第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

①  経営の基本方針

  経営の基本方針

    オリックスはグループとして以下の企業理念および経営方針を定めています。

 

〔企業理念〕

・オリックスは、たえず市場の要請を先取りし、先進的・国際的な金融サービス事業を通じて、新しい価値と環境の創造を目指し、社会に貢献してまいります。

 

〔経営方針〕

・オリックスは、お客様の多様な要請に対し、たえず質の高いサービスを提供し、強い信頼関係の確立を目指します。

 

・オリックスは、連結経営により、すべての経営資源を結集し、経営基盤の強化と持続的な成長を目指します。

 

・オリックスは、人材の育成と役職員の自己研鑽による資質の向上を通じ、働く喜びと誇りを共感できる風土の醸成を目指します。

 

・オリックスは、この経営方針の実践を通じて、中長期的な株主価値の増大を目指します。

 

〔行動指針〕

Creativity    先見性と柔軟性を持って、たえず創造力あふれる行動をとろう。

Integration   お互いの英知と情報を結合させ、人間的なふれあいを通じて、グループ力を高めよう。

 

  目標とする経営指標

  オリックスは、持続的な成長に向けて、収益力の観点から当社株主に帰属する当期純利益を、資本効率の観点からROE(株主資本・当社株主に帰属する当期純利益率)を経営指標としており、当期純利益4,000億円、ROE11%を中期的な目標としています。株価純資産倍率の向上のためにも、このROEの目標を達成することが重要と考えております。また、信用格付を意識して財務健全性を維持するよう経営してまいります。(格付についての詳細は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) 財務戦略の基本的な考え方」をご参照ください)。

    当社株主に帰属する当期純利益とROEの過去3年間の推移は、以下のとおりです。

 

 

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

当社株主に帰属する当期純利益(百万円)

192,384

312,135

273,075

 ROE(%)

6.4

9.9

8.3

 

     ②  経営環境

  当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症による影響が回復に向かう一方で、ロシアのウクライナ侵攻に端を発した地政学リスクの高まりに加え、半導体不足、原油高、金利上昇、物価上昇など、事業環境の不確実性が増していることから、外部環境の変化に細心の注意を払いながら経営してまいりました。オリックスグループでは、不動産セグメントおよび輸送機器セグメントにおける事業環境は前期から回復したものの、保険セグメントにおいては新型コロナウイルス感染症関連の影響が拡大し、ORIX USAセグメント、ORIX Europeセグメントにおいては事業環境が悪化したことから、減益となりました。

  今後は経済活動の再開が本格化することによる消費の回復が期待されますが、ロシア・ウクライナ問題の長期化、米国や中国の地政学リスクの拡大、利上げの長期化など、リセッションへの懸念が高まっています。特に米国銀行の破綻を契機に、米国の中堅銀行セクター、および商業不動産を含む金融マーケットへの不透明感が増しております。ORIX USAセグメントで手掛けている法人向けファイナンス、不動産ファイナンス等の事業においては、与信管理・リスク管理に、より一層の注意が必要な状況です。

 

     ③  対処すべき課題

  オリックスは、社会に新しい価値を提供し社会に必要とされる存在となることが、企業の持続的な成長を可能にすると考えています。そのためには以下のような取組により経営基盤を強化することが課題であると考えています。

 

  「サステナビリティの推進」:2021年11月の取締役会においてESG関連の重点分野・課題と全7項目の重要目標を設定しました。課題の解決と目標達成に向けて、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に基づく情報開示やバリューチェーンのGHG排出量(スコープ3)概算値の算定、サステナブル投融資ポリシーに基づくチェックリストの更新などを実施しています。各事業部門でも、事業活動を通じた社会課題解決のため、それぞれの特性に合わせたサステナビリティ推進を進めています。

 

  「リスク管理の強化」:経営戦略実現のために必要なリスク管理の方針や基準を策定し、それを実現するための体制づくりおよび内部統制システムの実効性を不断に向上させる仕組みづくりを進めています。また、リスクを適切に特定・評価、コントロール、マネジメントできる体制の整備とその運用強化に継続的に取り組んでいます。

 

  「情報セキュリティの強化とデジタルトランスフォーメーションの推進」:業務のデジタル化とデジタル化された経営情報のセキュリティ強化を推進しています。また、その次のステップとして、蓄積した膨大な取引データの有効利用に加え、ITを駆使した事業拡大と新規事業の開発を視野に入れています。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1) 全体

 創業時よりオリックスグループは、事業活動を通じて新しい価値を提供し、社会に貢献することを基本としてきました。社会に新しい価値を提供し、社会に必要とされる存在となることが、オリックスグループの持続的な成長を可能にすると考えています。

 

 変化を続ける経済や社会、地球環境の中で企業が存続していくためには「サステナビリティ(持続可能性)」を意識して経営に臨むことが企業活動の基本であると考えています。こうした考えのもと、オリックスグループは経済・社会・環境の変化がもたらすリスクと機会を的確に捉え、社会やステークホルダーとともにグローバル社会の経済的発展や持続的成長に寄与し、またそれらを考慮した企業経営を行うことを目指しています。

 

① ガバナンス

  オリックスグループの事業は多様であり、各事業が社会に影響を与える、または各事業が社会から影響を受けるサステナビリティ課題も多岐にわたります。そのため、サステナビリティへの対応は、「コーポレートレベル(全社テーマ)」と「事業部門レベル」の2つに分けて行っています。

 

  コーポレートレベルを担うのはサステナビリティ委員会です。同委員会はサステナビリティを全社横断的に着実に推進するため、必要な実行戦略・KPI・活動手順を明確にし、取締役会に報告して承認を得ています。委員長はグループCEO、メンバーはESGに直接関わる部門の責任者です。議案の内容に応じてその他の関係者も参加します。委員会の役割は次のとおりです。

(a) 目標の達成に向けた具体策に関する討議

(b) 短期的な利益成長・長期的な成長と付随するコンフリクトに関する討議

(c) 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD) において要求される気候変動リスク低減に向けた討議

(d) サステナビリティを取り巻く国内外の情勢に関する情報共有

(e) 取締役会への報告事項に関する討議

 

  事業部門レベルを担うのは、事業部門長です。事業部門長は、部門戦略会議でトップマネジメントを含む社内取締役と定期的にサステナビリティに関する議論を行います。議論の内容はサステナビリティ委員会および取締役会にも報告されます。事業部門では、全社テーマを考慮しながら、それぞれの事業特性に合わせてサステナビリティを推進しています。

 

  2022年3月期からは、執行役(取締役を兼務する者を含む)に対する報酬方針として、ESGへの取り組み状況を年次賞与の定性評価項目に取り入れています。事業部門の取り組みが環境・経済・社会に与える影響を考慮し、中長期的な視点で事業活動を行うことを、役員が率先して推進することを目的としています。

 

  個別の投資、融資に関する案件は投・融資委員会で審議します。委員長はグループCEO、メンバーはグループCEOが指名する執行役およびグループ執行役員です。オリックスグループではサステナブルな投資を推進する目的でサステナブル投融資ポリシーを定めています。同委員会に付議する投融資案件はサステナブル投融資ポリシーに基づいてESGの観点からチェック(スクリーニング)を行い、対象案件がもたらす環境、社会面への影響を十分に考慮した上で案件を判断します。審議された案件の内容、重要性等を考慮し、必要に応じて取締役会にも報告しています。

 

② 戦略

  持続可能な社会を実現するため、そしてオリックスグループの持続的な成長を実現するため、2021年11月に環境・社会・ガバナンスの各分野で重要課題を設定しました。これらの重要課題を中長期的なミッションとして位置づけ、コーポレートレベルおよび事業部門レベルで取り組んでいます。

 

(a) 気候変動リスク軽減のための重点分野・課題

  ⅰ. GHG排出削減目標を設定する。

  ⅱ. 事業者および投資家として、再生可能エネルギー分野における事業発展に寄与する。

  ⅲ. 気候変動関連リスクの定量化とその削減に努め、TCFDの提言を継続的に順守する。

  ⅳ. 循環型経済の推進と廃棄物削減の適切な処理を継続する。

  ⅴ. 環境リスクの高い事業分野への投融資残高削減を推進するとともに、新規投融資において除外規定を明示

      する。

  ⅵ. 環境への影響を緩和するための商品・サービスの提供により、すべての関係者と共同で環境改善を促進す

      る。

 

(b) 人権問題を含む社会的リスク軽減のための重点分野・課題

  ⅰ. 新たな社会関連リスク発生を排除するため、サステナブル投融資ポリシーと行動指針および管理体制の強

      化を継続する。

  ⅱ. 国連世界人権宣言の支持、労働者の健康と安全・ダイバーシティ&インクルージョン・差別排除などの基

      本的人権の尊重をすべての関係者と共有する。

  ⅲ. 社員の多様性を尊重し、柔軟な働き方の推進・キャリア支援、公正な評価報酬制度・健康管理体制の整備

      を通じて、ダイバーシティ&インクルージョンを促進し、社員の働きがいを高める。

 

(c) 透明性、遵法性、誠実性を基本とするガバナンス強化のための重点分野・課題

  ⅰ. 取締役会は独立した客観的な立場から、業務執行に対する実効性の高い適切な監督・指導ができるための

      体制を維持する。

  ⅱ. グループCEOは、取締役会の監督下において、当該重要課題の対応を含め、すべての業務執行の責任を担

      う。

  ⅲ. 顧客満足度を重視した持続可能な商品・サービスの提供を継続する。

  ⅳ. すべての事業において、顧客からの信頼構築に努める。

  ⅴ. 適切な納税を含む、すべての法律・規制などコンプライアンスを重視する遵法精神を構築する。

 

③ リスク管理

  オリックスグループでは、外部環境の変化に関する情報や、株主・投資家、地域社会、顧客、社員、サプライヤー・事業パートナー等のステークホルダーとの対話を通じて得られる情報などを広く収集しています。サステナビリティ委員会では重要課題の達成状況のモニタリングや評価を行い、必要に応じて重要課題の見直しを検討します。サステナビリティ委員会での討議内容は取締役会に定期的に報告し承認を得ています。

 

  事業部門では各事業の特性に関連する情報を収集し、サステナビリティのリスクと機会を継続的に分析しています。各事業部門はサステナビリティ推進方針とそれを実行するためのKPIを設定しており、その進捗状況に対するモニタリングと評価を部門戦略会議で行い、必要に応じて事業計画の見直しを検討します。

 

  サステナブル投融資ポリシーにおいて投融資禁止取引を規定し、人権上の問題が懸念される企業との取引や特定のセクター・事業活動にかかる取引を排除しています。個別の投融資案件では、サステナビリティに関連する国際的なガイドラインに基づいて作成した、オリックスグループ独自のチェックリストである「サステナブル投融資チェックリスト」を使用してESGの観点から案件を評価しています。案件実行後も重要なESGリスクは継続してモニタリングしています。

 

  人権については、人権ポリシーを定め人権尊重の取り組みを推進するためのガイドラインとしています。また英国現代奴隷法に関する声明で開示しているように、事業を行っているさまざまなセクターや地域のリスクプロファイルの確認、不当行為等の報告を奨励する通報制度の整備、社員の教育を行っています。

 

  コンプライアンスや情報セキュリティに関しては、それぞれ全社をカバーする体制と社内規程を整備し、また社員に対しては定期的な研修も実施しています。

 

  社員については、従業員満足度調査(モラルサーベイ)を定期的に実施しています。満足度等のトレンドを把握し、人事施策決定の参考情報や現在実施している人事施策の効果検証に使用しています。

 

④ 指標および目標

  重要課題を具体的なアクションに結びつけるため、2021年11月に重要目標を設定しました。重要目標の内容は、社外取締役比率、女性取締役比率、女性管理職比率、GHG(CO2)排出量削減、GHG(CO2)排出産業*に対する投融資残高削減に関するものです。詳細は、サステナビリティレポート2022 7ページ、2022年11月時点の進捗状況は同8ページから10ページをご参照ください。

  *海外現地法人における化石燃料採掘業やパーム油プランテーション、林業を指します。

 

(2) 気候変動への対応

  オリックスグループでは気候変動による自社および社会のリスクを軽減し、脱炭素社会へと移行するための取り組みを積極的に推進しています。気候変動への対応についても、「コーポレートレベル(全社テーマ)」と「事業部門レベル」の両方で行っています。

 

① ガバナンス

 コーポレートレベル(全社テーマ)で気候変動への対応を担うのはサステナビリティ委員会です。同委員会では、TCFD提言に基づくシナリオ分析の実施結果や、GHG排出量削減に向けた取り組みの進捗、世界的な議論や今後想定される規制強化の流れ、取引先から寄せられる要望などについて討議します。また取締役会に討議内容を報告し、適宜指示を受けています。

 事業部門では、事業部門長を責任者として、気候変動リスクに対応しています。具体的には、GHG排出量が一定規模以上の事業に関してはその削減策を計画し、その実現を図ります。また、シナリオ分析の実施によって気候変動リスクが自社に一定規模以上の財務影響を生じさせる可能性が認められる場合には、その対応策を検討します。自ら行う事業を通じた取り組みに限らず、投融資先、その他取引先、サプライチェーンへの働きかけなど、各事業の特性に合わせたさまざまな方法を検討していきます。事業部門の取り組みは部門戦略会議でトップマネジメントを含む社内取締役と議論の上で決定し、その内容はサステナビリティ委員会および取締役会にも報告されます。

 

② 戦略

 気候変動と関連性が高い事業部門についてはシナリオ分析*を行っています。そして想定される影響を分析して、全社戦略および事業部門ごとの戦略に反映しています。リスクと機会から想定される影響は次のとおりです。詳細は、サステナビリティレポート2022 33ページから38ページをご参照ください。

 

(a) 物理的リスク・機会

 運営施設や営業拠点の被災による、事業停止や対策・復旧によるコスト増加、気温上昇による運営コストや建築コストの増加、顧客の被災による与信コスト増加、投資先の被災による資産価値棄損などのリスク。

(b) 移行リスク・機会

 規制強化による事業停止・資産価値棄損・座礁資産化、炭素排出に係るコスト増加、顧客業績の悪化による与信コスト増加、GHG高排出投資先の企業価値下落などのリスク。一方、再生可能エネルギーへの需要が高まるなど事業機会も考えられます。

 

*シナリオ分析とは、気候変動やそれに対応するための長期的な政策動向などが経営環境をどのように変化させるかを予想し、そのような変化が自社の経営戦略にどのような影響を与えるかを検討することです。オリックスグループでは4℃シナリオ(今世紀末の平均気温上昇が産業革命以前と比べて4℃程度)および1.5℃シナリオ(今世紀末の平均気温上昇が産業革命以前と比べて1.5℃に抑えられる)の2つを使用しています。前者のシナリオによる影響を「物理的リスク・機会」、後者のシナリオによる影響を「移行リスク・機会」と呼びます。

 

③ リスク管理

 サステナビリティ委員会では、外部環境の変化や、ステークホルダーとの対話を通じて得られる情報を広く収集し、リスクや機会の見直し、シナリオ分析の前提の見直しなどを行っています。そしてオリックスグループが受ける影響を定期的に分析して、戦略の妥当性を確認しています。サステナビリティ委員会での討議内容は取締役会に報告し承認を得ています。

 

④ 指標および目標

 気候関連のリスク・機会を評価・管理するための重要目標は、サステナビリティレポート2022 32ページをご参照ください。

 

 2022年3月期のGHG(CO2)排出量はスコープ1と2の合計で119.7万トンです。2020年3月期の基準排出量126.6万トンと比較すると6.9万トン(約5%)の減少です。2基の石炭・バイオマス混焼発電所による排出量は84.4万トンで、全体の70.5%を占めています。現在はバイオマス燃料を約35%混焼させることで、同等クラスの石炭火力発電所と比べてCO2排出量の低減を図っています。

 

 その他の重要目標を含めた進捗状況の詳細はサステナビリティレポート2022 30ページおよび39ページから41ページをご参照ください。

 

(3) 人的資本への対応

①戦略

  オリックスグループにとって、最も重要な財産は人材です。「Keep Mixed」という考えのもと、国籍、年齢、性別、職歴を問わず、多様な人材を受け入れることで、多様な価値観と専門性の「知の融合」を図り、新たな価値を生み出すことが、オリックスグループの成長の源泉です。多様な人材が、それぞれの能力と専門性を最大限に発揮できる環境が、社員にとって働きがいのある価値ある職場であり、こうした職場づくりがオリックスグループの人材戦略です。

  オリックスグループは1964年にリース会社として設立以降、お客さまの多様化するニーズや経済環境の変化に対応する中、各事業の専門性を高め、自らを枠におさめることなく成長してきました。リースを起点に広がった事業領域は、現在では多岐にわたり、法人および個人のお客さま、また地域コミュニティや社会インフラに対し、多種多様な商品・サービスを提供しています。

  オリックスグループでは、これらの多様な事業を多様な人材が支えています。新しい事業領域への挑戦、既存事業領域の成長に際して、機動的に人材ポートフォリオをシフトできるよう人材の基盤づくりに力を入れてきました。また、事業拡大に伴い、国内外を問わず、さまざまな分野で専門人材が加わり、それが有機的につながる「知の融合」がオリックスグループの強みとなっています。

  今後も、中長期的な事業展開を見据え、既存分野に精通しプラスアルファの付加価値を生み出せる人材の育成と、新規分野で即戦力となる専門性を持つ人材の獲得に取り組み、この両者が融合し相乗効果を発揮することで、持続的な成長を目指してまいります。

 

ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進

  オリックスグループが今後も新しい価値を提供し続けていくためには、国籍、年齢、性別、職歴といった形式的な多様性のみならず、物事を捉える視点や考え方の多様性を確保していくことが必要不可欠です。そのために、多様な知見や価値観を受容する風土の醸成としてのダイバーシティや、多様性を生かして切磋琢磨する環境の整備としてのインクルージョンだけでなく、社員一人一人の得意分野やバックグラウンドの状況に合わせた内容の支援を行い、すべての社員が活躍し続けるための人事施策を行っていくエクイティの考え方を、より推進していく必要があると考えています。社員の多様性を尊重し、柔軟な働き方を推進することで、多様な人材が活躍できる働きやすく、働きがいのある価値ある職場づくりを進めています。また、社員一人一人が自律的に自己の明確なキャリアを描けるように、そのキャリア構築を支援し、社員の自己実現を通した成長を会社全体の成長につなげています。

 

多様性の確保

  ビジネス環境の変化に対応し、オリックスグループの多様な事業を維持・成長させるためには、新たな事業に対応できる人材の確保が重要です。当社では、日本国内での新卒採用に加え、キャリア採用や海外での新卒採用にも注力しています。当期の採用数の70.0%が中途採用であり、社員の40.3%は中途採用社員、1.9%は海外籍の社員で構成されています。

 

女性活躍推進

  当社は、男女雇用機会均等法が施行(1986年)される以前の1982年から、大卒女性の総合職としての採用を始めるなど、いち早く女性の活躍推進に取り組んでいます。ライフイベントをサポートする制度の拡充や、キャリアアップ・役割拡大・能力発揮のためのキャリア支援の強化を進め、また社員の意識改革をうながす取り組みも積極的に行っています。また、社員がそれぞれの能力や専門性を最大限に生かしながら、ライフイベントに応じた働き方ができるように、職場環境の充実を進め、仕事と家庭の両立を支援しています。

  特にライフイベント前後は、ライフイベントを迎える前、産休・育休中、復職後まで一貫した施策を重点的に実施しています。特に復職後研修は、直属上司も研修の一部に参加のうえ、仕事に対する考えや価値観を共有し、本人の意欲や能力に応じた適切な業務アサインにつなげ、キャリア形成を支援しています。そのほか、社外のパートナーも参加できる夫婦参加型の両立セミナー、男性育休の推進など、女性活躍推進の一環として実施するとともに、管理職および職責者向けには、一段高い視座を学び得るために部長層とのメンタリングも実施しています。

 

人材育成、自律的キャリア形成支援

  当社では、事業活動を通じた経験から得る知見、成長を重視し、育成の柱と考えています。これらを支える基盤として、さまざまな研修制度や自己研鑽支援制度を設けており、社員一人当たりの平均研修時間は24時間/年、研修費用は98,646円/年です。また、社員のモチベーションを高める公正な評価報酬制度を設け、社員の育成に責任を持って取り組み、また社員との対話を充実させることで、社員の将来に投資しています。

 同時に社員が中長期的なキャリアを描くための実践的な情報提供や、新しい分野におけるスキル習得機会の提供など、自らの意思でキャリアを選択できる機会や環境を整備することで、社員の成長を支援しています。具体的には、「社内インターンシップ制度」(一定期間、希望する部署で違う業務に従事できる制度)や「キャリアチャレンジ制度」(社員が異動を希望する部門へ直接アピールできる制度)といった、社内にいながらさまざまな職場・仕事に出会える制度を設け、社員のモチベーション向上、積極的なチャレンジと自律的キャリア形成につなげています。また、本人が望む異動先を直接人事に申告する「自己申告制度」は年に一度、全社員に申告する機会があり、自身のキャリアを考えるきっかけとして活用されています。

 

健康的に安心して働くことのできる職場環境づくり

  オリックスグループでは、様々なバックグラウンドを持つ社員が互いの価値観を尊重し、多様で柔軟な働き方を認め合うことで、健康的に安心して働くことができる職場作りを推進しています。

  社員一人一人が状況に合わせて人事制度を組み合わせながら活用できるよう幅広い選択肢を整備する方針で、スーパーフレックスタイム制度(コアタイムのないフレックスタイム制度)や時間単位の年次有給休暇制度、サテライトオフィスおよびモバイル環境の整備などにより、時間と場所に柔軟な働き方を推進しています。

 

②指標および目標

  社員の多様性を尊重し、柔軟な働き方の推進・キャリア支援、公正な評価報酬制度・健康管理体制の整備を通じて、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンを促進し、社員の働きがいを高めることを重要課題としています。

  前記の戦略の実践をふまえ、多様なバックグラウンドを持つ社員に対して「意思決定への参画」や「平等なリーダーシップの機会の提供」のベンチマークの一つとして女性活躍推進を捉えており、重要目標の一つとして女性管理職比率の向上を設定、推進しています。

 

重要目標の設定

  2030年3月期までに、オリックスグループの女性管理職比率を30%以上とする。

  2023年3月末時点のオリックスグループの女性管理職比率は、当社で29.8%、国内グループ10社で25.7%です。

 

※ 国内グループ10社とは、当社、オリックス自動車株式会社、オリックス・レンテック株式会社、オリックス債権回収株式会社、オリックス不動産株式会社、オリックス環境株式会社、オリックス生命保険株式会社、オリックス銀行株式会社、オリックス・クレジット株式会社、オリックス・システム株式会社を指します。オリックスグループの人事戦略に基づき、当社と人事制度や人事システムの一部を共同で運営しているグループ会社です。

 

3【事業等のリスク】

  当社が発行する有価証券への投資は、リスクを伴います。投資家の皆様は、以下に記載するリスクに限らず、オリックスグループの連結財務諸表およびその注記などあらゆる情報を慎重にご検討ください。オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績、そして当社の有価証券の価格は、以下およびその他の要因によって不利な影響を受ける可能性があります。また、リスクの顕在化により、直接財務上の損失が発生しなかったとしても、オリックスグループの評判に不利な影響が及ぶ可能性があります。本項には、不確定要素を伴う将来の予測に基づく記述もあります。よって、実際の結果は本項または本有価証券報告書の他の部分に記載されている要因のみならず、様々な要因によって予測とは異なることもあり得ます。なお、本項における将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において判断したものです。

  以下に記載するリスクに関する主な管理状況については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 5)全社的リスク管理体制 ② 主なリスク管理」をご参照ください。

 

(1)外部環境に関するリスク

①  世界経済の低迷や政治情勢の混乱などによる影響

  オリックスグループは日本のみならず、米州、欧州、アジア、大洋州、中東などで事業活動を展開しています。これらの国や地域およびこれらに影響を与える他の国々における政治情勢および経済状況の悪化、例えば、戦争や暴動の発生、財政および金融政策の変化、商品市況の大幅変動、消費者需要の落ち込み、貿易摩擦などが生じた場合や、米中間の貿易や技術をめぐる争いなどの影響により、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。なお、ロシア・ウクライナの問題に関して、当社のロシア・ウクライナ向けエクスポージャーは限定的であり、現時点で当社業績に大きな影響はないものの、収束が見込み難く、長期的な影響を予測するのは困難な状況です。

  オリックスグループでは、リスク管理手法を不断に改善し、上記のような経済環境からの影響が最小限にとどまるよう努めていますが、今後、世界経済の低迷や政治情勢の混乱などが生じた場合には、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  他社との競争による影響

  オリックスグループは、価格設定、取引条件、取引の仕組み、サービスの品質等において、他社との競争にさらされています。

  競合他社は、低い調達コストを通じて、もしくは収益性を度外視することによって、価格やその他の条件について、積極的に競争しようとする可能性があります。また、技術の進歩やイノベーションが起こり、新たな競合が出現した場合、オリックスグループは、より効果的にそれらの競合他社と競いあうため、ビジネスの見直しを迫られる可能性があります。オリックスグループがこのような他社と競り合う場合、マーケットシェアが低下したり利益が減少したりする可能性があります。

 

③  風評による影響

  オリックスグループの事業は、顧客や市場関係者からの信頼を基盤としています。オリックスグループの活動や、関連する業界、取引先について否定的な評判が広まった場合、その内容が事実かどうかに関わらず、オリックスグループの評判や事業に対する信頼が低下する可能性があります。その場合、顧客や事業機会を失い、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性や、当社の株価に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

④  気候変動による影響

  気候変動による物理的リスクと移行リスクは、日本および世界において、政治的、社会的および規制上の関心が高まっており、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

  気候変動による主な物理的リスクは、様々な要因から発生する可能性があり、特定の気象災害や環境条件の段階的な悪化に関連しています。その結果、オリックスグループが運営する施設や営業拠点が被災することで事業が継続できないまたは縮小する可能性や、気温上昇により運営コストや建築コストが増加する可能性があります。また、気候変動は担保として提供された資産の価値に影響を与え、当社の与信コストが増加する可能性があります。

  気候変動政策の変更、環境規制強化および技術革新などにより主な移行リスクが発生する可能性があり、その結果、気候変動に寄与すると考えられる分野における当社事業や事業パートナーの財政状態や経営成績が悪化することが考えられます。例えば、脱炭素政策が強化され石炭・バイオマス混焼発電事業に影響が出る可能性や、炭素税によって各種事業のコストが増加することなどが考えられます。

  気候変動が及ぼすリスク・機会の評価やその開示による企業価値の向上を図るため、2020年10月にTCFD提言への賛同を表明し、TCFDが推奨する4つのテーマ(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標)に沿って情報開示の拡充に取り組んでいます。また、ESG関連の重点分野・課題ならびに重要目標において、再生可能エネルギー事業を積極的に推進すること、温室効果ガス(GHG)を削減すること、環境負荷の高い産業に対する投融資残高を削減することを既に表明しています。オリックスグループは、ESG関連の重点分野・課題への取組を維持する方針ですが、政治、経済、技術、社会および市場環境の発展やその他の要因は、その多くが当社のコントロールの及ばないものであり、また、大きな不確実性を伴うため、ESG関連の重要目標を計画通りに達成するための当社の戦略または組織能力に影響を与える可能性があり、設定した期限までに目標を達成できない可能性があります。また、これらのリスクや目標達成の失敗が、当社の事業や業績に不利な影響を及ぼし、当社の中長期的な取組に大きな影響を与える可能性があります。

  気候変動に関する影響につきましては、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」もご参照ください。

 

⑤  予測不能な事象の影響

  地震、暴風雨、洪水、津波などの自然災害、異常気象、火災、感染症の大流行などの予測不能な事象が発生した場合、市場価格が想定を超えて変動したり、特定の国や地域の経済状況が予期せず悪化したり、オリックスグループの役職員、事務所、設備、運営施設などに被害が発生する可能性があります。その結果、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

  また、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、2020年初めから国内外の経済に深刻な影響を与えました。今後、再び感染が拡大する、もしくは新たなパンデミックが発生した場合には、現時点では当社が認識していない、または予想していない事業、経営および財務結果に影響を与える可能性があります。

 

(2)信用リスク

  「与信先のデフォルト、もしくは信用状態の悪化に伴う、債権回収の不確実性」を信用リスクと定義しています。

 

  オリックスグループは、主にファイナンス・リースおよび営業貸付金に対して信用損失引当金を計上していますが、この残高が、将来の信用損失を補填するのに十分であるという保証はありません。オリックスグループが事業を行っている国内外の経済環境が悪化した場合、もしくは特定の業界や市況、顧客の業績が悪化した場合、現在の信用損失引当金では不十分となる可能性があります。

  オリックスグループでは、ポートフォリオを管理しリスク分散に努めていますが、景気動向などによっては、信用損失引当金の追加繰入が必要となる可能性があります。

  また、金融、経済情勢の変化によって担保や中古物件の価値が下落した場合や、その他保全措置からの回収見込額が減少した場合に、その他の与信関係費用が増加する可能性があります。

  このような場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(3)ビジネスリスク

  「事業や投資先の投資回収の不確実性、商品市況の価格変動性や、提供する商品・サービスの品質の低下・陳腐化」をビジネスリスクと定義しています。

 

①  事業拡大やM&A、他社との合弁、提携などの不確実性による影響

  オリックスグループは、国内外で積極的に事業を拡大していますが、新たなリスクや複雑化したリスクに直面した場合、これらのリスクに十分に対応できず、予期しない多額の費用が発生する、あるいは損失を被る可能性があります。このような費用や損失は、規制上、技術上またはその他の要因により、買収を通じて事業拡大する際には特に重大な問題となる可能性があります。また、事業や事業機会が想定どおり拡大しない場合や、他社との競争により収益性が損なわれる場合などは、期待した結果を得られない可能性もあります。

  オリックスグループは、事業拡大の一環としてM&Aを実施することがありますが、買収後の収益が、買収時に見込んだ将来の予想収益を大幅に下回る場合や、その他の財務上または経営上の困難に直面した場合には、M&Aに伴い発生したのれん(営業権)等について、多額の減損処理が必要となる可能性があります。

  オリックスグループの投資先の事業は多岐にわたっており、なかには金融サービス事業とは大きく異なるものもあります。これらの事業が失敗すると、財務上の損失を被るだけではなく、将来の事業機会を失う、あるいは、当初想定した時期や価格で売却できない等の可能性があります。また、これら投資先の財政状態が悪化した場合、信用補完や追加投資などの財政支援が必要となる可能性もあります。

 

  また、オリックスグループは、他社との合弁や提携などによる事業も行っています。これらの成否は、当該パートナーの事業遂行能力、財務の安定性、事業を取り巻く法的環境などに依存しますが、それらが悪化した場合、追加投資が必要となる、損失が発生する、さらには事業を中止せざるを得なくなる可能性があります。

  このような場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績および評判に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  資産価値変動による影響

  オリックスグループは、事業運営に必要な様々な資産を保有するとともに、国内外において、不動産、航空機、船舶などへの投資も行っています。これらの保有資産や投資資産の価格は変動する可能性があり、その価値は将来著しく下落する可能性があります。

  保有資産や投資資産に評価損が生じた場合は、会計基準に準拠してその認識時点における公正価値に基づき計上されますが、流動性需要が突然発生した場合、あるいは顧客のクレジットイベントの対応として、当該資産を売却した場合の損失は、必ずしもこれら評価損の範囲内に収まるとは限りません。

  また、一部のリース取引においては、リース開始時にリース契約終了時の物件の残存価額を見積もります。リース物件の残存価額は、中古市場における時価、物件陳腐化の時期や度合いなどの想定に基づいて算出しますが、物件価格と中古市場のトレンドが想定と異なる場合、その見積額を回収できずに損失を被る、あるいは評価損の計上が必要になる可能性があります。

  そのほか、オリックスグループは、資産運用事業を行っていますが、市場において株式などの資産価格が変動した場合、運用成績に影響が及び、受託資産残高や手数料が減少し、オリックスグループの収益が低下する可能性があります。

  このような場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

③  その他のビジネスによる影響

  オリックスグループは、金融サービス事業をはじめとして、国内外で多種多様な事業を展開しています。

  新たな事業へ参入した後の業績には様々な不確実性を伴うため、想定を超えるリスクが発生した場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(4)市場リスク

  「金利、為替、株価などの市況の変動によって保有する資産と負債の公正価値が変動するリスク」を市場リスクと定義しています。

 

①  金利および為替相場の変動による影響

  オリックスグループの事業は、国内外の金利や為替相場の変動リスクにさらされています。

オリックスグループでは資産と負債の状況をモニタリングし、統合管理(ALM)を行っていますが、金利水準や為替の変動により影響を受ける可能性があります。

  金利の急激な上昇もしくは上昇懸念時には、調達コストが上昇する一方で、ファイナンス・リースおよび営業貸付金などの新規取引において、市場金利の上昇に見合うリース料や貸付金利の引き上げを実現できない可能性があります。

  貸付金利が変動金利の場合、金利の上昇時には、当該貸付に対する顧客の支払負担が増加し、顧客の支払能力や財政状態に悪影響が及ぶ可能性がある一方、金利の低下時には、営業貸付金の早期弁済等が促進され、オリックスグループの資産が減少する可能性があり、金利水準の変動がオリックスグループの資産の信用状況や資産の構成、収益創出力に影響を与える可能性があります。

  オリックスグループは、外貨建ての営業取引や、海外投資に伴う為替リスクに対してすべての為替リスクをヘッジしているわけではありません。したがって、金利や為替の水準が大きく変動した場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  デリバティブ取引によるリスク管理が機能しない場合の影響

  オリックスグループは、主に投資資産の価格変動リスク、金利変動リスクおよび為替変動リスクをヘッジするために、デリバティブ取引を利用することがあります。しかしながら、ヘッジ対象資産の評価額の把握やデリバティブ取引の執行が適切に行われないことや、市場環境の急変により継続取引や反対取引が困難になり、意図した経済効果が得られない等、デリバティブ取引によるリスク管理が十分に機能しない可能性があります。また、デリバティブ取引の相手方が契約上の債務を履行できない可能性もあります。一方、当社の信用格付が引き下げられた場合は、既存のデリバティブ契約や、新規のデリバティブ取引に不利な影響が及ぶ可能性があります。

  これらの場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

③  株価および債券価格の変動による影響

  オリックスグループは国内外において、上場、非上場の株式(持分法適用関連会社を含む)および債券への投資を行っています。これらの投資資産の価格は変動するものであり、その価値は将来著しく下落する可能性があります。価格の著しい下落があった場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

④  LIBORおよびその他の金利ベンチマークからの移行および廃止による影響

  LIBORの監督当局である英国金融行為規制機構(FCA)は2021年以降にLIBORを呈示する銀行に対してレート呈示の強制権を行使しないことを表明しました。LIBORの管理者であるICE Benchmark Administrationは、2021年12月31日から日本円、ユーロLIBORを含む各種LIBOR設定の公表を停止し、2023年6月30日以降、米ドル1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月LIBORの公表を停止すると公表しました。オリックスグループでは、事業全体で公表が停止される米ドルLIBORやその他の金利ベンチマークから代替の参照レートへ移行を必要とする資産や負債について、移行作業を進めています。しかしながら、後継金利への移行において、後継金利の有用性や適合性の不確実さ、米ドルLIBORと後継金利の間の相違は、金融市場やオリックスグループを含む市場参加者に影響を与える可能性があります。また、後継金利への移行が遅延した場合や、無事に移行されない場合、財政状態や経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(5)流動性リスク(資金調達に関するリスク)

  「市場の混乱やオリックスグループの財務内容の悪化などにより必要な資金を確保できない、または資金調達にあたり、著しく高い金利でしか調達できなくなるリスク」を流動性リスクと定義しています。

 

  オリックスグループの主な資金調達方法は、銀行およびその他の金融機関からの借入、資本市場からの調達(例えば、社債、ミディアム・ターム・ノート、コマーシャル・ペーパーおよび営業貸付金等の証券化)、ならびに預金などです。その中には、コマーシャル・ペーパーや一部の金融機関からの短期借入等の短期負債、および一年以内に返済予定の長期負債も相当額あります。コミットメントラインには、財務制限条項の遵守などの条件を含むものがあります。

  オリックスグループにとって流動性リスクが増加することは、新規の資金調達や既存の調達資金の期日更新が困難になる、調達コストが上昇するといった可能性が高まることを意味します。流動性の制限や、必要な資金を適正なコストで調達できなくなるなどの事態が発生した場合、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

  また、当社は格付機関から信用格付を取得しています。市場の混乱やオリックスグループの財務内容の悪化などにより、当社の信用格付が引き下げられた場合、オリックスグループの金利負担が増加する可能性があります。コマーシャル・ペーパーや社債の発行コストの上昇、銀行およびその他の金融機関からの借入コストの上昇や借入可能額の減少、エクイティ調達条件の悪化など、資金調達力に不利な影響が及び、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

(6)コンプライアンスリスク

  「オリックスグループの事業や企業経営に適用される法令を遵守しないことや、オリックスグループの社内方針、社内規程および社会規範等に違反することから生じる損害、損失、不利益または風評による影響を受けるリスク」をコンプライアンスリスクと定義しています。

 

  オリックスグループでは、法令や社内規程を遵守するため、適切なコンプライアンス体制を構築し、コンプライアンスプログラムを実施するなど、コンプライアンスの徹底を図っていますが、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限りません。また、オリックスグループの事業は広範囲に及んでおり、新規事業への進出やM&Aなどによる事業の拡大に伴い、内部統制が効果的に機能しない可能性があります。このような場合、オリックスグループ(役職員を含む)が制裁を受けることがあり、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績および評判に不利な影響が及ぶ可能性があります。

  さらに、オリックスグループは、オリックスグループのコントロールが及ばない提携先企業、投資先企業、合弁事業者等のコンプライアンスリスクの影響を間接的に受けています。

これらの事業者が法令等に違反した場合には、オリックスグループの事業活動、財政状態、経営成績および評判に不利な影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)法的リスク

  「オリックスグループの事業や企業経営に適用される法令(新規制定や改正含む)および規制当局の監督、または契約の不備により、オリックスグループの事業活動への制限や法的責任、法的不利益が発生するリスク」を法的リスクと定義しています。

 

①  法規制による影響

  オリックスグループは、各国の独占禁止法、個人情報保護法、犯罪収益移転防止法、腐敗行為防止法および日米の企業開示規制など一般に適用される法令のほかに、貸金業、金融商品取引業、建設業、宅地建物取引業、旅館業、保険業、銀行業、信託業など業態ごとに適用される各国の法令の規制や、さらには事業種別に応じて規制当局の監督を受けています。

  また、オリックスグループの事業に関連して提訴された場合や、規制当局などの調査対象となった場合、法令違反の事実の有無に関わらず、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  法令や会計基準などの制定や改正、変更による影響

  法令、規則などの制定や改正が行われた場合、オリックスグループの各事業の遂行方法や、商品やサービス、またはオリックスグループの投融資、資金調達活動に制限が加わる等の悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらの制定や改正に対処する費用が増大する可能性があります。昨今では、個人情報保護、犯罪収益移転防止、腐敗行為防止、反競争的行為防止等の分野において、日本国内での事業活動に直接適用されるような諸外国の法令が制定されており、今後もこのような法令が増え続ければ、一つの分野においても複数国の異なる法規制に対処しなければならないために、把握すべき法規制の数が大幅に増えるほか、対処費用が増大する可能性があります。

  会計基準の制定や変更が行われた場合は、オリックスグループの収益性や財務の健全性に変わりはなくても、関連業界、取引先や金融市場にネガティブな影響が及ぶ可能性があります。その結果、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

③  契約の不備による影響

  各種取引の際、必要な契約を締結しなかったり、オリックスグループの意図した取組内容が契約条件に反映されない契約を締結した場合、権利侵害等の不法行為や契約違反を理由として契約の相手方や第三者からクレームを受けたり、想定していた権利が得られずに取引に支障を来す等、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(8)情報システム・サイバーセキュリティリスク

  「情報の滅失・盗難・毀損・漏えい、サイバー攻撃、情報システムの障害などにより損失を被るリスク」を情報システム・サイバーセキュリティリスクと定義しています。

 

①  情報の滅失・盗難・毀損・漏えいの影響

  当社は、個人情報を含む顧客情報、財務会計情報、人事情報など、様々な情報を保有しています。これらの情報を適切に管理するため、社内規程の制定や役職員への教育などを実施しています。また、これらの情報を保管する情報システムに対する脆弱性対策や情報システムへのアクセスコントロールに対する技術的な対応も行っています。しかしながら、これらの対策が必ずしも有効に機能するとは限らず、情報の滅失、盗難、毀損あるいは漏えいが生じる可能性があります。

  このような場合、オリックスグループが個人情報保護法や欧州一般データ保護規則のような関連法令により政府による調査、訴訟またはその他の手続を受けたり、損害賠償請求を受けたりする可能性があります。

 

②  サイバーセキュリティの情報システムへの影響

  当社は、顧客情報、財務会計情報の管理や事業運営において情報システムを活用しており、また、これらの多様な情報システムを利用するうえで、グループ内組織の他、在宅ワーカーや業務委託先など、社外ネットワークを介した接続を行っています。これらの情報システムや情報ネットワークに対するコンピュータウィルスによるサイバーまたはランサム攻撃、不正アクセス、ハッキング、その他のサイバーテロなどにより、顧客に提供している商品やサービスが中断する、もしくは企業活動そのものが中断する可能性があります。

  また、攻撃を受けた情報システムにとどまらず、ネットワークを介して広範囲に影響を受ける可能性があり、オリックスグループの事業活動や評判に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

  サイバーセキュリティリスクは近年著しく高まってきており、サイバー攻撃の頻度やその巧妙さも増してきています。特に、ロシア・ウクライナ問題を含む地政学的な緊張が高まった場合は、国際社会が課した制裁に対する報復としてサイバー攻撃を受ける可能性やロシア・ウクライナ問題に乗じた他者からのサイバー攻撃のリスクを増大させる可能性があります。加えて、当社は顧客や金融サービス業界の取引相手など第三者を通じた間接的なサイバーセキュリティリスクにも直面しています。例えば、第三者のシステムの脆弱性が高まると、当社の情報システムがサイバー攻撃にさらされる可能性があります。

  その結果、事業運営を回復するために多額の費用が発生したり、関連法令に違反して規制当局から制裁を受けたり、損害賠償の判決を受ける可能性があり、当社の評判に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③  システム障害等による影響

  情報システムの停止や誤作動または故障、役職員や外部委託先または第三者による誤操作や不正行為などにより、資金の入出金の遅延や、財務取引活動の混乱、事業の意思決定やリスク管理に利用する情報に誤りが生じ、顧客に提供している商品やサービスが中断する、もしくは企業活動そのものが中断する可能性があります。

  さらに、事業を復旧させるため多額の費用が必要となる可能性があり、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績および評判に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(9)オペレーショナルリスク

  「業務執行にかかる内部プロセスの不備や、必要な人材が確保できないこと、人が適切に機能しないこと、または災害などの外生的事象によりオペレーションが適正に機能しなくなることから生じる損害、損失、不利益、または風評による影響を受けるリスク」をオペレーショナルリスクと定義しています。

 

①  財務報告にかかる内部統制に指摘を受けた場合の影響

  当社は、法令等の遵守のために、財務報告にかかる内部統制の構築とその評価に注力していますが、当社の経営者および会計監査人がそれぞれ実施する当社の財務報告にかかる内部統制の有効性の評価や監査において、重要な欠陥や重大な不備を指摘し、財務報告にかかる内部統制が有効でないとの報告を行う可能性があります。このような事態が発生した場合、当社の財務報告に関する投資家の信頼低下などにより、当社の株価が下落し、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績および評判に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  リスク管理が十分効果を発揮しないことによる影響

  オリックスグループは、リスク管理の強化に注力していますが、事業が急速に拡大した場合や、外部環境が大きく変化した場合、リスク管理が必ずしも十分な効果を発揮しない可能性があります。その結果、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

  リスク管理体制については、「第4  提出会社の状況  4  コーポレート・ガバナンスの状況等  (1)コーポレート・ガバナンスの概要  5)全社的リスク管理体制」をご参照ください。

 

③  人的資源を確保できないことによる影響

  オリックスグループの事業では、国内外の市場で他社と競争し成功するため、多様な人的資源を安定的に確保する必要があります。オリックスグループが必要な人材を育成または雇用できない場合や、雇用している人材が退職した場合、専門家の雇用に関わるコストが追加発生したり、または商品やサービスの品質が低下したり、安定的な業務運営が継続できなくなるなど、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

④  その他のオペレーショナルリスクによる影響

  オリックスグループの多様な業務の遂行には、様々なオペレーショナルリスクが伴います。例えば、不適切な販売行為や顧客クレームへの対応不備、社内での重要情報の共有不足、役職員、代理店、フランチャイジー、取引先、外部委託先および第三者による不正行為、資金決済事務におけるミス、または、労務管理および職場環境での問題発生などのリスクが考えられます。

  また、新たに商品やサービスを提供する際に、業務を適切に処理する体制とオペレーションを遂行する能力が求められますが、体制に不備のある場合またはオペレーションの遂行能力が不足していた場合は、マーケットや顧客からの信頼を損ない、収益の悪化や事業の撤退に繋がる可能性があります。

  オリックスグループの経営陣は、オペレーショナルリスクを管理し、適正と考える水準を維持するように努めていますが、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限りません。このようなリスクが顕在化した場合には、オリックスグループの事業活動や財政状態、経営成績および評判に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 概要

 

  以下の財政状態および経営成績の分析は、オリックスグループの財政状態および経営成績に大きな影響を与えた事象や要因を経営陣の立場から説明したものです。一部には将来の財政状態や経営成績に影響を与えうる要因や傾向を記載していますが、それだけに限られるものではありません。また、本有価証券報告書の「第2  事業の状況  3  事業等のリスク」および「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等」などを併せてご覧下さい。なお、将来に関する事項の記載は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。以下の記載においては、米国会計基準に基づく数値を用いています。

 

  当連結会計年度の当社株主に帰属する当期純利益は2,731億円となり、前連結会計年度と比較して13%減という結果となりました。また、ROEは8.3%となりました。

  当連結会計年度のセグメント利益は、「不動産」「事業投資・コンセッション」「環境エネルギー」「輸送機器」が増益となりましたが、「法人営業・メンテナンスリース」「保険」「銀行・クレジット」「ORIX USA」「ORIX Europe」「アジア・豪州」が減益となり、前連結会計年度と比較して28%減の3,813億円となりました。経営成績の主な要因については、「(3)財政状態および経営成績の分析」をご覧下さい。

 

(2)重要な会計方針および見積もり

  会計上の見積もりは、財務諸表の作成において必要不可欠であり、経営陣の現在の判断に基づいています。「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  2  重要な会計方針」には、連結財務諸表の作成において利用される重要な会計方針の要約が記載されています。会計上の見積もりは、連結財務諸表における重要性、ならびに見積もりに影響を与える将来の事象が、経営陣の現在の判断から大幅に異なる可能性があることから、特に慎重な判断を要するものです。当社および子会社は、以下の2つの理由から、本項中に説明する会計上の見積もりを極めて重要な項目とみなしています。第1に、見積もりは、会計上の見積もりがなされる時点では非常に不確定である事象について推定を行うことを必要とするためです。第2に、当社および子会社が該当する連結会計年度において合理的に利用し得た他の様々な見積もりや、会計年度が移り変わるにつれて合理的に発生する可能性の高い会計上の見積もりの変更は、当社および子会社の財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があるためです。以下は、当社および子会社の重要な会計方針および見積もりを表すものと考えています。

  なお、新型コロナウイルス感染症の拡大等の影響に関して、将来の見通しを検討しましたが、当連結会計年度末時点では、会計上の見積もりに特筆すべき影響はありませんでした。ただし、今後の感染症の再拡大等の事象の発生やそれらによる世界的な経済環境の急変などの見通しは不確実であり、かつ急速に変化する恐れもありますので、当社および子会社の会計上の見積もりや推定は時間とともに変化する可能性があります。

 

公正価値測定

  公正価値は、測定日に市場参加者間で行われる通常の取引において、資産の売却により受け取る価格または負債を移転するために支払う価格です。公正価値の測定には、重要な判断や前提、見積もりが必要になることがあります。観察可能な市場価額が入手できない場合には、当社および子会社は、割引キャッシュ・フロー法などの自社モデルを開発し、公正価値を測定しています。そのような評価技法を用いる場合、市場参加者が当該資産・負債の評価に用いるであろうと思われる前提条件を見積もる必要があります。評価には重要な判断を伴うため、異なる前提条件や異なる評価技法を用いた場合には、当社および子会社の財政状態や経営成績に重要な影響を与える可能性があります。当社および子会社が公正価値の測定に用いる重要な前提条件は、不動産担保価値依存の営業貸付金にかかる信用損失引当金の見積もり、有価証券の減損額の測定、営業権およびその他の無形資産の減損額の測定、長期性資産の減損額の測定、売却予定の営業貸付金、有価証券およびデリバティブの継続的な測定など、多くの見積もりに広範囲な影響を及ぼす可能性があります。

 

  当社および子会社は、公正価値の測定における評価技法に用いられるインプットを以下の3つに分類し、優先順位をつけています。

 

レベル1-測定日現在において入手できる同一の資産または負債の活発な市場における公表価額(非修正)のインプット

レベル2-直接的または間接的に当該資産または負債について観察可能なレベル1に含まれる公表価額以外のインプット

レベル3-当該資産または負債の観察不能なインプット

 

  また、当社および子会社は、すべての会計期間ごとに「継続的に」公正価値測定が求められる資産および負債と特定の環境下にある場合のみ「非継続的に」公正価値測定が求められる資産および負債とを区別しています。当社および子会社は主に特定の売却予定の営業貸付金、短期売買目的負債証券、売却可能負債証券、特定の持分証券、特定の関連会社投資、デリバティブ、その他資産に含まれる特定の再保険貸、保険契約債務および保険契約者勘定に含まれる変額年金保険契約および変額保険契約について継続的に公正価値を測定しています。なお、一部の子会社は、一部の売却予定の営業貸付金、売却可能負債証券に含まれる一部の海外の国債および海外の社債、持分証券に含まれる一部の投資ファンド、一部の関連会社投資、一部の再保険契約、変額年金保険契約および変額保険契約について、公正価値オプションを選択したため、継続的に公正価値を測定しています。

 

  当連結会計年度末現在において、継続的に公正価値測定を行った主な資産および負債の内訳は以下のとおりです。

当連結会計年度末

内容

合計

(百万円)

測定日における公正価値による測定に用いるインプット

同一資産または

負債の活発な市場

における市場価額

(百万円)

その他の重要

な観察可能な

インプット

(百万円)

重要な観察不能な

インプット

(百万円)

レベル1

レベル2

レベル3

資産:

 

 

 

 

売却予定の営業貸付金

197,041

23,192

173,849

短期売買目的負債証券

2,179

2,179

売却可能負債証券

2,234,608

4,334

1,986,672

243,602

持分証券

379,236

105,646

133,027

140,563

一部の関連会社投資

2,511

2,511

デリバティブ資産

72,398

203

65,377

6,818

その他資産

4,676

4,676

資産合計

2,892,649

110,183

2,210,447

572,019

負債:

 

 

 

 

デリバティブ負債

71,366

1,484

55,240

14,642

保険契約債務および保険契約者勘定

163,734

163,734

負債合計

235,100

1,484

55,240

178,376

 

  レベル1およびレベル2に分類される資産に比べて、レベル3に分類される金融資産は、連結財務諸表における重要性ならびに測定に影響を与える将来の事象が経営陣の現在の測定から大幅に異なる可能性があることから、特に慎重な判断を要するものです。

 

  当連結会計年度末現在において、継続的な公正価値測定を行いレベル3に分類された金融資産の内訳と総資産に占める割合は以下のとおりです。

当連結会計年度末

資産内容

重要な観察不能なインプット

(百万円)

総資産に占める割合(%)

レベル3

売却予定貸付金

173,849

1

売却可能負債証券:

243,602

2

日本および海外の地方債

3,331

0

社債

4,737

0

その他資産担保証券等

235,534

2

持分証券:

140,563

1

投資ファンド

140,563

1

一部の関連会社投資

2,511

0

デリバティブ資産:

6,818

0

オプションの買建/売建、その他

6,818

0

その他資産:

4,676

0

再保険貸

4,676

0

 レベル3金融資産合計

572,019

4

 

 

 

総資産

15,266,191

100

 

  当連結会計年度末現在において、当社および子会社が継続的な公正価値測定を行った金融資産のうち、レベル3に分類された金融資産は572,019百万円で、総資産に占める割合は4%です。

 

  レベル3に分類された金融資産のうち41%を占める235,534百万円がその他資産担保証券等で、30%を占める173,849百万円が売却予定貸付金です。

 

  その他資産担保証券は、発行年度の古いものや投資適格未満とされるものについては、観察可能な取引は不足しており、ブローカーや独立したプライシングサービスからの価格情報に依拠することはできないと判断しています。その結果、それらの負債証券の公正価値を測定するために、割引キャッシュ・フロー法などを用いて(レベル3インプットを含む)自社モデルを開発し、それらをレベル3に分類しています。このモデルの使用にあたって、該当する証券の予想キャッシュ・フローを、市場参加者が想定するであろう信用リスクと流動性リスクを見積もって織り込んだ割引率で割り引いています。また、予想キャッシュ・フローは、デフォルト率や繰上償還率、当該証券への返済の優先順位等の想定に基づき見積もっています。その他資産担保証券の公正価値は、一般的に割引率とデフォルト率の下落によって上昇し、割引率とデフォルト率の上昇によって下落します。

 

  営業貸付金のうち、当社が予測可能な将来において第三者へ売却を行う意図と能力を有しているものは売却予定の営業貸付金とみなされます。米州の売却予定の営業貸付金のうち、市場で観察不能なインプットを含む割引キャッシュ・フロー法に基づき評価しているものについては、レベル3に分類しています。

 

  インプットが観察可能かどうかの判断に際しては、最近の取引事例の欠如、取得した価格情報が最近の情報に基づいていない、または時期や値付業者によって当該価格情報が大きく変わる状況、リスク・プレミアムの大幅な上昇を示唆する何らかの状況、売気配と買気配の幅の拡大、新規発行の大幅な減少、相対取引等のため公開情報がまったくないかほとんどないような状況、その他の諸要因を評価し判断しています。

 

  なお、公正価値測定の詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  3  公正価値測定」をご参照ください。

信用損失引当金

  当社および子会社は、金融資産の残存期間において将来的に発生すると予測されるすべての信用損失を見積もり、信用損失引当金を計上しています。信用損失引当金の設定は経営陣による多数の見積りと判断に左右されます。信用損失引当金の決定にかかる見積もりは、すべてのセグメントに関して重要な会計上の見積もりです。

  信用損失引当金の計上において、当社および子会社は、多数の要因の中でもとりわけ以下の要因を考慮しています。

 

・債務者の事業特性と財政状態

・過去の貸倒償却実績

・未収状況および過去のトレンド

・債権に対する担保および保証の価値

・経済環境や事業環境の現状ならびに予想される将来の見通し

 

  信用損失引当金の見積もりは、集合評価と個別評価を用いて行っています。また、オフバランスシートの信用エクスポージャーに対して引当金を計上しています。

 

  集合評価

  集合評価は、類似のリスク特性を有している金融資産を1つのプールとして信用損失引当金の見積もりを行います。信用損失引当金の見積もりには過去の貸倒償却実績およびその推移と相関する経済指標の将来予測を反映しています。貸倒償却実績の推移と相関する経済指標は、合理的かつ裏付け可能な方法により予測できる期間にわたって決定しています。経済指標には、GDP成長率や消費者物価指数、失業率、国債金利等があり、選択した経済指標が将来どのように変化するかの将来予測シナリオを考慮しています。当社および子会社は、国や中央銀行が公表している経済レポートや第三者の情報提供機関から、入手可能な直近の経済予測を経済指標に使用しています。

 

  個別評価

  個別評価は、類似のリスク特性を有さないと判断した金融資産に対して、将来キャッシュ・フローの現在価値、観察可能な市場価額または、担保依存のものは担保の公正価値に基づいて個別に信用損失引当金を見積もります。

 

  ノンリコースローンや買取債権においては、その回収可能額が主に不動産担保に依存しているため、原則として担保不動産の公正価値に基づいて回収可能額を評価しています。また、一部のノンリコースローンや買取債権については、その回収可能額を将来キャッシュ・フローの現在価値に基づいて評価しています。

 

  不動産担保の公正価値については、状況に応じて、同種の資産の売却を含む最近の取引事例やその他の評価技法、例えば稼働中の既存資産または開発プロジェクトの完成により生み出されると見積もられる将来キャッシュ・フローを使った割引現在価値法などに基づき、独立した鑑定機関や内部の不動産鑑定士により評価されます。原則、年1回新しい鑑定評価を取得しています。さらに、担保不動産の状況を定期的にモニタリングし、公正価値に重要な影響を及ぼすかもしれない経済的または物理的状態の重要な変化が生じた場合には新しい鑑定評価を取得しています。

 

  当社および子会社は、債務者の財政状態および担保資産の処分状況等から将来の回収可能性がほとんどないと判断した場合には、当該債権を償却しています。

 

  オフバランスシート信用エクスポージャーに対する引当金

  カードローンや営業貸付金のローン・コミットメントおよび金融保証契約に関連する信用損失のうち、契約上の義務が無条件にキャンセル可能でない場合は、信用損失引当金の対象になります。

 

  ローン・コミットメントは、当社および子会社が信用を供与する現在の契約上の義務にもとづき、将来実行される可能性を見積もり、予想実行額に対して引当金を計上しています。

 

  金融保証契約は、偶発債務に含まれる信用エクスポージャーに対して、引当金を計上しています。

 

  オフバランスシート信用エクスポージャーに対する引当金は、過去の貸倒償却実績、経済環境や事業環境の現状ならびに合理的かつ裏付け可能な方法による将来の見通しなどを含む定量的および定性的要因を考慮し、営業貸付金およびリース純投資の信用損失引当金と同様に様々な算定方法を使用して、引当金を見積もっています。

 

  このようなオフバランスシート信用エクスポージャーに対する引当金は、連結貸借対照表上、その他負債に計上しています。

 

  経営陣は現在入手可能な情報に基づき信用損失引当金は十分であると考えていますが、将来の不確実な事象により追加で信用損失引当金が必要になる可能性があります。

 

有価証券の減損

  当社および子会社は、短期売買目的保有以外の負債証券および代替的測定法を選択した持分証券に対して、以下のように減損の判断をしています。

 

  売却可能負債証券の減損については、公正価値が償却原価を下回った場合、その証券は減損しており、償却原価を下回る公正価値の下落が信用損失またはその他の要素のいずれから生じているかを個別の証券ごとに決定します。信用損失に伴う減損は信用損失引当金を通じて期間損益に計上しています。その他の要素から生じた減損は、税効果控除後の金額でその他の包括利益(損失)に計上しています。信用損失の見積もりにおいて、回収見込キャッシュ・フローの現在価値が償却原価ベースを下回る場合には、信用損失が存在するとみなしています。信用損失引当金を計上している負債証券を売却する意図がある場合、または当該証券の公正価値が償却原価まで回復する前に売却しなければならない可能性が50%超となった場合は、信用損失引当金を直接償却し、追加減損を期間損益に計上したうえで償却原価を公正価値まで減損しています。なお、公正価値が償却原価を下回った時点において売却可能負債証券の売却が見込まれる場合、信用損失引当金を通さずに公正価値と償却原価の差額の金額を直接減額する方法により評価損として期間損益に計上しています。

 

  売却可能負債証券の減損の判断において、当社および子会社は、これらに限定されるものではありませんが、以下の要因を含む、負債証券の回収可能性に関するすべての利用可能な情報を検討しています。

 

・公正価値が償却原価を下回っている下落の程度

・担保資産、担保の年数、ビジネス環境、経済環境および地域特性の継続的分析

・延滞や償却の傾向

・負債証券の支払構造や劣後する状況

・格付機関による証券の格付変更

 

  満期保有目的負債証券は信用損失の基準の対象であり、信用損失引当金の見積もりについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2 重要な会計方針(f)信用損失引当金」をご参照ください。

 

  代替的測定法を選択した持分証券については、定性的な評価の結果、減損していると判断された場合には、公正価値により測定し、帳簿価額がこの公正価値を上回る金額を評価損として期間損益に計上します。

 

  代替的測定法を選択した持分証券の減損の判断において、当社および子会社は、これらに限定されるものではありませんが、以下の要因を含む、減損の兆候を検討して定性的評価を行っています。

 

・投資先の業績、信用格付け、資産の質、または事業見通しの著しい悪化

・投資先に関連する法令、経済または、技術的な環境における著しく不利な変化

・投資先が活動している地域または産業の一般的な市場状況の著しく不利な変化

・同じまたは類似の投資について、その投資の帳簿価額以下の金額での、購入の誠意ある申し込み、投資先による売却の申し出、または競売手続の完了

・マイナスの営業キャッシュ・フロー、運転資本不足、法令の資本要求または負債の契約条項の違反などの投資先の継続企業として存続する能力に重大な疑義をもたらす要素

 

  減損の判断には、非常に不確定な将来予想に基づいた見積もりが含まれています。経営陣は、主に客観的要因に基づいて評価損を計上すべき事実が存在するかを判断しています。

  投資先の財務状況が悪化した場合や業績予想を達成できない場合、あるいは実際の市況が経営陣の予測より悪化した場合において、当社および子会社は有価証券の追加損失を計上する可能性があります。

 

  有価証券の減損に関する会計上の見積もりは、すべてのセグメントに影響する可能性があります。

 

営業権およびその他の無形資産の減損

  当社および子会社は、営業権および耐用年数を確定できない無形資産は償却を行わず、少なくとも年1回の減損テストを行っています。また、減損の可能性を示す事象または状況の変化が起きた場合、発生した時点において減損テストを行っています。

 

  営業権の減損は、定量的な減損テストを実施する前に、報告単位の公正価値が営業権を含むその帳簿価額を下回っている可能性が50%超であるか否かについての定性的評価を行うことが認められています。当社および子会社は、一部の営業権については定性的評価を行っていますが、その他の営業権については定性的評価を行わずに直接定量的な減損テストを行っています。定性的評価を行っている一部の営業権について、事象や状況を総合的に評価した結果、報告単位の公正価値が帳簿価額を下回っている可能性が50%超でないと判断した場合は、その報告単位については定量的な減損テストを行っていません。一方、報告単位の公正価値が帳簿価額を下回っている可能性が50%超であると判断された営業権および定性的評価を行わない営業権については、定量的な減損テストを行っています。定量的な減損テストは、特定された報告単位の公正価値と帳簿価額を比較し、公正価値が帳簿価額を下回っている場合は、公正価値まで減額し、評価損を期間損益として認識しています。当社および子会社は、それぞれの事業セグメントまたはそれよりひとつ下のレベルの報告単位で、営業権の減損テストを行っています。

 

  耐用年数を確定できない無形資産の減損は、定量的な減損テストを実施する前に、耐用年数を確定できない無形資産が減損している可能性が50%超であるか否かについての定性的評価を行うことが認められています。当社および子会社は、一部の耐用年数を確定できない無形資産については定性的評価を行っていますが、その他の耐用年数を確定できない無形資産については定性的評価を行わずに直接定量的な減損テストを行っています。定性的評価を行っている一部の耐用年数を確定できない無形資産について、事象や状況を総合的に評価した結果、減損している可能性が50%超でないと判断した場合には、定量的な減損テストを行っていません。一方、減損している可能性が50%超であると判断された耐用年数を確定できない無形資産および定性的評価を行っていない耐用年数を確定できない無形資産については、当該無形資産の公正価値を算定して定量的な減損テストを行っています。耐用年数を確定できない無形資産の公正価値と帳簿価額を比較し、公正価値が帳簿価額を下回っている場合は、公正価値まで減額し、評価損を期間損益として認識しています。

 

  確定した耐用年数を持つ無形資産は、その耐用年数にわたって償却を行い、減損テストを行います。当社および子会社は、当該資産の減損の兆候を示唆する状況や環境の変化が生じた場合、回収可能性の判定を実施しています。当該資産から生じる割引前見積将来キャッシュ・フローが帳簿価額より低い場合は回収が困難であるとみなし、公正価値が帳簿価額を下回っている場合は、公正価値まで減額し、評価損を期間損益として認識しています。

 

  営業権の減損判定における公正価値の決定は、経営陣の将来予測に基づいた見積もりや独自に定めた前提を使用しています。同様に、見積もりや前提は無形資産の公正価値の決定にも使用しています。公正価値の決定は、割引キャッシュ・フロー法により社内で評価していますが、必要な場合は第三者による評価を参考にしています。またこの決定には、報告単位の将来の見積もりキャッシュ・フロー、固有のリスクを反映した割引率、成長率など多くの見積もりや前提を使用しています。例えば無形資産に含まれるアセットマネジメント契約の公正価値の決定においては、アセットマネジメントサービスを提供する投資ファンドにかかる資金流出入額を含む見積運用資産残高、加重平均資本コストに関わる見積もりや前提が含まれます。経営陣は、減損判定に使用した公正価値の見積もりに用いられた前提は合理的であると考えていますが、経済情勢や報告単位独自のリスクにより、実際の将来キャッシュ・フローや公正価値に影響を与える各項目が経営陣の予測よりも悪化した場合、当社および子会社は追加で減損を計上する可能性があります。

 

  営業権および無形資産の減損に関する会計上の見積もりは、すべてのセグメントに影響する可能性があります。

 

長期性資産の減損

  当社および子会社は、オフィスビル、賃貸マンション、航空機、船舶、メガソーラーや運営施設などをはじめとした使用目的で保有している有形固定資産や償却対象となる無形資産および不動産開発プロジェクトを含む長期性資産について、定期的に減損判定を実施しています。以下のような減損の兆候を示唆する状況や環境の変化が生じた場合、回収可能性の判定を行います。

 

・市場価値の著しい低下

・使用状況や方法、物理的状態の著しい悪化

・規制当局による不利な行為または査定を含む、法的規制や経営環境の著しい悪化

・取得や建設コストの大幅な見積超過

・継続的な営業損失、キャッシュ・フロー損失の発生あるいは発生見込み

・将来売却の予定であるが、その際に売却損が計上される見込み

 

  上記のケースに該当するか、その他の要因により減損している可能性があると判断される場合、当該資産から生じる将来キャッシュ・フローを見積もります。例えば航空機においては、主にオペレーティング・リース契約および独立した鑑定機関から取得した評価額を基礎として将来キャッシュ・フローを見積もります。将来キャッシュ・フローの見積もりは、将来の市況および営業状況の最善の見積もりを反映して調整された過去の実績の傾向を斟酌して行います。さらに見積もりには、将来キャッシュ・フローを見積もる期間を含んでいます。回収可能性テストの結果、当該資産から生じると予想される割引前見積将来キャッシュ・フローの総額が当該資産の帳簿価額を下回り、かつ当該資産の公正価値が帳簿価額を下回る場合には、当該資産の公正価値をもとに減損額を決定します。

 

  減損していると判断された場合、減損額は帳簿価額と公正価値の差額となります。公正価値については、状況に応じて、同種の資産の売却を含む最近の取引事例やその他の評価技法に基づき、独立した鑑定機関や内部の不動産鑑定士等によって評価されます。経営陣は、見積将来キャッシュ・フローおよび公正価値の算定は合理的なものであると考えていますが、実際の市況および使用状況が経営陣の予測より悪化した場合には、見積将来キャッシュ・フローの下方修正あるいはキャッシュ・フロー見積期間の短縮をもたらし、減損の追加計上が必要となる可能性があります。さらに、前提としたビジネスや営業状況の想定外の変化により、公正価値の下方修正を招くような見積もりの変更が生じ、長期性資産の評価に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

  長期性資産の減損に関する会計上の見積もりは、すべてのセグメントに影響する可能性があります。

 

ファイナンス・リースおよびオペレーティング・リースの無保証残存価額

  当社および子会社は、ファイナンス・リースにおいてリース期間にわたり収益として認識される未実現リース益を計算する際、また、高い陳腐化リスクおよび再販リスクを持つオペレーティング・リースの減価償却額を計算する際において、リース物件(自動車、OA機器など)の無保証残存価額を見積もっています。無保証残存価額は、中古物件の市場価額、陳腐化する時期、程度についての見積もりおよび類似する中古資産におけるこれまでの回収実績を勘案して決定されます。中古物件にかかる実際の再リース需要や実際の市場状況が経営陣の予測を下回る場合、無保証残存価額の評価損が必要とされる可能性があります。

 

  ファイナンス・リースおよびオペレーティング・リースに対する無保証残存価額の会計上の見積もりは、主に法人営業・メンテナンスリースセグメントおよびアジア・豪州セグメントに影響します。

 

保険契約債務および繰延募集費用

  一部の子会社はお客様と生命保険契約を締結しています。将来保険給付債務は、予想される将来の保険加入者への保険給付金に基づく平準純保険料方式によって算出しています。保険契約は長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険、養老保険、医療保険および個人年金保険契約等から構成されています。個人年金保険以外の保険契約において必要とされる保険契約債務の算出には、保険契約締結時における死亡率、罹病率、解約率、将来投資利回りおよびその他の要素に関する見積もりを反映しています。当該子会社は継続的に保険契約債務の計算に用いた見積もりや仮定の変化の可能性を再評価し、これらの再評価を認識済みの給付債務の修正、保険契約引受基準および募集の調整に反映しています。死亡率、罹病率、解約率、投資利回りおよびその他の要素が保険契約債務を適切に反映していない場合は、不足分について準備金を設定する可能性があります。

 

  一部の子会社は、変額年金保険契約および変額保険契約について、公正価値オプションを選択し、公正価値の変動を期間損益として認識しています。変額年金保険および変額保険契約の公正価値は、これらの契約者のために運用する投資有価証券等の公正価値の変動に連動しています。さらに、当該子会社は、変額年金保険契約および変額保険契約に関して最低保証を行っており、契約上定められた最低給付額を保険契約者に履行するリスクを有しています。そのため、変額年金保険契約および変額保険契約全体の公正価値は、裏付けとなる投資の公正価値に最低保証リスクの公正価値を調整して測定しています。最低保証リスクの公正価値は、割引率、死亡率、解約率、年金開始率およびその他の要素に基づく割引キャッシュ・フロー法に基づいて算定しています。

 

  一部の子会社は、当該最低保証リスクを回避するため、変額年金保険契約および変額保険契約にかかる最低保証部分の一部を再保険会社に出再し、当該再保険契約について、公正価値オプションを選択しています。また、再保険でカバーされていないリスクについては、経済的ヘッジを行っています。再保険によって、保険契約者への契約上の義務が消滅または第一次債務者の地位から免責されるものではなく、再保険会社の債務不履行により、損失が発生する可能性があります。

 

  定額年金保険契約については、払込保険料に予定利回りに基づく利息額および子会社の買収に関連した公正価値の調整額を加え、契約者の引出額、費用およびその他手数料を差し引くことで保険契約債務および保険契約者勘定を算出しています。

 

  新規保険契約の獲得もしくは保険契約の更新に直接的に関連する費用については繰り延べし、保険料収入の認識に応じた期間で償却しています。繰延募集費用は、主に保険契約維持費を除く実質的な初年度委託手数料および保険引受費用です。繰延募集費用の未償却残高が、保険料収入および運用益によって回収可能かについて定期的に見直しを行っています。回収不能と判断された場合は、当該費用はその期の損益として認識します。想定の計算に利用する解約率、投資利回り、死亡率、罹病率、経費率などの過去のデータが将来の収益性を適切に反映していない場合は、追加の償却が必要となる可能性があります。

 

  保険契約債務および繰延募集費用に関する会計上の見積もりは、保険セグメントに影響します。

 

ヘッジ取引の有効性評価

  当社および子会社は、ヘッジ目的で通貨スワップ、金利スワップおよび為替予約を利用し、公正価値ヘッジ、キャッシュ・フロー・ヘッジ、純投資ヘッジの適用にあたり、公正価値の変動を測定し会計処理しています。

 

  ヘッジ会計を適用するために、リスク管理の目的、ヘッジの方針、ヘッジ対象、ヘッジされる特定のリスク、利用するデリバティブ商品、および有効性の評価方法を含めたヘッジ関係の詳細を、ヘッジ取引開始時に正式に文書化しています。ヘッジ目的で利用されるデリバティブは、ヘッジされたリスクおよび取引開始時に定めた有効性の要件に対して、適切に公正価値もしくはキャッシュ・フローの変動を相殺することに高度に有効でなければなりません。

 

  ヘッジの有効性は実績および将来予測に基づき四半期ごとに評価されます。ヘッジ取引の開始時または四半期ごとの評価において、有効性の前提となる特定の条件が満たされない場合、ヘッジ会計は中止されます。ヘッジ取引の有効性の評価を行うために、回帰分析および比率分析等の手法を用いています。

 

  ヘッジ取引の有効性の評価に関する会計上の見積もりは、主に保険セグメントおよびアジア・豪州セグメントに影響する可能性があります。

 

年金制度

  年金制度における予測給付債務および年金費用の見積もりは、主に従業員数、年金数理計算上の基礎率、年金資産長期期待収益率および割引率によって決定します。

  年金費用は、制度の対象となる従業員数の影響を直接的に受けます。企業内部の成長または買収に伴う雇用の拡大によって、年金費用が増加する可能性があります。

  予測給付債務の見積もりにおいて、年金数理計算の基礎率として死亡率、制度脱退率、退職率および昇給率を用いています。計算数値と実際の結果が異なる場合、その差異は累積され将来期間にわたって償却されるため、測定の結果は将来期間に認識される年金費用に影響を与えます。

  年金資産長期期待収益率については、年金資産のポートフォリオの内容およびこれらのポートフォリオから生じる長期期待収益率に基づいて毎期決定しています。長期期待収益率は、従業員が勤務の結果として生じる給付を受けるまでの期間に、実際に年金資産から生じる長期の収益率に近似するように設定されます。その設定にあたっては、年金資産のポートフォリオから生じた過去の実際の収益や様々な資産から生じる個々の独立した予定利率を含む、多くの要素を用いています。

 

  すべての重要な年金制度の年金資産および予測給付債務の測定日は、3月31日です。割引率や他の基礎率を一定として、長期期待収益率が1%上昇または低下した場合、年金費用は2,590百万円減少または増加すると想定されます。

  割引率は、将来の年金債務の現在価値を決定するために用いています。割引率は、満期が将来の確定給付の支払時期に近似している安全性の高い長期の固定利付債券の利率を考慮しています。割引率は、毎年測定日に決定しています。

  長期期待収益率および他の基礎率を一定として、割引率が1%上昇した場合、年金費用は1,247百万円減少すると想定されます。また、長期期待収益率および他の基礎率を一定として、割引率が1%低下した場合、年金費用は2,083百万円増加すると想定されます。

 

  当社および子会社は、年金計算に用いる見積もりおよび基礎率は適切であると考えていますが、実際の結果との差異やこれらの基礎率あるいは見積もりの変更は、当社および子会社の年金債務および将来の費用に不利な影響を及ぼす可能性があります。

 

法人税等

  当社および子会社は、連結財務諸表作成に際し、事業活動を行っている税管轄地ごとに法人税等の見積もりを行っています。その過程においては、税務申告上と財務報告上とで処理が異なるために生じる一時差異を算定するとともに、実際の連結会計年度の法人税等を見積もります。この一時差異は、連結貸借対照表に繰延税金資産および負債として計上しています。当社および子会社は、繰延税金資産が将来の課税所得により回収される可能性を評価し、回収が見込めない場合には評価性引当金を計上しています。当社および子会社が評価性引当金を計上、または連結会計年度中に評価性引当金を増加させるとき、連結損益計算書において法人税等の費用を計上しています。

  法人税等、未払法人税等(当期分)、繰延税金資産・負債および繰延税金資産に対する評価性引当金の決定においては、経営陣の重要な判断が求められます。当社および子会社は、日本および海外各国で税務申告を行い、申告上で採用するあるいは将来採用するであろうタックス・ポジションについて、税法上の技術的な解釈に基づき、申し立てや訴訟等による決定を含む税務調査において認められる可能性が認められない可能性よりも高い場合に、その影響を財務諸表で認識し、税務当局との解決において実現する可能性が50%を超える最大の金額で当該認識基準を満たすタックス・ポジションを測定しています。このタックス・ポジションの評価の過程においては、日本および海外各国の複雑な税法の適用についての解釈を含む経営陣の判断が求められており、この判断が実際の結果と異なる可能性があります。また、当社および子会社は、主に税務上の繰越欠損金にかかる一部の繰延税金資産について、期限が切れる前に使用できることが不確実なため、評価性引当金を計上しています。評価性引当金は、主として税務上の繰越欠損金を有する連結子会社の繰延税金資産に対するもので、繰延税金資産の実現可能性の評価において、繰延税金資産の一部または全部が実現しない見込みが実現する見込みより大きいかどうかを考慮しています。繰延税金資産の最終的な実現可能性は、それらの一時差異が控除可能であり繰越欠損金が利用可能な期間中に将来の課税所得を発生させることができるかによります。この評価には、繰延税金負債の実現スケジュール、将来の予想課税所得および租税計画が考慮されます。過去の課税所得水準および繰延税金資産の控除可能期間における将来予想課税所得に基づいて、経営陣は、評価性引当金控除後のすべての繰延税金資産について実現する可能性は実現しない可能性よりも高いと考えています。評価性引当金の計上は、当社および子会社が事業活動を行う税管轄地ごとの課税所得および繰延税金資産が回収される期間の見積もりに基づいています。実際の結果がこれらの見積もりと異なる場合、または当社および子会社が将来の期間におけるこれらの見積もりを変更した場合、当社および子会社の財政状態および経営成績に重大な影響を及ぼす評価性引当金の追加計上が必要となる可能性があります。

 

監査委員会との討議および同委員会による検証

  当社の経営陣は、特に重要度の高い会計上の見積もりを含んだ重要な会計方針について、その策定と選択を監査委員会と討議しています。

 

(3)財政状態および経営成績の分析

①  連結業績総括

経営成績の状況

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

金額

率(%)

営業収益                    (百万円)

2,520,365

2,666,373

146,008

6

営業費用                    (百万円)

2,218,282

2,352,385

134,103

6

税引前当期純利益            (百万円)

504,876

367,168

△137,708

△27

当社株主に帰属する当期純利益(百万円)

312,135

273,075

△39,060

△13

1株当たり当社株主に帰属する

当期純利益(基本的)        (円)

259.37

231.35

△28.02

△11

          (希薄化後)      (円)

259.07

231.04

△28.03

△11

ROE(当社株主資本・当社株主に帰属する

        当期純利益率)      (%)

9.9

8.3

△1.6

ROA(総資本・当社株主に帰属する

        当期純利益率)      (%)

2.24

1.85

△0.39

(注)ROEは、米国会計基準に基づき、当社株主資本合計を用いて算出しています。

 

  当連結会計年度の営業収益は、商品および不動産売上高や有価証券売却・評価損益および受取配当金が減少したものの、サービス収入や金融収益、オペレーティング・リース収益の増加により、前連結会計年度に比べて6%増の2,666,373百万円になりました。

 

  営業費用は、商品および不動産売上原価や長期性資産評価損が減少したものの、サービス費用や支払利息、販売費および一般管理費の増加により、前連結会計年度に比べて6%増の2,352,385百万円になりました。

 

  また、持分法投資損益は前連結会計年度に比べて10,085百万円増の25,091百万円、子会社・関連会社株式売却損益および清算損は前連結会計年度に比べて160,872百万円減の26,915百万円になりました。

 

  以上により、当連結会計年度の税引前当期純利益は、前連結会計年度に比べて27%減の367,168百万円、当社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて13%減の273,075百万円になりました。

 

財政状態の状況

 

前連結会計年度末

当連結会計年度末

増減

金額

率(%)

総資産

              (百万円)

14,270,672

15,266,191

995,519

7

 

(うち、セグメント資産)

11,999,584

12,595,338

595,754

5

負債合計

              (百万円)

10,899,271

11,837,946

938,675

9

 

(うち、長短借入債務)

4,866,685

5,718,519

851,834

18

 

(うち、預金)

2,276,158

2,246,345

△29,813

△1

当社株主資本                (百万円)

3,261,419

3,356,585

95,166

3

1株当たり当社株主資本      (円)

2,732.88

2,868.13

135.25

5

(注)1  株主資本は米国会計基準に基づき、当社株主資本合計を記載しています。

2  1株当たり株主資本は、当社株主資本合計を用いて算出しています。

 

 

前連結会計年度末

当連結会計年度末

当社株主資本比率           (%)

22.9

22.0

D/E比率(長短借入債務(預金除く)/

            当社株主資本) (倍)

1.5

1.7

 

  総資産は、現金および現金等価物や投資有価証券、その他資産が増加したことで、前連結会計年度末に比べて7%増の15,266,191百万円になりました。また、セグメント資産は、前連結会計年度末に比べて5%増の12,595,338百万円になりました。

 

  負債については、預金や未払法人税等が減少した一方で、長期借入債務や保険契約債務および保険契約者勘定が増加したことで、前連結会計年度末に比べて9%増の11,837,946百万円になりました。

 

  当社株主資本は、前連結会計年度末から3%増の3,356,585百万円になりました。

 

②  連結業績概要

  セグメント情報および連結損益計算書中の諸科目、連結貸借対照表中の投資資産ならびにその他財務情報の詳細は以下のとおりです。

 

セグメント情報

  当社の経営上の最高意思決定者が経営資源の配分や業績の評価に使用しているセグメントは、主要な商品・サービスの性格、顧客属性、規制、営業地域などによって区分けしている経営管理上の組織に基づいて、「法人営業・メンテナンスリース」、「不動産」、「事業投資・コンセッション」、「環境エネルギー」、「保険」、「銀行・クレジット」、「輸送機器」、「ORIX USA」、「ORIX Europe」、「アジア・豪州」の10個で構成されています。

 

  報告されているセグメントの財務情報は、そのセグメントの財務情報が入手可能なもので、かつ経営上の最高意思決定者による業績の評価および経営資源の配分の決定に定期的に使用されているものです。当社の業績評価は、税引前当期純利益に非支配持分に帰属する税引前当期純利益および償還可能非支配持分に帰属する税引前当期純利益を加減して行っています。なお、セグメント利益には税金費用は含まれていません。

 

  2022年4月1日より、これまでセグメント利益と連結財務諸表との調整額に含めていた支払利息と販売費および一般管理費の一部を各セグメントに配賦する方法に変更しています。これらの変更により、前連結会計年度のセグメント数値を組替再表示しています。

 

  さらに詳しいセグメント情報、セグメント情報作成方法およびセグメント合計と連結財務諸表上の金額との調整については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 33 セグメント情報」をご参照ください。

 

 

セグメント収益

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

法人営業・メンテナンスリース

445,338

429,907

△15,431

△3

不動産

390,688

418,736

28,048

7

事業投資・コンセッション

385,739

376,405

△9,334

△2

環境エネルギー

160,232

215,770

55,538

35

保険

486,704

499,487

12,783

3

銀行・クレジット

84,821

84,286

△535

△1

輸送機器

38,639

54,009

15,370

40

ORIX USA

161,344

189,045

27,701

17

ORIX Europe

221,112

206,486

△14,626

△7

アジア・豪州

148,055

189,744

41,689

28

セグメント合計

2,522,672

2,663,875

141,203

6

連結財務諸表との調整

△2,307

2,498

4,805

連結財務諸表上の営業収益

2,520,365

2,666,373

146,008

6

 

セグメント利益

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

法人営業・メンテナンスリース

239,802

73,176

△166,626

△69

不動産

31,990

51,523

19,533

61

事業投資・コンセッション

△11,682

2,686

14,368

環境エネルギー

3,048

35,682

32,634

保険

53,290

37,980

△15,310

△29

銀行・クレジット

41,498

37,610

△3,888

△9

輸送機器

△2,319

18,583

20,902

ORIX USA

75,235

49,021

△26,214

△35

ORIX Europe

49,334

40,675

△8,659

△18

アジア・豪州

51,165

34,319

△16,846

△33

セグメント合計

531,361

381,255

△150,106

△28

連結財務諸表との調整

△26,485

△14,087

12,398

連結財務諸表上の税引前当期純利益

504,876

367,168

△137,708

△27

 

 

セグメント資産

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

法人営業・メンテナンスリース

1,516,795

1,514,070

△2,725

△0

不動産

910,101

935,027

24,926

3

事業投資・コンセッション

353,581

605,471

251,890

71

環境エネルギー

703,608

773,617

70,009

10

保険

2,072,145

2,050,412

△21,733

△1

銀行・クレジット

2,687,156

2,698,747

11,591

0

輸送機器

684,098

742,890

58,792

9

ORIX USA

1,364,142

1,462,067

97,925

7

ORIX Europe

401,869

417,941

16,072

4

アジア・豪州

1,306,089

1,395,096

89,007

7

セグメント合計

11,999,584

12,595,338

595,754

5

連結財務諸表との調整

2,271,088

2,670,853

399,765

18

連結財務諸表上の総資産

14,270,672

15,266,191

995,519

7

 

(a)法人営業・メンテナンスリース:金融・各種手数料ビジネス、自動車および電子計測器・ICT関連機器などのリースおよびレンタル

 

  法人営業では、収益性を重視したファイナンス事業や、国内の中小企業に対して生命保険、環境エネルギーなどの商品・サービスを幅広く提供する手数料ビジネスに取り組むほか、事業承継支援やM&A仲介にも注力しています。メンテナンスリースでは、自動車関連事業において、業界トップの車両管理台数と自動車に関するあらゆるサービスをワンストップで提供することで競争優位性を高め、大口法人市場に加え中小法人や個人市場におけるシェアの拡大を図っています。オリックス・レンテック株式会社が行うレンタル事業においては、電子測定器やICT関連機器に加え、ロボットやドローンなどの新たなサービスを拡大しています。

 

  セグメント利益は、前連結会計年度に弥生株式会社の事業売却に伴い子会社・関連会社株式売却損益を計上したことの反動により、前連結会計年度に比べて69%減の73,176百万円になりました。

 

  セグメント資産は、前連結会計年度末に比べて横ばいの1,514,070百万円になりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

57,580

60,066

2,486

4

有価証券売却・評価損益および受取配当金

4,417

△442

△4,859

オペレーティング・リース収益

254,956

258,385

3,429

1

商品および不動産売上高

9,741

5,356

△4,385

△45

サービス収入

118,644

106,542

△12,102

△10

セグメント収益(合計)

445,338

429,907

△15,431

△3

支払利息

5,783

6,375

592

10

オペレーティング・リース原価

191,291

186,989

△4,302

△2

商品および不動産売上原価

6,516

3,988

△2,528

△39

サービス費用

58,148

58,103

△45

△0

販売費および一般管理費

87,753

83,811

△3,942

△4

信用損失費用、長期性資産評価損、

有価証券評価損

2,388

1,107

△1,281

△54

上記以外のセグメント費用

17,175

17,275

100

1

セグメント費用(合計)

369,054

357,648

△11,406

△3

セグメント営業利益

76,284

72,259

△4,025

△5

持分法投資損益等

163,518

917

△162,601

△99

セグメント利益

239,802

73,176

△166,626

△69

 

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

リース純投資

580,161

566,010

△14,151

△2

営業貸付金

325,482

333,922

8,440

3

オペレーティング・リース投資

517,233

511,184

△6,049

△1

投資有価証券

34,987

35,164

177

1

事業用資産

17,199

18,908

1,709

10

棚卸資産

594

1,104

510

86

賃貸資産前渡金

1,800

1,566

△234

△13

関連会社投資

16,929

16,961

32

0

営業権、企業結合で取得した無形資産

22,410

29,251

6,841

31

セグメント資産

1,516,795

1,514,070

△2,725

△0

 

 

(b)不動産:不動産開発・賃貸・管理、施設運営、不動産のアセットマネジメント

 

  不動産では、堅調な不動産市場を捉えて賃貸不動産等を売却する一方で、付加価値を生みだせる不動産開発案件へ投資することにより資産の入れ替えを進めています。同時に、不動産市況に影響されにくいアセットマネジメント事業や、分譲マンションを中心とした住宅関連ビジネスを拡大していきます。また、ホテル・旅館等の施設運営では、多様化する顧客ニーズを捉えた集客に努め、収益性の向上を図っていきます。加えて、今後はDXによる業務の変革と効率化にも取り組み、不動産開発・賃貸を始め、アセットマネジメント、施設運営、マンション管理、ビル管理、工事請負、不動産流通に至る多様なバリューチェーンを有する強みを生かした事業展開を進めていきます。

 

  セグメント利益は、運営施設のサービス収入が増加したこと、不動産共同事業体において大口の売却益を計上したことから持分法投資損益が増加したこと、および賃貸不動産の売却によりオペレーティング・リース収益が増加したことにより、前連結会計年度に比べて61%増の51,523百万円になりました。

 

  セグメント資産は、事業用資産および棚卸資産が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて3%増の935,027百万円になりました。

 

 

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

5,602

5,562

△40

△1

オペレーティング・リース収益

48,091

55,544

7,453

15

商品および不動産売上高

97,138

96,030

△1,108

△1

サービス収入

235,746

261,843

26,097

11

上記以外のセグメント収益

4,111

△243

△4,354

セグメント収益(合計)

390,688

418,736

28,048

7

支払利息

2,873

3,367

494

17

オペレーティング・リース原価

25,006

24,895

△111

△0

商品および不動産売上原価

79,612

80,586

974

1

サービス費用

218,985

230,136

11,151

5

販売費および一般管理費

34,677

36,643

1,966

6

信用損失費用、長期性資産評価損、

有価証券評価損

262

1,785

1,523

581

上記以外のセグメント費用

△1,150

△627

523

セグメント費用(合計)

360,265

376,785

16,520

5

セグメント営業利益

30,423

41,951

11,528

38

持分法投資損益等

1,567

9,572

8,005

511

セグメント利益

31,990

51,523

19,533

61

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

リース純投資

62,498

57,587

△4,911

△8

オペレーティング・リース投資

300,460

302,698

2,238

1

投資有価証券

4,289

3,894

△395

△9

事業用資産

155,750

170,425

14,675

9

棚卸資産

97,667

108,789

11,122

11

賃貸資産前渡金

112,309

112,973

664

1

関連会社投資

113,178

117,040

3,862

3

事業用資産前渡金

6,857

6,625

△232

△3

営業権、企業結合で取得した無形資産

57,093

54,996

△2,097

△4

セグメント資産

910,101

935,027

24,926

3

 

(c)事業投資・コンセッション:企業投資、コンセッション

 

  企業投資では、投資先の企業価値向上と、ポートフォリオの入れ替えによる継続的なキャピタルゲインの獲得を目指しています。今後は、注力業種への投資拡大を進めて既存投資先を起点とするロールアップやアライアンスによるバリューアップを図りながら、さらに産業構造や業際の変化により創造されるビジネス機会や投資手法の多様化も模索していきます。コンセッションでは、関西3空港(関西国際空港、大阪国際空港、神戸空港)の運営体制を強化するほか、空港以外の公共インフラの運営へも積極的に取り組んでいきます。

 

  セグメント利益は、前連結会計年度に投資先で長期性資産評価損を計上したことの反動により、前連結会計年度に比べて14,368百万円増の2,686百万円になりました。

 

  セグメント資産は、投資先の買収に伴い、営業権、企業結合で取得した無形資産が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて71%増の605,471百万円になりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

237

159

△78

△33

有価証券売却・評価損益および受取配当金

2,555

1,298

△1,257

△49

オペレーティング・リース収益

33,870

38,653

4,783

14

商品および不動産売上高

320,104

280,361

△39,743

△12

サービス収入

28,973

55,934

26,961

93

セグメント収益(合計)

385,739

376,405

△9,334

△2

支払利息

2,547

2,376

△171

△7

オペレーティング・リース原価

23,643

24,900

1,257

5

商品および不動産売上原価

289,522

240,942

△48,580

△17

サービス費用

19,150

40,900

21,750

114

販売費および一般管理費

52,742

56,449

3,707

7

信用損失費用、長期性資産評価損、

有価証券評価損

12,599

195

△12,404

△98

上記以外のセグメント費用

△11,844

2,193

14,037

セグメント費用(合計)

388,359

367,955

△20,404

△5

セグメント営業利益

△2,620

8,450

11,070

持分法投資損益等

△9,062

△5,764

3,298

セグメント利益

△11,682

2,686

14,368

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

リース純投資

1,689

1,616

△73

△4

オペレーティング・リース投資

43,686

52,976

9,290

21

投資有価証券

12,129

42,401

30,272

250

事業用資産

40,725

51,978

11,253

28

棚卸資産

39,554

48,716

9,162

23

賃貸資産前渡金

4

4

関連会社投資

43,498

36,678

△6,820

△16

事業用資産前渡金

1,323

2,354

1,031

78

営業権、企業結合で取得した無形資産

170,977

368,748

197,771

116

セグメント資産

353,581

605,471

251,890

71

 

(d)環境エネルギー:国内外再生可能エネルギー、電力小売、省エネルギーサービス、ソーラーパネル・蓄電池販

売、廃棄物処理、資源リサイクル

 

  環境エネルギーでは、総合エネルギー事業者として再生可能エネルギー事業や電力小売事業を推進することで、サービス収入の拡大を目指しています。太陽光発電では、国内最大級の合計出力規模の発電所を保有、運営しています。廃棄物処理では、さらなる事業拡大を目指し設備の新規投資を進めます。今後は、国内での経験を活かし、再生可能エネルギー事業の海外展開を加速していきます。

 

  セグメント利益は、前連結会計年度に長期性資産評価損を計上したことの反動、および投資先の一部売却により子会社・関連会社株式売却損益を計上したことにより、前連結会計年度に比べて32,634百万円増の35,682百万円になりました。

 

  セグメント資産は、主に為替影響により、前連結会計年度末に比べて10%増の773,617百万円になりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

1,001

1,230

229

23

サービス収入

155,303

210,240

54,937

35

上記以外のセグメント収益

3,928

4,300

372

9

セグメント収益(合計)

160,232

215,770

55,538

35

支払利息

5,365

12,276

6,911

129

サービス費用

123,981

167,733

43,752

35

販売費および一般管理費

12,814

16,276

3,462

27

信用損失費用、長期性資産評価損、

有価証券評価損

19,564

50

△19,514

△100

上記以外のセグメント費用

1,518

2,452

934

62

セグメント費用(合計)

163,242

198,787

35,545

22

セグメント営業利益

△3,010

16,983

19,993

持分法投資損益等

6,058

18,699

12,641

209

セグメント利益

3,048

35,682

32,634

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

リース純投資

7,910

6,723

△1,187

△15

営業貸付金

711

190

△521

△73

オペレーティング・リース投資

279

264

△15

△5

投資有価証券

961

1,580

619

64

事業用資産

330,598

362,043

31,445

10

棚卸資産

356

9,825

9,469

賃貸資産前渡金

6

1

△5

△83

関連会社投資

204,260

190,384

△13,876

△7

事業用資産前渡金

57,520

88,493

30,973

54

営業権、企業結合で取得した無形資産

101,007

114,114

13,107

13

セグメント資産

703,608

773,617

70,009

10

 

(e)保険:生命保険

 

  生命保険事業は、代理店による販売、銀行などの金融機関による販売、自社でコンサルティング提案を行う対面販売、通信販売を通じて生命保険を販売しています。「シンプルでわかりやすいこと」「合理的な保障をお手頃な価格でご提供すること」を商品開発のコンセプトとし、常に顧客のニーズを取り込みながら商品ラインナップの充実を図り、新規保険契約の伸長と生命保険料収入の増加を目指しています。

 

  セグメント利益は、保険契約の増加に伴い生命保険料収入および運用益が増加したものの、給付金の支払いで生命保険費用が増加したことにより、前連結会計年度に比べて29%減の37,980百万円になりました。

 

  セグメント資産は、投資有価証券が減少したことにより、前連結会計年度末に比べて1%減の2,050,412百万円になりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

265

300

35

13

生命保険料収入および運用益

484,377

496,561

12,184

3

上記以外のセグメント収益

2,062

2,626

564

27

セグメント収益(合計)

486,704

499,487

12,783

3

支払利息

551

365

△186

△34

生命保険費用

368,926

400,336

31,410

9

販売費および一般管理費

63,731

60,815

△2,916

△5

信用損失費用、長期性資産評価損、

有価証券評価損

△0

△1

△1

上記以外のセグメント費用

288

△3

△291

セグメント費用(合計)

433,496

461,512

28,016

6

セグメント営業利益

53,208

37,975

△15,233

△29

持分法投資損益等

82

5

△77

△94

セグメント利益

53,290

37,980

△15,310

△29

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

営業貸付金

17,983

18,109

126

1

オペレーティング・リース投資

28,296

27,467

△829

△3

投資有価証券

2,021,134

2,000,150

△20,984

△1

営業権、企業結合で取得した無形資産

4,732

4,686

△46

△1

セグメント資産

2,072,145

2,050,412

△21,733

△1

 

(f)銀行・クレジット:銀行、消費性ローン

 

  銀行事業では、収益の主軸である投資用不動産ローンの運用を中心に金融収益の増加を図っています。消費性ローン事業では、与信ノウハウを生かし自ら貸付を行うことで金融収益の増加を図ることに加え、他の金融機関への保証事業を拡大することで、保証料収入の増加を図っています。モーゲージバンク事業では、代理店網の拡大や商品ラインナップの強化を図ることで、シェアの拡大を目指しています。

 

  セグメント利益は、オリックス銀行株式会社において前連結会計年度に有価証券売却・評価損益および受取配当金を計上したことの反動、ならびにオリックス・クレジット株式会社において広告宣伝費が増加したことにより、前連結会計年度に比べて9%減の37,610百万円になりました。

 

  セグメント資産は、前連結会計年度末に比べて横ばいの2,698,747百万円になりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

76,190

78,066

1,876

2

有価証券売却・評価損益および受取配当金

2,204

△839

△3,043

サービス収入

6,427

7,059

632

10

セグメント収益(合計)

84,821

84,286

△535

△1

支払利息

5,259

5,698

439

8

サービス費用

6,726

7,229

503

7

販売費および一般管理費

29,112

33,351

4,239

15

信用損失費用、長期性資産評価損、

有価証券評価損

2,395

716

△1,679

△70

上記以外のセグメント費用

△168

△318

△150

セグメント費用(合計)

43,324

46,676

3,352

8

セグメント営業利益

41,497

37,610

△3,887

△9

持分法投資損益等

1

0

△1

セグメント利益

41,498

37,610

△3,888

△9

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

営業貸付金

2,397,532

2,395,340

△2,192

△0

投資有価証券

277,786

291,627

13,841

5

棚卸資産

9

9

関連会社投資

67

△67

営業権、企業結合で取得した無形資産

11,771

11,771

セグメント資産

2,687,156

2,698,747

11,591

0

 

(g)輸送機器:航空機投資・管理、船舶関連投融資

 

  航空機関連事業では、自社保有機のオペレーティング・リース、投資家への機体売却、国内外の投資家が保有する航空機のアセットマネジメントサービス等、幅広い収益機会の獲得に注力しています。またAvolon Holdings Limited(以下、「Avolon」)との相互補完等により、世界の航空機リースマーケットでのプレゼンスのさらなる向上を図り、中長期的な事業成長を目指しています。船舶関連事業では、マーケット環境を注視しながら柔軟に資産を入れ替え、国内法人投資家向けの船舶投資アレンジによる手数料収入の拡大などを目指しています。今後は、金融・投資ノウハウを軸に優良パートナーと協働して事業の拡大を目指します。

 

  セグメント利益は、Avolonからの持分法投資損益が増加したこと、および船舶関連事業と航空機関連事業においてオペレーティング・リース収益が増加したことにより、前連結会計年度に比べて20,902百万円増の18,583百万円になりました。

 

  セグメント資産は、主に為替影響で関連会社投資とオペレーティング・リース投資が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて9%増の742,890百万円になりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

2,580

6,660

4,080

158

オペレーティング・リース収益

28,620

37,208

8,588

30

サービス収入

7,439

10,871

3,432

46

上記以外のセグメント収益

△730

△730

セグメント収益(合計)

38,639

54,009

15,370

40

支払利息

11,400

18,877

7,477

66

オペレーティング・リース原価

17,965

16,898

△1,067

△6

サービス費用

865

2,103

1,238

143

販売費および一般管理費

7,325

10,369

3,044

42

信用損失費用、長期性資産評価損、

有価証券評価損

2,331

1

△2,330

△100

上記以外のセグメント費用

△4,932

△3,377

1,555

セグメント費用(合計)

34,954

44,871

9,917

28

セグメント営業利益

3,685

9,138

5,453

148

持分法投資損益等

△6,004

9,445

15,449

セグメント利益

△2,319

18,583

20,902

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

営業貸付金

81,695

74,151

△7,544

△9

オペレーティング・リース投資

271,910

295,858

23,948

9

投資有価証券

0

5,800

5,800

棚卸資産

113

37

△76

△67

関連会社投資

320,058

348,583

28,525

9

営業権、企業結合で取得した無形資産

10,322

18,461

8,139

79

セグメント資産

684,098

742,890

58,792

9

 

(h)ORIX USA:米州における金融、投資、アセットマネジメント

 

  ORIX USAでは、法人向けファイナンス、不動産ファイナンス、プライベートエクイティ投資、債券投資など、顧客ニーズに応じて多様なファイナンスサービスを提供しております。加えて、アセットマネジメント、サービシングの機能拡充を図り、顧客の資産運用ニーズに応えるとともに、受託資産の獲得に注力して、安定的な手数料収入の拡大に取り組んでいます。資産規模のコントロールと、バランスシートを使わない管理資産の伸長に取り組み、資本効率を高めながら利益成長を図っていきます。

 

  セグメント利益は、サービス収入が増加したものの、主に前連結会計年度に子会社・関連会社株式売却損益を計上したことの反動により、前連結会計年度に比べて35%減の49,021百万円になりました。

 

  セグメント資産は、主に為替影響により、前連結会計年度末に比べて7%増の1,462,067百万円になりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

90,708

106,599

15,891

18

有価証券売却・評価損益および受取配当金

37,802

32,641

△5,161

△14

サービス収入

29,699

47,345

17,646

59

上記以外のセグメント収益

3,135

2,460

△675

△22

セグメント収益(合計)

161,344

189,045

27,701

17

支払利息

17,140

43,643

26,503

155

サービス費用

4,149

4,871

722

17

販売費および一般管理費

79,404

85,515

6,111

8

信用損失費用、長期性資産評価損、

有価証券評価損

△88

4,380

4,468

上記以外のセグメント費用

1,989

3,824

1,835

92

セグメント費用(合計)

102,594

142,233

39,639

39

セグメント営業利益

58,750

46,812

△11,938

△20

持分法投資損益等

16,485

2,209

△14,276

△87

セグメント利益

75,235

49,021

△26,214

△35

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

リース純投資

475

483

8

2

営業貸付金

717,183

743,091

25,908

4

オペレーティング・リース投資

4,653

3,612

△1,041

△22

投資有価証券

367,190

423,229

56,039

15

事業用資産・サービス資産

79,000

81,291

2,291

3

棚卸資産

685

142

△543

△79

賃貸資産前渡金

945

△945

関連会社投資

45,337

52,408

7,071

16

営業権、企業結合で取得した無形資産

148,674

157,811

9,137

6

セグメント資産

1,364,142

1,462,067

97,925

7

 

(i)ORIX Europe:グローバル株式・債券のアセットマネジメント

 

  ORIX Europeは、ORIX Corporation Europe N.V.(以下、「OCE」)を統括会社として、傘下のオランダのRobeco Institutional Asset Management B.V.( 以下、「Robeco」) 、Transtrend B.V.、米国のBoston Partners Global Investors, Inc.、Harbor Capital Advisors, Inc.が、顧客から受託した資金を株式、債券等に投資するアセットマネジメント事業を行っています。サステナブル投資の先駆者であるRobecoの知見を活かした既存事業の伸長に加えて、M&Aによる商品、戦略の拡充、販路開拓による受託資産の拡大を目指しています。また、欧州におけるオリックスグループの戦略的事業拠点として、幅広くビジネス機会の獲得に取り組んでいます。

 

  セグメント利益は、前連結会計年度に無形資産の評価損を計上したことの反動があるものの、販売費および一般管理費が増加したこと、および市況の悪化に伴い、受託資産の平均残高の減少によりサービス収入が減少したことにより、前連結会計年度に比べて18%減の40,675百万円になりました。

 

  セグメント資産は、主に為替影響により、前連結会計年度末に比べて4%増の417,941百万円になりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

56

812

756

有価証券売却・評価損益および受取配当金

1,849

△2,155

△4,004

サービス収入

219,207

207,829

△11,378

△5

セグメント収益(合計)

221,112

206,486

△14,626

△7

支払利息

△647

4,317

4,964

サービス費用

53,199

48,921

△4,278

△8

販売費および一般管理費

95,620

112,129

16,509

17

上記以外のセグメント費用

23,115

609

△22,506

△97

セグメント費用(合計)

171,287

165,976

△5,311

△3

セグメント営業利益

49,825

40,510

△9,315

△19

持分法投資損益等

△491

165

656

セグメント利益

49,334

40,675

△8,659

△18

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

投資有価証券

82,770

84,147

1,377

2

関連会社投資

2,221

2,714

493

22

営業権、企業結合で取得した無形資産

316,878

331,080

14,202

4

セグメント資産

401,869

417,941

16,072

4

 

(j)アジア・豪州:アジア・豪州における金融、投資

 

  現地法人は、地域ごとに異なる商習慣や法規制などに精通しており、リースや貸付などの金融サービス事業を展開しています。また、現地法人等において、中華圏を中心としたアジア各国向けの企業投資も行っています。今後は、現地法人における機能のさらなる拡充と、注力市場へのさらなる投資により、収益性を重視した事業の拡大を推進します。

 

  セグメント利益は、主に韓国・豪州におけるオペレーティング・リース収益が増加したものの、中華圏において持分法対象会社の取込益が減少したこと、および減損を計上したことにより、前連結会計年度に比べて33%減の34,319百万円になりました。

 

  セグメント資産は、中華圏における営業貸付金が減少したものの、主に韓国におけるリース純投資およびオペレーティング・リース投資の増加により、前連結会計年度末に比べて7%増の1,395,096百万円になりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

金融収益

47,166

59,933

12,767

27

有価証券売却・評価損益および受取配当金

3,673

2,886

△787

△21

オペレーティング・リース収益

82,004

104,614

22,610

28

サービス収入

14,635

20,613

5,978

41

上記以外のセグメント収益

577

1,698

1,121

194

セグメント収益(合計)

148,055

189,744

41,689

28

支払利息

20,548

31,992

11,444

56

オペレーティング・リース原価

61,595

78,950

17,355

28

サービス費用

9,672

12,214

2,542

26

販売費および一般管理費

29,711

37,844

8,133

27

信用損失費用、長期性資産評価損、

有価証券評価損

891

2,601

1,710

192

上記以外のセグメント費用

△888

1,820

2,708

セグメント費用(合計)

121,529

165,421

43,892

36

セグメント営業利益

26,526

24,323

△2,203

△8

持分法投資損益等

24,639

9,996

△14,643

△59

セグメント利益

51,165

34,319

△16,846

△33

 

 

前連結会計

年度末

(百万円)

当連結会計

年度末

(百万円)

増減

 

金額

(百万円)

(%)

リース純投資

405,043

454,961

49,918

12

営業貸付金

321,994

312,788

△9,206

△3

オペレーティング・リース投資

286,214

329,549

43,335

15

投資有価証券

48,052

50,360

2,308

5

事業用資産

1,084

1,184

100

9

棚卸資産

483

202

△281

△58

賃貸資産前渡金

3,919

3,720

△199

△5

関連会社投資

232,471

235,586

3,115

1

営業権、企業結合で取得した無形資産

6,829

6,746

△83

△1

セグメント資産

1,306,089

1,395,096

89,007

7

 

金融収益

金融収益の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

金融収益

279,589

317,612

38,023

14

 

  金融収益は、主に米州における金利の上昇および為替相場の変動による影響により、前連結会計年度比14%増の317,612百万円となりました。

 

リース純投資

リース純投資の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

リース純投資新規実行高

(購入金額ベース)

464,150

512,684

48,534

10

国内

210,773

205,011

△5,762

△3

海外

253,377

307,673

54,296

21

リース純投資残高

1,057,973

1,087,563

29,590

3

 

  リース純投資の新規実行高(購入金額ベース)は、前連結会計年度比10%増の512,684百万円となりました。国内では前連結会計年度と比べ3%減少しました。海外ではアジア地域で増加し、前連結会計年度と比べ21%増加しました。

  リース純投資残高は、主に海外の資産の増加により、前連結会計年度末比3%増の1,087,563百万円となりました。

  なお、当連結会計年度末現在においてリース純投資残高の1%を単独で超える顧客はありません。当連結会計年度末現在のリース純投資の58%は国内の顧客、42%は海外の顧客との取引です。海外では、リース純投資残高の12%は中国、6%は韓国およびマレーシアが占めており、その他の各国の資産残高で5%を超えるものはありません。

 

機種別リース純投資残高

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

輸送機器

434,944

451,936

16,992

4

産業工作機械

247,398

251,577

4,179

2

電気機器

112,871

107,428

△5,443

△5

情報関連機器・事務機器

94,292

104,236

9,944

11

商業・サービス業用機械設備

46,941

47,243

302

1

その他

121,527

125,143

3,616

3

合計

1,057,973

1,087,563

29,590

3

 

  リース純投資についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  7  リース取引」をご参照ください。

 

営業貸付金

営業貸付金の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

営業貸付金新規実行高

1,202,677

1,268,865

66,188

6

国内

766,453

884,050

117,597

15

海外

436,224

384,815

△51,409

△12

営業貸付金残高

3,862,604

3,877,602

14,998

0

(注)生命保険事業に関連する貸付金は、営業貸付金残高に含めていますが、これより生じる損益は連結損益計算書上、生命保険料収入および運用益に計上しています。

 

  新規実行高は、前連結会計年度比6%増の1,268,865百万円となりました。国内では新規実行が増加し、前連結会計年度比15%増の884,050百万円となり、海外では主に米州および船舶関連ファイナンスで新規実行が減少し、前連結会計年度比12%減の384,815百万円となりました。

  営業貸付金残高は、主に為替影響による増加があったものの、米州および船舶関連ファイナンスの新規実行高の減少やアジア地域での新規実行高を上回る回収があったため、前連結会計年度末比横ばいの3,877,602百万円となりました。

 

営業貸付金残高

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

国内個人向け:

 

 

 

 

不動産ローン

2,007,570

1,949,865

△57,705

△3

カードローン

173,687

171,635

△2,052

△1

その他

27,770

29,688

1,918

7

 小計

2,209,027

2,151,188

△57,839

△3

国内法人向け:

 

 

 

 

不動産業

278,607

296,228

17,621

6

ノンリコースローン

74,085

124,499

50,414

68

商工業およびその他

168,607

165,951

△2,656

△2

 小計

521,299

586,678

65,379

13

海外個人向け:

 

 

 

 

不動産ローン

105,860

107,094

1,234

1

その他

30,136

43,054

12,918

43

 小計

135,996

150,148

14,152

10

海外法人向け:

 

 

 

 

不動産業

273,789

277,839

4,050

1

ノンリコースローン

80,918

38,654

△42,264

△52

商工業およびその他

627,828

660,840

33,012

5

 小計

982,535

977,333

△5,202

△1

買取債権 ※

13,747

12,255

△1,492

△11

 合計

3,862,604

3,877,602

14,998

0

  ※  買取債権とは、当初契約実行時より債務者の信用リスクが悪化し、取得時において契約上要求されている支払額の全額は回収できないと想定される債権です。

  当連結会計年度末現在、国内の個人および法人向け営業貸付金の0.7%を占める18,109百万円は、生命保険事業に関連するものです。これらの貸付金からの収益は、連結損益計算書上、生命保険料収入および運用益に含めています。

  当連結会計年度末現在において、営業貸付金残高の15%の574,067百万円は国内および海外の不動産業向けです。

  当連結会計年度末現在、国内個人向け貸付金残高は主に個人向け不動産ローンが減少したため、前連結会計年度末比3%減の2,151,188百万円となり、国内法人向け貸付金残高は、主にノンリコースローンが増加したため、前連結会計年度末比13%増の586,678百万円となりました。海外個人向け貸付金残高は、為替影響に加え、主にアジア地域の営業貸付金残高が増加したため、前連結会計年度末比10%増の150,148百万円となり、海外法人向け貸付金残高は、主に為替影響による増加があったものの、米州、船舶関連およびアジア地域の営業貸付金残高が減少したため、前連結会計年度末比1%減の977,333百万円となりました。

  営業貸付金についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  8  営業貸付金」をご参照ください。

 

アセットクオリティ

リース純投資

リース純投資の不良債権額および信用損失引当金内訳

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

不良債権額

19,224

16,841

リース純投資残高に占める不良債権額割合

1.82%

1.55%

リース純投資平均残高に占める信用損失引当繰入率 ※

0.15%

0.16%

信用損失引当金残高

16,303

15,719

リース純投資残高に占める信用損失引当金の割合

1.54%

1.45%

リース純投資平均残高に占める貸倒償却額の割合 ※

0.27%

0.24%

  ※  平均残高は期首残高および四半期末残高により算出しています。

 

  当連結会計年度末において、リース純投資残高に占める不良債権額は、前連結会計年度末に比べて2,383百万円減少し16,841百万円となりました。当連結会計年度末においてリース純投資残高に占める不良債権額割合は前連結会計年度末に比べて0.27%減少し、1.55%となりました。

  当連結会計年度末におけるリース純投資残高に占める信用損失引当金の割合は下記事由により妥当であると判断しています。

・リース債権は全体として小口分散しており、1契約の損失額は比較的少額の発生で済む可能性が高いこと

・すべてのリース契約はリース物件を担保としており、当該リース物件を売却することで、リース債権の少なくとも一部を回収できると考えられること

 

個別評価対象外貸付金

個別評価対象外貸付金の不良債権額および信用損失引当金内訳

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

個別評価対象外不良債権額

34,479

33,706

個別評価対象外貸付金残高に占める個別評価対象外貸付金の不良債権額の割合

0.90%

0.88%

個別評価対象外貸付金平均残高に占める信用損失引当繰入率 ※

0.06%

0.14%

個別評価対象外貸付金に対する信用損失引当金残高

36,618

39,179

個別評価対象外貸付金残高に占める信用損失引当金の割合

0.96%

1.02%

個別評価対象外貸付金平均残高に占める貸倒償却額の割合 ※

0.33%

0.10%

  ※  平均残高は期首残高および四半期末残高により算出しています。

 

  個別評価対象外貸付金平均残高に占める信用損失引当繰入率は、主に米州において、GDP成長率や失業率などの経済指標の将来予測が悪化し、繰入額が増加したため、前連結会計年度に比べて0.08%増加しました。

  当連結会計年度末において、未収貸付金のうち、類似のリスク特性を有している貸付金を1つのグループとして信用損失の見積もりを行っている個別評価対象外貸付金の不良債権額は、前連結会計年度末に比べて773百万円減少し33,706百万円となりました。

 

 

個別評価対象外貸付金の不良債権額内訳

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

国内個人向け:

 

 

不動産ローン

1,361

1,302

カードローン

671

1,588

その他

3,179

6,312

 小計

5,211

9,202

国内法人向け:

 

 

不動産業

101

53

商工業およびその他

529

191

 小計

630

244

海外個人向け:

 

 

不動産ローン

345

316

その他

235

331

 小計

580

647

海外法人向け:

 

 

不動産業

20,879

13,617

ノンリコースローン

2,187

2,314

商工業およびその他

4,992

7,682

 小計

28,058

23,613

 合計

34,479

33,706

 

  個人向け不動産ローン、カードローンおよびその他個人向け貸付金についてはその担保価値、過去の貸倒償却実績および債務不履行率に影響を及ぼすおそれがあると判断される経済状況を慎重に検討して信用損失引当金を計上しています。その他についての信用損失引当金は、過去の貸倒償却実績、その推移と相関する経済指標の将来予測および現在のポートフォリオ構成を勘案して決定しています。

 

個別評価対象貸付金

個別評価対象不良債権額および信用損失引当金残高

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

個別評価対象不良債権額

50,836

47,638

信用損失引当金残高 ※

11,213

8,992

  ※  信用損失引当金は将来キャッシュ・フローの現在価値、債権の観察可能な市場価額または、貸付金の回収が担保に依存している場合は、担保の公正価値に基づき個別に評価されます。

 

  前連結会計年度および当連結会計年度における個別評価対象貸付金の信用損失引当金繰入額はそれぞれ3,355百万円および5,066百万円の繰入であり、償却額はそれぞれ5,502百万円および7,764百万円です。個別評価対象貸付金の信用損失引当金繰入額は、前連結会計年度に比べて1,711百万円増加しました。償却額は、前連結会計年度に比べて2,262百万円増加しました。

  個別評価対象貸付金の国内、海外および種類別の内訳は以下のとおりです。国内個人向け貸付金は、主に契約条件の緩和により回収条件が変更されたため個別に回収可能性の評価を行った同種小口の貸付金です。

 

個別評価対象貸付金内訳

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

国内個人向け:

 

 

不動産ローン

10,850

11,161

カードローン

3,415

3,655

その他

15,317

14,527

 小計

29,582

29,343

国内法人向け:

 

 

不動産業

2,203

2,022

商工業およびその他

2,765

1,239

 小計

4,968

3,261

海外個人向け:

 

 

不動産ローン

129

231

その他

286

774

 小計

415

1,005

海外法人向け:

 

 

ノンリコースローン

856

933

商工業およびその他

13,531

12,075

 小計

14,387

13,008

買取債権

1,484

1,021

 合計

50,836

47,638

 

問題債権のリストラクチャリング

  問題債権のリストラクチャリングは、金融債権のリストラクチャリングのうち、債務者の財政難に関連して、経済的な理由等により、債権者が債務者に譲歩を行うものと定義されています。前連結会計年度および当連結会計年度において発生した金融債権に関する問題債権のリストラクチャリングの条件修正前残高はそれぞれ14,242百万円および18,487百万円、条件修正後残高はそれぞれ11,471百万円および16,678百万円です。

  なお、新型コロナウイルス感染症の拡大により支払猶予の要請を受けた金融債権がありますが、当社および子会社は問題債権のリストラクチャリングの定義に基づく判断により、定義に該当しないものは問題債権のリストラクチャリングには含めていません。

 

  アセットクオリティについての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  9  金融資産の信用の質および信用損失引当金」をご参照ください。

 

信用損失引当金

  当社および子会社はリース純投資および営業貸付金に対し信用損失引当金を設定しています。

 

信用損失引当金の増減内訳

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

期首残高

73,990

64,134

△9,856

△13

リース純投資

16,522

16,303

△219

△1

個別評価対象外貸付金

44,064

36,618

△7,446

△17

個別評価対象貸付金

13,404

11,213

△2,191

△16

繰入額 ※1

7,154

12,125

4,971

69

リース純投資

1,577

1,678

101

6

個別評価対象外貸付金

2,222

5,381

3,159

142

個別評価対象貸付金

3,355

5,066

1,711

51

取崩額(純額)

△20,597

△14,345

6,252

△30

リース純投資

△2,781

△2,610

171

△6

個別評価対象外貸付金

△12,314

△3,971

8,343

△68

個別評価対象貸付金

△5,502

△7,764

△2,262

41

その他 ※2

3,587

1,976

△1,611

△45

リース純投資

985

348

△637

△65

個別評価対象外貸付金

2,646

1,151

△1,495

△57

個別評価対象貸付金

△44

477

521

期末残高

64,134

63,890

△244

△0

リース純投資

16,303

15,719

△584

△4

個別評価対象外貸付金

36,618

39,179

2,561

7

個別評価対象貸付金

11,213

8,992

△2,221

△20

  ※1  連結損益計算書上の「信用損失費用」は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ3,939百万円および7,756百万円であり、リース純投資および営業貸付金以外に対する信用損失費用が含まれています。

  ※2  その他には、主に為替相場の変動および子会社の連結・非連結化に伴う信用損失引当金の増減が含まれています。

 

信用損失費用内訳

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

信用損失費用:

 

 

 

 

リース純投資

1,577

1,678

101

6

個別評価対象外貸付金

2,222

5,381

3,159

142

個別評価対象貸付金

3,355

5,066

1,711

51

小計

7,154

12,125

4,971

69

オフバランスシート信用

エクスポージャー

△4,449

△4,542

△93

2

売却可能負債証券

21

△21

△42

-

売掛金等

1,213

194

△1,019

△84

合計

3,939

7,756

3,817

97

 

  前連結会計年度および当連結会計年度における個別評価対象外貸付金の信用損失費用はそれぞれ2,222百万円および5,381百万円の繰入です。主に米州において、GDP成長率や失業率などの経済指標の将来予測が悪化したため、個別評価対象外貸付金の信用損失費用は増加しました。

  前連結会計年度および当連結会計年度における個別評価対象貸付金の信用損失費用はそれぞれ3,355百万円および5,066百万円の繰入です。主に米州において個別評価対象貸付金の信用損失費用は増加しました。

 

  前連結会計年度におけるオフバランスシート信用エクスポージャーに対する信用損失費用は、主に米州においてマクロ経済の将来見通しが改善したことにより、4,449百万円の戻入となりました。当連結会計年度におけるオフバランスシート信用エクスポージャーに対する信用損失費用は、主に米州において新型コロナウイルス感染症による影響が回復したことにより、4,542百万円の戻入となりました。

 

  信用損失引当金についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  9  金融資産の信用の質および信用損失引当金」をご参照ください。また、オフバランスシート信用エクスポージャーに対する引当金の詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  32  契約債務、保証債務および偶発債務」、および売却可能負債証券に対する信用損失引当金の詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  10  投資有価証券」をご参照ください。

 

 

投資有価証券

投資有価証券の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

投資有価証券新規実行高

620,660

583,399

△37,261

△6

国内

509,164

489,222

△19,942

△4

海外

111,496

94,177

△17,319

△16

投資有価証券残高

2,852,349

2,940,858

88,509

3

(注)生命保険事業に関連する投資有価証券は、投資有価証券残高に含めていますが、これより生じる損益は連結損益計算書上、生命保険料収入および運用益に計上しています。

 

  当連結会計年度における投資有価証券の新規実行高は、前連結会計年度と比べて減少し、583,399百万円となりました。国内における新規実行高は、主に社債および地方債への投資が減少したことにより、前連結会計年度と比べ4%減少しました。海外における新規実行高は、主にファンド投資および売却可能債券への投資が減少したことにより、前連結会計年度と比べ16%減少しました。

  当連結会計年度末の投資有価証券残高は、前連結会計年度末比3%増の2,940,858百万円となりました。

 

投資有価証券内訳

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

持分証券

560,643

589,312

28,669

5

短期売買目的負債証券

2,503

2,179

△324

△13

売却可能負債証券

2,174,891

2,234,608

59,717

3

満期保有目的負債証券

114,312

114,759

447

0

合計

2,852,349

2,940,858

88,509

3

 

  当連結会計年度末における持分証券残高は、主に欧州における上場株式投資および国内におけるファンド投資の増加により、前連結会計年度末比5%増の589,312百万円となりました。短期売買目的負債証券は前連結会計年度末と比べて13%減の2,179百万円となりました。売却可能負債証券は主に国内における地方債および売却可能債券への投資ならびに米州における地方債およびCMBS/RMBSへの投資が増加したことにより、前連結会計年度末比3%増の2,234,608百万円となりました。満期保有目的負債証券は、生命保険事業における日本の国債への投資となります。

  投資有価証券についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  10  投資有価証券」をご参照ください。

 

有価証券売却・評価損益および受取配当金

有価証券売却・評価損益および受取配当金の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

有価証券売却・評価損益(純額)

54,585

30,284

△24,301

△45

受取配当金

1,925

2,146

221

11

合計

56,510

32,430

△24,080

△43

(注)1  生命保険事業に関連する有価証券より生じるすべての損益は、連結損益計算書上、生命保険料収入および運用益に計上しています。

2 「有価証券売却・評価損益(純額)」には、持分証券にかかる未実現の公正価値変動額が含まれます。

 

  有価証券売却・評価損益は、株式の売却益と投資ファンドの評価益が減少したため、前連結会計年度比45%減の30,284百万円となりました。受取配当金は、前連結会計年度比11%増の2,146百万円となりました。上記により、有価証券売却・評価損益および受取配当金は、前連結会計年度比43%減の32,430百万円となりました。

  生命保険事業保有分を含む売却可能負債証券の未実現評価益は、前連結会計年度末および当連結会計年度末においてそれぞれ23,242百万円および16,076百万円となり、未実現評価損は、前連結会計年度末および当連結会計年度末においてそれぞれ124,623百万円および270,182百万円となりました。

 

オペレーティング・リース

オペレーティング・リースの状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

オペレーティング・リース収益

450,454

499,541

49,087

11

オペレーティング・リース原価

322,070

336,987

14,917

5

オペレーティング・リース新規実行高

388,403

446,850

58,447

15

国内

232,059

228,999

△3,060

△1

海外

156,344

217,851

61,507

39

オペレーティング・リース投資残高

1,463,202

1,537,178

73,976

5

 

  オペレーティング・リース収益は、主にアジア・豪州のリース事業や欧州の航空機リース事業におけるリース収益の増加および賃貸不動産売却益の増加により、前連結会計年度比11%増の499,541百万円となりました。オペレーティング・リース資産の売却益は、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ40,148百万円、56,932百万円を計上しています。

  オペレーティング・リース原価は、主にアジア・豪州のリース事業および欧州の航空機リース事業における投資が増加したことにより、前連結会計年度比5%増の336,987百万円となりました。

  オペレーティング・リース新規実行高は、主にアジア・豪州のリース事業および欧州の航空機リース事業における投資が増加したことにより、前連結会計年度比15%増の446,850百万円となりました。

  オペレーティング・リース投資残高は、前連結会計年度末比5%増の1,537,178百万円となりました。

 

機種別オペレーティング・リース投資残高

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

輸送機器

898,602

947,507

48,905

5

測定・分析機器、情報関連機器

120,067

130,836

10,769

9

不動産

260,284

270,939

10,655

4

その他

45,782

47,939

2,157

5

使用権資産

107,742

98,417

△9,325

△9

未収レンタル料

31,639

45,123

13,484

43

貸倒引当金

△914

△3,583

△2,669

合計

1,463,202

1,537,178

73,976

5

 

  輸送機器のオペレーティング・リース投資残高は、主に欧州の航空機リース事業における投資が増加したことにより、前連結会計年度末比5%増の947,507百万円となりました。測定・分析機器、情報関連機器のオペレーティング・リース投資残高は、主にレンタル事業におけるオペレーティング・リース投資が増加したことにより、前連結会計年度末比9%増の130,836百万円となりました。不動産のオペレーティング・リース投資残高は、主に国内で賃貸不動産の投資が増加したことにより、前連結会計年度末比4%増の270,939百万円となりました。その他のオペレーティング・リース投資残高は、主にレンタル事業におけるオペレーティング・リース投資が増加したことにより、前連結会計年度末比5%増の47,939百万円となりました。

  オペレーティング・リースについての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  7  リース取引」をご参照ください。

 

生命保険

  生命保険事業に関連して保有している有価証券、営業貸付金、賃貸不動産およびその他投資からの損益(信用損失費用は除く)をすべて、連結損益計算書上、「生命保険料収入および運用益」に計上しています。

 

生命保険料収入および運用益、生命保険費用の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

生命保険料収入および運用益

481,810

494,070

12,260

3

生命保険料収入

431,289

451,404

20,115

5

生命保険事業にかかる運用益

50,521

42,666

△7,855

△16

生命保険費用

368,140

398,916

30,776

8

 

生命保険事業にかかる運用益の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

有価証券収益

(売却益および評価損益含む)

43,323

35,350

△7,973

△18

デリバティブ損益

6,276

4,820

△1,456

△23

貸付金利息および賃貸不動産収益等

922

2,496

1,574

171

合計

50,521

42,666

△7,855

△16

 

  生命保険料収入および運用益は、前連結会計年度比3%増の494,070百万円となりました。

  生命保険料収入は、保有契約数の増加により、前連結会計年度比5%増の451,404百万円となりました。

  生命保険事業にかかる運用益は、前連結会計年度比16%減の42,666百万円となりました。有価証券収益は、主に変額年金保険契約および変額保険契約の資産運用益が減少しました。

  生命保険費用は、給付金の支払いが増加したことにより、前連結会計年度比8%増の398,916百万円となりました。

生命保険事業の投資状況

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

持分証券

232,413

241,588

9,175

4

売却可能負債証券

1,674,409

1,643,803

△30,606

△2

満期保有目的負債証券

114,312

114,759

447

0

投資有価証券合計

2,021,134

2,000,150

△20,984

△1

貸付金および賃貸不動産等

46,279

45,576

△703

△2

合計

2,067,413

2,045,726

△21,687

△1

 

  当連結会計年度末における投資有価証券残高は、ファンド投資により持分証券が増加した一方、変額年金保険契約および変額保険契約の運用資産の減少や売却負債証券の評価損失が増加したため、前連結会計年度末比1%減の2,000,150百万円となりました。

  生命保険についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  25  生命保険事業」をご参照ください。

 

商品および不動産売上高

商品および不動産売上高、棚卸資産の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

商品および不動産売上高

435,398

392,569

△42,829

△10

商品および不動産売上原価

381,119

333,009

△48,110

△13

販売用不動産新規実行高

76,334

82,786

6,452

8

棚卸資産残高

139,563

169,021

29,458

21

 

  商品および不動産売上高は、主に当連結会計年度の子会社の売却や投資先の商品売上高の減少により、前連結会計年度比10%減の392,569百万円となりました。

  商品および不動産売上原価は、上記の商品および不動産売上高と同様に、主に当連結会計年度の子会社の売却や投資先の商品売上原価の減少により、前連結会計年度比13%減の333,009百万円となりました。商品および不動産売上原価に計上された評価損の金額は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ10,492百万円および1,205百万円です。なお、商品および不動産売上原価には、広告宣伝費やモデルルーム費用などの先行費用を含んでいます。

  当連結会計年度における販売用不動産の新規実行高は、前連結会計年度比8%増の82,786百万円となりました。

  当連結会計年度末の棚卸資産残高は、主に当連結会計年度に子会社を買収したため、前連結会計年度末比21%増の169,021百万円となりました。

  商品および不動産売上高についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  5  顧客との契約から生じる収益」をご参照ください。

 

サービス

サービス収入/費用、事業用資産の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

サービス収入

816,604

930,151

113,547

14

サービス費用

495,110

571,127

76,017

15

事業用資産新規実行高

80,415

51,331

△29,084

△36

国内

28,600

33,425

4,825

17

海外

51,815

17,906

△33,909

△65

事業用資産残高

561,846

620,994

59,148

11

 

  サービス収入は、主に環境エネルギー事業にかかる収入の増加により、前連結会計年度比14%増の930,151百万円となりました。

  サービス費用は、上記のサービス収入と同様に、主に環境エネルギー事業にかかる費用の増加により、前連結会計年度比15%増の571,127百万円となりました。

  事業用資産新規実行高は、海外子会社の発電事業への投資が減少したことにより、前連結会計年度比36%減の51,331百万円となりました。

  事業用資産は、主に海外における発電事業へ投資および国内における施設運営事業資産が竣工したことにより、前連結会計年度末比11%増の620,994百万円となりました。

  サービスについての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  5  顧客との契約から生じる収益」をご参照ください。

 

支払利息

  支払利息は、前連結会計年度の68,232百万円に比べて87%増の127,618百万円となりました。また、短期および長期借入債務ならびに預金の残高は、前連結会計年度末の7,142,843百万円に比べて12%増の7,964,864百万円となりました。

  毎月末残高による円貨の短期および長期借入債務ならびに預金の平均利率は、前連結会計年度の0.3%に比べて横ばいの0.3%になりました。また、毎月末残高による外貨の短期および長期借入債務ならびに預金の平均利率は、前連結会計年度の2.0%に比べて1.6%増の3.6%になりました。金利の変動リスクについては「第2  事業の状況  3  事業等のリスク  (4)市場リスク  ①  金利および為替相場の変動による影響」を、借入債務については「第2  事業の状況  4  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (6)資金調達および流動性  ④  短期、長期借入債務および預金」をご参照ください。

 

その他の損益

  その他の損益は、前連結会計年度の20,494百万円の損失から当連結会計年度は14,445百万円の損失となりました。その他の損益に含まれる為替差損益は、前連結会計年度の3,349百万円の損失から当連結会計年度は1,956百万円の損失となりました。また、その他の損益に含まれる営業権およびその他の無形資産の減損は、前連結会計年度は22,561百万円でしたが、当連結会計年度は515百万円となりました。営業権およびその他の無形資産については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  14  営業権およびその他の無形資産」をご参照ください。

 

販売費および一般管理費

  販売費および一般管理費の内訳

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

人件費

300,590

321,328

20,738

7

販売費

76,678

87,199

10,521

14

管理費

136,431

142,506

6,075

4

社用資産減価償却費

9,083

8,373

△710

△8

合計

522,782

559,406

36,624

7

 

  当連結会計年度における販売費および一般管理費の57%が従業員給与およびその他の人件費であり、残りは事務所賃借料、通信費、旅費交通費等の販売費およびその他の一般管理費です。当連結会計年度の販売費および一般管理費は、前連結会計年度に比べて7%増加しました。

長期性資産評価損

  当連結会計年度の長期性資産評価損は、オフィスビル、商業施設、賃貸マンション、ホテル、開発中および未開発の土地など国内外の長期性資産について減損判定を行った結果、前連結会計年度の35,666百万円に比べて33,369百万円減の2,297百万円となりました。売却予定または割引前見積将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回っているオフィスビル2物件、商業施設2物件、賃貸マンション20物件およびその他の長期性資産に対して、それぞれ1,535百万円、51百万円、17百万円、および694百万円の評価損を計上しました。なお、その他の長期性資産に対して計上した評価損には一部の子会社が保有する社用資産にかかる186百万円を含んでいます。長期性資産評価損についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  26  長期性資産評価損」をご参照ください。

 

有価証券評価損

  当連結会計年度の有価証券評価損は、主に海外の売却可能負債証券および市場性のない株式に対して計上しています。当連結会計年度の有価証券評価損は、前連結会計年度の730百万円から824百万円となりました。有価証券の減損の詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  10  投資有価証券」をご参照ください。

 

 

持分法投資損益

  持分法投資損益は、米州の投資先の持分法投資損益が減少したことに加え、減損を認識した影響等でアジアの投資先の持分法投資損益が減少した一方で、不動産に関する投資先やAvolon等の持分法投資損益が増加したため、前連結会計年度の15,006百万円から当連結会計年度は25,091百万円に増加しました。関連会社投資についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  13  関連会社投資」をご参照ください。

 

子会社・関連会社株式売却損益および清算損

  子会社・関連会社株式売却損益および清算損は、前連結会計年度に、弥生株式会社の事業売却をはじめとして国内、米州における子会社および関連会社株式の売却等が好調だったことにより、前連結会計年度の187,787百万円から当連結会計年度は26,915百万円に減少しました。事業売却についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  4  買収および事業売却」をご参照ください。

 

バーゲン・パーチェス益

  前連結会計年度において、バーゲン・パーチェス益の計上はありません。当連結会計年度において、当連結会計年度に行った買収のうち4件に関連して、1,174百万円のバーゲン・パーチェス益を計上しました。バーゲン・パーチェス益についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  4  買収および事業売却」をご参照ください。

 

法人税等

  法人税等は主に税引前当期純利益の減少により、前連結会計年度の187,264百万円から当連結会計年度は87,500百万円に減少しました。法人税等についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  18  法人税等」をご参照ください。

 

非支配持分に帰属する当期純利益

  非支配持分に帰属する当期純利益には、子会社の非支配持分にかかる損益を計上しています。非支配持分に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の5,477百万円から当連結会計年度は6,561百万円となりました。

 

償還可能非支配持分に帰属する当期純利益

  償還可能非支配持分に帰属する当期純利益には、償還可能な持分を発行している子会社の非支配持分にかかる損益を計上しています。前連結会計年度は、償還可能非支配持分に帰属する当期純利益または当期純損失の計上はありませんでした。当連結会計年度は、償還可能非支配持分に帰属する当期純利益を32百万円計上しました。償還可能非支配持分についての詳細は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  20  償還可能非支配持分」をご参照ください。

 

(4) 財務戦略の基本的な考え方

  資金調達に関しては、調達手段や調達先の多様化とバランスを意識し、高い長期調達比率の維持と償還時期の分散を図っています。手元流動性については、ストレステストなどを通じて、適切な水準の確保に努めています。株主資本については、全ての資産について、内包するリスクに対する必要資本(リスクキャピタル)を独自の方法で計測し、新規投資のための機動性と健全性のバランスを考慮した上で、株主資本使用率(株主資本に占めるリスクキャピタルの割合)が適切な水準にあることをモニタリングしています。

  信用格付については、資本の充足性や資金調達状況、資産の質などについて当社社内で計測・評価をするとともに、格付機関からの評価を定期的に確認しています。

  本有価証券報告書提出日現在 、オリックスグループが格付機関から取得している発行体格付(もしくはカウンターパーティ格付)は、S&P グローバル・レーティング・ジャパンで「A-」、ムーディーズ・インベスターズ・サービスで「A3」、フィッチ・レーティングス・ジャパンで「A-」、格付投資情報センター(R&I)で「AA-」、日本格付研究所(JCR)で「AA」です。

 

(5) 資金需要の主な内容

  オリックスグループの資金需要には、主に営業活動における、事務機器・自動車・ICT機器・測定機器・不動産・航空機などのリース資産の購入、顧客への営業貸付金の実行、関連会社への投資、子会社買収、投資有価証券の購入、事業用資産の購入などがあります。

 

(6)資金調達および流動性

①  資金調達方針

  オリックスグループでは「調達の安定性維持・向上」と「流動性リスク低減」を主たる資金調達方針としています。「調達の安定性維持・向上」のため、金融機関借入、社債発行等による資本市場調達ならびにアセットファイナンスの活用など、調達手段の多様化と調達する国や投資家層などの調達先の分散を図っています。また「流動性リスク低減」のため、調達期間の長期化による償還期日の分散と、現預金の保有およびコミットメントラインの設定による手元流動性の確保を行っています。手元流動性の確保にあたっては、調達の安定性と資金効率の両面からストレステストを行い、その必要水準を適宜見直しています。また、オリックスグループでは、調達コスト低減も重要な課題であると考えています。そのため、格付機関による格付を重視し、一定水準の格付を維持するよう努めています。さらに、格付の維持は調達コストの面のみならず、不安定な金融環境下で資本市場調達を行う際にも有効であると考えています。

 

  ロシア・ウクライナの問題などの地政学的リスクの高まりや、世界的なインフレ率の上昇および各中央銀行の利上げ、欧米金融機関の信用不安など不透明な状況は継続しています。今後の状況次第では、調達コストの上昇を含む流動性リスクの増加が想定されます。具体的には、金融機関借入において新規借入や既存借入の期日更新が困難になること、また、資本市場調達において社債、ミディアム・ターム・ノート、コマーシャル・ペーパーによる調達が困難になる、あるいはそのコストが上昇することなどが想定されます。オリックスグループでは、上記方針のとおり、調達の安定性維持と流動性リスク低減に努めており、また、コストの上昇についても高格付を維持することや、既存資金の期日更新時に合理的な金利水準での調達を実現できるようマーケットとの良好なコミュニケーションに努めています。

 

  国内外の子会社の中には調達方針を含むリスク管理に関して規制を受ける子会社があり、主要な子会社はオリックス銀行およびオリックス生命保険です。規制を受ける子会社は各社において調達方針を含む社内規程を定め、当社ならびに他のグループ会社とは切り離した流動性リスク管理を行っています。

 

  なお、流動性リスク管理については「第4  提出会社の状況  4  コーポレート・ガバナンスの状況等  (1)コーポレート・ガバナンスの概要  5)全社的リスク管理体制  ②  主なリスク管理  (e)流動性リスク管理(資金調達に関するリスク管理)」をご参照ください。

 

②  資金管理の状況

  オリックスグループの資金調達においては、当社が主導的な役割を担い、国内外の子会社への資金配分を管理しています。主な国内子会社(オリックス銀行やオリックス生命保険などの金融当局による規制を受ける子会社を除く)とは、キャッシュマネジメントシステムを活用して資金の供給および吸収を行い、効率的な資金管理を行っています。海外子会社に関しては、主に金融機関からの借入や社債発行などの現地での調達を推進する一方、親子ローンも活用しています。また、当社は、海外子会社が単独で利用可能なコミットメントライン枠の設定や、当社のコミットメントライン枠を海外子会社にも利用可能にすることで、海外子会社の資金調達を支援しています。

 

  オリックス銀行は、預金を通じて主要な事業資金を調達しており、営業活動として貸付業務を行っていますが、銀行法などの規制においてオリックスグループへの貸付には上限が課されており、この上限を超えた貸付は禁止されています。オリックス生命保険は保険を引受け、保険契約者から受け取った保険料などを投融資活動で運用しておりますが、保険業法などの規制によってオリックスグループへの貸付は規制の対象となっています。このため、オリックスグループではこれらの子会社からの資金提供に依存しない流動性管理を行っています。

 

③  流動性の源泉

(a)金融機関からの借入

  オリックスグループの借入先は多岐にわたり、大手銀行、地方銀行、外資系銀行、生命保険会社、損害保険会社、農林系金融機関等となっています。これら取引金融機関は当連結会計年度末現在約200社にのぼり、その多くは当社財務部や海外子会社と直接の取引関係にあり、十分なコミュニケーションと強い信頼関係を構築しています。借入残高の大半は日系金融機関からの借入となっています。なお、前連結会計年度末および当連結会計年度末現在における金融機関からの短期借入債務はそれぞれ399,589百万円および464,287百万円、長期借入債務はそれぞれ3,240,763百万円および3,734,530百万円です。

 

  当連結会計年度に劣後特約付シンジケートローン(ハイブリッドローン)34,000百万円を調達しました。今後も調達のバランスを考慮しながら、財務の安定化を図っていきます。

 

(b)コミットメントライン

  オリックスグループは流動性の確保手段として、金融機関との間でシンジケート方式を含むコミットメントライン契約を数多く締結しています。コミットメントラインは、契約の更新時期が一時期に重ならないように、その分散を図っています。前連結会計年度末および当連結会計年度末現在におけるオリックスグループのコミットメントライン設定額総額は、それぞれ651,379百万円および698,560百万円です。このうち前連結会計年度末および当連結会計年度末現在における利用可能となっている金額(未使用額)はそれぞれ507,181百万円および518,585百万円です。これらのコミットメントラインの一部は当社および海外子会社が外貨で利用することが可能となっています。当社ではコマーシャル・ペーパー等の償還や現金および現金等価物の残高などを考慮しつつ、コミットメントライン契約を締結しています。

 

(c)資本市場からの調達

  株式発行を除く資本市場からの調達には、社債、ミディアム・ターム・ノート、コマーシャル・ペーパーおよび営業貸付金等の証券化が含まれます。

 

 

社債およびミディアム・ターム・ノート

  社債およびミディアム・ターム・ノートについては、当社の基本方針である「調達の安定性維持・向上」と「流動性リスク低減」を達成するため、今後も国内外の機関投資家、個人投資家からバランスよく調達していきます。

 

  オリックスグループは国内外で無担保普通社債、利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)(ハイブリッド債)、ミディアム・ターム・ノートを発行し、長期資金の確保と投資家の分散を図っています。

  オリックスグループの社債およびミディアム・ターム・ノートの残高は、前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において、それぞれ1,029,933百万円および1,324,622百万円です。このうち海外子会社での残高は、前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において、それぞれ63,053百万円および48,189百万円です。

  当社の国内における機関投資家向け社債の残高は、前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において、それぞれ418,735百万円および468,864百万円であり、個人向けはそれぞれ149,780百万円および154,640百万円です。当社の海外で発行された社債およびミディアム・ターム・ノートの残高は、前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において、それぞれ388,195百万円および636,770百万円です。

 

コマーシャル・ペーパー

  当社は投資家に直接発行するコマーシャル・ペーパーを発行し、その投資家層は、金融機関、投資信託および事業法人等と多岐に分散されています。また、コマーシャル・ペーパーの発行に際しては、手元流動性の水準を考慮するとともに、なるべく期日が重ならないように発行日や期間を分散するようにしています。前連結会計年度末および当連結会計年度末現在におけるオリックスグループのコマーシャル・ペーパーは、それぞれ40,050百万円および44,509百万円です。

 

証券化

  オリックスグループは、営業貸付金等の証券化を行っています。これら証券化について、会計上必要な場合には、証券化に伴う支払債務を負債として認識しています。前連結会計年度末および当連結会計年度末現在において、証券化に伴う支払債務はそれぞれ156,350百万円および150,571百万円です。

 

(d)預金

  オリックスグループではオリックス銀行およびORIX Asia Limitedが預金の受け入れを行っています。これらの預金を受け入れている子会社は金融当局および関連法令により規制を受け、オリックスグループへの貸付には制限があります。

  預金の多くを受け入れているオリックス銀行は、個人向け預金を中心とした受け入れを行い、預金は安定的に推移しています。前連結会計年度末および当連結会計年度末現在におけるオリックス銀行の預金は、それぞれ2,267,323百万円および2,238,651百万円です。

 

④  短期、長期借入債務および預金

(a)短期借入債務

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

金融機関からの借入

399,589

464,287

64,698

16

コマーシャル・ペーパー

40,050

44,509

4,459

11

合計

439,639

508,796

69,157

16

  (注)前連結会計年度末および当連結会計年度末現在においてVIEの短期借入債務はありません。

 

  当連結会計年度末現在における短期借入債務は508,796百万円であり、借入債務の総額に占める割合(預金を除く)は前連結会計年度末9%、当連結会計年度末現在9%となっています。当連結会計年度末現在における短期借入債務の91%は金融機関からの借入となっています。

 

(b)長期借入債務

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

金融機関からの借入

3,240,763

3,734,530

493,767

15

社債

997,654

1,175,087

177,433

18

ミディアム・ターム・ノート

32,279

149,535

117,256

363

営業貸付金の証券化等に伴う支払債務

156,350

150,571

△5,779

△4

合計

4,427,046

5,209,723

782,677

18

  (注)前連結会計年度末および当連結会計年度末現在におけるVIEの長期借入債務のうち、債権者または受益権者が当社または子会社の他の資産に対する請求権をもたないものはそれぞれ431,312百万円および349,528百万円です。

 

  当連結会計年度末現在における長期借入債務は5,209,723百万円であり、借入債務の総額に占める割合(預金を除く)は前連結会計年度末91%、当連結会計年度末現在91%となっています。当連結会計年度末現在における長期借入債務の72%は金融機関からの借入となっています。

  当連結会計年度末現在における長期借入債務の利払いのうち44%は固定金利で、残りが変動金利となっています。長期借入債務の償還スケジュールや長短借入債務の金利の詳細については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  15  短期および長期借入債務」をご参照ください。

 

  当社は借入金の金利変動リスク管理の目的で金利スワップ等のデリバティブ契約を結んでいますが、詳細については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  28  デリバティブとヘッジ活動」をご参照ください。

 

(c)預金

 

前連結会計年度末

(百万円)

当連結会計年度末

(百万円)

増減

金額(百万円)

率(%)

預金

2,276,158

2,246,345

△29,813

△1

  (注)前連結会計年度末および当連結会計年度末現在においてVIEにおける預金はありません。

 

  預金の詳細については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  16  預金」をご参照ください。

 

⑤  キャッシュ・フロー

  当社のキャッシュ・フローは、主に以下の資金流出および資金流入からもたらされます。

 

・営業キャッシュ・フローに区分される、リース純投資の回収、生命保険関連収益および費用、棚卸資産の仕入および売上や、サービス収入および費用等に伴う資金の流出入

・投資キャッシュ・フローに区分される、リース資産の購入および売却、有価証券の購入および売却や、顧客への営業貸付金の実行および元本返済等に伴う資金の流出入

・財務キャッシュ・フローに区分される、長短借入債務の調達および返済や、預金の受入等に伴う資金の流出入

 

  必要資金は、営業資産の新規実行高に大きく左右されます。リース資産や貸付金などの新規実行高が増加する

と、需要に応じて必要資金も増加し、反対に、減少するとそれに伴い必要資金も減少し、債務返済額が増加します。

 

  支払利息および税金に関するキャッシュ・フローの情報については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  6  キャッシュ・フローに関する情報」をご参照ください。

 

キャッシュ・フローの状況

  当連結会計年度末現在の現金、現金等価物および使途制限付現金(以下、「資金」)は、前連結会計年度末より275,096百万円増加し、1,366,908百万円になりました。

  営業活動によるキャッシュ・フローは、主に保険契約債務および保険契約者勘定の増加額が縮小したことや、前第4四半期連結会計期間に行った弥生株式会社の事業売却に伴い法人税等の支払額が増加したことなどにより、前連結会計年度の1,103,370百万円から当連結会計年度は913,088百万円へ資金流入が減少しました。

  投資活動によるキャッシュ・フローは、主に営業貸付金の元本回収やオペレーティング・リース資産の売却が増加した一方で、リース資産の購入の増加や子会社買収の増加および子会社売却の減少などにより、前連結会計年度の808,846百万円から当連結会計年度は1,098,478百万円へ資金流出が増加しました。

  財務活動によるキャッシュ・フローは、主に満期日が3ヶ月超の借入債務による調達が増加したことなどにより、前連結会計年度の306,618百万円の資金流出から当連結会計年度は438,308百万円の資金流入となりました。

 

⑥  買付予約額

  当連結会計年度末現在におけるリース資産の買付予約額は4,066百万円です。

  その他詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  32  契約債務、保証債務および偶発債務」をご参照ください。

 

⑦  オフバランスシート・アレンジメント

(a)SPEの利用

  当社および子会社は、リース債権、営業貸付金といった金融資産を定期的に証券化しています。証券化によって、資本市場へのアクセスを可能にし、資金調達手段・投資家層の多様化が図られると同時に信用リスク・金利変動リスクの低減化にも一部寄与しています。

 

  証券化では、証券化の対象となる資産をSPEに譲渡し、その資産を担保とした証券を投資家に発行します。

 

  当社および子会社は、資産の証券化を行うにあたり、SPEを継続的に使用する予定です。資産の証券化に関する詳細については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  11  金融資産の譲渡」をご参照ください。

 

投資商品

  当社および子会社は、SPEに類似した形態である組合方式を利用した投資商品を提供し、この商品の販売および組成を行っています。投資家は、航空機、船舶やその他の大型物件を購入してリースするために必要な資金の一部を組合に投資し、残りの資金は組合がノンリコースローンの形態で金融機関から調達します。この投資に関するリスクおよび便益はすべて投資家(および組合への資金の貸し手)に帰属しており、リース事業から生じる損益は投資家が計上します。組成と販売、一部サービサーや組合管理者としての責任が当社および子会社の責任範囲です。組成や管理からの手数料は連結財務諸表に計上しています。当社および子会社は、一部の組合・SPEを除き、組合または関係するSPEに対して保証を行っておらず、貸付のコミットメントもしくは貸付残高もありません。

 

その他金融取引

  航空機、船舶および不動産に関連するファイナンス取引、投資ファンドに関する取引および不動産の取得や開発プロジェクト等において、SPEに対しローン供与および出資をしている場合があります。SPE形態を利用した取引についてはすべて、当社および子会社がSPEの主たる受益者となるような変動持分を保有しているかどうかを判定します。当社および子会社がSPEの主たる受益者であると結論付けられた場合は当該SPEを連結し、それ以外の場合については、貸付金および出資等として、連結貸借対照表に計上しています。

 

  SPEを利用した取引に関する詳細は、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  12  変動持分事業体」をご参照ください。

 

(b)コミットメント

  当連結会計年度末現在における保証残高、貸付金およびその他のコミットメント契約の返済スケジュールは以下のとおりです。

 

合計

(百万円)

1年以内

(百万円)

1年超〜

3年以内

(百万円)

3年超〜

5年以内

(百万円)

5年超

(百万円)

保証残高

921,864

91,435

204,080

243,659

382,690

貸付金およびその他の

コミットメント契約

605,939

196,911

108,309

42,042

258,677

合計

1,527,803

288,346

312,389

285,701

641,367

 

  米国の子会社は、米連邦住宅抵当公庫(以下、「ファニーメイ」)のDelegated Underwriting and Servicingプログラムおよび米連邦住宅抵当貸付公社(以下、「フレディマック」)のDelegated Underwriting Initiativeプログラムに基づいて、事前にファニーメイおよびフレディマックの承認を得ることなしに、集合住宅や高齢者向け住宅ローン債権の引受け、実行、資金提供およびサービシングを行う権限を有しています。これらのプログラムにおいてファニーメイおよびフレディマックは債権購入のコミットメントを提供しています。

  これらのプログラムでは、当該子会社は、ファニーメイおよびフレディマックに譲渡した一部の債権のパフォーマンスを保証し、それらの債権から損失が発生した場合に、その損失の一部を負担する保証の履行リスクを有しています。当連結会計年度末において、上表に含まれる当該保証にかかる残高は、436,069百万円です。

 

  また、ファニーメイおよびフレディマックに対する債権の売却に関連して、当該子会社は、表明・保証条項を提供しています。表明・保証条項の対象は、住宅ローンがファニーメイおよびフレディマックの要求を満たすものであること、財産における抵当権の有効性、文書が有効かつ強制力があること、財産における権原保険などです。表明・保証条項に違反した場合、当該子会社は関連する債権を買い戻すか、ファニーメイおよびフレディマックにかかる損失を補償し、債権に損失が及ばないようにする必要があります。当連結会計年度において、子会社はそのような買戻し要求を受けていません。

 

  コミットメント契約、保証債務および偶発債務の詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  32  契約債務、保証債務および偶発債務」をご参照ください。

 

(c)契約上の義務の開示

  当連結会計年度末現在における契約債務の返済スケジュールは以下のとおりです。

 

合計

(百万円)

1年以内

(百万円)

1年超〜

3年以内

(百万円)

3年超〜

5年以内

(百万円)

5年超

(百万円)

預金

2,246,345

1,211,339

806,950

147,049

81,007

長期借入債務

5,209,723

877,260

1,269,463

1,219,961

1,843,039

リース資産の買付予約額

4,066

4,066

借手のリース取引に関するリース負債

307,345

54,004

77,211

53,215

122,915

解約不能なシステム委託料の

支払予定額

14,199

5,846

5,926

2,426

1

金利スワップ:

 

 

 

 

 

想定元本

(変動から固定)

569,282

76,916

151,352

114,632

226,382

想定元本

(固定から変動)

46

46

 合計

8,351,006

2,225,365

2,314,968

1,537,283

2,273,390

 

  上表に含まれないその他の科目には短期借入債務、支払手形、買掛金および未払金、保険契約債務および保険契約者勘定があります。当連結会計年度末におけるこれらの残高はそれぞれ508,796百万円、366,851百万円、2,065,366百万円です。

 

  年金制度およびデリバティブの詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  19  年金制度」および「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  28  デリバティブとヘッジ活動」をご参照ください。コミットメントおよび契約債務のための資金については、金額、満期までの期間およびその他特性に応じて、当社および子会社の有する多様な資金調達源のいずれか、もしくはそのすべてから調達する予定です。

 

  借入債務および預金の詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  15  短期および長期借入債務」および「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  16  預金」をご参照ください。

 

  リース負債の詳細については「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  連結財務諸表注記  7  リース取引」をご参照ください。

 

  オリックスグループでは、既知の契約上の義務について勘案した現預金の保有およびコミットメントラインの設定による手元流動性の確保を行っています。

 

(7)特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく営業貸付金の状況

  「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社個別における営業貸付金の状況は以下のとおりです。

  本項目における数値は、日本会計基準により作成しており、貸金業法の規定に該当しない債権2,056,574百万円を含めて表示しています。

 

①  貸付金の種別残高内訳

2023年3月31日現在

 

貸付種別

件数

(件)

構成割合

(%)

残高

(百万円)

構成割合

(%)

平均約定金利

(%)

消費者向

無担保

(住宅向を除く)

有担保

(住宅向を除く)

住宅向

1,041

23.69

8,284

0.35

1.81

1,041

23.69

8,284

0.35

1.81

事業者向

3,353

76.31

2,350,911

99.65

1.75

合計

4,394

100

2,359,196

100

1.75

 

②  資金調達内訳

2023年3月31日現在

 

借入先等

残高(百万円)

平均調達金利(%)

金融機関等からの借入

2,665,432

1.74

その他

1,327,199

2.07

(社債・CP)

(1,316,491)

(2.08)

合計

3,992,632

1.85

自己資本

1,189,686

(資本金・出資額)

(221,111)

(-)

(注)当事業年度における貸付金譲渡金額は、885百万円です。

 

③  業種別貸付金残高内訳

2023年3月31日現在

 

業種別

先数(件)

構成割合(%)

残高(百万円)

構成割合(%)

製造業

159

5.25

5,091

0.22

建設業

265

8.76

15,335

0.65

電気・ガス・熱供給・水道業

55

1.82

71,499

3.03

運輸・通信業

76

2.51

33,439

1.42

卸売・小売業、飲食店

477

15.76

25,117

1.06

金融・保険業

62

2.05

1,506,091

63.84

不動産業

437

14.45

602,854

25.55

サービス業

552

18.24

84,870

3.60

個人

900

29.74

8,284

0.35

その他

43

1.42

6,610

0.28

合計

3,026

100

2,359,196

100

(注)不動産業には、特別目的会社を債務者とするノンリコースローンを含めて表示しています。

 

④  担保別貸付金残高内訳

2023年3月31日現在

 

受入担保の種類

残高(百万円)

構成割合(%)

有価証券

8

0.01

(うち株式)

(8)

(0.01)

債権

66,493

2.82

(うち預金)

(437)

(0.02)

商品

不動産

169,147

7.16

財団

その他

31,066

1.32

266,715

11.31

保証

40,178

1.70

無担保

2,052,302

86.99

合計

2,359,196

100

(注)無担保には、関係会社に対する貸付金2,047,608百万円が含まれています。

 

⑤  期間別貸付金残高内訳

2023年3月31日現在

 

期間別

件数(件)

構成割合(%)

残高(百万円)

構成割合(%)

1年以下

1,837

41.81

151,165

6.41

1年超  5年以下

1,344

30.58

1,947,783

82.56

5年超  10年以下

511

11.63

216,893

9.19

10年超  15年以下

21

0.48

21,496

0.91

15年超  20年以下

98

2.23

5,151

0.22

20年超  25年以下

314

7.15

928

0.04

25年超

269

6.12

15,777

0.67

合計

4,394

100

2,359,196

100

一件あたり平均期間

4.18年

(注)期間は、約定期間によっています。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

  特記事項はありません。