています。前連結会計年度末および当連結会計年度末現在におけるオリックスグループのコミットメントライン設定額総額は、それぞれ497,882百万円および569,862百万円です。このうち前連結会計年度末および当連結会計年度末現在における利用可能となっている金額(未使用額)はそれぞれ346,609百万円および427,564百万円です。これらのコミットメントラインの一部は当社および海外子会社が外貨で利用することが可能となっています。当社ではコマーシャル・ペーパー等の償還や現金および現金等価物の残高などを考慮しつつ、コミットメントライン契約を締結しています。

 

(c)資本市場からの調達

  株式発行を除く資本市場からの調達には、社債、ミディアム・ターム・ノート、コマーシャル・ペーパーおよびリース債権や営業貸付金等の証券化が含まれます。当連結会計年度には、利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)(ハイブリッド債)を発行しました。

 

 

社債およびミディアム・ターム・ノート

  オリックスグループは国内外で無担保普通社債、利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)(ハイブリッド債)、ミディアム・ターム・ノートを発行し、長期資金の確保と投資家の分散をはかっています。

  オリックスグループの社債およびミディアム・ターム・ノートの残高は、前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において、それぞれ997,542百万円および1,022,740百万円です。このうち海外子会社での残高は、前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において、それぞれ62,699百万円および53,428百万円です。

  当社の国内における機関投資家向け社債の残高は、前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において、それぞれ214,510百万円および293,941百万円であり、個人向けはそれぞれ264,320百万円および234,564百万円です。当社の海外で発行された社債およびミディアム・ターム・ノートの残高は、前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において、それぞれ453,973百万円および438,776百万円です。

 

  社債およびミディアム・ターム・ノートについては、当社の基本方針である「調達の安定性維持・向上」と「流動性リスク低減」を達成するため、今後も国内外の機関投資家、個人投資家からバランスよく調達していきます。

 

コマーシャル・ペーパー

  当社は投資家に直接発行するコマーシャル・ペーパーを発行し、その投資家層は、金融機関、投資信託および事業法人等と多岐に分散されています。また、コマーシャル・ペーパーの発行に際しては、手元流動性の水準を考慮するとともに、なるべく期日が重ならないように発行日や期間を分散するようにしています。前連結会計年度末および当連結会計年度末現在におけるオリックスグループのコマーシャル・ペーパーは、それぞれ41,061百万円および17,710百万円です。

 

証券化

  オリックスグループは、国内でリース債権、営業貸付金の証券化、海外でも営業貸付金の証券化を行っています。これら証券化について、会計上必要な場合には、証券化に伴う支払債務を負債として認識しています。前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において、証券化に伴う支払債務はそれぞれ、177,800百万円および162,140百万円です。

 

(d)預金

  オリックスグループではオリックス銀行およびORIX Asia Limitedが預金の受け入れを行っています。これらの預金を受け入れている子会社は金融当局および関連法令により規制を受け、オリックスグループへの貸付には制限があります。

  預金の多くを受け入れているオリックス銀行は、個人向け預金と法人向け預金のバランスを意識した受け入れを行い、預金は安定的に増加しています。前連結会計年度末および当連結会計年度末現在におけるオリックス銀行の預金は、それぞれ1,916,253百万円および2,221,930百万円です。

 

④  短期、長期借入債務および預金

(a)短期借入債務

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

金融機関からの借入

268,488

319,122

50,634

19

コマーシャル・ペーパー

41,061

17,710

△23,351

△57

合計

309,549

336,832

27,283

9

  (注)前連結会計年度末および当連結会計年度末現在におけるVIEの短期借入債務のうち、債権者または受益権者が当社または子会社の他の資産に対する請求権をもたないものは580百万円および6,030百万円です

 

  当連結会計年度末現在における短期借入債務は336,832百万円であり、借入債務の総額に占める割合(預金を除く)は前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において7%となっています。当連結会計年度末現在における短期借入債務の95%は金融機関からの借入となっています。

 

(b)長期借入債務

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

金融機関からの借入

3,010,880

3,094,474

83,594

3

社債

807,460

845,938

38,478

5

ミディアム・ターム・ノート

190,082

176,802

△13,280

△7

ファイナンス・リースおよび貸付債権の証券化等に伴う支払債務

177,800

162,140

△15,660

△9

合計

4,186,222

4,279,354

93,132

2

  (注)前連結会計年度末および当連結会計年度末現在におけるVIEの長期借入債務のうち、債権者または受益権者が当社または子会社の他の資産に対する請求権をもたないものはそれぞれ418,631百万円および464,904百万円です。

 

  当連結会計年度末現在における長期借入債務は4,279,354百万円であり、借入債務の総額に占める割合(預金を除く)は前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において93%となっています。当連結会計年度末現在における長期借入債務の72%は金融機関からの借入となっています。

  当連結会計年度末現在における長期借入債務の利払いのうち約43%は固定金利で、残りが変動金利となっています。長期借入債務の償還スケジュールや長短借入債務の金利の詳細については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  17  短期および長期借入債務」をご参照ください。

 

  当社は借入金の金利変動リスク管理の目的で金利スワップ等のデリバティブ契約を結んでいますが、詳細については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  30  デリバティブとヘッジ活動」をご参照ください。

 

(c)預金

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

預金

1,927,741

2,231,703

303,962

16

  (注)前連結会計年度末および当連結会計年度末現在においてVIEにおける預金はありません。

 

  預金の詳細については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  18  預金」をご参照ください。

 

⑤  キャッシュ・フロー

  当社のキャッシュ・フローは、主に以下の資金流出および資金流入からもたらされます。

 

・営業キャッシュ・フローに区分される、リース純投資の回収、棚卸資産の仕入および売上や、サービス収入および費用等に伴う資金の流出入

・投資キャッシュ・フローに区分される、リース資産の購入および売却、有価証券の購入および売却や、顧客への営業貸付金の実行および元本返済等に伴う資金の流出入

・財務キャッシュ・フローに区分される、長短借入債務の調達および返済や、預金の受入等に伴う資金の流出入

 

  必要資金は、営業資産の新規実行高に大きく左右されます。リース資産や貸付金などの新規実行高が増加する

と、需要に応じて必要資金も増加し、反対に、減少するとそれに伴い必要資金も減少し、債務返済額が増加します。

 

  支払利息および税金に関するキャッシュ・フローの情報については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  6  キャッシュ・フローに関する情報」をご参照ください。

 

キャッシュ・フローの状況

  当連結会計年度末現在の現金、現金等価物および使途制限付現金(以下、「資金」)は、前連結会計年度末より148,296百万円減少し、1,135,284百万円になりました。なお、当連結会計年度より、新リース基準を適用しています。詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2 重要な会計方針 (af) 新たに公表または適用された会計基準」をご参照ください。

  営業活動によるキャッシュ・フローは、主に当連結会計年度期首よりリース純投資の回収によるキャッシュ・フローの表示区分が投資活動によるキャッシュ・フローの区分から営業活動によるキャッシュ・フローの区分へと変更となったことにより前連結会計年度の587,678百万円から当連結会計年度は1,042,466百万円へ資金流入が増加しました。

  投資活動によるキャッシュ・フローは、主に当連結会計年度期首よりリース純投資の回収によるキャッシュ・フローの表示区分が投資活動によるキャッシュ・フローの区分から営業活動によるキャッシュ・フローの区分へと変更となったことにより前連結会計年度の873,951百万円から当連結会計年度は1,470,486百万円へ資金流出が増加しました。

  財務活動によるキャッシュ・フローは、主に預金の受け入れの増加により前連結会計年度の166,647百万円から当連結会計年度は288,703百万円へ資金流入が増加しました。

 

  買付予約額

  当連結会計年度末現在におけるリース資産の買付予約額は3,027百万円です。

  その他詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  34  契約債務、保証債務および偶発債務」をご参照ください。

 

(7)オフバランスシート・アレンジメント

①  SPEの利用

  当社および子会社は、リース債権、営業貸付金といった金融資産を定期的に証券化しています。証券化によって、資本市場へのアクセスを可能にし、資金調達手段・投資家層の多様化が図られると同時に信用リスク・金利変動リスクの低減化にも一部寄与しています。

 

  証券化では、証券化の対象となる資産をSPEに譲渡し、その資産を担保とした証券を投資家に発行します。

 

  当社および子会社は、資産の証券化を行うにあたり、SPEを使用し続けていくつもりです。資産の証券化に関する詳細については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  13  金融資産の譲渡」をご参照ください。

 

投資商品

  当社および子会社は、SPEに類似した形態である組合方式を利用した投資商品を提供し、この商品の販売および組成を行っています。投資家は、航空機、船舶やその他の大型物件を購入してリースするために必要な資金の一部を組合に投資し、残りの資金は組合がノンリコースローンの形態で金融機関から調達します。この投資に関するリスクおよび便益はすべて投資家(および組合への資金の貸し手)に帰属しており、リース事業から生じる損益は投資家が計上します。組成と販売、一部サービサーや組合管理者としての責任が当社および子会社の責任範囲です。組成や管理からの手数料は連結財務諸表に計上しています。当社および子会社は、一部の組合・SPEを除き、組合または関係するSPEに対して保証を行っておらず、貸付のコミットメントもしくは貸付残高もありません。

 

その他金融取引

  航空機、船舶および不動産に関連するファイナンス取引、投資ファンドに関する取引および不動産の取得や開発プロジェクト等において、SPEに対しローン供与および出資をしている場合があります。SPE形態を利用した取引についてはすべて、当社および子会社がSPEの主たる受益者となるような変動持分を保有しているかどうかを判定します。当社および子会社がSPEの主たる受益者であると結論付けられた場合は当該SPEを連結し、それ以外の場合については、貸付金および出資等として、連結貸借対照表に計上しています。

 

  SPEを利用した取引に関する詳細は、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  14  変動持分事業体」をご参照ください。

 

②  コミットメント

  当連結会計年度末現在における保証残高、貸付金およびその他のコミットメント契約の返済スケジュールは以下のとおりです。

 

合計

(百万円)

1年以内

(百万円)

1年超〜

3年以内

(百万円)

3年超〜

5年以内

(百万円)

5年超

(百万円)

保証残高

704,170

109,281

211,631

247,814

135,444

貸付金およびその他の

コミットメント契約

456,379

200,946

67,770

29,309

158,354

合計

1,160,549

310,227

279,401

277,123

293,798

 

  米国の子会社は、米連邦住宅抵当公庫(以下、「ファニーメイ」)のDelegated Underwriting and Servicingプログラムおよび米連邦住宅抵当貸付公社(以下、「フレディマック」)のDelegated Underwriting Initiativeプログラムに基づいて、事前にファニーメイおよびフレディマックの承認を得ることなしに、集合住宅や高齢者向け住宅ローン債権の引受け、実行、資金提供およびサービシングを行う権限を有しています。これらのプログラムにおいてファニーメイおよびフレディマックは債権購入のコミットメントを提供しています。

  これらのプログラムでは、当該子会社は、ファニーメイおよびフレディマックに譲渡した一部の債権のパフォーマンスを保証しており、それらの債権から損失が発生した場合に、その損失の一部を負担する保証の履行リスクを有しています。当連結会計年度末において、上表に含まれる当該保証にかかる残高は、355,452百万円です。

 

  また、ファニーメイおよびフレディマックに対する債権の売却に関連して、当該子会社は、表明・保証条項を提供しています。表明・保証条項の対象は、住宅ローンがファニーメイおよびフレディマックの要求を満たすものであること、財産における抵当権の有効性、文書が有効かつ強制力があること、財産における権原保険などです。表明・保証条項に違反した場合、当該子会社は関連する債権を買い戻すか、ファニーメイおよびフレディマックにかかる損失を補償し、債権に損失が及ばないようにする必要があります。当連結会計年度において、子会社はそのような買戻し要求を受けていません。

 

  コミットメント契約、保証債務および偶発債務の詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  34  契約債務、保証債務および偶発債務」をご参照ください。

 

③  契約上の義務の開示

  当連結会計年度末現在における契約債務の返済スケジュールは以下のとおりです。

 

合計

(百万円)

1年以内

(百万円)

1年超〜

3年以内

(百万円)

3年超〜

5年以内

(百万円)

5年超

(百万円)

預金

2,231,703

1,472,739

410,516

348,448

長期借入債務

4,279,354

658,813

1,232,292

959,427

1,428,822

リース資産の買付予約額

3,027

7

3,020

借手のリース取引に関するリース負債

287,556

45,788

58,551

46,460

136,757

解約不能なシステム委託料の

支払予定額

5,911

3,183

2,344

383

1

金利スワップ:

 

 

 

 

 

想定元本

(変動から固定)

502,537

39,839

107,821

34,801

320,076

 合計

7,310,088

2,220,369

1,814,544

1,389,519

1,885,656

 

  上表に含まれないその他の科目には短期借入債務、支払手形、買掛金および未払金、保険契約債務および保険契約者勘定があります。当連結会計年度末におけるこれらの残高はそれぞれ336,832百万円、282,727百万円、1,591,475百万円です。

 

  年金制度およびデリバティブの詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  21  年金制度」および「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  30  デリバティブとヘッジ活動」をご参照ください。コミットメントおよび契約債務のための資金については、金額、満期までの期間およびその他特性に応じて、当社および子会社の有する多様な資金調達源のいずれか、もしくはそのすべてから調達する予定です。

 

  借入債務および預金の詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  17  短期および長期借入債務」および「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  18  預金」をご参照ください。

 

  リース負債の詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  7  リース取引」をご参照ください。

 

(8)特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく営業貸付金の状況

  「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日  大蔵省令第57号)に基づく、提出会社個別における営業貸付金の状況は以下のとおりです。

  本項目における数値は、日本会計基準により作成しており、貸金業法の規定に該当しない債権1,677,390百万円を含めて表示しています。

 

①  貸付金の種別残高内訳

2020年3月31日現在

 

貸付種別

件数

(件)

構成割合

(%)

残高

(百万円)

構成割合

(%)

平均約定金利

(%)

消費者向

無担保

(住宅向を除く)

有担保

(住宅向を除く)

住宅向

1,640

27.71

16,398

0.82

1.78

1,640

27.71

16,398

0.82

1.78

事業者向

4,278

72.29

1,985,211

99.18

1.79

合計

5,918

100

2,001,610

100

1.79

 

②  資金調達内訳

2020年3月31日現在

 

借入先等

残高(百万円)

平均調達金利(%)

金融機関等からの借入

2,300,578

1.31

その他

1,018,404

1.85

(社債・CP)

(994,792)

(1.88)

合計

3,318,982

1.42

自己資本

1,218,346

(資本金・出資額)

(221,111)

(―)

(注)当事業年度における貸付金譲渡金額は、4,003百万円です。

 

③  業種別貸付金残高内訳

2020年3月31日現在

 

業種別

先数(件)

構成割合(%)

残高(百万円)

構成割合(%)

製造業

213

5.12

4,184

0.21

建設業

367

8.83

12,586

0.63

電気・ガス・熱供給・水道業

38

0.91

44,755

2.24

運輸・通信業

87

2.09

26,302

1.31

卸売・小売業、飲食店

576

13.86

19,111

0.95

金融・保険業

78

1.88

1,387,869

69.34

不動産業

499

12.00

313,982

15.69

サービス業

823

19.80

169,497

8.47

個人

1,413

33.99

16,398

0.82

その他

63

1.52

6,921

0.34

合計

4,157

100

2,001,610

100

(注)不動産業には、特別目的会社を債務者とするノンリコースローンを含めて表示しています。

 

④  担保別貸付金残高内訳

2020年3月31日現在

 

受入担保の種類

残高(百万円)

構成割合(%)

有価証券

83

0.01

(うち株式)

(83)

(0.01)

債権

77,838

3.89

(うち預金)

(832)

(0.04)

商品

不動産

168,916

8.43

財団

その他

35,429

1.77

282,269

14.10

保証

57,090

2.85

無担保

1,662,249

83.05

合計

2,001,610

100

(注)無担保には、関係会社に対する貸付金1,653,207百万円が含まれています。

 

⑤  期間別貸付金残高内訳

2020年3月31日現在

 

期間別

件数(件)

構成割合(%)

残高(百万円)

構成割合(%)

1年以下

2,235

37.77

91,616

4.58

1年超  5年以下

1,883

31.82

1,680,566

83.96

5年超  10年以下

773

13.06

199,541

9.97

10年超  15年以下

112

1.89

5,919

0.30

15年超  20年以下

210

3.55

6,077

0.30

20年超  25年以下

410

6.93

1,836

0.09

25年超

295

4.98

16,051

0.80

合計

5,918

100

2,001,610

100

一件あたり平均期間

4.06年

(注)期間は、約定期間によっています。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

  特記事項はありません。