第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

当社の「基本理念」は以下のとおりです。

『わたしたちは信頼関係を大切にし、お客さまの豊かな人生の実現を通じて社会に貢献する企業をめざします。』

 

また、以下の3つを「経営方針」としております。

 

① 常にお客さまの立場を考えたサービスを提供する。

② 創造力豊かで挑戦する勇気のある人を育てる。

③ 人間性を尊重し風通しの良い魅力ある職場をつくる。

 

なお、当社は基本理念等を踏まえ「何かをかなえようとする全ての人(お客さま)に、もっと寄り添う存在でありたい」という思いをこめて、ブランドスローガン『かなえる、のそばに。』を制定しております。

 

(2) 経営戦略等

2020年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営方針において、「Innovation for Next Orico“新時代のオリコ”」を基本方針に掲げ、強固な収益体質の再構築と新たなビジネスモデルの創出を実現していきたいと考えております。そのために、カード・融資事業と決済・保証事業を「成長事業」、個品割賦事業と銀行保証事業を「基幹事業」とし、6つの基本戦略(デジタルイノベーションの実践、プロセスイノベーションの実践、アジアへの事業展開の拡大、オリコグループのシナジー拡大、コンサルティング営業の強化、サステナビリティ取組み強化)に基づくアプローチを徹底しており、基本戦略は着実に進捗しております。

 

(3) 経営環境及び対処すべき課題

当社を取り巻く環境におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が国内外において深刻化しており、先行きにつきまして不透明感が増しております。

 

当社においては、中期経営方針2年目となる2021年3月期につきましては、危機管理を最優先とし、状況の変化に柔軟かつ適切に対応していくことが重要と考えており、「Innovation for Next Orico“新時代のオリコ”に向けた着実なる前進」を基本方針として取組んでまいります。

 

なお、新型コロナウイルス感染症が収束し経済活動が回復するまでは、営業収益を大きく伸長させていくことは困難であり、また新型コロナウイルス感染症が長期化すれば債権内容が劣化し貸倒関係費が増加することも懸念されます。そうした中で当社としては中期経営方針の基本戦略でもある「プロセスイノベーションの実践」を強化し、強固な収益体質を構築することで、新型コロナウイルス感染症の収束後に飛躍できるよう礎を固めることが重要であると認識しております。

 

[事業別の取組み]

■成長事業

カード・融資事業のカードショッピングはキャッシュレス化が益々加速する中で、大型提携先の開発強化による会員基盤の更なる拡充やみずほグループとの連携強化によるシナジー効果を最大限取り込んでいくとともに、FinTech分野等での新規事業の創出にも挑戦してまいります。

決済・保証事業につきましては、家賃決済保証や売掛金決済保証等の取組強化に加え、小口リース保証の取組みも高度化してまいります。なお、当社の強みである与信・回収力を最大限生かした商品の開発やサービスの拡充に加え、家賃決済保証においては株式会社オリコフォレントインシュアとの一体運営により業界トップクラスのプレゼンス確立をめざしてまいります。

 

 

■基幹事業

個品割賦事業につきましては、全国の営業店ネットワーク等を活用した「コンサルティング営業」の実践により、個品割賦市場におけるプレゼンスの維持・拡大に努めるとともに、お客さまのニーズを的確にとらえた付加価値の高い商品・サービスを提供する等、オリコグループシナジーを最大限発揮し新たな収益モデルの創出にも挑戦してまいります。

銀行保証事業につきましては、基幹システムを活用した与信モデルの高度化に取組むとともに、株式会社みずほ銀行との連携強化や提携金融機関へオリコグループの決済・金融サービスを重層的に提案するなど、深度あるコミュニケーションに努め、より強固な収益基盤を構築してまいります。

 

当社は、今後も真に社会から存在意義を認められ、分割・決済ニーズのあるお客さまに最高の金融サービス・商品を提供することにより、お客さまの豊かな生活と夢の実現に貢献していくことを通じて、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を全社一丸となってめざしてまいります。

 

2【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクにつきましては、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。本項につきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 新型コロナウイルス感染症拡大のリスクについて

新型コロナウイルス感染症の影響が国内外において深刻化しており、先行きにつきまして不透明感が増しております。当社では、2月以降緊急対策会議の開催、緊急事態宣言の発出に合わせた緊急対策本部の設置など、決済インフラの安定稼働、社員の安全確保、適切なお客さま対応等に努めておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響が今後更に深刻化すれば、経営環境、信用リスク、流動性リスク等各リスクが高まり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 経済環境等について

当社は、カード・融資事業、決済・保証事業、個品割賦事業、銀行保証事業等幅広く事業を推進しておりますが、個人消費の動向を含めた経済環境に大きく影響を受けます。当社は、プロセスイノベーションの実践、デジタルイノベーションの実践、コンサルティング営業の強化を基本戦略に据える等、市場環境の変化に迅速に対応する態勢整備に努めていますが、経済環境の著しい変化、競争の激化による手数料率の低下等により、将来業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 信用リスクについて

<貸倒引当金について>

割賦売掛金等の貸倒損失に備えるため、一般債権につきましては貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権につきましては個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しておりますが、景気の動向、個人破産申立の増加、その他の予期せぬ理由等により、貸倒引当金を積み増しせざるを得なくなる可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響が国内外において深刻化していることを踏まえ、足元の状況から将来発生する損失を見積もり、貸倒引当金を追加で繰り入れておりますが、今後新型コロナウイルス感染症の影響が更に深刻化した場合、貸倒引当金を積み増しせざるを得なくなる可能性があります。

 

(4) 流動性リスクについて

当社は、金融機関からの借入れに加え、社債、コマーシャル・ペーパー、債権流動化等により資金調達を行っております。当社は、ALM(資産負債の総合管理)を行うことにより資金調達の安定化・効率化を図っておりますが、金融情勢の著しい変化が生じた場合や、当社の格付の大幅な見直しが行われた場合等には、円滑な資金の確保が困難となる、あるいは、通常よりも著しく不利な金利水準での資金調達を余儀なくされるなど、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 調達金利について

当連結会計年度末における借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーの残高は1兆7,348億円であります。当社は、ALM(資産負債の総合管理)を実施し、固定長期借入金の導入、金融派生商品の活用等、金利変動リスクへの適切な対応を進めておりますが、将来におきまして想定以上の金利の上昇、格付の大幅な見直し等により、調達金利の上昇が起こった場合は、金融費用が増加する可能性があります。また、調達金利の上昇分を運用金利に転嫁できない場合は業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 繰延税金資産の回収可能性について

繰延税金資産につきましては、将来の課税所得に関する予測に基づき計上しておりますが、実際の結果が、かかる予測と異なる可能性があります。また、将来におきまして繰延税金資産の一部の回収ができないと判断した場合及び税率の変更等、その他の予期せぬ理由により繰延税金資産を減額する場合は、業績及び株主資本比率に影響を及ぼす可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響が国内外において深刻化していることを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、今後新型コロナウイルス感染症の影響が更に深刻化した場合、繰延税金資産を減額する可能性があります。

 

(7) 大規模災害等について

当社グループは、多くの支店、センターを配置していますが、大規模な地震・台風等の災害による被害を受ける可能性があります。また新型インフルエンザ等の感染症の流行により、業務運営に支障が生じる可能性があります。当社グループでは、緊急時を想定したコンティンジェンシープランの策定・訓練等、万一に備えた態勢整備に努めておりますが、想定以上の大規模事態が発生した場合、当社グループの業務運営に支障が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)規制・法令について

当社グループは現時点の法令等に従って業務を遂行する一方、法令により当局に登録又は許可が必要な事業を営んでおります。将来における法律、規則、政策、実務慣行等の変更が、当社グループの業務内容や業績等に影響を及ぼす可能性があります。また当社は、関係法令に係る業務の検証を実施し、その内容・結果をコンプライアンス委員会に報告することで、法令順守にむけて適正な管理・運営を図っていますが、万一法令に抵触する行為があった場合、当局から法令による処分を受ける可能性があり、その場合は業務に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社を含む当業界に特有の法律や影響を及ぼす可能性がある法律につきましては、以下のとおりであります。

 

① 「割賦販売法」

当社の主要業務である「個品割賦事業」「カード事業」は、割賦販売法が適用され、各種の業務規制を受けております。当社はその事業の継続のため、同法に基づき、関東経済産業局に「個別信用購入あっせん業者」・「包括信用購入あっせん業者」及び「クレジットカード番号等取扱契約締結業者」として業者登録を行っており、同法を遵守した業務運営を行う必要があります。

 

② 「出資法」、「利息制限法」並びに「貸金業法」

当社の「カード事業」及び「融資事業」における貸付取引には、出資法、利息制限法並びに貸金業法の規制を受けております。

当社の貸付は、従来の出資法に定める上限金利以下で行っておりましたが、利息制限法の上限金利を超えていたものがあったため、その超過利息の放棄・返還を行う場合があります。

当連結会計年度における超過利息の放棄・返還の総額は86億円となっており、今後の請求リスクに対応するため、当連結会計年度末現在で利息返還損失引当金を45億円繰り入れ、137億円計上しております。

当社はその事業の継続のため、貸金業法に基づき、関東財務局に「貸金業者」の登録を行っており、同法を遵守した業務運営を行う必要があります。

 

③ その他

犯罪収益移転防止法、個人情報保護法、資金決済法、消費者契約法、特定商取引法等を遵守した業務運営を行う必要があります。

 

(9) システムリスクについて

当社グループは、大規模なコンピューターシステムを保有しており、国内の拠点をはじめ、お客さまや各種決済機構等のシステムと通信ネットワークを使用し情報を処理しております。当社グループは、システムの安定稼動に努めるとともに、不測の事態に備えた連絡体制や対応手順の整備、訓練等対策も講じておりますが、万一システムの大規模な誤作動等の事態が発生した場合、お客さまサービスに支障を来し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 情報リスクについて

当社グループは、事業の特性から、大量のお客さまの情報を取得、保有、利用しております。大切なお客さまの情報の漏えいを防ぐため、情報セキュリティ基本方針、個人情報保護指針を定めたうえで、役職員への教育・研修、システム上のセキュリティ対策等、様々な対策を講じています。しかしながら、万一当社グループ及び業務委託先において、外部からの不正アクセス、媒体運送中の事故もしくは内部関係者の関与等によって、重要な情報の漏えいが発生した場合、個人への損害賠償責任等の発生や法令に基づく処分等を受ける可能性があります。これにより、当社グループの信用力が毀損し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) サイバーセキュリティについて

当社グループは、外部からのサイバー攻撃に対して、システム上のセキュリティ対策に加え、役職員への教育・研修等様々な対策を講じています。しかしながら万一外部からのサイバー攻撃によって、コンピューターシステムの停止、データ改ざん、重要な情報の漏えい等が発生した場合、損害賠償、行政処分、当社グループの信用力の毀損等により、当社の業務に支障が生じた場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 主要株主との関係について

<株式会社みずほフィナンシャルグループについて>

株式会社みずほフィナンシャルグループ(以下みずほ)は、みずほの子会社等も含め、2020年3月末現在、当社の48.98%の普通株式に加え優先株式を保有しており、当社はみずほの持分法適用関連会社として位置づけられております。みずほとは、2004年7月のリテール分野における包括業務提携以降もアライアンスを最大限に活用し、リテール金融分野における相互の業容拡大に努めております。加えて、みずほとは積極的な人的交流を行うとともに、役員も招へいしておりますが、会社の意思決定は独立しており、みずほが当社の意思決定を妨げたり、拘束したりする状況にはありません。 しかしながら、みずほは当社の大株主であり、業容拡大においては、主要なパートナーであることから、みずほとの関係に今後何らかの変化があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

<伊藤忠商事株式会社について>

伊藤忠商事株式会社は、2020年3月末現在、16.52%の普通株式を保有しており、当社は同社の持分法適用関連会社として位置づけられております。2005年2月に資本・業務提携契約を締結以降、アライアンスを最大限に活用し、リテール金融分野における相互の業容拡大に努めております。また、同社とは積極的な人的交流を行うとともに、役員も招へいしておりますが、会社の意思決定は独立しており、同社が当社の意思決定を妨げたり、拘束したりする状況にはありません。しかしながら、同社は当社の大株主であり、業容拡大においては、主要なパートナーであることから、同社との関係に今後何らかの変化があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) その他リスクについて

当社は、「総合リスク管理委員会」を設置し、当社業務に関する各種リスクを総合的に把握・管理するとともに、必要に応じて専門部署による適切なリスク管理体制を構築しておりますが、次のような事項が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

・提携先の法令違反等による消費者トラブルが、当社グループの社会的責任に発展した場合

・保有する投資有価証券(上場・非上場・関係会社株式等)等について市場価格の下落や投資先の価値の毀損があった場合

・保有する有形固定資産(土地・建物等)の時価が著しく下落等した場合

・当社及び当業界に関するネガティブな報道があった場合

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境等の改善を背景として個人消費に持ち直しが続くなど、緩やかな回復を見せておりましたが、年明け以降におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が国内外において深刻化しており、先行きにつきまして不透明感が増しております。

 

このような状況のなか、当社におきましては中期経営方針の初年度として、当期の基本方針に「Innovation for Next Orico“新時代のオリコ”に向けた確かなる始動」を掲げ、強固な収益体質の再構築と新たなビジネスモデルの創出に向け、6つの基本戦略(デジタルイノベーションの実践、プロセスイノベーションの実践、アジアへの事業展開の拡大、オリコグループのシナジー拡大、コンサルティング営業の強化、サステナビリティ取組み強化)に基づくアプローチを徹底してまいりました。

その結果、中期経営方針に掲げる経営目標の進捗状況としては、概ね順調なスタートとなりました。

 

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当連結会計年度の業績につきましては、以下のとおりであります。

営業収益につきましては、2,431億円(前年比97億円増)となりました。

事業別の状況につきましては、カード・融資事業ではカードショッピングの取扱高及びカードショッピングリボ残高が増加し、融資残高が減少となりましたが、事業収益は増加いたしました。

決済・保証事業では、家賃決済保証や売掛金決済保証等の取扱高が増加したことに加え、連結子会社である株式会社オリコフォレントインシュアが寄与したこと等により増収となりました。

個品割賦事業では、取扱高が前年を上回ったことにより事業収益が増加いたしました。

銀行保証事業では、保証残高が減少したことにより、事業収益は減少となりました。

 

営業費用につきましては、2,186億円(前年比72億円増)となりました。

基幹システム稼動に伴う償却費は前年比45億円増加しましたが、プロセスイノベーションの実践に取組んだ結果、一般経費の増加額は33億円に留まりました。また、貸倒関係費は新型コロナウイルス感染症の影響が国内外において深刻化していることを踏まえ、足元の状況から将来発生する損失を見積もり、貸倒引当金を追加で繰り入れております。

 

以上の結果、経常利益244億円(前年比24億円増)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益につきましては206億円となりましたが、前期に繰延税金資産の増加に伴う法人税等調整額を計上したこと等により前年比減少となりました。

 

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セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(参考資料)事業収益の事業別内訳

事業

前連結会計年度

当連結会計年度

前年比

金額(億円)

金額(億円)

増減率(%)

カード・融資

(内、カードショッピング)

775

(503)

799

(542)

3.1

(7.8)

決済・保証

158

168

6.3

個品割賦

775

808

4.2

銀行保証

438

422

△3.5

その他

99

91

△7.5

2,247

2,292

2.0

 

ード・融資事業

 

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当社はキャッシュレス・消費者還元事業への参画のほか、地域金融機関と協同によるクレジットカード決済インフラの普及に向けた支援等、キャッシュレス化の促進にも注力しております。

カードショッピングにつきましては、ポイント還元率の高いプロパーカードである「Orico Card THE POINT」や大型提携カードである「コストコグローバルカード」が好調に推移したこと等により取扱高が増加し、カードショッピングリボ残高も着実に増加いたしました。なお、第4四半期につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響等により取扱高伸長率は鈍化しております。

融資につきましては、ローンカードの新規会員向け稼働促進施策等を実施いたしましたが、融資残高は前期末を下回りました。

これらの結果、カードショッピングの事業収益は542億円(前年比7.8%増)、融資の事業収益は256億円(前年比5.5%減)となり、カード・融資事業全体の事業収益といたしましては、799億円(前年比3.1%増)となりました。

 

決済・保証事業

 

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決済・保証事業につきましては、家賃決済保証における新規提携先開拓の強化や、売掛金決済保証における大型提携先への推進強化などにより取扱高は前年を上回りました。なお、家賃決済保証では、当社の営業部門・事務部門を株式会社オリコフォレントインシュアに移行し、一体運営の態勢を整備しております。

 

これらの結果、決済・保証事業の事業収益は、168億円(前年比6.3%増)となりました。

 

個品割賦事業

 

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個品割賦事業におきましては、大型提携先への推進強化やWebを活用した多彩な商品の提供などによるお客さまの利便性向上にも注力してまいりました。

オートローンにつきましては、中古車専業店の取扱いが増加したことに加え、お客さまのニーズを捉えた商品の拡充等によりオートリースが好調に推移し、海外でのオートローンも営業拠点を新たに開設するなど順調に拡大したことから取扱高は前年を上回りました。なお、第4四半期につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響等により取扱高は前年同期を下回りました。

ショッピングクレジットにつきましては、住宅リフォームの取扱いが増加したこと等により、取扱高は前年を上回りました。なお、第4四半期につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響等により主に住宅リフォームにおいてサプライチェーン停滞に伴う納期の遅れの影響を受けたこと等により取扱高は落ち込みました。

 

これらの結果、個品割賦事業の事業収益は、808億円(前年比4.2%増)となりました。

 

銀行保証事業

 

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銀行保証事業につきましては、与信管理厳格化の取組み等により保証残高は減少となりました。引き続き金融機関との深度あるコミュニケーションに努め、ニーズに適応した幅広い商品の提供にも注力してまいります。

 

この結果、銀行保証事業における事業収益は、422億円(前年比3.5%減)となりました。

 

その他事業

日本債権回収株式会社等のサービサー会社2社をはじめ、クレジット関連業務の各種業務代行や情報処理サービス等を担うグループ会社各社は、主要業務の成長とその周辺業務の拡大及びグループ内での連携による生産性向上に取組んでおります。

 

これらの結果、その他事業における事業収益は91億円(前年比7.5%減)となりました。

 

なお、2019年5月に、LINE Financial株式会社、株式会社みずほ銀行及び当社を引受先とした、LINE Credit株式会社による第三者割当増資が完了し、同社を当社の持分法適用関連会社としております。これにより当社は、共同事業による新たなマーケットへの融資事業の拡大、及び多様なデータの活用によるデータビジネスへの挑戦など、新たなビジネスへの展開をめざしてまいります。

また、2019年9月に、フィリピンにファイナンス会社を設立し、フィリピンでのオートローン事業に参入しております。当社がこれまで日本国内やタイで培ったノウハウを最大限活用し、他社との差別化を図りながらアジアでの収益拡大を担う重要な子会社をめざすとともに、オートローン事業の拡大を通じて、フィリピンの自動車市場の発展に貢献できるよう努めてまいります。

 

(2) 財政状態

① 資産の部

当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ418億円増加し、5兆5,847億円となりました。

信販業の営業資産である割賦売掛金と信用保証割賦売掛金の合計額は3兆8,633億円と前連結会計年度末に比べ278億円減少し、これらの営業資産に資産流動化受益債権を加えた合計額につきましては、4兆4,701億円と前連結会計年度末より402億円増加しており、総資産に対する構成比が80.0%となっております。

割賦売掛金につきましては、1兆2,309億円と前連結会計年度末に比べ711億円増加しました。

信用保証割賦売掛金につきましては、2兆6,323億円と前連結会計年度末に比べ990億円減少しております。

 

② 負債の部

当連結会計年度末の総負債は前連結会計年度末に比べ467億円増加し、5兆3,332億円となりました。信用保証買掛金につきましては、2兆6,323億円と前連結会計年度末に比べ990億円減少しております。

短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、社債、長期借入金を含めた有利子負債の合計額につきましては1兆7,348億円(前年度末比761億円増)となりました。

利息返還損失引当金につきましては、利息制限法の上限金利を超過する利息の返還請求に備えるため、過去の返還実績及び最近の返還状況を勘案して当連結会計年度末における利息返還損失引当金の計上額は137億円(前年度末比40億円減)となりました。

 

 

③ 純資産の部

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ48億円減少し、2,515億円となりました。

利益剰余金につきましては、前連結会計年度末に比べ2億円減少し988億円となりました。連結自己資本比率は前連結会計年度末の4.6%より0.1ポイント低下し4.5%となっております。

 

(3) キャッシュ・フロー

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループの主な事業内容は「信販業」であり、カード・融資事業や決済保証等の成長事業において取扱高が大きく拡大する状況が継続していることに加え、基幹事業である個品割賦事業における営業資産が拡大しております。

主な資金需要としましては、加盟店への立替金や顧客への融資金、また一般管理費等の営業費用並びにソフトウエア等の固定資産への投資等があります。

資金調達においてはマーケット環境の変化にも注視しつつ、手許自己資金のほか、借入金に加えて社債やコマーシャル・ペーパー等様々な調達手段を駆使しながら安定的かつ効率的に資金を確保しております。また、保有する営業資産を活用した債権流動化による資金調達も継続的に実施しております。

なお、突発的な資金需要に備え、手許自己資金に加えてコミットメントライン契約や親密金融機関からの当座借越枠等で流動性リスクに備えております。

 

各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動による資金の減少は、667億円(前年比250億円の支出増)となりました。

これは、主にカードショッピングや個品割賦等の取扱高増加により、割賦売掛金が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、122億円(前年比152億円の支出減)となりました。

これは、保有不動産を売却した一方で、基幹システム稼動に関連し、ソフトウエアを取得したこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動による資金の増加は、558億円(前年比924億円の支出増)となりました。

これは、配当金の継続や第一回I種優先株式の買入償還をすすめるなか、取扱高の拡大に伴い必要資金が増加したため、借入金やコマーシャル・ペーパーの調達を増額したこと等によるものであります。

 

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ231億円減少し、3,002億円となりました。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

また、新型コロナウイルス感染症による影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

連結営業実績は次のとおりであります。

 

区分

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

対前年増減

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

事業

収益

信販業

216,916

221,807

4,890

 

包括信用購入あっせん収益

50,330

54,256

3,925

 

個別信用購入あっせん収益

77,299

80,468

3,169

 

信用保証収益      (注)2

59,829

59,281

△547

 

融資収益

27,442

25,728

△1,714

 

その他

2,014

2,072

57

その他の事業

7,819

7,396

△423

小計

224,736

229,203

4,467

金融収益

2,080

2,124

43

その他の営業収益

6,553

11,806

5,253

合計

233,369

243,135

9,765

(注)1.上記金額は、消費税等を除いて表示しております。

2.事業収益の信用保証収益には、個品割賦による収益が次のとおり含まれております。

 

(前連結会計年度)

(当連結会計年度)

信用保証収益に含まれる

個品割賦収益

14,246百万円

15,146百万円

3.事業収益の各部門収益には、割賦売掛金の流動化による収益が次のとおり含まれております。

 

(前連結会計年度)

(当連結会計年度)

包括信用購入あっせん収益

17,483百万円

18,280百万円

個別信用購入あっせん収益

47,770

48,278

融資収益

14,888

13,565

80,142

80,124

4.事業収益の事業別内訳

事業

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

対前年増減

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

事業

収益

カード・融資

77,506

79,944

2,438

決済・保証

15,876

16,881

1,004

個品割賦

77,589

80,886

3,296

銀行保証

43,816

42,292

△1,523

その他

9,946

9,197

△749

224,736

229,203

4,467

 

5.信販業の主要部門における取扱高

部門

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

対前年増減

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

包括信用購入あっせん

2,163,527

2,419,253

255,726

個別信用購入あっせん

1,822,655

1,929,802

107,147

信用保証     (注)1

918,741

897,282

△21,458

融資

151,459

141,134

△10,325

5,056,384

5,387,473

331,089

(注)1.取扱高の信用保証には、個品割賦による取扱高が次のとおり含まれております。

 

(前連結会計年度)

(当連結会計年度)

信用保証に含まれる

個品割賦取扱高

355,738百万円

376,393百万円

2.取扱高の事業別内訳

事業

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

対前年増減

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

カード・融資

2,314,987

2,560,388

245,400

決済・保証

1,051,474

1,197,034

145,560

個品割賦

1,280,905

1,314,300

33,395

銀行保証

542,315

497,200

△45,114

 

(連結営業資産残高)

事業

第59期

(2019年3月31日)

第60期

(2020年3月31日)

対前年増減

金額(百万円)

構成比

(%)

金額(百万円)

構成比

(%)

金額(百万円)

増減率

(%)

カード・融資

374,379

9.7

338,429

8.9

△35,950

△9.6

(債権を流動化した残高)

(327,682)

 

(354,631)

 

(26,949)

(8.2)

(流動化を含む残高)

(702,061)

 

(693,060)

 

(△9,000)

(△1.3)

 

クレジットカード

200,986

5.2

167,877

4.4

△33,108

△16.5

 

(債権を流動化した残高)

(293,032)

 

(323,405)

 

(30,373)

(10.4)

 

(流動化を含む残高)

(494,018)

 

(491,282)

 

(△2,735)

(△0.6)

 

 

ショッピング

161,781

4.2

129,219

3.4

△32,561

△20.1

 

 

(債権を流動化した残高)

(234,721)

 

(270,578)

 

(35,857)

(15.3)

 

 

(流動化を含む残高)

(396,502)

 

(399,798)

 

(3,296)

(0.8)

 

 

キャッシング

39,204

1.0

38,657

1.0

△547

△1.4

 

 

(債権を流動化した残高)

(58,311)

 

(52,826)

 

(△5,484)

(△9.4)

 

 

(流動化を含む残高)

(97,515)

 

(91,484)

 

(△6,031)

(△6.2)

 

一般個人ローン

173,393

4.5

170,551

4.5

△2,841

△1.6

 

(債権を流動化した残高)

(34,650)

 

(31,226)

 

(△3,423)

(△9.9)

 

(流動化を含む残高)

(208,043)

 

(201,778)

 

(△6,265)

(△3.0)

決済・保証

104,598

2.7

112,883

3.0

8,284

7.9

個品割賦

1,962,493

51.0

2,035,810

53.2

73,316

3.7

(債権を流動化した残高)

(1,254,828)

 

(1,335,979)

 

(81,150)

(6.5)

(流動化を含む残高)

(3,217,322)

 

(3,371,789)

 

(154,466)

(4.8)

 

オートローン

1,189,339

30.9

1,235,341

32.3

46,002

3.9

(債権を流動化した残高)

(783,096)

 

(843,853)

 

(60,756)

(7.8)

(流動化を含む残高)

(1,972,435)

 

(2,079,195)

 

(106,759)

(5.4)

ショッピング

773,154

20.1

800,468

20.9

27,313

3.5

(債権を流動化した残高)

(471,731)

 

(492,125)

 

(20,393)

(4.3)

(流動化を含む残高)

(1,244,886)

 

(1,292,593)

 

(47,707)

(3.8)

銀行保証

1,321,018

34.3

1,259,319

32.9

△61,698

△4.7

その他(住宅ローン等)

86,815

2.3

78,377

2.0

△8,438

△9.7

(債権を流動化した残高)

(6,576)

 

(5,472)

 

(△1,103)

(△16.8)

(流動化を含む残高)

(93,391)

 

(83,850)

 

(△9,541)

(△10.2)

合計

3,849,306

100.0

3,824,819

100.0

△24,486

△0.6

(債権を流動化した残高)

(1,589,086)

 

(1,696,083)

 

(106,996)

(6.7)

(流動化を含む残高)

(5,438,393)

 

(5,520,903)

 

(82,510)

(1.5)

 

4【経営上の重要な契約等】

 記載すべき事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 記載すべき事項はありません。