第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社は、土木建築工事に欠かせない建設用重量仮設鋼材(建設機材)の賃貸、販売、工事などを主たる事業として展開しており、取引先である建設業界のニーズに応え、社会資本整備の一端を担ってまいります。

当社は、経営の基本理念として以下の三項目を掲げ、役員、従業員一丸となって経営環境の変化に対応し、迅速かつ適切な意思決定が行われるべく、企業体質の強化に取り組んでおります。

① 社会・株主に対して存在価値の高い会社を目指します。

② 顧客より高い評価と信頼を受ける会社を目指します。

③ 厳しい中にも公正で夢と誇りを持てる会社を目指します。

 

(2)今後の経営環境と対処すべき課題

今後の事業環境につきましては、都市部での再開発事業や民間企業による設備投資プロジェクト、さらにインフラ基盤の整備計画等により堅調な需要が見込まれますが、各国の通商政策の影響を受け、金融・為替市場や国内経済、物価への影響には不確実性が高まっており、資機材価格の高騰や技術労働者の高齢化、人手不足を背景とした更なるコスト上昇も懸念されます。

このような環境のもと、当社グループでは2024年度~2028年度を対象期間とする中期経営計画の成長戦略を遂行し、挑戦を続けるタフな企業として、ステークホルダーの皆様と共に、未来都市のインフラ建設を通じて持続可能な社会に貢献してまいります。また、2025年2月に子会社化した竹本基礎工事㈱のグループ参画により、技術、工事機械、ノウハウ、工法等を機動的に活用し、併せてグループ全体で更なる収益力の強化に取り組んでまいります。

次期(2026年3月期)の連結業績予想につきましては、売上高は245億円(前期比7.4%増)、営業利益15億50百万円(同2.4%増)、経常利益17億70百万円(同2.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益12億90百万円(同5.9%増)としております。

 

(3)中期経営計画 『共に築こう、未来のインフラ都市創出』(2024年度~2028年度)

①経営ビジョンに基づく6つの成長戦略

(ⅰ)収益力の更なる強化

障害撤去やスーパートップ工法に強みを持つ竹本基礎工事㈱を子会社化し、目標とする材工一式受注を強化します。また、タフシリーズのラインナップ増強を中心とした保有鋼材の拡大・工事機械の拡充および工事売上・加工売上の増を目指し、人的投資とM&A投資、ITツールの活用により収益を拡大し、営業力強化と顧客満足度の向上を図ります。

(ⅱ)新商品・新工法の開発、工場の機械化・自動化・省力化の推進、安全で安心な作業環境の構築

環境に配慮した商品の開発や工期短縮、コストダウンにつながる新工法の開発、工場作業自動化による工場オペレーションの効率化、労働災害の撲滅(作業環境の改善と安全性の向上に寄与する商品の改良や開発)、アンチエイジング対策を進めてまいります。

(ⅲ)人的資本経営の推進

会社の持続的成長には人材強化が必要不可欠であり、多様な人材の採用と就労環境や処遇の改善を推進し、社員のスキル・能力及び仕事に対するやりがいを向上させ、ワークエンゲージメントを高める施策を検討・実行してまいります。また、経済産業省の健康経営認定に向けた取り組みを開始し、フレックスタイム制を導入するなど、柔軟な働き方を推進いたします。

(ⅳ)サステナブルへの取り組みと2024年問題への対応

重仮設鋼材を繰り返し使用する事業モデルを通じてサステナブルな社会へ貢献し、温室効果ガス排出量の正確な算出のための取り組みを開始し、サステナビリティ向上に向けた基盤を強化いたします。また、2024年問題に対応するため在庫管理の最適化と複数の配送を集約することや共同配送の実施により運送回数を削減し、ITやAIを活用して、積卸時間および待機時間の可視化や走行距離の削減など物流の効率化を図ってまいります。

 

(ⅴ)海外事業の強化

拠点を有する日本、タイ(タイ丸建㈱)・中国(瑞馬丸建(安徽)工程支護科技有限公司)を軸として、東アジア諸国との取引拡大と拠点毎における保有鋼材等の最適化と収益拡大を図り、海外事業に関連する収益の連結全体の収益に占める割合を20%以上とすることを目指します。また伊藤忠丸紅鉄鋼㈱との協力関係を強化し、ODA案件に対応しております。

(ⅵ)DXへの取り組み推進

情報連携に資する共通プラットフォームの構築とIT環境のリプレイスをすることにより、利便性の高いシステムを導入し、セキュリティ対策とBCP対策を強化するとともに、デジタル人材の確保と従業員のITスキルの向上を図ります。また、営業支援システムを導入しITリテラシー向上に資する各種研修会を開催しております。

 

②資金配分計画と2024年度実績

(ⅰ)~(ⅵ)の成長戦略・アクションプランを実行するため、営業キャッシュ・フロー(5期累計)を75~85億円と想定した場合の資金配分計画と2024年度実績値は以下のとおりです。

資金配分計画(2024年度~2028年度)

 

項目

計画値

2024年度実績

成長投資

25~35億円

19.6億円

設備投資

20~30億円

19.1億円

人的投資

5~10億円

1.4億円

株主還元

22~25億円

4.2億円

 

 

③経営数値目標

資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、以下の経営数値目標の達成を目指します。

経営指標

目標値

2024年度実績値

補足説明等

ROE

8.5%以上

7.5%

将来的には資本コスト約7%(現時点)+スプレッド2%の9.0%以上を目指す

ネットD/Eレシオ

0.3倍程度

0.37倍

現状数値と適切なキャッシュポジションを維持

配当性向(連結)

35%以上

36.5%

2028年度連結純利益

15億円以上

12.18億円

・中期経営計画最終年度に15億円以上の達成を目指す

・自己資本を180億円前後と想定し当期純利益15億円を達成した場合1株当たり配当は165円以上を想定

 

 

(4)資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について

①現状認識

経営指標

現状の数値

PBR

直近5期平均は0.49倍、株価上昇により2024年度末は0.56倍

ROE

直近5期平均は7.3%、2021年度以降4期連続で株主資本コスト(約7%)を上回る

配当性向(連結)

2024年度実績36.5%と中期経営計画目標値を達成

 

②PBRの改善=将来的に1倍以上を目指す各施策

施策

目標値、施策内容

収益拡大

当期純利益15億円以上の達成

資本効率改善

ROE8.5%以上

株主還元方針

配当性向35%以上(状況に応じて自己株式取得を検討)

成長及び設備投資

新規事業投資と既存事業の拡大、工場設備の機械化等、環境対策関連への投資

人的資本経営の推進

ワークエンゲージメントを高める施策、人材開発支援の拡充と多様な社員の活躍

社会課題への取り組み

サステナブルへの取り組み、2024年問題への対応

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

<ガバナンス及びリスク管理>

当社グループの主たる事業である重仮設事業は、工事現場で使用した鋼材を可能な限り修復・整備し、再リースしております。また、修復不可能な鋼材は鉄スクラップとして拠出することにより再資源化を図り、循環型社会の実現に寄与しております。当社グループでは取締役会で承認された中期経営計画の成長戦略の一つとして「人的資本経営の推進」を掲げ、様々な施策を実行してまいります。また「人材の確保」を事業リスクとして、定期的に経営会議にてリスク内容の認識と対応策及び改善レビューを審議後、取締役会に報告しております。内容については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (8) 人材の確保について」を参照ください。

 

<戦略>

当社グループの持続的成長には人材強化が必要不可欠であり、多様な人材の採用と就労環境や処遇の改善を推進し、社員のスキル・能力及び仕事に対するやりがいを向上させ、ワークエンゲージメントを高める施策を検討・実行してまいります。

1.採用方針

人材の採用に関する内規を制定し、年間の採用活動方針を定め、その方針に基づき定期的な新卒採用だけではなく国籍や性別を問わずキャリア採用を積極的に行っております。また、採用情報の可視化を行い、採用経路の多角化と強化を図ることにより、多様な人材確保に努めてまいります。

2.育成方針

人材育成施策として様々な学びの機会を設け、国内のみならず海外事業や新規ビジネスで活躍できるような人材の育成に積極的に投資してまいります。キャリア構築や資格取得のために必要な階層別研修及び社内実務研修等の各種研修プログラムを拡充し、人材開発支援を拡充するとともに、エンゲージメントを高める施策として健康経営への取り組みを行い、エンゲージメントサーベイの実施やオンボーディング後のフォローを行ってまいります。

3.就労環境の整備

日々進化するIT技術の活用による業務改善や、生産性の向上を目指し執務環境の改善を進めております。また、多様な社員の活躍を後押しする人事制度設計や働きながらの育児・介護に取り組めるよう休業制度の拡充等、働き方についての福利厚生面の施策拡充を行うとともに、シニア人材の活躍施策を推進してまいります。

当社では「ワーク・ライフ・バランス」の実現に向け、有給休暇取得の促進や労働時間の適正な管理に取り組んでおります。具体的には、有給休暇指定日および有給休暇奨励日を設けることで取得を推進するとともに、社員の残業時間の管理・分析を通じて、上長への所定外労働時間の削減に向けた指導を行い、労働時間の短縮に努めております。

その他、「多様で柔軟な働き方」への対応として、時差出勤制度の導入やテレワーク勤務規定の整備を進めており、一部の社員にはフレックスタイム制を導入しております。

さらに、社員が安心して働ける環境づくりの一環として、当社従業員向けに総務人事部専用ポータルサイトを開設し、産休・育休制度をはじめ、介護休業等に関する情報も掲載するなど、制度の周知と活用の充実を図っております。

 

<指標及び目標>

当社グループでは多様な人材の確保、育成及び社内環境整備に関する方針について、当社においては関連する指標のデータ管理とともに具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する子会社では目標の設定が行われていないため、連結グループ全体での記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標は連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

指標

目標

子育て中の社員に対する制度の拡充

育児休業、看護休暇、育児短時間勤務期間の延長

従業員の所定外労働時間

所定外労働時間の削減

研修の設定・実施による人材育成

階層別研修及び実務研修の実施

男性社員の育児休業取得

育児休業取得促進

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループでは、これらのリスクの発生を十分に認識した上で、その発生を極力回避し、また、発生した場合には適確な対応を継続してまいります。

 

(1) 建設市場という特定の市場への依存について

当社グループの主たる取引先は国内の建設会社であり、当社はこの建設市場への依存度が高いため、当社グループの経営成績及び財政状態は今後この市場の動向により影響を受ける可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、国内市場では、各地区別の需要動向を把握して人的資源を適正に配置し、建設用重量仮設鋼材の適切な移管・購買により収益を確保するとともに、収益力の更なる強化を図るため、2025年2月に竹本基礎工事㈱を子会社化し、技術、工事機械、ノウハウ、工法等を機動的に活用しております。海外ではタイ国のタイ丸建㈱、中国の瑞馬丸建(安徽)工程支護科技有限公司において東アジア市場への更なる展開を図りました。

また、新商品として現場作業性効率改善に資する大型覆工板をはじめとする「タフシリーズ」の展開やBIM・CIMを活用した設計などを推進することで、顧客への価値提供の幅を広げました。

今後も東アジアを中心とした海外展開、M&A、ODA案件や新商材開発などについても幅広く検討し、収益拡大を図ります。

 

(2) 鋼材価格の変動について

当社グループの主要取扱品目である建設用重量仮設鋼材の価格は、建設需要動向や製鉄原料の相場変動の影響を受けることが予測され、鋼材価格の高騰により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、鉄鋼業界を中心に各方面からの情報収集を行い鋼材価格の動向を注視し、仕入先であるメーカー・商社等との関係を強化して安定的に建設用重量仮設鋼材の購入を行っております。同時に、本支店工場間で在庫移管を積極的に推進し、新材購入の抑制を図っております。また必要に応じて中古品鋼材の購入や山留材・覆工板等の加工鋼材の調達の一部を、タイ丸建㈱、瑞馬丸建(安徽)工程支護科技有限公司などの海外グループ会社を活用することも視野に入れており、幅広い調達先の確保に努めております。引き続き賃貸重視の経営方針を推進し、建設需要動向などに応じた効率的な購入を行うなどの諸施策により、原価上昇の抑制に努めております。

 

(3) 有利子負債、金利及びキャッシュ・フローの状況について

当社グループの事業活動資金の一部は金融機関からの借入により調達しているため、有利子負債の増加や金利及びキャッシュ・フローの変動がある場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、より効率的な資金管理を行い、キャッシュ・フロー経営を徹底しております。具体的には、取締役会において各年度の資金調達方針を審議の上決定しております。その中で、資金予算制度を充実させ、安定資金である長期借入金を中心に設備投資やM&Aの資金を確保しつつ、財務体質の強化を図ります。

 

(4) 事故等について

当社グループでは、建設用重量仮設鋼材の修理・加工を行う工場及び杭打抜・山留架設工事、地中連続壁工事及び場所打ち杭工法を中心とした基礎工事、障害物撤去工事等を行う工事現場での事故発生、及びそれに伴う鋼材の納入遅延や工期の遅れ等により損失補償を負う場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、各種保険に加入するとともに、各工場部門では、墜落・転落防止をはじめとした安全対策の設備投資を継続して行い、各工事部門では事前施工検討会や安全パトロールを行うなどの対策を講じております。中期経営計画では、作業環境の改善やエイジフレンドリーガイドラインの推進により、安全で安心な作業環境を構築いたします。また、各部門では安全衛生管理に関する諸規程に基づいて日常の業務を遂行するとともに、安全関係の規程全般と現場管理マニュアル等の業務手順を定期的に見直しており、環境安全部においては全事業所を対象として、安全衛生管理の徹底、啓蒙活動の推進などを通じて安全衛生管理業務全般を行っております。タイ丸建㈱、瑞馬丸建(安徽)工程支護科技有限公司など海外のグループ会社については、災害等発生時の報告体制を整備し、当社工務統括本部の指導の下安全対策を構築しております。

 

(5) 与信管理について

当社グループの主たる取引先である建設業界を含め、2024年度の全国企業倒産件数は2022年度以降増加傾向が続いており、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクを管理するため、取引先のランク付けを行い、そのランク付けに応じた信用限度額、鋼材貸出数量限度、及び貸倒引当率を定めるとともに、定期的にかつ信用状態の変化に応じて機動的に取引先の見直しを行っております。また、一部取引先については、個別保証委託付保の活用により信用リスクの低減を図るとともに、過去の倒産事例を踏まえた対応方法についての社員研修を実施しております。

 

(6) 海外事業に関するリスクについて

当社グループは、中期経営計画の具体的施策の一つとして更なる海外積極展開を掲げており、タイ国のタイ丸建㈱や中国の瑞馬丸建(安徽)工程支護科技有限公司を中心に東アジアで海外事業を展開しております。

今後、これらの対象国の政治経済情勢、外国為替相場等の変動、法改正及びパートナー企業の財政状態等により、海外の事業が計画通り進捗しなかった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、各海外拠点スタッフの情報網を整備するとともに、海外進出に関する豊富な知見と情報網を有する丸紅㈱をはじめとする同グループ会社や外部コンサルタント等を活用して、現地の最新情報を入手するなどの対策を講じるとともに、海外事業会社への投資規模を、同事業が計画通りとならなかった場合でも当社グループの財政状態に重要な影響が及ばない範囲内とする様に適切に管理しております。また、為替変動リスクに対しては、状況に応じて為替予約の導入を検討しております。

 

(7) 関係会社管理リスクについて

当社グループの関係会社において、当社が認識していない投資・契約・制度設計・会計処理等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、当社から取締役を派遣して取締役会に出席するなど業務執行状況の監督を行うとともに、関係会社連絡会を年2回開催し業績推移や業務執行の状況をモニタリングしております。関係会社を統括管理する経営企画部は、関係会社管理規程の重要事項決裁基準を見直し、与信・安全・コンプライアンス・財務などについて、当社と同等の管理を行っております。また、当社の常勤監査等委員と監査部は合同で連結子会社・関係会社を対象に年1回の頻度で業務監査等を実施しております。

 

(8) 人材の確保について

当社グループは、最近の少子高齢化による労働人口の減少などにより必要な人材を確保できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、採用に関する内規を制定し、年1回総務人事部長は経営会議において年間採用活動方針を報告しており、その方針に基づき新卒定期採用だけでなくキャリア採用活動を継続して実施し、リファラル採用や外国人の採用も随時行っており、多様性に富んだ人材の確保に努めております。また、人材育成施策において策定された階層別研修を実施し、社員の能力とモチベーションの向上を図っております。

中期経営計画では、成長戦略として人的資本経営の推進を掲げ、人材強化が必要不可欠として、多様な人材の採用と就労環境や処遇の改善を推進し、ワークエンゲージメントを高める施策を行うことなどにより、これらの人材リスクに対応いたします。

 

(9) 重要な訴訟について

当社グループの国内及び海外における営業活動が、訴訟等の法的手続きの対象となる可能性が有り、これらの訴訟等の内容や結果によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、コンプライアンス教育の実施による法令遵守の意識付けと基本動作の徹底に努めております。

 

(10) 退職給付債務について

当社グループの退職給付制度は確定給付企業年金制度等でありますが、その年金資産の時価や運用利回りの変動、割引率などの数理計算上の計算基礎の変更等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、確定給付企業年金の運用担当部門では年金資産運用委託先である金融機関から定期的に運用状況の報告を入手し、その内容を四半期毎に経営会議で報告しております。その中で、目標とする長期期待運用収益率が達成できたか確認するとともに、年金資産の運用方針をローリスク型とし、また適正なポートフォリオの検討など運用方法を随時見直しており、安定運用を目指しております。

 

 

(11) 株価の変動について

当社グループは、市場価格のある投資有価証券を当連結会計年度末現在11銘柄11億54百万円保有しており、その株価が変動した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、コーポレートガバナンス・コードに従い、年1回経営会議および取締役会で、保有する投資有価証券の全銘柄を対象として個別具体的に保有の可否を判定するとともに、一部銘柄については売却による保有の圧縮についても検討しております。また、社内で定めた議決権行使基準に従って各政策保有株式を議案毎に精査した上で、その議決権を行使しております。

 

(12) 工場設備等の固定資産について

当社グループが保有する工場設備などの固定資産は、収益性の低下や工場等土地の時価の下落により減損損失計上を余儀なくされ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 繰延税金資産について

当社グループが当連結会計年度末において計上している繰延税金資産は、今後の利益(課税所得)により全額回収可能性があると判断しておりますが、今後の税率変更などの税制改正や、利益計画の修正によりその回収可能性の見直し(繰延税金資産の取崩し)が必要となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 建設機材及び棚卸資産の評価について

当社グループが保有する建設用重量仮設鋼材及び棚卸資産は総資産のうち重要な割合を占めております。賃貸、販売、返却等による建設機材及び棚卸資産の動きはシステムで管理し、保有在庫については定期的に棚卸しを実施しております。

建設機材は購入年度別総平均法による原価から定額法による減耗費を控除した額により評価し、商品・材料貯蔵品は総平均法による原価法により評価しております。鋼材市況価格が上昇した場合は建設機材及び棚卸資産の仕入価格も連動して上昇するため、売却時の払出原価と建設機材減耗費が増加し売上原価が押し上げられ、逆に下落した場合は収益性低下による簿価切り下げを行う可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、建設需要動向に応じた建設機材の効率的な購入を行うことなどにより、原価上昇の抑制に努めております。

 

(15) 工事契約における収益認識について

当社グループの「重仮設等工事」・「土木・上下水道施設工事等」の各セグメントでは、一部取引を除き工事契約取引について見積総原価に対する実際発生原価の割合に基づき一定の期間にわたり履行義務が充足されるためその履行義務の充足に係る進捗度により収益を認識しておりますが、予定外の追加工事原価の発生や工事期間の大幅な延長などによりこれらの見直しが必要となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、工事契約案件毎に請負金額だけでなく、見積総原価、予定工事期間を随時見直すなど適切な工事採算管理を行っております。

 

(16) 当社グループの売上取引内容について

当社グループは、建設用重量仮設鋼材の賃貸・販売・修理・加工、杭打抜・山留架設工事、地中連続壁工事及び場所打ち杭工法を中心とした基礎工事、障害物撤去工事等、及び土木・上下水道施設工事等の事業活動を行っており、都市部の地下空間や河川・港湾などの地下工事が主な工事対象現場であります。

その中で、事前に予測不能な地盤の沈下や崩落、地下水の出水、岩盤層の発生などにより、工事期間の予定外の延長や追加工事費用が発生する可能性があり、顧客である建設会社から追加工事契約が取得できない場合は、工事採算の悪化により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、工事現場毎に地質資料などの工事現場の情報を入手した上で見積金額を適切に算定するとともに、回収遅延を防止するために売上債権の年齢毎の管理を行い、営業経理室はその結果を経営会議に報告しております。

 

(17) 自然災害に関するリスクについて

地震や水害などの自然災害により事務所や工場設備に被害が及んだ場合やパンデミックが発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、BCP(事業継続計画)マニュアルを毎期更新し、安否確認システムを確実に運用するとともに、時差出勤や在宅勤務を推進するなどの対応策を講じて、災害時に遠隔地からの勤務が可能な体制を構築しております。

 

(18) IT(システム)リスクについて

当社グループの事業活動において情報システムの重要性が増大する中で、大規模災害やサイバー攻撃などにより予期せぬシステム障害や当社グループの機密情報や個人情報などの情報漏えいが発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは当該リスクに対応するため、基幹系・情報系機器および基本ソフトの入替え、併せて災害対応設備の整ったデータセンターへの完全移設を行い、BCP対策を強化しております。また、一部システムのクラウド化と、多階層のメールチェック、不正侵入対策強化とセキュリティ対策を講じております。今後も情報資産の保護を目的とした対策を継続的に強化してまいります。

 

(19) 丸紅㈱との関係について

丸紅㈱は、当社の議決権の37.11%を所有する株主であるため、この議決権を有する株主としての権利を行使することができます。また、監査等委員である取締役(非常勤)1名が、丸紅㈱の鉄鋼製品事業部長を兼任しているため、同社の金属セグメントに関する方針が、当社の経営方針の決定等について影響を及ぼし得る状況にあります。一方、当社は、経営の自主性・独自性を確保するために、丸紅㈱との間で経営の関与に関する覚書を2005年3月31日付で締結し、当社の重要事項の決定に当たっては事前の承認・報告を要さない旨を合意しております。

当連結会計年度における当社グループと丸紅㈱との取引関係について、特記すべき事項はありません。また、当社と丸紅㈱を含めた丸紅グループ全体との間での当連結会計年度の取引高の割合は、売上高が1.2%、仕入高が12.4%でありますが、その取引は市場価格等を勘案し、一般取引と同様に公正かつ適切に行っております。

当連結会計年度末現在の丸紅㈱との人的関係は、役員8名のうち転籍者が1名、兼任者が1名であります。

 

(20) 法的規制について

当社グループの事業のうち、当社及び子会社の丸建基礎工事㈱・竹本基礎工事㈱・マルケンテックジャパン㈱が行う「建設用重量仮設鋼材の杭打抜・山留架設工事、地中連続壁工事及び場所打ち杭工事、障害物撤去工事等」や、子会社の興信工業㈱が行う「土木・上下水道施設工事、建築設備工事及び工場プラント工事」については、建設業法による許可を取得して業務を行うことが定められており、今後これらの許可の取消があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでの重要な許可の要件は有資格者でありますが、当該リスクに対応するため、経営業務の管理責任者、一級土木施工管理技士、一級建築施工管理技士などの有資格者の育成、確保等を行っております。

 

(21) 環境保全リスクについて

当社グループは、工場・工事現場での作業時に産業廃棄物、泥水、泥土、汚泥の発生などの環境保全リスクにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、当該リスクに対応するため、産廃契約書、マニフェスト伝票の確認をはじめとした廃棄手続の管理と適切な実施を行っております。

 

(22) コンプライアンスリスクについて

当社グループは、会社や役員・従業員による法令違反、不祥事の発生や反社会的勢力との関わりにより、法令による処罰や社会的制裁を受け社会や各利害関係者からの信用を失う可能性があります。

当社グループでは、当該リスクに対応するため、コンプライアンス・マニュアルを制定しコンプライアンス講習会を開催するとともに、年1回全役員・全従業員がコンプライアンス宣誓書を提出するとともにコンプライアンス意識調査を実施し、そこでの課題を反映したコンプライアンス講習を行っております。また、当社のコンプライアンス委員会、常勤監査等委員、社外弁護士を窓口とする内部通報制度を設けており、グループ会社を含めた役員・従業員への周知徹底により、その認知度を高めるとともに利用しやすい環境を作り、より意義のある制度構築を目指しております。反社会的勢力に対しては、取引先のネガティブデータチェックを行うなどの対策を講じ取引の遮断を図っております。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などにより、緩やかな回復基調で推移しましたが、海外ではウクライナや中東の情勢不安の長期化や中国の景気減速など、世界経済の不確実性が高まり、金融・為替市場や国内経済への影響が懸念される状況となっております。

建設業界におきましては、設備投資や住宅建設、公共投資が底堅く推移したものの、資機材価格の高騰や労働需給の逼迫が工期や収益に影響を及ぼし、依然として厳しい事業環境が続いております。

このような環境下、当社グループは今年度から5ヶ年を対象期間とする中期経営計画「共に築こう、未来のインフラ都市創出」の成長戦略を遂行し、将来の収益力の更なる強化に向けた取り組みとして2025年2月末に竹本基礎工事㈱の株式取得(子会社化)を行うなど、国内事業は概ね堅調に推移いたしました。一方、海外事業におきましては、長引く事業環境の低迷や債権の回収可能性を総合的に勘案し、一部貸倒引当を行いました。

以上の結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は228億7百万円(前年同期比14億81百万円、6.9%増)となり、営業利益は15億14百万円(同1億88百万円、14.2%増)、経常利益は17億21百万円(同1億39百万円、8.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億18百万円(同57百万円、4.9%増)と5期連続の増益となりました。

 

セグメント別の経営成績は、次のとおりです。

①重仮設事業

受注案件の進捗により重仮設鋼材の賃貸稼働量が増加し、売上高は172億49百万円(前年同期比9億50百万円、5.8%増)となりました。また、収益性の改善に継続して注力したことで、セグメント利益も21億円(同2億94百万円、16.3%増)と堅調に推移しました。

②重仮設等工事事業

グループ全体で受注活動に努め、売上高は40億30百万円(同3億60百万円、9.8%増)と増加しましたが、工事採算が悪化し、セグメント利益は1億15百万円(同75百万円、39.5%減)に留まりました。

③土木・上下水道施設工事等事業

土木水道等設備工事及び工場プラント工事ともに進捗し、売上高は15億27百万円(同1億71百万円、12.6%増)と増加しました。しかしながら、採算性が低下したことから、セグメント利益は23百万円(同17百万円、42.9%減)となりました。

(注)セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

①生産実績

当社グループでは、出荷直前に取引契約の締結を行うという業界の慣習、取引形態の特殊性により、受注生産を行っていないため、修理実績、加工実績についてはセグメントごとの記載を省略しております。

なお、当社グループの工場における主たる業務は、建設用重量仮設鋼材の修理、加工並びに在庫管理でありますが、当連結会計年度における修理及び加工実績は次のとおりであります。

区分

金額(百万円)

前期比(%)

修理実績

309

△0.4

加工実績

272

△8.1

合計

581

△4.2

 

 

 

②受注実績

出荷直前に取引契約の締結を行うという業界の慣習、取引形態の特殊性により、受注高の集計は行っておりませんので、当社グループの受注実績及びそのセグメントごとの記載を省略しております。

③販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

重仮設

17,249

5.8

重仮設等工事

4,030

9.8

土木・上下水道施設工事等

1,527

12.6

合計

22,807

6.9

 

(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
なお、前連結会計年度の西松建設㈱に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

西松建設株式会社

2,709

11.9

 

 

(2) 財政状態

当連結会計年度の資産合計は、現金及び預金15億56百万円、建設機材25億46百万円、投資有価証券4億10百万円などの増加により、前期末比54億23百万円増の379億63百万円となりました。

負債合計は、支払手形及び買掛金4億48百万円、電子記録債務7億15百万円、借入金30億18百万円などの増加により、前期末比44億9百万円増の204億93百万円となりました。

純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益12億18百万円の計上などにより、前期末比10億13百万円増の174億69百万円となり、自己資本比率は4.4ポイント減の44.3%となりました。

なお、2025年2月末に子会社化した竹本基礎工事㈱を連結範囲に加え、同社の貸借対照表を合算しております。

 

セグメントごとの資産は、次のとおりであります。

(重仮設事業)

建設用重量仮設鋼材の賃貸稼働量が前年比増加し、建設機材が25億46百万円増加したため、前期末比18億37百万円増の263億55百万円となりました。

(重仮設等工事事業)

主として、2025年2月に子会社化した竹本基礎工事㈱を連結範囲に加え、同社の貸借対照表を合算したことにより前期末比23億72百万円増の39億67百万円となりました。

(土木・上下水道施設工事等事業)

土木水道等設備工事及び工場プラント工事ともに進捗して売上高が増収となったことにより、前期末比76百万円増の9億11百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、24百万円(前期比3億11百万円の資金の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益17億21百万円を計上、仕入債務の増加9億1百万円があった一方で、中期経営計画に基づき保有鋼材の品揃えの増強や保有量の拡大による棚卸資産の増加25億7百万円など資金の減少によるものであります。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは、△8億29百万円(前期比6億57百万円の資金支出の増加)となりました。これは主に、子会社株式の取得による支出6億78百万円などによるものであります。

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは、23億61百万円(前期比28億17百万円の資金収入の増加)となりました。これは主に、借入金の増加額28億5百万円、配当金の支払額4億21百万円によるものであります。

以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前期末比15億56百万円増の20億円となりました。

④資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(財務方針について)

第57期からスタートした中期経営計画に基づき、安定資金である長期借入金を中心に設備投資やM&Aの資金を確保しつつ、財務体質の強化を図り、下記の経営数値目標の達成を目指します。

経営指標

目標値

2024年度
実績値

補足説明等

ネットD/Eレシオ

0.3倍程度

0.37倍

現状数値(0.3倍程度)と適切なキャッシュポジションを維持

 

 

(資本の財源)

当社グループの資金需要は、足元では建設用重量仮設鋼材の購入費・工事費・整備加工費・運送費ならびに工場設備投資に伴う支出であり、また中長期的には、国内では中期経営計画に基づくM&A・資本参加や新商材の開発、海外ではタイ丸建㈱での建設用重量仮設鋼材の追加購入や新規合弁事業のための投資資金であり、これらの資金需要に備えてまいります。

その資金の財源は、営業活動による収入で確保しておりますが、不足する場合は国内の金融機関からの借入により調達しており、その借入について相対での借入枠を十分確保するとともに、長期・短期のバランスを考慮して安定的な資金調達を行っております。また、当社と連結子会社の間で資金の融通を行うなど、当社グループ全体での資金の効率化を図っております。海外の持分法適用関連会社であるタイ丸建㈱の資金需要に対応するため、現地金融機関からの借入れの一部等について、同社の株主である当社とItalian-Thai Development Public Co.,LTD.が債務保証を行っています。

なお、第57期は新規事業投資(M&A)として2025年2月に竹本基礎工事㈱を子会社化しており、その資金需要に対応しております。

 

(資金の流動性)

当社は、期初に開催される取締役会において、年間の資金調達方針を審議の上決定しております。また、より効率的な資金管理を行い、キャッシュ・フロー経営を徹底するために、月次単位で資金予算を管理、更新するなど、資金予算制度の充実を図り手元流動性を確保しております。なお、当社では適正な手元現預金の水準について特に定めておりませんが、当社の定例支払日である月末日において支払資金が充分に確保できる様に資金繰りを行っており、各取引金融機関との間で借入枠の十分な確保に努めております。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす見積りや仮定に基づく事項は、過去の実績や現状等を勘案して合理的な基準により会計上の見積りを行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

5 【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社は、前連結会計年度までの期間において、「タフシリーズ」を開発し、山留現場の作業効率改善・工期短縮を目的とした高強度腹起「タフ7」と高剛性切梁「タフ4」の商品をリリースしており、「タフデッキ」として大型覆工板も商品化いたしました。

第57期からスタートした中期経営計画に沿って、引き続き顧客ニーズに応える「タフシリーズ」のラインナップの増強と保有拡大を図るとともに、環境に配慮した商品、工期短縮やコストダウンにつながる新工法の開発に注力しております。

当連結会計年度において取り組んだ新商品・新技術のテーマは5件であり、関連するNETIS申請中の案件が2件あります。また、当社グループの研究開発費の総額は13百万円であります。