第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

〔基本理念〕

わたしたちは信頼関係を大切にし、お客さまの豊かな人生の実現を通じて社会に貢献する企業をめざします。

 

〔経営方針〕

1.常にお客さまの立場を考えたサービスを提供する。

2.創造力豊かで挑戦する勇気のある人を育てる。

3.人間性を尊重し風通しの良い魅力ある職場をつくる。

 

〔行動指針〕

1.情報を大切にし迅速に行動しよう。

2.親切、丁寧、誠実な応対を心がけよう。

3.堅実な与信で健全な資産をつくろう。

4.常に効率性を考えコスト意識を持とう。

5.社会に貢献する良き市民となろう。

 

〔サステナビリティ基本方針〕

当社は、ステークホルダーの期待や要請を踏まえ、さまざまな社会課題の中から優先的に取り組む重要テーマを選定し、基本理念に掲げる「社会に貢献する企業」に相応しい金融商品・サービスの提供などの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現と企業価値の向上をめざします。

 

(2) 経営戦略、経営環境及び対処すべき課題等

当社はこれまで、2022年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営方針のもと、「Innovation for Next Orico」を基本方針に掲げ、デジタルイノベーション、プロセスイノベーションを始めとした6つの基本戦略により、強固な収益体質の再構築と新たなビジネスモデルの創出に向けて取り組んでまいりました。

新型コロナウイルス感染症の拡大等により、策定当初は想定していなかった厳しい経営環境が継続いたしましたが、各種取り組みを進展させ、また、長年の経営課題であったⅠ種優先株式につきましても、その償還を完了いたしました。

一方で、世界的な気候変動問題への危機感による脱炭素社会への移行、Web化・デジタル化の浸透など人々の価値観やライフスタイルは大きく変化しております。この流れは今後も加速して行くことが想定され、企業においては過去にとらわれない柔軟な発想でビジネスを変革していくことがこれまで以上に求められております。

当社は、このような環境変化を捉え、長期目線で社会価値と企業価値の両立をめざす「サステナビリティ」を経営の軸として、10年後のめざす社会・めざす姿、その実現に向けた重要課題(マテリアリティ)からバックキャスティングの考え方のもと、2023年3月期を初年度とする中期経営計画を策定いたしました。

そのスローガンとして「Transformation Now !」“お客さま起点で価値を創造する新時代の金融サービスグループへ”を掲げ、従来型の信販モデルから発展的に脱却し、①デジタル②グリーン③オープンイノベーションを切り口として、お客さま起点で価値を創造し、社会に貢献し続ける、新時代の金融サービスグループへの変革(=トランスフォーメーション)を通じて、企業価値の向上を実現してまいります。

上記を目指し、以下の重点戦略を実践してまいります。

 〔事業戦略〕

   重点市場(決済・保証事業、海外事業)深耕と新規事業の探索

   顧客ニーズを起点としたマーケットイン型営業の確立

   異業種・先端企業との協働による新商品・サービスの創出

   プロセスイノベーションの深掘

 〔経営基盤・資本政策〕

   多様性に富んだ人財集団づくり、新時代のための人事基盤づくり

   監査等委員会設置会社への移行、プライム市場に適合した体制構築等ガバナンス強化

   財務健全性・資本効率・株主還元の最適なバランス実現、安定的・継続的な配当実施

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2【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクにつきましては、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社グループは、多様化するリスクを総合的に把握・管理するため、「リスク管理基本方針」を定め、リスク毎の所管部門とその総合管理を行うリスク管理部門を設置するとともに、各リスクの管理状況を総合リスク管理委員会に報告する等、リスク管理体制を構築し、リスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。本項につきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

1.金融・経済環境に関わるリスク

(1) 経済環境等について

当社グループは、お客さま起点で価値を創造し、社会に貢献し続ける、新時代の金融サービスグループを目指し、カード・融資事業、決済・保証事業、個品割賦事業、銀行保証事業、海外事業等幅広く事業を推進しておりますが、個人消費の動向を含めた経済環境に大きく影響を受けます。環境の変化に迅速に対応する態勢整備に努めておりますが、今後競争の激化、新型コロナウイルス感染症の景気に与える影響が深刻化した場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 信用リスクについて

<貸倒引当金について>

割賦売掛金等の貸倒損失に備えるため、正常債権および管理債権(3ヶ月遅延等期限の利益を喪失した債権)については過去の実績を踏まえた統計的な手法による予想損失率により、一部特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しておりますが、将来の景気動向、個人破産申立の増加、その他の予期せぬ理由等により貸倒引当金を積み増しせざるを得なくなる可能性があります。

 

(3) 流動性リスクについて

当社グループは、金融機関からの借入れに加え、社債、コマーシャル・ペーパー、債権流動化等により資金調達を行っております。当社グループは、ALM(資産負債の総合管理)を行うことにより資金調達の安定化・効率化を図っておりますが、金融情勢の著しい変化が生じた場合や、格付の大幅な見直しが行われた場合、円滑な資金の確保が困難となる、あるいは、通常よりも著しく不利な金利水準での資金調達を余儀なくされることで、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 調達金利について

当連結会計年度末における借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーの残高は1兆8,049億円であります。当社グループは、ALM(資産負債の総合管理)を実施し、固定長期借入金の導入、金融派生商品の活用等、金利変動リスクへの適切な対応を進めておりますが、将来におきまして想定以上の金利の上昇、格付の大幅な見直しにより、調達金利の上昇が起こった場合は、金融費用が増加する可能性があります。また、調達金利の上昇分を運用金利に転嫁できない場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 繰延税金資産の回収可能性について

繰延税金資産は、将来減算一時差異に対して計上しており、その回収可能性は将来3年間の事業計画等に基づく将来課税所得に基づき評価しております。なお、将来課税所得の見積りにおいては一定の不確実性を織り込んでおりますが、将来の景気動向、個人破産申立の増加、その他の予期せぬ理由により影響を受ける可能性があります。

 

2.システム・情報セキュリティに関わるリスク

(1) システムリスクについて

当社グループは、大規模なコンピューターシステムを保有しており、国内の拠点や、お客さま、各種決済機構等のシステムとの間を通信ネットワークで結び、情報を処理しております。当社グループは、システムの安定稼動に努めるとともに、重要なシステムについては原則としてバックアップを確保する等、不測の事態に備えた対応手順や連絡体制の整備、訓練等対策も講じておりますが、システムの大規模な誤作動等の事態が発生した場合、お客さまサービスに支障を来し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(2)情報リスクについて

当社グループは、事業の特性から、大量のお客さまの情報を取得、保有、利用しております。大切なお客さまの情報の漏えいを防ぐため、個人情報の適正な取扱いに関する態勢を整備し、役職員への教育・研修、システム上のセキュリティ対策等様々な対策を講じておりますが、当社グループ及び業務委託先において、外部からの不正アクセス、媒体運送中の事故、内部関係者の関与等によって重要な情報の漏えいが発生した場合、損害賠償責任の発生や法令に基づく処分を受ける可能性があります。その場合、当社グループの信用力が毀損し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) サイバーセキュリティリスクについて

セキュリティ機器で検知した外部からの攻撃件数やウイルス検知件数が増加傾向にあります。当社グループは、システム上のセキュリティ対策に加え、役職員への教育・研修等様々な対策を講じておりますが、外部からのサイバー攻撃によって、コンピューターシステムの停止、データ改ざん、重要な情報の漏えい等が発生した場合、損害賠償責任の発生や法令に基づく処分を受ける可能性があります。その場合、当社グループの信用力が毀損し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 外部不正リスクについて

クレジットカードの不正利用被害額は業界全体として増加傾向にあります。当社は、不正監視システムによる検知に加え、会員への本人認証サービス登録促進等の未然防止対策の強化を図っておりますが、不正利用被害額の増加により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.規制・環境変化等に関わるリスク

(1) 規制・法令について

当社グループは、「割賦販売法」、「出資法」、「利息制限法」、「貸金業法」、「犯罪収益移転防止法」、「個人情報保護法」等の法令に従って業務を遂行する一方、当局に登録又は許可が必要な事業を営んでおります。将来における法律、規則、政策、実務慣行等の変更が、当社グループの業務内容や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、企業倫理・法令遵守の基本姿勢を明確にするため、「基本理念」、「経営方針」、「行動指針」および行動規範である「The Orico Group Code」を定めるとともに、関係法令に係る業務の検証を実施し、その内容・結果をコンプライアンス委員会に報告することで、法令遵守にむけて適正な管理・運営を図っておりますが、万一法令に抵触する行為があった場合、当局から法令に基づく処分を受ける可能性があります。その場合、当社グループの信用力が毀損し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) コンダクトリスクについて

当社グループでは、コンプライアンスを単なる法令遵守にとどまらず、企業倫理や社会規範も遵守することと捉えております。役職員が問題に直面した際に「正しい行動」を取れる様、「The Orico Group Code」を行動規範として定め役職員への浸透・定着を図っておりますが、法令、社内規則、社会規範に反する行為や、顧客保護、市場の健全性、公共の利益および当社グループを取り巻くステークホルダーに悪影響を及ぼす行為があった場合、当社グループの信用力が毀損し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 大規模災害・感染症について

当社グループは、多くの支店、センターを配置しておりますが、大規模な地震・台風等の災害による被害を受ける可能性があります。また感染症の流行により、業務運営に支障が生じる可能性があります。当社グループでは、緊急時を想定したコンティンジェンシープランの策定・訓練等、態勢整備に努めておりますが、想定以上の災害や感染症が発生した場合、当社グループの業務運営に支障が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響が国内外において継続しております。当社グループでは、決済インフラの安定稼働、社員の安全確保、適切なお客さま対応等に努めておりますが、新型コロナウイルス感染症の景気に与える影響が深刻化した場合、信用リスクや流動性リスク等が高まり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) 気候変動リスクについて

2016年に発効したパリ協定を契機に、企業に対する気候変動リスクへの対応、すなわち脱炭素経営の要請が急速に高まっております。当社グループでは台風・豪雨等の異常気象事象の激化や脱炭素社会への移行に伴う影響を「気候変動リスク」と認識しております。具体的には、物理的リスクとして、台風や洪水などの極端な気候現象の深刻化による支店・センターの業務運営への影響や加盟店の資産や事業基盤の毀損等を想定しております。また、移行リスクとして、脱炭素を促す技術革新やイノベーションへの対応の遅れ、気候変動への適応を促進する政策・法規制、気候変動への考慮による特定の金融サービスの需給の変化、企業の脱炭素社会への貢献・阻害に対する評判の変化を想定しております。当社グループはこれらのリスクを管理するために戦略やリスク管理体制の見直しを行っておりますが、これらの取組や開示が不十分と見なされた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 人的(人材)リスクについて

当社グループは、幅広い業務を行っており、また、経営戦略を達成するためこれまで以上にDXをはじめとした専門人材を必要としております。そのため、経営を支える経営基盤構築の一環として「多様性に富んだ人材集団づくり」に取り組み、専門人材や第二新卒の中途採用により多様な人材の確保を図るとともに、新たな経験付与プログラムや学習コンテンツの充実により社員の育成を図っておりますが、事業環境変化に合った十分な人材確保・育成ができない場合、業務運営に支障が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4.その他のリスク

上記以外に、次のような事項が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・保有する投資有価証券(上場・非上場・関係会社株式等)等について市場価格の下落や投資先の価値の毀損があった場合

・保有する有形固定資産(土地・建物等)の時価が著しく下落等した場合

・提携先の法令違反等による消費者トラブルが、当社グループの社会的責任に発展した場合

・当社グループ及び当業界に関するネガティブな報道があった場合

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より「収益認識に関する会計基準」等を適用し、また、「信用保証に関する会計方針」「売上割戻の計上区分」等の変更を行っており、これらを遡及適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)、同(表示方法の変更)、及び同(企業結合等関係)」に記載しております。

 

(1) 経営成績

当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により引き続き厳しい状況が続いておりましたが、ワクチン接種拡大等により、新規感染者数が減少したことに伴い、緊急事態宣言が解除され、消費活動の回復による緩やかな持ち直しがみられました。しかしながら、2022年に入り、オミクロン株の出現、感染拡大による複数の地域でのまん延防止等重点措置の適用等もあり、先行き不透明な状況が続いております。

 

このような状況のなか、当社におきましては中期経営方針最終年度として、「Innovation for Next Orico~“新時代のオリコ”に向けた大いなる前進~」を基本方針に掲げ、強固な収益体質の再構築と新たなビジネスモデルの創出に向け、6つの基本戦略(デジタルイノベーションの実践、プロセスイノベーションの実践、アジアへの事業展開の拡大、オリコグループのシナジー拡大、コンサルティング営業の強化、サステナビリティ取組み強化)への取組みを着実に進め、持続可能な社会の実現と更なる企業価値の向上をめざしてまいりました。

その結果、当連結会計年度の業績につきましては、以下のとおりであります。

営業収益につきましては、前年並みの2,298億円となりました。

事業別では、カード・融資事業、銀行保証事業につきましては減収となりましたが、決済・保証事業につきましてはコロナ禍におきましても増収基調を維持しております。

営業費用につきましては、2,008億円(前年比64億円減少)となっております。

一般経費は前年比79億円減少の1,395億円となりました。一過性要因での減少に加え、カード利用明細書のWeb化対象の拡大やITコストの最適化等、プロセスイノベーションによるコスト抑制が奏功しました。

また、貸倒関係費は、過払金返還額の増加に伴い利息返還損失引当金繰入額が増加したものの、延滞発生額が年間を通じて低位で推移したこと等により貸倒引当金繰入額が減少し、前年比4億円減少の490億円となっております。

 

以上の結果、経常利益は289億円(前年比64億円増加)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては194億円(前年比2億円減少)となりました。

 

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セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(参考)事業収益の事業別内訳

(単位 億円:未満切り捨て)

事業

前連結会計年度

当連結会計年度

前年比(%)

カード・融資

(うち、カードショッピング)

719

(501)

709

(518)

△1.4

( 3.4)

決済・保証

161

183

13.5

個品割賦

822

840

2.2

銀行保証

378

331

△12.5

その他

80

87

8.5

2,161

2,151

△0.5

 

ード・融資事業

 

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カード・融資事業につきまして、カードショッピングの当期における取扱高は、生活関連消費の取り込みや新商品の拡大等により、前年を上回りました。融資につきましては、前年の個人消費の落ち込みによる資金需要低下の影響により、融資残高が前期末から減少したものの、新規取扱高は前年比増加しており、底打ちがみられております。

これらの結果、カードショッピングの事業収益は518億円(前年比3.4%増加)、融資の事業収益は190億円(前年比12.5%減少)となり、カード・融資事業全体の事業収益といたしましては、709億円(前年比1.4%減少)となりました。

 

決済・保証事業

 

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決済・保証事業につきましては、家賃決済保証は、単身世帯数の増加や民法改正によるニーズの高まりというマーケットの拡大に加え、提携先への営業強化やシェア拡大により取扱高が前年比で増加しております。また、売掛金決済保証につきましても、大手企業における導入拡大や、給油関連を中心とした好調な業績推移を背景に、取扱高が前年比増加しております。

 

これらの結果、決済・保証事業の事業収益は、183億円(前年比13.5%増加)となりました。

 

個品割賦事業

 

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個品割賦事業につきまして、オートローンの取扱高は、新車部門における半導体不足による流通市場への影響等により、前年比横ばいとなっております。また、ショッピングクレジットの取扱高は、リフォームローンにおける部材不足による工事の遅れ等により、前年比減少しております。今後もWeb商品の推進等により、他社との差別化を強化し、取扱高の伸長を図ってまいります。

 

なお、個品割賦事業の事業収益は、840億円(前年比2.2%増加)となりました。

 

 

銀行保証事業

 

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銀行保証事業につきましては、保証残高は前期末から減少しておりますが、大手金融機関との提携や顧客ニーズに合わせた住宅関連商品の提供等により、証貸ローンの新規取扱いは回復傾向にあります。

 

これらの結果、銀行保証事業の事業収益は、331億円(前年比12.5%減少)となりました。

 

その他事業

サービサー事業につきましては、効率的な回収手法の推進による大口債権の回収件数の増加や、事業性分野への取組み等により、前年比増収となりました。

 

これらの結果、その他事業における事業収益は、87億円(前年比8.5%増加)となりました。

 

(2) 財政状態

① 資産の部

当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ619億円減少し、3兆7,520億円となりました。

信販業の営業資産である割賦売掛金と信用保証割賦売掛金の合計額は2兆4,931億円と前連結会計年度末に比べ772億円減少し、これらの営業資産に資産流動化受益債権を加えた合計額につきましては、3兆785億円と前連結会計年度末より644億円減少しており、総資産に対する構成比が82.0%となっております。

割賦売掛金につきましては、1兆2,114億円と前連結会計年度末に比べ487億円減少しました。

信用保証割賦売掛金につきましては、1兆2,816億円と前連結会計年度末に比べ284億円減少しております。

 

② 負債の部

当連結会計年度末の総負債は前連結会計年度末に比べ502億円減少し、3兆5,352億円となりました。信用保証買掛金につきましては、1兆2,816億円と前連結会計年度末に比べ284億円減少しております。

短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、社債、長期借入金を含めた有利子負債の合計額につきましては1兆8,049億円(前年度末比129億円減少)となりました。

利息返還損失引当金につきましては、利息制限法の上限金利を超過する利息の返還請求に備えるため、過去の返還実績及び最近の返還状況を勘案して当連結会計年度末における利息返還損失引当金の計上額は161億円(前年度末比35億円増加)となりました。

 

 

③ 純資産の部

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ116億円減少し、2,168億円となりました。

利益剰余金につきましては、前連結会計年度末に比べ72億円減少し532億円となりました。連結自己資本比率は前連結会計年度末の5.9%より0.2ポイント下降し5.7%となっております。

 

(3) キャッシュ・フロー

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループの主な事業内容は「信販業」であり、決済保証事業において取扱高が拡大する状況が継続していることに加え、基幹事業である個品割賦事業における営業資産残高が拡大しております。

主な資金需要としましては、加盟店への立替金や顧客への融資金、また一般管理費等の営業費用並びにソフトウエア等の固定資産への投資等があります。

資金調達においてはマーケット環境の変化にも注視しつつ、手許自己資金のほか、借入金に加えて社債やコマーシャル・ペーパー等様々な調達手段を駆使しながら安定的かつ効率的に資金を確保しております。また、保有する営業資産を活用した債権流動化による資金調達も継続的に実施しております。

なお、突発的な資金需要に備え、手許自己資金に加えてコミットメントライン契約や親密金融機関からの当座借越枠等で流動性リスクに備えております。

 

各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動による資金の増加は817億円(前年比271億円の収入増)となりました。

これは、前期に続き新型コロナウィルス感染症拡大に伴い消費が低迷し、営業債権が増加しなかったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動による資金の減少は190億円(前年比50億円の支出増)となりました。

これは、当社の成長に資する戦略的なシステム投資を行い、無形固定資産(ソフトウエア)を取得したこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動による資金の減少は401億円(前年比843億円の支出増)となりました。

これは、主にコマーシャル・ペーパーの償還が進んだこと等によるものであります。

 

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前会計年度末に比べ230億円増加し、4,081億円となりました。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

連結営業実績は次のとおりであります。

 

区分

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

対前年増減

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

事業

収益

信販業

209,964

208,323

△1,641

 

カード・融資

71,932

70,932

△999

 

決済・保証

16,134

18,309

2,175

 

個品割賦

82,239

84,018

1,778

 

銀行保証

37,834

33,123

△4,711

 

その他

1,824

1,939

115

その他の事業

6,226

6,796

570

小計

216,191

215,120

△1,071

金融収益

2,199

2,738

539

その他の営業収益

11,403

11,947

544

合計

229,793

229,806

12

(注)1.各事業の収益には、割賦売掛金の流動化による収益が次のとおり含まれております。

 

(前連結会計年度)

(当連結会計年度)

カード・融資

28,809百万円

27,938百万円

個品割賦

48,555

50,657

その他

18

99

77,383

78,696

 

2.信販業の主要事業における取扱高

事業

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

対前年増減

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

カード・融資

2,530,831

2,772,346

241,515

決済・保証

1,293,542

1,452,816

159,274

個品割賦

1,260,987

1,250,944

△10,043

銀行保証

425,007

449,709

24,701

5,510,369

5,925,817

415,447

 

(連結営業資産残高)

事業

第61期

(2021年3月31日)

第62期

(2022年3月31日)

対前年増減

金額(百万円)

構成比

(%)

金額(百万円)

構成比

(%)

金額(百万円)

増減率

(%)

カード・融資

308,217

8.3

293,985

8.1

△14,232

△4.6

(債権を流動化した残高)

(334,111)

 

(326,628)

 

(△7,483)

(△2.2)

(流動化を含む残高)

(642,329)

 

(620,613)

 

(△21,715)

(△3.4)

 

クレジットカード

164,689

4.4

170,833

4.7

6,144

3.7

 

(債権を流動化した残高)

(304,820)

 

(295,899)

 

(△8,920)

(△2.9)

 

(流動化を含む残高)

(469,509)

 

(466,733)

 

(△2,775)

(△0.6)

 

 

ショッピング

135,691

3.6

140,899

3.9

5,207

3.8

 

 

(債権を流動化した残高)

(259,394)

 

(257,233)

 

(△2,160)

(△0.8)

 

 

(流動化を含む残高)

(395,086)

 

(398,133)

 

(3,046)

(0.8)

 

 

キャッシング

28,997

0.8

29,934

0.8

936

3.2

 

 

(債権を流動化した残高)

(45,425)

 

(38,666)

 

(△6,759)

(△14.9)

 

 

(流動化を含む残高)

(74,423)

 

(68,600)

 

(△5,822)

(△7.8)

 

一般個人ローン

143,528

3.9

123,151

3.4

△20,376

△14.2

 

(債権を流動化した残高)

(29,291)

 

(30,728)

 

(1,436)

(4.9)

 

(流動化を含む残高)

(172,819)

 

(153,879)

 

(△18,939)

(△11.0)

決済・保証

114,215

3.1

119,803

3.3

5,587

4.9

個品割賦

2,081,759

55.8

2,021,935

56.0

△59,823

△2.9

(債権を流動化した残高)

(1,366,186)

 

(1,449,554)

 

(83,367)

(6.1)

(流動化を含む残高)

(3,447,945)

 

(3,471,489)

 

(23,544)

(0.7)

 

オートローン

1,273,271

34.2

1,278,622

35.4

5,351

0.4

(債権を流動化した残高)

(871,081)

 

(904,878)

 

(33,797)

(3.9)

(流動化を含む残高)

(2,144,353)

 

(2,183,501)

 

(39,148)

(1.8)

ショッピング

808,487

21.7

743,312

20.6

△65,174

△8.1

(債権を流動化した残高)

(495,104)

 

(544,675)

 

(49,570)

(10.0)

(流動化を含む残高)

(1,303,592)

 

(1,287,988)

 

(△15,603)

(△1.2)

銀行保証

1,156,882

31.0

1,126,142

31.1

△30,740

△2.7

その他(住宅ローン等)

66,697

1.8

55,418

1.5

△11,278

△16.9

(債権を流動化した残高)

(4,595)

 

(3,761)

 

(△833)

(△18.1)

(流動化を含む残高)

(71,292)

 

(59,180)

 

(△12,111)

(△17.0)

合計

3,727,771

100.0

3,617,285

100.0

△110,486

△3.0

(債権を流動化した残高)

(1,704,892)

 

(1,779,944)

 

(75,051)

(4.4)

(流動化を含む残高)

(5,432,664)

 

(5,397,229)

 

(△35,435)

(△0.7)

 

4【経営上の重要な契約等】

 当連結会計期間において、新たに締結した経営上の重要な契約は次のとおりであります。

 

戦略的ITパートナーシップ契約

契約会社名

相手方の名称

契約

締結日

契約内容

契約期間

株式会社

オリエントコーポレーション

(当社)

日本アイ・ビー・エム株式会社

2021年

7月30日

1.アプリケーションマネージメントサービス契約

委託内容:既存システムの保守・開発、障害対応等

2.インフラマネージメントサービス契約 (注)

委託内容:システム運用業務、運用管理、システム保守、

資産管理等

3.オープン・インフラストラクチャー・オファリング契約

上記1.2.に関連する個別支援サービス契約、支払計画に

関わる契約等

2021年8月

~2028年7月(7年)

(注)インフラマネージメントサービス契約は、2021年9月に日本アイ・ビー・エム株式会社のインフラサービス領域分社化により、キンドリルジャパン合同会社に承継しております。

 

5【研究開発活動】

 記載すべき事項はありません。