第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループでは、私たちが創業より大切にしてきた価値観や事業活動の基礎となる考え方を表すものとして、以下の「創業の精神」「経営理念」を定めております。また、これからどのような姿を目指すのかを明確にするため、「長期ビジョン」を掲げております。

 

創業の精神

「信為萬事本(信を万事の本と為す)」

「信義は全てのものごとの基本である」と捉え、消費者の皆様・お取引先の皆様との

「信用」と「信頼」を第一に考え、事業に取り組む。

 

 

経営理念

「夢のある未来」「豊かな社会」の実現に貢献する

当社の事業を通じ、すべてのステークホルダーにとって

「夢のある未来」「豊かな社会」となるよう尽力する。

 

 

長期ビジョン

「アジアのコンシューマーファイナンスカンパニーとしてトップブランドを確立する」

 

当社グループは、コンシューマーファイナンスを通じて、人々の生活が豊かになるよう、グループの役職員が一体となり、これからも真摯に事業へ取り組んでまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

当社グループでは、長期ビジョン実現に向けて、その戦略を実行する中期経営計画「RAISE 2020」を2018年度よりスタートさせています。「日本・ASEANをメインフィールドとし お客様に選ばれる先進的なコンシューマーファイナンスカンパニー」という中期経営ビジョンの実現に向けて、成長戦略を着実に実行してまいります。

まず、国内においては、少子高齢化や生産年齢人口の減少といった構造的な課題に直面していますが、クレジット事業やファイナンス事業を中心として、Web申込機能の充実や多様な返済プランの提供など、お客様や加盟店様のニーズを素早くとらえ、利便性や競争力を高めた商品・サービスを提供することで持続的な成長を目指しております。また、キャッシュレス化の急速な拡大によって注目を集める決済分野においては、クレジットカードのアクワイアリングに加え、QRコード決済の取次業務や後払い決済サービスなど決済機能の拡充を図りながら、グループ一体となって推進してまいります。成長ドライバーとして期待の高まる海外事業については、当社グループが進出するASEAN地域は引き続き高い経済成長率を維持しております。一方で、これまでの国内事業と比べて想定しえない規制や市場環境の急速な変化を経験してきました。このような変化の激しい状況にあっても、しっかりと事業基盤を築き、着実に利益を拡大できるように、当社からの支援態勢やガバナンスを強化してまいります。

また、成長をより確かなものとするため、さまざまなコスト構造改革に継続して取り組んでまいります。加えて、AIやRPAなどを積極的に活用して、高いレベルでの業務品質を維持しながら、生産性の向上に努め、成長基盤を強化してまいります。

 

(3)目標とする経営指標

当社グループでは、2018年度より第13次中期3カ年経営計画「RAISE 2020」がスタートしております。最終年度となる2020年度において目標とする経営指標は、新型コロナウイルス感染症が当社グループに与える影響について、現時点での合理的な算出が困難であるため未定としております。今後、合理的な算出が可能となりました段階で、速やかに公表いたします。

 

(4)優先的に対処すべき課題

2018年度よりスタートしました中期経営計画「RAISE 2020」では、課題解決と持続的な成長を遂げるため、3つの重点方針「国内事業の持続的成長」「海外事業の成長拡大」「生産性の向上と成長基盤の強化」に取り組んでおります。当社グループは、長期ビジョンである「アジアのコンシューマーファイナンスカンパニーとしてトップブランドを確立する」の実現に向けて、経営体質のさらなる強化を図ってまいります。

このような方向性のもと、当社グループにおける優先的に対処すべき課題は次のとおりです。

① 国内事業の持続的成長

・クレジット事業をはじめとした国内事業は、市場ニーズを捉え、新たなサービスを提供する

ことにより市場シェアをさらに追求するとともに、営業の効率化と生産性の向上、事業間・

グループ内の連携を強化することにより、事業の拡大を図ってまいります。

・決済市場の拡大を成長機会と捉え、キャッシュレスやペイメント関連分野に対する積極的な

リソース投入により商品開発力と推進体制を強化し、事業拡大を図ってまいります。

 

② 海外事業の成長拡大

・ベトナム、インドネシアでは、各種販売促進施策に加え、審査や債権管理体制を強化し、債

権の良質化を推し進め、利益の拡大を図ります。また、カンボジア及び2019年度に連結子会

社化したフィリピンは、事業基盤の構築に重点をおいております。当社グループがこれまで

培ってきたノウハウを活かしつつ、商習慣や法制度、行政対応の違い等に一つ一つしっかり

と対応しながら、海外事業の拡大を図ってまいります。

・内部統制システムの整備やガバナンスの強化を図ることで盤石なグループ管理体制を構築す

るとともに、システム、経理、財務及び人事面等の支援態勢を強化してまいります。

 

③ 生産性の向上と成長基盤の強化

・株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループとの連携強化により、収益・財務など経営基盤

のさらなる強化を図ってまいります。

・継続的なIT投資によるトップラインの拡大と、AIやRPAなどの導入による業務効率化を加速

させ、グループベースでのコスト構造改革や業務改革の実行により、高い生産性の実現を目

指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)コンプライアンスリスク

 当社グループは、当社が貸金業、包括及び個別信用購入あっせん業、資金決済業(プリペイド・カード業務)、連結子会社が債権管理回収業(サービサー業務)などを行っておりますが、これらについては、法令により当局に登録又は許可が必要な事業とされています。

 万一法令に抵触する行為があった場合には、当局から法令による処分(業務改善命令、業務の一部又は全部の停止命令、登録の取消など)を受ける可能性があり、その場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。

  <割賦販売法、特定商取引法>

 当社の包括及び個別信用購入あっせん関連の事業は、「割賦販売法」の適用を受けます。このため当社は、同法の定める行為規制(支払可能見込額調査、加盟店調査、書面の交付、クレジットカード番号等の適切な管理など)、民事ルール(支払停止の抗弁、与信契約のクーリングオフ、契約解除等に伴う損害賠償の額など)及び認定割賦販売協会の自主ルールを遵守した業務運営を確保しなければなりません。また、当社が取り扱うクレジット契約が訪問販売などの特定商取引法類型のいずれかに該当する方法で行われる場合は、「特定商取引法」の適用を受け、同法を遵守した業務運営を確保しなければなりません。

 

  <貸金業法>

 当社の融資事業は、「貸金業法」の適用を受けます。このため当社は、貸金業法の定める各種規制(過剰貸付の禁止、貸付条件並びに標識の表示、書面の交付、帳簿の備え付け、取立行為の規制、債権証書の返還など)及び認定貸金業協会の自主ルールを遵守した業務運営を確保しなければなりません。

 

  <資金決済法>

 当社のプリペイド・カード事業は、「資金決済法」の適用を受けます。

 このため当社は、資金決済に関するサービスの提供にあたり、法令等遵守態勢の整備、利用者等の保護、資金決済システムの安全性の確保等を規定した認定資金決済事業者協会の自主ルールを遵守した業務運営を確保しなければなりません。

 

  <犯罪収益移転防止法>

 当社グループのクレジットカード事業、融資事業及びリース事業は、「犯罪収益移転防止法」の適用を受けます。

 このため、犯罪収益移転防止法の定める取引時確認及び疑わしい取引の届出を遵守した業務運営を確保しなければなりません。

 当社グループでは、これら法令を遵守するために、全役職員を対象とした教育を継続的に実施するとともに、法令及び社内規程に基づく業務運営が適正に行われているかどうかについて、定期的に点検を行うなど、コンプライアンス態勢の整備・改善に取り組んでおります。

 

(2)システムリスク

 当社グループの主要な事業は、コンピュータシステムや通信ネットワークを使用し、大量かつ多岐にわたる処理を実施しております。万一、自然災害、事故、コンピュータ・ウイルス、停電、故障や不具合等によりコンピュータシステムや通信ネットワークに重大な障害が発生した場合、業務が停止することがあり、お客様や加盟店へのサービスに重大な影響を与えるとともに、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、コンピュータシステムには、お客様や加盟店のデータを保有しているため、データの流出、改ざん、破壊が発生した場合、当社グループの信用低下、ひいては業績に影響を及ぼす可能性があります。

 そのような不測の事態に備え、情報処理センターは耐震構造であり、電源系統の二重化や自家発電装置を備えており、システムやネットワークは冗長化し、可用性を維持しております。

 

また、24時間365日システムの常時監視やデータの定期バックアップの取得(隔地保管を含む。)、システム及びデータへのアクセスの厳格化等の対策を講じており、日々システムの安定稼働、セキュリティ維持向上のための活動を継続して実施しております。

 

(3)サイバーセキュリティリスク

 当社グループのコンピュータシステムは、外部からのサイバー攻撃及びその他の不正アクセスやウイルス感染等により情報の流出やシステムの機能停止、誤作動が生じる可能性があります。この場合、業務の停止及びそれに伴う損害賠償等の負担が発生し、当社グループの信用低下、ひいては業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 サイバーセキュリティ対策として、ファイヤーウォール及びIPS、WAF等の導入や外部からの不正なアタックの常時監視、定期的な脆弱性診断や侵入テストによる脆弱性チェック、外部組織(JPCERT等)からのセキュリティ情報の収集・調査・対応等実施しており、日々巧妙かつ変化する攻撃に対し、セキュリティ強化を図っております。

 

(4)信用リスク

  <貸倒引当金増加リスク>

 総債権の増加に伴う一定割合での延滞発生による貸倒引当金増加が見込まれます。また、景気の動向、個人破産申立の増加、その他、加盟店の経営状況悪化による倒産や加盟店不正行為等により、貸倒引当金を積み増す場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これに対し、本リスクを低減するため、延滞発生動向等を審査、営業部門等と共有し、良質債権の確保に努めております。

 一方、利息返還請求(いわゆる過払金返還請求)については、従前より利息制限法以下の融資利率としているため、業績に与える影響は今後も軽微であると考えております。

 

  <加盟店リスク>

 加盟店の経営悪化や破綻により、当該提携先で当社をご利用いただいたお客様に対する継続的役務提供の停止や商品未納などが発生する可能性があり、社会問題化した場合にお客様より訴訟を受ける可能性があります。

 これに対し、個品契約加盟店を適正に管理するため、リスクに応じた加盟店管理を定期的に実施しています。

 また、包括契約加盟店においては、2018年6月に施行された割賦販売法改正内容に則した対応(セキュリティ対策等)を講じることにより加盟店リスクは低減すると考えております。

 

(5)市場関連リスク

  <調達金利の上昇リスク>

 2020年3月末日における当社グループの調達全体(普通社債、コマーシャル・ペーパー含む。)の金利固定化比率は60.8%、金利変動比率は39.2%となっております。なお、金利以外のリスク変数が一定であることと仮定し、同日現在指標となる金利が10bp(0.1%)上昇したものと想定した場合には、期末後6ヶ月間の単体の金融費用は444百万円増加するものと把握しております。

 このため、固定化比率の引き上げ推進を図ると共に、金利変動が金融費用に与える金利感応度分析を行い、3ヶ月毎に開催されるALM運営委員会において報告しております。また、調達金利と当社売掛金利回りの推移や金融情勢などをモニタリングし、取引条件の見直しの必要性を判断しておりますが、金利上昇分を取引条件等に転嫁するにはタイムラグが生じるため、調達金利の変動を伴う金融情勢の変化が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、2020年3月末日現在、株式会社日本格付研究所(JCR)、株式会社格付投資情報センター(R&I)の2社から、長期債は共にA-、コマーシャル・ペーパーは、J-1(JCR)、a-1(R&I)の格付けを取得しております。また、コマーシャル・ペーパーの発行限度額は、2020年1月に従来の4,500億円から5,000億円に引き上げられ、金融市場に応じた低利な水準で調達できておりますが、当社グループの業績が悪化すれば、格付けや信用力が低下し、通常より高い金利での資金調達を余儀なくされ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

  <投資有価証券等の価格下落リスク>

 当社グループは、2020年3月末日現在で137億15百万円の投資有価証券(上場・非上場株式等)及び233億70百万円の有形固定資産(土地・建物等)を保有しておりますが、市場価格の下落や投資先の価値の毀損により評価損を計上する可能性があります。

 

 

  <為替変動リスク>

 当社グループの海外関係会社の財務諸表は、現地通貨で作成されているため、為替相場の大幅な変動が生じた場合、当社の連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。

 また、海外関係会社の資金調達の一部は現地通貨以外の通貨で行っておりますが、運用にあたっては為替変動リスクを排除するため、金融商品を用いることがあります。かかる金融商品については、公正価値算定の結果、損益に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)情報関連リスク

 当社グループでは、事業の性格上、個人信用情報(クレジットカード番号単体の情報を含む。)を中心に大量の個人情報を取得し、かつ保有、利用しております。個人情報の取扱いは、厳格に行っておりますが、万一当社グループ又は業務委託先等から、個人情報の漏えいや紛失、毀損又は不正利用等が発生した場合、当社グループの信用毀損、損害賠償責任を招き、業績に影響を及ぼす恐れがある他、個人情報取扱事業者として法令に違反した場合、罰則や勧告、命令等の行政処分を受ける可能性があります。なお、当社グループでは、コンプライアンス統括部が中心となって、個人情報並びに特定個人情報の適正な取扱い、安全管理等の維持に努めております。また、当社及び国内の連結子会社4社は、一般財団法人日本情報経済社会推進協会より、個人情報の保護レベルを評価するプライバシーマークの認証を取得し、実効性の確保に努めております。

 

(7)海外事業リスク

 当社グループは、東南アジアを中心に海外市場における事業拡大を図っており、ベトナム、インドネシア、フィリピン及びカンボジアにおいて事業展開を行っております。これらの海外市場への事業展開にあたっては、国内とは異なる予期しない法律又は規制の変更、政治・経済の混乱、為替の変動等のリスクが内在しており、これらの事態が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これに対し、進出国の子会社においては、関係当局、団体及び顧問弁護士等からの適時の情報収集や連携により上記リスクの回避、低減に努めております。また、当社側においても各国の業績や市場及び政治・経済の動向を月次会議等にて適時把握し、理解することで課題共有、リスク洗い出し、対策立案に努めております。

 

(8)災害リスク及び疾病リスク

 当社グループでは、地震、大規模な災害や事故などの突発的な事態に備えて、「災害対応マニュアル」の整備、「緊急対策協議会運営規程」「事業継続計画(BCP)」の策定等、危機管理体制の構築に努めることに加え、従業員の安全確認や現地状況把握を速やかに行えるよう専用の通信システムを導入し、被害の最小化に努めております。また、甚大な被害が想定される首都直下地震については、近畿エリアにて業務代替を行う相互補完体制を構築し、業務継続を可能とするため、毎年訓練を実施しております。しかしながら、想定以上の大規模な事態が発生し、当社グループの物的資産や人的資産が損害を被った場合、結果的に事業の中断や継続維持が困難な状況に陥り、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、大規模なウイルス性感染が発生した場合、事業の中断や継続維持が困難な状況に陥り、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、従業員に対する感染を最大限防止するよう危機管理体制の構築、在宅勤務やリモート営業等を実施し、リスクの低減に努めております。

 

 

(9)事務リスク

 当社グループでは、業務遂行に際して多種大量な事務処理を行っております。事務処理に際しては、基本ルールに則った厳正な事務を実践し、事務処理精度の向上や事故、不正の防止とともに事務処理におけるシステム化促進など、より効率的な事務を目指しています。しかしながら、

誤登録や処理の大幅な遅延等正確な事務処理を怠ったことによる個人情報漏洩や顧客への誤請求、加盟店への精算遅延等の事故や不正が発生した場合、その内容や規模によってはお客様の信用や加盟店の事業に影響を与え、損害賠償責任や社会的信用の失墜を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)人的リスク

 当社グループは、幅広い分野で業務を行っていることから、有能な人材を継続的に確保し、採用した人材を育成・教育していくことが必要不可欠ですが、当社グループが有能な人材の確保及び雇用の維持、人材の教育ができなくなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)評判リスク

 当社グループの評判は、顧客、投資家、監督官庁及び社会との関係を維持する上できわめて重要です。法令違反、従業員の不正行為、システム障害、コントロールすることが困難又は不可能な相手方の行動等、様々な原因により損なわれる可能性があります。これらを避けることができず、又は適切に対処することができなかった場合には、当社グループは、現在又は将来の顧客及び投資家を失うこととなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)関係会社リスク

 当社グループは、当社と当社の連結子会社8社から構成されています。(2020年3月末日現在)当社グループの事業における連単比率に関して、当社の占める割合が極めて高いものとなっております。しかしながら、関係会社に関連する事業上のリスクが大きく顕在化した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

なお、これらの「事業等のリスク」は、本有価証券報告書の提出日現在において、当社グループで把握している情報に基づいて、事業上リスクとなる可能性があると考えられる主要な事項を記載しております。しかしながら、リスクの全てを網羅しているものではなく、将来の経済情勢や業界を取り巻く環境の変化など、様々な不確定要因により新たなリスクが発生する可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当社グループは、第13次中期3カ年経営計画「RAISE 2020」の2年目において、「日本・ASEANをメインフィールドとし お客さまに選ばれる先進的なコンシューマーファイナンスカンパニー」という中期経営ビジョンの実現に向け、「国内事業の持続的成長」「海外事業の成長拡大」「生産性の向上と成長基盤の強化」という重点方針のもと、経営戦略を着実に進めてまいりました。

 国内では、クレジット事業は引き続きWeb申込システムの機能拡充などにより利便性の向上に努めた結果、住宅関連やオートローンを中心に取扱いが拡大いたしました。カード・ペイメント事業では、「キャッシュレス・消費者還元事業」により注目を集める決済分野において、アクワイアリングの取次実績が着実に増加しました。ファイナンス事業は、引き続き投資用ワンルームマンションの底堅い需要に支えられた住宅ローン保証を中心に拡大いたしました。海外では、フィリピンの現地法人への出資比率を引き上げたことにより、海外4社すべてを連結子会社としました。また、昨年カスタマーセンターへ導入したAI技術を活用した応答支援システムが本格的に稼働し、通話品質の向上や業務効率化の面で高い効果を上げるなど、成長基盤の強化を進めております。

当連結会計年度の経営成績は、国内では2019年10月の消費税率引き上げによる影響を受けたものの、クレジット事業及びファイナンス事業を中心に全事業で取扱いの拡大を果たした結果、連結取扱高4兆9,815億8百万円前年同期比9.3%増)となりました。また、国内事業に加え、海外事業においても営業総債権残高が着実に積み上がり、国内・海外のグループ全社が増収を達成し、連結営業収益1,586億10百万円(前年同期比8.8%増)となりました。

連結営業費用は、好調な取扱いに連動して販管費及び営業総債権残高の拡大に伴い貸倒関連費用が増加し、1,421億4百万円(前年同期比8.1%増)となりました。

以上の結果、連結経常利益167億円(前年同期比15.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益107億32百万円(前年同期比19.8%増)となりました。

 

セグメント別営業実績は、以下のとおりであります。

 

「国内事業」

(包括信用購入あっせん)

 カードショッピングは、家電量販店及びディスカウントストア等の提携カードの取扱いが牽引し、取扱高が増加しました。また、リボショッピングの利用促進等、各種施策を継続的に行うとともに、キャッシュレス・消費者還元事業の市場拡大を追い風にアクワイアリング加盟店を拡大した結果、営業収益が増加しました。しかしながら、第4四半期に入り、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、3月度単月の取扱高は前年同月比マイナスとなりました。

 家賃決済関連商品は、家賃管理システムで業務提携をしているアライアンス企業からの紹介による提携先が拡大し、提携先の早期稼働に向けた推進を強化してきました。また、既存提携先と関係強化により取扱い件数が拡大し、取扱高及び営業収益が増加しました。

 

 

(個別信用購入あっせん)

 ショッピングクレジットは、2019年10月以降の消費税増税による影響があったものの、主要業種である二輪車や家電、住宅関連商品が堅調に推移したことにより、取扱高及び営業収益が増加しました。また、販売促進施策の継続的な実施に加え、家電やパソコン関連商品を中心としたWeb申し込みの導入推進によりローン比率が高まり、取扱高の拡大につながりました。

 オートローンは、消費税増税の影響により取扱高の伸びは鈍化したものの、輸入車マーケットにおいては、各種施策の強化や提携先との連携をより深め、さらに中古車マーケットでは、大型中古車販売店との関係強化や地域販売店との取引深耕により取扱高の底上げにつなげました。その結果、取扱高及び営業収益は増加しました。

 

(信用保証)

 投資用マンション向け住宅ローン保証は、投資用マンション販売が概ね好調に推移する中、新商品の導入や営業強化により取扱いのシェアを拡大させることができました。さらに、新規提携先による取扱いの上積みを図ることにより、取扱高及び営業収益が増加しました。

 銀行個人ローン保証は、株式会社三菱UFJ銀行の主力Web商品であるマイカーローンのキャンペーン施策や地方銀行ごとのニーズに合った商品提案を継続的に行ってまいりました。また、株式会社ジェーシービーの信用保証事業承継効果も加わり、取扱高及び営業収益が増加しました。

 

(融資)

 融資は、カードキャッシングの利用促進キャンペーン等を行ってまいりましたが、取扱高及び営業収益が減少しました。

 

(その他)

 集金代行業務は、家賃やスポーツクラブの安定的な継続課金の取扱いに加え、新規提携先の拡大により取扱高及び営業収益が増加しました。

 注力する個人向けオートリースは、オートリースシステムの活用によるフランチャイズ展開先等との囲い込みにより取扱高が増加しました。

 

 以上の結果、国内事業におけるセグメント取扱高は4兆9,140億8百万円(前年同期比9.5%増)、セグメント営業収益は1,395億13百万円(前年同期比7.1%増)、セグメント利益は160億86百万円(前年同期比14.4%増)となりました。

 

「海外事業」

(個別信用購入あっせん)

 ベトナムでは、各種施策の展開により主力商品である二輪車ローンを中心に取扱高が拡大し、営業収益が増加しました。

 インドネシアでは、審査基準の見直しによる承認率の低下や同国における新車四輪車の販売不振による影響を受け取扱高は減少しましたが、営業総債権残高の拡大に伴い営業収益が増加しました。

 フィリピンでは、2019年7月に現地合弁会社への出資比率を引き上げ、連結子会社化いたしました。引き続き営業基盤の再構築を進め、事業拡大を図ってまいります。

 カンボジアでは、新規提携先の開拓や既存提携先のシェアアップ、各種施策の実施により、取扱高及び営業収益が増加し、単年度黒字化を達成しました。

 

 

(その他)

 ベトナムで展開する個人向け無担保ローンでは、各種施策の展開や営業体制の強化により、取扱高及び営業収益が増加しました。

 インドネシアで展開するリース業務は、良質債権の積み上げを優先したことにより、取扱高が減少しました。

 

 以上の結果、海外事業におけるセグメント取扱高は674億99百万円(前年同期比7.5%減)、セグメント営業収益は188億41百万円(前年同期比20.8%増)、セグメント利益は5億57百万円(前年同期比63.9%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ63億64百万円増加し、974億28百万円となりました。

各事業活動におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は3,084億73百万円(前連結会計年度は3,098億90百万円の使用)となりました。

 収入の主な内訳は、仕入債務の増加額1,058億72百万円、割賦利益繰延の増加額202億57百万円、税金等調整前当期純利益164億6百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額4,510億10百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は118億71百万円(前連結会計年度は86億44百万円の使用)となりました。

 支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出114億27百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は3,264億84百万円(前連結会計年度は3,291億61百万円の獲得)となりました。

 収入の主な内訳は、長期借入れによる収入2,747億68百万円、債権流動化借入れによる収入2,351億85百万円、社債の発行による収入674億31百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出1,781億26百万円、債権流動化借入金の返済による支出761億16百万円であります。

 

③ 営業実績

当社グループにおけるセグメント別営業実績は、以下のとおりであります。

 

イ.部門別営業収益

セグメントの

名称

部門

前連結会計年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

当連結会計年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

前年同期比

(%)

金額

(百万円)

構成比

(%)

金額

(百万円)

構成比

(%)

国内

包括信用購入あっせん収益

33,337

25.6

34,367

24.6

3.1

個別信用購入あっせん収益

32,578

25.0

40,213

28.8

23.4

信用保証収益

40,767

31.3

40,850

29.3

0.2

融資収益

9,711

7.5

9,470

6.8

△2.5

その他の営業収益

13,339

10.2

14,114

10.1

5.8

金融収益

501

0.4

497

0.4

△0.9

国内計

130,236

100.0

139,513

100.0

7.1

海外

個別信用購入あっせん収益

11,361

72.8

13,759

73.0

21.1

その他

4,238

27.2

5,081

27.0

19.9

海外計

15,600

100.0

18,841

100.0

20.8

合計

145,836

158,354

8.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.営業収益の主な内訳は次のとおりであります。

包括信用購入あっせん収益:顧客手数料・加盟店手数料

個別信用購入あっせん収益:顧客手数料・加盟店手数料

信用保証収益            :保証料・事務手数料

融資収益                :利息

 

ロ.部門別取扱高

セグメントの

名称

部門

前連結会計年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

当連結会計年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

前年同期比

(%)

金額

(百万円)

構成比

(%)

金額

(百万円)

構成比

(%)

国内

包括信用購入あっせん

1,306,907

29.1

1,358,192

27.6

3.9

個別信用購入あっせん

985,208

22.0

1,208,440

24.6

22.7

信用保証

837,565

18.7

942,765

19.2

12.6

融資

82,954

1.8

78,333

1.6

△5.6

その他

1,273,575

28.4

1,326,275

27.0

4.1

国内計

4,486,212

100.0

4,914,008

100.0

9.5

海外

個別信用購入あっせん

56,680

77.7

50,628

75.0

△10.7

その他

16,309

22.3

16,870

25.0

3.4

海外計

72,990

100.0

67,499

100.0

△7.5

合計

4,559,202

4,981,508

9.3

(注)取扱高の主な内訳は次のとおりであります。

包括信用購入あっせん

:クレジットカードによるあっせん取引であり、取扱高の範囲はアドオン方式についてはクレジット対象額に顧客手数料を含めた額であり、リボルビング方式についてはクレジット対象額であります。

個別信用購入あっせん

:個別契約による割賦購入あっせん取引であり、クレジット対象額に顧客手数料を含めた額であります。

信用保証

:顧客が提携金融機関等から融資を受ける際に、顧客の債務を保証する業務であり、取扱高の範囲は残債方式のものは保証元本であり、アドオン方式のものは保証元本に利息と保証料を含めた額であります。

融資

:顧客に融資する取引であり、取扱高の範囲は残債方式のものは融資額であり、アドオン方式のものは融資額に利息を含めた額であります。

 

ハ.部門別カード会員数、利用者数

区分

部門

セグメント

の名称

前連結会計年度末

(2019年3月31日)

(名)

当連結会計年度末

(2020年3月31日)

(名)

カード会員数

包括信用購入あっせん

国内

7,110,209

7,164,638

海外

3,458

6,900

合計

7,113,667

7,171,538

利用者数

個別信用購入あっせん

国内

1,793,696

2,272,527

海外

289,037

326,168

合計

2,082,733

2,598,695

信用保証

国内

1,482,086

1,582,218

海外

合計

1,482,086

1,582,218

(注)1.カード会員数とは前連結会計年度末及び当連結会計年度末におけるカード発行延人数であります。

2.利用者数とは前連結会計年度末及び当連結会計年度末に残高のある延人数であります。

 

ニ.部門別信用供与件数

セグメントの名称

部門

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

(件)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

(件)

国内

包括信用購入あっせん

200,533,210

207,289,430

個別信用購入あっせん

2,935,102

7,167,622

信用保証

1,639,288

1,534,144

融資

1,478,229

1,382,712

国内計

206,585,829

217,373,908

海外

個別信用購入あっせん

207,815

214,917

その他

166,050

198,198

海外計

373,865

413,115

合計

206,959,694

217,787,023

 

ホ.融資における業種別貸出状況

セグメントの

名称

業種

前連結会計年度末

(2019年3月31日)

当連結会計年度末

(2020年3月31日)

貸出金残高

(百万円)

構成比

(%)

契約件数

(件)

貸出金残高

(百万円)

構成比

(%)

契約件数

(件)

国内

卸売・小売業、飲食業

708

0.4

19

1,240

0.6

20

不動産業

26,550

13.1

321

33,423

16.7

369

個人

174,993

86.5

249,616

165,839

82.7

237,976

国内計

202,253

100.0

249,956

200,504

100.0

238,365

海外

海外計

3,660

100.0

44,065

15,036

100.0

64,727

合計

205,913

294,021

215,541

303,092

(注)前連結会計年度末の数値については「会計方針の変更(貸倒引当金に係る会計処理の変更)」に記載の内容を遡及適用後の数値を記載しております。また、「ヘ.融資における担保別貸出状況」についても同様であります。

 

ヘ.融資における担保別貸出状況

セグメントの

名称

担保の種類

前連結会計年度末

(2019年3月31日)

当連結会計年度末

(2020年3月31日)

貸出金残高(百万円)

貸出金残高(百万円)

国内

有価証券

商品

708

1,240

不動産

30,357

36,799

小計

31,066

38,040

信用

171,186

162,463

国内計

202,253

200,504

海外

海外計

3,660

15,036

合計

205,913

215,541

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析

当連結会計年度における営業収益は、国内、海外とも全社で増加いたしました。国内では消費税率引き上げによる影響を受けたものの、クレジット事業ではWeb申込システムの機能拡充による利便性の向上やお客様のニーズに対応した多様な支払いプランの提供に努めた結果、住宅関連やオートローンを中心に取扱いの拡大を維持しました。また、ファイナンス事業では投資用ワンルームマンションの底堅い需要を背景として、商品の拡充など利便性の向上を図ったことにより、引き続き取扱いを拡大いたしました。これら2つの事業を中心として全事業で拡大を果たした結果、国内事業における営業収益は7.1%増加し、1,395億円となりました。

海外では、フィリピン現地法人への出資比率を引き上げたことにより、海外4社の全てを連結子会社とし、ASEANにおける事業拡大へ向けた取り組みは着実に進展しました。ベトナムでは、中央銀行による残高規制の影響を受けましたが、規制解除後の取扱いは堅調に推移しました。インドネシアにおいては、審査基準の見直しなどによる承認率の低下や主力商品である新車四輪の販売不振により取扱いが減少しました。カンボジアについては、新規提携先の開拓や既存提携先のシェアアップを図り、取扱いを伸ばすことができました。なお、海外各社の営業債権残高が着実に積みあがったことにより、海外事業における営業収益は20.8%増加し、188億円となりました。

費用面では好調な取扱いに連動して販管費と営業総債権残高の拡大に伴い貸倒関連費用が増加したものの、コスト構造改革などの継続した取り組みにより、営業収益の増加の範囲内に収めることができました。その結果、連結経常利益は15.6%増加し、過去最高となる167億円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は19.8%増加し、107億円となりました。

 

連結

業績予想

(百万円)

実績

(百万円)

予想対比

(%)

営業収益

159,700

158,610

△0.7

経常利益

15,400

16,700

8.4

親会社株主に帰属する

当期純利益

10,000

10,732

7.3

 

中期経営計画「RAISE 2020」の2年目を終えて、海外事業における利益成長という課題が顕在化してまいりました。各国の規制強化や市場環境の変動リスクなどの要因により、当初の想定に比べ緩やかなスピードでの成長となっておりますが、人事・経理・財務・システム面における支援を継続し、連結業績に対して着実に利益貢献できるよう経営体質の強化を進めてまいります。

一方、新型コロナウイルス感染症の影響により、各国で政府による外出の自粛要請や禁止命令、営業活動への規制・制限がなされております。直近では、規制の緩和・解除により、経済活動は段階的に再開しているものの、クレジット事業やカード事業を中心に2020年4月、5月の取扱高は前年同月比で減少しております。また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた方々からの支払相談に対しては、返済猶予等の対応を迅速かつ柔軟に実施しております。

このような中、当社では従業員の安全と健康を最優先に確保しつつ、国内外のグループ各社との連携を密に図り、情報の収集と分析に努め、事態収束後、早期回復を目指して様々な変化にいち早く対応し、対処してまいります。

「RAISE 2020」の最終年度となる2021年3月期につきましては、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、当社グループが事業展開する日本国内及びASEAN地域の市場動向や為替相場を含む事業環境の見通しが不透明な状況となっており、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がありますが、戦略に大きな変更はありません。これまで取り組んできた様々な施策の効果を最大限に発揮し、中期経営ビジョンである「日本・ASEANをメインフィールドとし お客様に選ばれる先進的なコンシューマーファイナンスカンパニー」の実現に向けて、グループ一体となって取り組んでまいります。

 

ロ.財政状態

連結貸借対照表の概要

 

2019年3月期末

(百万円)

2020年3月期末

(百万円)

増減

(百万円)

増減率

(%)

流動資産

3,671,684

4,150,512

478,827

13.0

固定資産

77,482

81,078

3,595

4.6

資産計

3,749,167

4,231,590

482,423

12.9

流動負債

2,748,993

2,920,385

171,392

6.2

固定負債

843,435

1,148,314

304,879

36.1

負債計

3,592,428

4,068,700

476,271

13.3

(内、有利子負債)

(1,787,802)

(2,130,548)

(342,746)

(19.2)

純資産

156,738

162,889

6,151

3.9

(内、自己資本)

(150,835)

(156,804)

(5,969)

(4.0)

(注)1.上表の(内、有利子負債)には、リース債務は含めておりません。

2.従来、信用保証割賦売掛金、信用保証買掛金を連結貸借対照表の資産・負債に両建て計上しておりましたが、当連結会計年度の期首より集金を伴わない保証債務は連結貸借対照表に計上せずに偶発債務として注記することに変更いたしました。当該会計方針の変更は遡及適用され、2019年3月期末についても遡及適用後の流動資産及び流動負債となっております。なお、会計方針の変更に関する詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」をご覧ください。

 

(流動資産)

 当連結会計年度の流動資産は、前連結会計年度に比べ4,788億27百万円増加し、4兆1,505億12百万円となりました。

 これは、割賦売掛金、信用保証割賦売掛金、リース投資資産、立替金の増加等によるものであります。

 

(固定資産)

 当連結会計年度の固定資産は、前連結会計年度に比べ35億95百万円増加し、810億78百万円となりました。

 これは、投資有価証券、退職給付に係る資産は減少したものの、ソフトウエア、長期前払費用、繰延税金資産が増加したこと等によるものであります。

 

(流動負債)

 当連結会計年度の流動負債は、前連結会計年度に比べ1,713億92百万円増加し、2兆9,203億85百万円となりました。

 これは、信用保証買掛金、1年内返済予定の債権流動化借入金等有利子負債、支払手形及び買掛金、割賦利益繰延の増加等によるものであります。

 

 

(固定負債)

 当連結会計年度の固定負債は、前連結会計年度に比べ3,048億79百万円増加し、1兆1,483億14百万円となりました。

 これは、長期借入金等有利子負債の増加等によるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度の純資産は、前連結会計年度に比べ61億51百万円増加し、1,628億89百万円となりました。

 これは、その他有価証券評価差額金は減少したものの、利益剰余金が増加したこと等によるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

イ.キャッシュ・フローの状況

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

ロ.資金需要

 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループの包括信用購入あっせん業務、個別信用購入あっせん業務における取扱いに伴う提携先への立替金やお客様への融資業務及び各事業についての一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、情報処理のための基幹システムに対する無形固定資産投資等があります。

 

ハ.財務政策

 当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、メインバンクを中心とした金融機関からの借入、社債、コマーシャル・ペーパーの発行、債権流動化により幅広く資金調達を行っております。資金調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入先・社債等の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段について資金計画を作成し、状況を適宜判断して実施しています。

 当社グループの主要な事業資産である割賦売掛金の回収期間に応じて、有利子負債の調達を行っており、当期末の有利子負債残高は、2兆1,305億48百万円となりました。

 また、資金調達コストの低減に努める一方、過度の金利変動リスクに晒されないよう、資金調達の6割程度を固定金利で調達しております。

 当社グループは、本報告書提出時点において、株式会社日本格付研究所(JCR)、株式会社格付投資情報センター(R&I)から、長期債は共にA-、コマーシャル・ペーパーはJ-1(JCR)、a-1(R&I)の格付けを取得しております。また、国内金融機関において合計1,000億円のコミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応が可能となっております。

 海外子会社につきましては、運転資金、設備資金ともに現地銀行、邦銀現地法人、親子ローン等より調達を行っております。

 

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 この連結財務諸表の作成にあたり、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりですが、貸倒引当金の会計上の見積りについて、当社グループにおける割賦売掛金等の債権残高は多額であり、経営成績等に対する影響が大きいため、特に重要なものと判断しております。

 貸倒引当金は、一般債権については期日経過の度合に応じた貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額を、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。過去の一定期間の貸倒実績率等や個別の回収見込に基づいて実施される貸倒引当金の見積りに関して、経済環境の大幅な変化や予測することが困難な事象が発生した際に前提条件の追加・修正などをすることにより、貸倒引当金の金額が増減する可能性があります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)株式取得

 当社は、2019年7月3日付で持分法適用関連会社であるフィリピン共和国のMMPC Auto Financial Services Corporationの株式を45%追加取得し、同社を連結子会社といたしました。

 なお、同年7月10日付でMMPC Auto Financial Services CorporationからJACCS FINANCE PHILIPPINES CORPORATIONへ社名変更しております。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(2)吸収分割

 当社は、2019年9月24日付で株式会社ジェーシービーの信用保証事業を会社分割(簡易吸収分割)により承継いたしました。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

 

5【研究開発活動】

  特記事項はありません。